川越叢書・川越歴史新書


<目 次>
川越叢書川越学事始め1.川越閑話2.川越夜船3.遠古の川越4.川越の民俗5.川越の蔵造6.川越夜話7.川越の城下町8.河越氏と河越庄9.茶の歴史10.川越藩政と文教
歴史新書1.川越の城下町2.川越夜船3.川越歴史随筆4.続川越歴史随筆5.川越歴史小話7.川越歴史点描
埼玉叢書埼玉叢書第二
埼玉史談
川越の文化財

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川越叢書
「川越学事始め 〜郷土史の系譜を追う〜  川越市立博物館 1995年 ★★★
第六章 郷土史研究と川越
 二、川越叢書の刊行
 昭和二九年(1954)から三三年にかけて「川越叢書」全10巻が「川越叢書刊行会」から刊行された。これは戦後の新しい郷土史研究の成果を、川越の郷土史家に執筆してもらうことで、この叢書によって川越の歴史、地理、文化財、民俗、芸能が判るように計画されていた。叢書の刊行は当時の川越商工会議所会頭の伊藤長三郎が中心となり「川越叢書刊行会」を発足させて行った。その趣意書は「郷土文化の向上と社会教育資料の提供を目指し、かつまた近い将来に企画されるであろう『川越市史』編纂の地均しをする意味において、敢えて公刊する次第です」と述べている。この叢書は当時の川越の郷土史研究の集大成として、今日でもその価値は失われてはいない。またこの企画に川越市在住の美術家が各巻の装丁に協力していることも注目される。なお当初の計画では第一期10冊とし、内訳は次のようになっていた。『川越閑話』(岸伝平) 『川越夜船』(岡村一郎) 『遠古の川越』(大護八郎) 『川越藩の農政』(林織善) 『川越夜話』(岸伝平) 『川越の民俗』(山田勝利) 『川越茶』(大護八郎) 『川越の蔵造』(宮下辰夫) 『川越城と城下町』(岡村一郎) 『文学史上の川越』(近藤鉄城)
 
 ・『川越閑話』 川越叢書第1巻 岸伝平著 久保提多装丁 昭和29年
 ・『川越夜船―新河岸川舟運史―』 川越叢書第2巻 岡村一郎著 相原久太郎壮丁 昭和29年
 ・『遠古の川越』 川越叢書第3巻 大護八郎著 大沢寛装丁 昭和29年
 ・『川越の民俗』 川越叢書第4巻 山田勝利著 川田恒之輔装丁 昭和29年
 ・『川越の蔵造―社会経済史的背景―』 川越叢書第5巻 宮下辰夫著 多比羅栄一装丁 昭和30年
 ・『川越夜話』 川越叢書第6巻 岸伝平著 加藤勤装丁 昭和30年
 ・『川越の城下町』 川越叢書第7巻 岡村一郎著 荒井正隆装丁 昭和30年
 ・『河越氏と河肥庄―郷土の鎌倉時代史―』 川越叢書第8巻 内山留吉著 秤雄吉装丁 昭和31年
 ・『茶の歴史―河越茶と狭山茶―』 川越叢書第9巻 大護八郎著 武藤弘之装丁 昭和32年
 ・『川越藩政と文教』 川越叢書第10巻 岸伝平著 昭和33年

「川越閑話 川越叢書第1巻 岸伝平 国書刊行会 1982年 ★★★
  復刊にあたって
一、本叢書は、昭和二十九年から昭和三十三年にかけて刊行された「川越叢書」を原本とした。
一、本叢書は、川越の歴史・地理・文化財・民俗・芸能などを平明に記したものである。
一、本叢書は、刊行後久しく入手が困難であり、復刊を望む声が多かった。今回の復刊は大方の要望に応えるものである。
一、今回の復刊にあたっては、関係者・執筆者各位の御協力を賜わった。ここに深く謝意を表するものである。
 昭和五十七年四月
                                                  国書刊行会
 −目 次−
   川越閑話
川越の一番地/虫を追払う弁千代/八万二千軒焼け申候/智慧伊豆も木から落ちる/鴻ノ池と度胸くらべ/喜多院の虫食鐘/天海僧正と喜多院/才智の家老岩田彦助/川越の時の鐘/剣豪の秋山要助実用の剣と大川平兵衛
   雁燈夜話
民部稲荷さま/妻が猿に見えた話天狗の神隠しか幽霊と碁を打つた唯一和尚/下河又左衛門と河童の手/酒樽型の手賀の墓/奴名主とお鷹の話/大仙様に申し訳ない/坐り美人の信玉/これも一升われも一生/鎌田魚妙と水心子正秀/双子縞と川越唐棧/蓮月尼と愚鑑和尚/子規居士と川越明治二十六年の川越大火/版画の天才井上安治/高田早苗と川越/名優も真似た女房振り
   竹隣居史談
「三芳野名勝図会」と中島孝昌/仙芳仙人と小仙波貝塚/万葉遺蹟の鹿見塚/三芳野の里と初雁の杉/河越氏と養寿院の鐘/太田道灌の築いた川越城/芭蕉と高山繁文/石原のささら獅子舞淡島椿岳の生家/川越祭と山車

「川越夜船 ―新河岸川舟運史― 川越叢書第2巻 岡村一郎 国書刊行会 1982年 ★★★
 −目 次−
一、新河岸川舟運の概要
 川越城下町とその外港/舟路の自然的條件/河岸場および問屋/舟の種類と舟賃/船頭とのつつけの生活/夜舟の情緒/川越の舟唄―千住節
二、古文書からみた新河岸川舟運
 江戸時代の定運賃/上下荷物の変遷/舟賃および口銭の考察/扇河岸の記/天明四年の船方趣法書/舟役金と御運上/文化七年の通船出入/嘉永三年の繋船騒動/異国船渡來その他
三、明治以降の新河岸川舟運
 仙波河岸の開設/川蒸汽飛鳥丸開通計画/甘藷積出と運送規則/鉄道開通と舟運の衰退/河川改修による影響/終末期の状態 

「遠古の川越 川越叢書第3巻 大護八郎 国書刊行会 1982年 ★★★
 −目 次−
序章 考古学の対象としての川越の自然
第一章 原始時代
 一、仙波貝塚の頃
 二、縄文式文化の栄え
 三、当時の生活景観
第二章 古  代
 一、農耕文化のはじまりと川越
 二、古墳の分布
 三、地方豪族と農民
 四、第一中学校庭の住居址群
 五、武蔵国造家の所在と川越
結びの言葉

「川越の民俗 川越叢書第4巻 山田勝利 国書刊行会 1982年 ★★★
 −目 次−
民俗学の話(序にかへて)
 郷土研究……民間伝承……新たなる史学……川越といふ地名
正月様の話
 正月様……煤払ひ……み霊祭り……歳暮……餅搗……お松様……お棚薪……年越……正月の火……年神様……年男……若水……年玉と年始……門つけ……仕事始めと初市……お松はらひ……七草……桃の弓……小正月……もの作り……小豆粥……粥占……祝ひ棒……ドンドヤ……薮入その他……節分と事始め
川越の天王様
 胡瓜と用祭……悪疫退散……町の祭場……燈籠まち
お盆様の話
 お盆様……名越祓……釜の口あき……七夕祭……盆花……盆棚……迎へ盆……お盆様の馬……手向の水……本仏と無縁さま……あら盆……盆札……盆唄と盆踊……燈籠流し……川開き……送り盆
川越氷川まつり
 九月の祭……祭礼の発生……あやつりとささら……湯花……旭といふ巫女……町々の幟……山車……祭り宿……豆万度……渡御の行列……お旅所……家々の祭……笠脱ぎ
 あとがき

「川越の蔵造 ―社会経済史的背景― 川越叢書第5巻 宮下辰夫 国書刊行会 1982年 ★★★
 −目 次−
一、城下町としての伝統景
二、江戸時代から明治までの川越町家
三、明治の大火と蔵造の建造
四、蔵造の普請
五、蔵造の分布
六、明治初期の川越繁昌店
七、出機と買継商の繁昌
八、出機の衰亡と買継商の倒壊
九、川越市街地の南進

「川越夜話 川越叢書第6巻 岸伝平 国書刊行会 1982年 ★★★
 −目 次−
   川越夜話
名歌を残した太田道灌/長芋が梵鐘に化けた話/手短かの祥貞和尚と糸印/お茶一つで十石の御朱印/酒井重忠と戦陣の屏風畫/酒井忠勝と川越時間/喜多川歌麿と川越/落栗庵元杢網と川越
   雁燈史話
幕府勢力失墜の始め/治水家の安井政章/ボツコシを追払つた林信海/起倒流の達人秋山伝太夫/槍事件と早川左膳/通人の翠樹園好友/沼田順義と級長戸風/河村碩布と梅の畫/富限者の横田五郎兵衛/斎藤彦麿と川越/橋本雅邦と扇面畫/小田容亭の隠し芸/行幸図巻と山田衛居
   素庵雑記
崋山の遺した言葉/西川練造のこと/北有馬太郎の遺聞/隠れたる志士笠井伊蔵/従五位さま

「川越の城下町 川越叢書第7巻 岡村一郎 国書刊行会 1982年 ★★★
 −目 次−
一.上杉氏時代の城下町
 城下町とは/中世の城郭/川越城の築城/松郷市(いち)と聚落
二.北条氏時代の城下町
 川越夜戦と北条氏/領邦都市の建設/北条氏の分国と川越城/家臣団の城下集中/連雀市(いち)と商工業者/城下興隆政策/発達する城下町
三.川越藩の成立と都市計画
 川越藩の成立/川越大火と松平伊豆守/川越城の増築/都市計画の基調/十ケ町四門前/町分、郷分、村分
四.侍屋敷、町屋、社寺領
 武家屋敷/商人町と職人町/社寺領/その後の変化と歴代城主
五.人口構成
 町屋の人口と武家の人口/人口の男女別構成/本町人と借家人
六.行政機構と町人の負担
 町年寄と名主/消防組織/居屋敷年貢/伝馬小役と国役金/町入用
七.城下町の商工業
 職人と城下町工業/九斎の定期市/店商業とその統制/卸売市場と問屋商人/株仲間と独占機構/十組問屋大行事/御用商人/城下町商工業の没落
八.城下町の景観
 繁華な十ケ町/町屋と蔵造/郷分町と侍町/多賀町の時の鐘

「河越氏と河越庄 ―郷土の鎌倉時代史― 川越叢書第8巻 内山留吉 国書刊行会 1982年 ★★★
 −目 次−
一、河越の歴史的位置
二、河越氏の起源
三、河越庄と河越氏
四、関東武士の伸張
五、河越庄の開発
六、後白河法皇と河越庄
七、河越太郎重頼
八、河越氏の厄年
九、荘園内の武士と農民
一〇、河越庄の範囲
一一、河越氏の復興
一二、武蔵国留守所総検校職
一三、鎌倉中期に於ける河越氏の動静
一四、河越庄本所の変革
一五、村山党とその一門
一六、仙波氏と仙波庄
一七、古尾谷庄と古谷氏
一八、荘園内の産業
一九、鎌倉末期に於ける郷土武士団の向背
二〇、南北朝の対立と郷土武士団
二一、平一揆と河越氏の滅亡

「茶の歴史 ―河越茶と狭山茶― 川越叢書第9巻 大護八郎 国書刊行会 1982年 ★★★
 −目 次−
序説
一、河越茶
二、狭山茶としての復活
三、狭山茶の発展
四、最初の恐慌時代と狭山会社
五、製茶機械の発明と高林謙三
六、狭山茶の国内販路の開拓
七、まとめ

「川越藩政と文教 川越叢書第10巻 岸伝平 国書刊行会 1982年 ★★★
 −目 次−
一、江戸時代の文教政策
二、歴代の川越城主
三、酒井家の事績
四、堀田正盛の事績
五、松平信綱と野火止用水
六、柳沢吉保と三富開墾
七、秋元喬知と殖産
八、五家門の松平大和守家(附、文雅の人々)
九、松平斉典と藩政
一〇、川越藩学の博喩堂
一一、松平周防守と文学寮
一二、史料の藩政回顧録
附 学制発布と小学校(町立時代)


川越歴史新書
「1.川越の城下町」 岡村一郎 川越地方史研究会 1984年 ★★★
 この本は、「かつて川越叢書刊行会が企画した『川越叢書』全十巻のうちの一冊として昭和三十年に出版されたものを、そのまま再版したものです。」
 −目 次−
一.上杉氏時代の城下町
 城下町とは/中世の城郭/川越城の築城/松郷市と聚落
二.北条氏時代の城下町
 川越夜戦と北条氏/領邦都市の建設/北条氏の分国と川越城/家臣団の城下集中/連雀市と商工業者/城下興隆政策/発達する城下町
三.川越藩の成立と都市計画
 川越藩の成立/川越大火と松平伊豆守/川越城の増築/都市計画の基調/十カ町四門前/町分、郷分、村分
四.侍屋敷、町屋、社寺領
 武家屋敷/商人町と職人町/社寺領/その後の変化と歴代城主
五.人口構成
 町屋の人口と武家の人口/人口の男女別構成/本町人と借家人
六.行政機構と町人の負担
 町年寄と名主/消防組織/居屋敷年貢/伝馬小役と国役金/町入用
七.城下町の商工業
 職人と城下町工業/九斎の定期市/店商業とその統制/卸売市場と問屋商人/株仲間と独占機構/十組問屋大行事/御用商人/城下町商工業の没落
八.城下町の景観
 繁華な十カ町/町屋と蔵造/郷分町と侍町/多賀町の時の鐘

「2.川越夜船―新河岸川舟運史― 岡村一郎 川越地方史研究会 1976年 ★★★
 −目 次−
1 新河岸川舟運の概要
 川越城下町とその外港/舟路の自然的条件/河岸場および問屋/舟の種類と舟賃/船頭とのっつけの生活/夜舟の情緒/川越の舟唄―千住節
2 積荷の変遷と舟賃表の考察
 江戸時代の定運賃/上下荷物の変遷/舟賃および口銭の考察
3 古文書からみた新河岸川舟運
 扇河岸の記/天明四年の船方趣法書/舟役金と御運上/文化七年の通舟出入/嘉永三年の繋船騒動/異国船渡来その他
4 明治以降の新河岸川舟運
 仙波河岸の開設/川蒸汽飛鳥丸開通計画/甘藷積出と運送規則/鉄道開通と舟運の衰退/河川改修による影響/終末期の状態

「3.川越歴史随筆」 岡村一郎 川越地方史研究会 1981年 ★★★
 −目 次−
 1.川越夜舟を偲ぶ/2.黒船一番乗りの武者右衛門/3.松平周防守さま御登城/4.山田音羽子の国替道中記/5.明和二年の武上騒動/ 6.石原のささら獅子舞/7.下老袋の甘酒祭/8.「川越素麺」の著者板倉良矩について/9.南葵文庫「三芳野里名所旧蹟」について/ 10.関修齢の「川越地理略」/11.御書物奉行の哀歓−ある図書館員の生活と意見−

「4.続川越歴史随筆」 岡村一郎 川越地方史研究会 1966年 ★★★
 −目 次−
1.川越藩の武芸者たち
 松平周防守の家格/千本仕合で九百本/討たれの治郎兵衛/免許以上とお手合せ/鴨居の鼠が気合で落ちる/妖怪と蟇目の妙法/鮫の腹から矢がでた話 /江戸市中よけず歩き/この弓は看板か/田舎者め、熱くはない/周防さまの黒痘痕/旦那あたらっしゃれ/大の男を小指一本で/もしや貴男は天狗では /返す刀で見事胴切り/五百目玉の抱え打ち/大筒小筒はどう違う/鍋五の大筒切型図/かんつけろ気をつけろ/心得がたき御意に候/額を撫でてみよ /死人共をどうなさる/小男一人拝借いたす 
2.武蔵国川越領産物絵図帳/3.えびす虫と大黒虫/4.寺尾村名主の入れ札/5.北緯50度線問答/6.十ヵ町四門前の火消の出方 /7.川越大火の新聞と号外/8.隣に寒き旅寝かな−正岡子規と川越−/9.川越図書館本「至宝抄」について

「5.川越歴史小話」 岡村一郎 川越地方史研究会 1973年 ★★★
 −目 次−
 1.仙波山のたぬき/2.角大師と豆大師/3.逢びきのできる厠/4.職人尽とそろばんの絵/5.沙羅双樹の花の色/6.喜多院と三光鳥/7.羅漢さんが揃うまで/8.眼鏡の羅漢さん/9.三変どでん稲荷/10.「なから」という方言/ 11.算額クイズを解く/12.塚原ト伝の川越試合/13.馬のきん抜事始め/14.すべり淵の果し合い/15.大久保町の化け物屋敷/16.少しも早く立退け/17.御用人吉保の逸事/18.絵に描いた刑法/19.虫食い奴の墓/20.大字書きの喜右衛門/ 21.奥州棚倉蛇のめし/22.若殿様ざんぎり異聞/23.古城にうたう/24.天神様の細道じゃ/25.綾部家と人丸神社/26.河肥か川越か/27.坊主からたち医者山伏/28.どっこい喜多町広済寺/29.へいさらばさら/30.麻屋のおろち/ 31.馬糞吹き込む大塚屋/32.八十五銀行の紙幣/33.民部稲荷と相撲の絵馬/34.咳のばばさま/35.片葉の芦を分析する/36.ぼた餅食ったが運の尽/37.蓮月不染の墓/38.烏頭坂考/39.鹿見塚のあった所/40.元禄六年の岸村絵図/ 41.下新河岸の馬祭り/42.新河岸地蔵と灯篭流し/43.三芳野の里の旧地/44.渡唐天神の腹ごもり/45.梵鐘勧進の旗

「7.川越歴史点描」 岡村一郎 川越地方史研究会 1982年 ★★★
 −目 次−
 1.城下町川越を訪ねて/2.川越藩小史/3.本丸御殿の平面図について/4.みよしの柳多留/5.小林一茶の「草津道の記」/6.九里四里うまい−江戸と川越の里程− /7.川越蠢動記/8.新河岸川の舟唄/9.喜多院の沿革/10.川越祭と山車の変遷

 【新河岸川の舟唄】(千住節)
 ・九十九曲りあだでは越せぬ、通い舟路の三十里
 ・押せよ押せ押せ二挺櫓で押せよ、押せば千住が近くなる
 ・舟は帆まかせ舵まかせ、私はあなたに身をまかせ
 ・主が棹さしや私は艫で、舵をとりとり櫓をば押す
 ・舟は帆かけて南を待ちる、可愛い女房は主待ちる
 ・舟は千来る万来るなかで、私の待つ舟まだ来ない
 ・泣いてくれるな出舟のときや、なくと出舟が遅くなる
 ・舟はチャンコロでも炭薪や積まぬ、積んだ荷物は米と酒
 ・いくら秩父の材木屋でも、お金やらなきや木はやらぬ
 ・私の財布は横浜仕掛け、七分通りはカラ(唐)で持つ
 ・千住橋戸は錨か綱か、登り下りの舟とめる
 ・水の流れは堰すりやとまる、止めて止まらぬ世のならい
 ・男伊達ならこの新河岸川の、水の流れを止めてみな
 ・千住出てから牧の野までは、棹も櫓舵も手につかぬ


埼玉叢書
「埼玉叢書 第二」 埼玉懸史編纂事務所 柴田常惠・稲村坦元編 三明社 1929年 ★★
  −目 次−
忍名所図会/川越松山遊覧記多濃武の雁/増補秩父風土記/武蔵七党系図/熊谷系図/糟谷系図/糟谷系図別本/深谷上杉系図/成田家系図/秩父吉田家系図/鉢形北條家臣分限録/成田家臣分限帳/深谷記/深谷古来鑑/神流川合戦記/岩槻巷談/河越軍記/忍城戦記/都伎山日記/荒川日記/川越の紀行/三峰山詣/扇河岸記/武蔵四十四座延喜式内社道法命附/光賢上人行業記/岡部六彌太忠澄傳記
  −解 題−
一、川越松山記 一巻 一に川越松山遊覧記とも云ふ、文化十五年三月獨笑庵立義の撰する所にして川越城下を始め、松山及其附近比企、入間の両郡に跨れる名所遊覧記なり。川越図書館所蔵の板下本とも見るべきものより収載す。
一、多濃武の雁 一巻 写本 宝暦三年八月、川越城主秋元凉朝の家老、大陽寺盛胤の撰する所なり。当時の城下町の当時の状況を記すること最も詳密にして、特に侍屋敷等に精しきものあり。本書は帝国図書館所蔵の写本によって之に収載す。
一、河越軍記 一巻 一に河越記と称す。天文六年北條氏綱上杉朝定を河越に陥れし時の戦記にして、天文廿三年の記述にかゝる、石井正義氏所蔵の写本に拠れり。
一、川越の紀行 一巻 写本 明和七年四月、江戸日本橋の豪商鈴木三右衛門の家内三保子がその菩提所入間郡三保谷村廣徳寺へ参詣せる紀行なり、今東京島田一郎氏所蔵の三保子自筆本によりて収載す。
一、扇河岸記 一巻 巻子本 貞享三年以後、武蔵入間郡川越在扇河岸の開発を記せるものにして、弘化二年千(草冠に千)啓の自筆本によりて之を収載す。


埼玉史談   埼玉郷土会・埼玉県郷土文化会 ★★
1930年9月号<旧第2巻第1号>川越城趾考岸伝平18
1931年3月号<旧第2巻第4号>三芳野里旧地考林織善248
1931年9月号<旧第3巻第1号>歌麿の出身地は川越か岸伝平40
1932年11月号<旧第4巻第2号>戦国時代の武蔵川越渡辺世祐87
1933年1月号<旧第4巻第3号>戦国時代の武蔵川越(承前)渡辺世祐162
1934年11月号<旧第6巻第2号>新河岸川往来峯岸久治113
1936年3月号<旧第7巻第4号>川越の刀匠玉麟子相場重雄268
1936年9月号<旧第8巻第1号>児玉郡秋平村に於ける川越藩の鉄砲射撃場金鑽武城47
1939年3月号<旧第10巻第4号>関東の医祖田代三喜稲村坦元213
川越の伝説(1)
 (一)早川茂右衛門
岸素庵251
1939年5月号<旧第10巻第5号>川越の伝説(2)
 (二)森本君所と絵草紙屋の看板娘 (三)初雁の杉三芳野神社
岸素庵336
1939年7月号<旧第10巻第6号>川越の伝説(3)
 (四)太田道灌の智謀と霧吹の井戸 (五)夜奈川の小石供養
岸素庵393
1939年9月号<旧第11巻第1号>北武蔵の数学(上)三上義夫1
川越の伝説(4)岸素庵53
1939年11月号<旧第11巻第2号>北武蔵の数学(下)三上義夫69
1941年1月号<旧第12巻第3号>和算家大野旭山大野貞164
1941年8月号<旧第12巻第6号>監野転頼近及大野旭山の数学伝系(上)三上義夫305
1941年10月号<旧第13巻第1号>監野転頼近及大野旭山の数学伝系(中)三上義夫305
1942年1月号<旧第13巻第2号>監野転頼近及大野旭山の数学伝系(下)三上義夫305
1952年2月号<第1巻第1号>古文書より見たる新河岸川舟運(1)―天明の船方趣法書―岡村一郎24
1952年4月号<第1巻第2号>「川越閑話」奴名主岸伝平19
古文書より見たる新河岸川舟運(2)岡村一郎21
武蔵野の算額野口泰助36
1952年11月号<第1巻第4・5合併号>入間川水系の原始文化大護八郎22
埼玉の時の鐘岸伝平46
1953年5月号<第2巻第1号>古文書より見たる新河岸川舟運(3)―嘉永3年の繋船騒動―岡村一郎19
1953年8月号<第2巻第2号>新河岸川舟運船賃表の考察(上)岡村一郎22
1953年12月号<第2巻第3・4合併号>新河岸川舟運船賃表の考察(下)岡村一郎21
1954年12月号<第2巻第6号>上杉・北条氏時代の川越城下町(上)岡村一郎16
1956年3月号<第3巻第1号>上杉・北条氏時代の川越城下町(中)岡村一郎26
落栗庵元木網とその生地岸伝平42
1956年6月号<第3巻第2号>上杉・北条氏時代の川越城下町(下)岡村一郎17
河越茶(狭山茶)の歴史(上)斎藤勝治27
榎本弥左衛門忠重の万の覚岸伝平38
1956年10月号<第3巻第3号>河越茶(狭山茶)の歴史(下)斎藤勝治25
1958年5月号<第5巻第1号>江戸城東照宮の川越移建について山田勝利1
川越歴史散歩(一)
 仙波山のたぬき/鳥頭坂考/塚原ト伝の川越試合/坊主、からたち、医者、山伏/
 大字書きの喜右ヱ門
岡村一郎36
関東平氏秩父氏の発展前島康彦41
1958年8月号<第5巻第2号>「川越素麺」の著者板倉良矩岡村一郎42
1958年11月号<第5巻第3号>川越歴史散歩(二)
 算額クイズを解く/馬のきん抜事始め/沙羅双樹の花の色/喜多院と三光鳥
岡村一郎39
1960年7月号<第7巻第1号>続川越歴史散歩(1)
 角大師と豆大師/床屋のおろち/へいさらばさら
岡村一郎14
1960年10月号<第7巻第3号>柳沢吉保の三富開墾岸伝平10
続川越歴史散歩(2)
 額を撫でてみよ/心得がたき御意に候/五百目玉の抱え打
岡村一郎39
1961年6月号<第8巻第2号>関修齢の「川越地理略」岡村一郎16
1961年12月号<第8巻第4号>埼玉における円空の彫刻稲村竹渓7
1962年7月号<第9巻第2号>埼玉の夏祭り山田勝利1
1964年6月号<第11巻第1号>明治天皇行幸図巻と山田衛居岸伝平12
正岡子規と川越岡村一郎18
1964年10月号<第11巻第2号>武蔵国川越領産物絵図帳(上)岡村一郎6
1965年1月号<第11巻第3号>武蔵国川越領産物絵図帳(下)岡村一郎10
1965年5月号<第12巻第1号>川越十ヵ町火消の出方(上)岡村一郎14
1965年8月号<第12巻第2号>川越十ヵ町火消の出方(下)岡村一郎21
1966年1月号<第12巻第3号>藤間流の始祖勘兵衛と川越市藤間大護八郎1
近世河岸問屋成立の一考察斎藤貞夫13
1966年7月号<第13巻第2号>川越大火の新聞と号外岡村一郎20
川越の測量家鈴木宗徳野口泰助31
1967年7月号<第14巻第2号>川越藩版日本外史に二条家の抗議武田勝蔵6
小林一茶の「草津道の記」(上)岡村一郎20
武州新河岸川舟運の商品流通―八王子石灰について―斎藤貞夫25
1967年11月号<第14巻第3号>小林一茶の「草津道の記」(下)岡村一郎120
新河岸川舟運と中牛馬分社斎藤貞夫38
1968年4月号<第15巻第1号>みよしの柳多留(上)岡村一郎1
1968年4月号<第15巻第2号>みよしの柳多留(中)岡村一郎6
かわごえという地名に就いての一考察有山余志三43
1968年10月号<第15巻第3号>みよしの柳多留(下)岡村一郎25
江戸末期における県内の武術家中英夫29
1969年1月号<第15巻第4号>川越船唄斎藤貞夫43
1969年4月号<第16巻第1号>川越仙波河岸の開設と発展斎藤貞夫43
川越藩の御抱え力士中英夫52
1969年7月号<第16巻第2号>川越蠢動記(上)岡村一郎12
武州新河岸川舟運関係史料斎藤貞夫41
1969年10月号<第16巻第3号>川越蠢動記(下)岡村一郎17
武州新河岸川舟運志木宮戸河岸史料斎藤貞夫48
1970年7月号<第17巻第2号>三芳野の里と渡唐天神岡村一郎15
1971年1月号<第17巻第4号>川越歴史小ばなし
 虫食い奴の墓/大久保町の化物屋敷/隣家の主殺し/側用人吉保の逸事/
 絵解きの刑法
岡村一郎25
モールス博士の日記(1)長島喜平32
1971年4月号<第18巻第1号>時の鐘ものがたり(上)岡村一郎1
モールス博士の日記(2)長島喜平21
1971年7月号<第8巻第2号>荒川芝宮河岸関係文書斎藤貞夫50
1971年12月号<第18巻第4号>川越いもの作り始め井上浩34
1972年4月号<第19巻第1号>河岸場の今昔(上)―新河岸川の舟運―斎藤安右衛門26
1972年7月号<第19巻第2号>河岸場の今昔(下)―新河岸川の舟運―斎藤安右衛門9
1973年1月号<第19巻第4号>川越夜戦史考栗原仲道16
1973年4月号<第20巻第1号>川越藩の甘柿(上)井上浩38
1973年7月号<第20巻第2号>川越藩の甘柿(下)井上浩4
秋元時代の川越城下図(上)岡村一郎19
1973年10月号<第20巻第3号>秋元時代の川越城下図(下)岡村一郎15
新河岸川舟運牛子河岸史料について斎藤貞夫47
1974年7月号<第21巻第2号>河越氏系譜私考岩城邦男8
1974年10月号<第21巻第3号>川越藩のマクワウリ(上)井上浩4
1975年1月号<第21巻第4号>川越藩のマクワウリ(下)井上浩13
天理図書館本「河越素麺」に就いて岡村一郎1
1976年1月号<第22巻第4号>川越市の板碑(1)―その分布と造立年代―岩城邦男11
1976年4月号<第23巻第1号>川越市の板碑(2)―板碑から見た川越の中世仏教―岩城邦男1
福島弁千代追跡考―弁千代は綱成の弟か子か―福島秀三42
1976年7月号<第23巻第2号>城下町川越を訪ねて(上)岡村一郎1
1976年10月号<第23巻第3号>城下町川越を訪ねて(下)岡村一郎6
1977年1月号<第23巻第4号>先駆的女医生沢クノ(上)田中正太郎7
1977年4月号<第24巻第1号>先駆的女医生沢クノ(下)田中正太郎21
武蔵野台地のハトムギ井上浩29
志士・西川練造桜沢一昭37
福島弁千代の生母について福島秀三44
1977年7月号<第24巻第2号>女医第二号生沢クノ松島光秋12
新河岸川舟運と船問屋「岸屋」斎藤貞夫27
福島弁千代追録福島秀三34
1977年10月号<第24巻第3号>女医生沢クノ(補遺)田中正太郎47
(書誌紹介)榎本弥左衛門覚書井上浩53
1978年1月号<第24巻第4号>先駆的女医生沢クノ(補遺)田中正太郎27
1978年4月号<第25巻第1号>新河岸川舟運と熱海温泉入荷について斎藤貞夫40
1979年4月<第26巻第1号>川越絹平と川越唐桟井上浩1
〔史料紹介〕新河岸川舟運 諸荷物船賃及河岸場手数料調書斎藤貞夫44
1979年7月号<第26巻第2号>続・川越絹平と川越唐桟井上浩22
1979年12月号<第26巻第3・4号>武州新河岸川船運年表斎藤貞夫109
1980年4月号<第27巻第1号>川越小麦と川越そうめん井上浩35
1980年7月号<第27巻第2号>川越付近の鉄道敷設と新河岸川舟運斎藤貞夫44
1980年10月号<第27巻第3号>川越いもと江戸東京の焼芋屋井上浩12
新河岸川改修と舟運斎藤貞夫36
1981年10月号<第28巻第3号>天保期の川越いも井上浩9
1982年1月号<第28巻第4号>川越大火と早川家の記録井上浩24
1982年4月号<第29巻第1号>三富新田の開拓井田実8
武州一揆勢の進路についての一考察―引又を中心として―神山健吉29
〔資料紹介〕新河岸川舟運 「伊勢安」明治以降冊子文書目録斎藤貞夫44
1983年4月号<第30巻第1号>川越街道の歴史―成立年代と主要往来者を中心に―井田実45
1984年1月号<第30巻第4号>〔資料紹介〕慶応二年・川越藩新河岸の打こわし記録斎藤貞夫37
1984年4月号<第31巻第1号>国人領主古尾谷氏の性格大図口承1
川越南部の伝説と史実―治兵衛塚考―金井康二30
1984年10月号<第31巻第3号>中世古尾谷の在地と支配―古尾谷氏の存在形態について―大図口承10
1986年7月号<第33巻第2号>新発見の天海喜多院法度文書について斎藤貞夫43
1986年10月号<第巻33第3号>山上憶良「令反惑情歌」の碑について山野清二郎1
奥貫友山と寛保の洪水佐藤繁11
三芳野里♀o書小島清18
大正前期の川越町の思い出村本達郎35
1987年1月号<第33巻第4号>川越市東部における河川の変遷について―荒川入間川の流路―斎藤俊勇13
川越喜多院の五百羅漢について(上)―その造立をめぐって―新保実・大島英夫27
1987年4月号<第34巻第1号>川越喜多院の五百羅漢について(中)―その造立をめぐって―新保実・大島英夫15
1987年7月号<第34巻第2号>川越喜多院の五百羅漢について(下)―その造立をめぐって―新保実・大島英夫31
1988年1月号<第34巻第4号>川越五河岸「扇河岸」の開設と発展(上)斎藤貞夫15
1988年4月号<第35巻第1号>川越五河岸「扇河岸」の開設と発展(下)斎藤貞夫32
1988年7月号<第35巻第2号>行伝寺過去帳よりみた後北条氏家臣(上)岩田利雄3
1988年10月号<第35巻第3号>行伝寺過去帳よりみた後北条氏家臣(下)岩田利雄7
1989年7月号<第36巻第2号>川越五河岸「寺尾河岸」の成立と発展斎藤貞夫11
1989年10月号<第36巻第3号>川越の文化 天沼恒庵、履仁先生(上)小林甲子男9
1990年1月号<第36巻第4号>川越の文化 天沼恒庵、履仁先生(下)小林甲子男12
1990年4月号<第37巻第1号>〔修験道研究〕武蔵国中世修験の一考察(上)―川越の檀那株を中心に―長島喜平1
川越喜多院五百羅漢像の造立年代―五百羅漢募縁疏の紹介―青木忠雄9
1990年7月号<第37巻第2号>〔修験道研究〕武蔵国中世修験の一考察(下)―川越の檀那株を中心に―長島喜平9
1991年4月号<第38巻第1号>国人難波田氏の研究(上)―その存在形態を中心に大図口承12
1991年7月号<第38巻第2号>国人難波田氏の研究(中)―その存在形態を中心に大図口承12
1992年1月号<第38巻第4号>国人難波田氏の研究(下)―その存在形態を中心に大図口承12
1992年4月号<第39巻第1号>野火止新田開発農民の出自につての試論神山健吉1
1993年10月号<第40巻第3号>「川越河筋定約書」の紹介斎藤貞夫36
1994年10月号<第41巻第3号>川越市南部の伝説と史実(二)―新河岸の観音様考―金井康二3
1995年4月号<第42巻第1号>川越市南部の伝説と史実(三)―新河岸の弁天様と仁王様考―金井康二32
1998年10月号<第45巻第3号>〔資料紹介〕新河岸川舟運の「河岸場回漕店申合規約」「船主申合規約」斎藤貞夫64
2000年7月号<第47巻第2号>新河岸川舟運関係表題と四冊の単行本斎藤貞夫36
2001年10月号<第48巻第3号>古尾谷庄と八幡宮―古尾谷八幡宮略縁記に寄せて―栗原仲道15
2002年1月号<第48巻第4号>川越町人の手になる『武州川越善行録』について山田泰男15
2002年7月号<第49巻第2号>八百屋お七の手習いの師 川越の俳人「貞陸」について山田泰男1
2003年1月号<第50巻第4号>〔川越地域特集〕
『川越索麪』から『多濃武の雁』へ
山野清二郎1
近世川越の俳人たち小林甲子男9
川越の俳人牛渚の『二見行』について山田泰男17
橋本雅邦「画宝会席画筆記 附起源一」記録について小泉功26


川越の文化財   川越市文化財保護協会 ★★★
第66号1996年12月号川越の文学碑めぐり(一)箕輪敏夫7
第67号1997年3月号川越の文学碑めぐり(二)箕輪敏夫8
第68号1997年8月号川越の文学碑めぐり(三)箕輪敏夫5
第69号1997年12月号川越の文学碑めぐり(四)箕輪敏夫7
第70号1998年3月号川越の文学碑めぐり(五)箕輪敏夫6
第71号1998年9月号仙波仙芳塚由来記矢部操1
第78号2000年12月号河越城富士見櫓について阿部徳之助2
第81号2001年9月号遠い唄聲宮岡正一郎1
第83号2002年9月号東明寺夜戦鈴木三彌太2
第91号2005年9月号サツマイモが川越にきた道と川越のいも文化井上浩2
川越氷川祭の山車行事が重要無形民俗文化財に指定される田中敦子7

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作成:川越原人  更新:2020/11/27