私が鉄道利用の旅行や所用に於いて利用するキップ類は拙稿
『鉄道アラカルト』でも記しましたが次の内容に尽きます。
(1)キップはなるべく安くなるように買う
キップはなるべく安くなるように買う。これは主に営業距離の長いJRでの場合です。JRでは乗車が長距離になるほど距離当たりの単価が下がります。そして100kmを超えた区間のきっぷでは途中下車が可能です。(一部の大都市圏などを除く)
そして更に、200qごとに通用日数が一日増えます。また、600kmを超える同一区間の往復では往復割引が適用されます。これは途中下車して観光や所用を足したり、更に宿泊するなどでは有効ですね!つまり小刻みに買うより通しで買う方が有利です。
もちろんこれは普通に切符を買った旅行の場合です。ICカードなどでは適用されません。また上記以外に大都市圏などで鉄道会社固有の細則がありますので詳細は「時刻表」などで確認したい。
私はこれらの「きっぷ」利用を前提にした計画をすることがあります。
(2)割安切符(お得なキップ)などを活用する。
一般に旅行等に当たって、その旅行費用の内交通費に占める割合は大きくバカにならない額になることも有ります。スーパーなどでの毎日の買い物でも1円でも安く買いたいというのは誰も同じ。旅行であっても交通費が普通より安上がりに出来れば助かりますね。そこで登場するのが
『お得なきっぷ』。
そんなキップのうち旅行等でこれまでに私が利用したものをいくつかご紹介します。ただし、現在では名称やルール(利用規定)や条件が変わったり、廃止されたものも有りますのでご注意を!特に2019年10月の消費税増税に伴う価格変更がありましたがわかる範囲内で修正はしましたが使う前に確認を!
ここではこれまでに利用した『お得なキップ』について紹介します。
『お得なキップ』とは鉄道やバスなどの公共交通機関で使用期限や使用区間・範囲などを定めて乗車・利用する際にその運賃や料金等を割り引いてお得に利用できるキップ類のことです。
もちろんこれは普通に切符を買った旅行の場合ですので一般的な割引切符や特急券とセットになったキップなどを使った場合には変わってきますケド。
@青春18キップ ←クリックで説明書
言わずと知れた格安キップの代名詞的存在。『青春・・・』と付くが若い人向けと思いがちだが実際はそういう事ではなく年齢制限はない。毎年一般的に学校が休みとなる春・夏・正月の30〜50日ほどで利用できる。料金は直近の2020年春用では1枚¥12、050円で
全国のJR線普通・快速列車自由席及びBRT、JR西日本宮島フェリーに限り1日乗り放題が5日/1人あるいは5人で1日。2人で2日+1人/1日など使い方は自由に組み合わせ出来る。
つまり単純計算で1回(日)2,370円分以上乗れば元を取れることになる。これは片道では141q以上、往復では最低でも71q以上を往復すれば良い(本州3社の場合)。
またよく皆さんが勘違いするのが
新幹線・特急の特急券を買えば乗車券としての利用が可能ではないか と言う事。残念ながらこの場合は特急・新幹線特急券の他当該区間の乗車券も必要になります。
ただ、JR北海道の石勝線・九州の宮崎空港線などには特急しか走っていない区間がありここのみ相互区間乗車に限り特急自由席に乗れます。また、本州⇔北海道を結ぶ旅客列車は「北海道新幹線」しか走っていませんので「奥津軽今別」⇔「木古内」と道南いさりび鉄道の「木古内」⇔「五稜郭」をそれぞれ一回利用できる
「オプション券」が2、490円で発売されています。
これらの詳しいルールについてはHPやパンフレットなどで事前に確認したい。
また、JR以外の第三セクター鉄道のうち一部の「旧JR在来線」から新幹線への転換路線については「通過利用」に限り乗れる線区などがあるが詳しくは利用前にHPやパンフレットなどで確認を・・・。
私は途中下車する際に「下車印」を捺印してもらいますが最近無人駅が増え押印なしが増えました。
AJR秋の乗り放題きっぷ 旧「鉄道の日記念切符」
内容的には青春18きっぷに似た内容のきっぷ。2019年用の場合では10月12日〜10月27日の間の連続した3日間に普通・快速列車に乗り放題のきっぷ。
以前は 「鉄道の日記念切符」 として出されていたが現在は改名された。
BJR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ
JR東海が営業管内の東西南北にど〜〜んと幹線として走り沿線に拡がる私鉄16社とコラボしたきっぷ。
文字通り東海地区の私鉄線乗りつぶしを計る乗り鉄にはたまらない存在。JR東海管内の新幹線・特急にも別料金を払えば乗れる(運賃のみ有効)。ゆっくりと各地を見学・観光したい人にはチト物足りないが興味のある方はお試しあれ。私も2019年夏に使って主に東海地区の私鉄乗りつぶしに使いました。
2019年では1枚¥8,480円でしたが現在は¥8,620円 で利用できる。 利用時期は盆・暮・GWのみ使用不可。
この切符の詳しいことは こちらを→ 筆者の実際の使用実績は →こちらを
C大人の休日パス
JR東日本が年3回ほどいわゆる(超)閑散期の2〜3週間のみに発売している。ただし男女とも50歳以上で大人の休日倶楽部の会員でないと買えないが2020年版の例ではJR東日本管内+JR北海道管内の全線の新幹線・特急の普通車指定席を6回まで含んで乗り放題で26,620円で5日間楽しめるものとJR東日本エリアの新幹線・特急の普通車指定席を6回まで含んで乗り放題で15,270円で4日間楽しめるものそしてJR北海道管内のみを17,400円で5日間回れるものと3種類があり私は毎回のように愛用しています。
東京⇔札幌が普通に切符を買うと乗車券が片道14,850円、特急券が乗り継ぎ割引適用のはやぶさ利用で普通車指定席料金¥12,910円。〆て往復で52,550円近くになる。そして道内の移動で例えば稚内を往復すると更に20,000円近くかかりこれだけで70,000円ほどかかることになりますから私はこの切符は超格安と思って利用しています。
下の写真は 左:JR東日本・北海道全線 中:JR東日本全線 右:JR北海道在来線全線
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D大人の休日限定割引きっぷ
JR東日本(北海道を含む)の大人の休日倶楽部では上記の乗り放題きっぷのほか盆・暮・GWなどを除いたほぼ通年で同範囲内の片道・往復・連続で200qを超える乗車距離の乗車券と同時に使う特急券・新幹線特急券等の指定券を大人の休日倶楽部会員の65才以上は3割引き(50才以上は1割引き)で利用できる。
E「ジパング倶楽部」割引きっぷ
前記の大人の休日倶楽部はJR東日本・北海道の範囲内でのサービスだったがこちらはJR東海・西日本・四国・九州を含む国内JR6社全部が対象となる。対象年齢は男65才以上女性60歳以上で会員になれる。私は大人の休日倶楽部の対象範囲外のJR東海・西日本・四国・九州方面への旅ではこちらを使っていますが切符購入などでは駅の有人窓口のみでしか使えないなどの不便さがある。またJR東日本・北海道の新幹線の普通車は割引対象となるが東海道・山陽・九州の各新幹線の「のぞみ・みずほ」の特急料金などは割引対象とならない。
割引は3割引きでサービスで年20回まで使える。
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その他の『お得なきっぷ』
全国のJR各社と民鉄各社では乗客の利便を図るために「お得なきっぷ」として趣向を凝らした乗車券類が発売されています。最近では時刻表でも巻頭で紹介されていますのでご存じの方もあろうと思います。
ここでは、これまでに私が鉄道などの旅で使ったものを中心にご紹介します。
F旧国鉄時代のきっぷ
現在ではJRのみならず全国の私鉄線で多数の「お得なきっぷ」が発売されていますが手元に有った中から旧国鉄時代の「国電フリー乗車券」を紹介します。 いずれも山手線内(東京都区内)で乗降り自由だったようです。また、1枚は「国電・都営フリー」として同範囲内の都営地下鉄にも乗れました。 また手書きの周遊券類は紙面にゴム印の押印が目立っていました。
国電フリーきっぷ類 JNR(国有鉄道) 最上段は昭和50年あとは昭和61年のもの |
手書きの周遊券 JNR(国有鉄道) いずれも昭和30年代〜40年台初期 |
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周遊券のこと
旧国鉄時代から民営化されてからも自由な鉄道旅行には「〇〇周遊券」が重宝されました。地域エリアを区切って周遊出来ましたが一部九州や北海道への旅では航空機利用ができるものもありました。特に地方のローカル線の乗り継ぎなどでは乗降り自由なため人気がありました。現在は新幹線網や航空機の発達などで旅行のスタイルも変わり現在は廃止されました。
ただし、旅行会社などでの個人旅行の場合往復飛行機で現地は「〇△□周遊券」でJR利用などとしたきっぷでは存在しています。
筆者も何度かお世話になりましたがその一部を紹介します。
写真は
左上:南近畿周遊券 右上:福島・会津磐梯周遊券(往)
左下:南東北周遊券 右下:福島・会津磐梯周遊券(復) です。
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