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鉄道写真   website   update 2019/02/21 15:55 

                       

  『鉄道写真』
大岸

  本州と北海道を結ぶブルートレインが華やかなりし頃、そのブルートレイン群の名撮影地だった場所です。
札幌行き「北斗星」室蘭本線「大岸⇔豊浦」にて1999年10月8日



   カメラが好きで外出時にはよく携帯した覚えはありますが行く先々での記録・メモ代わりに乗った電車や駅舎・駅名看板などを収めたことが有ったと言う程度でした。子供が生まれ物心がついてからは乗った電車やバスなどと一緒に“お約束のピースサイン”で記念撮影をしたものでした。
 
 そんな鉄道写真撮影で背中を押してくれたのが忘れもしない1980年代の前半。仕事で山形方面に何度か出掛けた事がありましたが冬のある時の光景です。奥羽本線の特急車内から板谷峠越えの雪深い景色を眺めていた時、身の丈ほどの積雪の中で三脚にドデカイ望遠レンズ付きのカメラを持ったカメラマンを発見。当時はまだ旧国鉄時代で「特急つばさ」も急勾配を喘ぎながら登り切った場所。後日そこが格好の撮影名所であることを知りましたが「いつかは私もそこで写真に撮りたい」とおぼろげに仕舞い込んだ次第。
  その後100〜300mmレンズを購入し望遠Zoomの仲間入りをしたことで自分なりの鉄道写真撮影の世界が拡がりました。
板谷峠

板谷峠の夏と冬
表:山形新幹線つばさは峠を一気に駆け上がる「夏の板谷峠」:板谷駅にて1997年09月21日
裏:冬の板谷峠「つばさ」2000年01月02日。(本文とは時期が異なります)

  鉄道写真撮影の場所については鉄道雑誌や専門のムック本が以前から多数出回り大いに参考にさせてもらった。撮影の被写体も国鉄→JRおよび民鉄や第3セクターの電車・機関車・気動車などが多数出迎えてくれたものでした。
  これらはバラエティーに富み、鉄道好きにはたまらなく撮影欲を掻き立ててくれたものでした。
  だが今から考えると当時のカメラ=フィルム・カメラであって今のデジタルカメラのように撮ったその場で結果が見えなかった。フィルム現像が身近で出来れば短時間でも可能だろうけれど自分で出来なければDPE屋さんにお願いするしかなかった。
  鉄道写真を撮ると言ってももちろん自分だけが特別な事をしているわけでもないがここ数年は一気に同好者?が増えて来たことで閉口する事が増えました。例えば鉄道旅の途中である駅に降り立とうとすると何人もの人がその列車なり車両や行き先表示を一斉に被写体にしている。
「イベント列車」や「人気列車」などはその前に立って一緒の写真を撮ったりで順番待ちになることも珍しくなくなってきました。
  最近ではニュース報道でも取り上げられるように我先にとホーム上に溢れたり、立ち入り禁止エリアに入ったりする人が増え、時には本来の鉄道好き迄もが悪者扱いされることが気掛かりです。またホームや線路近くからの走行中の車両撮影で正面(近く)からのフラッシュ撮影するような人も出ています。これらも絶対にやめてほしいものです。
  そして最近何よりも気になるのは従来からのカメラに取って替わるとも言えるコンパクトデジカメ・スマホ・タブレットと言った機材の台頭です。否定をするわけではありませんがこれらで撮影するときにはほとんどの場合手で持って思いっきり高く構える。しかも高く持ち上げたまま時間を掛けて構図合わせやトリミングを行う。特に順光で撮影者の背後に太陽があると液晶画面が見ずらく結果終了までの時間が掛かります。そんな機材のおかげでチョット後ろからの撮影になろうものなら「いい迷惑」なのです。目でファインダーを覗きこむ昔ながらのいわゆるカメラでは普通はまあ“眼“の高さで構えるので後ろの人にはあまり気にしなくて済んだと思います。このシチュエーションに限っては「スマホ嫌い」「タブレット邪魔」と叫びたいほどです。
  
  鉄道写真を撮るにあたって鉄道そのものを主役として捉えたものと花や木・空・海などを主役として鉄道を脇役とする場合があります。
  例えば「桜花」「紅葉」を主体にしてバックに鉄道があると言った情景などですがここでは「鉄道」を主体とした場合の写真を考えてみます。

さくらと京急 京急とさくら

左:右側の「さくら」にフォーカスしバックに赤い京急を入れる。京急黄金町⇔南太田。2002年4月6日


  右:バックの赤い電車にフォーカスし右手前の「さくら」をぼかす。左と同地点。


主役を電車にするか、さくらにするか。同じ被写体でもこんなにも違ってきます。
 

  先ずは形式写真と言って列車の編成が一目でわかるような写真を撮りたいのですがこれが意外と大変。東海道新幹線の16両編成や上越新幹線のE4系2階建て車両の重連では400m、在来線でも首都圏の15両編成などは300m更に最近の貨物列車は20両編成で機関車を加えると優に400mを越えます。これらの長大編成列車をを横から撮ろうとすると場所探しがかなり難しい。これは線路の脇の電柱・看板・風や雪よけの板などが存在するためだ。電化区間では30〜50mおきに架線用の電柱が必需品だがこれをいかに目立たなくさせるかで良し悪しが決まって来ます。鉄道写真を撮る場合には皆さんこれらをどう処理するかで勝負が決まってくるのです。
山手線 

山手線の「西日暮里駅」では外回り電車が入って来る際に電車編成の全体がスッキリ見渡せます。
しかしせっかくの眺めが電柱などが立っているのがチョット邪魔なんです。
2003/05/00

線路面の高い位置からの俯瞰写真、広くて線路まで距離のある場所、列車とカメラ側の間に前記の電柱などが写り込まないような単線区間と工夫して場所選びをしています。
  非電化区間では電柱がほとんど無く有っても電化区間より数が少ないので、すっきりした写真が撮れそうです。
 
北上駅 
東北新幹線の「北上駅」の下りホームから反対側上りの盛岡方面を望む。
線路が一度僅かに下り傾斜して更に駅手前では再び上っているのが分ります。
2013/11/30
東北新幹線 
その「北上駅」の下りホームから列車の真正面から撮影出来ます。
この角度では周りの電柱や架線の支柱類がうるさいほどです。
2013/11/30
 

  以上のような条件で以前は私も良く場所を選ぶために車で出掛けたりもしました。
その写真の一例を別稿「新幹線全系列完乗」でもご紹介しています。
《新幹線全系列完乗》→ JPG
  神奈川県下では新幹線を上記のシチュエーションでとらえるのは難しくむしろ駅構内から侵入してくる列車を前から狙うと言うのもよさそうです。
  鉄道誌などで「新幹線」を捉えるのは富士山をバックに海側から狙ったものや浜名湖付近で新幹線を俯瞰出来る場所からの物などがあります。
2000年1月4日
新幹線 
東海道新幹線の「三島⇔新富士」では富士山をバックにした走行写真が撮れます。
2000/01/04

  昔から鉄道写真の撮影名所が前記の雑誌等で紹介されてきました。それは例えば蒸気機関車であれば上りの坂道を力いっぱい登って煙突から煙を高くまではいているような場面が撮れる場所であるとか、絶景の中を鉄道が走り更にその景色を盛り立てるとかで先人たちは自分で探してきたようです。
  現在でも「クルマ」を使わないと行けないような場所でも人気が高いようで大きな三脚に(超)望遠レンズを着けた人を多く見掛けます。
そのような場所で自分も撮ってみたいとわざわざ北海道や九州までも足を運んだものです。
  以下に私がこれまでに訪れたことが有るポイント中のお気に入りポイントを紹介します。
ただし今は廃線だったり、列車の走っていない線区などもありますが悪しからず。

1.石北本線:金華⇔生田原
   石北本線で北見から旭川方面へ戻る途中の「西留辺蘂駅」を過ぎての上り勾配は金華越えとして有名な場所。DC特急やDL牽引の貨物列車が喘ぎ喘ぎ登る姿は絵になる場所。 私が訪れた時は地図を片手にようやくそれらしき場所に辿り着いたのが列車通過の寸前。線路際に三脚をセットするのが精いっぱいで迫力に欠ける写真しか取れず残念な一枚だった。
家族旅行の途中であり次の列車までは待てなかった為切り上げ。
1998年8月11日
石北
 

2.室蘭本線:沼ノ端⇔植苗
 ウトナイ湖の南、札幌から函館に向かう室蘭本線の複線上り線側、国道234号線沿い。特急が進行方向右側に緩やかなカーヴを曲がる様は迫力満点。
1999年8月13日
S北斗

3.根室本線(石勝線):落合⇔新得
  昔から『鉄道三大車窓』そして撮影名所だった狩勝越えが新線になった部分。1999年8月家族旅行の途中で案内図通りにここ増田山を訪れた。帯広の六花亭でスイーツを買いここで「おやつ」。かれこれ1時間近くを過ごせたと思う。増田山のトンネル上部のこの場所ではS字カーブの斜め上から俯瞰でき絶好撮影地だった。今は一日11往復の"スーパーおおぞら・とかち”と貨物列車が多く結構頻繁に通っている。近くに牧場が多いからか夏場は「アブ」に注意。5分以上かけて大きく弧を描きながら下ってゆく様子は圧巻。ただ近年は防風の為だろうか線路脇の各所にパネルが立てられ列車が見えずらくなったようです。逆に列車からの眺めも悪くなってしまった。
1999/08/11
狩勝越え

4.信越本線:横川⇔軽井沢(現在廃線)
  北陸新幹線(当時は長野新幹線)開通に伴い廃線となったが66.7パーミルの上り(下り)は迫力満点だった。
1996/11/30
66.7

5.信越本線:横川⇔軽井沢(現在廃線)
  4.と同様北陸新幹線(当時は長野新幹線)開通に伴い廃線となった。開通2か月前の様子。実際は画面左側に写っている撮り手の他文字通り鈴生り状態。画面右側の土手の上と更に中央奥の陽炎の中の白い点々は全て「撮り鉄」の面々。私も何とか好位置が抑えられた。
1997年8月2日
EF63

6.京浜急行:弘明寺⇔上大岡
  カーブが多い事でも有名な京急で同区間の高架化工事に際して民鉄最長の12両編成がすっきり撮影出来る一時期が有った。今は高架線上!のためこのアングルでの撮影は不可!!
1995年4月
京急弘明寺

7.京浜急行:三浦海岸⇔三崎口
  言わずと知れた有名撮影地。
2002年4月10日
三浦海岸

8.京浜急行:上大岡⇔屏風ヶ浦
 我が家からも近く好きだった撮影地の一つ。ただ、架線を逃がしての正面写真ではカメラがほぼ道路上となりファインダーからでは撮り辛かった。
1998/11/03
上大岡

9.東海道本線:横浜⇔戸塚(横須賀線:保土ヶ谷⇔東戸塚)
  ここも我が家の近く、良く訪れた場所。最近では近くに牧場が有り採れた牛乳から作る、ジェラートが有名。若いカップルや家族ずれが多い。この日は183系の臨時特急「あまぎ」が来ると言う事で待って居た。
1999年月5日
あまぎ

10.東海道本線:戸塚⇔横浜(横須賀線:戸塚⇔東戸塚)
  今では無くなったブルートレインが朝、上ってくる様は好被写体だった。大きな左カーブで編成の全部が入った。
1999年11月6日
ブルトレ

11.東海道本線:早川⇔根府川
 昔から近くのみかん山からの俯瞰が有名な名撮影地だった。ミカン畑のチョット広めの場所に駐車させてもらい、遠く相模湾を見下ろしながらの撮影は1日居ても飽きないほど!!だった。
1996年3月14日
東海
   急行「東海」が来た。
東海アオ帯
   165系G車アオ帯。

12.伊豆急行線:川奈⇔富戸
 広大な相模湾をバックに走るJRSX踊り子や伊豆急リゾート21などがバッチリ。ただし撮影日は生憎の曇天で相模湾もシルエットのみ。
1998年3月28日
お立ち台

13.御殿場線:足柄⇔御殿場
 私の好きな撮影地ベスト3のひとつ。
1999年1月5日
富士山と共に

14.小海線:小淵沢⇔甲斐小泉
 小海線で小淵沢を出た直後の右大カーブ。天気が良いとバックに南アルプスが雄大。
1998年1月9日
大カーヴ

15.山陰本線:餘部⇔兜
  有名な餘部橋梁を写せる。ただし2010年までは鉄橋だったが今はコンクリート橋に変身している。
2008年8月31日
旧餘部橋梁

16.東海道新幹線:富士⇔三島
 全長400m16両編成の東海道新幹線と富士山がワンショットで入る好撮影地。
2000年1月4日
富士山と新幹線


17.鹿児島本線:東郷⇔東福間
 JR九州の名特急などが堪能できる好撮影地。
2000年1月4日
Sonic

(番外編)
写真は“カートレイン小倉”の上り線で。山陰・九州旅行の帰路、普段は通らない東海道線の線路脇の貨物線を通って羽田地下トンネルを経由する東海道貨物線を通り今はない浜松町(汐留)へ向かっている:八丁畷付近で。
写真では後続のブルートレインが本来の東海道本線上り線路を走っている様が分る。
1992/08/08
cartrain
この続きは→ 続・鉄道写真をクリックしてください。

以上のように底知れず楽しんでいるのが『鉄道趣味』ですが旅はまだまだ続きま〜す。

                


新規作成と変更・更新の履歴

2019/02/21 内容の一部を見直しました。
2018/12/09 『変更履歴』を『サイトマップ』から本稿に移設し併せて内容を見直しました。
2015/12/20 『鉄道写真』を新規リリースしました。
2015/12/20 『ドナルドおじさん拘りの隠れ処』を新規作成し準備の整ったページからリリースを開始しました。
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