海風通信 after season...

希望の轍道 〜『稲村ジェーン』ロケ地追加調査:4

2022/??/??(撮影)・2023/08/27(補筆)

サザンの「希望の轍」を聴きながらこの画像を見れば、ハッと気付く人もいるのでは?

 「希望の轍」の曲をバックに、ヒロシがミゼットで鎌倉山療養所へと辿り着く最後の道程で走り抜けていた林道。
 まさかこの場所が見つかるとは・・・! 『海風通信』の様々な取材過程の途中に偶然見つけた僥倖により、実に32年越しの自力発見となりました。
 きっかけは、上写真にある電柱の支えを補助するワイヤーに被せられた『黄色い保護カバー』の設置状態から。「沢に沿って続いている、ガードレールも無い林道・そして点在する電柱」というロケーションは、以前から気になる場所として脳裏に刻み込んでおいたため、この『黄色い保護カバー』を見たことによって、フラッシュバックのように《その場》で鮮やかに記憶が呼び起されました。そして直感的に「ここはまさにあの場所だ!」と確信し、映像と比較してからの2度目の訪問で、紛れもない事実と判明したのです。
▲♪振り返る度に野薔薇のような Baby love〜の時点のカーブ。 ▲左手に沢沿い・電柱・未舗装という条件を満たした林道。

 動画ではないのでイメージしづらいとは思いますが、上左写真の急カーブを抜けると上右写真の沢が見える場所へと展開し、ここを抜けた先に『黄色い保護カバー』のついた電柱が現れます。(※バイクはカッコつけるためにこちらを向かせていますが、実際には逆方向へ進んでいるとお考え下さい。)
 この一連の風景の流れが、ミゼットを走らせた映像作品中とほぼ一緒。電柱の配置ポイントも一致していますから、これもおそらく当時のままなのであろうと思われます。
 この状況は、奇跡的ですらあると言えるでしょう!この32年間、山崩れや沢の浸食などの大規模な地形の変化もなく、よくぞこのロケーションを維持し続けていてくれたものです。歴史的な場所にあるという土地柄、保全管理されてきたということもあるとはいえ、ただただ、感謝せずにはいられませんでした。
 「待っていたのか・・・・俺のために・・・・・!」(←それ、別の作品のセリフだよ。)[※G0083ね。]
 何はともあれ、私がこの場所で「希望の轍」を歌いながら、何度も、何度も、呆れるくらい走り廻ったのは言うまでもありません。

 ※ここもある事情から、場所の公表は控えさせていただきます。でも、そうそう激変する土地でもないので、『稲村ジェーン愛』を持ち続けている人ならば、いつかきっと辿り着けるはず。
  そう信じて探し続けている時のほうが、実は楽しかったりするんですよね。

【オマケ】
 旧・海風通信ホムペの『ドラマ・ツアーズ』より、鎌倉山療養所のロケ地となったあの画像を特別にサルベージ!今やネット上でもほとんど見られることのなくなった貴重な物件です。※この建物は、既に消失しています。
▲鎌倉山療養所のモデルとなった病院の正面玄関。 ▲ビーナスのマスターと金目鯛船長が車を横付けした場所。