海風通信 after season...

ミサゴのプレゼント




◆恋に焦がれる少女か、はたまたストーカー(!?)のようにタカヒロの動向を見つめるミサゴが、彼に贈った精一杯のプレゼント。(・・・・なのかな?単に、「これウマいからお前も食え」的なカンジで寄こした気もするが。)とは言え、リボンとかつけちゃう乙女心も存在するのですねー。[※第23話参照]
 えっ・・・、でもちょっと待って!原作の絵はともかく、この写真のカニって・・・・↓
▲悪名高きもラブリーな、スベスベマンジュウガニ。略してスベマン。 ▲「なっ…なに?」 「蟹…」 「?」 「?」

 『スベスベマンジュウガニ』ですよ!!! 毒ガニです! 食べちゃダメ!ゼッタイ!
 いやね、原作に描かれているのは、おそらくアカテガニやアシハラガニであろうとは思うのですよ。でも実際に現地に赴いて、これらの生体にリボンを結ぶというのは至難の業です。というか、脚がワシャワシャと動いて無理です。(ゴメンなさい、ちょっと試しました。)なので、リアル・ミサゴのプレゼントは、あっさりと諦めました。それから暫くして、ガシャポン(ガチャガチャ)で細部まで可動するカニのフィギュア(*1)が出るという情報を入手したのです。
 全身可動するフィギュアであるということは、カニの脚が折り畳まれた状態を再現できるということでもあります。ならば、カニのリボン結びも可能なのではあるまいか!?そこでさっそく商品がリリースされるのを期待していると、そのスペックは充分なものの、公開されたカニのラインナップは、ガザミ・スベマン・カラッパと、ちょっとビミョーなチョイスでありました。(せっかくならアカテガニやゴエモンコシオリエビを出して欲しかった。あ、ゴエモンはカニじゃないか…。)
 そのような中で、なんとかそっれぽいのがスベスベマンジュウガニだった。という経緯での、今回の写真撮影用のモデルだったのです。でも三浦半島って、けっこうスベスベマンジュウガニの生息数が多いことでも有名なんですよ。そういう意味での素材採用でもあります。
 このカニは岩礁域でけっこう普通に見つけられ、レース柄のような模様とふっくらとした背甲がラブリー。思わず触ったり捕まえたくなってしまいますが、甲羅全体に毒を纏っているので大変危険。三浦半島のものはフグ毒と同じテトロドトキシンを持っているので、見かけたら決して触らずに、観察するだけにしましょう。私も個人的にスゴく好きなカニなので、思わず手に取ってスベスベしてしまいたい気持ちを震えながら抑えています。
 そう言えば昔、「みんなのうた」で『恋のスベスベマンジュウガニ』なんていう歌がありましたなぁ。

 (*1)追記:以前にも海洋堂のもので可動するアカテガニのフィギュアがあることは知っていましたが、あれはハサミ脚だけで、4対の歩脚は非可動な
   のですよ。スケールも実寸の2倍というデカさなので、あえなく却下となっていました。
(2021年03月04日撮影)