海風通信 after season...

ま ま ま ま ま ま ま…丸子さん!!




◆配達途中のココネが、背後からドッキリを仕掛けようとした丸子に対して、トドメの一撃を見舞った、もとい咄嗟に突きつけてしまった銃。
 ココネが銃を携行するシーンは、後にも先にも第60話「青い服」の1エピソードしかありません。にもかかわらず、このモデルの特定はけっこう早くから銃に詳しい方の間では解明されていたようですね。件の銃は、『ワルサーP5 COMPACT』。ドイツのワルサー社製で、あのルパン三世で有名となったワルサーP38の後継となったモデルらしいです。素人目で見ても分かることは、トリガー・ガードの形状が特徴的で、それは作中の一コマにもしっかりと描き込まれています。(※え〜と、画像無しで説明しづらいのですが、引き鉄まわりの楕円状の枠が普通の楕円ではなくて、ヘコッとしたくびれ状の弯入があり、ソラ豆のような形をしているのです。←余計分かり難いよ!?)
 で、ここで疑問が湧くと思うので断っておきますが、上写真のモデルガンは、『ワルサーP5 COMPACT』ではありません!トリガー・ガードも普通だし、ガンマニアならずとも、よく見ると全然別物であることに気付くと思います。
 実は、『P5  COMPACT』のモデルガンって出てないんですよ。『P5』ならば、かつてマツシロとマルコシというトイガン・メーカーから製造されていたのですが、これが今やもう伝説級の珍品扱いとなっていまして、変なプレミアになっていたりするのですね。私はネット通販以上に、フリマ・サイトでの不当な養分になることを殊更嫌悪しているので、こんなコトにはお金を使いません。ならば、P5になんとなく似ている銃は何か?ということで、『ワルサーPPK』に辿り着くこととなります。でも、これも値段がまんべんなくお高い!たかが夕凪収蔵庫行き確定(えっ、そうなの!?)の写真にそれだけのコストはかけられないと思っていたところに、知り合いから教えてもらったのが、銀ダンエアガンという部類の『ポリスピストルSS 』というものでした。
 これ、ワルサー社からの許諾が取れていないから『PPK』を名乗れていないだけで、フォルムはまさしくPPKそのものです。というわけで、大したコダワリもなく、アッサリとこの『ポリスピストルSS 』を撮影モデルに採用しました。似ているけど、あくまでもPPKではなく、架空のものなんですよ〜、という立ち位置も宜しい。作中の銃だって、作者の芦奈野センセイが「P5Cです」って断言してるワケじゃないですからねー。しかも9mm電気弾なんて、それこそ架空設定だし。
 ちなみにシルバーのボディを選んだのは、完全に私のイメージです。ココネなら、真っ黒い銃よりかは、こちらのほうを選ぶかなぁ、ということで。
(2020年08月23日撮影)