海風通信 after season...

だが断る




◆海南神社を訪れると、よく社務所脇で店番(!?)をしている猫に出会います。
 この猫とは2016年からの付き合いで、御朱印帳に揮毫をして頂くのを待っている時や、参拝授与品を選んでいる間に何処からともなくあらわれて、おみくじ箱の横にちょこんと座るのですね。それからじ〜〜〜〜〜っと、こちらを見続けます。まるで「このおみくじ、買ってくれよ〜。この売り上げがオレたちのエサ代になるんだからよ〜。頼むニャ〜。」とでも言わんばかりに見つめ続けるのです。懇願する眼差しとシッポふりふり攻撃は、きっと今までに何人もの猫好き人間を「おみくじトラップ」に陥れてきたのでしょう。これは猫好きにはタマらんでしょうねー。
 ですが、私は特に猫が好きでもないし嫌いでもないので、そんな誘惑には乗りません。ていうか、本殿のほうで「鮪みくじ」とか複数買っちゃってるので、やたらとおみくじばっかり買うワケにはいかんのですよ。
 「貴様はこの岸辺露伴が、お前の可愛さに負けておみくじを買うと思っているのだろう……だが、断る!」
 心の中で、私は猫に向かってそう呟き、誘惑を振り切って海南神社をあとにします。そんなやりとりが、もう3〜4回くらい続いているのかな?
 さて、来年の七福神めぐりでも、また会えるでしょうか。こんな不毛なやり取りでも、けっこう楽しみだったりします。

 ★テレビ東京系・ドラマ25『猫』で海南神社周辺が出てきたことに触発されて、急遽『夕凪収蔵庫』での採用ネタとなりました。こんなことでもなかったら、ずっと没ネタだっただろうなー。
▲なんだよ、結局今年も買わニャいのかよ! ▲だって、『鮪みくじ』が魅力的なんですもの。
(2016年01月12日/2018年11月13日撮影)