![]() |
![]() |
|||||||||||
はるかちゃんのドタキャンにより、店長と二人っきりで海水浴へと向かうすーちゃん。その店長も「見た目が怪しいじゃねえか 親子でもねえし」ということで、急用を理由に早々に退散。まだ海開きもされていない初夏の海は、文字通り「ひとりじめ!」状態となり、お約束の不思議タイムへ突入です。 このお話の舞台は、第18話「松林のこと」と同じ場所であろうと推察されますが、あちらは「松林」・こちらは「趣のある砂浜風景」を主眼として進めているため、結果的に現地考察が異なっています。まぁ、どちらも確定的な要素にはまるで至ってなく、あくまでも私が思い描く「理想的な風景」として採り上げたものであるということをご了承下さい。 このような理由から、私がこのエピソードを読んだ時点で重ね合わせた風景は、雨崎から間口の間に点在する砂浜海岸。とりわけ、車で行けるという観点から考えると、戸津浜(遠津浜)か大浦海岸が思い出されました。どちらも三浦随一の海水色の美しさ持つ砂浜でありながら、そのアクセスの不便さ故に、良い意味で「鄙びた感の漂う浜」をいつまでも維持し続けてくれている、私のお気に入りの場所です。三浦の南端にあることから、とくに海開きが遅いというコトでもないのでしょうが(むしろ早いのかな?)まぁ、なんとなくのイメージですよ。それこそ戸津浜なんて、海開き宣言なんてないのかも知れませんからね。(有人常駐施設がまるで無いのです。)
この浜には水道・トイレなどの施設は一切なく、もちろん海の家などもないので、準備や心構えはしっかりとしていきましょう。けれど最低限の飲食物などを用意しておけば、実にのんびりと出来るとても良い場所です。海の水も東京湾とは思えぬほどキレイ。浜の中ほどにある小屋(!?)のようなものが、オンシーズンに海の家にでもなればロケーション的にはなかなかなのですが、これはまず違うよう。多くの点で作品世界とはかなり設定が異なるのですが、この浜全体に漂う空気感が、なんとも実に良い雰囲気なのです。 ここには1990年代には数軒の家もあり、簡易トイレや東屋のような休憩所もあったと記憶しているのですが、現在ではより自然状態に近い風景へと回帰しているようですね。なるべくなら、これからもこの方向であり続けて欲しいものです。
大浦海岸は、古き佳き海水浴場の雰囲気を色濃く残す、小さいながらも魅力的な浜。もちろん海の家も存在していますが、これがヘンに現代的に寄せようとせず、頑なにニッポンの『海の家』たらんとしている姿が潔く、好感が持てます。ただし今回は設定上、海の家開業前の風景であり、左上画像に写る小屋も海の家ではないのですが、まぁ、雰囲気ですよ、雰囲気。 というわけで、戸津浜と隣接する浜だから水もキレイ・海の家あり・水道あり・ひと気ナシ、そして海岸の管理組合というのもありましたから、管理人という設定もあるかも知れません。あれ?ひょっとすると、これは結構いいセンいってるのでは?(水平線上に房総半島が見えているのはナイショだ!) …と、とりあえずここまでの条件は合致しました。しかし次回のエピソードにて、さらに動かし難い要素が追加されることとなるのでした。 |
||||||||||||
![]() |
![]() |