海風通信 after season...

route21 「鍋の夜のこと」



 第15話にも登場した、すーちゃんの幼馴染みが再び登場。彼女と夜通し飲み明かす(!?)、鍋の夜のお話。
 今回のエピソードで、彼女の名前(というか愛称)が、「きっちゃん」であることが判明しました。ここで「おや?」と思う人がいるかも知れませんね。そう、性別の差はあれど、『PositioN』のP:2「土曜日の午後」に出てくる、幼馴染みの「キッちゃん」と同じ呼ばれ方をされているのです。インコ、グライダーおじさんに続き、更なるパラレル・ストーリーが展開されてきました。今後は「アヤ」や「あきらさん」の登場もあるのでしょうか?期待してしまいます。
▲これがグラッパ。ソバ猪口で飲むお酒じゃない気がする。同感。 ▲書籍の一部には、実在しないものも含まれていま…す?
 お酒は好きだけど、あまり強くはない「きっちゃん」が戸棚から取り出したのは、「グラッパ」というお酒。なんだろう?私も初めて聞く名前です。調べてみると、ブドウの搾りかすをウィスキーのように蒸留したお酒だそう。な、なるほど…グラッパ[GRAPPA]というのは、ブドウの[GRAPE]という意味合いでもあるのかな?(←いまいち良く分かってない。)まぁとにかく、実際に飲んでみない事にはレポートにも書きようがないので、お手頃価格のグラッパと、ちょっとお高めのベルギーチョコを購入し、『鍋の夜のこと』のテイスティング・スタイルを再現しました。
 その感想は……ベルギーチョコ大勝利!あ、いやいや…ど、どうなんでしょう?私はそもそも洋酒って苦手だし、購入したグラッパも最安値のものだったので、それがあるべきグラッパの味だったのかというと、疑問も残ります。何というか…接着剤の溶剤…とはいかないまでも、かなりキツい化学薬品のような風味なのですよ。匂いもかなり強烈なのですが、面白いのは、匂いから想像する味と、実際に口に含んだ時に感じる味覚がほぼ一致するということ。「絶対セ○ダインの味だよ!」と思ってたら、ホントにそうでした。(飲んだことあるのか?)だからお酒に弱い人でも、香りだけで味の想像がつきますよ。
 このツラさを味わった(台無しな表現だよ!)後、口に含むベルギーチョコの味わいと言ったら、それはそれはカカオの風味をとても強く感じられ、最高でした。この感覚を得るために、彼女たちはあえてグラッパを飲んだのかも知れません?…それじゃ本末転倒ですね。

追記:本稿を加筆するにあたり、1年半ぶりに残っていたグラッパを飲んでみたところ、ブドウの香りが出て飲み易くなってました。熟成されたのかな? 


2017/03/21