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木苺の光(!?)に誘われ、迷い込んだ藪の中の小道を上るすーちゃん。頂上には行司さんがいて……と、こうやってあらすじに書いてしまうと、何のことやらホントに良く解らないお話になってしまいますね。けれど、これが全くの荒唐無稽な話かというとそうでもなく、なんとなく三浦のある地域を描いているのではないかと取れる表現がほのめかされていて、深く調べていく程に大変に興味をそそられます。しかしながら、この推測は完全なる的外れという可能性も否定できません。そんなわけで、今回の検証はいつも以上に強引な解釈や個人的な見解で進行していきますので、話半分にでも思ってお付き合いいただければ幸いです。 まずは、今回のエピソードで最も大きな手掛かりになるであろう「あの場所には近々バイパスが通る」という件。そもそも三浦市内にバイパスを造るなんてハナシあったかなぁ?と思って調べてみると、あった!ありました!『三浦縦貫道路U期』なんて計画がしっかりとあるのですね。 場所は横須賀市林から三浦市初声町高円坊までの1.9km区間、ゆくゆくは下宮田の潮風アリーナ付近で国道134号と合流する予定なのだそう。試しにグーグルマップのEarthビューを見てみると、確かに未舗装の茶色い道が高円坊に向かって伸びつつあるのが見て取れます。 バイパス完成で消失風景となる前に、これは是非とも見ておきたいところです。林から高円坊まで、行司さんの現われそうな(!?)小高い森を探しつつ、歩いて見ることにしましょう。
良い感じにこんもりと茂った小高い森もいくつか見られるので、それぞれを見て廻ります。どれもがそれなりの雰囲気を醸し出しているのですが、いかんせん、あの「トトロのトンネル」のような状態を呈している森の小道が見つかりません。 そんな中で、ついに辿り着いたのが、三峰神社の鎮座する小山でした。
人がほとんど訪れないのか、石段はまんべんなく綺麗に苔生し、大量のドングリが吹き溜まるように落ちています。落ち葉が適度に降り積もっているのもポイント高し。すーちゃんのようにさくさく上っていくと、頂上には素朴で小さなお社が、ひっそりと佇んでいました。 この神社、由緒も祭礼事もまるで資料がないので、どうにも解説の余地がないのですが、相撲とか行司さんとの関わりはないのでしょうか?境内をいろいろと調べてみましたが、どうもこれといった手掛かりは一切見つけられません。残念ながら(当然のことながら?)、行司さん(?)のようなお方とも出会うこともありませんでした。会えてたらお話でも聞きたかったところですけどね。あ、長う長うなるのかー。帰ってこれるのかな?
文献を調べていくと、これまたびっくり!『宮田の相撲』が行われていたのは、なんと若宮神社の境内。この図書館のすぐ近くなのですよ。なんなんだ?この怒涛の展開……!神社と小学校が隣接する敷地内に『土俵』が常設されているということなので、さっそく見に行ってみると、ホントに確かにありました。屋根や観客席まで設けられた立派なものです。奉納相撲時には、華やかに装飾が施されるのでしょう。 宮田の相撲については、田辺悟・金子和子共著の『三浦半島の一年』が非常に興味深いエピソードを交えて述べられているので、詳しく知りたい方は御一読を。この文献のなかで、かつて「和田の浦」という人物が使っていた軍配が、横須賀市人文博物館に収蔵されているという記述があります。この「和田の浦」の出身地が初声町和田の小谷戸地区、ちょうど高円坊と初声町下宮田の中間地点です!ここにも何か意味があるのかも?こうしたことまで強引に関連付けてしまうのは、ちょっと行き過ぎかも知れません。けれど、ヘンに現実世界と合致する事実があるから、勘繰ってしまうのですけれどね。(三峰神社の詳細については、結局不明でした。ホントに資料がないのです。) 「近々開通するバイパス」・「そこそこ大きな建築物」・「イチゴ」・「トンネル状の小道」・「行司さん」…と、ここまでのキーワードが奇妙に接点を持つ高円坊〜初声町界隈、果たしてこれは単なる偶然なのでしょうか?真実を知るのは、芦奈野センセイのみです。 |
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