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Eメール危険な古代史=古事記と易学〜発見!想像を絶する真実の古代日本
18.解明!雅楽器「笙」に伝わる「亡国の音」の秘密

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このページのもくじ

@ヤボな話 A十七条の憲法 B開化天皇と鵜葺草葺不合命 Cおわりに・・・

@ ヤボな話

 ときどき、「どちらへ」と尋ねると、「ちょっとヤボ用で……」と、返事を誤魔化されることがある。
 このように、無粋なこと=言いたくないこと=無理なことを、「ヤボ」と表現する。
 なんでヤボと言うのか。
  漢字では野暮とも書くが、これは後世の当て字で、もともとは也毛と書いてヤモと読んだのが訛ってヤボとなったのだという。
 中国で西暦100年頃に作られたという字典『説文解字』によると、也は女性器の象形文字とのこと。毛は文字どおり毛のこと。したがって也毛で女性器のところに生える毛、すなわち女性の陰毛のことになるのである。
 女性の陰毛に用事があることがヤボ用なのであって、女性とそういうことをする、という隠語だったのだ。
 しかし、単に面白がってそんな隠語が作られたわけではない。
 そもそもは雅楽の楽器「(しょう)」に関する伝承に由来するのだ。
 私が雅楽を演奏する、ということは、プロローグで少し触れたが、私が演奏する篳篥という楽器は、西洋音楽で使うオーボエのように、リードを差し込んで吹く独特の音色の縦笛で、主旋律を担当する。
 しかし音楽はメロディーだけでは寂しい。和音を奏でる楽器が欲しい。
 雅楽でその和音を奏でるのが、これから話題にする「笙」という楽器なのである。
 笙の写真はamazonのリンク↓を貼っておくので、大きな画像はクリックしてご覧ください。


 安いのは合成樹脂製で10万円程度、高いのになると数百万円なんてのもある。
 ちなみに篳篥は安い合成樹脂ので数千円、竹に漆を塗った昔ながらの製法のでも数十万円程度。
 まあ笙の方が篳篥よりも圧倒的に部品が多く手間がかかるので仕方ないところだが……。
 ともあれ笙の話を進めよう。

 笙は、ふいごの役割をする匏の上に、長短17本の竹管を環状に差し立て、それぞれの竹管の根元付近に開けられた指孔を指で押さえ塞ぐことにより、管の内側に取り付けられたリードを震動させて音を出す楽器である。
 篳篥がオーボエなら、笙はパイプオルガンの遠い親戚とも言われる楽器で、音色もパイプオルガンの高音部に近く、雅楽では通常五声ないし六声の和音をもって演奏される。
 笙の和音は、洋楽で言うところの不協和音なのだが、雅楽では、とても心地よい響きになる。まるで、天の気が降りて来るかのような静寂の音とでも言おうか。洋楽では表現できない幻想的な和音である。
 が、そんな笙には不思議な言い伝えがあり、現代の楽器もその言い伝えに従って作られているのである。

 笙の環状に配置されている17本の竹管それぞれには、次のような名前がついている。
 (せん)(じゅう)()(おつ)()()(いち)(はち)()
 (ごん)(しち)(ぎょう)(じょう)(ぼう)(こつ)(もう)()
 しかし、このうちの也と毛と呼ばれる竹管だけは、リードがついていない。
 したがって、その竹管の指孔をいくら押しても、音は出ない。
 なぜ、この也と毛にリードをつけないのか。
 それは、ここにリードをつけると、「亡国の音がする」というのである。
 也と毛の音は女性の陰毛の音ということになるから淫靡で卑猥だ、そんな音で演奏したら酒池肉林の怠惰な世の中になってしまう。だから亡国の音なのだ、とも言われているが、だとしたらなぜその竹管に也と毛という名を付けたのかという新な疑問が生じる。
 笙は中国にもあるが、この竹管の名は日本独特のものである。したがって古代日本の誰かが敢えて也と毛と名付けたわけである。古来、実際にいくつかの音のリードを也と毛に付けて、淫靡な音を出す実験もなされたようだが、これと言って納得できる結果は出ていない。
 とすると、これは音楽的なことではなく、何か、国が亡びるかのような衝撃的な秘密を教える暗号なのかもしれない……。
 雅楽は(おおの)家を中心に受け継がれて来た音楽で、その多家の祖は、『古事記』の篇者の太安萬侶である。
 さらには、笙を専門とする家柄のひとつに(ぶんの)家というのがある。豊家は、天武天皇崩御のときに謀反者として殺された大津皇子を祖とする家柄である。
 何やら、このヤボの亡国の音とは、『日本書紀』『古事記』についての何か重大な秘密を隠しているようではないか。

A 十七条の憲法

 そこで頭に浮かんだのは、聖徳太子の「十七条の憲法」である。
 この憲法は、表向きの歴史を踏まえたものなので、暗号を解読してしまった今となっては、『古事記』『日本書紀』篇者の創作なのは明らかである。
 しかし疑問がひとつだけ残った。なぜ十七条なのだろうか。
 一般的な解釈では、陽の数が9で陰の数が8だから、それを合計して17としたのではないか、とも言われているが、この暗号を解読していて、それとは違う意味があることに気付いた。

 第一条には「和を以って貴しと為し…」とある。
 第一条は、一番大事なことを書いているはずである。
 「和が大事で、全部で17あるもの」と言えば、この雅楽の楽器「笙」である。

 也と毛にリードをつけていなければ、音が出るのは15本だから、「十七条の憲法」とは数の上で一致しない。
 しかし、也と毛にもリードをつけて17本すべてから音が出るようにすれば、それこそ「十七条の憲法」と完全に一致する。
 とすると十七条の憲法は、聖徳太子が作ったのではなく、『古事記』『日本書紀』編纂段階で創作した架空の憲法だ、と教えようとしたのが、この笙の伝承なのではないだろうか。
 そもそも十七条としたのは、この笙の竹管の数によるのであって、それを曖昧にするという建前で、当面演奏にあまり影響しない竹管2本からリードを外し、その外した竹管の名を也と毛とした。
 現代において、十七条の憲法が偽作か否かは、古代史研究者以外には大した問題ではないが、当時なら深刻な問題のはず。まさに亡国の音と呼ぶにピッタリである。

 我ながら、なかなかの推理である・・・と、一旦は納得したのだが、よく考えると、なぜ也と毛の二箇所のリードが外されているのかの説明がなされていない。

 音が出る数を17としないだけのためならば、リードをつけないのは一箇所でもよいはずである。竹管の名も也とか毛である必要はない。
 そこで、「十七条の憲法」の条文と照らし合わせながら、也と毛の位置に注目してみた。
 しかし残念ながら、関連性はなかった。としても、ああでもないこうでもないと眺めているうちに、この竹管の配列は『記』『紀』が暗号文書であるということを示唆していることがわかったのだ。

B 開化天皇と鵜葺草葺不合命

 まずは竹管の配列を視覚的に示そう。次の図44がそうである。

表T 古代天皇と易六十四卦の序次 表U 神世と易六十四卦の序次 乱数表はコチラ

 このうちの、竹管名が数字である一、七、八と、也と毛の位置関係に注目する。
まず、「一」の位置に初代である神武天皇を置き、左回りで表向きの歴代を並べる。すると9代目の開化天皇にリードがない「毛」が当たる。
 また、「七」の位置を7代目である孝霊天皇を置き、同じく左回りで歴代を並べると、今度はリードがないもう一方の「也」に、これまた開化天皇が当たるのである。
 暗号では、開化天皇の実在は否定されたわけだが、開化という漢風諡号は、何かが開いていることを連想させる。
 「也」と「毛」は、ともにリードは存在しないが、指孔は開いている。
 おお、ピタリ一致しているではないか。
しかし、一致はこれだけではなかった。

 『古事記』には、神世七代という言葉がある。国之常立神から伊邪那岐神・妹伊邪那美神までの七代のことを指す。
 そこで、「七」をこの神世七代の位置として、今度は右回りで、神々の登場順に並べる。
 すると、鵜葺草葺不合命(うかやふきあへずのみこと)が「毛」に当たる。
 また、「一」、「八」と並ぶところは、易六十四卦の序次第1の乾為天(けんいてん)(一が示す(天)が重なった形)と第2の坤為地(こんいち)(八が示す(地)が重なった形)とすれば、A列では、1乾為天は邇邇藝(ににぎの)命の、2坤為地は穂穂手見(ほほでみの)命の位置だから、次の「也」は3水雷屯(すいらいちゅん)すなわち、これまた鵜葺草葺不合命に当たるのである。

 国之常立神から持統天皇に至る皇統譜は、易六十四卦の序次が作り出す円周上に並べられたものであり、ひとり欠けてもこの円周は成立せず、それを鵜葺草葺不合命の不合という文字で表現しているのだ、ということは3の「円を描く皇統譜とその不合」で話したが、この笙の竹管も、その鵜葺草葺不合命の位置に当たる「也」と「毛」にリードがついていなことで、円周を成立させていないことになる。
 逆に言えば、「也」と「毛」にリードを付けると、円周が成立するのだ。
 皇統譜が円周上に配列されたものだということが分れば、暗号が解読され、隠した古代史の真実が明らかになる。その明らかになった真実の古代史は母権制社会であり、そこでは貞操などという言葉が存在しない言わばフリーセックスの社会だったわけだ。
だから也と毛はその隠しておきたい母権制社会が明らかになるということで「亡国の音」と表現したのではないだろうか。
 「十七条の憲法」は、笙という楽器に秘密があることを匂わせるために、十七条なのであって、その秘密が「開化天皇が実在しない」ということと、「皇統譜の円周と鵜葺草葺不合命の関係」だったのである。
 そうすることで、暗号解読者に道標を与える、という側面もあったのだろう。

C おわりに・・・

 『記・紀』の暗号を解読したのは、おそらく私が初めてではないだろう。
 ただ、戦後になってからは、誰も気付かなかったのかもしれない。
 恰もこの暗号がわからないようにするための教育がなされて来たからである。
 その第一は、西暦を使って歴史を考えることである。
 この暗号は、皇紀を使ってこそ初めて気付くとともに、解読できるのである。
 第二は、易についての智識が古代史と関わる人たちにほとんどない、ということである。

 これが江戸時代までなら、「76は蒙だ」と言えば、その意味はそこそこわかったはずである。
 当時の知識階層の必須教養の中には、ちゃんと「易」があったのだ。
 もちろん『古事記伝』を書いた本居宣長(もとおりのりなが)もである。
 おそらく宣長はこの暗号を解読していたように思う。
 解読したからこそ、『古事記』は名前などの文字の意味は無視して音だけを手掛かりに理解するべきだといったことを述べたのではないだろうか。その宣長の指示を守って音だけを手掛かりにしているのが現代の『古事記』『日本書紀』研究の主流のようでもある。その研究姿勢が「易」を面倒臭がって、これまで遠ざけきたのかもしれない。
 また、宣長が言う「もののあはれ」とは、まさに垂仁男帝が考えた「仁」のことのようでもある。
 しかし、当時は言論の自由はない時代、解読してもそれを一般に公開する必要はなかったのだろう。
 『論語』雍也第六には「中人以下には以って上を語ぐべからず」という言葉もある。
 主権者である朝廷や幕府の中の一部の人たちに話せばそれでよかったし、76は蒙だ、と言ってその意味がそこそこわかる程度の易の智識さえあれば、誰でも解読できるものである。

 壬申の乱で母権制社会の女帝軍は滅びたわけだが、壇ノ浦の合戦で負けた平家の残党が日本各地に落人として隠れ住んだように、やはり女帝軍の残党もその後の時代に、どこかに隠れ住んでいたのではないだろうか。
 征夷大将軍という言葉がある。坂上田村麻呂……源頼朝……足利尊氏……徳川家康……、夷を制圧する者を武家の最高権力者としたわけだ。なぜ夷を制圧することがそんなに大事だったのか。夷と呼ばれた異民族が日本列島にはウジャウジャいたのだろうか?いや、そうではないだろう。
 夷とは女帝軍の残党のことで、日本全国各地に潜伏して、いつかもう一度自分たちの天下にしたいと願っていたのに違いない。だから彼女たちをひとり残さず制圧する必要があり、武家の最高権力者の称号を征夷大将軍としたのではないだろうか。
 それが時代の経過につれ、彼女たちにも父権制社会の情報が少しずつ入り、やがて食人による蘇生は虚構だったと悟り、だんだんと父権制社会に移行したのではないだろうか。しかし彼女たちが父権制社会に移行しても時すでに遅し、天皇を中心として構築された社会の枠組みの中にもう空きはなかった。いや、外見的には父権制社会を装っていても、それは敵を欺くためかもしれないわけで、空きがあっても諸手を挙げて歓迎するのは危険だと考えて当然だ。したがって社会の片隅で小さくなって生きるか、政府の権力が及ばない遠い地方で暮らすしかなった、ということなのだろう。
 時流に乗って早く母権制社会を捨ててしまえばよかったのに、とも思うが、そう簡単には行かないのもよくわかる。難しい。

 さて、今は言論の自由がある時代ではあるが、戦後のGHQの指導により、私たちは日本の伝統文化から遠ざかるように教育されて来た。
 その結果、皇紀を使う人はとても少なくなってしまった。まして、易の知識がある古代史研究者もまずいない。
 とすると、せっかく『古事記』『日本書紀』を誰でも読める状況にありながら、誰でも簡単に解読できるということにはなっていない。
 だから私は、こうして解読の結果を公開することにした。
 これまでの『古事記』『日本書紀』や古代史研究の成果をほぼ全否定するわけだから、なかなか受け入れては貰えないと思う。それでもより多くの方々に、この真実の古代史を知ってほしい、と願っている。

コアラン/koalan

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もくじ

☆ プロローグ  1.暗号発見までの経緯 2.古代天皇と易六十四卦の序次〜謎めく数字137 3.神世と易六十四卦の序次〜円を描く皇統譜とその不合 4.『古事記』序文に隠されたメッセージ〜歴史を腐敗させた女帝 5.暗号解読[1]神武天皇と辛酉革命 6.暗号解読[2]持統天皇暗殺と不倫が不倫でない時代 7.暗号解読[3]41ピースのジグソー・パズル 8.暗号解読[4]男帝と女帝の二王朝に分裂していた時代 9.暗号解読[5]暗号が示す皇統譜の親子兄弟姉妹関係 10.暗号解読[6]女帝たちの壮絶な実態と母権制社会とは 11.暗号解読[7]母権制社会脱却の失敗 12.暗号解読[8]応神女帝から推古女帝までの正しい年代 13.暗号解読[9]神武男帝のクーデター、イザ!・オウ! 14.暗号解読[10]雄略男帝から聖徳太子までの真実 15.暗号解読[11]大化の改新〜父権制社会としての出発! 16.暗号が示す歴史の全容! 17.卑弥呼の正体は崇神女帝だった! 18.解明!雅楽器「笙」に伝わる「亡国の音」の秘密

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最終更新日:令和05年01月24日 学易有丘会
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