若宮八幡神社例祭(19.04.21)
基本隊形、出発時、左大太鼓。 |
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向き合つて互いに前進……するだけ、拝殿前。 |
赤鬼、いつもと感じが違ふ?! |
豊川市上長山町、旧宝飯郡一宮町上長山、ここには三社ある。その上にあるのが若宮八幡神社である。ここの笹踊りは土曜日夕方にも出る。手筒の前ではあるの
だが、正確には宵祭りの神事に合はせて出るのである。手筒までは少し間がある。ここの笹踊りは極めて簡単な踊りで、地元の方に言は
せれば、小さな子でも5分あれば覚えられるといふものである。
かつてはかなり難しい踊りであつたといふが、それがいつの間にかかうなつてしまつたらしい。太鼓を腹に固定せず、首からかけてゐるのは上長山の特徴であ
る。
しかし、太鼓を抱へる所作はない。唯一所作らしいと言へるのは、小太鼓が後ろを向き、3人向き合つて少し前進してすぐもどる、さうしてまた基本隊形にもど
る、この部分だけである。一の鳥居と拝殿前の2か所で行はれる。この時も含めて、太鼓はすべて同じリズムを打つてゐる。易しいわけである。
鬼は日曜日に出る。朝9時頃に神社筋向かひの寺を出発して氏子回りをする。ここの鬼はオンベを持つ。あまり大きくない。いや、上長山のオンベは大崎、長
草、篠田辺りと比べると小さい。しかし、オンベに対する信仰は強く、皆があの五色の紙をほしがる。鬼がオンベを持つのは午後、神社に帰つてからである。鬼
は暴れる。本当に暴れるのであるが、鬼の本心は戯れてゐるといふことかもしれない。小さな子は鬼を見ただけで泣き出してしまふが、少し
大きくなると鬼に手を出したりする。鬼もそれに
応へる。やり過ぎて子供が泣いてしまふこともある。粉を塗りつけない分、ここの鬼は乱暴であるのかもしれない。ただ、ここは下条のやうに凶器
(菓子袋)を持たない。それだけでも安全とは言へるが……。写真は3匹のうちの赤鬼、だて眼鏡姿である。こんなの初めて見た!