海風通信 after season...


 今回より、いきなり始まりました『YKKたぶんココだったんじゃないか検証』
 これは何かと言うと、今日に至るまであまりにも小ネタ・マニアック過ぎて採り上げなかった、はたまた「そんなコトは知っていたが当たり前だから言わなかったのだバカめバカめ」というようなコトなのかも判りませんが、とにかくこれまで不思議とピックアップされて来なかった局所スポットを、大して深くない考察(というか、ほぼほぼ私の瞬間直感的思い込み)で検証していこうというシリーズです。(←続くの?)
 タイトルの元ネタは、言わずもがなの『自称5歳のオカッパ娘』のあの番組から。まぁ本当に思いつきで信憑性にも乏しいですから、「ボ〜ッと見て」くれていてもぜんぜん問題ありません。いやむしろ、ボ〜ッと流し見して下さい。細かいツッコミは無しでお願いします。無責任にポコポコと案件を出していくうちに、そのうちクリーンヒットがあるかもね、というスタンスです。


▲湘南国際村 秋谷入口の丁字路。T字路ではない、丁字路です。(←トリビアネタ)

 ということで、第1回目は第117話『高度1m』で、アルファとマッキが2ケツでバイクの路上実習に出た場面から。「はい いったんストーップ」と言って停まった、あの地点です。
 これはホントに最初から直感で、「湘南国際村につながる秋谷の丁字路では?」と思っていました。でも当時は誰も声高にいうヒトはいなかったし、確かにちょっとロケーション規模的に幹線道路過ぎるきらいはあるんですよね。湘南国際村へと続く子安方面への道も、50mも走らないうちにすぐトンネルに入ってしまうというのも致命的でした。
 でも、それらを踏まえても、けっこう合致する要素はいろいろとあるのです。それは…
 1.到達目的地が「北の大崩れ」である以上、海にぶち当たる丁字路は134号線が濃厚。
 2.その丁字路の東側、三浦半島の背骨部(内陸部)へと道が続いているのは、ここ以外にない。(あるけど練習で走行できるような道じゃない。)
 3.「ストーップ」と言って停めた道の両側が、宅地土台の擁壁のようなものに囲われている。
 4.丁字路の先のガードレール(長過ぎるが)、そして左右へと行先を示す矢印(これも形状はぜんぜん違うけど)がある。
 …以上のような観点から、芦奈野センセイはこの場所をモデル地としながら、そこに御自身の想像上のエッセンスを加味して描き上げたのが、この海岸丁字路だったのではないか?というのが私の希望的・妄想的見解です。たぶん、こうだったんじゃないかなー?(ココだったらいいなー。)
 ちなみに、この海岸丁字路を右(北方面)に曲がるとすぐに、あの有名(!?)な『ドパーン・コーナー』(※第15話『砂の道』参照。)の場所へと辿り着きます。こちらのほうは作品内で妙に克明に描き込まれていて、逆に丁字路のほうはそうではないというのが気になるところでもあるのですが、作品世界での年代の違い(若き子海石時代を我々の存在する現代の「リアル風景」とし、アルファのいる未来を「近似想像風景」として描いた?)ということであるとか、いろいろな思惑などもあるのでしょう。いずれにせよ、この周辺は氏にとって、思い入れの深い土地であったということに違いありません。
▲両側が擁壁土台となっているのも似ている。 ▲丁字路から右(北)に進路を取れば、ドパーン・コーナーが。

 そしてアルファ先生の路上教習第1課程『長距離大荷物運び』(←わざわざ書くか?書きたかっただけなんでしょ?←…そんなことは ないです)によって辿り着いた最終目的地は、これは言わずもがなの「北の大崩れ」。このことは第12・19・20話と併せて比較すると疑いようもない事実なのですが、柵や岩の形状がどうにも立石公園の「立石」にも似ていて、私はずーっとモヤモヤしておりました。でも、この最終目的地を立石公園としてしまうと、海を左手に見ながら走るという描写に大きな矛盾が生じてしまうのですよね。とすると、アルファとマッキが辿り着いた丁字路はもっと南のほう、秋谷あたり?だとすると、彼女らは大楠山頂上付近からタンデムで未舗装路をダウンヒルしてきたのか??(←…そんなことは 絶対ないです)
 まぁ、それはあまりにもあり得ないので、ここもたぶん長者ヶ崎(北の大崩れ)と立石公園の良いところをミックスさせている「近似想像風景」と捉えることができるのではないかと思います。
 そういった意味で考えると、改めて「北の大崩れ」は不思議な描かれ方をしています。長者ヶ崎の先端にある、あの特徴的な岩山と、駐車場内に何故かポツリと残されている大岩はしっかりと描かれているのに、その間にある建物(池沢物産店)は描かれていない。(これは一般個人の家屋であるために配慮したのでしょうけど。)その一方で、おそらく「長者ヶ崎レストハウス」だったと思われる建物の残骸(外壁の一部?)は、けっこうハッキリとそれらしく描かれているんですよね。(※第20話のアヤセの「個人的イベントっつったっけ?」というコマで顕著に描かれています。)
 ちなみに私、この「長者ヶ崎レストハウス」がこの場所に存在していたという記憶がまるでありません。2011年くらいまでは、建物自体はまだ残っていたにもかかわらず、ですよ?何でだろう?怖いくらいに記憶が無い。おそらく土日営業で、平日はやって無かったのかも?それ故に、簡素で地味な建造物でしたから、駐車料金所の施設の一部と混同していたのかも知れません。何にせよ、今さらながらに写真を撮っておけば良かったなぁと後悔しています。そして2022年、池沢物産店の「お食事処おみやげ」のあの看板も、そして建物も、静かにその姿を変えてしまいました。

 コロナを機に足が遠のいている間に、見慣れた風景が次々に姿を変えていっています。「あの場所をもっと良く見ておけばよかった」ということが無いよう、いま一度気持ちを引き締めた、久々の三浦半島への旅でした。
▲秋谷にある「立石」も、イイ感じを出しているのだが…。 ▲やっぱりアルファとマッキが辿り着いたのは、ココなのでしょうね。
2022/12/06(初稿):2017/08/08(秋谷丁字路撮影)2014/12/02(長者ヶ崎撮影)2022/11/08(その他撮影)