海風通信 after season...

船舶の塔




◆横浜を象徴する最も老舗的なランドマークともいえる、横浜マリンタワー。
 『ヨコハマ買い出し紀行』でも、横浜の3大建築物として存在しているようです。(※画集表紙裏の見開き描き下ろし地図参照のこと。)
 おや?でも画集では、マリンタワーが「赤い塔」として描かれていますね?これは、改装前の外観が赤(と根元部は白)で構成されていたから。これまでにマリンタワーは二度の改装工事がなされ、一度目の改装で赤白から銀色へと変わってしまったのです。この改装時期が2006〜2009年、画集の発表された時が2003年ですから、これは予想しようもないこと。あるいは『ヨコハマ・・・』を並行世界と考えると、あちらでは未来でもマリンタワーは赤い色のままなのかも知れません。
 そして2022年9月、2019年より続けられていた二度目の改装工事が完了し、再びのリニューアル・オープンとなりました!実は私、これまで立ち寄ったことも遠方から生で眺めたことも無かったので、これを機に行ってみることにしました。
 現地に行って見ると、意外にもタワーがビル街に埋もれていることがわかります。もっとこう、海側キワキワにあるのかと思ってましたよ。海をバックにマリンタワーをパチリ!なんていう構図を想像していたのですけど、そんな場所は見つけられませんでした。もともとこのマリンタワーは灯台の役目も兼ねていたというので、マリン(marine)⇒「海」のというよりは、「船舶・海運」の塔、ということなんでしょうね。
 で、その後もいろいろとマリンタワーの歴史を調べていくうちに、2005年頃までには『世界鳥類園バードピア』なるものが、タワー基部の4階・5階部分にあったと知りました。これ、掛川花鳥園のように、放し飼いにされた鳥たちと触れ合える大きな鳥カゴ状の施設だったというのです!Oh・・・、鳥好きの私が、何でこの存在に今のいままで気付かなかったのだろう!?2003年の画集発売時に訪れていれば、こんなコトにはならなかったのになぁ。塔の外観も赤い状態のものが撮影できていたハズだったのに・・・。
 (追記:岩井俊二監督の『花とアリス』でも、この鳥類園出てきてました。「ボ〜っと観てんじゃねーよ!」と、当時の自分に言ってやりたい・・・。)
 もう・・・、リニューアルされたマリンタワーは小ざっぱりとして都会的だし、まわりはカップルばかりだし、高所恐怖症だし・・・・なんか、いろいろと打ちのめされてしまったので、展望エリアには昇らずに、早々に施設内から出てきてしまいました。そんなワケで、この件は迷わず収蔵庫行き決定です。
 「なんかこう、オレ的には『オシャレ』なんだよ!『塔』じゃねぇの!」(←全っ然わかんないんですけど!)

二度目の改装でも銀色が採用されてしまいました。 ▲基底部外装も、エコっぽくてお洒落です。
(2022年09月13日撮影)