Junior High Entrance Exam M106 of GrrrNeko BASE

つれづれなるまヽに、ひぐらしPCにむかひて、
こころにうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなくかきつくれば、
あやしうこそものぐるほしけれ

4匹のネコの受験戦争

希に一本化

 5月に入り、国語については、まだ不安定さは残るものの、調子のいいときは開成の問題でもそこそこの点がとれるだけの実力はついてきたので、田代先生は継続する気でいた。
 しかしながら、希は塾長が国語科だからか、田代先生を辞めろ、と言ってきた。
 たしかにもともとハードな希のスケジュールに加えて、算数・国語で併塾というのは、かなりキツい。
 そこで、田代先生には事情を説明し、泣く泣く辞めることにした。
 田代先生はそんな状況にも関わらず、「希に潰されるなよ。もう補充は取らない。お前の席は最後まで空けて置くからな。」とおっしゃって下さったそうだ。なんともありがたいお言葉だ。
 田代先生を辞めたからには、希にはしっかり(少なくとも国語の)結果にコミットしてもらいたいものだ。

 高木塾は辞めろとは言われていないが、最近の授業内容に不満が募ってきたので、すでに3年の付き合いでもあるので、メールで直接「簡単すぎやしないか、もっと受験生向けに考慮した内容にしてほしい」旨申し入れた。
 授業内容が実戦的でないのは、昨年度と同じクラスをとっているということもあるだろうが、それにしても易しすぎる。昨年の同じ時期には、高校受験用の立体切断問題をやっていたが、今年は易しめの四谷の問題集ばかりやっている。
 生徒の構成は、小学校低~中学年の生徒がやや多いようにも見受けられ、受験生がゴマともう2、3人いるかいないか程度だから、易しめにしているのかもしれないが、事前のクラス難易度設定の説明を聞いた限りでは、ここまで生ぬるいものではないと期待していた。
 だったら上のクラスを取ればいい、というかもしれないが、上のクラスを取らずレベルを据え置きしたのは、ひとえに、上のクラスはたしかに実戦向けではあるが、高木先生ではなくバイトが担当しており、高木塾に来たからには高木先生に習いたいと思ったからだ。
 不満が募っているもう一つの理由は、通常授業に加え、個別指導を受け始めて3か月程度になるが、算数の成績が伸び悩んでいることだ。
 個別授業で今までの苦手分野を克服し、完全に穴を埋めて、算数で偏差値60以上をコンスタントに叩き出せるようにしたいのだが、そういう状況になっていない。

 希では公開テストの得点だけでなく、普段の授業で行われる復習テストの得点も加味され、翌月のクラス分けが決まる。
 その5月度の成績が出て、せっかく4月、5月と最上位のS0クラスをキープしていたのに、6月からまたS1に戻ってしまった。
 内容を見てみると、復習テストの算数が特に悪い。
 公開テストについても、社会以外は波が確かにあるが、引っ張ってほしい算数でしっかり取れていない。
 3月の公開テストの偏差値は、国語54、理科48、社会53に対し、算数は58。
 4月の公開テストの偏差値は、国語55、理科61、社会60に対し、算数は46。
 5月の公開テストの偏差値は、国語50、理科52、社会60に対し、算数は53。

 前述のとおり高木塾に通うことの意義に疑問を感じていた矢先、高木先生から「辞められた方がよいのではないでしょうか」と、実質「クビ」通告があった。
 これはある意味渡りに船だった。たしかに高木塾に通い続けることに疑問を感じ始めてはいたが、正直辞める気はなかった。もう受験まで半年ちょっとというこの時期に放逐されることに訝しい気持ちも湧いたものの、冷静に考えてみると、パパねこの感覚で「無意味」と思うものを、今まで3年間お世話になったからと、情にほだされて惰性で続けることは、パパねこの合理主義に反する。
 そこで、ゴールデン・ウィーク明けの翌週を最後に、すっぱり辞めさせてもらうことにした。5月の授業料は支払い済みだし、まだ2、3回授業が残っていたが、もう行かないことにした。

 こうして、結局ゴマは希一筋で行くことになった。

(2017年6月5日)

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