Junior High Entrance Exam M102 of GrrrNeko BASE

つれづれなるまヽに、ひぐらしPCにむかひて、
こころにうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなくかきつくれば、
あやしうこそものぐるほしけれ

4匹のネコの受験戦争

国語塾の選定

 国語塾は、正直言うと能動的に探索したわけではない。

 パパねこの元上司の息子さんが、パパねこの上司だった当時、栄光学園を目指して頑張っておられたが、実際にそのあと見事、栄光学園に合格された。
 数年後にその元上司と昼食をご一緒した際、「ウチもそろそろ受験なのですが、いい塾ありますかねぇ?」と伺ったのがきっかけだ。
 その時に教えて頂いたのが、田代敬貴先生だ。

 ただ正直、国語については小4からやらせてもどうなのかな、と思っていたし、パパねこは文系で、算数・数学も好きだったが、国語はさらに得意だったし、大学時代には高校3年生に、システマティックに古文を教えていた(これも詳しくは追々)ので、国語については、教えられる自信があった。

 もちろん、ここで「システマティック」と言っているように、単に「なんとなく」教えられる、という意味ではなく、受験指導ができるという意味だ。
 パパねこの持論としては、文章とは、極論すると意味のある記号の組み合わせであって、他者に対する通信伝達手段である以上、語彙レベルの差はあれど、読解法自体は、中学受験であろうと、大学受験であろうと、変わるはずがないと思うのだ。

 そして実際に小4までは、折あるごとに、

  • 『中学入試をめざす トップクラス問題集 国語 小学2~4年』(文理)

を用いて、システマティックな方法をゴマに伝授してきた。
 この問題集そのものには、システマティックな解法については載っていないが、良問が多い気がするので愛用した。

 システマティックな方法とは、もちろんパパねこは専業の国語教師ではないから、完全に体系だっているわけではないが、例えば、「傍線部があったら、傍線部に含まれる形容詞と似たものを前後から探すと、傍線部で問われている内容の答えに近いものが見つかる」とか、「物語文では、場所や時、登場人物の変化などで、場面の変化に注意する」とか、大学受験の時に駿台で聞いた「イイタイコトは何か」とか、そういった類のものだ。

 これにより、ゴマは論説文についてはそれなりに得点できていたが、どうしても物語文が弱かった。
 システマティックに読むことで、論理的に読解することはできているようだが、心情を把握できない。
 もともとゴマは読書好き、というわけでもないので、心情語の語彙力が弱い、ということもあったかもしれない。

 いずれにしても、パパねこが教えるには時間的にも限界があるし、そもそもやはり身内だとダレる。身に入らない。
 親ではなく、他人(先生)から教えられることによって身になる、ということが確実にある。

 そこで小5の始めに、一年くらい前に元上司に教えて頂いた、田代先生の連絡先をもとに、School FCスーパー国語(田代ゼミ)の門を叩くことにした。
 初めに田代先生、子供、保護者の三者面談があり、そのあとパパねこは生徒たちと一緒に授業も受けさせて頂いたが、田代先生のおっしゃることは、システマティックに体系だっており、まさに理想的だと思った。

 ところで、詳しい事情は知らないが、元上司のお子さんは途中で辞めてしまっていたようだ。
 なお、誰でもいつでも入れるわけではなく、ある程度の成績以上でないと入れてもらえないようだ。
 正直ゴマも際どかったが、なんとか滑り込むことに成功した。
 田代先生自身が毎回直接生徒たちの答案を採点するので、少人数制ということもあり、滑り込めたのは非常にラッキーだったとも言える。
 田代先生の読解テクニックのエッセンスは、『田代式 中学受験 国語の「神技」』(田代敬貴著、講談社)にまとめられているし、「足切り」に遭ったらその本を参考にすることになるのだろうが、やはり直接授業に出て教えを乞うに越したことはないだろう。

 実際ゴマも、それまでのSAPIXマンスリーなどでは、論説文はそれなりにいいのに、物語文が悪いという明確な落差があったほか、文章に気持ちが乗らないと点が悪いというムラがあったが、田代先生にお世話になってからは、論説文、物語文問わず、安定して点が取れるようになり、目に見えて改善が見られた。

(2017年3月7日)

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