Junior High Entrance Exam M101 of GrrrNeko BASE

つれづれなるまヽに、ひぐらしPCにむかひて、
こころにうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなくかきつくれば、
あやしうこそものぐるほしけれ

4匹のネコの受験戦争

算数塾の選定

 ゴマは、小3からフォトンに通わせたかった。ところが、あと数点のところで入塾させてもらえず、パパねこは、ひたすらググった結果、高木塾を見つけた。

 体験授業を受けると、それは画期的だった。
 高木塾は、小学校低学年(最近では幼稚園生も)から大学受験まで、算数・数学を中心に授業を行っている。
 最終目的地が見えているので、中学入試でしか使わない特殊算(つるかめ算とか、和差算とか)の公式は一切使わない。

 特殊算の多くは江戸時代の和算を起源とする。
 パパねこは、特殊算を完全に否定するものではない。
 日本的な考え方というものが、もしかすると、将来なんらかの発想に役立っている可能性はある。
 ただ、まったく役立っている実感がないし、そもそも中学受験しない、特殊算をやってこなかった人たちが、社会の中でとんでもないデメリットを蒙っているようには、まったく見受けられない。
 パパねこは特殊算で中学受験をしたが、特殊算の「公式の暗記」ともなると、もはやその意義に疑問しかない。そもそも、公式を暗記したところで、最難関校には受からない。

 もう一つ画期的なのは、すべての授業に親も参加できることだ。
 もちろん参観ではなく参加であるから、授業中にスマホをいじっていたり、ママ同士でおしゃべりしたり、カテキョの真似事を始める親は、先生に怒られる。
 特殊算の公式を使用せず、毎回比で鮮やかに解いていく様には感心させられるし、自分が子供のころにこういう塾があったらよかったのにと思う。
 こうして小3から父子鷹ならぬ父子ネコで通い始めた。

 小4からはSAPIXに通い始めたが、SAPIXの算数には一切行かせなかった。
 せっかく比で鮮やかに解けるのに、特殊算の公式を暗記させられては、時間が無駄である以上に、ゴマが混乱してしまうからだ。実際、少しSAPIXの算数に通わせたところ、大混乱してしまった。

 案の定、SAPIXの算数の講師から電話が来た。
  サピ:なぜ算数の授業に来ないのですか?
  パパねこ:サピでは特殊算を公式で解くので、全て比で解くことはないですよね?
  サピ:比で解けない問題もありますよ。
  パパねこ:いや。比で解けない問題はないですよ。
  サピ:先日のマンスリーの四角2番などは解けません(断言)。
  パパねこ:そこまで言うのなら、授業って見られますか?
  サピ:いや。ウチではそういうのはありません。
  パパねこ:見せられない授業をどうやって信用しろと?
  サピ:…
 電話口で解いてみせたかったが、手元に問題がなかったので、やむを得ず話を逸らしたが、件の問題を後で解いてみたら、ちゃんとあっさり比で解けた。

 ところが小5の冬にかけて、SAPIXのマンスリー・テストや公開模試で、回を重ねるごとにどんどんと算数の偏差値が低下。ついには40台に突入してしまった。
 ママねこは、高木塾や高木塾に心酔するパパねこに対する不信感を募らせていった。

 高木塾の授業で行われる小テストではそれなりの点数が取れているし、小5のジュニア算数オリンピックではファイナリストにもなった。
 高木塾にもかれこれ、2年半通っている。分かっていないはずはないのだが、パパねこが今までのマンスリー・テストや公開模試の算数を洗いなおしてみた結果、凡ミスが命取りになっていることが判明した。計算ミスや問題文の読み間違い、汚く無造作に計算を書いたことにより、自分で書いた数字を読み違えたり、どこに計算したか分からなくなったりといったことが多発していた。

 これに伴って、高木塾の弱点も浮き彫りになった。

  • 計算が弱い
  • 学習内容の習熟が完全に生徒任せになっている

 例えば、部分分数分解など、「知っていれば早く解ける」ような計算テクニックなど、一部説明はされるが、計算力の強化に特化した教材や、訓練などはない。

 小5の年末にゴマがインフルエンザになったのを契機に、そうした工夫をすれば効率的に解ける計算問題をググって、集中的に解かせるなどした。例えば、 このページなどは役に立った。

 フォトンは宿題をその日のうちにFAXで提出させるなど、学習内容の定着を支援する体制があるようだ。
 ごくまれに、自学自習の精神が天賦の才で備わっている奇特なお子さんがいらっしゃるのかもしれないが、特に男の子は、ある程度強制力のある形でないとやらない。
 実際、家でフォローしようにも、ゴマはすぐダレるわ、リスとジャレ合うわで、まったく集中しない。
 かといって、高木塾式の比で解く方法を実践しているところが非常に少ないので、潰しが効かない。
 個別指導のTOMASに高木塾の比で解くフォローをお願いしようと試みたが、プロの年配の先生を以てしても、最後の比の適用のところで先生が解らなくなり、結局公式で始めから解きなおすという始末だった。

 結局、算数は高木先生の通常授業(土曜日)を受けながら、フォローは、オプションで高木塾のバイトの先生に、希がない偶数週の日曜に個別指導をお願いする、という方式になった。追加出費は痛いが、致し方ない。

(2017年3月7日)

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