杉の子保育園

園便り

Home > 園便り > ~連載シリーズ~ > シリーズ絵本 > ちいさなヒッポ

「わたしのお気に入り絵本」

 職員のお気に入りの絵本を紹介していきます。
 クラスの子どもたちに読み聞かせた時の反応や、 自分が子どもの時に読んだ(読んでもらった)時のエピソード、 是非おすすめのこの一冊等々、連載したものです。

「ちいさなヒッポ」
偕成社 マーシャ・ブラウン さく/うちだりさこ やく
ちいさなヒッポ

 カバの赤ちゃんとお母さんのお話で、パピルスのしげみ(ナイル川流域に生える草。昔エジプトではこの茎からパピルス紙を作った)のいろんな動物たちが出てきます。
 内容は…厳しい自然の中で生きていくのにまず大事なことは、とカバのお母さんが赤ちゃんのヒッポに「なにかあったら、大きな声で叫ぶのよ」とことばを引き出していきます。 ところがピッポはなかなかうまくしゃべれません。そしていろんな動物に無邪気に話しかける中でだんだん上手にしゃべれるようになり、ヒッポも少しずつ大きくなっていきます。その中で危険な場面に‥。水辺でワニに引きずりこまれそうになったとき、「助けて!お母さん!!」とようやく大きな声で叫ぶと、その声にお母さんカバはすぐに助けに大きな口をあけ、必死にワニをくわえヒッポを助けます。
 自然の厳しさが見えながらも、色のきれいな版画の絵が、自然の大きさ・素晴らしさも伝えているように感じます。その中で、生きているカバのお母さんの持つ強さと安心感。そして無邪気なヒッポがとってもかわいいんです。
 子どもたちも大好きなお話です。動物が出てくることもありますが、それだけではないようです。絵本をみたあとに、2・3歳のクラスでは動物ごっこが始まったりします。かわいい動物さんだけでなく、迫力がある動物だったり、お母さんと赤ちゃんだったりして、やり取り遊びをする姿がありました。