石座神社例祭(19.10.20) 岡崎市石原町

笹踊りの子供 達、右大太鼓、左小太鼓。
笹踊りの子供 達、左小太鼓、右大太鼓。

見にくいですが笹踊りの太鼓、右大太鼓、左小太鼓。
笹を渡す、 その1、宮崎小学校で。
笹を渡す、 その2、宮崎小学校で。



  岡崎市石原町は旧額田郡額田町石原である。豊川市千両町を北上し、国道37号線を闇苅渓谷に向かつて間もなくの集落である。ここの石座神社は集落の外れに なるのであらうか。新城市大宮の石座神社を分祀したとのことである。拝殿の上方に本殿を備へるなかなか立派な神社である。
 ここは動き出すのが早い。午前9時に神事が始まり、9時半過ぎには御輿渡御の一行はお旅所に向けて出発する。その最後に笹踊りと、青年(祭典部)のお囃 子が来る。
 笹踊りといつても東三河のとは趣が違ふ。こちらの笹踊りからすれば、あれは笹踊りの中に入らないであらう。地元の方も、笹踊りはあるが、ここは 歌、囃子中心で踊りはないと言つてをられた。正にその通りである。しかも大太鼓と小太鼓1名づつ、小太鼓が2名でないのも驚きである。衣裳も着けない。笹 踊り歌にゲニモサの類のはやし言葉がもない。ここで はチヨニヤチヨニヤーである。これにちなんで、歌ひ手の子供達をチヨニヤといふ。そのチヨニヤは小笹を持つ。これだけは笹踊りらしい。この小笹、三谷 松区に比べるとかなり小さいが、昔から大体こんな程度の大きさであつたとか。そんなわけで、これが東三河の笹踊りと同じものだとはにはかに信じられない のである。
 この小笹、笹踊りの時にチヨニヤチヨニヤーの囃子ことばに合はせて振るのだが、実は今一つ大きな役割がある。引換券である。これを持つてゐると、昼食と 小遣ひ(現在は500円也)をもらへる。だから、神社出発時にチヨニヤは少ないのだが、御旅所の小学校に着く頃にはかなり増えてゐる。小学校で待つてゐる 子供達もゐる。さうして昼食を摂る矢場に着くと早速子供達が列を作るのである。
 御輿渡御の最後は青年のお囃子である。笹踊りの小太鼓(様の太鼓、締太鼓?)2個を水平に並べたのと、(笹踊りの太鼓より一回り大きい程度の)大太鼓を それぞれさらしで包んで かつぐ。これに笛が加わる。 東三河からすると、この太鼓の組み合はせは笹踊りである。かついで移動しながら打つのも、山車に乗るより笹踊りに近さうである。ここに山車の類はないのだ が、それとは関係なしに、昔からかういふ形でお囃子があつたのかどうか。地元の方は笹踊りとお囃子は無関係だと言つてをられた。
 この大太鼓、あまり大きくないから、一見笹踊りの太鼓と同じもののやうに見える。さらしが巻いてあるからなほさらである。しかし、2つの太鼓は違ふ。笹 踊りは所謂桶胴の一種である。革は紐で締められてゐる。青年の太鼓の革は鋲が打たれてゐる。おまつりで普通に使ふ宮太鼓の一種である。長々太鼓といふ種の 太鼓であらうか。いづれも小振りであるが、別物の太鼓である。詳細は不明ながら、青年の話では、笹踊りの太鼓の方が古いといふことであつた。
 例へば、青年が昔はこの太鼓で笹踊りを踊つてゐたが、それがいつの頃からか笛が加はつてお囃子に変はり、その時点で現在の子供の笹踊りが 出てきたのではないかと考へたりしてみるのだが、果たしてどうであらう。ただし、新城大宮石座神社も含めて、新城の笹踊り、現状では3か所ともに子供達が 踊り手になつてゐる。分祀と笹踊りに関係があるとすれば、この笹踊り、これはこれで良いのかもしれない。それにしてもこの大太 鼓、東三河の笹踊りの太鼓と違ふ。これも謎 (^_^;)である。
 ちなみに、石原では昼頃には矢場での神事も終了して休憩に入る。問題はいつここを出発して神社に向かふかである。予定時間はあるが、正式な出発時間は決 まつてゐないといふ。どんなに早くてもくじ引き終了後といふことにはなつてゐる。では遅い方は? これは分からない。出発できるのは金的が上がつてからだ さうである。そこで、矢場の射手以外は、それまでの時間を近くでのんびりと昼寝などして過ごすことになる。今年 は何時に金的が上がつたのであらうか。それを確認することもなく私は失礼したのであつた。

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