保育者と父母を結ぶ雑誌「ちいさいなかま」の紹介をします。
「ちいさいなかま」を読んで感じたこと、思うことを伝えたい! そんな気持ちをお届けする連載です。
朝夕の気温も下がり、肌に触れる風もだんだんと冷たくなり、晩秋の気配が感じられるようになりました。すみれ組のこどもたちは、毎日元気いっぱいで登園しています。
ちいさいなかま11月号の特集は、「もう限界!この保育環境!」です。 子育てが初めての保護者の方で、保育を受けたいと思った時、いろいろある施設の中での違いって何?と疑問に思う方も多くいると思います。 その他にも、「保育料はなぜ高いのか」「待機児童はなぜ減らないのか」「署名をする意味はあるのか」などについて書かれています。 保育をめぐって起きていること、変わる保育制度・政策について考えていきたいと思います。
今、全国で話題となっているのが、待機児童問題です。 2000年代から次々と、待機児童ゼロ作戦などとして待機児童対策を実施してきましたが、解決できていないのが現状です。 全国の待機児童数は、2~3万人の状況が続いており、これ以外にも隠れ待機児童は、6万人もいると言われています。 待機児童解消に向けて新増設が求められているにも関わらず、多くの自治体で公立保育所の廃止・統廃合は進んでいるそうです。 また、兄弟児のいる家庭では、上のお子さんは保育所に入ることは出来たものの、下のお子さんが入れず、「空き」を待っている状況が続いているというケースも起こっているようです。
こうした状況の中で、日本では、署名運動などさまざまな取り組みが実施されています。国や自治体の議会や行政機関に対して、意見や文書を請願項目にまとめて、多くの人たちに伝えて署名を頂いています。 請願事項については、「保育料の引き下げ」「保育の環境と基準の改善」「待機児童軽減」などがあります。
杉の子保育園では毎年、職員と保護者で署名活動に積極的に取り組んでいます。 先日、市の保育団体連絡会に参加したところ、現在約4000筆の署名が集まっているそうです。子どもたちの命と安全を保障するために、安心できる保育環境を作っていくためにも、みんなで署名運動に力をいれていきたいと思いました。
他にも、池添素さんの「見えないことを子どもに要求するおとなたち」や長瀬美子さんの「“知ること”が“大切にする”ことにつながる」など、子育てや保育に参考になることが多く書かれています。 毎日忙しく、なかなか時間がありませんが、短時間で読めて、参考になることばかりが書かれています。 子育て真っ最中の保護者の方におすすめです。