保育者と父母を結ぶ雑誌「ちいさいなかま」の紹介をします。
「ちいさいなかま」を読んで感じたこと、思うことを伝えたい! そんな気持ちをお届けする連載です。
日に日に厳しい寒さも和らぎ、春の陽気を感じられるようになりました。 いよいよ、今年度も残りわずかとなりました。 この一年を振り返り、一人ひとりが自分のペースで大きく、たくましく成長した姿を嬉しく感じているこの頃です。 私のクラスの子どもたちは、「もうすぐちゅうりっぷさん!」と、新しいクラスになることを楽しみにしています。
さて、今年度最後の3月号の特集は、「保育を深めるための振り返り」です。 ちいさいなかまでは、エピソード記録、保育日誌、クラス会議など、さまざまなものが紹介されています。 杉の子保育園でも、月に1回職員会議を行い、毎月保育の振り返りをしています。 今月は、“実践報告”として各クラスで事例を出し合い、日々の保育について振り返りをしました。
新学期が始まって、1ヶ月経ちました。 進級した友達も、新しく入園した友達も、新しい生活に少しずつ慣れてきて、笑顔で過ごせる時間が増えてきています。 新入園のご家庭にも、「ちいさいなかま」をおすすめして、「読んでみます!」というお返事をいただき、さっそく「ちいさいなかま」の輪が広がっていることを、嬉しく思っています。
今回は、4月号、5月号について紹介します。 4月号では、「お迎えから寝かせるまで」の特集でした。 先日の保護者説明会でも、「21時までの就寝を」とお話しました。 杉の子保育園では、朝早くから18時近くまで、保育園で過ごしている子がたくさんいます。 ①19時までのおやつの子、②夕食を食べている子もいます。 お父さんお母さんは、仕事が終わって、保育園に迎えに来てから眠るまで、息をつく暇もなければ、座る時間もないのではと思います。 そんな中で、夕飯作りの工夫や寝るまでをどう過ごしているか?など、具体的な過ごし方が載っていました。 仕事もして、子育てもしての保護者の皆さんの毎日を思うと頭が下がる思いです。子ども達の24時間の生活を、保育園と家庭が助け合いながら、しっかりと成長を見守っていけたらと思いました。
5月号では、「かみつきどうしてる?」の特集でした。 言葉が上手くでない1歳~2歳半までの間に起りやすい子どもの自己表現の一つです。 保育園生活では、集団で過ごす時間が多くなり、友達と一緒で楽しい時間もあれば、言葉で気持ちを伝えられなかったり、周りの音や動きが気になってイライラしたり、寂しくなったり、物の取り合いをしたり、活動の変わり目で、かみついてしまうことがあります。 園では、かみつかれてしまった子の保護者さんに、どのような状況で起こったのかを伝え、お詫びしています。 かみつきが続くような時は、かみつきが見られる子どもの保護者さんとお話しする時間も持っています。 お家での様子やお父さんお母さんのお話を聞くことで、その子の気持ちが分かるきっかけになることも多く、保護者の皆さんと話す事を大事にしています。また、かみつきが起こった時、その子がどういう気持ちだったか、どんな状況だったかを担任同士で話し合い、対策を考えます。 現場の願いとしてはもっと、保育環境が豊かになり、保育士一人当たりの子どもの対人数が少なり、1人1人に配慮できる保育環境があれば、「かみつき」も減っていくのではと感じています。
また、新しく連載も始まっています。 私がお勧めしたいのは、「私は保育者」の巻頭ページです。 現場で子どもたちと過ごしている姿が写真で掲載されています。 保育士として過ごしてきたことを振り返り、今までの歩みが書かれています。同じ保育者としての立場の記事に同意し、励まされます。 最後に、私は、昨年度は5歳児の年長児を担任していて、小学校へ送りだしました。 4月12日、入学式の日には、お昼頃からピカピカのランドセルを背負って、キラキラとした表情でやってきてくれました。 今は、0歳児の担任になり、初めて保育園にやって来た子ども達と過ごしています。
まだ泣いている子どももいますが、これからどんどん成長していく姿を、お父さんお母さん達と共有できる事が楽しみです。
杉の子保育園でつながっていく子育ての輪。 「ちいさいなかま」には全国で子育てをしている保護者の声や保育士の実践、子どもの気持ちに寄り添う、役に立つ連載がたくさんです。 池添素さんの「子どものキモチはどこにある?」の連載も分かりやすくて面白いですよ。 子育てのヒントがたくさんの「ちいさいなかま」。 子育てに悩んだ時に読んでもらったり、クラス会でも、活用してみたいと思っています。