十八史略
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宋末期、元初期の曾先之(そうせんし){ 字は従野(しょうや)/孟参(もうしん) }の著した史書。
史記」「漢書」「後漢書」「三国志」「晋書」「宋書」
「南斉書」「梁書」「陳書」「魏書」「北斉書」「周書」
「隋書」「南史」「北史」「新唐史」「新五代史」の十七史と
宋代の資料を加えてまとめられた史書。
日本では江戸時代などに盛んに読まれ、
今日でも漢文の学習によく使われる。

「略」とあるようにかなり内容が圧縮されている。
故事や逸話など興味深いものを中心に集められている。

鼓腹撃壌 -帝尭- 時代:三皇五帝 BC1600以前
茆茨剪らず、無為の政治、禅譲による帝位継承。
馬陵の戦い -孫臏- 時代:戦国時代 BC341
「遂に豎子の名を成せり。」
"孫子の兵法"の孫武の100年後の子孫、孫臏の活躍。
鶏口牛後 -蘇秦- 時代:戦国時代 BC336
「寧ろ鶏口と為るとも、牛後と為ること無かれ。」 策士蘇秦と合従策。
何ぞ前には倨りて後には恭しきや -蘇秦- 時代:戦国時代
妻は機を下らず、嫂は為に炊がず。
蘇秦の凱旋と、合従策と蘇秦の最期。
吾が舌を視よ、尚ほ在りや否や -張儀- 時代:戦国時代 B.C.328-311
「蘇君の時、儀何ぞ敢へて言はん。」
儀専ら横を為し、六国を連ねて以て秦に事へしむ。
張儀という人間の一端。
先ず隗より始めよ -郭隗と楽毅- 時代:戦国時代 B.C.311-284
「死馬すら且つ之を買ふ、況んや生ける者をや。」
六月(りくげつ)の間に、斉の七十余城を下す。
人材招致の古例。
完璧 -藺相如- 時代:戦国時代 B.C.282
「城入らずんば則ち臣請ふ、璧を完うして帰らん。」
現代でも非常によく用いられる言葉「完璧」はこの話の基づく。
燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや -陳勝- 時代:秦 -B.C.209
「王侯将相、寧くんぞ種有らんや」
秦を滅ぼすきっかけとなった陳勝と呉広についての話。
鴻門の会 -項羽と劉邦と樊噲と張良- 時代:漢 B.C.206
「臣、死すら且つ避けず、卮酒安くんぞ辞するに足らん。…」
有名な鴻門の会の話。
多多益辦 -韓信と劉邦- 時代:漢 B.C.206-196ごろ
「陛下は兵に将たること能はざるも、善く将に将たり。」
韓信の自信を感じさせる逸話。
路に遺ちたるを拾はず -太宗- 時代:唐 A.D.626-649
「朕、方に至誠を以て天下を治めん。」
太宗、貞観の治。
儒家的な統治法の例。
肉を割きて以て腹に充たす -太宗と魏徴- 時代:唐 A.D.626-649
「腹飽きて身斃れ、君富みて国亡ぶ。」
太宗、貞観の治。
自ら律し精神の衰退を防いだ名君の言葉。
創業と守成 -太宗と魏徴と房玄齢- 時代:唐 A.D.626-649
「然れども創業の難きは、往けり。守成の難きは、方に諸公と之を慎まん。」
事業を始めるのと保持していくのではどちらが大変か?


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