ポリプテルス
小離鰭数硬い棘条+軟条で1つの背鰭数
尾鰭条数尾鰭条の数
体周鱗数背中から腹まで体周の鱗数
側線鱗数鰓蓋から尾の付け根までの鱗数
背中線鱗数後頭部から第一小離鰭(背鰭条)までの鱗数
脊椎骨数頭蓋骨 後端の脊椎骨から尾部棒状骨までの数
最大サイズ記録の中で最大の大きさ
平均サイズ飼育下での平均的な大きさ
生息地に国名のないものは複数国を流れる国際河川になります
パルマス パルマス
学 名Polypterus palmas palmas Ayres,1850
種小名 由来リベリア南西部にあるパルマス岬Cape Palmas
特 徴 Polypterus palmasの基亜種
palmas palmasのホロタイプは博物館へ移送の際に紛失したと考えられている。存在が途絶えて20年以上が経過しP.palmasの亜種識別にも混乱があるため調査が必要とされている。しかし生息地周辺はギニア上流森林地帯における最も重要な生態圏が断片的にしか残っていない地域で、非持続的農業開発と森林開発によってこれらの森林は危機に瀕していることから調査が難航している。
背部側は濃灰色で不規則な小さな斑点がはいり、腹部側は淡い単色、胸鰭・背鰭には小斑がある、らしい。
生息地
カザマンス川Casamance Riverの上流域(セネガル)
セントジョン川St.John River(リベリア)
カヴァリ川Cavally Riverの上流域(ギニア・リベリア・コートジボワール)
ギニア湾に注ぐ沿岸河川
小離鰭数7~10 尾鰭条数12~14
体周鱗数33~39 側線鱗数55~58
背中線鱗数27~32 脊椎骨数56~59
最大サイズ298㎜ 平均サイズ ---㎜
ビュティコファリー
ビュティコファリー ビュティコファリー
流通名ビュティコファリー、ブティコファリー、ローウェイ
学 名Polypterus palmas buettikoferi Steindachner,1891
種小名 由来リベリア南西部にあるパルマス岬Cape Palmas
亜種名 由来発見者であり動物学者のビュティコファー(Buettikofer)
特 徴 Polypterus palmasの亜種
独立種のP.loweiとされていたが1995年に亜種とされる。
体色は2タイプで砂金を塗したような綱目模様のイエロー(画像左)、茶褐色系の明瞭なバンドをしたブラウン(画像右)、両タイプは形質的な差異が多くみられ別亜種との考えもある。頭部上方から尾部下方に向けて斜めに茶色を帯びたバンド、腹部は淡い黄褐色で単色、胸鰭に模様はなく、小離鰭に体色と同色のスポットが入る。他種に比べて成長が極端に遅い。
生息地
カザマンス川Casamance River(セネガル)
セントポール川Saint Paul River(リベリア)
それらアフリカ西部地域の周辺河川
小離鰭数7~10 尾鰭条数 
体周鱗数33~38 側線鱗数51~57
背中線鱗数22~27 脊椎骨数55~58
最大サイズ353㎜ 平均サイズ250~300㎜
パルマス ポーリー
パルマス ポーリー パルマス ポーリー
流通名パルマス、ポーリー
学 名Polypterus palmas polli J.P.Gosse,1988
種小名 由来リベリア南西部にあるパルマス岬Cape Palmas
亜種名 由来P.palmasの亜種とした魚類学者ポール(Max Fernand Leon Poll)
特 徴 Polypterus palmasの亜種
地色が黄褐色系で綱目模様、腹部は淡い単色、胸鰭の肉茎部に1つの大きなダークスポット。頭部~胸鰭にかけて緑化しやすい。
生息地
コンゴ川水系の中流域(コンゴ・コンゴ民主共和国)
小離鰭数5~7 尾鰭条数14~16
体周鱗数32~39 側線鱗数52~55
背中線鱗数22~28 脊椎骨数50~56
最大サイズ321㎜ 平均サイズ250~300㎜
レトロピンニス
レトロピンニス レトロピンニス
流通名レトロピンニス、モケレンベンベ、ザイールグリーン
学 名Polypterus retropinnis Vaillant,1899
種小名 由来ラテン語で 後位の羽飾り
retro:後方へ
pinna:羽片、鰭、はた
特 徴 ごくたまにP.palmas polliなどに混ざって輸入されていた。これらはポリプテルスの1種Polypterus sp.とされていたがザイールグリーンの流通名が付けられるようになる。 その後P.mokelembembeとして発表されるも、すでにフランスの動物学者 Leon Louis Vaillantが発表していたP.retropinnisのタイプ標本がこの種であったことが調査解明される。 10数年の間に sp.→ザールグリーン→モケレンベンベ→レトロピンニス と名称が変わり続けて混合流通している。
地色はオリーブグリーン~灰褐色や茶褐色。腹部側は淡い単色。やや不明瞭な模様が入る。頭部周辺が緑化しやすい。
生息地
コンゴ川水系の中流域(コンゴ・コンゴ民主共和国)
オゴゥエ川Ogooué River(ガボン)
情報がP.mokelembembeと混同している可能性もある
小離鰭数7~9 尻鰭条数12~15
体周鱗数30~38 側線鱗数56~58
背中線鱗数26~34 脊椎骨数57~58
最大サイズ340㎜ 平均サイズ250~300㎜
セネガルス セネガルス
セネガルス セネガルス
流通名セネガルス
学 名Polypterus senegalus senegalus Cuvier,1829
種小名 由来発見地名 セネガル
特 徴 Polypterus senegalusの基亜種
体色はオリーブグレー~灰褐色の無地。国内外でブリードされ年中安定して入荷される。改良種が多くアルビノ、ロングフィン、ショートボディやハイフィンタイプなどなど改良種がある。
生息地
アフリカ西部地域の河川流域
セネガル川Senegal River、ガンビア川Gambia River、ボルタ川Volta River、ニジェール川Niger River など
チャド盆地の湿地帯、ナイル川水系、トゥルカナ湖Lake Turkana(ケニア)、アルバート湖Lake Albert(ウガンダ・コンゴ)
小離鰭数8~11 尾鰭条数11~17
尻鰭条数14~17   
体周鱗数34~40 側線鱗数54~58
背中線鱗数14~21 脊椎骨数53~59
最大サイズ505㎜ 平均サイズ300㎜前後
セネガルス メリディオナリス
流通名メリディオナリス
学 名Polypterus senegalus meridionalis Poll,1941
特 徴 Polypterus senegalus の亜種。P.senegalus senegalusの地域変種から単純に派生するものかどうか亜種の調査が必要とされている。
体色はオリーブグレー~灰褐色の無地。
生息地
コンゴ川水系の中流域(コンゴ・コンゴ民主共和国)らしい
小離鰭数8~10 体周鱗数34~36
側線鱗数55~58 背中線鱗数15~20
最大サイズ700㎜ 平均サイズ ---㎜
トゥジェルシー
学 名Polypterus teugelsi Britz,2004
種小名 由来発見者 トゥジェルス(Teugels)
特 徴 1988年にカメルーン内のクロス川で発見された固有種。
他のポリプテルスと異なり平べったく尖り気味で長めの顔、長細い体型が特徴。体色はブラウンタイプのP.palmas buettikoferiに似ている。背部側は黄色地に褐色~緑褐色などの斑模様。尾部下方にかけて独特な網目状のバンドが入る。腹部側は明るい褐色を帯びたクリーム色。
生息地
クロス川Cross River上流域(カメルーン)
小離鰭数6~7 尾鰭条数 
体周鱗数37~40 側線鱗数56~59
背中線鱗数28~33 脊椎骨数63~65
最大サイズ415㎜ 平均サイズ---㎜
ウィークシー
ウィークシー ウィークシー
学 名Polypterus weeksii Boulenger,1898
種小名 由来コンゴの宣教師であり発見者 ウィークス(J.H.Weeks)
特 徴 外見的な特徴が多く、とくに他のポリプテルスに比べ頭部の比率が大きいことから「Fat Head」の異名がある。これによりクチも大きくより大きな獲物が捕食できる。寸胴体型、小さい小離鰭、成魚サイズになっても外鰓が痕跡のように残り続けるなどがあげられる。
地色は緑褐色や黄みがかったグレー~灰茶褐色。腹部側は淡い単色。背部側のバンドは頭部後から入るもの、バンドというより破線であったり、明瞭・不明瞭など個体差がみられる。胸鰭の肉茎部に大きな1つのダークスポット。緑変しやすい。他種に比べて成長が遅い。
生息地
コンゴ川水系の中流域(コンゴ・コンゴ民主共和国)、コンゴ民主共和国内の河川
小離鰭数9~11 尾鰭条数15
尻鰭条数10~14 体周鱗数44~48
側線鱗数57~65 背中線鱗数20~26
最大サイズ540㎜ 平均サイズ400~450㎜