−目 次−
市街地地図 新河岸川散策コース(赤間川公園・濯紫公園・桜まつり) 川越城本丸御殿・初雁公園 喜多院・中院 栄林寺・星野女子高 川越女子高・浮島神社 周辺部地図 伊佐沼散策コース(伊佐沼公園・冒険の森・蓮・農業ふれあいセンター) 入間大橋南・並木大クス公園 熊野神社(岸町2丁目)・明見院 武蔵野ふれあいの森 コマツゼノア・電源開発 川越水上公園・善長寺 安比奈親水公園 延命寺・日光街道(ふるさとの並木道) 笠幡花しょうぶ園・尾崎神社社叢ふるさとの森 さざんか通り・市民の森第6号 かわつる三芳野・笠幡公園 おいせ橋通り散策コース(御伊勢塚公園他) 小畔水鳥の郷公園・伊勢原緑地 東京国際大・霞ヶ関東第一公園 入間堤の桜・平塚橋 日枝神社・市民の森第1号 八幡神社社叢ふるさとの森・名細中学校 けやき通り・富士見六地蔵公園 INDEX |
[北海道]
松前城の桜(松前郡松前町)/大沼公園の桜(亀田郡七飯町)/函館・五稜郭の桜(函館市五稜郭町)/清隆寺の千島桜(根室市松本町)
[東 北]
弘前城の桜(青森県弘前市下白銀町)/盛岡・高松の池の桜(岩手県盛岡市高松)/盛岡の石割桜(岩手県盛岡市内丸)/角館・武家屋敷の桜(秋田県仙北郡角館町)/北上川畔の桜並木(岩手県北上市)/伊佐沢の久保桜(山形県長井市)/玉ノ井馬場桜(福島県安達郡大玉村)/三春の滝桜(福島県田村郡三春町)
[北 陸]
三方・石観音の桜(福井県三方郡三方町)/若狭・神子の山桜群(福井県三方郡三方町)/松月寺の桜(石川県金沢市寺町)/兼六園の桜(金沢市兼六町)
[関 東]
桜川の桜(茨城県西茨城郡岩瀬町)/大戸の桜(茨城県東茨城郡茨城町)/清雲寺の江戸彼岸桜(埼玉県秩父郡荒川村)/秩父の峠(埼玉県秩父郡東秩父村)/初波奈の桜(東京都渋谷区)/石戸の蒲桜(埼玉県北本市)/川越・中院の桜(埼玉県川越市)/大島のサクラ株(東京都大島町)/多摩森林科学園・桜保存林(東京都八王子市)/梅岩寺の枝垂桜(東京都青梅市)/金剛寺の枝垂桜(東京都青梅市)/青梅・御岳の桜(東京都青梅市)/狩宿の下馬桜(静岡県富士宮市)/葉山の桜(神奈川県三浦郡葉山町)/小田原・長興山の桜(神奈川県小田原市)
[中 部]
神宮寺の枝垂桜(長野県北佐久郡軽井沢町)/身延山・久遠寺の桜(山梨県南巨摩郡身延町)/素桜神社の神代桜(長野県長野市)/山高神代桜(山梨県北巨摩郡武川村)/小淵沢の神田桜(山梨県北巨摩郡小淵沢町)/清春・白樺美術館の桜(山梨県北巨摩郡長坂町)/高遠城址の桜(長野県上伊那郡高遠町)/飛騨一ノ宮 臥龍桜(岐阜県大野郡宮村)/霞間ヶ渓の桜(岐阜県揖斐郡池田町)/根尾谷の淡墨桜(岐阜県本巣郡根尾村)
[近 畿]
彦根城の桜(滋賀県彦根市)/常照皇寺の九重桜(京都府北桑田郡京北町)/京都府立植物園の桜(京都府京都市左京区)/天龍寺の桜(京都府京都市右京区)/弘川寺の西行桜(大阪府南河内郡河南町)/吉野山の千本桜(奈良県吉野郡吉野町)/樽見の大桜(兵庫県養父郡大屋町)/白鷺城の桜(兵庫県姫路市)
[九州・沖縄]
大村神社のオオムラザクラ(長崎県大村市)/八重岳の桜(沖縄県国頭郡本部町)
◆川越・中院の桜
(品種)シダレザクラ
(樹齢)50〜300年
(本数)10本余
(満開の時期)3月下旬
(所在地)埼玉県川越市小仙波町5-15
(交通)西武新宿線本川越駅から徒歩10分、東武東上線川越市駅から徒歩15分
(問合先)川越市観光案内所0492-46-2027
喜多院のすぐ南に中院がある。かつては、喜多院(北院)・中院・南院(廃寺)で一寺を成し、格式は中院が最も高かったという。中院本堂の屋根の優美な曲線と枝垂れる桜の取り合わせが美しい。
◆中院のカンヒザクラ 花期:3月下旬
蔵造りの町並みと「時の鐘」で知られる川越は、現在でも江戸の町屋の雰囲気が色濃く残っており、季節を問わず散策に訪れる人が後をたたない。川越へは、西武新宿駅から特急「小江戸」号で45分、地下鉄有楽町線が川越駅に乗り入れており、交通の便はすこぶるいい。
カンヒザクラの咲く中院は、かつての無量寿寺の中心であり、喜多院と並んで関東天台教学の中枢でもあった。高い築地をめぐらせた境内は、手入れの行き届いた回遊式庭園になっており、本堂前に咲くシダレザクラが風情を添えてくれる。
緋紅色の花が咲くカンヒザクラの原産地は台湾。南方系のサクラだけあって、日本列島では一番早く花をつける。1月になると報道されるサクラの開花は、このカンヒザクラと思ってほぼ間違いない。シダレザクラを含めて中院のサクラは、喜多院より一足先に咲き、すぐ近く、喜多院のサクラと同時に花見ができないのが誠に残念。
[所在地]川越市小仙波町5丁目
[交 通]西武新宿線本川越駅から徒歩10分。JR埼京線・東武東上線川越駅からだと徒歩20分/近くの喜多院に駐車場あり
[照会先]川越市観光案内所 TEL.0492-46-2027◆喜多院のソメイヨシノ 花期:3月下旬〜4月上旬
初大師(正月3日のダルマ市)と五百羅漢で有名な喜多院は、川越を代表する名刹。日光東照宮へ改葬する徳川家康の遺骸を4日間も法要したことでも分かるように、徳川家との因縁は深く、現在でも将軍家光誕生の間や春日局化粧の間が書院、客殿として保存されている。境内に咲くソメイヨシノは例年、4月上旬が見頃。すぐ近くの中院に咲くシダレザクラやカンヒザクラより10日近く満開がずれるのが残念である。
喜多院へ花見に行くのなら五百羅漢と奥庭はぜひとも参観したい。天明2年から50年の歳月をかけて刻まれた羅漢さんは、石彫としても一級品。人生の喜怒哀楽を見事に表現している。江戸城の紅葉山を模したといわれる奥庭は、ウメに始まりサクラ、ヤマブキ、ツツジといった花が咲く。
[所在地]川越市小仙波町1丁目
[交 通]西武新宿線本川越駅から成田山別院経由徒歩15分/駐車場あり
[照会先]川越市観光案内所 TEL.0492-46-2027◆伊佐沼のレンゲソウ 花期:4月中旬〜6月上旬
ひと昔前だったら、わざわざレンゲソウを見に行くなんて考えられなかった。
中国原産のレンゲ(ゲンゲ)は、花の姿がハスの花に似ていることから付いた名前だが、稲作には欠かせない緑肥として土壌中の窒素分を補給する役目を担っており、水田があれば必ずレンゲソウが咲いていたものだ。レンゲソウは元々ハスに付けられた名前なのだが、いつの間にかゲンゲにすり替わってしまった。
レンゲソウは根元で枝分かれする二年草で、蝶の形をした花はミツバチが好んで蜜を吸いに集まる。レンゲ畑に立つとどこか懐かしい思いがするのは、蜜蜂の匂いに共通している花の香りのためだろう。
川越市街地のほぼ東にある伊佐沼は歴史の古い農業灌漑用貯水池。沼の北側、農業ふれあいセンター前に150haほどのレンゲソウが栽培されており、4月下旬に花の最盛期を迎える。
[交 通]東武東上線川越駅東口から東武バス上尾駅西口、平方、川越運動公園行き15分、伊佐沼入口下車徒歩7分/駐車場あり
[照会先]農業ふれあいセンター TEL.0492-26-6551◆喜多院のツツジ 花期:4月中旬〜5月下旬
サクラの知名度に影響されて喜多院のツツジはあまり知られていないが、そのほうが花を観賞する側からは好ましい。
ツツジはなぜか酸性の強い土壌を好み、火山灰の多い日本には91種のツツジが確認されている。ツツジの中でもっとも早咲きなのはミツバツツジの仲間、葉が3枚輪生するのでミツバの名がついたこのツツジは、東国、西国、土佐など花が咲く地域に特徴があることから命名されたが、現在では植栽技術が進歩して、かつてほどの地域差はなくなった。
ツツジの中で花期がおそいのがキリシマの仲間、サツキは文字通り5月に入ってからが花の見頃となるので覚えておくと便利である。
★桜の写真
秩父・長瀞周辺 | ||
中津峡 | 大滝村 | |
雲取山・三峰山 | 大滝村 | |
秩父湖と入川渓谷 | 大滝村 | |
甲武信岳・十文字峠・雁坂峠の原生林 | 大滝村 | |
大血川渓谷 | 大滝村 | |
両神山 | 両神村・大滝村 | |
丸神の滝周辺 | 両神村 | |
城山 | 荒川村 | |
谷津川渓谷 | 荒川村 | |
四阿屋山 | 両神村 | |
浦山渓谷 | 秩父市 | |
武甲山 | 横瀬町・秩父市 | |
長瀞・岩畳と宝登山 | 長瀞町・皆野町 | |
美の山公園 | 皆野町・秩父市 | |
二子山 | 小鹿野町 | |
ようばけ | 小鹿野町 | |
観音山 | 小鹿野町 | |
法性寺 | 小鹿野町 | |
尾の内渓谷 | 小鹿野町 | |
県北部 | ||
御岳山 | 神川村 | |
陣見山・円良田湖・鐘撞堂山 | 児玉町・美里町・寄居町・長瀞町 | |
間瀬湖 | 児玉町 | |
城峰山と神流湖周辺 | 神泉村・吉田町・皆野町 | |
深谷城址公園 | 深谷市 | |
千元山 | 深谷市 | |
滝宮神社周辺 | 深谷市 | |
山王堂の利根川河川敷 | 本庄市 | |
大久保山周辺 | 本庄市 | |
花園中学校裏の林 | 花園町 | |
釜伏山と玉淀 | 寄居町 | |
井椋神社周辺 | 川本町 | |
河原松山野鳥の森 | 熊谷市 | |
さきたま神社周辺 | 行田市 | |
大沼 | 江南町 | |
刀水橋周辺 | 妻沼町 | |
水城公園 | 行田市 | |
県立羽生水郷公園 | 羽生市 | |
渡良瀬遊水池 | 北川辺町 | |
元荒川の桜 | 吹上町 | |
石戸宿・八重塚山 | 北本市 | |
比企周辺 | ||
宮山台の森 | 鳩山町 | |
笛吹峠 | 鳩山町・嵐山町 | |
国営武蔵丘陵森林公園 | 滑川町 | |
武蔵嵐山周辺 | 嵐山町 | |
物見山と県営こども動物自然公園 | 東松山市 | |
吉見百穴と八丁湖 | 吉見町 | |
奥武蔵 | ||
竹寺 | 飯能市 | |
子の権現周辺 | 飯能市 | |
天覧山・飯能河原 | 飯能市 | |
高山不動尊周辺 | 飯能市 | |
名栗渓谷 | 名栗村 | |
椿の峰 | 名栗村 | |
黒山三滝 | 越生町 | |
鎌北湖 | 毛呂山町 | |
竜穏寺周辺 | 越生町 | |
城山橋周辺 | 坂戸市 | |
伊佐沼 | 川越市 | →伊佐沼(川と沼)・伊佐沼(動物誌) |
小堤八幡神社の森 | 川越市 | |
中福の平地林 | 川越市 | |
狭山台の森 | 狭山市 | |
城山砦跡 | 狭山市 | |
智光山公園 | 狭山市 | |
堀兼・上赤坂の森 | 狭山市 | |
白銀平 | 日高町 | |
高麗の郷 | 日高町 | |
日光街道杉並木 | 日高町・鶴ヶ島町 | |
高倉の林 | 鶴ヶ島町 | |
狭山丘陵 | 所沢市・入間市 | |
牛沢のカタクリ自生地 | 入間市 | |
グリーンロッジ周辺 | 入間市 | |
豊水橋と笹井ダム | 入間市・狭山市 | |
三冨新田とケヤキ並木 | 所沢市・三芳町 | |
平林寺の雑木林 | 新座市 | |
野火止用水 | 新座市 | |
県南東部 | ||
田島ヶ原のサクラソウ自生地 | 浦和市 | |
県営別所沼公園 | 浦和市 | |
西新井の雑木林 | 大宮市 | |
田中山 | 浦和市 | |
見沼田んぼと斜面林 | 大宮市・浦和市・川口市 | |
与野公園 | 与野市 | |
大宮公園と氷川の森 | 大宮市 | |
グリーンセンター | 川口市 | |
小谷場中学校の自然林 | 川口市 | |
道満河岸 | 戸田市 | |
ボーイスカウトの森と周辺林 | 桶川市 | |
八合神社と周辺林 | 上尾市 | |
上郷の自然林 | 上尾市 | |
藤波・中分の林 | 上尾市 | |
神明神社周辺 | 菖蒲市 | |
鷲宮神社の森 | 鷲宮市 | |
幸手権現堂堤の桜 | 幸手町 | |
久喜菖蒲公園 | 久喜市・菖蒲町 | |
八坂神社境内 | 栗橋町 | |
甘棠院の林 | 久喜市 | |
第六天神社周辺 | 岩槻市 | |
岩槻・久伊豆神社周辺 | 岩槻市 | |
黒浜沼 | 蓮田市 | |
越谷・久伊豆神社周辺 | 越谷市 | |
草加松原の松並木 | 草加市 | |
和井田家屋敷林 | 八潮市 | |
準100選 | ||
入間川堤防のマンジュシャゲ群生地 | 川越市 | →ブログ(花:入間川のヒガンバナ) |
青葉園のフジ | 大宮市 |
昔ながらの鎮守の森
「サツマは落ち葉のたい肥が肝心。収量が違うね」とサツマイモ作りの名人、松崎新治さん。栽培農家は地元では二軒になったが、川越市の中福の平地林は、名産ベニアカを育てる母なる林だ。
武蔵野の面影を残すコナラ、クヌギ、アカマツの混交林は、茶や黄のじゅうたんが足裏に快い。付近の農家は、暮れから翌年二月ごろにかけて林に入り、落ち葉をかき集める「山掃き」をする。地力を回復させ、連作障害を防ぎ、露地野菜を栽培するには、たい肥による土づくりが欠かせない。自然と人間の営みが一体となって、山はいつもきれいだが、最近は、道路わきのあちこちで、ほうり出されたごみ袋や古畳が目に留まり、松崎さんはまゆを曇らせる。
同市の下赤坂・上松原の平地林は、昭和56年に県の「ふるさとの緑の景観地」に。典型的な武蔵野新田集落で、短冊形の畑地の北側に幅100−200bでアカマツやコナラが約1`の帯を作る。薪炭、農用林。昔から生活の場だ。いまも強い北西の季節風から家屋敷を守る。
(中略)
川越市の伊佐沼は、24fのかんがい用ため池。コイ、ヘラブナも多い。カモは毎年400羽が渡ってくる。十三夜、沼上の月に照らされて、一羽のサギが頭をかすめて飛んでいった。
(中略)
このほかに、ヒノキやサクラがうっそうと茂り、昔ながらの鎮守の森そのままの川越・八幡神社の森、県指定重要遺跡に指定され、団地に沿って帯状に広がるモミの森の狭山市の城山砦跡も市民に潤いを与える貴重な緑だ。
伊佐沼(いさぬま)
国道16号近く、24fのかんがい用ため池。四季を通じて野鳥が飛来、冬はカイツブリやカモがみられる。古代ハスが群生し、周囲にメタセコイアやクヌギの林も。休日は釣り人でにぎわう。
小堤八幡神社の森(こづつみはちまんじんじゃのもり)
市の北西の県道沿い。スギ、ヒノキ、サワラなどが昔ながらの鎮守の森をつくる。昭和58年3月に県の「ふるさとの森」に指定。境内にはわき水も見られ、住民の憩いの場になっている。野鳥も多い。
中福の平地林(なかふくのへいちりん)
入間台地に広がる約17fの混交林。アカマツ、コナラのほかエゴノキ、アカシデ、ネジキなど。ちかくの下赤坂 上松原の平地林とともに、落ち葉は農家にとって重要なたい肥源。手入れが行き届き、夏でも涼しい。
入間川堤防のマンジュシャゲ群生地(いるまがわていぼうのマンジュシャゲぐんせいち)
入間川にかかる落合橋から平塚橋までの約700bに渡り、堤防にマンジュシャゲが咲く。建設省による土手の除草作業の具合で場所は毎年多少ずれるが、150bほどに固まって真っ赤な花が群れる。