長草祗園祭(15.07.12) 豊川市長草町
左から烏天狗、鬼(般若)、潮吹き(婆)。 |
集落内を回り始める。 |
獅子は春と同じ獅子であるが舞はなく2人で使ふ。役割は露払ひ? その後に鬼や天狗が来る。 |
|
訪れた家々ではかうして家人を扇ぐ。 |
同左。 |
長草の夏祭りは祇園祭である。7月第2日曜日に行はれる。昼過ぎ、若い衆が獅子と鬼に分かれて神社を出発する。春とは持ち物が違ふ。
団扇をもつ。これがポイントである。鬼と天狗はそれぞれ櫂やう、バットやうの木を持つ。写真でお分かりいただけるかと思ふ。しかし、これがいかなるもので
あるかは分からない。潮吹きは団扇だけである。(潮吹きは以前は婆と言はれた。着流し?姿であつたといふ。白黒の写真は見せてもらつたことがある。)
地区内の家を回るのだが、全戸ではない。不幸のあつた家は当然除く。毎年コースはほぼ決まつてゐるやうである。それぞれの家で、その家人に向かって鬼や
天狗が団扇で扇ぐ。この風を受けると夏病みをしない、無病息災である。春秋に鬼が各家を回るのは多いが、夏に回るのは長草だけである。しかも団扇で扇ぐの
は珍しい。私はこれを、春の鬼の属性の一部が夏に持ち越されたと考へるのだが、いかがであらう。あるいはその逆であるのかもしれないが……。
今年はしばらく雨天が続いた後の晴天?の暑い日であつた。そんな暑
さにもめげずに若い衆は出発していつた。飲み物の差し入れもあり、道々、それを飲みながら行く。私は30分程度で退散したが、若い衆はさうはいかない。午
後2時頃には休憩だと聞いたが……一体、終はりは何時になつたのであらうか。正にお疲れ様でした、である。