ガー
背中線鱗数後頭部から背鰭条までの鱗数
側線鱗数鰓蓋から尾の付け根までの鱗数
体周鱗数背中から腹まで体周の鱗数
鰭条数各ヒレの鰭条の数
鰓耙数水を濾過して餌や呼吸などに使用する器官
最大サイズ記録の中での最大サイズ
平均サイズ通常飼育したときの平均

アトラクトステウス属Atractosteus

属名由来は 骨質の紡錘 atractos+osteus

atractos ギリシャ語で 紡錘(ぼうすい)、矢印の意味
紡錘とはコマの回転力を利用して繊維をねじって撚りあわせて紡いで糸にする道具。はずみ車やスピンドルともいう
osteus原意はギリシャ語のτό ὀστέον、osteosがラテン語化したもので骨格・骨のように硬いものの意味
ostreatusは牡蠣のように粗くて硬い
  • オスよりメスの方が体が大きくなる
  • 地域バリエーションを除き 成魚は全て100㎝を越える
  • 吻の基部は上顎に対して下顎が広く 上から見たときにはみ出している
  • 上顎に ほぼ同じ大きさの歯が2列に並ぶ
  • 全長に対し胴回りが太く、各ヒレが大きい
  • 大きな鰓耙があり、数が多い
アリゲーター
アリゲーター アリゲーター
学 名Atractosteus spatula Lacépède,1803
種小名 由来ラテン語で幅広い吻を表したスプーン、フライ返し、ヘラ
同義語catán:カタン
pejelagarto:ペヘラガルト。メキシコ タバスコ州の伝統魚料理で peje:魚、lagarto:ワニ・トカゲ の意味がある
地質時代新第三紀 中新世 Miocene(約2,300万年~700万年前)
特 徴 1989年 観賞魚として初輸入。密放流などにより自然繁殖が確認され国内で外来種問題となった。 生息地ではスポーツフィッシュの保護を目的とした排除や農業や都市拡大による環境汚染、ダムの建設、繁殖期など考慮されない過剰漁業などにより、過去50年間で分布が大幅に減少する。
成長スピードがとても早く最も大型化する種で、食に対して貪欲で生死問わず魚類・両生類・カメ類・水鳥類・小型哺乳類など捕食する。主に昼行性。
地色は背部側が褐色~オリーブグリーン系の暗色、腹部側はクリーム色がかる、各鰭に乱れたストライプが入る。模様は地域バリエーションのほかに、全身に黒の綱目模様・尾鰭付近に綱目模様・暗色の無地系など個体バリエーションがある。
生息地
塩耐性があり淡水域~海水域まで広く分布
過去にはオハイオ州~ルイジアナ州までのミシシッピ川流域、メキシコ湾のメキシコ支流および河口水域の下流、テキサス州南部~フロリダ州などの大きな河川や湾海岸平野にもいたが、 現在はミシシッピ川下流域、オクラホマ州西部、アーカンソー州北部、テキサス州およびメキシコ部の南部、フロリダ州のみとなる。
背中線鱗数49~54 側線鱗数58~62
横列鱗数23~32 背鰭条数7~10
胸鰭条数11~15 臀鰭条数7~10
尾鰭条数12~14 鰓耙数59~66
成熟年齢オス:3~6年 メス:5~11年 産卵期4月~7月(水温約23℃以上)
産卵数80,000個~ 孵化日数6~8日 産卵後48〜72時間以内
卵黄嚢の吸収5〜10日 平均寿命オス:26年 メス:50年
最大サイズ304㎝ 平均サイズ150㎝
マンファリ
マンファリ マンファリ
流通名マンファリ、キューバガー、キューバンガー
学 名Atractosteus tristoechus Bloch & Schneider,1801
種小名 由来3列、
tri:ラテン語で3、3つの、3つある
stoechus:ギリシャ語で列
キューバ先住民族にはマンファリ Manjuariと呼ばれ民族言語で「鋭い3本の歯の線」の意味を持つ
地質時代新第三紀 中新世 Miocene(約2,300万年~700万年前)
特 徴 1994年に初輸入。自然分布が最も低く絶滅の危機に瀕し幻のガーとされていたキューバ固有種。ショップ販売はブリード個体が流通していた。
アリゲーターのような体型と幅広の短い吻、頭部は体に対して小型。幼魚期は体側面の黒帯は成長につれて消失し、オリーブグリーンの地色と各ヒレに残る柄が独特で成魚は外見区別が容易。
生息地
キューバ西部、青年の島Isla de la Juventud(ピノス島)の河川や湖
背中線鱗数49~51 側線鱗数56~63
横列鱗数21~24 背鰭条数7~8
胸鰭条数11~12 臀鰭条数7~8
尾鰭条数11~12 鰓耙数67~81
成熟年齢メス:50㎝ほどに成長後 産卵期春~夏
平均寿命8~12年 飼育適温18℃~23℃
最大サイズ200㎝ 平均サイズ100cm
トロジャン、トロピカル
トロピカル トロピカル
学 名Atractosteus tropicus Gill,1863
種小名 由来生息する中米熱帯地域、熱帯的な感じ
地質時代中生代 白亜紀前期
特 徴 最南端に生息するガー。ダム建設やその他の人為的要因による生息地・産卵場の減少により、1990年代以降 メキシコ、コスタリカ、ニカラグアで減少している。 限られた水域に生息するため地域変異の3タイプに分けられるが学術的な分類をするほどの差異は見られない。発表論文でtropicusの基準産地がコスタリカとなっているので、3タイプの中でニカラグアトロピカルが当てはまる。
主に魚食性
地色は暗茶色~茶色、背部側から体側部に多数の濃い斑点がある
生息地
トロピカル ジャイアント
メキシコとグアテマラの国境付近
コアツァコアルコス川Coatzacoalcos、ウスマシンタ川Rio Usumacintaの湖沼・沼地・河川の浅瀬など周辺流域
チャパシウス
メキシコ チアパス州Estado de Chiapasの河川のみ
ニカラグア トロピカル
ガーの中で最南に生息
ニカラグア湖・マナグア湖の周辺流域、ネグロ川Rio Negroの湖沼・沼地・河川の浅瀬など周辺流域
背中線鱗数42~48 側線鱗数51~56
横列鱗数20~24 背鰭条数7~8
胸鰭条数11~12 臀鰭条数7~8
尾鰭条数11~12 鰓耙数59~62
成熟年齢2歳 産卵期雨期後 6月~7月
平均寿命8~12年   
最大サイズ125㎝(ニカラグア) 平均サイズ70㎝(ニカラグア)