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weekly book

since December/2007


実際にあった事件や犯罪に関する新刊本・注目本などを週単位で紹介しています(更新は主に水曜日)。

下記の
★の日付は更新日で、その日付は下(↓)が古く、上(↑)が新しい。日付の後ろの(No. )は通し番号
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★2021.4.7(No.695) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『日本で本当にあった 拷問と処刑の歴史』
(彩図社文庫日本史ミステリー研究会/2021.3)


日本では長い間、想像を絶するような「拷問」や「処刑」がまかり通っていた。
敵対者を殺すため、歯向かおうする者を抑止するために、生み出されていった拷問や刑罰の数々。
「火あぶり」「磔」「鋸引き」「釜茹で」「鼻削ぎ」…など、残酷な刑罰はいかにして生まれ、制度化されていったのか。その秘密に迫る。

[目次]
第一章 苦痛にもだえる恐怖の処刑
第二章 身の毛もよだつ拷問の数々
第三章 厳しい罰と不条理な仕打ち
第四章 拷問と処刑にまつわる謎
 
★2021.3.31(No.694) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『キツネ目 グリコ森永事件全真相』
(講談社/単行本/岩瀬達哉/2021.3)


147通にも及ぶ膨大な脅迫状、600点以上の遺留品、さらには目撃、尾行までされながら、ついに時効の彼方へと逃げ込んだ「グリコ森永事件」犯人グループ。その中心人物、かつ司令塔となったのが、「キツネ目の男」だった。グリコの江崎勝久社長を自宅から拉致して監禁、身代金を要求するという「実力行使」から、青酸入りの菓子と脅迫状の組み合わせによって裏取引し、企業からカネを奪おうとする「知能犯罪」、そしてメディアや世論を巻き込んだ劇場型のパフォーマンスまで、日本の犯罪史上に残る空前絶後の事件だ。しかし、犯人グループは、その「痕跡」を消しきれていなかった。当時、第一線で捜査にあたった刑事、捜査指揮した警察幹部、犯人グループと直接言葉を交わした被害者、脅迫状の的になった企業幹部など、徹底した取材で事件の真相をえぐり出す。「少なくとも6人いた」という犯人グループの、役割分担、構成にまで迫る!「キツネ目と仲間たち」の全貌が、闇の向こうから浮かび上がる――。

著者・岩瀬 達哉・・・1955年、和歌山県生まれ。ジャーナリスト。2004年、『年金大崩壊』『年金の悲劇』(ともに講談社)により講談社ノンフィクション賞を受賞。同年「文藝春秋」に掲載した「伏魔殿 社会保険庁を解体せよ」で文藝春秋読者賞を受賞。2020年『裁判官も人である 良心と組織の狭間で』(講談社)によって日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した。他の著書に、『われ万死に値す ドキュメント竹下登』『血族の王 松下幸之助とナショナルの世紀』(ともに新潮社)、『新聞が面白くない理由』『ドキュメント パナソニック人事抗争史』(ともに講談社)などがある。

目次
序章 すべてのはじまり/内部犯行説/紺の背広の男/「かい人21面相ファンクラブのみなさんえ」

第1章 堤防道路 運命の15秒
襲われたカップル/リーダー格の男/身柄拘束!/幻のスクープ/目の前を通りすぎた犯人/1週間の軟禁生活/偶然の再会/刑事部長の悪夢

第2章 けいさつの あほども え――147通の手紙
脅迫状にこめられたトリック/肉声テープの効果/自力で脱出した江崎社長/「金髪モデル募集」の求人広告/恐怖心を人質にとる手口/犯人グループにいた35歳前後の女/株価ストップ安/「グリコは捨てる」/取引に応じるか、否か

第3章 「キツネ目の男」登場
次なるターゲット/黒澤映画と同じ/矢崎滋似の男/「全国のすいりファンのみなさんえ」/裏取引はあったのか

第4章 天国から地獄――森永製菓の闘い
森永に届いた脅迫状/「怪人二十面相」のスポンサー/すべての紙幣の表裏を撮影/ポリ容器の上の指示書/「森永の どあほが」/〈どくいり きけん〉シール/警察組織トップを挑発/千円パックで菓子を手売り/社員の子どもを装ったハガキ/「私ならヤミで払います」/森永が狙われた理由

第5章 滋賀県警の一番長い日
昭和天皇のご下問/会社としての決断/「骨は拾ってやる」/捜査態勢の見込み違い/目印は「白い布」/急発進したライトバン/またしても、すんでのところで/「現場」からわずか50メートル/『人民新聞』が暴露した

第6章 虚勢の果て
滋賀県警本部長の悲劇/殴り書きの遺書/いままでは運が良すぎた

第7章 キツネ目と仲間たち
キツネ目の男とビデオの男/モンタージュの女/3年前の「ダイエー脅迫事件」/言語障害のある男児/固形タイプの青酸ソーダ/北朝鮮スパイ説/京大中退の男

 終章  「ある会社から1億とった」/脅迫状に現れたキツネ目の男の変化/ロッテは模倣犯に引っかかった
 
★2021.3.24(No.693) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『ネット社会と闘う ガラケー女と呼ばれて』
(リックテレコム/単行本/さはらえり/2021.3)


ある朝、身に覚えがない電話やメールが殺到し、ネットに顔と本名が晒される。 日本中を震撼させた「あおり運転事件」において、完全な人間違いにも関わらず誹謗中傷の渦に巻き込まれた著者の長い闘いを描く。 誰もが被害者となる可能性があり、そして誰もが加害者、あるいは犯罪者となり得る時代。『一億総加害者社会』を生き抜く、必読の一冊。

著者・さはらえり・・・都内デザイン会社代表取締役社長。 1980年、神奈川県生まれ。大学にて情報学を専攻し、卒業後、 イギリスへ留学。帰国後はシステムエンジニアとして企業のインフラ整備に携わる。2019年1月に会社を設立し、中小企業向けに DX(デジタル・トランスフォーメーション) 推進によるWeb デザインからソーシャルデザインまで、多岐にわたって支援を行なっている。

はじめに 私が経験した「一億総加害者社会」

第1章 その日は、突然来た
第1節 電話が鳴り止まない日
第2節 事の顛末(常磐道あおり運転事件)
第3節 おそるべきTwitterの拡散力
第4節 耐えられない心当たりのない誹謗中傷

第2章 初期対応
第1節 アドバイスをくれた人々
第2節 反論の機会はないの?
第3節 弁護士とのファースト・コンタクト
第4節 警察署での四時間
第5説 「声明文」で反撃開始
 対談1
共通項は「あおり運転事件」
人違いで奪われた平穏な人生を取り返す闘い
石橋秀文氏 × さはらえり

第3章 反撃の狼煙
第1節 「ネットに強い弁護士」と対面
第2節 過去の事例に見る「法的措置」の高い壁
第3節 「書き込み」に対する責任
 対談2
スマイリーキクチさんに聞く
「誹謗中傷との闘い方」と「ネットとの付き合い方」
スマイリーキクチ氏 × さはらえり

第4章 記者会見、そして訴訟へ
第1節 顔出しNG、声だけの記者会見
第2節 訴訟準備へ突入
第3節 デマを流したのは誰だ! インフルエンサーを絞る

第5章 立ちふさがる「壁」
第1節 「情報開示請求」って何するの?
第2節 訴訟って訴える方がキツい
第3節 またもや誹謗中傷の嵐
 インタビュー
「被害者救済」までの長い道のり
インテグラル法律事務所 パートナー 弁護士 小沢一仁氏

第6章 「一億総加害者社会」への警鐘
第1節 永久に残る情報(デジタルタトゥー)
第2節 「他人の感情を読む力」を取り戻す

あとがき
 
★2021.3.17(No.692) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『日本プロ野球犯罪事典 球界刑事事件史』
(ちんぷー/単行本/浦田盛一&古田亮太[編]/2021.3)


日本プロ野球(NPB)に所属した野球選手が起こした刑事事件の全てが理解できる事典。殺人、強姦から下着泥棒やスピード違反に至るまで、およそ日本のプロ野球選手が起こしたあらゆる違法行為の記録が一冊に。多数の野球選手が一度に逮捕・在宅起訴された「プロ野球脱税事件(1997-98)」「黒い霧事件(1969-70)」については別項を設け、事件の流れをわかりやすく詳述。国内外を問わず、警察、検察、麻取などなんらかの公的機関にプロ野球選手が逮捕、起訴された全ての事件が収録されており、日本プロ野球の負の歴史を概観することができる一冊。

編集者・・・
浦田盛一・・・1980年、京都府生まれ。会社役員。大阪市立大学商学部卒。
吉田亮太・・・1978年、福島県生まれ。公務員。北海道大学大学院文学研究科、修士(文学)。
 
★2021.3.10(No.691) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『福島が沈黙した日 原発事故と甲状腺被ばく』
(集英社新書/榊原嵩仁/2021.1)


2021年3月で発生から10年となる福島原発事故。時間の経過とともに事実究明や責任追及が希薄になるなか、今現在も放射線の影響で生じうる健康被害を懸念する人々が多数いることを忘れてはならない。本書は、新聞記者である筆者が被害の核心とされる甲状腺被ばくに切り込み、国や県が実態把握を怠った狡猾な工作を告発する書である。彼らが認めていない放射線被害がいかに隠蔽・歪曲されたか――。綿密な情報開示請求で得た膨大な量の文書とその解析、関係者への周到な聞き取り取材により、衝撃の真相に迫る。

著者・榊原崇仁(さかきばら・たかひと)・・・1976年、愛知県生まれ。京都大学大学院教育学研究科修了。 2002年4月、中日新聞社に入社。2011年3月の東日本大震災時は北陸本社報道部に勤務。2013年8月から東京本社(東京新聞)特別報道部。福島県の県民健康調査や政府のリスクコミュニケーション、避難指示解除、帰還政策などを報じた。2016年3月から名古屋本社新城通信局。同年、日隅一雄・情報流通促進賞奨励賞。2018年8月から再び特別報道部。

【目次】
はじめに

第一章 100ミリシーベルトの少女
埋もれてきた計算/特別な数字/徳島大学/始まりは「大丈夫な値か」/
「内部被ばくの公算大」/放医研の反応は鈍く/……ほか

第二章 1080人の甲状腺被ばく測定
SPEEDIと4つの疑問/情報開示請求で解明する/一級資料/
ニコニコの日に裏腹な見解/数万人測定の構想/……ほか

第三章 早々と終えた理屈
交錯した思惑/「時間なく」と「絞り込み」/ハイリスク地域と拡大解釈/
「甲状腺は安全と言える」/詭弁/測る時間はあった/……ほか

第四章 2011年3月17日
本来の対応/避難者の甲状腺も測るはずだった/
スクリーニングも甲状腺を意識していた/除染を挟む意味/……ほか

おわりに
 
★2021.3.3(No.690) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『闇の権力 腐敗の構造』
(さくら舎/単行本/一ノ宮美成+グループ・K21/2021.4)


◆大阪の半グレ
◆関西空港通関士の金塊密輸
◆名門女子高明浄学院の反社会勢力の乗っ取り
◆吉本興行の「政権商売」の内幕
◆暴露された関西電力「原発マネー」
◆裏千家のの闇利権
◆東本願寺の不動産疑惑
◆王将社長殺人事件の「新事実」
◆奈良・神戸・和歌山の政治の私物化
◆カジノ誘致利権争いの表裏
◆カジノ汚職に群がった面々
◆暴かれる維新の正体
◆都構想実現への陰謀
……他多数!

著者・・・一ノ宮美成(いちのみや・よしなり)・・・1949年、大分県に生まれる。同志社大学文学部を卒業し、新聞記者を経てフリージャーナリストに。著書に『黒いカネを貪る面々』 / 『黒幕の興亡 関西闇社会の掟』など。

グループ・K21・・・関西のフリージャーナリスト集団。
 
★2021.2.24(No.689) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『ひとりぼっちが怖かった きょうも傍聴席にいます』
(幻冬舎/単行本/朝日新聞社会部/2021.2)

息子61歳。朽ちる父の遺体と3週間。40年、父と2人暮らしだった息子は、誰にも父の死を伝えず、そのまま一緒にいることを決めた――。
朝日新聞デジタル・人気連載。記者が見つめた法廷の人間ドラマ30編。

「泣けた」「他人事ではない」 朝日新聞デジタルの人気連載「きょうも傍聴席にいます」、待望の書籍化第3弾。
孤独に耐えられなく父の遺体をそのままに、認知症の祖母の暴言に耐えかねて、望まぬ妊娠に悩んで、長い介護の果てに……。さまざまな掛け違いの果てに、日常の一歩先に引き起こされる事件。多くの裁判を傍聴する記者たちが、特に強く心に残った事件を厳選し、ニュースに書けなかった人間ドラマを描き出す。介護、子育て、貧困、孤独……。なぜ、こんなにも追い詰められてしまうのか? 傍聴席で生の声を聞き、表情を読み取ると、事件は当初の報道とは異なる様相を帯びてくる。「きょうも傍聴席にいます。」から大反響の30編を収録。
 
★2021.2.17(No.688) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『冷酷 座間9人殺害事件』
(幻冬舎/単行本/小野一光/2021.2)


2017年10月、神奈川県座間市のアパートの一室で、クーラーボックスの中から切断された頭部など9人分の遺体が発見された。
逮捕された白石隆浩はSNSを通じて知り合った女性8人男性1人を殺害・解体していたことがわかり、その残虐さで世間を震撼させた。

白石とはどんな人物か? なぜ事件を起こしたか?
ノンフィクションライター・小野一光による11回330分の獄中対話と裁判の模様を完全収録。犯罪史上まれにみる凶悪殺人犯の素顔に迫った、衝撃のノンフィクション。

「腐敗臭がとにかく辛いけど、捕まりたくない一心だったんです」(面会第4回)
「獄中結婚相手募集≠チて出してもらえないですかねぇ」(面会第6回)
「(死刑について)痛いのはイヤだなって感じです」(面会第10回)

著者・小野一光・・・1966年、福岡県生まれ。雑誌編集者、雑誌記者を経てフリーライターに。「戦場から風俗まで」をテーマに数々の殺人事件、アフガニスタン内戦、東日本大震災などを取材し、週刊誌や月刊誌を中心に執筆。『人殺しの論理 凶悪殺人犯へのインタビュー』 / 『全告白 後妻業の女 「近畿連続青酸死事件」筧千佐子が語ったこと』など著書多数。
 
★2021.2.10(No.687) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『デマ暴走 戦慄の捏造スキャンダル74』
(鉄人文庫/鉄人ノンフィクション編集部/2021.2)


デマが引き起こした関東大震災における朝鮮人大虐殺。アメリカ同時多発テロ19人目の生存者を騙ったタニア・ヘッド。常磐道あおり運転の車に同乗していたとされ、ネットに実名、顔写真を晒された全く無関係の女性。SNSが普及した現在、ウソは瞬く間に拡散し、時に凶器に変身する。本書はこうした捏造事件74本を取り上げ、その顛末を追った一冊だ。読めばわかるに違いない。噂、情報を鵜呑みにすることがいかに恐ろしいことか、と。

第1章 デマ拡散

関東大震災朝鮮人虐殺事件
常磐自動車道あおり運転「ガラケーの女」デマ拡散事件
スマイリーキクチ中傷被害事件 他6編

第2章 自作自演

世界を騙した「ナイラ証言」
日本古代史を歪めた旧石器発掘捏造事件 他11編

第3章 記事捏造

朝日新聞「伊藤律会見報道」事件
森喜朗首相「フー・アー・ユー」?発言捏造事件 他11編

第4章 やらせTV

NHKスペシャル「奥ヒマラヤ禁断の王国・ムスタン」事件
「発掘! あるある大事典」データ捏造事件 他7編

第5章 科学者はウソをつく

STAP細胞事件
サマーリン事件 他7編
 
★2021.2.3(No.686) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『警察のウラ知識』
(宝島社/単行本/稲葉圭昭[監]/2021.2)


捜査、階級、裏金、隠語……30万組織を丸裸にする禁断情報満載、
警察ドラマ・小説では決して描かれない警察のリアル!

著者・稲葉圭昭・・1953年、北海道生まれ。東洋大学を卒業後、1976年に北海道警察に採用され、機動隊に柔道特別訓練隊員として配置される。道警本部機動捜査隊、札幌中央署刑事第二課、北見警察署刑事課、旭川中央署刑事第二課を経て、1993年、道警本部防犯部保安課銃器対策室(後の生活安全部銃器対策課)に異動。道警銃器対策課が主導した「警察庁登録50号事件」や「ロシア人おとり捜査事件」、「石狩新港泳がせ捜査」など、数々の“違法捜査”に関与。捜査費を捻出するため、自ら覚醒剤の密売に手を染めるようになった。2002年、現役の警部としては道警史上初めて覚醒剤使用で逮捕され、懲戒免職。覚せい剤取締法違反、銃刀法違反の罪で懲役9年を宣告される。2011年9月、刑期満了。他の著書に『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』 / 『警察と暴力団 癒着の構造』 などがある。

●営業マンもビックリ! 警察官の過酷な「ノルマ」
●情報提供者「S(エス)」の作り方、教えます!
●「キムタク」ドラマで話題! 「警察学校」のヤバい実態
●ノンキャリアの出世の限界は?
●警察官が「不倫」をすると……芸能人もビックリの代償
●「管理官」とはどんなポジション?
●刑事vs.検事「起訴」をめぐる暗闘!
●「容疑者」「被疑者」「不審者」…いちばん“黒い"のは?
など63ネタ掲載!
 
★2021.1.27(No.685) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『活かそうコミュ力! 中高生からの防犯』
(ぺりかん社/単行本/武田信彦/2020.12)


トラブルから逃れるための最大の武器は「護身術」でも「足の速さ」でもありません。「コミュニケーション力」こそ最も大切な鍵となるのです。「一般市民ができる防犯」を提唱する安全インストラクターが、中高生を対象に「犯罪に巻きこまれないためのノウハウ」を提供します。

著者・武田信彦・・・うさぎママのパトロール教室主宰。安全インストラクター。1997年、大学在学中に国際的な犯罪防止NPOの活動に参加。東京都内の繁華街を中心に街頭パトロールを行う。2008年に「市民防犯」を広めるためのプロジェクト「うさぎママのパトロール教室」を開設。講演やワークショップなどを通して各世代へ防犯の大切さ、パトロールや身を守るコツについてわかりやすく伝えている。2010年、安全ワークショップ「あんぜんパワーアップセミナー」で第4回キッズデザイン賞優秀賞を受賞。市民防犯のパイオニアとして活躍中。

はじめに
1章 ワークショップで快適さについて考えよう
    「安全ワークショップ」に密着!
2章 コミュニケーション力が安全の力になる
    1 気になるコミュニケーション力
    2 コミュニケーション力が防犯に役立つ
    3 快適さはコミュニケーション力により生み出される
    4 快適さや安全を左右する雰囲気
    5 友達との関係で
    6 学校でのトラブルを防ぐために
    7 通学路や地域で快適に暮らすために
    8 バスや電車を快適に利用するために
3章 自分を守るために知っておきたいこと
    1 自分を守ることと暴力は違う
    2 逃げるが勝ち
    3 予防力は究極の護身術
    4 体の距離感
    5 心の距離感
    6 助けを求める力
4章 安全な暮らしのために知っておきたいこと
    1 自分を守るための心構え
    2 自分を守るために役立つ道具
    3 犯罪から自分を守るために――街中での犯罪
    4 犯罪から自分を守るために――電車内での痴漢
    5 犯罪から自分を守るために――ストーカー
    6 犯罪から自分を守るために――通り魔やテロ
    7 インターネットを安全に利用するために
    8 犯罪をしない、巻き込まれないために
    9 人の命を救うために
5章 コミュニケーションが育む地域の安全
    1 今広がる、学生防犯ボランティア
    2 「安全な国」で防犯を考える
    3 児童だけで歩ける社会で
    4 日本が育んだ、見守りと助け合い
    5 防犯ボランティアってどんなこと?
    6 防犯が防犯を超えていく
おわりに
 
★2021.1.20(No.684) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『アメリカの警察』
(ワニブックスPLUS新書/冷泉彰彦/2021.2)


BLM運動をきっかけに、日本でもアメリカの警察官に対して
疑問の声が高まっている。

本書は、在米作家が日本とはまるで違う常識で動いている
アメリカの警察の「生の姿」を徹底的にリポートする。

・連邦の警察と州の警察は何が違うのか?
・アメリカではお金を払えば警察官になれる?
・司法取引とは何か?
・映画によく出てくる「保安官」の役割は?
・警察官は本当に人種差別している?
など、多くの日本人が持つ疑問に答える形で
アメリカの警察、そしてアメリカ社会の実態を知ることができる一冊。

著者・冷泉彰彦・・・ニュージャージー州在住。作家・ジャーナリスト。プリンストン日本語学校高等部主任。1959年東京生まれ。東京大学文学部卒業。コロンビア大学大学院修了(修士、日本語教授法)。福武書店(現ベネッセコーポレーション)勤務を経て1993年に渡米。1997年から、ニュージャージー州にあるプリンストン日本語学校高等部で進路指導にあたっている。同校は小規模ながら、日本語と英語の双方を学んだバイリンガルの生徒を送り出す学校であり、卒業生の半数はアメリカの大学に進学する。これまでに、プリンストン、コロンビア、コーネル、カーネギー・メロンなどといった名だたる大学に卒業生を送り出してきた。『「関係の空気」「場の空気」』 / 『「上から目線」の時代』など著書多数。
 
★2021.1.13(No.683) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『ヒトはなぜ自殺するのか 死に向かう心の科学』
(化学同人/単行本/ジェシー・ベリング/2021.1)


動物のなかでヒトだけが自殺する それは「他者が考えていることを考える」心が進化したためなのか。鬱で自殺の危機を経験した著者が、周囲にも破壊的な影響を与えるこの重いテーマを、進化心理学の立場から分析を試みる。その科学的理解が、自分のおかれた過酷な状況から抜け出す手がかりになるかもしれない。『ヒトはなぜ神を信じるのか』『性倒錯者』に続くベリング三部作の最終章。

著者・ジェシー・ベリング(Jesse Bering)・・・1975年、アメリカ生まれ。実験心理学者・コラムニストで『サイエンティフィック・アメリカン』や『スレート』の常連寄稿者。フロリダ・アトランティック大学大学院修了後、アーカンソー大学准教授。ベルファストのクイーンズ大学認知文化研究所のディレクターを経て、現在、ニュージーランドのオタゴ大学サイエンス・コミュニケーション・センターで准教授を務める。邦訳書に『ヒトはなぜ神を信じるのか 信仰する本能』/『性倒錯者 だれもが秘める愛の逸脱』/『なぜペニスはそんな形なのか ヒトについての不謹慎で真面目な科学』(いずれも化学同人刊)。

目次:

1章 無の誘惑
2章 火に囲まれたサソリ
3章 命を賭ける
4章 自殺する心に入り込む
5章 ヴィグがロレインに書いたこと
6章 生きる苦しみを終わらせる
7章 死なないもの
8章 灰色の問題
 
★2021.1.6(No.682) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『感染症の日本史』
(文春新書/磯田道史/2020.9)

一級の歴史家が、平安の史書、江戸の随筆、百年前の政治家や文豪の日記などから、新たな視点で、感染症と対峙してきた日本人の知恵に光をあてる。
新型ウイルスに対するワクチン、治療薬も確立していない今だからこそ、歴史を見つめ直す必要がある。

著者・磯田道史・・1970年、岡山県生まれ。国際日本文化研究センター准教授。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(史学)。

【目次より】
第一章人類史上最大の脅威 牧畜の開始とコロナウイルス/ペリー艦隊が運んできた感染症/スペイン風邪は波状的に襲ってきた ほか

第二章 日本史のなかの感染症――世界一の「衛生観念」のルーツ
「最初の天皇」と疫病/奈良の大仏は天然痘対策?/疫神を歓待する日本人/江戸の医学者の隔離予防論 ほか

第三章江戸のパンデミックを読み解く
すでにあった給付金/薬をただで配った大坂の商人たち/上杉鷹山の患者支援策 ほか

第四章はしかが歴史を動かした
「横綱級」のウイルスに備えるには/都市化とパンデミック/麻疹が海を渡る ほか

第五章感染の波は何度も襲来する ――スペイン風邪百年目の教訓
高まった致死率/百年前と変わらない自粛文化/「「感染者叩き」は百害あって一利なし ほか

第六章患者史のすすめ――京都女学生の「感染日記」
日記が伝える「生きた歴史」/ついに学校が休校に ほか

第七章皇室も宰相も襲われた
原敬、インフルエンザに倒れる/昭和天皇はどこで感染したか?/重篤だった秩父宮 ほか

第八章文学者たちのスペイン風邪
志賀直哉のインフルエンザ小説/宮沢賢治の完璧な予防策/荷風は二度かかった? ほか

第九章歴史人口学は「命」の学問 ――わが師・速水融のこと
ども
数字の向こう側に/晩年に取り組んだ感染症研究 ほか
 
★2020.12.30(No.681) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面』
(講談社現代新書/森達也/2020.12)


Uは私だ。植松聖を不気味と感じる私たち一人ひとりの心に、彼と同じ「命の選別を当たり前と思う」意識が眠ってはいやしないか?
差別意識とは少し異なる、全体主義にもつながる機械的な何かが。著者の森達也が精神科医やジャーナリストらと語りあい、悩み、悶えながら、「人間の本質」に迫った、渾身の論考!


著者・森達也・・・広島県生まれ。映画監督、作家。1988年にオウムとマスコミ、オウムと公安警察との軋轢を描いたドキュメンタリー映画『A』を発表。また、その続編『A2』が山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞。
 
★2020.12.23(No.680) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『半グレ 反社会勢力の実像』
(新潮新書/NHKスペシャル取材班/2020.12)


「金を持った者が勝ち。元銀行員、有名企業のエンジニアとか、いろんなのがいる」
「営業って何でも一緒なんですよね。正業も悪いことも」
組織の実態、カネ、裏人材……厚いベールに包まれた「彼ら」の全てを、当事者が詳細に語った!!
「NHKスペシャル」待望の書籍化!!
暴力団のように特定の事務所を持たず、常に離合集散を繰り返し、犯罪ごとにメンバーが入れ替わる。時には一般人として普通に暮らし、必要に応じて犯罪に手を染める。暴対法を潜り抜ける、“つかみどころのない悪"半グレとは何か? その正体に迫るため、成立から具体的事件まで、当事者の肉声を基に炙り出す。

目次
はじめに
第1章 半グレ組織で“自己研鑽"する学生たち
~京都の有名大学生が女性を罠にかけた事件の一部始終~
事件/ “イケメン"の元メンバーA/ “色恋"にかける /“お金の教育"から負のスパイラルへ/ 女性に考えを“埋め込む"マニュアル/ 被害者の傷/「死にたい、しかない」/ 集まった京都の有名大学生たち/「お前らもこっちに来い」/ “成長"できると信じて/挑発的なリーダーX/半グレはすぐ隣に―― /事件のその後
第2章 半グレはどのように生まれたのか
~ルーツの一つとされる「怒羅権」創設メンバーが証言~
半グレとは何者か/「怒羅権」のルーツ/そして「怒羅権」が生まれた/凶悪化と先鋭化/暴力団に属した時代/暴力団衰退、「半グレ」勃興の時代へ /“暴走族"から“黒社会"へ/「関東連合」/身近な脅威となった半グレ
第3章 カメラの前に立った半グレ
~大阪で活動する現役メンバーが取材班に語った~
ミナミのKとT/半グレとの“再会" /一方的な主張/半グレに惹かれる若者たち/再度のインタビュー/半グレの“メリット"
第4章 半グレvs警察
~関西最大の半グレ組織と対峙した大阪府警察の取り組みとは~
大阪の半グレの現状/大阪府警半グレ壊滅作戦/暴力団・特殊詐欺の影/半グレグループの男/詐欺の“人材派遣"/“あらゆる法令を駆使"/放送を終えてから
第5章 沖縄 末端の男
~生活苦から東京で「オレオレ詐欺」に加わり逮捕された若者の告白~
“受け子"の元少年/雲天の沖縄/「1週間で150万円」/もう逃げられない/逮捕/「沖縄は“末端"の製造工場だ」
第6章 「白」になろうとする半グレ
~黒からグレー、そして白へ。反射の色を覆い隠すその実態~
目つきの鋭い“青年実業家"/幅広い“正業"/見え隠れする闇の顔/ギリギリでかかってきた電話/Kとの再会/一発勝負のロケ
おわりに
内容(「BOOK」データベースより)
「自分はきっちりやっていたから、絶対に捕まらない」。暴力団のように、特定の事務所を持たず、常に離合集散を繰り返し、犯罪ごとにメンバーが入れ替わる。時には一般人として普通に暮らし、必要に応じて犯罪に手を染める。暴対法を潜り抜ける“つかみどころのない悪”半グレとは何か。その正体に迫るため、成立から具体的事件まで、当事者の肉声を基に炙り出す―。「NHKスペシャル」待望の書籍化!!
 
★2020.12.16(No.679) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『不本意ながらいきなり「手錠」 参院選モヤモヤ逮捕劇』
(さくら舎/単行本/渡辺強/2020.12)


2016年7月10日の第24回参議院選挙の翌日から大阪府警が動きはじめた。おおさか維新の会から立候補した候補者の事務局長が公選法違反容疑で逮捕、東京在住の著者へも捜査の手が伸び、言いがかりに近い公選法違反容疑をかけられた。事務所へのガサ入れ後、任意取調べが開始。否認を受け入れず、朝から晩まで何十回も同じ質問をくり返す刑事、取引先に広まる「あの人、悪いことしたらしいよ」の噂………。

取調べ6日目、55歳の誕生日に、ついに逮捕となった。手錠・腰縄姿で大阪に移送され留置場入りし、繰り広げる熱血刑事やセクシー検事とのバトル。そして23日間の勾留期限を前に迎えたのは検察からの略式起訴・罰金刑という取引≠セった……。ある日突然「容疑者」となる危険性は誰にもある。カルト教団の洗脳のごとき取調べに対抗するには、心構えとテクニックが必要だ。有罪めざして突っ走るジェットコースターに突然乗せられた男の実録・オモシロ闘争記!

著者・渡辺強・・・選挙コンサルタント。1961年、北海道に生まれる。駒澤大学法学部卒業。衆議院議員秘書を経て、選挙PRの老舗会社に入社。1999年に独立し政治・選挙PR専門家集団「プロジェクトWITH」を設立、20年以上におよぶ実績を持つ。2008年より時事通信社、内外情勢調査会講師。2011年より社団法人日本選挙キャンペーン協会理事。日本で活躍するトップクラスの選挙コンサルタントとして、すべての都道府県において政治活動、選挙活動にたずさわり、「候補者の特性と土地柄」を重視した総合選挙戦略を展開。大手広告代理店と組む政党PRでも定評がある。2016年、第24回参議院議員選挙における公職選挙法違反で逮捕。略式起訴で罰金刑となった。

【目次】
第1章 選挙のプロが公選法違反!?
第2章 取調べという名の洗脳作業
第3章 留置場生活スタート
第4章 熱血刑事+セクシー検事との神経戦
第5章 略式起訴という大団円
 
★2020.12.9(No.678) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『厚生省最後の麻薬取締官 薬物犯罪の摘発に命を懸けた男たち』
(徳間書店/単行本/小林潔/2020.10)


これまでベールに包まれていたオトリ捜査や潜入捜査の実態、容疑者とのやり取り、取調室での息詰まる攻防などを現場ならではの視点から追求する。

【誘惑と欲望の薬物事件ファイル】

○取調室でも平気で嘘をつき続けた人気俳優A
○成田空港でポール・マッカートニーを「幻の逮捕」
○「あら、あんたたち誰」?と叫んだ大物演歌歌手X
○「大物女性歌手Cが大麻を乱用している! 」
○防弾チョッキ着用で大物組長宅を急襲!
○シャブSEXに溺れた銀座の御曹司
○覚せい剤を貸し借りしていたソープ嬢たち
○妻の髪の毛を坊主頭にしたシャブ中のニセ弁護士
○情報協力者「ハイポのテツ」の裏切り行為

著者・小林潔・・・昭和17年11月、千葉県野田市に生まれる。昭和36年、県立野田実業高校(工業科)、昭和40年、拓殖大学政経学部経済学科を卒業。翌41年、関東信越地区麻薬取締官事務所に採用され、横浜分室勤務。東海北陸地区、関東信越地区、東北地区で取締官を歴任する。平成10年、近畿地区捜査第二課長となり、翌年には関東信越地区捜査第一課長となる。平成15年、厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部捜査第一課長として退職。柔道3段、空手2段。戸隠流忍法体術8段。令和元年には、危険業務に永年従事した功績が称えられ、瑞宝雙光章を受章。
 
★2020.12.2(No.677) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『囚われし者たちの国 世界の刑務所に正義を訪ねて』
(紀伊國屋書店/単行本/バズ・ドライシンガー/2020.12)


終身刑制度と死刑制度をともに有し、世界で最も多くの人を、ことに貧しい人々を収監している国、アメリカ。世界に輸出されたこの「大量投獄」というシステムはしかし、失敗ではないのか? 刑事司法を専門とする大学で教えるかたわら、収監者への高等教育と社会復帰支援活動に携わる著者は、再犯率が6割を超えるアメリカの刑務所制度に疑問を抱き、世界の刑務所を見てまわることにした――

ルワンダではジェノサイドの被害者と加害者が対話する更生プログラムに立ち会い、ウガンダでは囚人に向けた文章創作教室を自ら開くほか、過去に獄中で巨大犯罪組織が生まれたブラジルの超重警備刑務所や、オーストラリアの民間に委託された刑務所、そして、アメリカと対極にある開放型のノルウェイの刑務所など世界9か国を訪ね歩く。

刑務所とは更生施設なのか、懲罰施設なのか。贖罪とは、許しとは何か。さまざまな問いを投げかける、他に類をみないルポルタージュ。

復讐と和解――ルワンダ ■ 謝罪――南アフリカ ■ 鉄格子の中の芸術――ウガンダ、ジャマイカ ■女性と演劇――タイ ■ 独房監禁と超重警備刑務所――ブラジル ■ 民間刑務所――オーストラリア ■社会復帰支援――シンガポール ■ 正義――?ノルウェー(目次より)

著者・バズ・ドライシンガー(Baz Dreisinger)・・・ニューヨーク市立大学ジョン・ジェイ・カレッジ・オブ・クリミナル・ジャスティス英語学部教授。アフリカ系アメリカ人の文化を専門に研究。受刑者への高等教育を推進するプログラムの創始者であり、レゲエやヒップホップを中心としたポップカルチャー関係の執筆など多方面に活躍。
 
★2020.11.25(No.676) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『私は組長の息子でした』
(彩図社/文庫/若井凡人/2020.11)

暴力、抗争、襲撃、けん銃、薬物、犯罪行為……。何かと負のイメージがあるヤクザ(暴力団)。はたしてその日常は、どのようなものなのか。「私の父は、ヤクザの組長でした」 ヤクザ社会のリアルを組長の息子が激白。男気があり、厳しくも優しかった父。遊び相手だった組員たち。温かかった地域住民の眼差し。幸せだった子ども時代……、しかし、全国規模の巨大抗争に巻き込まれたことがきっかけで暗転していく人生……。ヤクザの組長の息子が明かす、ヤクザ社会の本当の姿!

著者・若井凡人(わかい・ぼんど)・・・1960年代後半生まれ。西日本某所でヤクザの組長の息子として育った。高校を卒業後、進学のために上京し、以後、関東在住。様々な職を経験したのち、現在は平凡な会社員生活を送っている。

[目次]
第一章 私の生い立ちについて
第二章 子どもの頃の思い出
第三章 思春期の思い出
第四章 ヤクザ社会のリアル
第五章 状況から現在に至るまで
 
★2020.11.18(No.675) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『三島由紀夫「最後の1400日」』
(毎日ワンズ/単行本/本多清/2020.11)


三島由紀夫先生が陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地(現防衛省)で憲法改正を訴え、自刃してから早くも五〇年の歳月が流れた。巷では、未だ憲法改正へのアレルギーは払拭されないものの、海外の情報がますます身近なものになり、中国の軍備増強や北朝鮮による核兵器の脅威などもあって、国民の自衛隊に対する意識にも変化が現われつつある。私がここで想起するのは、先生の死後も憲法を改正せんとする人々は脈々と生き続けていた、ということである。事実、自民党は「戦後レジームからの脱却が必要」だとしてそれまでの党内論争を乗り越え、すでに天皇元首化や自衛隊を明記した「憲法試案」を発表している。それは三島先生が構想した「三島憲法」に比べ中途半端なものとはいえ、まさに三島先生が最後に憤死してまで訴えた「憲法改正」が、先生の死から半世紀を経て、プログラムに乗りはじめようとしているのである。当時、まだ学生だった私が三島先生にはじめて会ったのは事件の三年前のことであった。以来、年齢の差こそあれ、先生と私は志を同じくする者として認め合い、訓練をともにし、日本の未来を真剣に語り合ってきた。先生との三年足らずの交流は私自身の、ともすればあきらめがちになっていた真の祖国再建への夢に可能性の灯をともすことになったのである。顧みればいくつかの兆候を捉えながら、先生の決起を私はついに予測し得なかった。決起の報に触れたとき、私は市ヶ谷に駆けつけたが、そこで自分が何をしようか、何をなすべきかを決意するに至らなかった。無論、私は先生が割腹自決を遂げた事実を前に、ともに死を迎えることができなかった痛みを感じていた。私が死することなく、今に生き永らえることになったのは、たまたま先生の自刃の瞬間に立ち会わせてもらえなかったから、ということかもしれない。三島由紀夫は私にとっては文学者ではなく人生の師であり、国のあり方を追求する思想家であった。今、五〇年経って明かす真実によって、私は先生との約束を果たしたいと望んでいる。

著者・本多清・・・昭和22年東京生まれ。早稲田大学在学中に三島由紀夫氏に出会い、「楯の会」が結成されるや一期生として入会し、森田必勝氏に次ぐナンバー2として活動した。現在は企業勤務を経て、地球環境問題に精力的に取り組んでいる。
 
★2020.11.11(No.674) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『実録 昭和の大事件「中継現場」』
(河出書房新社/単行本/久能靖/2020.11)


日テレのアナウンサーだった著者が数々の事件で体験した「中継現場」の臨場感、伝えられなかったものの真実。東大安田講堂攻防戦、成田闘争、浅間山荘事件、航空機事故など、貴重な証言集。

著者・久能靖・・・1936年生まれ。東京大学卒業。日本テレビのアナウンサーとしてニュース部門を担当。東大闘争、成田闘争、浅間山荘事件、日中国交回復などを実況中継。「皇室日記」を長年担当。他の著書・・・『浅間山荘事件の真実』など。
 
★2020.11.4(No.673) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『競艇と暴力団 「八百長レーサー」の告白』
(宝島社/単行本/西川昌希/2020.11)


公営競技・ボートレース史上最大の八百長スキャンダルはなぜ起きたのか。名古屋地検特捜部に逮捕された選手本人が、赤裸々にその不正の全貌を明かす懺悔の書。暴力団組長の子として育てられた数奇な生い立ちと、天才的な選手としての資質、そして驚くべき巧妙な不正の手口、消えた5億円の行方、そして不祥事をもみ消そうとしたボート界の隠蔽体質。業界騒然の話題作。

著者・西川昌希・・・1990年、三重県生まれ。幼少時に両親が離婚し「弘道会」幹部に育てられる。高校在学中にボートレーサー試験に合格。2009年5月、104期選手として三重県・津競艇場でデビュー。A1級レーサーとして活躍する。2019年、選手引退。2020年1月、モーターボート競走法違反の疑いで名古屋地検特捜部に逮捕される。
 
★2020.10.28(No.672) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『(年表)子どもの事件 1945-2015』
(柘植書房新社/単行本/山本健治/2020.10)


政治家は「子ともの笑顔かあふれる政治の実現」を常套句とするが、戦後70年、子ともが苦しみ、うめく声が聞こえなかった日はなく、理不尽な死を余儀なくされなかった日もない。旧厚生省が1963年、初めて「児童福祉白書」を出したとき、「子ともは危機的段階にある」と書いたが、それから50年以上経過、教育環境や経済的条件などははるかによくなったはずであるが、残念ながら子どもたちが置かれている状況はあいかわらず危機的であり、問題はさらに複雑かつ深刻になっていると言わざるをえない。(まえがきより)

著者・山本健治・・・1943年、大阪生まれ。1966年、立命館大学法学部卒業後、大阪読売広告社、村田製作所勤務。1975〜83年、高槻市議。1983〜87年、大阪府議。市民派地方議員として活動した後、著述業に転じ、夕刊紙・経済誌等に記事を発表し単行本も発行していた一方で、みんなで保育所をつくり、その社会福祉法人理事として、子どもをめぐる問題に関わってきた。同時に環境問題の市民運動の世話役としても活動してきた。

目次
第1期 1945〜51年 敗戦による混乱と価値観崩壊、貧困と不足・不満の時代 道徳・倫理の崩壊、生きんがための犯罪、夢も希望もない自暴自棄の犯罪
第2期 1952〜64年 復興から経済成長、渇望から欲望の実現と不満の爆発 練鑑ブルースから暴力教室、カミナリ族から暴走族へ、不良少年か非行少年に 〜
第3期 1965〜83年 いざなぎ景気から石油危機、安定成長への転換か不安の時代ベビーブーム世代が大人になり戦後第2の子捨て・子殺し時代に。その子は親殺し
第4期 1984〜97年 安定成長・構造転換からバブル経済、そして破綻・長期不況 鬱屈時代が生み出す残虐不可解殺人、大人社会のイシメが子ともの世界でも
第5期 1998〜2010年 バブル破綻不況に、リーマンショックが追い打ち 生活保護世帯・無職男性・ワーキングプアーの増加と子どもへの虐待・DV問題化
第6期 2011〜15年 政権交代幻想の破綻、東北大震災、 政権は元に戻ったものの新たな不安 減らない子どもに対する虐待、再び増えているイジメ・不登校、そして引きこもり
結びにかえて 戦後70年子ども事件小史
 
★2020.10.21(No.671) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『鑑識係の祈り 大阪府警「変死体」事件簿』
(若葉文庫/単行本/村上和郎/2020.11)


危険な死体描写、胸にせまる捜査員の感情。元鑑識係の著者が、圧倒的な熱量で書き下ろした衝撃と哀切の刑事鑑識ノンフィクション!

〈この世に殺されてもかまわない命は、ただのひとつもないはずだ。《中略》理不尽に奪われた女児の「命の証」は、必ず現場に残されている。それを見つけ出すことが、私たち鑑識係の使命だ。犯行の痕跡を探すことは、すなわち、被害者の「命の証」を探すことでもある〉【序章より】

臨場した事件現場は、血の海。殺人、事故、自殺。遺体の放つ死臭が、命のはかなさを問いかける。人間の暗部と、最期の姿を照らし出す、名もなき鑑識係と「命の証」の物語。

著者・村上和郎・・・元大阪府警察 警部 1959年、大阪府大阪市生まれ。奈良市立一条高等学校卒業。1979年、大阪府警察の巡査を拝命。翌年に配属された枚岡署の警ら課(現・地域課)交番勤務、直轄警察隊を経て、以後は所轄の豊中署、東成署、西成署、布施署、松原署、富田林署の刑事課捜査員や鑑識係として約27年勤務。2013年からは吹田署と八尾署の留置管理課をつとめ、2017年に健康上の理由で依願退職。在職期間は約38年。現在は飲食店運営会社に勤務。

本書の目次

【序章】命の証
事件01 浴槽で発見された小5女児

【第1章】殺人
事件02 タクシー強盗殺人
事件03 外国人妻による夫絞殺
事件04 路上に放置された赤ん坊
事件05 新生児を産み捨てた女子高生
事件06 暴力社長への忠誠心
事件07 海に捨てられた名物ばあさん
事件08 めった刺しにされた店主
事件09 井戸に妻を投げ入れた夫
事件10 恋敵をバットで撲殺した少年

【第2章】事故
事件11 巨大トンネル火災事故
事件12 ため池で溺死した4歳女児
事件13 実験中に大爆発した研究室
事件14 7体連続で発見された変死体
事件15 乳幼児突然死症候群
事件16 ベテラン看護師の過ち
事件17 すべてを灰にする火災現場
事件18 3人が生き埋めになった採石場
事件19 全裸女性がまさかの飢餓死

【第3章】自殺
事件20 高層マンションからの飛び降り
事件21 高度に腐敗した首吊り死体
事件22 全身が奇妙な虫だらけの変死体
事件23 ゴミ袋の中で絶命したピアノ講師
事件24 前代未聞の割腹自殺
事件25 投身、焼身、首吊り自殺が連続発生
事件26 家族の前で自殺した男性
事件27 除草剤のビール割り
事件28 デマ情報だらけの硫化水素ブーム

【第4章】検視と死因
事件29 腐乱死体とDNA鑑定
事件30 竹串が証明した刺し傷の謎

【終章】退職の朝
【あとがき】
 
★2020.10.14(No.670) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『女子少年院の少女たち  「普通」に生きることがわからなかった』
(さくら舎/単行本/中村すえこ/2020.11)


少女はなぜ女子少年院に入ったのか。自分も女子少年院経験者の著者が、覚醒剤、虞犯、窃盗、恐喝で収容された佳奈・美和・沙羅・遥香の4人の少女に取材し、犯罪に至る背景や出院後の人生に迫る。複雑な生い立ちや家庭環境など少女たちが語る赤裸々な言葉が胸を打つ。

18歳の加奈は親に捨てられずっと児童養護施設育ち。頼れる大人もないまま社会に出て覚醒剤使用で逮捕された。出院後も引受先から追い出されてしまう……。普通の人ならそんなことはしない、と自己責任の一言で切り捨てられがちな風潮だが、世の人が当たり前に思う「普通」の養育を受けていない子どもがいる。少年院は刑罰ではなく、そうした子どもに衣食住を与える学びの場なのだ。だが社会に出てからも、周囲の偏見や厳しい対応で挫折し、更生できないケースも多い。

著者・中村 すえこ・・・1975年、埼玉県に生まれる。15歳でレディース(暴走族)「紫優嬢」の4代目総長となり、多くのメディアに取り上げられるが、抗争による傷害事件で逮捕され少年院に入る。17歳で仮退院後、レディースを破門となって生き方を見失い、覚醒剤に手を出し再逮捕。だが、信じてくれる大人の存在や母の愛に気づいたことで新たな道を歩みはじめる。1995年に結婚、以降出産、離婚を経て4人の子を持つ母となる。2008年、自伝『紫の青春 恋と喧嘩と特攻服』を上梓。2009年、少年院出院者自助グループ「セカンドチャンス!」を仲間とともに立ち上げる。少年院での講話活動をつづけ、2015年に全国の女子少年院訪問を達成。少年院の少女たちの話を伝えて社会を変えたいと2019年、ドキュメンタリー映画「記憶」を製作し初監督をつとめた。2020年、最終学歴中学校から通信制大学を卒業し、44歳で高校教員免許を取得。現在も「記憶」上映会での講演や全国の少年院講話をつづけている。
 
★2020.10.7(No.669) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『現場 記者たちの九州戦後秘史』
(西日本新聞社/単行本/西日本新聞社[編]/2020.11)


真実を追い、歴史を紡ぎ出す。
OB・OG・現役記者による秘史52本。
地方紙記者が駆け綴った、激動の時代の舞台裏。

成長戦略にうつつを抜かし、人命を軽視した結果、水俣病に象徴される悲惨な公害事件が各地で起き、その深層を記者の目は捉えた。問題はまだ終わっていないことを訴え続けている。また、拝金主義のまん延が悪徳商法や凶悪な保険金殺人などに現れ、その闇を追った。女性記者は恐怖心を抱きながら、闇金融業者に直撃インタビューした。暴力団幹部に日本刀を突き付けられた記者もいる。石油危機の中東取材で現地警察に拘禁された余話も紹介された。そんな修羅場に身をさらしても、記者たちを突き動かしたものは何か。それは見て聞いて報じる使命を負った「記者である」ことの一点に尽きる。

戦後の「親方星条旗」期の取材/三池争議/九州大ファントム墜落現場/エンプラ闘争/よど号事件/容疑者の言い分/書いて守る人権/公害/天災/弱い者いじめ/日本初のセクハラ訴訟/ホークス誘致/中国残留孤児/オウムに揺れた村/ヤミ金融/熊本地震など。
 
★2020.9.30(No.668) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『被疑者取調べと自白』
(弘文堂/単行本/堀田周吾/2020.10)


改正刑事訴訟法のもと、「取調べの録音・録画制度」が施行されてから1年余りが経過。長年にわたり、捜査手段としての被疑者取調べをとりまく議論と関心の多くが、録音・録画(=可視化)に向けられ、ある種の「熱狂」が、その法整備を実現させたといえます。「取調べの録音・録画制度」が施行され、可視化問題への熱狂が去ったいま、取調べに対する法的規律と自白の証拠能力の判断基準といった取調べと自白をめぐる伝統的な問題について、根底から問い直す著者渾身のデビュー作。

著者・堀田周吾・・・東京都立大学法学部准教授。

目次

序章
第1章 捜査手段としての取調べの意義
 第1節 わが国における被疑者取調べ
 第2節 アメリカ合衆国における被疑者取調べ
 第3節 小括
第2章 取調べの法的規律へのアプローチ
 第1節 わが国の議論状況
 第2節 本書の主題
第3章 自白の証拠能力T─アメリカ合衆国
 第1節 任意性テストの生成と展開
 第2節 ミランダ・ルールの確立とその後
 第3節 任意性テストへの回帰
 第4節 小括
第4章 自白の証拠能力U─日本
 第1節 自白排除の根拠
 第2節 虚偽排除説の再構成
 第3節 自白法則の適用をめぐる論点
 第4節 小括
第5章 取調べの法的規律の在り方
 第1節 取調べの法的性質および規律の対象
 第2節 取調べに対する法的規律の構造
 第3節 取調べにおける「手続上の違法」と「危険性」
 第4節 取調べの録音・録画の意義――小括に代えて
第6章 取調べの録音・録画の法的基礎
 第1節 電子的記録とデュー・プロセス――アメリカ合衆国T
 第2節 電子的記録と司法の監督権――アメリカ合衆国U
 第3節 「取調べの可視化」の権利性
 第4節 立法政策としての録音・録画
第7章 取調べの録音・録画の制度設計
 第1節 アメリカ合衆国の整備状況
 第2節 わが国の制度の検討
第8章 取調べの録音・録画記録の証拠利用
 第1節 補助証拠利用
 第2節 実質証拠利用
終章
【事項索引】
 
★2020.9.23(No.667) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『世田谷一家殺人事件 銘肌鏤骨(めいきるこつ)』
(青志社/単行本/齋藤寅/2020.10)


今から20年前。2000年12月30日、事件は起きた。東京都世田谷区にある宮澤みきお(44歳)一家、泰子(41歳)、長女のにいなちゃん(8歳)、長男の礼くん(6歳)が何者かによって、突然、全員殺害された。 何の前触れもなく、幸せを絵に描いたような一家は、何者かの手によって、血まみれ、その尊い命を失われた。20年の歳月の中、いまをもって事件は、解決していない。 時間は風化を招く。 どのような大きな事件においても、時の流れを止めることはできない。 しかし、世田谷一家殺人事件の現場は、今、東京都による取り壊しの危機にさらされている。このまま無くしてしまっていいのか。

未解決事件の風化はあってはならない。解決してはじめて風化への風穴があく。そして初めて生地獄から抜け出すことができる。私は前書でバッシングを受け心ならずも沈下してしまった残渣(ざんさ)をかき棄てたい思いで、事件のその後を追って、本書を書き上げた。 この事件を追いかけることだけに14年余りを費やしたわけではない。仙人ならばいざ知らず、それで生きていくことはできない。一切、手を離していた時期も相当あった。しかし、昨年半ば過ぎから、長い間ご無沙汰していたこの事件にかかわりを持つ人間に会ったり、特異な情報にめぐり逢ったりしたことで、事件への何か、が甦ってきた。そして、再び取材に歩き出した。

著者・齊藤 寅(さいとう しん)・・・1962年名古屋市生まれ。週刊誌記者を経て現在、フリー。著書に『関西電力「反原発町長」暗殺指令』 / 『暗躍する外国人犯罪集団』などがある。

関連ページ・・・世田谷一家惨殺事件
 
★2020.9.16(No.666) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『知りたくなかった! 世界の最凶犯罪事件簿』
(竹書房/単行本/葛西りいち/2020.9)


・30人近い少年の肉を売った恐怖の精肉店
・焼身自殺の実況音声…断末魔が録音されていた
・人間の皮膚で作ったランプシェード、手袋などをコレクション
…など猟奇的な事件や残酷な後日談、知ると怖い業界裏話、知られざる奇病など、閲覧注意ネタの数々をマンガ化。

著者・葛西りいち・・・整理収納アドバイザー2級を持つ。第一子の妊娠中に血みどろの画像や話を猛烈に欲するようになり、以降、その手の情報には目がない。グロ好きな気持ちをマンガにしたためた『知りたくなかった』を2014年より「本当にあった愉快な話」(竹書房刊)で連載開始。

目次

はじめに…2

第1章 知りたくなかった! 世界の最凶犯罪事件簿
case1 ツラすぎる…11
case2 ムゴすぎる…18
case3 怖い人たち…24
case4 イカレた人たち…31
case5 猟奇的すぎる…37
case6 悲惨すぎる…44

第2章 知りたくなかった! 最悪ニュース編
case7 コロナ禍…51
case8 不審な死…60
case9 壮絶すぎる…66
case10 無茶苦茶すぎる…69

第3章 知りたくなかった! 怖い雑学編
case11 事故物件…76
case12 破滅の刃…90
case13 マインドコントロール…102
case14 まさかの事実…113

おわりに…122

参考サイト・参考文献…124
 
★2020.9.9(No.665) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『ルポ 新型コロナ詐欺 経済対策200兆円に巣食う正体』
(扶桑社新書/奥窪優木/2020.9)


持続化給付金の不正受給、偽造された税務署の収受印、ペーパーカンパニーを使った詐取、コロナ禍に乗じた悪徳商法、マスク価格高騰の裏で暗躍していた国際犯罪組織…税金を喰い物にする連中の巧妙な手口に迫る!

著者・奥窪優木・・・1980年、愛媛県生まれ。上智大学経済学部卒。ニューヨーク市立大学中退後、中国に渡り、医療や知的財産権関連の社会問題を中心に現地取材を行う。2008年に帰国後は週刊誌や月刊誌などに寄稿しながら「国家の政策や国際的事象が末端の生活者やアングラ社会に与える影響」をテーマに地道な取材活動を行っている。2016年に他に先駆けて『週刊SPA!』誌上で問題提起した「外国人による公的医療保険の悪用問題」は国会でも議論の対象となり、健康保険法等の改正につながった。他の著書に『中国「猛毒食品」に殺される』など。
 
★2020.9.2(No.664) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『西成アウトロー シャバとムショの往復日記』
(玄武書房/単行本/大ちゃん/2020.9)


トータル受刑年数は15年。これまでの半生は裟婆の空気を吸うため、大ジャンプを繰り返す鯨のようにシャバとムショを往復する日々。覚醒剤に多くの時間を費やし、4度の服役を経験する。自由のない「刑務所」生活の中で、如何に楽しいことを見つけ出し、面白可笑しく過ごしてきたのか。ムショ暮らしならではの出来事は、普通の日常とは違い、なかなか経験できないような“ユーモア”あふれる希少な体験である。そこで出会った多くの仲間や同志たちと交わす会話や行動も、お互いの関係性によって成立する“共感”や“笑い”が生まれてくる。覚醒剤依存症という呪縛から抜け出すことの難しさを実感してきた著者。それを『自分の人生』として受け止め、楽しんでいるようにも思えるが、最後に、後悔と決意の念を感じられる一節がある。「私のような人間でも、断薬をすることが出来ています」さらに「今度は薬を辞めたいと思っている人の力になろう」という気持ちも掲げ、新たな“面白可笑しい人生”を継続している。
 
★2020.8.26(No.663) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『再犯防止をめざす刑務所の挑戦
美祢・島根あさひ社会復帰促進センター等の取組み』
(現代人文社/単行本/手塚文哉/2020.5)


官民協働の刑務所プロジェクトにはさまざまな困難が伴った。幾度にもわたる地域住民への説明会、役所内での調整…。創設後は、再犯ゼロを目指し、先進的な職能訓練プログラムで、官民の職場文化の違いを乗り越てきた。元刑務官が、プログラムの実例に触れながら、新しい刑務所の試みを紹介。

著者・手塚文哉(てづか・ふみや)・・・1956年生れ。1979年3月、東海大学工学部電気工学科卒、同年3月、札幌刑務所に採用。矯正局矯正調査官、研修所広島支所教頭、美祢社会復帰促進センター長、府中刑務所処遇部長、名古屋矯正管区第二部長、島根あさひ社会復帰促進センター長、東京矯正管区第二部長、府中刑務所長、大阪矯正管区長を経て、2017年3月、定年退職。現在、奈良少年刑務所跡地に星野リゾートがホテル建設を予定しているが、そのプロジェクトの一環である監獄史料館創設プロジェクトに参加していた。

目次

第一部 再犯防止への取組み状況
    美祢社会復帰促進センターでの取組み
    日本初のPFI刑務所・美祢社会復帰促進センターの全体像
    島根あさひ社会復帰促進センターでの取組み
    PFI刑務所の集大成・島根あさひ社会復帰促進センターの全体像
    府中刑務所での取組み
    矯正施設における「衣食住」について考える

第二部 再犯防止施策の現状
    再犯防止推進計画の重点課題
    再入者数と再入者率の傾向
    出所者の帰住地確保
    出所者の就職状況
    矯正就労支援情報センターの設立
    中間施設の促進
    高齢受刑者の処遇と再犯防止

第三部 刑事施設の問題点とその改善策
    刑務作業偏重の処遇
    職業訓練の充実拡大
    旧態依然の改善指導
    受刑者にどう働きかけるか

第四部 今後の再犯防止のあり方
    ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)の理念
    地域参加型矯正処遇の創造

第五部 矯正施設の概要と最近の犯罪動向
    矯正施設の概要
    刑事施設の収容状況
    犯罪の動向

追記──新型コロナウイルス感染症と刑事施設
 
★2020.8.19(No.662) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『生き延びた特攻兵のポリス魂 実録・県警24時』
(元就出版社/単行本/深沢敬次郎/2020/6)


いつの世も男と女がいる限り、人に欲がある限り…事件の芽は絶えない。IT社会と言われている現代も、過去の犯罪と本質はまったく変わっていない。県警捜査課に在職していた著者が見た事件現場の実態と犯人の実像とは?

著者・深沢敬次郎・・・大正14年11月15日、群馬県高崎市に生まれる。県立高崎商業学校卒業。太平洋戦争中、特攻隊員として沖縄戦に参加、アメリカ軍の捕虜となる。群馬県巡査となり、前橋、長野原、交通課、捜査一課に勤務。巡査部長として、太田、捜査二課に勤務。警部補に昇任し、松井田、境、前橋署の各捜査係長となる。警察功労賞を受賞し、昭和57年、警部となって退職する。平成7年4月、勲五等瑞宝章受章。

目次
1章 巡査志願
2章 長野原町警察署
3章 人事異動
4章 交番勤務
5章 警察本部勤務
6章 巡査部長
7章 捜査係長
8章 捜査第二課係長
9章 気ままな生活
 
★2020.8.12(No.661) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『死刑賛成弁護士』
(文春新書/犯罪被害者支援弁護士フォーラム/2020.7)


「弁護士はみな死刑反対」と考えるのは大間違い! 被害者遺族の悲嘆と刑事裁判の理不尽さを知悉する弁護士らが、一般的な感覚から乖離する死刑反対派の欺瞞、死刑廃止国が行っている現場射殺の実態など、知られざる真実をここに“告発”する。

目次
序章 命は大事。だから死刑
第1章 被害者を見捨ててきた日本の刑事司法
第2章 死刑反対派と世間のギャップ
第3章 世界の死刑廃止と現場射殺
第4章 死刑か無期懲役か―卑劣漢たちの事件簿
第5章 被害者遺族からの手紙
 
★2020.8.5(No.660) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『やまゆり園事件』
(幻冬舎/単行本/神奈川新聞取材班/2020.7)


2016年7月26日未明、神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で、入所者19人が死亡、職員2人を含む26人が重軽傷を負った「やまゆり園事件」。犯人は、元職員の植松聖。当時26歳。植松死刑囚はなぜ「障害者は生きるに値しない」という考えを持つようになったのか。「生産性」や「有用性」で人の命を値踏みする「優生思想」は、誰の心の内にも潜んでいるのではないか。命は本当に「平等」なのか。分断しない社会、真の「共生社会」はどうしたら実現するのか。植松死刑囚との37回の接見ほか、地元紙記者が迷い、悩みながら懸命に取材を続けた4年間のドキュメント。

〈目次〉
[第1章]2016年7月26日
未明の襲撃/伏せられた実名と19人の人柄/拘置所から届いた手記とイラスト
[第2章]植松聖という人間
植松死刑囚の生い立ち/アクリル板越しに見た素顔/遺族がぶつけた思い「/被告を死刑とする」
[第3章]匿名裁判
記号になった被害者/実名の意味/19人の生きた証し
[第4章]優生思想
「生きるに値しない命」という思想/強制不妊とやまゆり園事件/能力主義の陰で/死刑と植松の命
[第5章]共に生きる
被害者はいま/ある施設長の告白/揺れるやまゆり園/訪問の家の実践/成就≠オた反対運動/分けない教育/学校は変われるか/共生の学び舎/呼吸器の子「地域で学びたい」/言葉で意思疎通できなくても/横田弘とやまゆり園事件
[終章]「分ける社会」を変える
 
★2020.7.29(No.659) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『京アニ事件』
(平凡社新書/津堅信之/2020.7)


2019年7月18日──。
日本を代表するアニメ制作会社である、京都アニメーション」のスタジオに火が放たれた。
結果的に36名が死亡するという、史上最悪の放火殺人事件となった「京アニ事件」。
この事件があらわにしたこととは何だったのか。
アニメ史を専門とする研究者が、独自の視点から事件の深層を読み解く。

京アニ事件・・・2019年(令和元年)7月18日、京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオでさいたま市在住の職業不詳・青葉真司(当時41歳)がガソリンのような液体をまいて火をつけた。警察などによると、建物は全焼で、出火当時、中には従業員など74人がおり、35人が死亡、33人が重軽傷を負った。青葉は現場近くで身柄を確保されたが、手足や顔にやけどを負って意識不明の状態。警察によると、青葉が「死ね」と叫びながら犯行に及んだという目撃情報もあり、「小説を盗んだから放火した」という趣旨の話をしていたことも捜査関係者への取材で判明した。「京都アニメーション」の八田英明社長は取材に応じ、これまでも、嫌がらせなどが絶えなかったと話した。八田社長は、「死ねとか殺人(予告の)メールみたいなものもあります。日本のアニメーション業界を背負って立つ人たちなので、1人でも傷つき、命を落としていくというのは、たまったもんじゃないですね」と話した。10月5日、京都府警の取材で入院中の女性が死亡したことが判明。これで死亡者は36人となった。2020年(令和2年)5月27日、青葉真司が逮捕された。青葉の容体が一定程度回復し、入院先の医療機関の情報を元に京都府警は「勾留に耐えられる」と判断したことから、逮捕に踏み切った。

著者・津堅信之(つがた・のぶゆき)・・1968年兵庫県生まれ。近畿大学農学部卒業。アニメーション研究家。日本大学藝術学部映画学科講師。専門はアニメーション史。近年は映画史、大衆文化など、アニメーションを広い領域で研究する。主な著書に『日本のアニメは何がすごいのか』 / 『ディズニーを目指した男 大川博』など。

目次
第1章 メディアは事件をいかに報じたか
第2章 事件による被害状況(事件発生まで
第3章 「独立国」としての京都アニメーション
第4章 事件があらわにしたこと
第5章 事件をいかに記録するか
 
★2020.7.22(No.658) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『極道と覚せい剤と刑務所と僕』
(リーブル出版/単行本/佐藤快/2020.7)


不良少年から極道の世界へ突き進んだ「僕」。繰り返す刑務所生活、覚せい剤の魔の手、愛する人の死、そして焼身自殺未遂……。愛する人を亡くしたショックで、頭からガソリンを被りライターで火を点け火だるまになった僕。しかし、奇跡的に僕の命は消えなかった。僕が背負った罪と罰。僕はなぜ生きているのか。生きる意味とは何か。焼身自殺の後遺症で指の骨が曲がり、左手の親指一本でLINEに綴った衝撃の実話。
 
★2020.7.15(No.657) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『ギデオンのトランペット』
(現代人文社/単行本/アンソニー・ルイス/2020.4)


クラレンス・アール・ギデオン(Clarence Earl Gideon)は、パナマシティのビリヤード場(兼賭博場)に侵入し窃盗を行った罪で訴追され、弁護人の選任を申し出たにもかかわらず裁判所に拒否され、有罪となっていた。州の刑事事件においては、1942年の連邦最高裁によるべッツ対ブレイディー判決により、貧しい重罪事件被告人は、死刑その他特別の事情がある場合以外には、裁判所により弁護人の選任を受ける権利が認められていなかった。ギデオンは、弁護人の援助を受ける権利の侵害を理由として、連邦最高裁に有罪判決の破棄を求めた。ギデオンが有罪となった州裁判所での事実審理の模様、弁護人がどのように訴訟に備え、全米各州の司法長官や著名な研究者などがどのような役割を果たしたのか、そして連邦最高裁での弁論と結論、それに基づくギデオンに対する新たな事実審理の様子などを、訴訟記録をはじめとする膨大な資料に基づいていきいきと描き出す。

本書は、ギデオン対ウェインライト判決(1963年)の翌年に出版されている。同判決を論じようとする合衆国のすべての研究者・実務家にとって不可欠の「基本書」のような存在であり、今日もなお、多くの論文において引用されている古典的名著である。また、1980年にヘンリー・フォンダ主演でテレビ映画として放映されている。

目次

Chapter1 事件番号「雑八九〇」
Chapter2 ギデオン対コクラン
Chapter3 連邦最高裁の重い扉
Chapter4 弁護人
Chapter5 孤独な闘い
Chapter6 連邦主義という壁
Chapter7 面会室にて
Chapter8 弁護を受ける権利
Chapter9 エイブ・フォータス
Chapter10 援軍
Chapter11 決戦
Chapter12 第一の勝利
Chapter13 燎原
Chapter14 「連邦最高裁」考
終章

参考文献
跋・・・訳者あとがき
巻末付録・・・ギデオンが作成した裁量上訴の申立書

 
★2020.7.8(No.656) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『ウイルスの反乱』
(青土社/単行本/ロビン・マランツ・ヘニッグ/2020.6)

エイズやエボラ出血熱など、新しいウイルス病の登場は、人間による、生態系の破壊によってもたらされた―――。
人間と微生物との間の平衡状態の変化は、ときに、新しいウイルスの「出現」をうながし、伝染病の津波を引き起こす。
ウイルス研究の成果を、迫真のドキュメントをおりまぜて、スリリングに語る「ウイルス学」のすべて。

著者・ヘニッグ,ロビン・マランツ・・・医学ジャーナリスト。コーネル大学卒業。「ウイルスの反乱」でジューン・ロス記念賞受賞。

目次

第1部 極微の疫病神(なぜ新しいウイルスが出現するのか
事例研究―エイズはなぜ出現したか ウイルス学入門)

第2部 あらたな脅威(狂った牛、死んだイルカ、そして人間のリスク
ウイルスは慢性病を起こすか トロピカル・パンチ―恐るべきアルボウイルス
新型インフルエンザの出現)

第3部 反撃(エイズに続くもの ウイルスの家畜化 新しい生物学への道)
 
★2020.7.1(No.655) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『相模原事件 裁判傍聴記  「役に立ちたい」と「障害者ヘイト」のあいだ』
(太田出版/単行本/雨宮処凛/2020.7)


「社会の役に立ちたいと思いました」
2016年7月、19人の障害者を殺した植松聖。
全16回の公判の果てに2020年3月、死刑が確定―――。
彼の目から見えていたこの「世界」とは?

残酷な「本音」が「建前」を打ち破り、「命は大切だ」というような「正論」を口にする者が「現実を何もわかっていない」と嘲笑される光景があちこちにある。そんなこの国に溢れる「生産性」「迷惑」「1人で死ね」という言葉。(中略) 彼の悪意はどのように熟成されていったのだろう。「死刑になりたかった」のではない。「誰でもよかった」のでもない。彼は衆院議長への手紙で「日本国と世界平和のために」とまで書いている。――「はじめに」より

相模原事件・・・2016年(平成28年)7月26日午前2時45分ごろ、神奈川県相模原市緑区千木良の知的障害者施設「津久井やまゆり園」にナイフを持った男が侵入し、暴れていると110番があった。神奈川県警や消防によると、入所者らが刺されるなどし、男女19人が死亡、26人が重軽傷を負った。津久井署に出頭した元同施設職員で自称無職の植松聖(さとし/当時26歳)が殺人未遂と建造物侵入の容疑で逮捕された。植松は「ナイフで刺したことは間違いない」と容疑を認めており、「障害者なんていなくなればいい」という趣旨の供述をした。植松は同施設の近くに住んでおり、同日午前3時すぎ、車に乗って1人で出頭した。所持品のかばんに血の付いた包丁とナイフが計3本入っていた。乗っていたとみられる車の助手席には、血の付いたタオルなどが散乱していた。被害に遭ったのは、施設内の東西に2棟ある居住棟のうち、東側の1階と、西側の1、2階の部屋にいた入所者や職員ら。結束バンドで縛られた職員もいた。東側1階にある部屋の窓ガラスが割れ、近くにハンマーが落ちており、県警は侵入経路とみて確認を進めている。植松は2012年(平成24年)12月から津久井やまゆり園に非常勤職員として勤務し、2016年(平成28年)2月に退職した。退職の理由は不明という。捜査関係者によると、植松は過去に起こしたトラブルにより医療機関の診察を受け、措置入院させられたことがあるという。消防などによると、死亡したのは男性9人、女性10人。他に男女20人が重傷、6人が軽傷を負うなどし、周辺の病院へ搬送された。搬送先の病院によると、重傷者の多くは首などに深い刺し傷があり、意識不明の重体の人もいる。市精神衛生保健課などによると、2月19日、植松は神奈川県内の精神科病院で「躁(そう)病」と診断され、入院。本来、医師2人の診断が必要だが、医師1人のみで診断する「緊急措置入院」が適用された。翌20日、尿検査で大麻の陽性反応が出たため、再検査に。「大麻精神病」など複数の精神疾患があると診断された。ところが、わずか12日後の3月2日、市は病院から「他害要件が消失した」などと記載された「症状消退届」の提出を受けたため、植松を退院させた。届には「退院後は家族と同居する」とも記されていたが、実際には一人暮らしだった。9月21日、横浜地検は植松聖の鑑定留置を開始したと発表した。期間は2017年(平成29年)1月23日までの約4ヶ月間。地検は精神鑑定の結果を基に刑事責任能力の有無を見極め、刑事処分を決める。2020年(令和2年)1月8日、横浜地裁で初公判が開かれ、植松は殺害などについて認めたが、直後に暴れだし、午後は植松がいないまま審理が進められた。2月19日、第16回公判が開かれ、弁護側は最終弁論で「病的で異常な思考に陥った結果、実行した事件で、被告は心神喪失状態だった。無罪が言い渡されるべきだ」と主張した。植松は最終意見陳述で「どんな判決が出ても控訴しない」と述べ、結審した。3月16日、横浜地裁で死刑判決。27日、弁護人が控訴したが、30日、植松本人が控訴を取り下げ、控訴期限の31日午前0時に死刑確定。

著者・雨宮処凛(あまみや・かりん)・・・1975年、北海道生まれ。作家・活動家。フリーターなどを経て2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』でデビュー。2006年からは貧困問題に取り組み、『生きさせろ! 難民化する若者たち』 はJCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)を受賞。他、『「女子」という呪い』 など多数。

【目次】
1月8日 第1回公判
思ったよりも妄想がひどい?
検察による冒頭陳述/弁護士による冒頭陳述/
翌朝、横浜拘置所にて指を噛みちぎる

1月10日 第2回公判
夜勤職員の調書

1月15日 第3回公判
遺族の供述調書読み上げ
美帆さんの母の手記

1月16日 第4回公判
遺族の供述調書読み上げ・続き

1月17日 第5回公判
証人尋問に元カノ登場

1月20日 第6回公判
植松被告、30歳の誕生日
「戦争をなくすため、障害者を殺す」
高校時代の彼女の供述調書/友人たちの供述調書/
教育実習では高評価/衆院議長公邸前で土下座

1月21日 第7回公判
後輩女性の供述調書読み上げ

1月24日 第8回公判
初めての被告人質問で語った「幸せになるための七つの秩序」
新日本秩序/午後の法廷でも暴走/イルミナティカード/
トランプ大統領を絶賛/「ベストを尽くしました」

1月27日 第9回公判
やまゆり園で虐待はあったのか?
「2、3年やればわかるよ」

1月30日 植松被告と面会。
「雨宮さんに聞きたいんですけど、処女じゃないですよね?」

2月5日 第10回公判
遺族、被害者家族からの被告人質問
甲Eさん弟から植松被告への質問/
尾野剛志さんから植松被告への質問/
法廷が『やれたかも委員会』に/裁判員からの質問

2月6日 第11回公判
これまでのストーリーが覆る。
「障害者はいらない」という作文
親との関係/「心失者」の定義/「障害者はいらない」/
「テロ」とは言われたくない

2月7日 第12回公判
精神鑑定をした大沢医師が出廷

2月10日 第13回公判
精神鑑定をした工藤医師が出廷

2月12日 第14回公判
「大事な一人息子に私は死刑をお願いしました」

2月17日 第15回公判
美帆さんの母親の意見陳述
美帆さんの母親、意見陳述/検察から、死刑求刑

2月19日 第16回公判
結審の日
最後の言葉/裁判員のうち2人が辞任/
3月15日、神奈川新聞に「障害者はいらない」という作文についての記事掲載

3月16日 判決言い渡し
「被告人を、死刑に処する」
判決文、要旨/判決後の記者会見 尾野剛志さん/
やまゆり園・入倉かおる園長の会見/SOSだった?/
31日、植松被告の死刑が確定

対談 渡辺一史×雨宮処凛
裁判では触れられなかった「植松動画」と入所者の「その後」。


関連書籍・・・
『相模原障害者殺傷事件 優生思想とヘイトクライム』(青土社/立岩真也&杉田俊介/2016)
『生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの』(大月書店/藤井克徳ほか/2016)
『うつ病から相模原事件まで 精神医学ダイアローグ』(批評社/井原裕/2017)
『妄信 相模原障害者殺傷事件』(朝日新聞出版/朝日新聞取材班/2017)
『私たちは津久井やまゆり園事件の「何」を裁くべきか』(社会評論社/堀利和/2020)
 
★2020.6.24(No.654) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『金閣を焼かなければならぬ 林養賢と三島由紀夫』
(河出書房新社/単行本/内海健/2020.6)

金閣寺の放火僧・林養賢。当時、その動機を「美への嫉妬」などと語ったが、けっして一元化できない。三島の『金閣寺』も援用しながら、分裂病発症直前の、動機を超えた人間の実存を追う。

著者・内海健・・・1955年、東京都生まれ。精神科医、精神病理学者。東大医学部卒。東京藝大保健管理センター教授。著書に『「分裂病」の消滅』 / 『うつ病の心理』など。

関連ページ・・・金閣寺放火事件
 
★2020.6.17(No.653) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『薬物依存症』
(文藝春秋/単行本/清原和博/2020.6)


「10年も薬物をやめていた人が再犯で逮捕を聞くと怖くなる」

「(薬物を)最後の1回だけ、と考えている自分がいるんです」

「執行猶予が明けたからといって、僕が立派な人間になれるわけじゃない。それを期待されているんだとすると、辛いです。一生、執行猶予が明けなければいいとさえ、思ってしまいます」

「この4年間、うつ病にも罹り、本当にキツかった。マンションのバルコニーから下を見て、死にたいと思ったことは、一度や二度ではありません」

「息子たちと再会して顔を見るなり涙があふれて『ごめんな』とただ泣いていました。長男は『大丈夫だよ』と笑ってくれて、涙が止まりませんでした」
「元妻の亜希は、息子たちに僕の悪口を言わなかったらしい。どう感謝したらいいのか……」

著者・清原和博・・・1967年8月18日、大阪府生まれ。小学3年生でリトルリーグに入り、1983年、PL学園高校に入学。1年から4番にすわり同年夏の甲子園大会で優勝、一躍脚光を浴びる。5季連続で甲子園に出場し、優勝2回、準優勝2回。甲子園での通算13本塁打は歴代最多記録である。1986年、ドラフト1位で西武ライオンズに入団。1年目で31本塁打を放ち、高卒新人記録を更新した。その後、西武の4番として活躍し、6度の日本一を経験。1997年。FAで巨人へ。在籍9年間で185本塁打、日本一2回。2006年にオリックス・バファローズに移籍。2008年に現役引退。プロ野球通算525本塁打は歴代5位。2016年2月に覚せい剤取締法違反で逮捕され、懲役2年6ヶ月・執行猶予4年の有罪判決を受けた。2020年6月15日に執行猶予は満了を迎えた。他の関連著書に『清原和博 告白』 がある。

目次
1 2月2日のホームラン
2 薬物依存
3 うつ病と死の願望
4 今ここにあるもの
5 希望のバット
6 清原和博、甲子園へ還る
7 アルコールという落とし穴
8 お母さんが遺したもの
9 再会の日
10 野球
11 お父さんと不動明王
12 スティグマ
13 自助グループ
14 さよなら、とんぼ
15 人間
 
★2020.6.10(No.652) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『あなたとあなたの大切な人を守る 捜査一課式防犯BOOK』
(アスコム/単行本/佐々木成三/2020.5)


元捜査一課刑事が教える安心・安全のための116のテクニック。

著者・佐々木成三・・・元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課警部補。一般社団法人スクールポリス理事。1976年、岩手県生まれ。交番勤務からはじまり、鉄道警備隊や千葉県に出向し空港警備隊にも所属。2017年に退職するまで埼玉県警に20年以上勤務する。うち10年間は埼玉県警察本部刑事部捜査第一課で巡査部長5年、警部補5年務める。捜査一課ではデジタル捜査班の班長として、デジタル証拠の押収解析を専門とし、携帯電話の精査や各種ログの解析を担当。また、捜査本部に従事し、被疑者の逮捕、被疑者の取り調べ、捜査関係者からの情報収集、被害者支援、遺族担当として数多くの実績を挙げた。2017年、「事件を取り締まるのではなく、犯罪を生まない環境を作りたい」という思いから埼玉県警を退職。他の著書に『「刑事力」コミュニケーション20の術』 / 『あなたのスマホがとにかく危ない』 がある。

目次
1 あなたの家が狙われている
2 あなたが狙われている
3 あなたの自転車、バイクが狙われている
4 あなたのものが狙われている
5 事件に巻き込まれない
6 だまされないために
7 危険から逃げる
 
★2020.6.3(No.651) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『県警VS暴力団 刑事が見たヤクザの真実』(文春新書/藪正孝/2020.5)

脅迫・銃撃・放火・殺人・手榴弾 全国唯一の特定危険指定暴力団・工藤會。その壊滅に警察官人生をかけた元刑事の、30年余にわたる戦いの軌跡。

「いいヤクザなどいない。マシなヤクザがいるだけだ」

修羅の国・北九州市――ここを根拠とする暴力団・工藤會は、その凶悪さで全国に名をとどろかせていた。興した事件は殺人、銃撃、糞尿まき、一般人襲撃、手榴弾投げ込み事件に至る。工藤會壊滅を目指した福岡県警は、試行錯誤を繰り返しながら捜査の手を強めていく。ただ発生した事件を取締るだけの繰り返しでは、壊滅できない。暴力団を社会から排除するべく、市民と共闘し地域で戦う。資金源であるみかじめ料を断つため、建設業者など関係の深い企業に働きかけていく。そして工藤會トップへの頂上作戦。本書は二部構成をとっており、第一部は現場を指揮した捜査官が暴力団犯罪との闘いを振り替えるドキュメント。第二部では、これからの時代にいかにして暴力団と戦うべきかを指南する市民のための対策マニュアルだ。

著者・藪正孝・・・1956年、北九州市戸畑区生まれ。高校を卒業して一浪後、福岡県警察官を拝命。主に刑事部門、特に暴力団対策部門に携わる。2003年3月、捜査第四課に新設された北九州地区暴力団犯罪対策室副室長に就任。以後、10年間、大半を指定暴力団工藤會対策に従事。2008年、全国初の暴力団対策部の設置準備作業を担当するとともに、工藤會取締りを担当する北九州地区暴力団犯罪捜査課長、暴力団対策部副部長等を歴任。2016年2月、地域部長を最後に定年退職。同年4月から公益財団法人福岡県暴力追放運動推進センター専務理事を務める。2019年、暴力団に関するより正確な情報を発信するため暴追ネット福岡を開設。

(目次)
第一部 工藤會vs福岡県警
一 取り締まりあるのみ、の時代
二 工藤會壊滅を目指して
三 市民と共闘の時代へ
四 工藤會頂上作戦
第二部 暴力団vs市民
一 暴力団は今も脅威か?
二 市民が暴力団に狙われたら?
三 令和の暴力団との戦い
四 ヤクザと刑事
 
★2020.5.27(No.650) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『デコちゃんが行く 袴田ひで子物語』
(静岡新聞社/単行本/いのまちこ[編]&たたらなおき[漫]/2020.5)


今から半世紀以上前に起きた強盗殺人放火事件。
無実の弟が逮捕され、闘い続けてきた姉・袴田ひで子の物語。

目次

第1章「日が出る子」
第2章「突然の災難」
第3章「心も体もボロボロ」
第4章「47年ぶりに春が来た」
第5章「うれしくて笑いっぱなし」


関連ページ・・・袴田事件
 
★2020.5.20(No.649) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『塀の中の元極道YouTuberが明かす ヤクザの裏知識』
(宝島社/単行本/懲役太郎/2020.6)


日本初の元極道・バーチャルYouTuberとして注目を集める懲役太郎が、一般にはうかがい知ることのできない闇社会の裏知識を大公開します。暴力団の内情、殺人事件、取り調べ、刑務所の雑学を語る一冊。「死体を山に埋められない理由とは?」「銃で撃たれた人の話」「刑務所で見た最も恐ろしい光景」「車でさらわれたときの対処法」など、長年にわたってリアルに塀の中で情報交換しつづけた著者だからこそ書ける激ヤバな真実が満載です。
 
★2020.5.13(No.648) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『ルポ 老人受刑者』
(中央公論新社/単行本/斎藤充功/2020.5)

著者はこれまで300人を超える元受刑者を取材してきた。そのなかで、近年顕著になってきたのは高齢の受刑者たちである。塀の外の孤独で不安定な生活より、安全 な刑務所を志願する老人たちが増加しているという。受刑者に占める65歳以上の割合 は4.8%、数にして10年前の1.2倍となった。これは、刑務所の老人ホーム化なのか。 再犯者率の増加、社会復帰・更正への対策は、ようやく進められているところだが、 それだけでは解決できない、高齢化社会ならではの問題と言える。人生100年時代と呼ばれ、後半戦を健康で豊かに過ごそうという多くの高齢者がいる反面、社会から見 捨てられ、置き去りにされる老人受刑者たち。刑務所、更生保護施設、支援組織を取材、高齢受刑者本人へのインタビューを行い、漂流する老人たちの現実に迫ったルポルタージュ。

著者・斎藤充功・・・1941年東京生まれ。ノンフィクション作家。東北大学工学部中退。著書に『脱獄王 白鳥由栄の証言』 / 塀の中の少年たち――世間を騒がせた未成年犯罪者たちのその後』など多数。
 
★2020.5.6(No.647) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『人類は「パンデミック」をどう生き延びたか』
(青春文庫/島崎晋/2020.5)


「その時、何が起きたか」がわかれば、これから起こることが見えてくる!

▼「黒死病は神の与えた罰」と妄信した人々がとった異様な行動とは
▼強制的な隔離・封鎖で起きた暴動
▼不衛生で感染症の巣窟だったパリが「花の都」になるまで
▼都市封鎖・自粛で生まれた大発明
……など、44の秘史を収録。

著者・島崎晋(しまざき・すすむ)・・・1963年、東京生まれ。立教大学文学部史学科卒業。旅行代理店勤務、歴史雑誌の編集を経て、現在、歴史作家として幅広く活躍中。主な著書に『ウラもオモテもわかる哲学と宗教』 / 『眠れなくなるほど面白い 図解 孫子の兵法』などがある。

■本書の構成
第1章 「民衆」を不条理に蝕んだ感染症
第2章 「都市・国家」を飲み込んだ感染症
第3章 「歴史的事件」に潜んでいた感染症
第4章 「世界の構図」をつくり変えた感染症
第5章 「日本」のその後を決めた感染症
あとがき 〜感染症より怖いものとは〜
 
★2020.4.29(No.646) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『私たちは津久井やまゆり園事件の「何」を裁くべきか』
(社会評論社/単行本/堀利和/2020.3)


なぜ事件は起きたのか、それはどのような影響を社会に与えたのか、事件によって顕在化したさまざまな問題を放置して、植松聖被告個人を裁きさえすれば事足りるのか。裁判をとおして光を当てるべき課題を追求する。

津久井やまゆり園事件・・・2016年(平成28年)7月26日午前2時45分ごろ、神奈川県相模原市緑区千木良の知的障害者施設「津久井やまゆり園」にナイフを持った男が侵入し、暴れていると110番があった。神奈川県警や消防によると、入所者らが刺されるなどし、男女19人が死亡、26人が重軽傷を負った。津久井署に出頭した元同施設職員で自称無職の植松聖(さとし/当時26歳)が殺人未遂と建造物侵入の容疑で逮捕された。植松は「ナイフで刺したことは間違いない」と容疑を認めており、「障害者なんていなくなればいい」という趣旨の供述をした。植松は同施設の近くに住んでおり、同日午前3時すぎ、車に乗って1人で出頭した。所持品のかばんに血の付いた包丁とナイフが計3本入っていた。乗っていたとみられる車の助手席には、血の付いたタオルなどが散乱していた。被害に遭ったのは、施設内の東西に2棟ある居住棟のうち、東側の1階と、西側の1、2階の部屋にいた入所者や職員ら。結束バンドで縛られた職員もいた。東側1階にある部屋の窓ガラスが割れ、近くにハンマーが落ちており、県警は侵入経路とみて確認を進めている。植松は2012年(平成24年)12月から津久井やまゆり園に非常勤職員として勤務し、2016年(平成28年)2月に退職した。退職の理由は不明という。捜査関係者によると、植松は過去に起こしたトラブルにより医療機関の診察を受け、措置入院させられたことがあるという。消防などによると、死亡したのは男性9人、女性10人。他に男女20人が重傷、6人が軽傷を負うなどし、周辺の病院へ搬送された。搬送先の病院によると、重傷者の多くは首などに深い刺し傷があり、意識不明の重体の人もいる。市精神衛生保健課などによると、2月19日、植松は神奈川県内の精神科病院で「躁(そう)病」と診断され、入院。本来、医師2人の診断が必要だが、医師1人のみで診断する「緊急措置入院」が適用された。翌20日、尿検査で大麻の陽性反応が出たため、再検査に。「大麻精神病」など複数の精神疾患があると診断された。ところが、わずか12日後の3月2日、市は病院から「他害要件が消失した」などと記載された「症状消退届」の提出を受けたため、植松を退院させた。届には「退院後は家族と同居する」とも記されていたが、実際には一人暮らしだった。9月21日、横浜地検は植松聖の鑑定留置を開始したと発表した。期間は2017年(平成29年)1月23日までの約4ヶ月間。地検は精神鑑定の結果を基に刑事責任能力の有無を見極め、刑事処分を決める。2020年(令和2年)1月8日、横浜地裁で初公判が開かれ、植松は殺害などについて認めたが、直後に暴れだし、午後は植松がいないまま審理が進められた。2月19日、第16回公判が開かれ、弁護側は最終弁論で「病的で異常な思考に陥った結果、実行した事件で、被告は心神喪失状態だった。無罪が言い渡されるべきだ」と主張した。植松は最終意見陳述で「どんな判決が出ても控訴しない」と述べ、結審した。3月16日、横浜地裁で死刑判決。27日、弁護人が控訴したが、30日、植松本人が控訴を取り下げ、控訴期限の31日午前0時に死刑確定。


編著者・堀利和(ほり・としかず)・・・特定非営利活動法人共同連顧問。『季刊福祉労働』編集長。他の著書に『共生社会論』 / 『はじめての障害者問題』などがある。

目次

第T部 津久井やまゆり園事件は今なお語り続ける

第1章 重度知的障害者の生きる場さがしの人間模様
第2章 父親たちは語る なぜ施設を望むのか、あるいは望まないのか
第3章 地域生活にこだわる母親たちは語る 津久井やまゆり園事件を考え続ける対話集会
第4章 退所後に始まる新しい生活

第U部 津久井やまゆり園事件の「何」を裁くべきか?

第5章 相模原殺傷事件の本質を検証
第6章 記者の目 石川泰大
第7章 私たちは津久井やまゆり園事件の「何」を裁くべきか?!
第8章 黒岩神奈川県知事の決断 浅野史郎

終 章 確信犯としての歪んだ正義感と使命感の「思想」を斬る! 堀 利和

関連書籍・・・
『相模原障害者殺傷事件 優生思想とヘイトクライム』(青土社/立岩真也&杉田俊介/2016)
『生きたかった 相模原障害者殺傷事件が問いかけるもの』(大月書店/藤井克徳ほか/2016)
『うつ病から相模原事件まで 精神医学ダイアローグ』(批評社/井原裕/2017)
『妄信 相模原障害者殺傷事件』(朝日新聞出版/朝日新聞取材班/2017)
 
★2020.4.22(No.645) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『新型コロナウイルスの真実』
(ベスト新書/岩田健太郎/2020.4)


感染症パンデミックとなったいま、世界中の人々が過剰にパニックを引き起こすメカニズムまでをも理解できます。
そんなとき、組織はどうあるべきか、個人はどう判断し行動すべきか。「危機の時代を生きる」ための指針に満ちています。

著者・岩田健太郎・・・1971年、島根県生まれ。神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授。神戸大学都市安全研究センター教授。ニューヨークで炭疽菌テロ、北京でSARS流行時、またアフリカではエボラ出血熱の臨床を経験。帰国後は亀田総合病院(千葉県)に勤務。感染症内科部長、同総合診療・感染症科部長を歴任する。著書に『「感染症パニック」を防げ!? リスク・コミュニケーション入門』 / 『予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える』 など多数。

目次
はじめに
第一章 「コロナウイルス」って何ですか?
第二章 あなたができる感染症対策のイロハ
第三章 ダイヤモンド・プリンセスで起こっていたこと
第四章 新型コロナウイルスで日本社会は変わるか
第五章 どんな感染症にも向き合える心構えとは
あとがき
 
★2020.4.15(No.644) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『過労事故死 隠された労災』
(旬報社/単行本/川岸卓哉&渡辺淳子/2020.4)


過酷な勤務の果てに息子は交通事故で帰らぬ人となった。

著者・・・

川岸卓哉・・・1985年生まれ。2007年3月、早稲田大学法学部(法律コース)卒業、2010年3月、日本大学大学院法務研究科卒業(法務博士)、2011年12月、弁護士登録、川崎合同法律事務所入所。日本労働弁護団、自由法曹団、ブラック企業被害対策弁護団、神奈川過労死弁護団所属。

渡辺淳子・・・最愛の息子である渡辺航太を過労が原因による交通事故で失う。航太の遺族として、航太が勤めていたグリーンディスプレイ社を航太の一周忌であった2015年4月24日に提訴。多くの支援者に支えられ、2018年2月8日、横浜地方裁判所川崎支部にて画期的な和解勧告を受ける。

目次
プロローグ
第1章 就職難の果てに
第2章 記者会見
第3章 裁判へ
第4章 航太
第5章 支援者たちの輪
第6章 和解
終 章 勤務間インターバル規制を求めて
 
★2020.4.8(No.643) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『浪花のシャブ外道 密売人が見た薬物地獄絵図』
(徳間書店/単行本/木佐貫真照/2020.2)


「今度生まれ変わっても極道になりたい」というが、「ただしクスリを扱うようにはなりたくない」と付け加える木佐貫氏が、みた、売る者、買う者の悲喜こもごも。品質管理のために、配下の組員に試し打ちをさせたことなど、その世界にいなければわからなかった、一般人ばかりか薬物中毒者でさえ知ることのない秘話が明かされる。

使用中に笑いと涙があっても、最期には地獄しか待っていない薬物にまつわるエピソードの数々。「こんな私だから言えるのは、シャブだけはやったらあきまへん」本当に恐ろしい末期の煉獄とは――。

このクスリはヒトをヒトにはしておかない―。「客には純度の高いシャブを安く売ること、これで商売繁盛、笹持って来い、となる」生涯を通じて200kg以上の覚醒剤を扱った御法度破りの外道が、自らの関係した中毒者たちの恐怖の実像を明かす!

著者・木佐貫真照(きさぬき・まさあき)・・・1946年、鹿児島桜島出身。日本の作家。ノンフィクション作家。フリーライター。15歳で佐世保初等少年院に送致されてから、福岡中等少年院、佐賀少年刑務所と送られ、18歳で地元組織の一員になる。1997年8月には懲役4年6ヶ月の判決を受け、秋田・青森刑務所で満期出所。五代目山口組系山健組内太田興業・太田守正氏の舎弟となり、大阪市浪速区大国町に「木佐貫興業」を設立。覚せい剤密売を始めて40年あまりで200キロ近い量の覚せい剤をさばき「シャブ極道」として名を馳せる。前科12犯、服役年数累計30年。現在は薬物依存者更生支援団体「日本達磨塾」代表 (薬物依存者更生支援、青少年育成支援、人権・同和問題支援、ボランティア促進会団体)を設立し、活動中。

目次
第1章 それは快楽の極致
第2章 宇宙人たちの饗宴
第3章 シャブ中夫婦の家族ゲーム
第4章 シャブとセックスの無間地獄
第5章 シャブ中哀歌
第6章 外道の往生
 
★2020.4.1(No.642) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『悪いヤツらは何を考えているのか? ゼロから始める犯罪心理学入門』
(SBビジュアル新書/桐生正幸/2020.4)


内容紹介
心理学のなかでも、とくに「犯罪者」の心の中を掘り下げるのが、「犯罪心理学」という学問分野です。
なぜ、私たちの社会では犯罪が起きてしまうのでしょうか?
そして、なぜ犯罪はなくならないのでしょうか?
本書は、豊富なビジュアルと共に、犯罪心理学の基礎をわかりやすく解説した入門書です。

著者・桐生正幸・・・山形県生まれ。東洋大学社会学部社会心理学科教授。日本犯罪心理学会常任理事、日本心理学会代議員。文教大学人間科学部人間科学科心理学専修。博士(学術)。山形県警の科学捜査研究所(科捜研)で主任研究官として犯罪者プロファイリングに携わる。その後、関西国際大学教授、同大防犯・防災研究所長を経て、現職。科捜研時代には、ほぼ全罪種の犯罪現場に立ち会った。現在も、その豊富な経験を活かして、実際の捜査に協力することもある。また、兵庫県尼崎市の地域防犯アドバイザーなどを務めながら、「人を犯罪に走らせる要因」を総合的に検討し、データ分析を駆使した実践的な犯罪心理学の研究を行っている。新聞、ワイドショーや報道番組での事件解説や、テレビドラマ・映画の監修など、さまざまな分野で活躍中。主な著者に『司法・犯罪心理学』 / 『基礎から学ぶ 犯罪心理学研究法』などがある。

目次
【第1部】
■第1章 犯罪はなぜ起きるか?
環境が犯罪をつくる?
傍観者が生まれるのはなぜ?
犯罪が起きやすい場所はあるか?

■第2章 犯罪者は何を考えている?
大量殺人と連続殺人
人を平気でダマす人の心理
おカタい職業の人はなぜ痴漢に走るのか?
急増している高齢者の犯罪
厳罰化で犯罪は減少するか

■第3章 犯罪者はどのように追い詰められる?
聞き込みと取り調べ
実際の捜査とドラマはここが違う
プロファイリングとは何か?
犯罪者のウソは見抜ける?

■第4章 家庭の中でも犯罪は起きる
児童虐待/家庭内暴力/DV

【第2部】

性犯罪/子どもを狙った犯罪/ストーカー/特殊詐欺
各犯罪の最新傾向と防犯テクニック

■コラム 映画と犯罪
タクシードライバー/ハウスジャックビルト/羊たちの沈黙 など
 
★2020.3.25(No.641) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『特別少年院物語』
(大洋図書/単行本/石元太一/2020.3)


2000年秋。敵対する暴走族との乱闘で死者を出した「トーヨーボール殺人事件」で逮捕され、青森特別少年院へと送られた石元太一。「札付きのワル」が集まった不良の巣窟で喧嘩沙汰やイジメに直面するが、時が経つにつれて院生同士の友情が芽生え、教官との信頼関係が築かれていく。厳しい規則のなかでも笑いがある日常。だが「ある出来事」をきっかけに太一は「暴動」の首謀者となり拘束され、そして・・・
一般社会の学校とはまったく別の世界でうまれた青春。力だけが自らの存在価値だった少年たちの更生の物語を、非行少年の側からの視点で描いていく。

著者・石元太一・・・1981年、東京浅草生まれ、世田谷育ち。関東連合「千歳台ブラックエンペラー」16代目総長。俳優としてデビュ ーを発表した直後の2012年9月に詐欺事件で逮捕。その後、 六本木クラブ襲撃事件に関与したとして傷害致死の容疑で 再逮捕された。2016年6月に懲役15年の実刑が確定。獄中 から『反証 六本木クラブ襲撃事件 逮捕からの700日』を発表。現在も自らの無罪を訴え続けている。

目次

○はじめに
○第1章トーヨーボール事件
・事件の発端 
・襲撃 
・逃亡と潜伏
・最後の小旅行 
・出頭 
・原宿署での留置場生活 
・何度目かの鑑別所 
・特別少年院へ 
○第2章青森少年院 
・本州最北の施設 
・母の来訪 
・最初の躓き 
・彼女との面会・通信許可 
○第3章出逢い
・ファーストインプレッション 
・目の前で引かれた境界線 
・無情で世知辛い塀の中 
・忙しい奴 
・年に一度の体育祭 
・青森少年院だけの行事 
・独居房の年末年始 
・塀の中の成人式 
・短すぎる面会 
○第4章暴動 
・暴動前夜 
・膨れる職員への不信感 
・計画 
・暴動決行 
・代償 
・残ったシコリ 
・続く問題 
・不良移送 
○第5章青森から愛知へ 
・次長先生の優しさ 
・感情を殺した生活 
・一度だけ起こしてしまった事件 
・押波からの連絡 
・退院 
○おわりに
 
★2020.3.18(No.640) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『世界最凶都市 ヨハネスブルグ・リポート』
(彩図社/単行本/小神野真大/2020.3)


インターネット上で「世界で最も治安の悪い都市」として語り継がれる南アフリカ共和国のヨハネスブルグ。本書は、ヨハネスブルグにある新聞社にジャーナリストのインターンとして赴任した著者が、都市の状態やそこで生活する人々の姿を克明に記録したものである。殺人、強盗、ドラッグ、スラム、違法鉱山……。ヨハネスブルグにはこの世のあらゆる犯罪が集まっていた。そしてアパルトヘイト撤廃から長い年月が過ぎても、いまだに色濃く残る人種差別が横たわっている。強盗を生業にする男に取材をすると、その男はこう語った。「強盗をするときに恐怖を感じることはない。俺は自分自身を信じている」想像を絶する出来事が次々に起こり、これまでの筆者の常識が壊されていく。ヨハネスブルグの真の姿に誰もが震撼する。

著者・小神野真大(おがみの・まさひろ) ・・・ライター、フォトグラファー。1985年生。日本大学藝術学部、ニューヨーク市立大学ジャーナリズム大学院卒。朝日新聞出版、メール&ガーディアン紙(南アフリカ)勤務等を経てフリー。アジア、アフリカ、南アメリカの国々を中心に公共政策、コミュニティ、貧困問題等をテーマに取材・執筆を行う。著書に『SLUM 世界のスラム街探訪』 / 『アジアの人々が見た太平洋戦争』 など。

目次
第1章 ヨハネスブルグの治安を検証する
第2章 アパルトヘイトの爪痕
第3章 白人の世界
第4章 暴発する憎悪
第5章 ヨハネスブルグ再訪
 
★2020.3.11(No.639) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『「ただいま」も言えない「おかえり」も言えない』
(高木書房/単行本/特定失踪者家族会/2020.3)


拉致被害者は日本政府が認めた人だけではなく、日本政府になかなか理解してもらえない特定失踪者が多数います。その特定失踪者と、その家族の思いや叫びをまとめたのが本書です。その特定失踪者家族は毎日、朝な夕なに肉親との再会を願い続けています。平穏なこの日本の中に40年、50年と家族に会っていない人たちが大勢いるのです。この現実を解決するのは政治家、日本政府であり、それを支えるのが日本国民です。本書で実情を知って、解決に向って取り組んでいかなければなりません。


著者・特定失踪者家族会・・・正式名称は、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない失踪者有志の会。2017年(平成29年)5月12日設立。初代会長・大澤昭一(大澤孝司兄)。当初の目標は国際刑事裁判所(ICC)への申立を行うことだったが、その後政府への要請、特定失踪者問題・拉致問題の広報啓発活動、家族間の交流など活動の幅が広がっている。2020年(令和2年)1月末時点で68家族(1家族で複数失踪しているケースがあるので失踪者の数にすれば74人)が加入している。

目次

昭和20年~昭和30年代。
昭和40年代。
昭和50年代。
昭和60年~平成。


関連ページ・・・北朝鮮日本人拉致事件
 
★2020.3.4(No.638) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『500冊の死刑 死刑廃止再入門』
(インパクト出版会/単行本/前田朗/2020.1)

小説・ルポルタージュ・死刑囚の作品から研究書まで。死刑図書百科全書。

著者・前田朗・・・1955年札幌生れ。中央大学法学部、同大学院法学研究科を経て、現在、東京造形大学教授(専攻:刑事人権論、戦争犯罪論)。朝鮮大学校法律学科講師、日本民主法律家協会理事、日本友和会理事、救援連絡センター運営委員。主な著書に『ヘイト・スピーチ法 研究序説』 / 『メディアと市民』 など。

目次
再燃する死刑論議
死刑の現場へ
死刑囚からのメッセージ
死刑存廃論
凶悪犯罪と被害者
死刑と冤罪
死刑の基準
裁判員制度と死刑
世界の死刑―比較法と国際法
歴史と現代
死刑と文学
 
★2020.2.26(No.637) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『娘を奪われたあの日から 名古屋闇サイト殺人事件・遺族の12年』
(新潮社/単行本/NHK「事件の涙」取材班/2020.2)


名古屋闇サイト殺人事件・・・2007年(平成19年)8月24日の夜、名古屋市千種区の路上でインターネットの「闇の職業安定所」で知り合った神田司と堀慶末(よしとも)と川岸健治の3人が、帰宅途中の磯谷(いそがい)利恵(31歳)を車で拉致。現金などを奪って殺害し、遺体を岐阜県内に遺棄した。2009年(平成21年)3月18日、名古屋地裁は神田司、堀慶末の2人に対し死刑、自首した川岸健治を無期懲役とした。3人ともに控訴したが、4月13日、神田司が控訴を取り下げ、死刑が確定。2011年(平成23年)4月12日、名古屋高裁で堀慶末と川岸健治ともに無期懲役判決が下り、川岸健治の無期懲役が確定。検察が堀慶末の無期懲役判決を不服として上告。2012年(平成24年)7月11日、最高裁で検察の上告棄却で堀慶末の無期懲役が確定。だが、堀慶末は別の罪で服役中の男2人とともに1998年(平成10年)6月28日、愛知県碧南市でパチンコ店勤務の馬氷一男(まごおり・いちお/45歳)と妻・里美(36歳)を殺害し現金6万円などを奪った疑いが強まったとして8月3日、逮捕された。2015年(平成27年)6月25日、神田司の死刑が執行された。44歳だった。12月15日、名古屋地裁で碧南夫妻強盗殺人事件で堀慶末に対し死刑判決。2016年(平成28年)11月8日、名古屋高裁で堀慶末に対し控訴を棄却。2019年(令和元年)7月19日、最高裁で上告棄却で死刑が確定。碧南夫妻強盗殺人事件での共犯2人はともに無期懲役が確定。

はじめに

事件の経緯

第1 章娘の命が奪われた夏 2007年
普段と変わらない日
無計画な殺人
恋人との約束
囲碁で生まれた恋
無残な最期
懲りない犯罪者たち
鬼畜が集まった「闇の職業安定所」
事件発覚
混乱する警察署で
最後の写真
行けなかった同窓会
冷たくなった娘との対面
混乱の中で迎えた葬儀
「怒り」を「生きるエネルギー」に変えた日々
「娘の死を無駄にしたくない」
広がった支援の輪
法廷に立った母
娘へ
法廷に立った恋人
司法の場で訴え続けた母の思い
確定した無期懲役
受け取らなかった手紙

第2章 大切な人を奪われた母と恋人の10年
娘なき後の母の人生
娘は分身
娘の誕生~母子の歩みの始まり~
「生んでくれてありがとう」「生まれてくれてありがとう」
拉致された現場で
天国にいる娘のために
「ごめんね、泣かせてね」
葬儀で出会った娘の恋人
母親思いの彼女
大学院を修了して博士号を取る
利恵さんが遺した「2960」の意味
遺された肉声「おやすみ!」
「親子」として過ごした2人の時間
事件からの再出発
「妹を守りたい」姉の10年間
「五十路会」は利恵ちゃんからの贈り物
娘との最後の「約束」
残された娘の言葉
娘の死を乗り越えるために
虹になった利恵ちゃん
ゴルフ場の奇跡

第3章 加害者たちの12年
犯人を許さない
発覚した余罪
獄中からの手紙
犯人との面会
繰り返される闇サイト殺人事件
共犯者が語る堀という人物

おわりに
 
★2020.2.19(No.636) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『裁判長の沁みる説諭 刑事法廷は涙でかすんだ・・・』
(河出書房新社/単行本/長嶺超輝/2020.2)


「困ったときは、私に会いに来てもいい」「裁判所としては、控訴を勧めたい」……判決言い渡しのあと、被告に裁判官が語りかける説諭。そのなかから、「沁みる」言葉の数々を厳選。

著者・長嶺超輝(ながみね・まさき)・・・1975年、長崎県生まれ。九州大学法学部卒。フリーの著述家。デビュー著書『裁判官の爆笑お言葉集』(幻冬舎新書) がベストセラーに。雑誌連載、メディア出演、講演活動のほか、小説の法律監修にも携わる。
 
★2020.2.12(No.635) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記』
(小学館/単行本/船戸優里/2020.2)


目黒区虐待死事件・・・2018年(平成30年)3月2日、東京都目黒区で当時5歳の少女・船戸結愛(ゆあ)ちゃんが息絶えた。十分な食事を与えられておらず、父親・雄大(ゆうだい)から暴力を受けていたことによる衰弱死だった。翌3日、傷害容疑で父親(当時33歳)が逮捕される。6月6日、父親が保護責任者遺棄致死容疑で再逮捕される際、母親・優里(ゆり/当時25歳)も逮捕される。2019年(令和元年)9月17日、東京地裁で母親・優里に対し懲役8年の判決。9月30日、母親・優里が控訴。2019年10月15日、東京地裁で父親・雄大に懲役13年の判決。検察側、弁護側双方ともに控訴せず刑が確定。

なぜ、夫の暴力を止めることができなかったのか。
なぜ、過酷な日課を娘に強いたのか。
なぜ、やせ衰えた娘を病院に連れて行かなかったのか。
なぜ、誰にも助けを求めなかったのか。

その答えが本書にあります。

目次

第1章 結愛が生まれた日
第2章 虐待
第3章 上京
第4章 深い闇から
第5章 生きて償う
第6章 裁き
 
★2020.2.5(No.634) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『世界の刑務所を訪ねて 犯罪のない社会づくり』
(小学館新書/田中和徳&渡辺博道&秋葉賢也/2020.1)


日本を安全な社会にするために何が必要か。世界の刑務所は、日本の刑務所と大きく違っていた! アメリカ、ジャマイカ、フィンランド、バルト三国、イタリア、オーストラリアなど世界各地の刑務所の実態と、再犯防止策をレポート。さらに、日本の再犯防止のための取り組みとして、官と民の協力で運営され、職業訓練などに力を入れている”新しい刑務所(PFI刑務所)”や、犯罪をした者の自立更生を支える保護司の活動と更生保護施設の実情を紹介。こうした状況を踏まえ、日本を犯罪のない安全・安心な社会にするために何が必要なのかを提言する。

著者・・・

田中和徳・・・1949年山口県生まれ。衆議院議員。復興大臣。法政大学卒業後、川崎市議、神奈川県議などを経て1996年衆議院議員初当選。更生保護を考える議員の会会長、前自民党再犯防止推進特別委員会委員長。超党派で再犯防止を進める議員連盟会長、更生保護法人川崎自立会副理事長。

渡辺博道・・・1950年千葉県生まれ。衆議院議員。前復興大臣。早稲田大学卒業、明治大学大学院法学研究科修士課程修了。松戸市役所職員、千葉県議など経て1996年衆議院議員初当選。更生保護を考える議員の会会長代行。自民党再犯防止推進特別委員会委員長。

秋葉賢也・・・1962年宮城県生まれ。衆議院議員。内閣総理大臣補佐官。中央大学卒業、東北大学大学院法学研究科博士課程前期修了。松下政経塾、宮城県議などを経て、2005年衆議院議員初当選。厚生労働副大臣、復興副大臣などを歴任。更生保護を考える議員の会事務局長。自民党再犯防止推進特別委員会委員長代理。

目次

序章 「犯罪のない社会づくり」のカギは再犯防止
第1章 アメリカの刑務所を訪ねて
第2章 ヨーロッパの刑務所を訪ねて
第3章 オーストラリアの刑務所を訪ねて
第4章 日本の新しい刑務所
第5章 犯罪のない社会に向けた取り組み
第6章 再犯防止のためにこれから必要なこと

 
★2020.1.29(No.633) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『今だから話せる泥棒日記』
(ベストブック/単行本/青木一成/2020.1)


「世の中で泥棒ほどいい職業はないだろう。苦労することなく 他人の金を頂戴できるのだから」 と揶揄する人がいるが、事実はそんな生易しいものではない。 泥棒は知力と体力、経験が何より重要な大変な職業(?)なのだ。本書は窃盗のプロが現場で起きたドタバタ劇を時にはユーモラスに、時には涙なしで読めずに綴ったものである。巻末には「プロの泥棒が教える防犯対策」を収録。

著者・青木一成(かずなり) ・・・1936年、三重県生まれ。初犯は20歳のときで奈良少年刑務所に収監される。以後、窃盗を重ねて、大阪刑務所、京都刑務所、名古屋刑務所、神戸刑務所などに15回入所。人生の大半を獄中で過ごす。前科21犯。現在は悪事から足を洗い、貧しいながらも平穏な日々を送っている。

目 次
●まえがき  「泥棒」なうの陶酔感
●老盗の涙
●警察官に化けた泥棒
●怪盗ルパンの正体
●まぬけ泥棒
●天井の大ネズミ
●証拠は小さな鏡
●女房を盗まれた!
●パトカーに追跡されて……
●5000万円の名品を盗んだが……
●便所から飛び出した泥棒
●汚れなき天使
●盗品を捌く女
●人情刑事
●“浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ"
 プロの泥棒が教える防犯対策
 
★2020.1.22(No.632) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『裏カジノディーラー』
(彩図社/単行本/田村佳彰/2019.11)


華やかなカジノの世界には非日常を求める博打好きが集まる。だが、その世界で生き残れる人間はそう多くはない。皆、自分の内側に渦巻く欲望の業火に焼かれて、その身を焼き尽くしてしまう。本書では自分がカジノの世界で経験した出来事を赤裸々に記した。固有名詞や店舗の場所、エピソードの細部などについては多方面に迷惑がかかることを考慮し、一部を変更したが、カジノの実情を生々しく活写したものになっていると思う。カジノディーラーとしてこの道に入るところから始まり、青春と共にカジノで過ごした最も濃密な約五年間を業界のタブーを恐れずに書いた。究極のリアリティで描かれる裏カジノの世界をご堪能あれ。

著者・田村佳彰・・・東京生まれ。40歳前後。カジノディーラーとして30〜40店舗を渡り歩き、新規店の立ち上げや不振店の立て直しなどカジノ業務全般に深く関わる。本書ではこれまでタブー視されていてほとんど語られることがなかった裏カジノの実態を描いた。現在はディーラーの仕事からは一線を引き、地方店舗のアドバイザーや輸出業などを生業にしている。

目次


第一章 ディーラーデビュー
第二章 裏社会のニオイ
第三章 地方箱の立ち上げ
第四章 緊迫の直営店
第五章 仕事ハウスの騙し合い
第六章 狂気の一夜
第七章 不振店の立て直し
第八章 組織専属ディーラー
 
★2020.1.15(No.631) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『サイバーアンダーグラウンド ネットの闇に巣食う人々』
(日経BP/単行本/吉野次郎/2020.1)


本書は3年にわたり、追跡した人々の物語だ。ネットの闇に潜み、隙あらば罪なき者を脅し、 たぶらかし、カネ、命、平穏を奪わんとする捕食者たちの記録である。 後ろ暗いテーマであるだけに、当然、取材は難航した。 それでも張本人を突き止めるまで国内外を訪ね歩き、取材交渉を重ねて面会にこぎつけた。青年ハッカーは10代で悪事の限りを尽くし、英国人スパイは要人の殺害をはじめとする数々のサイバー作戦を成功させていた。老人から大金を巻き上げ続けた詐欺師、アマゾンにやらせの口コミを蔓延させている中国の黒幕、北朝鮮で「サイバー戦士」を育てた脱北者、プーチンの懐刀・・・。 取材活動が軌道に乗ると一癖も二癖もある者たちが暗闇から姿を現した。本書では彼らの生態に迫る。ソフトバンクグループを率いる孫正義の立身出世物語、イノベーションの神様と評された米アップルの創業者スティーブ・ジョブスが駆け抜けた波瀾万丈の人生など、IT業界の華々しいサクセスストーリーがネットの正史だとすれば、これは秘史を紡ぎ出す作業だ。悪は善、嘘はまこと。世間の倫理観が通用しない、あべこべの地下世界に棲む、無名の者たちの懺悔である。サイバー犯罪による経済損失はついに全世界で年間66兆円近くに達した。いつまでも無垢なままでいるわけにはいかない。ネット社会の深淵へ、旅は始まる。

著者・吉野次郎・・・日経ビジネス記者。1996年に慶應大学環境情報学部を卒業し、日経BPに入社。日経コミュニケーションや日経ニューメディア編集部で通信や放送業界を取材する。2007年から日経ビジネス編集部で電機業界や自動車業界、企業の不祥事を担当。2015年に日本経済新聞社・企業報道部に出向し、サイバーセキュリティー業界と情報システム業界を担当した。2018年に日経ビジネスに復帰し、主にIT業界を取材している。主な著書・・・『2020 狂騒の東京オリンピック ? 稼げなければ、メダルは穫れない』 / 『なぜ2人のトップは自死を選んだのか ? JR北海道、腐食の系譜』など。

◆目次

Prologue

第一部 欲望に突き動かされし人々
chapter 1 未成年ハッカーと捜査官/攻防の全記録
chapter 2 アマゾンの五つ星は嘘まみれ/中国の黒幕が手口大公開
chapter 3 16歳が老人を食い物に/解明、詐欺のエコシステム
chapter 4 ネットで女性とお色気話/200億円産業に育てた男の野望

第二部 大義を背負いし人々
chapter 5 金正恩のサイバー強盗団/脱北者が決死の爆弾証言
chapter 6 恐喝、見殺し、爆殺・・・/英国人スパイの非情な戦争
chapter 7 信じたいからだまされる/世論操るクレムリンの謀略
chapter 8 超監視国家、IT乱用で出現/ウイグルから響く悲鳴

証言集 警官とスパイからの警告
警官の証言 「本物のワルはあなたの隣にいる」
スパイの証言 「この世界は汚れている」

Epilogue 生存の選択
 
★2020.1.8(No.630) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『実録 女の性犯罪事件簿』
(鉄人文庫/諸岡宏樹/2020.1)


香川県高松市で22歳のシングルマザーが小6男児との強制性交等の容疑で逮捕された。男の淫行事件はよくあるが、女性のそれは珍しい。当時、世間ではちょっとした騒ぎになった。しかし、これは氷山の一角に過ぎない。女性の性犯罪は事件化されるケースが少ないだけで、実は頻繁に起きているのだ。男より怖ろしいドロドロの情念を見よ !

著者・諸岡宏樹・・・1969年生まれ。三重県出身。ほとんどの週刊誌で執筆経験があるノンフィクションライター。『週刊実話』で「男と女の性犯罪実録調書」を12年連載している。同名の文庫を小社より刊行。

目次

●1章・逆淫行
小6男児を籠絡した22歳シングルマザーの性技
教え子の中3少年に弄ばれた !?彼氏にすがりついた23歳女教師
自分の息子と同世代の少年を自宅に引っ張り込んだ38歳ヤンママの男漁り
まだある女の逆淫行事件

●2章・乳児遺棄
客と本番行為を繰り返して妊娠 我が子をトイレに流したヘルス嬢
自宅に複数の赤ん坊の死体を隠していたお座敷コンパニオン
父親の分からない赤ちゃんを秒殺したある売春婦の男遍歴
乳児4人をコンクリ詰めして20年以上も押し入れに隠していた鬼母

●3章・ストーカー
幸せになった元カレが許せない 30年後にストーカーになった女
芸能人との結婚を夢見た風俗嬢の“ 陰湿復讐劇 "
同僚教師を巡る二股関係に激怒 恋敵に「飛び降りろ! 」と迫った女教師
今カレを困らせるため元カレと偽装心中した出会い系のプロ女

●4章・痴情のもつれ
恋敵のクラブホステスをメッタ刺し ラウンジホステスの怨念
SMプレーの行き過ぎで“ 夫 "を死亡させたドMグラドルの倒錯愛
再婚後に子供を作った元夫 突き立てた女教師の血染めの刃
冷たくなった彼氏に向精神薬を飲ませて復讐 メンヘラ女の計画的殺人

●5章・女詐欺師
1億6000万円を貢がせた熟女デリヘル嬢のニセ離婚裁判
セレブを装った美熟女デリヘル嬢の粉飾生活
ボンド・ガールから詐欺師に転落 元モデルの生涯エンコー生活
高齢者の虎の子を狙う美熟女詐欺師の“ ハニートラップ "

●6章・サイコパス
同居男性を殴り殺した逆DV女のカマキリ人生
殺人願望女のラブホ密室3時間半の攻防
死後の世界で一緒になるために元夫を殺したホラーマニアの女
遺産相続のために別人の死体を用意 中国人妻・悪魔の計画

●7章・ネオン街のトラブル
小学校の集団下校に発展したホストとデリヘル嬢の痴話ゲンカ
ホストに貢ぐためにコンピュータ端末を不正操作した信用金庫女子職員
レイプ被害者から殺人犯まで転落したデリヘル嬢の悲惨すぎる男運
遊び人の彼氏を殺すまでの経緯をブログに綴っていたデリヘル嬢

他、多数
 
★2020.1.1(No.629) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『マトリ 厚労省麻薬取締官』
(新潮新書/瀬戸晴海/2020.1)


「俺たちは、猟犬だ!」
本邦初! 40年間、最前線で戦ってきた元麻薬取締部部長が日本の薬物犯罪と捜査の実態をすべて明かす。捜査官、行政官、薬剤師の顔をもつ精鋭300名の「マトリ」による激動の軌跡。激増する薬物犯罪に敢然と対峙するのが厚生労働省の麻薬取締官、通称「マトリ」だ。麻薬、覚醒剤、MDMAなど違法薬物の摘発、密輸組織との熾烈な攻防、「運び屋」にされた女性の裏事情、薬物依存の子供の救済、ネット密売人の正体の猛追、危険ドラッグ店舗の壊滅・・・元麻薬取締部部長が薬物事犯の実態と知られざる専門組織の実像を全解説。薬物犯罪撲滅のために明かされた本邦初の稀少なドキュメント。

著者・瀬戸晴海・・・1956年、福岡県生まれ。明治薬科大学薬学部卒業。1980年に厚生省麻薬取締官事務所(当時)に採用。九州部長などを歴任し、2014年に関東甲信厚生局麻薬取締部部長の就任。2018年3月に退官。2013年、2015年に人事院総裁賞受賞。斯界では「Mr.マトリ」と呼ばれる。

まえがき

第1章 「マトリ」とは何者か
総力を挙げた国際オペレーション/「マトリ」とは何か/薬物捜査の実態とは/麻薬取締官になるには/密輸された「貨物」の中身/「泳がせ捜査」を敢行/「動くな! フリーズ」/「ロードローラー作戦の国際合同捜査

第2章 「覚醒剤の一大マーケット」日本
毎年「約243万人」も増える薬物使用者/「戦争だ」/「逃げるとシャブが貰えない/見つけたらコロ!!/日本は絶好の「覚醒剤市場」である/「ラブコネクション」/ マトリのお家芸捜査/知らぬ間に「運び屋」にされたケース

第3章 薬物犯罪の現場に挑む
麻薬類の弊害/薬物を断つとどうなるのか/注射針中毒/「急性中毒」の恐怖/「国際犯罪」であり「経済犯罪」である/急増する「大麻」事犯最前線/密輸から「栽培」に/最高級の大麻「シンセミア」とは/素人が「密造者」になるとき/薬物乱用の入り口はどこか/「大麻合法化」は苦肉の策

第4章 ドヤ街の猟犬 薬物犯罪捜査史
日本の薬物犯罪の始まり/「サブロウが来る」/「黄金の腕」を持つ女/シャブ時代の到来/ドヤ、あおかん、泥棒市の街「西成」/赤電話で状況を報告/捜査官の人間力と情熱

第5章 イラン人組織との攻防
覚醒剤乱用期の変遷/ピロポン時代とシャブ時代/イラン人グループの跋扈/動く「薬物コンビニ」/渋谷、名古屋での無差別密売/大阪での大捜査/客付き携帯電話/「ジャパニーズドリーム」の体現者たち

第6章 ネット密売人の正体
ネット薬物犯罪の出現/摘発のいきさつ/「ブツが届いた。明朝やる」/覚醒剤をどう入手したのか/ネット事犯の特徴/ネット密売時代の幕開け/ネットで薬物を売る側の実態/薬物を仮想通貨で決済する/地道な捜査の結実/「ダークネット」の脅威/ネット密売人の正体

第7章 危険ドラッグ店を全滅させよ
毒物の「パンデミック」/危険ドラッグとは何か/いつ現れたのか/爆発的に流行した理由/どこで製造され、どう売られているのか/危険ドラッグの製造とは/取締権限がなかったマトリ/危険ドラッグとの暗闘/転機になった大事故/どのように摘発したのか/危険ドラッグは「金のなる木」/威信をかけた戦い/天王山の戦い/壊滅への追い込み/危険ドラッグ販売店が全滅した日

第8章 「マトリ」の栄誉
「人事院総裁賞」という顕彰/天皇陛下からの労い/マトリの歴史に刻む

あとがきにかえて
年表
〔目次より〕
 
★2019.12.25(No.628) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『智の涙 獄窓から生まれた思想』
(彩流社/単行本/矢島一夫/2020.1)


壮絶な刑務所人生を振り返り、いまこそ
犯罪加害者の立場から伝えたいメッセージとは――

著者・矢島一夫・・・1941年、東京世田谷生まれ。極貧家庭で育ち、小学生のころから新聞・納豆の販売などで働いた。弁当も持参できず、遠足などにはほとんど参加できなかった。中学卒業後に就職するが、弁当代、交通費にも事欠き、長続きしなかった。少年事件を起こして少年院に入院したのをはじめ、成人後も刑事事件や警官の偏見による誤認逮捕などでたびたび投獄された。1973年におこした殺人事件によって、強盗殺人の判決を受け、無期懲役が確定。少年院を含め投獄された年数を合わせると約50年を拘禁されたなかで過ごした。現在、仮出所中。獄中で出会った政治囚らの影響を受け、独学で読み書きを獲得した。現在も、常に辞書を傍らに置いて文章を書きつづけている。他の著書に『独房から人民へ――無産者の論理』(第1巻 ) / 『独房から人民へ――無産者の論理』(第2巻)
がある。
目次

(抜粋)

序 刑務所の一日
なぜ、刑務所にいたのか

I すみません

II 生い立ち
誕生から小学校卒業まで
大人への入り口
中学は卒業したが
「君はもう大人」
結婚と挫折…

III 獄中から生まれた思想
ろくでなし
ソウルブラザー・永山則夫
まけるなよ
狂ったライオン
運命
検察官との対話
高倉健さん、ありがとう
情理のきずな
有知の涙……
 
★2019.12.18(No.627) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『伝説の特捜検事が語る 平成重大事件の深層』
(中公新書/熊崎勝彦&鎌田靖/2020.1)


東京地検特捜部の栄光と挫折、激動の30年史
・“政界のドン"巨額脱税、逮捕の舞台裏
・ゼネコンと政界にはびこる汚職の全貌
・野村証券・第一勧銀の利益供与にメス
・大蔵省汚職、“最強の官庁(大蔵省)"vs“.最強の捜査機関(東京地検特捜部)"
・大阪地検特捜部の証拠改竄事件
・日産の“独裁者"を巡るつば迫り合い

著者・・・

熊ア勝彦・・・1942年岐阜県生まれ。熊ア勝彦綜合法律事務所所長弁護士。1972年に検事任官(24期)。1996年東京地方検察庁特捜部長、2004年最高検察庁公安部長等を歴任し、同年に退官、弁護士に。東京地検特捜部勤務が長く、在籍時には政官財界を巻き込んだ贈収賄事件、金丸信元自民党副総裁の巨額脱税、大手銀行・証券会社による総会屋への利益供与、大蔵省汚職などの特殊重大事件を手がけた。退官後は、日本プロ野球コミッショナー・同顧問を歴任した他、大学客員教授・企業社外役員・不祥事を起こした企業の調査委員長を務める。テレビ解説員としても活躍。2013年瑞宝重光章受章。2019年WBSC(世界野球ソフトボール連盟)から名誉勲章を受章。

鎌田靖・・・1957年福岡県生まれ。ジャーナリスト。元NHK解説副委員長。NHK「週刊こどもニュース」で池上彰の後任として、2代目お父さん役を務めた。報道局社会部、司法キャップ、NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災」「追跡! AtoZ」キャスターなどを歴任。2017年退局後、テレビ東京「未来世紀ジパング」ナビゲーターを経て、TBS「ひるおび! 」コメンテーターとして活躍中。

【目次】

はじめに

1章.リクルート事件
・「砂漠の中から宝石を拾い出すようなものだ」
・創業者の江副浩正氏逮捕

2章.共和汚職事件
・「七人の侍」が有罪を立証せよ
・16年ぶりの政治家逮捕、大捕り物の始終

3章.金丸信元自民党副総裁の巨額脱税事件
・東京佐川急便事件の深い闇、5億円ヤミ献金
・特捜が敷いた「背水の陣」、逮捕の決戦の日

4章.ゼネコン汚職事件
・日本型利権構造に切り込む精鋭部隊
・検察首脳会議での戦い、「抜かずの宝刀」を抜く

5章.四大証券・大手銀行による総会屋への利益供与事件
・ガリバー企業・野村証券へのガサ入れ
・第一勧銀の「呪縛」が明るみに

6章.大蔵省汚職事件
・史上最強の捜査体制、待ち受ける「地獄」
・想像を絶する「重圧」、自殺者が出た不幸な出来事

7章.大阪地検特捜部証拠改竄事件
・改竄の心理と背景
・特捜検事 vs. 特捜検事

8章.野球界改革
・コミッショナーの役割は「司法官」
・反社対策、暴排問題

9章.カルロス・ゴーン日産自動車元会長を巡る事件
・カリスマ経営者の裏の顔
・電撃的な逮捕、乾坤一擲の作戦

おわりに
 
★2019.12.11(No.626) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『銃撃事件ファイル 平成を震撼させた殺意の凶弾』
(若葉文庫/単行本/津田哲也/2019.12)

平成7(1995)年3月30日発生
警察庁長官狙撃事件・・・リボルバー狙撃犯が「老兵・ナカムラ」ではない理由

平成7(1995)年7月30日発生
八王子スーパー女子高生ら3人射殺事件・・・弾道から「素人犯行説」が浮上!

平成25(2013)年12月19日発生
餃子の王将社長射殺事件・・・25口径4連発は「プロの殺し屋」の手口じゃない!

著者・津田哲也・・・銃器評論家/ジャーナリスト。1959年、京都市生まれ。21歳のころに興した事業から、1991年にジャーナリズムへ活動の主軸を移す。ライターとしての取材・執筆のジャンルは多岐にわたるが、コメンテーターとしては銃器犯罪を専門分野とする。テレビでは報道・情報番組を中心に出演多数。映画やドラマ、漫画などの監修も手がける。現在、元警察幹部らが所属するプロダクション「ミヤビ・プロモーション」代表。マスメディアにおける表現活動も続けている。
 
★2019.12.4(No.625) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『“人生の災害”に負けない マインドレスキュー』
(山と渓谷社/単行本/矢作直樹/2019.9)

平成は、1995年1月の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災など大規模な自然災害に見舞われた時代でした。また、豪雨や大型台風を発端とした土砂崩れ、猛暑による熱中症の被害など今まで経験してこなかった不慮の災害が多発しました。 令和になっても、理不尽な事件が多発しています。本書は困難に満ちた現代を生きるための指南の書です。

著者・矢作 直樹・・・昭和31年、横浜市生まれ。昭和56年、金沢大学医学部卒業。その後、麻酔科を皮切りに救急・集中治療、内科、手術部などを経験。平成11年、東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻および工学部精密機械工学科教授。平成13年、東京大学大学院医学部系研究科救急医学分野教授および医学部附属病院救急部・集中治療部部長。平成28年3月に任期満了退官。東京大学名誉教授。
 
★2019.11.27(No.624) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『もしも刑務所に入ったら 「日本一刑務所に入った男」による禁断解説』
(ワニブックスPLUS新書/河合幹雄/2019.12)


・刑務所に抱きやすい誤解から
・入所から退所するまでの流れ
・受刑者たちの暮らしや楽しみ
・刑務所の知られざる内部事情
・刑務官の過酷な仕事――まで

平易でわかりやすい言葉で追う。法務省刑事施設視察委員会委員長等を歴任した、「日本一刑務所に入った男」だからこそ語れた、今までの本にない、刑務所新書が誕生しました。

著者・河合幹雄・・・1960年に生まれる。1982年に京都大学理学部生物系を卒業。卒業後、同大学の文学部で社会学聴講生として学び、1986年、京都大学大学院法学研究科修士課程修了。1991年、京都大学大学院法学研究科法社会学専攻博士後期課程中退。1992年から1996年までパリ第10大学法学博士論文準備生への留学の経験もある。1988年、フランス国立科学研究センター比較法研究所 (IRJC) 助手。京都大学法学部助手等を経て、1993年から桐蔭学園横浜大学法学部法律学科専任講師。1997年、桐蔭横浜大学法学部法律学科専任講師、1998年、助教授、2004年、教授、2012年、法学部長、2016年、桐蔭横浜大学副学長。また1997年から一橋大学大学院法学研究科・法学部で長く非常勤講師を務める。スイスのチューリッヒやフランスのパリなど欧州各地での滞在経験も豊富。早稲田大学法学部兼任講師、法務省矯正局における「矯正処遇に関する政策研究会」の委員、日本法社会学会の理事、日本被害者学会理事、日本犯罪社会学会常任理事、横浜市奨学生選考委員、警察庁警察大学校特別捜査幹部研修所教官、法務省刑事施設視察委員会委員長、公益財団法人全国篤志面接委員連盟評議員、公益財団法人矯正協会業務執行役員候補者審議委員会委員、一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構基準策定委員会委員、一般財団法人河合隼雄財団評議員、特定非営利活動法人知的財産振興協会AV業界改革推進有識者委員会委員等も歴任。主な著書に『日本の殺人』 / 『殺人の歴史』 などがある。


(著者より)
単純に刑務所内部の様子を紹介するにしても、刑期を終えた元受刑者や、退官した刑務官から漏れ伝わる情報が十分すぎるほど世の中に出回っているのも事実である。とは言え、刑務所に何度も服役していた人でも、せいぜい数ヵ所が限界だろうし、刑務官として士官していた人であっても、全国各地に配属されることはない。私は法務省矯正局関連の評議員や刑事施設視察委員会委員長として、刑務所はもちろん少年院や女子少年院など、全国各地の矯正施設を視察してきた。言い換えれば、「日本一、刑務所に入った男」と言っても過言ではない。それだけに、本書で初めて書き記すこととなるサンクチュアリの情報が多聞に及んでいることだろう。もしも刑務所に入ったら―――と、想像しながら一読して頂ければ幸いである。最後に、本書は刑務所について理解を深めてもらうべく「もしも刑務所に入ったら」というタイトルをつけるに至った。それゆえに加害者目線になっているが、罪を犯せば必ず被害者がいることを忘れてはならない。刑務所の中の様子は知っていても、中には入ってもらいたくない。むしろ、入らないで頂きたい。本書がその一助となれば幸いである。                           
(構成)
序章刑務所に足を踏み入れるには?
1章「罪」によって行き先が決まっている
2章刑務所の暮らしはどんなものか?
3章受刑者の楽しみと癒し
4章刑務官とはどのような職務なのか?
5章刑務所が抱えている問題
終章 出所後の生活

(内容例)
・学校にひとりはいる札付きのワルでも、
刑務所には入ることは難しい
・タクシーを無賃乗車→そのまま刑務所へGO!?
・「特少帰り」という言葉はもう使えない
・「女子少年院」はセコム加入がマスト
・検身でガラス棒をお尻の穴に押し込まれる
・ひとりあたりのトイレの時間は5分以下
・右手で洗面器に湯を汲み、体に掛ける。回数は1回だけ
・「月2回のお菓子のために」受刑者は奮闘努力する
・模範囚は菓子を食べながら映画観賞会も
・作業量は時給ウン十円……
・刑務作業でエリート部門は図書工場と官計算工
・刑務所ならではの隠語解説
・大暴動のきっかけは、
「天つゆに大根おろしを初めから入れるか、好みで入れるか」
・刑務官こそが無期刑の囚人!?
・刑務官はひとりで呑みにいかない
・死刑執行は、突然、執行の朝に言い渡される
・死刑執行後には死刑を実行した刑務官は休暇をとる
・12月は退所のラッシュ
――など。
 
★2019.11.20(No.623) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『ルポ 京アニを燃やした男』(第三書館/単行本/日野百草/2019.12)

この国は、アニメ・マンガで、大量殺人が、易々(やすやす)と起こされる国になった! 犯人と同郷・同世代のコミックライターが、この事件の奥の奥にあるものを、探る。 著者は、「事件」を「常総」―「毒親」―「浦高」―「自殺」―「転落」―「執筆」―「宇治」―「決行」とキーワードを辿って追いかけ、「マスコミ報道」―「青葉はオタクだったか」―の考察を経て彼の「しくじり」を検証し、「文化に対する冒涜」と「リスペクト無き反知性」を指摘しつつ、彼我の距離を過大視しない。

「京アニ」放火殺人事件・・・2019年(令和元年)7月18日、京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオでさいたま市在住の職業不詳・青葉真司(当時41歳)がガソリンのような液体をまいて火をつけた。警察などによると、建物は全焼で、出火当時、中には従業員など74人がおり、35人が死亡、33人が重軽傷を負った。青葉は現場近くで身柄を確保されたが、手足や顔にやけどを負って意識不明の状態。警察によると、青葉が「死ね」と叫びながら犯行に及んだという目撃情報もあり、「小説を盗んだから放火した」という趣旨の話をしていたことも捜査関係者への取材で判明した。「京都アニメーション」の八田英明社長は取材に応じ、これまでも、嫌がらせなどが絶えなかったと話した。八田社長は、「死ねとか殺人(予告の)メールみたいなものもあります。日本のアニメーション業界を背負って立つ人たちなので、1人でも傷つき、命を落としていくというのは、たまったもんじゃないですね」と話した。10月5日、京都府警の取材で入院中の女性が死亡したことが判明。これで死亡者は36人となった。

著者・日野百草・・・1972年、千葉県野田市生まれ。 常総学院高等学校卒業後、スポーツ新聞の編集アルバイト、記者アシスタントを経て1993年、「パソコンパラダイス」(メディアックス)創刊号の執筆をきっかけに、角川書店(現・KADOKAWA)「コンプティーク」編集部のライターとして長きに渡り執筆。90年代後半には「プレイステーション通信」、「テックジャイアン」、「エムペグ・スペシャル」などの旧アスキー系雑誌を始め他誌でも執筆、『サクラ大戦』シリーズや『銀河お嬢様伝説ユナ』『サイレントメビウス』などのアニメムックやゲーム攻略本を手掛けたのちコアマガジン「メガストア」編集部に移り「ジータイプ」他の編集人を務めるなど、アニメ誌、ゲーム誌で一般向け・成人向け問わず幅広く執筆、編集。その間、佛教大学通信教育課程を経て日本福祉大学、大手前大学の通信教育部を卒業。専攻は社会保障および現代社会学。  それまでの上崎洋一(よーいち)としてのサブカルチャー業界での経験と人脈を元にフィールドワークを始め、『しくじり世代』(第三書館)でノンフィクション作家としてデビュー。  俳人としても作品「過去帳」で全国俳誌協会賞、「少年兵」で新俳句人連盟選外佳作、評論「『砲車』は戦争を賛美したか −長谷川素逝と戦争俳句−」で日本詩歌句随筆評論協会賞の奨励賞を受賞。各地で講師を務める。


はじめに

検証
 事件
 常総
 毒親
 浦高
 自殺
 転落
 執筆
 宇治
 決行

所感
 マスコミの報道
 青葉はオタクだったか
 しくじり
 文化に対する冒涜
 リスペクト無き反知性
 帰結
 青葉へ
 終りに

Q&A
 ●彼は京アニ・マンになりたかったのか?
 ●京アニに盗まれた「小説」は存在したか?
 ●大事件でも使い切れぬ大量油はなぜ?
 ●誰かに見咎められるために路上運搬?
 ●公園でベンチ泊して「声かけ」を期待?
 ●「死刑覚悟」は事件後思いついた発言?
 ●京アニ社内情報に予想以上に精通?
 ●何が彼を「決行」に向かわせたのか?
 ●「精神鑑定」―「無罪」はありうるか?

 
★2019.11.13(No.622) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『トリカブト 「本庄保険金殺人事件」元捜査一課刑事の回想』
(宝島社/単行本/大澤良州/2019.11)


1999年、劇場型犯罪として日本中の注目を集めた埼玉・本庄保険金殺人事件。主犯・八木茂の死刑が確定し、犯行に関与した愛人たちもそれぞれ実刑判決を受けた。複雑な毒殺のトリックを執念の捜査で暴いた元・埼玉県警捜査一課刑事が事件から20年目に「史上最大の作戦」のすべてを明かします。

関連ページ・・・戦後の主な毒殺事件→埼玉県本庄市保険金殺人事件
 
★2019.11.6(No.621) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『昭和スターたちの一番長い日 50の事件簿』
(宝島社/文庫/別冊宝島編集部[編]/2019.11)


「黄金の昭和」を彩ったスターたちの系譜。
時代を背負った芸能・スポーツ界の大物たちの栄光とスキャンダルを全収録。
原節子、美空ひばり、山口百恵、吉永小百合、松田聖子、中森明菜、高倉健、津川雅彦、
長嶋茂雄、ビートたけしほか、日本を揺るがせた「事件」を秘話とともに回想する。
 
★2019.10.30(No.620) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『五・七・五で伝える刑事弁護 その原点と伝承』
(現代人文社/単行本/神山啓史/2019.10)


日本ではじめての刑事専門弁護士である著者は、生き生きとした法廷の実現を追い求めてきた。本書は、刑事弁護100句、弁護団を一緒に組んだ弁護士との対談、若手弁護士とのインタビューなどを通して、神山刑事弁護の技術(わざ)とそのこころを伝える。

著者・神山啓史(かみやま・ひろし)・・・1955年生まれ。中央大学法学部卒業。司法研修所第35期修了。1983年弁護士登録。2014
〜2018年司法研修所教官。主な著作に『新版 刑事弁護』(共編、現代人文社、2009年) / 『刑事弁護の基礎知識』(共著、有斐閣、2015年)などがある。

目次

刊行に寄せて………………大薗昌平
序にかえて2句………………神山啓史

第1部 五・七・五で伝える刑事弁護100句 神山啓史
第2部 刑事弁護の原点と伝承
第1章 あの事件を語る
1 【対談】徹底的な調査による弁護活動――交通事故無罪事件と反対尋問研究会から学んだこと………………高山俊吉 VS 神山啓史
2 【対談】他流試合で弁護活動の幅が広がる――オウム真理教幹部事件での弁護団活動から学んだこと………………山内久光 VS 神山啓史
3 【対談】対等で自由に意見が述べられる環境を――東電女性社員殺人事件の弁護活動から学んだこと………………神田安積 VS 神山啓史

第2章 【講義】東電女性社員殺人事件の教えるもの――刑事弁護の責任とやりがい………………神山啓史

第3章 【座談会】司法研修所の刑弁教育改革を振り返る………………水上洋・北川朝恵・神山啓史

刑事弁護の心情4句………………神山啓史

第4章 【インタビュー】神山啓史弁護士に聞く
1 法廷に立つ醍醐味とやりがいを感じて欲しい、そして「憧れ」をもち続けてほしい………………聞き手:趙誠峰・久保有希子・虫本良和
2 『五・七・五で伝える刑事弁護』の原点………………聞き手:趙誠峰・久保有希子・虫本良和

第5章 神山啓史弁護士を語る
神山刑事弁護とともに………………大出良知
畏友 神山啓史………………村山浩昭…
神のような変人? 神山啓史弁護士に思う………………押田茂實

結びにかえて2句………………神山啓史


関連ページ・・・オウム真理教 / 東電OL殺人事件
 
★2019.10.23(No.619) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『死刑囚の有限と無期囚の無限』
(コールサック社/単行本/加賀乙彦/2019.10)


本書は、加賀乙彦氏の評論集の中から死刑囚と無期囚について、どのように考えているかを中心テーマにしている批評文を集め、またその基礎となった『死刑囚と無期囚の心理』からも主要な部分を収録し、さらに小説「宣告」からも死刑囚と精神科医との交流場面を描いた箇所を5章に再録している。この評論集は加賀氏の精神科医・長編小説家・クリスチャンとしての存在が生涯をかけて三位一体となって熟成されてくる構成になっている。

著者・加賀乙彦・・・1929年(昭和24年)、東京生れ。作家。東京大学医学部卒。東京拘置所医務部、北フランスの精神病院、東大医学部精神医学教室、東京医科歯科大犯罪心理学教室等で勤務の後、創作活動に専念。主な著書・・・『フランドルの冬』(1968年、芸術選奨文部大臣新人賞)/『帰らざる夏』(1973年、谷崎潤一郎賞)/『宣告』(1979年、日本文学大賞)など多数。

目   次

序文 死刑囚と無期囚の研究

T 刑死した友へ
一 『文学と狂気』(一九七一年)より
二 『虚妄としての戦後』(一九七四年)より
三 『死刑囚の記録』(一九八〇年)より

U 『死刑囚と無期囚の心理』(一九七四年)より
一 拘禁反応の心因性
二 拘禁中の精神状態と行動についての心理学的研究

V 『ある死刑囚との対話』(一九九〇年)より
一 「まえがき」より
二 書簡より
三 「あとがき」より

W 文学・宗教から「死へのアプローチ」
一 『生と死と文学』(一九九六年)より
二 『科学と宗教と死』(二〇一二年)より

X 小説『宣告』(一九七九年)より
一 「第二章 むこう側 1」より
二 「第五章 死者の舟 4」より
三 「第七章 裸の者 8・9」より

 解説 鈴木比佐雄

 初出一覧
 
★2019.10.16(No.618) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『ルポ 平成ネット犯罪』
(ちくま新書/渋井哲也/2019.9)


平成の30年間で日常生活に欠かせないものになったインターネットだが、アンダーグラウンドな世界も広がっている。出会い系サイトやSNSによる売買春、ネットストーカー、仲間を募った集団自殺。裏サイトの誹謗中傷やいじめ、闇サイトの違法・脱法ドラッグ売買。しかし孤独の沼に沈む人にとって、そこはライフラインでもある。誰が読むともしれない日記をつづり、自殺志願者が語り合う。顔が見えないからこそ、本音をさらけ出せる居場所になる。新しいメディアと個人のかかわりを取材するジャーナリストが、その背景と変化を追う。

著者・渋井哲也・・・1969年、栃木県生まれ。ジャーナリスト、中央大学文学部講師。東洋大学大学院文学研究科教育学専攻博士前期課程修了。元長野日報記者。主にネット事件、自殺問題、若者の生き方、サブカルチャー等を取材。1998年から、ウェブと生きづらさをテーマに取材を進めている。他の著書・・・『絆って言うな!』 / 『中高生からのライフ&セックス サバイバルガイド』など多数。
 
★2019.10.9(No.617) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『無実の死刑囚 増補改訂版 三鷹事件 竹内景助』
(日本評論社/単行本/高見澤昭治/2019.10)


6名の死者を出した列車暴走事件から70年。被告人うち竹内景助だけが有罪・死刑宣告を受けた。いま再審で竹内の無罪を証明する。

三鷹事件・・・1949年(昭和24年)7月15日、国鉄中央闘争委がストを含む実力行使で闘うことを最後通告した当日の出来事だった。午後9時24分、無人電車が中央線三鷹駅構内から暴走、改札口と階段をぶち抜き、交番を全壊して民家に突入した。6人が死亡、20余人が重軽傷を負った。交番にいた4人の巡査は全員無事で、しかも戸籍簿まで持ち出して避難を完了していた。まるで事件を予期していたかのようである。検察当局は共同謀議による計画的犯行と直ちに断じ、三鷹電車区分会執行委員長の飯田七三ら9人の共産党員と同区検査係の非党員の竹内景助の10人を次々と逮捕した。吉田茂首相は「共産党は虚偽とテロを常套手段として、民衆の社会不安をあおっている」と新聞に発表した。10人は「電車往来危険転覆致死」容疑で起訴されたが、1年後の1950年(昭和25年)8月11日、1審判決は共産党員の共同謀議を「空中楼閣」と断じた。そして、竹内景助の単独犯行として無期懲役、他の9人に無罪の判決を言い渡した。高裁、最高裁の判決でも、事実認定の基本線は変わらなかったが、竹内に対しては、2審で死刑判決が下され、1955年(昭和30年)6月22日の最高裁判決でも8対7の1票差で、2審判決が支持され、竹内の死刑が確定した。1967年(昭和42年)1月18日、再審請求中、竹内は充分な治療を受けられずに脳腫瘍のため、東京拘置所で死亡した。1審判決が下るまで、否認、単独犯行、共犯説、単独犯行、全面否認、単独犯行と、めまぐるしくその供述を変え、高裁での死刑判決直後、全面否定して以降は無実を主張した。「自白」以外に物的証拠は何もなかった。共産党シンパである竹内は、この事件の罪を自分1人でかぶることにより、逮捕されたメンバー、あるいは窮地に立った共産党を救おうと考えていたようである。三鷹事件により、日本共産党員9人、非党員10人が次々と逮捕されたが、これに追い打ちをかけるように、1949年(昭和24年)7月18日には、国鉄が国鉄中央闘争委員ら59人の免職を発令。事実上の分裂に追い込まれる中、7月21日、ついに、国鉄職員9万4312人の人員整理が完了。国鉄労働組合側の完璧な敗北だった。2011年(平成23年)11月10日、病死した竹内の長男・健一郎(当時68歳)が東京高裁に2回目の再審請求した。東京高裁は竹内本人による再審請求審を死亡後に終了させており、44年ぶりの再審請求となる。弁護団はこの日、「事故当時、竹内元死刑囚と一緒に入浴していた」と判決確定後に明かした同僚の口述書など、計38点を新証拠として提出した。2019年(令和元年)7月31日、第2次再審請求で東京高裁は再審を認めない決定をした。8月5日、遺族側が東京高裁判決を不服として異議申し立て。

著者・高見澤昭治・・・弁護士/東京クローバー法律事務所。1942年、東京で生まれ、信州で育つ。早稲田大学法学部大学院修士課程修了。日本評論社に入社し、法学セミナーの編集などを担当。1972年、司法試験に合格。国や自治体、病院などを相手にした事件、銀行などの金融機関を被告に、多数の弁護士と弁護団を組んで困難な事件に取り組む。日本評論社に在籍中、『別冊法学セミナー 基本法コンメンタール』を発案し、発行に携わる。なお、団体活動としては青年法律家協会弁護士学者合同部会、日本民主法律家協会の役員を歴任。映画『日独裁判官物語』の制作に関わる。

目次
プロローグ
第1章 事件発生と当時の社会情勢
第2章 新聞報道に現れた捜査の動き
第3章 法廷内外での熾烈なたたかいと竹内の孤立
第4章 竹内の人柄・生い立ちと日常生活
第5章 竹内の“自白"とその信用性
第6章 一審裁判所の判断とその問題点
第7章 高裁・最高裁の判断とその問題点
第8章 再審請求と裁判所の判断
エピローグ

三鷹事件/竹内景助関係年表


関連ページ・・・下山事件
 
★2019.10.2(No.616) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『映画になった驚愕の実話(鉄人シネマ書籍シリーズ)』
(鉄人社/単行本/鉄人ノンフィクション編集部/2019.10)

本書は、実際に起きた事件や事故をベースにした映画と作品の題材となった史実の顛末を辿った1冊である。
映画と現実はどこが違うのか。 劇中で描かれなかった本当の動機、犯行の詳細、事件関係者の過去とその後。
事件が映画に映画が事件に及ぼした予期せぬ影響。全てを知って思い知るがいい。真相はそうだったのか !

第1章 衝撃
「モリーズ・ゲーム」
伝説の違法ポーカー屋オーナー、モリー・ブルームの逆転人生
「リング」
"千里眼事件"の真偽と顛末
「スノーデン」
元CIA職員エドワード・スノーデンの告発と亡命
「紙の月」
三和銀行オンライン詐欺事件
「アメリカン・ギャングスター」
映画とはまるで異なるフランク・ルーカス麻薬王国の興亡
「トゥルー・ストーリー」
『NYタイムズ』元記者と一家殺害犯の世にも不思議な物語
「ブリッジ・オブ・スパイ」
独グリーニッケ橋 スパイ交換劇の顛末
「バロウズの妻」
ジョーン・ボルマー射殺事件


第2章 歴史の闇
「タクシー運転手 約束は海を越えて」
光州事件に遭遇したタクシードライバーの映画とは違う素顔
「1987、ある闘いの真実」
ソウル大学生拷問致死事件
「サバービコン 仮面を被った街」
フィラデルフィア「レヴィットタウン」人種差別暴動
「マルコムX」
マルコムX暗殺事件の真実
「主婦マリーがしたこと」
マリー=ルイーズ・ジロー事件
「誘導尋問」
マクマーティン保育園裁判
「帝銀事件 死刑囚」
闇に葬られた帝銀事件の真相
「サルバドールの朝」
25歳の青年サルバドールはこうして処刑された


第3章 凶悪
「犯罪都市」
ソウル警察 中国マフィア掃討作戦
「女は二度決断する」
NSU連続殺人事件
「ロクヨン」
荻原功明ちゃん誘拐殺人事件
「アニマルズ 愛のケダモノ」
ムーアハウス連続強姦殺人事件
「誘拐の掟」
南カリフォルニア「ツールキラー」事件
「モンスターズクラブ」
ユナボマー事件
「夜よ、こんにちは」
モーロ元伊首相誘拐殺人事件


第4章 震撼
「エミリー・ローズ」
アンネリーゼ・ミシェル悪魔憑依事件
「八日目の蝉」
日野OL不倫放火殺人事件
「奴隷の島、消えた人々」
新安塩田奴隷事件
「マイティ・ハート 愛と絆」
ダニエル・パール誘拐殺害事件
「マイヤーリング」
オーストリア皇太子情死事件の謎
「ジョーズ」
ニュージャージー・サメ襲撃事件
「エリカ38」
山辺節子 つなぎ融資詐欺事件
「八甲田山」
八甲田雪中行軍遭難事件


第5章 戦争の悪夢
「ヒトラーと戦った22日間」
ソビボル絶滅収容所 ユダヤ人大脱走事件
「ちいさな独裁者」
エムスラントの処刑人、ヴィリー・ヘロルト
「狂った血の女」
オズワルド・ヴァレンティ&ルイザ・フェリダ処刑事件
「海と毒薬」
九州大学生体解剖事件
「オペレーション・フィナーレ」
アドルフ・アイヒマン捕獲作戦
「ハンバーガー・ヒル」
ベトナム937高地 泥まみれの死闘
「ローン・サバイバー」
参加者19人が戦死した悪夢の「レッド・ウィング作戦」
「告発のとき」
リチャード・デイビス殺害事件

 
★2019.9.25(No.615) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『なぜ元公務員はいっぺんにおにぎり35個を万引きしたのか ビジネスマン裁判傍聴記』
(プレジデント社/単行本/北尾トロ/2019.10)


「おにぎり35個万引き事件」の43歳被告人の逮捕時の所持金は147円。3つの大学を卒業し公務員の職に就いたエリート男がなぜ……。 ほか、ふとした邪心や油断、運命の悪戯によって犯罪に手を染めた人たち、「現在は無職」となった33人の被告人の物語を、法廷ウオッチ19年の著者が紡ぐ。

著者・北尾トロ・・・1958年、福岡県生まれ。法政大学卒。フリーターなどを経てフリーライターとなり、2005年より裁判傍聴を定期的にスタート。2010年にノンフィクション専門誌『季刊レポ』を創刊し、2015年まで編集長を務める。移住した長野県松本市で狩猟免許を取得。猟師としても活動中。 主な著書に『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』 / 『裁判長!  おもいっきり悩んでもいいすか』など。

目次

まえがき

【第1章 ビジネスマン裁判傍聴記】

■お金編
■女・酒・クスリ編
■小事件編
■情欲編
■被告人を助ける人々編

【第2章 法廷の人に学ぶビジネスマン処世術】

■被告人(表情・外見)編
■被告人(言い訳・答弁)編
■弁護士編
■裁判長編
■検察その他編

あとがき
 
★2019.9.18(No.614) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『悪について誰もが知るべき10の事実』
(講談社/単行本/ジュリア・ショウ/2019.9)


人はなぜ平然と差別、嘲笑、暴力に加担するのか?
人間をモンスターに変えるものは何か?
ファクトが語る脳と遺伝子のダークサイド。
激しい賛否両論を巻き起こす著者の話題書!

著者・ジュリア・ショウ・・・ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(UCL)心理学科の科学者。学術研究、講義、鑑定人としての仕事を通じ、さまざまなやり方で犯罪行為の理解に努めてきた。刑事事件の専門家として助言を与え、警察や軍で研修をおこない、犯罪者の更生プログラムの評価をおこなってきた。2016年に出版され、ベストセラーとなった著書The Memory Illusion: Remembering, Forgetting, and the Science of False Memory(邦訳『脳はなぜ都合よく記憶するのか』)は20ヵ国語に翻訳された。これらの業績は、CNN、BBC、ニューヨーカー誌、ワイヤード誌、フォーブス誌、ガーディアン紙、デア・シュピーゲル誌で取り上げられている。

第1章 あなたの中のサディスト――悪の神経科学
第2章 殺すように作られた――殺人願望の心理学
第3章 フリークショー――不気味さを解剖する
第4章 テクノロジーの光と影――テクノロジーは人をどう変えるか
第5章 いかがわしさを探る――性的逸脱の科学
第6章 捕食者を捕まえるために――小児性愛者を理解する
第7章 スーツを着たヘビ――集団思考の心理学
第8章 私は声を上げなかった――服従の科学
 
★2019.9.11(No.613) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『黄金州の殺人鬼 凶悪犯を追いつめた執念の捜査録』
(亜紀書房/単行本/ミッシェル・マクナマラ/2019.9)


1970 -80年代に米国・カリフォルニア州を震撼させた連続殺人・強姦事件。
30年以上も未解決だった一連の事件の犯人「黄金州の殺人鬼」(ゴールデン・ステート・キラー)を追い、
独自に調査を行った女性作家による渾身の捜査録。
 
★2019.9.4(No.612) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『黒い賠償 賠償総額9兆円の渦中で逮捕された男』
(彩図社/単行本/高木瑞穂/2019.8)


東日本大震災によって引き起こされた福島第一原発事故によって、周辺住民や事業者は甚大な経済的打撃を受けた。その救済措置として2011年8月に原子力損害賠償支援機構法が成立し、東京電力は同年9月から本格的な賠償を始めた。東京電力によれば、2019年7月12日までで請求は延べ290万件を超え、約9兆622億円が被害者に支払われている。そしてその財源には、国民の税金や電気代が充てられている。
本書では、福島原子力補償相談室で約3年間、賠償係として勤務した人物をノンフィクションライターの高木瑞穂氏が徹底取材。世間から東京電力に厳しい眼差しが向けられる中で起こっていった杜撰な賠償金支払いの実態、そしてそれに目を付けた詐欺師たちが賠償金詐欺に乗り出していく流れ。更に賠償係自身もその渦に巻き込まれ逮捕されてしまう。「正当」な賠償があった一方で、「黒い」賠償もあった。賠償金を巡る狂騒曲の中で本当に悪かったのは誰なのか?社会のタブーに踏み込んだ1冊。

著者・高木瑞穂・・・ノンフィクションライター。風俗専門誌編集長、週刊誌記者などを経てフリーに。主に社会・風俗の犯罪事件を取材・執筆。著書に『売春島「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ』(彩図社) / 『裏オプ JKビジネスを天国と呼ぶ“女子高生”12人の生告白』(大洋図書)など。

目次


第一章 疑惑の共犯
第二章 東電入社
第三章 賠償係
第四章 マネーゲーム
第五章 賠償詐欺捜査官
第六章 賠償金
第七章 裁判と述懐
 
★2019.8.28(No.611) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『詐欺師をはめろ 世界一チャーミングな犯罪者vs.FBI』
(早川書房/単行本/デイヴィッド・ハワード/2019.8)


巧みな話術と複雑な仕組みを駆使し、銀行や不動産業者から数百万ドルを騙し取る名うての詐欺師「フィル」ことフィリップ・キッツァー。なかなか尻尾を見せないフィルとその仲間たちを一網打尽にすべく、2人の若きFBI捜査官が駆け出しの詐欺師に化けて彼に近づく。次のカモを求めて、東京、フランクフルト、全米各地を巡る3人の珍道中、犯罪者と捜査官の間に芽生えた不思議な友情のゆくえは? 虚実入り乱れる駆け引きを描く傑作ノンフィクション。

著者・デイヴィッド・ハワード David Haward・・・アメリカの作家、雑誌編集者。編集チームの一員として、これまでに全米雑誌賞を4度受賞している。『ニューヨーク・タイムズ』『アウトサイド』『メンズ・ジャーナル』『トラベル・アンド・レジャー』『バイシクリング』などに寄稿。家族とペンシルヴァニア在住。

目次

第1部 追跡(銀行の乗っ取り方―1976年7月
情報提供者―1976年10月18日 ほか)
第2部 駆け引き(サンダーバード・モーテル―1977年2月15日
ハロー、クリーブランド―1977年2月16日 ほか)
第3部 恐怖の街(メイフラワーの清教徒たち―1977年5月6日
ラインストーン・カウボーイ―1977年5月18日 ほか)
第4部 報い(信じないと見えないこと―1977年10月18日
唯一の選択肢―1977年10月19日 ほか)
 
★2019.8.21(No.610) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『孤絶 家族内事件』
(中央公論新社/単行本/読売新聞社会部/2019.8)


介護殺人、ひきこもり、児童虐待、孤立死―周囲から孤立した家族の中で起きた悲劇。事件の背景には、限界まで追い込まれた当事者の苦悩があった。

目次
第1部 介護の果て
第2部 親の苦悩
第3部 幼い犠牲
第4部 気づかれぬ死
第5部 海外の現場から
 
★2019.8.14(No.609) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『死刑囚200人 最後の言葉』
(宝島社/単行本/別冊宝島編集部[編]/2019.8)



究極の刑罰「死刑」を宣告された死刑囚たち。
彼らは今日も、拘置所のなかで「その日」と向き合い続けている。
命を殺めた人間が、自らの命をもって罪を償うとき、
彼らはどのような態度を見せるのか。
戦後、死刑が確定した100名超の死刑囚たちの半生と
「執行」をめぐるドラマを総括します。

目次

イントロダクション
1章 「死刑」の基礎知識
2章 旅路
3章 彼岸
4章 贖罪
5章 真実
確定死刑囚リスト

 
★2019.8.7(No.608) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『もう逃げない。 いままで黙っていた「家族」のこと』
(ビジネス社/単行本/林眞須美死刑囚長男/2019.7)


21年前の朝、目が覚めたらぼくは「殺人犯」の息子になっていた
いじめ、差別、婚約破棄・・・・・・迷い、苦しみながら、それでも強く生きていく。

事件以来21年間、親、そして世間から架せられた重い「十字架」を背負い続ける
和歌山カレー事件、林眞須美死刑囚の長男が初めて明かす
「罪と罰」、そして「生きること」の本当の意味。


目次

●プロローグ 〜長いお別れ〜
●第1章 狂騒 〜ぼくの目に映った事件の真相〜
●第2章 宿命 〜ちょっと奇妙な家族の物語〜
●第3章 絶望 〜終わりのない“断罪”の日々〜
●第4章 葛藤 〜「死刑囚の子ども」という十字架〜
●第5章 覚悟 〜やっと見つけた自分らしく生きる道〜
●エピローグ 〜母と笑い合える日〜
 
★2019.7.31(No.607) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『犯罪学大図鑑』
(三省堂/大型本/DK社[編]/2019.7)


強盗、詐欺、誘拐、殺人から、知能犯罪、組織犯罪、暗殺と政治的陰謀まで世界中の歴史に残る犯罪をオールカラーの写真や図解とともに解説。事件の概要にとどまらず、犯罪者の心理や多様な捜査方法、社会に与えた影響まで、幅広く考察する。犯罪をとおして人間と社会の本質をみきわめたい人のための一冊。

目次

はじめに

強盗、泥棒、放火魔

トーマス・ブラッド/ジョン・ネヴィソン/エドワード・〈黒髭〉・ティーチ/バークとヘア/ジェイムズ=ヤンガー・ギャング団/ボニーとクライド/大列車強盗/ビル・メイソン/ワールドカップ盗難事件/D・B・クーパー/ソシエテ・ジェネラル銀行強盗/ジョン・マクリーン/プーラン・デヴィ/ジョン・レナード・オール/アントワープのダイヤモンド強盗/チェッリーニの塩入れ盗難事件/ロシア−エストニア間ウォッカ・パイプライン/ハットン・ガーデン強盗事件

詐欺師たち

首飾り事件/クロフォード家の相続財産/エッフェル塔売却事件/ハリー・ドメラ/エルミア・デ・ホーリー/ドリス・ペイン/アルカトラズからの脱出/フランク・アバグネイル/クリフォード・アーヴィング/コンラート・クーヤウ/ファインコットン号事件

知能犯罪

ミシシッピ計画/ブラックフライデー金買い占め事件/チャールズ・ポンジ/ティーポット・ドーム事件 /ボパール化学工場事故/シティ・オブ・ロンドン債券強奪事件/バーニー・メイドフ/エンロン社事件/ジェローム・ケルヴィエル/シーメンス社贈賄事件/SpyEyeマルウェアによるデータ盗難/フォルクスワーゲン社排ガス不正事件

組織犯罪

ホークハースト・ギャング/シチリア・マフィア/三合会/ワイルドバンチ/ビール戦争/ヤクザ/ヘルズ・エンジェルス/クレイ兄弟とリチャードソン兄弟/メデジン・カルテル/〈フリーウェイ〉・リック・ロス

誘拐・脅し

ポカホンタスの誘拐/ティッチボーン詐称事件/リンドバーグ愛児誘拐事件/ジョン・ポール・ゲティ三世誘拐事件/パティ・ハースト誘拐事件/チャウチラ誘拐事件/ナターシャ・カンプッシュ誘拐事件

殺人

ネアンデルタール人の殺人/ジャン・カラス事件/ダニエル・マクノートン/ドリッピング殺人者/リジー・ボーデン/ストラットン兄弟/クリッペン医師/カイヨー夫人/ブラック・ダリア事件/平沢貞通/テキサス・タワー乱射事件/マンソン・ファミリー/アザリア・チェンバレンの死/ジョン・レノン殺害事件/ロベルト・カルヴィ殺害事件/カーク・ブラッズワース/ジャイムズ・バルジャー殺害事件/O・J・シンプソン/クレイグ・ジェイコブセン/トゥパック・シャクールとビギー・スモールズ殺害事件

連続殺人者

劉彭離/アリス・カイトラー/エリザベート・バートリ/切り裂きジャック/ハーヴェイ・グラットマン/テッド・バンディ/イアン・ブレイディとマイラ・ヒンドリー/フレッド&ローズマリー・ウェスト/ゾディアック事件/ハロルド・シップマン/アンドレイ・チカチーロ/ジェフリー・ダーマー/コリン・ピッチフォーク/ジョン・エドワード・ロビンソン

暗殺と政治的陰謀

ローマ皇帝ペルティナクスの暗殺/暗殺教団/エイブラハム・リンカーンの暗殺/ドレフュス事件/ラスプーチン暗殺/ジョン・F・ケネディの暗殺/アルド・モーロの誘拐/イングリッド・ベタンクールの誘拐/アレクサンドル・リトビネンコの毒殺

犯罪録/索引/訳者あとがき
 
★2019.7.24(No.606) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『わたし、虐待サバイバー』
(ブックマン社/単行本/羽場千恵/2019.8)

義父の性的虐待、母のネグレスト、精神病院閉鎖病棟の闇・・・。トラウマは一生続くだろう。それでも、明るく笑って前に進みたい! --SNSで話題の著者・羽馬千恵(はばちえ)が、虐待を受けて育った子どもが、大人になっても多くのトラウマや精神疾患を抱え、社会を渡り歩くことがどれほど困難かを赤裸々に綴った衝撃の問題作。親に殺されなければ、なかなかニュースに取り上げられない「虐待事件」。殺されず生き延びた大人の「未来」にもっと目を向けてほしい。 精神科医の和田秀樹氏との特別対談「虐待サバイバーたちよ、この恐ろしく冷たい国で、熱く生きて行こう! 」も必読!

著者・羽場千恵(はば・ちえ)・・・1983年、兵庫県赤穂市生まれ。虐待サバイバー。大人の未来(全国虐待当事者の会)理事長。虐待被害の当事者として、社会に必要な支援などを啓発している。
 
★2019.7.17(No.605) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『「助けて」が言えない SOSを出さない人に支援者は何ができるか』
(日本評論社/単行本/松本俊彦/2019.7)


「困っていません」と言われた時、あなたならどうしますか? 虐待・貧困、いじめ、自傷・自殺、依存症、性被害…さまざまなフィールドから援助と援助希求を考える。『こころの科学』大好評特別企画、5つの章を加え待望の書籍化。

著者・松本俊彦・・・国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長。1993年、佐賀医科大学卒業。横浜市立大学医学部附属病院にて臨床研修修了後、国立横浜病院精神科、神奈川県立精神医療センター、横浜市立大学医学部附属病院精神科を経て2004年に国立精神・神経センター(現、国立精神・神経医療研究センター)精神保健研究所司法精神医学研究部専門医療・社会復帰研究室長に就任。以後、同研究所自殺予防総合対策センター自殺実態分析室長、同副センター長を歴任し、2015年より現職。2017年より国立精神・神経医療研究センター病院薬物依存症センターセンター長を併任。

目次

1 助けを求められない心理
 1 「医者にかかりたくない」「薬を飲みたくない」
    ーー治療・支援を拒む心理をサポートする……佐藤さやか
 2 「このままじゃまずいけど、変わりたくない」
    ーー迷う人の背中をどう押すか……澤山 透
 3 「楽になってはならない」という呪い
    ーートラウマと心理的逆転……嶺 輝子
 4 「助けて」ではなく「死にたい」
    ーー自殺・自傷の心理……勝又陽太郎
 5 「やりたい」「やってしまった」「やめられない」
    ーー薬物依存症の心理……松本俊彦
 6 ドタキャン考
    ーー複雑性PTSD患者はなぜ予約が守れないのか……杉山登志郎


2 子どもとかかわる現場から
 7 「いじめられている」と言えない子どもに、大人は何ができるか
    ……荻上チキ
 8 「NO」と言えない子どもたち 
    ーー酒・タバコ・クスリと援助希求……嶋根卓也
 9 虐待・貧困と援助希求
    ーー支援を求めない子どもと家庭にどうアプローチするか
    ……金子恵美


3 医療の現場から
 10 認知症のある人と援助希求
    ーーBPSDという用語の陥穽……大石 智
 11 未受診の統合失調症当事者にどうアプローチするか
    ーー訪問看護による支援関係の構築……廣川聖子
 12 「人は信じられる」という信念の変動と再生について
    ーー被災地から……蟻塚亮二
 13 支援者の二次性トラウマ、燃え尽きの予防……森田展彰・金子多喜子


4 福祉・心理臨床の現場から
 14 「助けて」が言えない性犯罪被害者と社会構造……新井陽子
 15 薬物問題を抱えた刑務所出所者の援助希求
    ーー「おせっかい」地域支援の可能性……高野 歩
 16 性被害にあい、生き抜いてきた男性の支援……山口修喜


5 民間支援団体の活動から
 17 どうして住まいの支援からはじめる必要があるのか
    ーーホームレス・ハウジングファースト・援助希求の多様性・
    つながりをめぐる支援論……熊倉陽介・清野賢司
 18 ギャンブルによる借金を抱えた本人と家族の援助希求
    ーーどこに相談に行けばよいのか……田中紀子
 19 ゲイ・バイセクシュアル男性のネットワークと相談行動
    ーーHIV・薬物使用との関連を中心に……生島 嗣


座談会:「依存」のススメーー援助希求を超えて
  ……岩室紳也×熊谷晋一郎×松本俊彦
 
★2019.7.10(No.604) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『少年犯罪はどのように裁かれるのか。 成人犯罪への道をたどらせないために』
(合同出版/単行本/須藤明/2019.7)


いま、少年犯罪を厳罰化するため、少年法の適用年齢を18歳未満に引き下げ、少年を大人と同様に刑法の元で裁くことが検討されている。

しかし、少年を刑法で裁いても、必ずしも「厳罰化」につながらないどころか、十分な更生や再犯防止の教育すら受けないままの少年が、社会に放り出されるだけで、その先に見えるのは、はたして社会不安の低減あるいは増加だろうか。

「甘やかし」として批判されてきた少年法の教育・福祉機能の本質を見直し、罪を犯してもやり直せる社会、保護を求める権利が保証される社会をいかにつくるか、いま、それが問われている。

著者・須藤明・・・栃木県生まれ。駒沢女子大学人文学部心理学科教授。臨床心理士、さいたま市スクールカウンセラー・スーパーバイザー。専門は犯罪心理学、家族心理学。裁判所職員総合研修所研究企画官、広島家庭裁判所次席家庭裁判所調査官などを経て、2010年から現職。2015年2月に発生した「川崎市中1男子生徒殺害事件」では、弁護側の依頼によって少年の心理鑑定をおこない、被告(少年X)側証人として法廷で証言した。
 
★2019.7.3(No.603) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『犯罪学入門 ガバナンス・社会安全政策のアプローチ』
(慶應義塾大学出版会/単行本/小林良樹/2019.7)


犯罪などから社会の安全をいかに守るか? 犯罪対策を始めとする社会安全の問題は、警察や法曹関係者等の一部の専門家によって主に取り扱われてきた。しかし、今日、専門家ではない一般国民であっても、日常生活の中で社会安全の問題に遭遇する場面は次第に多くなっており、社会安全の問題に関する自分自身の意見を持たなければならない場面も多くなっている。そこで、@国民の視点を中心に据え、A実効性のある政策を検討するための理論枠組みであり、B多様なアクターを検討の対象とする新たなアプローチ「社会安全政策論」から、第一線の警察行政に従事してきた著者が犯罪学を案内し、社会安全政策論の考え方をやさしく解き明かす。あなたが当事者ならどう考えるのか? 犯罪等の問題を必ずしも専門に取り扱ったことのない読者を主な対象とする入門テキスト。

著者小林良樹・・・明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科特任教授。早稲田大学博士(学術)、ジョージワシントン大学修士(MIPP)、香港大学修士(MIPA)、トロント大学修士(MBA)。1964年、東京都生まれ。1987年、東京大学法学部卒業後に警察庁入庁。在香港日本国総領事館領事、在米国日本国大使館参事官、警察庁国際組織犯罪対策官、慶應義塾大学総合政策学部教授、高知県警察本部長等を歴任。2019年3月、内閣官房審議官(内閣情報調査室・内閣情報分析官)を最後に退官。同年4月より現職。専門はインテリジェンス、国際テロ、社会安全政策等。主要著作に『インテリジェンスの基礎理論〔第2版〕』他多数。
 
★2019.6.26(No.602) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『刑事弁護人』
(講談社現代新書/亀石倫子&新田匡央/2019.6)


「権力の暴走を許してはいけない」

すべてが実話。迫力と感動の法廷ドキュメント

罪を犯したかもしれない人物の車に警察が勝手にGPSを取り付け、徹底的に行動を把握する行為を繰り返していた――。令状なき捜査は許されるのか。警察が、一般市民の行動確認を行う危険性はないのか。2017年に「令状なきGPS捜査は違法」の最高際判決を日本で初めて勝ち取った弁護団。その弁護団を率いた女性弁護士の奮闘とチームの苦悩・活躍を描く。

著者・・・

亀石倫子(かめいし・みちこ)・・・弁護士。2009年、大阪弁護士会に登録。刑事事件専門の法律事務所に入所。在籍6年間で担当した刑事事件は200件以上。特に、窃盗症(クレプトマニア)や性犯罪の弁護経験が豊富であるほか裁判員裁判の対象となる重大事件も20件以上担当している。2016年に法律事務所エクラうめだを開設。これまで培ってきた刑事弁護の経験とノウハウを生かし、女性弁護士ならではの視点ときめ細かさを活かし、離婚や男女トラブルも数多く手掛ける。

新田匡央(にった・まさお)・・・1966年、横浜市生まれ。1990年、明治大学商学部卒業。10年間の会社勤めののち、2000年よりライターを名乗る。ノンフィクションの執筆、ビジネス書のライティングを手がける。著書に『山田洋次 なぜ家族を描き続けるのか』がある。
 
★2019.6.19(No.601) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

『アメリカ人のみた日本の死刑』
(岩波新書/デイビッド・T・ジョンソン/2019.5)


世界的に廃止の流れにあるなかで「独特の死刑存置国」となっている日本。秘密裏の執行、刑事司法における否定の文化、死刑制度を取り巻く政治社会文化までをアメリカの死刑制度の失敗と比較しながら鋭く分析する。

著者・デイビッド・T・ジョンソン(David. T. Johnson)・・・ハワイ大学教授(社会学)。“The Japanese Way of Justice:Prosecuting Crime in Japan”(『アメリカ人のみた日本の検察制度―日米の比較考察』シュプリンガーフェアラーク東京)は、米国犯罪学会賞および米国社会学会賞を受賞。他の著書に『孤立する日本の死刑』 / 『アメリカ人のみた日本の検察制度』など多数。


目次

はじめに

第1章 日本はなぜ死刑を存置しているのか?
第2章 死刑は特別なのか?
第3章 国が隠れて殺すとき
第4章 冤罪と否定の文化
第5章 死刑と市民の司法参加
第6章 死刑と民主主義

参考文献 
 

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