――テレビ、新聞を疑え!! 田原総一朗 責任編集
責任編集長●田原総一朗 |
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田原総一朗が責任編集長を務める新雑誌「オフレコ!」の第3号が完成、2006年8月3日に発売の運びとなりました。
「オフレコ!」は、田原総一朗が記事の企画立案から、ゲストや執筆者の選定、個々の記事の読み方解説まで「全部やる」本邦初めてにして唯一の雑誌。新聞・テレビを疑い、ニッポンのカラクリを解き明かす雑誌で、日本に、若者たちに贈る田原渾身のメッセージです。ご愛読よろしくお願いします。
私が田原総一朗と初めて会ったのは四半世紀前で、本や雑誌の仕事を20年以上一緒にやっていますが、この「オフレコ!」ほど田原が本や雑誌の制作に時間を割いた例は(もちろん自著の執筆時間は除き)ありません。日頃テレビでしか田原の発言を見聞きされない方、あるいはテレビで見て「なんだい、このエラソーな爺さんは」と思っていらっしゃる方は、ぜひご一読を。テレビは(自己)演出が相当程度入っていますが、また違う一面を知ることができると思います。
なお今号は、創刊1周年記念特大号!です。税込み780円にして360ページと破格のボリュームとなっております。オフレコ指数(なんだかよくわからん指数だけど)、ページ数ともに大増量中! 一朝一夕には到底読めない濃〜〜い中身。暑い夏、じっくりお読みくださいますよう、よろしくお願い申し上げます(オフレコ!副編集長 坂本 衛)
日本に残る最後のフィクサー福本邦雄が、自民党政治のカネと謀略、岸信介・池田勇人・佐藤栄作・田中角栄・中曽根康弘・竹下登ら歴代首相の赤裸々な人間像とエピソード、そして小泉純一郎、安倍晋三らの人物批評までをも語ります。
小泉の北朝鮮政策の誤り、イラク戦争でアメリカのついた大嘘、堕ちるところまで堕ちた外務省の惨状、スパイ天国・東京の実態(バチカン市国、頑張ってます)、外務省が中国に弱すぎるワケなど、新聞テレビが絶対書かない、書けない真実ホンネの外交論が満載!! 絶対オススメ!!
田原総一朗(司会)+絶対匿名大物ジャーナリスト6名の座談会。関連レポート+図解多数つきで、ニュースが、日本のカラクリがよくわかる。(匿名ですが、聞けばみなさん「ええっ!?」というジャーナリスト、新聞記者、雑誌編集長が座談会に参加または記事を執筆しています。当サイト日録メモでは、何度も会っていても名前は一切出していないのです)
リーマンは、堀江貴文のライブドアのニッポン放送株買収資金800億円の調達を助けた。その日本代表が、この時期に雑誌に出るというのが事件。
USENはフジテレビの持っていたライブドア株の引受人。そのリーダーに田原が突っ込む。
昭和の戦争は100%正義・自衛の戦争だの、A級戦犯は昭和の殉難者だの、東京裁判は不当な裁判で受け入れられないだの、無知蒙昧な愚論が跋扈《ばっこ》しはじめた昨今、この対談は貴重です。オススメ!!
日本はアメリカからこう見えている!
田原総一朗責任編集の雑誌で、責任編集長を徹底的に冷やかしコケにしまくる爆笑マンガ! ますます快調!!
『オフレコ!』は今回で3号目だ。「三号雑誌」という言葉がある。「カストリ雑誌」同様、3号(カストリは3合)で倒れる雑誌の謂《いい》である。この意味で、私たちはまさに正念場を迎えた。
そこで、本号はメディアや識者の批判を恐れず、やりたいこと言いたいことを、思いっきり打ち出すことにした。
私に言わせれば、メディアは日増しに「優等生」になっている。枠からハミ出し、危ないテーマや怪しい話題に積極果敢に挑戦する姿勢が、急速に失われている。私は、その逆をめざした。「劣等生」「はみ出し者」「落ちこぼれ」だからこそ、建前ではない真実が語れるからだ。
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私は「オフレコ!」創刊号で、恐れるものは何もない、この雑誌は、テレビや新聞や雑誌が決してできないやりたい放題をやるのだ、と宣言した。3号目で、1年前の宣言にかなり肉迫できたと考えている。
福本邦雄氏の独占告白を、私は政界最後のフィクサーによる後世への遺言として聞いた。
大鹿靖明氏は『アエラ』の記者である。私は大鹿を取材しながら、ここまで話す男は朝日新聞にいられなくなるのではとハラハラした。取材後、話した内容の少なからぬ部分をカットしてくれと言われるのではないかとも危ぶんだが、意外や、その申し出は一切なかった。
桂木明夫氏は、ハゲタカとバッシングされる外資系金融機関の、日本における代表的な存在だ。批判を覚悟のうえでインタビューに応じてくれた桂木の勇気を、私は高く買いたい。
村上正邦氏の独占告発の掲載は、マスコミ人として常識からは、非難されること必至と私は思っている。しかし、なんとしてもやりたいと私は考えた。
保阪正康氏は、私がもっとも信頼する歴史家の一人で、売れっ子のノンフィクション作家だ。その立場を危うくしかねないと思える発言を、実に真摯《しんし》に、ストレートに私にぶつけ、天皇や極東軍事裁判について改めて目を開かせてくれた。
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紙幅の都合でこれ以上名前を挙げないが、読み応え十分の座談、対談、論考がさらに詰まっている。実は出版社は、前号より100ページ以上もボリュームが増えてしまい、しかも定価据え置きという事態に、頭を抱えている。しかし、落とすべき原稿は1本もなかった。
2006年8月 田原総一朗
田原総一朗 たはら・そういちろう
1934(昭和9)年、滋賀県彦根市生まれ。早稲田大学文学部を7年かけて卒業。60年、岩波映画制作所入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。ディレクターとして『ドキュメンタリー青春』などを手がける。71年にはATG映画『あらかじめ失われた恋人たちよ』を監督。77年フリーに。以後、雑誌にテレビに八面六臂の活躍。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト一人を選ぶ城戸又一賞を受賞。現在、早稲田大学特命教授として「大隈塾」塾頭、滋賀県の「琵琶湖塾」塾頭も務める。最新刊『日本の戦争封印された言葉』(アスコム)ほか、『日本の戦争』(小学館)、『田原総一朗自選集(全5巻)』(アスコム)など編著書・共著多数。