メディアとつきあうツール  更新:2009-09-04
すべてを疑え!! MAMO's Site(テレビ放送や地上デジタル・BSデジタル・CSデジタルなど)/サイトのタイトル
<ジャーナリスト坂本 衛のサイト>

日録メモ風の更新情報(坂本衛)
2009年4月〜6月

2009年4月〜6月の更新情報

06-30
●原稿書き
●18時半〜2時間弱、『ごくせんTHE MOVIE』試写会@有楽町・国際フォーラムAホール。いかにもテレビの演出家が監督した映画。入場者3800人だそうで、亀梨和也が大写しになるたびに、みんなキャーキャー叫んでいた。上映後、きんきらきんの逆光のなか、12階段上にジャージ姿で腕組みして立つヤンクミのシルエットが浮かび、降りてくると赤い階段が二つに割れて、監督と共演者たち22人がずらずら出てくる趣向。仲間由紀恵、亀梨和也、生瀬勝久、高木裕也、三浦春馬、石黒英雄、中間淳太、桐山照史、三浦翔平、玉森裕太、賀来賢人、入江甚儀、森崎ウィン、落合扶樹、平山あや、星野亜希、東幹久、脇知宏、内山信二、金子賢、宇津井健、監督・佐藤東弥が挨拶。亀梨が会場キャーキャーを「俺しゃべってるから」と制し、「一つ心配なことがあって……。俺、ちゃんと小田切してた?」会場「してたー!」「大丈夫」。このやりとりの後、生瀬「俺しゃべってるから」「一つ心配なことがあっ……て。俺、ちゃんと猿渡してた?」に会場大受け。亀梨は「やられた!」と、頭を抱えてしゃがみ込む
●挨拶後、舞台側から観客を入れてCM撮り。招待・関係者席の連中はそんなのやってられんとばかり帰り出す。「タダで映画1本見たんだ、そのくらい付き合ってやれや」というのが私の考えで、中央に空席が目立っては具合悪かろうしと、そのまま座っていると、空いた席に女の子たちがずんずん移動してきて座り、周囲で「亀ーっ!!」「春馬ーーっ!!」と叫びはじめ大閉口。移動してくるとわかってりゃ、さっさと帰って席を譲ったほうがよかった
●あまり映画館に行かない、または日々プラズマテレビの映像(輝度を落とすほか、あれこれ調整してある)を見つけているせいか、どうも映画の色味がパッとしない印象。顔色がよくないというか、ホワイトバランスがズレているというか。あんなものですかね。あと、(元映像にはない)映写時のデカいゴミが何度か映ったのも、特別試写ではどうかと思う
●夜、新聞テレビ欄で『シェーン』を発見。NHK-BS2をつけると、決闘が終わっていた。ラストのみ懐かしく見る。小学校5年か6年のとき初めて見て感動のあまり、原稿用紙4〜5枚の感想・批評文を勝手に(学校の課題などではなく)書いた。読ませる者がいないので(親や担任に見せるのは違うと思った)、学校に持っていき、内田って女の子に読んでもらったら、「ふーん、すごくいい映画なんだね」とか何とか言ってくれたのを思い出します。ヴィクター・ヤングの音楽が圧倒的によく、西部劇音楽大特集といった感じの2枚組LPを小遣いで買った
●どうでもいいけど、私の考えでは、シェーンは傷は負ったものの、大ケガではない。ジョーイと平然と話しており、それも「人を殺した者は”これから先もずっと”流れ者・半端者なんだ」と受け取れる内容。また、数時間後に死ぬような大ケガを、ジョーイも犬も見過ごすはずがない。墓地を抜けていくシーンは、彼の人生の象徴であって、直後の運命の示唆ではないと。これまたどうでもいいけど、後にLDで見たとき、冒頭の白いバス(はるか遠景を左から右に移動)を確認。また、アラン・ラッドがジャック・パランスを撃ったのち、ブランドン・デ・ワイルドの叫びで振り向きざま2階の悪党を撃つシーンで、完全にあさっての方向に発砲していることもコマ送りで確認(Wikipediaにどう書いてあるか見たら、書いてない。「農民達は結束して立ち向かうことを決意」だの「『グッバイ!シェーン…』ジョーイの最後の別れの声」だのと、明らかに映画を見ていないムチャクチャが書いてある)。放映後トークで山本晋也が語った「監督ジョージ・スティーブンスは戦後、占領軍の一員として日本にいた。そのとき日本の時代劇かなにか見たんじゃないか」というのは、なるほど、そうかもと思いました

06-29
●原稿書き
●今日発売の『週刊現代』にTBSの話

06-28
●原稿書き

06-27
●話題のNスペ「JAPANデビュー第1回」を丁寧にメモ(A4レポート紙に8枚ほど)を取りながら見る。時間があれば、これについてのページを作りたいが、ちょっとままならない状況です。以下、ごく簡単に印象を述べておきます
●【1】中国との関係もあって親日的とされる台湾だが、日本がこの島を植民地化し統治を進めていく過程では、抵抗もあり差別もあった。そんな、これまであまり語られなかった問題に光を当てたことは、おおいに評価できると思う
●【2】番組が、過去に光が当てられなかった負の側面を浮き彫りにしようというモチーフで作られている以上、もっぱら日本がよくないこともやっていたという側面を強調するのは当たり前。この番組単体で「マイナス面を取り上げるならば、プラス面も取り上げよ」というのは、ムチャな要求。食品偽装はなぜ起こったかという番組では食品会社を誉めなければならないし、官僚の天下り批判番組では官僚を誉めなければならないなんて、んなアホな。「水俣の人びとは水俣病でひどい目にあった」ことを伝えようとする番組や映画に対して、「加害企業もよい面があった。これこれの製品を作り、雇用も生み出し、日本の高度成長に貢献した」こともちゃんと取り上げよという要求は、バカげた「ないものねだり」にすぎない。そんな中途半端な番組、見たいですか?
●【3】放送関係誌や当サイトで繰り返し述べているように、放送法第三条の二「政治的に公平であること。」は「単一の番組内で、左右の言い分やプラスマイナスの評価を必ずバランスさせよ」という趣旨ではない。右または左の言い分だけ、プラスまたはマイナス評価だけを伝える番組が放送法違反ならば、ほとんどすべての政治番組は放送法違反。そんなことを主張するヤツはバカ。では、日本国首相の一方的な主張しか流さない過去の「総理と語る」は、すべて放送法違反か? そうではない! 美空ひばりのよいところだけを取り上げる番組は、存在してよい。美空ひばりを語るときは、必ず暴力団との付き合いなどマイナス面に触れなければならないなんてことは、金輪際ない。同様に、悪いところだけを取り上げてプラス面に触れない番組も、存在してよいのだ。戦前の日本の報道(新聞・NHKラジオその他)は、自らに都合のよいところだけを取り上げた欺瞞に満ちたものだったから、日本の放送局が今回のような番組を作っても、もちろんよい
●【4】「人間動物園」に関しては、ナレーション「日本は、会場内にパイワンの人びとの家を造り、その暮らしぶりを見せ物としたのです」「当時イギリスやフランスは、博覧会などで、植民地の人びとを盛んに見せ物にしていました。人を展示する『人間動物園』と呼ばれました。日本は、それを真似たのです」と語っている。当時の日本が英仏をマネたという見方を伝えているだけだから、何の問題もない。冒頭で、台湾先住民の写真と重ねて「人間動物園」という言葉が出るが、これを写真の「キャプション」(説明文)と見るのは非常識な見方。「本編で詳しく説明する」という意味を込めた一種のアイキャッチ、見出しのようなものと受け取るのが妥当(実際、本編で説明している)。だから「写真の内容=人間動物園」という意味に取るのは曲解だが、そのように受け取る人が皆無ではない(だから抗議が寄せられた)。NHKは、「人間動物園!?」とでもしておけば問題はなかった、やや誤解を招く表現だったとは認めてもいい。せいぜいそこまでで、これだけで偏向うんぬんは筋違い
●【5】「日台戦争」については、ナレーション「武力で制圧しようとする日本軍に対し、台湾人の抵抗は激しさを増していきます。戦いは全土に広がり、のちに『日台戦争』と呼ばれる規模へと拡大していきます」と言っている。「この表現が一般的でない」という批判はその通り。私も、学生時代やその後に「日台戦争」という言葉を聞いた覚えはない。だから「のちに『日台戦争』とも呼ばれる規模へと拡大していきます」とか「のちに『日台戦争』と呼ぶ人もある規模へと拡大していきます」と言ったほうがよかった。ただ、偏向や捏造といったレベルの問題ではない。台湾が日本であったことを知らない、あるいは抵抗運動があったことを知らない多くの日本人・若者たちに、抵抗があったと伝えた番組の意義からすれば、些細な問題である
●【6】取材に協力した台湾人の発言の一部分だけをピックアップして使った点については、【6-a】報道では、そのようなことはありうる。というより、報道とはそういうものである。すべての報道は、報道する者の主観によって、取材対象人物の発言や取材シーンを切り取ったものであって、そのような報道がダメとは言えない(全部ダメという話になってしまうから、当たり前)。【6-b】取材協力者に対する約束違反が、あったかなかったかは不明。ただし、NHKによるシリーズ・JAPANデビュー 第1回「アジアの“一等国”」に関しての説明(平成21年6月17日付)によれば、「NHKが柯徳三さんや蒋松輝さんから抗議を受けているということはありません。」「台北第一中学校の同窓会の長老的存在である蒋松輝さんからは放送の翌日4月6日、メールをいただいています。『4月5日夜のスペシャル番組を拝見しました。なかなかの出来ばえで、感謝感激に堪えません。厚くお礼を申し上げます。ついでながら、ますますご元気で活躍されますよう祈っております。台北一中、台北三中、基隆中学台湾人同窓有志一同』」という。以上NHKの説明ががデタラメであるという証拠は、現在までのところ得られていない。【6-c】取材協力者に対する約束違反や信義則違反があったとすれば、それは報道する者と協力者の間で解決すべき問題。その問題と番組の意義は別。なお、協力者の名前と映像を出し、本人の口から堂々と語らせている部分は、「捏造」とは言わない。
●【7】タイトルバック1分40秒が「サブリミナル効果」を狙ったものではないかという点については、【7-a】サブリミナル効果とは、ヒトの無意識または潜在意識に働きかける知覚できない刺激(一瞬で見えない絵など)による効果。「そんなものはない!」というのが、現在の科学的な常識。50年代のアメリカで、映画のコマにコーラ写真をはさんだらコーラ売り上げが増えたというのは、完全に作り話。知覚できないならばフツー影響はなく、万万が一影響があったとしても、知覚できるものより影響が小さい(コーラのコマをはさむより、「コーラいかがっすかぁ」と売り歩いたほうが売り上げが増える。世界中でみんなが、そのようにしている)。考えてもみてもらいたい。古いテレビの画面右上隅に、CMを除き「アナログ」の文字を出しっぱなしにしているのに、まだハイビジョンを買わない人のほうが多い。30分の1秒なんて見えない一瞬で「アナログ」と出したとして、何か起こると思う? 起こると思う人は、よっぽどどうかしていませんか? きっと何かが起こるはずだと思う人は、たとえば子どもを叱るときは本人に聞こえないくらいの小声で叱り、プロポーズも相手に聞こえないように囁《ささや》けばよい。写真を見せるときなんかも、一瞬だけ見せるようにすりゃいい。そんなバカがどこにいる?って話でしょう。【7-b】NHKや民放が放送基準で、サブリミナル的な表現はしないと謳っているのは、視聴者に見えない(感知できない)映像をはさむのは、視聴者に対して不誠実・不公正な態度だからダメだという趣旨。放送基準は局の自主基準であって、サブリミナル的映像を流したらただちに放送法違反なのではない。放送法違反と主張している愚かな衆議院議員がいるらしいので、念のため。【7-c】今回のシリーズ・タイトルに使われている映像は、見えにくかったりすぐ消えていったりするにせよ「見える」(または「見えない」ことを意図していない)ので、サブリミナル効果とは言わない。単なるコラージュ技法(写真などの切り抜き・貼り付け。切り抜きや周囲への加工も含む)である。【7-d】そのコラージュされたイメージのなかに、ハッキリ誰とわかる写真もあれば、すーっと消えていき何なのかわかりにくい写真もある。「わかりにくい画像をコマ送りで見たら、実はベトナム戦争の写真だった。これは普通に見ていてはわからない。だから、サブリミナルまたはサブリミナル的」という主張は完全に誤り。そんなことは、テレビでは普通に起こる。たとえば「カメラを早く振った映像に、何か黄色い看板らしきものが映ったが、流れてよくわからなかった。コマ送りで見たら、マツキヨの看板とわかった」としても、これはサブリミナル効果を狙ったとは言わない。同様に、コラージュ写真とCG技術を使ってそのような「ハッキリわからないまま流れていって消える」効果を狙っても、サブリミナル効果とは関係ない。「流れていって見えなくなる効果」を狙っただけの話。別の例では、パネルに写真を何枚も張り、これを魚眼レンズで撮る。当然、周辺部の写真は変形しボケてわかりにくくなる。それを拡大した結果、何かの写真だったとわかっても、サブリミナル効果とは関係ない。最初から撮し込んでいるからだ。NHKの今回のオープニングに、何コマか「連続しない別映像のコマ」が入っていれば、それが(効果はないとされているが)サブリミナル効果を狙ったものであり、そのときは放送基準違反。しかし、そのようなコマを見つけたという報告はまだない。【7-e】ではコラージュだとして、昭和天皇の大元帥軍装の映像と、ヒトラーだのチャーチルだの大恐慌だの戦争(日本軍の勝ちどき、特攻機その他)だの原爆ドームだの収容所だのの映像とを、一連のものとして出すと、なぜ、昭和天皇を貶めることになるのか、まったく意味不明。このオープニングは、戦争をはじめいろんなことがあったねというコラージュを重ねたイメージ映像にしか見えない。「近代日本を象徴する人物2人、同じく日本を取り巻く重大事件は?」と考えて、「人物は明治天皇と昭和天皇、事件は明治憲法、第一次世界大戦、アメリカの隆盛、大恐慌、日独伊三国同盟、第二次世界大戦、原爆、中華民国・中共・インド独立……」と映像を探したら、こうなったというだけの話。その選択が誤りであり、放送局はそのような場合に天皇を持ち出してはならないという主張ならば、それは思想統制であり言論・表現の自由への侵害だから、私は断固として認めない。それにしても、このオープニングを見るのと、写真満載の二十世紀クロニクル(年代記)なんてのをパラパラめくるのと、どう違うというのか。ヒトラーの次のページに昭和天皇のページがあったら、ペラペラめくる人がいるかもしれないから、発禁にせよとでも? 【7-f】そもそも戦前の天皇は、「第十一條 天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス 第十二條 天皇ハ陸海軍ノ編制及常備兵額ヲ定ム 第十三條 天皇ハ戰ヲ宣シ和ヲ講シ及諸般ノ條約ヲ締結ス」と規定された日本でただ一人の存在。みんな天皇の赤子《せきし》と思い、天皇のために死んでいったのだから、戦争の映像と天皇の映像が一連のものとして並んで出てきても、何の問題もない。「昭和天皇の写真とヒトラーの写真を連続する一連のものとして日本人に見せると、日本人は昭和天皇とヒトラーを同一視したり仲良しだと思うに違いない」なんて主張は、日本国や日本人を徹頭徹尾バカにする愚民思想。んなことは、ありえない。もっと日本国や日本人に敬意を払ってもらいたい。
●【8】取材協力者は、生徒のほとんどが日本人という中学校に猛勉強して入り、日本の軍隊に進み、論理的な思考や演説は日本語でしかできないと語るような根っからの親日派。そのような人びとが台湾におり、日台友好に尽くしてくれていることは、日本にとってはありがたいことである。◆だが、日本人は、結構なことと喜んでいるだけではダメだ。日本は、西欧列強の仲間入りをする過程でアジア各国を踏み台にし、彼らのような存在を生み出した。日本は植民地住民にとってよいこともいろいろしたが、だからといって、踏み台にした事実が消えるはずもない。踏み台にしたことは迷惑かけて悪かったねという話であって、よいことだってやったと開き直るような話ではない。日本は欧米列強のマネをして、彼らがアジアでやったようなことをやった。だから、欧米諸国に文句を言われる筋合いはないが、アジア各国に対してやったことは記憶すべきだ。◆ところで、彼らは台湾住民のごく一部の超エリートに違いないが、ある意味ではとても「不幸な存在」だ。日本に生まれた日本人で、某国が日本に創設した某国人ばかり通う学校に猛勉強して入り、某国の軍隊に進み、論理的な思考は日本語ではなく某国語のほうが得意だという人がいれば、その人は日本人として不幸だろう。日本人は幸いそのような目にはあわなかった、しかし、台湾や朝鮮の人びとは日本の手によってそのような目にあった。◆だから、この問題について謝罪するのは1回でよいが、この問題について考える機会は何度あってもよいというのが、私の考えである。今回の番組は、その機会の一つだから、NHKが制作し放送したことはよかった。日本の悪いところばかり取り上げているという批判は、「単一の番組内で相反する見方を伝えなければならない」という奇妙な思い込み(その思い込み通りの番組など、ほとんど存在しないのに、そのことに誰も文句を言っていない)による無効な批判である。また、映像や用語に関する批判も「木を見て森を見ない」式の的を射ていない批判である。この程度の批判をするために、議連を立ち上げたり訴訟をするというのは、私はたいへん非生産的な話であると考えている。◆番組があまり伝えておらず、やや物足りなかったのは、漢民族による先住民差別の実態や、先住民内部での部族間差別という問題。アメリカで、日中朝鮮人などアジア系をもっとも強く差別するのは、白人ではなく、白人に差別されている黒人、またはアングロサクソンに差別されているヒスパニックやイタリア系だと、よく聞く。差別されている者ほど、ひどく差別する。差別されない者(階層の最上位にいる者)は、下位の各階層の者をまとめて差別するので、そうなる。そのような問題は、現在もハッキリあると思うが、番組では伝わってこない。日本語をしゃべり日本語で考える当時の台湾住民のうちごく少数の超エリートたちを、熱烈な親日家として描いて終わっている点は、番組の構成上やむをえないとしても、私にはいま一つだった

06-26
●日大授業。マスコミIIは「企画書の書き方」、放送特殊研究Vは市川崑「東京オリンピック」(前編)視聴。放懇事務所に回って、NHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー第1回アジアの“一等国”」のDVDを受け取り帰宅。あと原稿書き

06-25
●原稿書き

06-24
●原稿書き
●夕方、新宿西口へ雑用あり、都バスで往復。うちからだと、新宿西口〜練馬車庫の「白61」というのが牛込保健センターまたは榎町出張所前から利用できる。この路線は、時間があるときならば、日大江古田キャンパス(江古田二又バス停)、放懇(厚生年金会館前)、伊勢丹や区役所や歌舞伎町(新宿5丁目か新宿歌舞伎町)などと往復するのにも便利。ギリギリまで仕事をしてたりして、ついタクシーに乗ってしまうのが、よくない
●西口地下で古本市をやっており、つい覗き、つい大槻文彦「大言海」を買ってしまった。こういうのも、よくない。ただし、辞書事典の類が好きというか、よいものをなるべくそろえて、手元におきたいと思う。よいものというのは、たとえば平凡社「大辞典」(ルーペ付き上下巻本)、大修館書店「イメージシンボル事典」、講談社「架空地名大事典」、東京書籍「宮沢賢治語彙辞典」(大学のとき監修者・原子朗の授業を取っており、5回くらいは出たと思う)とか。仕事机から手が届く書棚2本には、そのようなレファレンス本(辞書事典のほか年表や地図を含む)しか置いていません。ゴミみたいな本はどんどん捨てていき、そういう本しか残らないのが、私の理想の本棚
●バス停からの帰り道、歩きながら日刊ゲンダイにコメント。NHKの決算について。だいたいこんな話。◆ようするに、深刻な経済危機・大不況で公共放送以外の全放送局が減収になるなか、受信料を収入の柱にするNHKだけが増収となった。最大の理由は、受信料不払い者に対する見せしめ提訴が功を奏したこと。それで二百数十億円か余ったわけだが、この調子だと先行きもっと余る。◆【では、還元すべきでは? もっと、よい番組をつくれと? 値下げすべき?】「よい番組」をつくるのは、当たり前の話であって、還元策でもなんでもない。日本の家電メーカーは、世界でいちばんよく映る「よいテレビ」を作って売っているけど、そんなの当たり前じゃん。取りっぱぐれが多い(大都市では50%とか、沖縄では30%台とかいう数)のに、ちゃんと運営して、しかも余るのは、受信料の設定が高いから。当然、値下げの余地があるし、値下げするだろう。その際、収納率何%ならばいくらに値下げできるというシミュレーション、ロードマップをきちんと示すべきだ。◆ごく単純な試算はこうだ。総世帯5100万のうち生活保護世帯、低所得者世帯、障害者世帯など免除世帯を1000万強とし、受信料を支払うべき世帯をまるめて4000万世帯とする。事業所580万はホテル・旅館だけでも100万室(全室にテレビがあれば、それだけで100万契約。必要な契約数は、ホテル・旅館の数ではなく、部屋の数)、飲食店だけでも70万軒、病院のベッドだけでも100万という数だ。だから、ごくごく少なめに見積もっても、500万から平均2契約、合計1000万契約くらい楽勝で取ることができる。◆したがって、世帯4000万と事業所1000万を合わせて5000万契約は、全然おかしな数字ではない。ならば、月1000円で年1万2000円。これでNHKの収入は年6000億円になる。これは、現在の受信料収入6300億円とほとんど同じ額である。つまり、NHKは受信料を取るべきところからちゃんと取れば、受信料は月1000円でよいのだ。◆一気にそうはできないから、ロードマップを示し、段階的に値下げすべきだ。NHKは「みんなが支払ってくれれば、将来は現在の高い設定の半額にできます。だから、ちゃんと払ってください」とお願いするのが筋というもの。一方的に高い水準に設定にしておいて、払わなければ裁判だというのは、機械的(非人間的)で高圧的な、よくない態度である。

06-23
●13時〜15時、週刊現代・佐藤修の取材を受ける@神楽坂ジョナサン喫煙席。テーマは最近のTBSの動向

06-22
●原稿書き

06-21
●13〜16時半、放送批評懇談会の理事会(14時15分まで)と2009年度総会(14時半〜)@新宿・厚生年金会館5階「雅II」。ジャニーズ・ファンのみなさんのお陰様にて、GALACの市販が好調で、年間700万円ほどの売り上げ増がありました。いつも注目し、購入してくれてありがとう。いつもというわけにはいかないが、年内に嵐のメンバー一人、表紙に登場してもらいます
●山田健太から共著書『放送法を読みとく』(鈴木秀美・山田健太・砂川浩慶編著 商事法務 3465円)の紹介あり。「案内チラシを放送局に送付する『GALAC』に同梱してもらえるとありがたい。この件、ご審議を」というので、次の意見をいう。「この著書が放送界や局にとって極めて有益な本であることはいうまでもなく、広く紹介したいのはやまやま。しかし、放懇の定期講読便にチラシを入れるのは、筋が違う。放懇会員の本なら、なんでも紹介するのかという話になり、歯止めがきかなくなってしまう。私は反対」と。そのように決定しました
●というわけで、以下にこの本について紹介しておきます。放送局はじめ放送関係の企業や諸団体、総務省はじめ放送関係の役所、すべてのメディア・放送研究者、公共図書館や大学・高校図書館、言論・報道の自由やデジタル時代の放送制度に興味があるすべての方に、強く推奨します。なお、山田健太と砂川浩慶は古くからの放懇・GALACの仲間
『放送法を読みとく』(鈴木秀美・山田健太・砂川浩慶編著 商事法務 税込み3465円 A5判 336ページ ISBN978-4-7857-1664-6)
版元による紹介 わが国に放送が誕生して85年。時代の先端メディアとして社会的役割を担ってきたが、今改めてその制度上のあり方に注目が集まっている。今後の「新放送時代」に向けて若手の研究者、実務家が様々な角度から検討する。
『放送法を読みとく』はしがき
内容(「BOOK」データベースによる) デジタル時代にあらたな転換期を迎える放送法。放送制度そのものを捉え直す。
著者略歴(「BOOK著者紹介情報」による)鈴木秀美/1959年生まれ、慶應義塾大学法学研究科博士後期課程単位取得退学、法学博士(論文)現在、大阪大学大学院高等司法研究科教授、専門は憲法、情報法、山田健太/1959年生まれ、青山学院大学法学部卒業。日本新聞協会に入り、編集、経営、国際などを担当。現在、専修大学文学部准教授、専門は言論法、ジャーナリズム論、砂川浩慶/1963年生まれ、早稲田大学教育学部卒業。1986年日本民間放送連盟に入り、放送制度、機関紙記者、著作権、地上デジタル放送などを担当。2006年より立教大学社会学部メディア社会学科准教授
主な目次 ■放送の現状と系譜 放送とは何か−放送の概念の変遷 日本の放送実態 放送法制の変遷 放送行政の変遷 ■放送法制の全体像 ■放送の自由 番組編集準則をめぐる憲法論 免許制度 放送を取り巻く諸制度 規制機関の国際比較 ■放送法解説 総則・放送番組の編集等に関する通則 日本放送協会 放送大学学園 一般放送事業者 受託放送事業者・委託放送事業者 認定放送持株会社 放送番組センター 雑則・罰則 ■資料
●17時〜18時半、放送批評懇談会の懇親会

06-20
●原稿書き

06-19
●日大授業。午前は企画会議つづき、午後は「田英夫・ハノイ証言」DVD放映

06-18
●GALAC掲載の選評原稿書き、他の選評のチェック、新年度用の選奨事業委員会事業報告や事業計画修正など

06-17
●原稿書き

06-16
●原稿書き

06-15
●原稿書き

06-14
●原稿書き

06-13
●原稿書き

06-12
●日大授業。午前は企画会議、午後はこどもたちの戦後DVD放映

06-11
●原稿書き
●二宮和也主演「見知らぬ乗客」制作発表記者会見@六本木ヒルズ、ホテルハイアット7階「タラゴン」の間。二宮、秋吉久美子、内田滋、演出ロバート・アラン・アッカーマンが登壇。二宮和也「秋吉さん、おっぱいのことばっか気にしているんですよ。おっぱいが、おっぱいが……って」。白波瀬傑には先日の御礼とGALAC表紙の打ち合わせ。ヒッチコックの映画「見知らぬ乗客」はDVDを持っているが、なかなかの傑作。芝居では、どうやるものか楽しみ
●娘と六本木ロアビルむかい(外苑東通りぞい)のつるとんたんで昼食。14時半近かったが、入るまでに数分待った。ざるうどん、きつねうどん、天ぷら盛り合わせを注文。うどんの量を1〜3玉、半玉刻みで注文でき、値段は変わらないのがイイ。娘はきつね2玉、私(そば・うどんが大好きである)は冷やし3玉で満腹。なにしろ、きつねうどんの丼が、顔を洗えるくらいデカく、油揚げがまた、顔を拭けるくらいデカい。それで大盛り680円と、そこらのラーメン屋より安いのだ。おススメ。六本木店は昼11:00〜翌朝8:00の営業(23時以降は深夜料金)で、個室はテレビ関係もよく使う

06-10
●原稿書き

06-09
●原稿書き
●秋葉原で買い物

06-08
●原稿書き

06-07
●原稿書き
●テレビ朝日「サンプロ」に菅家利和が登場。田原総一朗が、「こんな判決を出したのは誰だ!」と怒り、裁判官の名前を4人ばかり言って、「こんな連中は逮捕すべきだ」と。逮捕って言葉はヘンだが、彼らに責任があると公言したことはよかった。ただ、人事面の規定から政府の下、行政の一部門になり下がっているという根本的な問題に、誰も触れなかったのは、もっとヘン。【以下は後記】田原によれば、「『ダメ裁判官の顔写真をちゃんと出して批判すべきだ』と番組スタッフに言った。しかし、みんな反対で、できなかった。だから、自分一人が名前を出して批判することにした」そう

06-06
●原稿書き

06-05
●日大授業。昨日当欄に書いたことは、テレビに関する大きな問題の一つ。そこでマスコミIIの授業は、主要新聞の4日夕刊・5日朝刊の1面コピーを教室で配り、この問題で1時間半。06-04の項で書いたことに加え、以下を話す
●日本の司法の問題が、最高裁判所の裁判官の任命権が内閣にあること(最高裁判所長官だけは内閣の指名により天皇が国事行為として任命するが、これは形式的で事実上は、最高裁の判事は人事面で内閣の下にある)、その他の裁判官の任命権は、検察官の段階で起訴・不起訴が決まり刑事事件の99%以上が有罪となるのだから事実上検察官が裁判権のうち無罪と決める権利を占有してしまっている(刑事事件の有罪か無罪を検察官が決めてしまい、裁判官は検察が起訴したのだからほぼ有罪に決まっているという考え方──「検察官の言うことは本当で、容疑者の言うことは嘘である」という先入観を持って、量刑だけを決めている)などにあることは明白でしょう。裁判員制度は、以上の問題解決には役立たない。私は日本の司法をまともなものにするには、憲法を改正する必要があるだろうと思っています。そんな大問題を、なぜ新聞・テレビは伝えないか。司法記者の日々の仕事に差し支えるから触れないというだけの話です
●裁判官の任命権については3人ほどが知っていた(高校時代の現代社会や政経の授業や、塾・予備校で勉強した)と。ただ、ある学生がいうには、「[   ]に入るのは内か(正解は内閣)という知識としては知っていた。でも、それが裁判所が内閣、」つまり政府の強い影響下にあるという問題としては、理解していなかった」そう。まあ、知識として知っていただけでも、何も知らないよりはマシ

06-04
●昭和20年代なんかの話ではない。最高裁判所が菅家利和さんに無期懲役の判決を出したのは、ほんの9年前の2000年でした。そのとき私は放送専門誌『GALAC』の編集長で、判決を伝えるテレビ報道を見ていたはずだと思うが、それが問題であるとは気づかず、『GALAC』で取り上げることもしなかった。テレビ・ラジオ専門誌の編集長だった者として、自らの不明を恥じています。当時の警察官、検察官、裁判官らは、とんでもなく無責任だったが、彼らほどではないにせよ、私も無責任でした。いま私が、菅家さんに名刺を渡し「報道も含めてテレビを批評する月刊誌の編集長をやってました」と言ったとして、「バカなこと言いなさんな。いったい全体どこがテレビ報道の批評なんですか」と言われても、返す言葉がない。まったくもって申し訳ないことです。メディア関係者やメディア研究者を名乗る者は、ほとんど全員がそうでしょう。この極めて情けない状況から、私たちは再出発しなければならないと思います
●とりあえずは、やっぱり「すべてを疑え!!」というしかない。そして、いい加減な判断を下した裁判官の責任を、メディアが追及すべきだと思います。日本国憲法には「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される」(第76条第3項)とある。しかし、批判したり責任を追及してはならないとは、別に書いてない。批判や追及で辞めさせることができないだけだから、ダメ裁判官の顔写真は出してよいし、インタビューを試みてもよいはずです。裁判員制度なんてもので司法改革が進むという幻想は、抱かないほうがよい
●18時半〜田原総一朗と打ち合わせ。アスコムから高橋克佳、小林英史
●2日のギャラクシー贈賞式後、宴会場でご挨拶した方。日本海テレビ:代表取締役社長・藤川昭夫、執行役員/報道制作局長・古川重樹、朝日放送:報道局次長/ニュース情報センター長・森本茂樹、ニュース情報センター次長・矢島大介、大阪府警キャップ・半田俊介、(出向)朝日新聞記者・中島耕太郎、札幌テレビ:取締役報道制作局長・小林純、日本テレビ:報道局「NNNドキュメント」プロデューサー・日笠昭彦、TBSラジオ:編成局製作センターニュース担当部長・友野律平、TBSディグネット:代表取締役社長・木原毅、日本印刷株式会社:代表取締役社長・猪俣公雄ほかのみなさん(名刺をいただいた方のみ、受賞者や賞の報道・取材関係者を除く)、とりわけ遠方からのみなさん、わざわざご参加ありがとうございました。報道活動部門に関しては、10月頃をメドに「ギャラクシー受賞報道活動を見て、制作者と語る会」を開きます。またお目にかかれることを楽しみにしております。この会は一般の方、学生さんなど、どなたでも無料にて参加できます。ふるってのご参加をお願いします。2008年「ギャラクシー受賞報道活動を見て、制作者と語る会」はこちら

06-03
●昨日のギャラクシー賞贈賞式・記念の宴では、お忙しい中大勢の方にお集まりいただき、誠にありがとうございました。まずは、私が委員長を務める報道活動部門の結果から──
《大賞》利用者自身が植えて維持管理「鳥取方式」による校庭芝生化普及キャンペーン(日本海テレビジョン放送 2004年3月〜2008年9月放送) 《優秀賞》消費者不在〜幻の魚 クエ偽装(朝日放送)、STVニュース シリーズ「そこにある地球温暖化」(札幌テレビ放送) 《選奨》「スーパーニュースアンカー」「S-コンセプト」食物アレルギーキャンペーン(関西テレビ放送)、「名ばかり管理職」キャンペーン(日本放送協会)、「VOICE」農水利権追及シリーズ(毎日放送)
●登壇者は順に、日本海テレビ報道制作局報道制作部次長・福浜隆弘、朝日放送報道局ニュース情報センター記者・半田俊介、札幌テレビ報道制作局報道部副部長・山谷博、関西テレビ報道局報道番組部記者・佐藤一弘、NHK報道局社会部記者・岩田敏志、毎日放送ニュースセンター記者・東野欣のみなさん。受賞おめでとうございます! 毎日放送のニュース映像はこちら 日本海テレビのキャンペーンは2008年度前期の応募作ですが、私は昨秋に初めて見た段階で、これが大賞だと確信しました。昨日の私の講評は、だいたいこんな感じ(テープ起こししたわけじゃないから、だいたいのところです。持ち時間3分のところ5分近くやっちまった)
●昨年の後半から、この四月の番組改編でも、テレビに「報道」「ノンフィクション」「ドキュメンタリ」という言葉を冠する番組が増えています。私たちを取り巻く現実は、日に日に厳しく私たちの生活を脅かしている。経済危機、失業、貧困化、年金問題、北朝鮮、新型インフルエンザなど、全部そうですね。この現実の意味を改めて問うのだ、ということで報道やドキュメンタリ番組が増えているなら結構なことです。
 ただ、本当にそうなのか、違う理由でそうなっているんじゃないかという懸念がある( ここで〈横並びクイズ番組に代わって、他局もやっているから横並び報道では困る。 ある民放局の番組審議委員長から「ノンフィクション系の新番組を説明するのに、プロデューサーが『キャスターの誰某《だれそれ》に何かやらせたいので』と言った。それがすべてを物語っている」と聞いた〉と言おうかと思ったが、時間もないしカット)。日々のテレビ報道にも大いに不満があります。新型インフルエンザ、北朝鮮ミサイルに共通していたのは、「発表ジャーナリズム的な報道」と、「人びとの不安や恐怖を煽る報道」だったと思います。
 そんな目で報道活動への応募を見ると、日々流される報道との大きなギャップに驚かされます。つまり、応募作を見る限りではテレビ・ラジオ報道はとても頑張っており、立派なものです。「報道活動部門の応募作だけを見れば、テレビはくだらないとか一億総白痴化の元凶とかいう言説が、まったく的ハズレだと実感できる」と委員たちと毎回話しています。
 日々の報道と応募作の違いを一言でいえば、自分たちがこの問題・このテーマを発見・発掘し、自分たちならではの方法で伝えるのだという意思の有無だと思います。とくに地方局には、人・カネ・時間などさまざまな制約がある。発表ジャーナリズムをやりたくても発表してくれる者が近くにいない。そのぶん自分たちの使命や得意技をハッキリ自覚し、地域に密着した個性的な切り口を持つ応募作が多かったと高く評価します。放送局には、応募作と同じように日々の報道をもっと鋭く、高めていただきたいと願っています。
 一つ、ここ三年ほど審査にかかわったなかでも、これはよかったと思うものがありました。日本海テレビジョン放送さんの「校庭芝生化キャンペーン」は、行政への批判や要求ではなく、行政に頼らない「対案」を紹介し応援する点がすばらしかった。結果的に、肥大化・硬直化する行政の現状、緑の環境の大切さ、子育てや学校教育のあるべき姿、国際・世代交流の意義、草の根的な参加社会の重要性などを具体的に提示して、説得力がありました。おどろおどろしい行政追及ものよりはるかに地味な作りですが、行政の手法とはケタ違いに安価で効果的な手法を示し、結果として痛烈な行政批判となっている。この行き方に全局が学んでほしいと思います。
 今年度の報道活動部門ギャラクシー大賞は、この日本海テレビジョン放送さんに贈ります。おめでとうございます。
全受賞作品リストはこちら。さらに、私が「20代後半の男優では、この男がいちばんうまい」とずっと以前から断言している二宮和也、テレビ部門個人賞、本当におめでとう! 以下、私が2002年10月18日に書いた原稿(GALAC2002年12月号掲載)から抜粋
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 事務所入りの翌年には、舞台「Stand by Me」のオーディションでクリス役に抜擢。だが二宮は、あまりうれしくない。
 「学芸会で主役をやりたかったのに木や石の役になっちゃったなんて人がいるけど、僕はその木や石で舞台に上がるのさえもイヤ。木や石の扮装を作る裏方になりたいほう。前に出ることがキライなんです」
 そんな二宮が芝居に目覚めたのはTBSドラマ「天城越え」の多吉役のときだった。修善寺でのロケに単身で参加。最初の撮影は自分一人で食事をするシーンである。
 「僕一人のために何十人というスタッフが回りで働いてくれている。これはちゃんと演じなければと、自分の責任を自覚しました」
 そこから先はトントン拍子。ドラマの仕事も重ね、どこか陰のある、しかし凛とした演技には評価が高い。九九年には五人グループ「嵐」結成。今秋は嵐の初主演映画「ピカ☆ンチ」公開、来春は二宮和也の初主演映画「青の炎」も公開される予定だ。端(はた)からは、歌って踊って演技もできるアイドルの、順調そのものの軌跡と見える。だが、当人はこんなことをいう。
 「僕は、一本道でなく脇道や横道を行きたい。だから目標を立てたくないんです。目標を決めると、ほかのことには目もくれず、そこへの最短ルートを進んじゃう。それじゃあつまらない。脇道や横道にそれながら、いろんなことをやりたい」
 たとえばギターも脇道の一つだ。ベースギターを弾き、作詞作曲も手がける。駅前に一人で立ち、ギターを弾きながら歌ったこともある。帽子を深くかぶり下を向くから、嵐の二宮とは気づかれないとか。
 目標は立てない。では、なりたいものはないのかと聞くと、「ヒーローになりたい」と、不思議な答えが返ってきた。二宮和也は、いまでも相当なヒーローではないか。
 「ハーフパンツでレストランに行ったら断られたことがあって、とても悔しかった。同じように断られている連中がいる。そいつらのためにも、いつかハーフパンツで堂々と入ってやる。着ているものなんかの外見に左右されない人間になりたい。それがヒーローっていうことです」
 顔も話しぶりも優しいが、心は強い。思う存分脇道にそれて、ますます大きくなってくれ――心底そう思わせる爽《さわ》やかな若者だ。
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 6年後の2008年10月17日に書いた原稿(GALAC2008年12月号掲載)はこれ。「二宮和也、二十五歳。十九のとき自分で口にした意味では、紛うことなきヒーローとなった。もう、どんな格好をしていようが関係ない」
●昨日もそうで、贈賞式の後もう私服に着替えちゃったというから、記念の宴の挨拶は私服でかまわないと。実際、ジーパン姿でも誰もなんとも思わなかったわけで。実は二宮は、個人賞受賞のとき、ポケットにトランプを仕込んでいて、マジックと言われたら一発やるつもりだった。前段でサンプラザ中野登場とか、陣内孝則の爆笑小話二席なんてハプニングがあり(あと講評長すぎの委員長なんてヤツもいて)25分押しとなり、後段は駆け足の進行、質問カットの嵐となってしまったのでナシに。登壇者のみなさん、用意していた質問ができないなどもろもろ段取り違いがあった点、本当に申し訳ありませんでした。なお、ジュリー藤島、白波瀬傑、二宮和也以下、総勢10名以上のジャニーズ一行は撤収の際、個人賞のトロフィー・賞状を持って帰るのを忘れた!(笑)。ガラス製にて郵送は危ないので、後で手渡しってことで
●【以下4日午前2時45分追記】あー、上記はもちろん主催者・放送批評懇談会側の不手際で、ちゃんと渡さなかったこちらが悪いので、念のため。トロフィーは舞台で手渡した後、本人が舞台を降りるときに会場係が引き取ってしまい、梱包し手下げ袋に入れて受付に置く。一般の受賞者は受付を通って帰るから、そのとき声かけして渡せるが、二宮くん御一行様は受付を通らない動線をこちらが設定していた。むろんホテル内にウロウロしていたファンから引き離すためです。で、アテンド係と受付トロフィー係の連絡体制がなってなかった。アテンドは控え室内外で一人ずつ二宮に張りつくのだから、受付の誰かが控え室に届けるべきだったが、誰もそれをやらなかった。10人もいてなぜ気づかないなどと、バカなことを言わないように。警備が手薄だから若い人を何人か余計に連れてきてほしいと、私がジャニーズ事務所に頼んだのでね
●1997年度の第35回ギャラクシー賞でTBS「天城越え」がテレビ部門優秀賞を受賞したとき、赤いチェックの上下姿の中学生らしき若者が、一人ポツンと会場に来ていた。事務所から誰も付き添わないんだと、感心したことがある。それが二宮和也が贈賞式に来た最初です。たしか98年5月31日でした。半ば坊主アタマの写真が残っています
●会場での打ち上げ後、小林英美・家人・娘(ともにお手伝い)と高田馬場の黄金の蔵(きんのくら)で軽く一杯。液晶パネルから注文するのが、おもしろい。24時半すぎ帰宅

06-02
●午前中、メール書きや短い原稿。17〜20時半、放送批評懇談会ギャラクシー賞贈賞式・記念の宴。14〜22時頃まで会場に詰める予定。報道活動部門のギャラクシー大賞と優秀賞は、僭越ながら私がトロフィと賞状を手渡させていただきます。ジャニーズ所属としては初めて、二宮和也がテレビ部門個人賞を受賞。放懇ネット会員によるマイベストTV賞が「流星の絆」と決まりましたので、ダブル受賞です。おめでとう! これについては、3日朝の情報ワイドやスポーツ紙が取り上げるでしょう
●報道関係者のためご参考。放送批評懇談会「ギャラクシー賞テレビ部門個人賞」の受賞者全氏名と受賞理由は、以下の通りです。放懇・久野明が作成してくれたものに、坂本が一部追記。この受賞者リストの公開は(「放送批評」「GALAC」全バックナンバーや「ギャラクシー賞40年史」を図書館などで調べればわかることですが、まとまったものとしては)たぶん本邦初です。転載・引用はご自由にどうぞ
「ギャラクシー賞テレビ部門個人賞」受賞者リスト
第46回ギャラクシー賞テレビ部門個人賞(2008年度) 二宮和也/金曜ドラマ「流星の絆」(TBS)感動ドラマ特別企画「DOOR TO DOOR」(TBS)の演技
第45回(2007年度) 宮アあおい/大河ドラマ「篤姫」(NHK)の演技
第44回(2006年度) 篠原涼子/「花嫁は厄年ッ!」(TBS)「アンフェア the special コード・ブレーキング 暗号解読」(関西テレビ放送)「ハケンの品格」(日本テレビ放送網)の演技
第43回(2005年度) 天海祐希/「女王の教室」(日本テレビ)、「離婚弁護士II」「越路吹雪 愛の生涯」「キッチンウォーズ」(フジテレビ)の演技
第42回(2004年度) 和久井映見/プレミアムステージ特別企画「9.11」(フジテレビ)、金曜時代劇「最後の忠臣蔵」金曜時代劇「華岡青洲の妻」(NHK)の演技
第41回(2003年度) 竹野内豊/サスペンス特別企画(1)「タイムリミット」金曜ドラマ「ヤンキー母校に帰る」(TBS)、開局45周年記念ドラマ「流転の王妃・最後の皇弟」(テレビ朝日)の演技
第40回(2002年度) 鈴木京香/月曜ドラマシリーズ「緋色の記憶」(NHK)の演技
第39回(2001年度) 阿部寛/「できちゃった結婚」「アンティーク〜西洋骨董洋菓子店」(以上フジテレビ)「五辮の椿」(NHK)などの演技
第38回(2000年度) 若村麻由美/時代劇ロマン「柳橋慕情」(NHK、NHKエンタープライズ21)の演技
第37回(1999年度) 中谷美紀/TBS「ケイゾク」、NHK「ゲームの達人」、読売テレビ「女医」などの演技
第36回(1998年度) 余貴美子/NTV火曜サスペンス劇場「冬の駅」、テレビ朝日「兄弟」「はぐれ刑事純情派」などの演技
※第36回以降、俳優の受賞が続いている(ただし、俳優に限るという明文規定があるわけではない)。それまでは制作者やキャスターの受賞も珍しくなかった。
第35回(1997年度) 大山勝美「おじいさんの台所」(テレビ東京)、「春燈」(NHK)ほかの演出
第34回(1996年度) 長富忠裕/「火曜サスペンス劇場」(NTV)のプロデューサー
第33回(1995年度) 朱旭/土曜ドラマ「大地の子」(NHK)の演技
第32回(1994年度) 島田正吾/金曜時代劇「十時半睡事件帖」(NHK)の演技
第31回(1993年度) 山本肇/NHKスペシャル「ドキュメント太平洋戦争」(NHK)他のキャスター
第30回(1992年度) 筑紫哲也/「筑紫哲也ニュース23」のキャスター
第29回(1991年度) なし
第28回(1990年度) 大地康雄/「ドラムカン」(NHK)、「東京湾ブルース」(テレビ朝日)の演技
第27回(1989年度) 久米宏/「ニュースステーション」(テレビ朝日)のキャスター
※第27回以降、テレビとラジオの2部門制になり、現在の個人賞の原型となる。
第26回(1988年度) なし
第25回(1987年度) なし
第24回(1986年度) なし
第23回(1985年度) なし
第22回(1984年度) 津川雅彦/「女の一生」(朝日放送)、「生きていく私」(毎日放送)の演技
第21回(1983年度) 浅丘ルリ子/木曜ゴールデンドラマ「魔性」(よみうりテレビ)の演技
※第20回ギャラクシー賞(1982年度)以前は、個人賞という名称ではなく、ギャラクシー賞の番組賞と同列に個人を表彰していた。したがってギャラクシー賞テレビ部門個人賞個人賞が始まったのは1982年度(受賞は1983年)からで、最初の受賞者は浅丘ルリ子

06-01
●忙しくて全然更新できず、すみません
●【二宮和也ファンのみなさんへ】明日都内で開かれるギャラクシー賞受賞式・記念の宴は、申し訳ありませんが、一般の方は入場できません。招待客、受賞関係者、事前申し込み(有料)を済ませた方、事前申し込みを済ませた報道関係者、スタッフ関係者以外の方は、会場のあるフロア全体に立ち入ることができませんので、この点くれぐれもよろしく。ニノが気持ちよくセレモニーに出席し挨拶できるよう、みなさんのご協力をお願いします(ぶっちゃけ早い話が、会場回りでウロウロしないでください! ホテル側や警備担当者が誰何《すいか=呼びとがめ、名をたずねること》して退去をお願いすることになります。そんな面倒なことは、お互いにイヤでしょ)
●なお、6月6日発売のGALACにはテレビ部門個人賞の受賞理由が写真付きで載ります。また7月6日発売のGALACには、6月2日の授賞式の様子がこれも写真付きで載ります。ただし、いずれも本文モノクロページで、それほど大きな扱いではないと思われますので、よろしく
●ジャニーズ事務所へのFAX文書づくりとか、サイト更新とか、細かいこといろいろ

05-31
●原稿書き

05-30
●原稿書き

05-29
●10時20分〜14時半、日大授業第6回。ブログ「テレビ報道を考える」がスタートしました。受講生諸君はよく読んでコメントを付けること。子どもじみたつまんない感想は不要。ちゃんと下書きしてから書き込んだほうがよい
●17時、家人らと渋谷で軽い夕食。18時半、横浜アリーナ。19時〜22時15分、堂本剛のコンサート美我空。冒頭、このギタリスト誰よと思ったら「剛紫」だった。全編を通じて自由奔放、即興がものすごく驚きました。二十歳前に悪戦苦闘し何度も泣いたという意味のことを言っていたが、とうとう自分のやりたい道を、やりたいように突き進み始めたわけか。飛鳥も見守っていた由。ちょっと歌詞が聴き取りにくかったのは、おじさんだからか? 神楽坂まで戻り「たけちゃん」で25時すぎまで

05-28
●原稿書き

05-27
●17時〜ギャラクシー賞に関する記者会見@NHKラジオ・テレビ記者会。放懇からは隈部紀生、小田桐誠、藤久ミネ、橋本隆、滝野俊一、坂本衛、中島好登が出席。18時すぎから渋谷センター街「魚や」にて、藤久、橋本、滝野、坂本で飲む。さらに橋本隆と2件目「九州」へ

05-26
●18時半〜放送批評懇談会理事会

05-25
●原稿書き

05-24
●原稿書き
●14時〜かわうちで落語会。小林道雄、久野明、家人の母・兄も来る。桂正雀師匠の「花筏」「もといぬ」「怪談累ヶ淵より ナントカの仇討ち」。ナントカはメモったのだけど、メモが見つからない。明治以降、誰もやらない噺だそう。今回から「落語+弁当+ワンドリンク」3000円で、それ以降に飲みたい人は伝票を付けて別料金で飲み食いするというシステムに変更。前回までは、ワンドリンクなのに2〜3杯おかわりを頼む人がいた
●「いまの若手芸人の刹那的笑いは、全然つまんない。ヒドい」件につき、桂正雀とあれこれ話す。あと「桂文楽なんて名前を、誰彼構わず継がせるのはよくないのでは」とか。落語のCDやDVDの噺になって正雀「黒門町のDVDは、あれはどうだろうか。よしあしだと思いますよ。というのは最盛期の映像は残っていない。あるのは晩年の映像だけど、全然あんなもんじゃなかったからねえ。あのDVDを見て、これが名人だと思ってもらっては困る」と。黒門町は8代目桂文楽のこと

05-23
●原稿書きに片付け

05-22
●日大授業

05-21
●「リベラルタイム」原稿書き。バンキシャ問題などについて
●13時半すぎ〜新党日本代表の田中康夫が参議院予算委員会で質問。堂々と落ち着いていて、とてもイイ。総額15兆円の補正予算は選挙目当てのバラマキであると。その通りでしょう。今回の補正が「最後の」官僚主導・官僚焼け太り・箱物至上予算となることを、私は心から願っています。アーカイブ映像はこちら
●放懇・久野明とギャラクシー賞打ち合わせもろもろ

05-20
●14時〜16時半、田原総一朗から聞き書き@ANAホテル
●GALAC報道活動部門選評の校正

05-19
●12時〜宗文洲取材@品川港南口ソフトブレーン本社。高橋克佳、小林英史と
●14時〜田原総一朗から聞き書き@ANAホテル

05-18
●GALAC(選評)ほか原稿書き、企画書書き、取材趣意書書き

05-17
●原稿書き。東京ケーブルビジョンがマンションの配電盤・ブースターをチェックに来る

05-16
●15時〜江古田のガールズ「ご不幸」観劇@池袋。後半が21時からなので、途中「豚道楽」へ。終演後、新宿「どん底」で飲む

05-15
●日大授業。夜、岩谷健一とかわうち『日本の戦争と平和』見本完成

05-14
●11時〜田原総一朗・宗文洲対談@ANAホテル。終了後、昼食がてら高橋克佳、小林英史と打ち合わせ
●19時〜放懇・久野明とギャラクシー賞贈賞式・宴の打ち合わせ@かわうち。警備体制とかメディア告知とか

05-13
●片付け

05-12
●10時半ホテル発。京都・清水寺周辺で買い物。17時帰京。東京駅からそのまま理清蘭へ。故・荻原道雄の御母上が亡くなったので、お香典を届けがてらしんみりと飲む。家人も

05-11
●昼前の東京発新幹線で京都経由、大津へ。田原総一朗と。16時〜琵琶湖塾についての記者会見@滋賀県知事公館。記者たちは17時から小沢一郎の記者会見があるというので落ち着かず。会見中にも田原に携帯電話がかかってきて、「岡田でいいのね」とかなんとかちょっと話して(記者たちに)田原「いまのは仙谷という人です」。その後「あゆら」で懇親会。上羽みき枝、神田輝代、駒井久子、駒井千代、小松大治、五江渕邦男、田村邦昭、津田貞次、服部健一、三好孝夫、片岡大輔の11名が出席。大津プリンス泊。田原は夜のうちに帰京

05-10
●母の日にて昼すぎ実家へ。自由が丘「とり銀」で夕食

05-09
●アスコム関係執筆ほか

05-08
●日大授業

05-07
●日刊ゲンダイ「地上デジタル」原稿書き

05-06
●岩谷健一に朱入れゲラ渡し@神楽坂ジョナサン

05-05
●『日本の戦争と平和』チェック。片付けつづき

05-04
●5月20日発売予定、石破茂+小川和久(対談)ビジネス社『日本の戦争と平和』のゲラ戻しが豚インフル余波で遅れ、ようやく出力見本が本日up。岩谷健一と神楽坂ジョナサン。急遽2日間で最終チェック

05-03
●終日、仕事場の片付け

05-02
●仕事場の片付け。某誌編集と打ち合わせ@龍朋

05-01
●14時半〜16時すぎ、田原総一朗から聞き書き。自民・民主抗争史@佃

04-30
●藤森隆と15時半、御成門・東京慈恵医科大学附属病院に麻布の友人を見舞う。虎ノ門で買い物。18時〜24時、かわうち

04-29
●東京新聞の朝刊に、BPOの報告とNHKの対応についてコメント。NHKの報道については、いま出ているSAPIOにも400字10枚ほど書いています
●昨日、ある新聞記者に対してブチ切れて、久しぶりに電話で怒鳴った。記者が当サイトを読んだことがないというから、坂本「あなたは放送を取材する新聞記者なのか?」記者「そうです」坂本「あなたは地上デジタル放送に興味がないの?」記者「いえ、あります」坂本「地デジ普及率は何%か知っている?」記者「49%です」坂本「民放連会長が地デジ普及率40何%まで来たからもうすぐ50%と発言したことは知っているか?」記者「はい、覚えています」坂本「その民放連アンケートが単身世帯(5000万世帯中の1000万世帯。うち400万は独居老人)を排除したうえに、地域の偏りがあるデタラメな調査だと、知っているの?」記者「いえ、知りませんでした。いま初めて聞きました」と聞いた後、坂本「ふざけるな!! じゃあ、坂本サイトを読め。坂本サイトにしか、その話は載っていないからだよ。調べないで、新聞に普及率四十何%なんてデタラメを書くんじゃない。そんなことで、テレビのやらせがどう、納豆がどうといえるのか? 総務省と民放連からのもらい記事だけで書くな!」とブチ切れました
●その記者は、あとで要旨「本当にその通りだと反省しております。坂本さんの主張、仕事をきちんと知らないままに電話をかけたことは失礼で、新聞記者として責任感に欠けていました。申し訳ありません。地デジ普及率の話も、勉強になりました。広報を鵜呑みにする姿勢では、世の中がどう動いているのか、何が問題なのかきちんと見ることができません。事件や発表の裏に何が潜んでいるのか、見抜く目を養わなければと思います。今後、心にとめ、気を引き締めてゆきたい。精進して参ります」というメールをくれた。私も「わかってくれたようでたいへんありがたいです。あなた方のためにこそ、ホームページで公開しているんだという気持ちがあるので、頭にきて、電話ではキツいことを言い過ぎたかも。ごめんなさい。頑張ってください」と返信メールを打った
●日曜日の夜、私の住む共同住宅の地上デジタル化につき話を聞きたいと、大家とその息子がいうので話をした。うちのマンションは4階建てで5世帯入居(大家は1階全部と2階の半分に済む)だけど、5軒中地デジを見ているのは坂本だけ。大家の息子は医者ですが、「うちのスタッフ9人中、地デジを見ているのは2人だけだった。しかも、その2人は実家住まい。僕も先日、寝室用に17インチを買ったが、つないでも映らないんですよね。だから、CATVにいろいろ問い合わせたうえで、今回ご相談しようと思って」と言った。理科系で、最高学府を出て、医師の国家試験を通って、開業しているインテリにして、そんな認識です
●で、B4紙に3枚図表を描きながら1時間、地域のCATVによる受信、NTTその他の光ファイバによる受信、屋上にアンテナを建てる共同受信、戸別直接受信などにつき説明し、メリットとデメリット(イニシャルコスト、ランニングコスト、露出配線のやり方、増幅器のかまし方などなど)について解説。「ここまでがCATV会社のケーブル。ここから先、各戸までの分配ケーブルは大家さんの持ち物。それが古く細いと(たぶん築年数からして古く細い)、末端で映りが悪いとか、地デジは大丈夫だがBS・CSを流すとうまくいかないといった問題が起こる。BS・CSは戸別パラボラ受信でやってくれという考え方もあるが、見栄え上それを禁じているマンションもある。分配ケーブルは外壁を這わせる露出配線となり、壁のアンテナコンセントは使えないかも。各部屋で映るようにするには、プラス何万円という具合にコストがかかる。分配ケーブル敷設をCATV会社が特別サービスでやるというなら超ラッキー」とかね。あるいは「防災上は無線のほうがはるかによい。CATVや光ファイバは、電柱が倒れる大地震では途絶する。トラックが電柱にぶつかっても切れる。阪神淡路のときは、電話もダメ、新聞雑誌も全滅というなか、無線のテレビとラジオだけが生きていた。私の自宅は、CATVが引かれたとしても、必ず直接受信のアンテナを残す」とか
●最後に「総務省のバカどもは、いま説明したいくつかの受信方法を、住民が勝手にやることだと突き放し、一切説明してない。日本中の共同住宅で同じ問題が起こっており、山間部の共同受信施設でも同じ問題が起こっている。2011年までにできると思う?」と聞いたら、「よくわかりました。絶対にできませんね」と言った。それが普通の生活者の常識というものです。400万世帯の独居老人には、1時間説明しても理解不能なうえに、残念ながらカネがない
●だから、新聞記者のみなさんに申し上げたいのは、「総務省や民放連の大本営発表をタレ流すのが、あなたたちの仕事か? 親戚や友だち30人中、地デジ対応をしているヤツが何人いるか数えたほうが、まだマシだ」ということ。頼むから、まじめにやっていただきたい
●昨日、二宮和也のギャラクシー賞個人賞(正式には「ギャラクシー賞テレビ部門個人賞」)受賞につきジャニーズ事務所と話し、「これって、初めてでしょ?」「もちろん初めて業務」と。スポーツ紙がいくつか(10時現在、報知 サンスポ デイリー 日刊)書いていますね【追記 以上、坂本が確認したのはオンライン版です。その後朝日も】。スポーツ紙も含めて新聞・テレビなど各媒体は例年、6月2日の贈賞式のときに、写真入りで大々的に報じてくれます。というのは、個人の賞三つだけは確定していますが、番組に対する賞は入賞作(たとえばテレビは14本)だけが決まっており、大賞や優秀賞はその中から選ぶので。途中経過を報じても仕方がないし、二度手間になりますのでね
●なお、ファンのみなさんには「これって確定なの?」という、わかりにくい点もあったようですね。ラテ記者会で配布したニュースリリースは、同時に放送批評懇談会サイトで公開するのが、開かれたNPOというもの。そのようにすべきと、会の中で提案しておきます

04-28
●ギャラクシー賞個人賞に二宮和也。放送批評懇談会が、2008年4月1日〜2009年3月31日までの日本のテレビで、もっとも目覚ましく、優れた活動をした個人を、1人だけ顕彰する賞です。おめでとう!!
●本日15時、第46回(2008年度)ギャラクシー賞の入賞作品および特別賞・個人賞・DJパーソナリティ賞の発表! NHKのラジオ・テレビ記者会で入賞作品一覧のリストを配布し、同時に放懇サイト(左側のいちばん上のGO)でも発表します。特別賞・個人賞・DJパーソナリティ賞は確定で、6月2日の贈賞式に招き、贈賞します。おめでとうございます!! 入賞作品については、この中から今後、大賞1本・優秀賞2〜3本、選奨3〜10本(テレビ部門、ラジオ部門、CM部門、報道活動部門と、部門ごとに数が違う)を選び、6月2日の贈賞式で発表し、贈賞します
●GALAC5月7日発売号(松本潤表紙号)は、おかげさまにて書店経由の注文、オンラインショップの注文、放懇直接の電話やFAX注文を合わせて5000部弱の事前注文をいただいた時点(先週)で、通常の刷り部数5000部に今後の余裕を考え、1万2500部を印刷することに決定した由。これは二宮和也表紙号と同じ刷り部数です。なお、放懇オンラインショップで注文できるうちは、品切れにはなりません(書店その他が入手できないと言っても大丈夫。オンラインショップ用に相当数を確保してあります)。放懇オンラインショップで注文できなくなったとき(自動で注文数を数えていて、ある瞬間からそうなる)が、ホントの品切れです。ということで、みなさんよろしくね
●なお今回は、みなさんのご協力により放懇にかかってくる電話が激減し、ホント助かりました。中島好登や福島美子や久野明が、たいへん喜んでおります。ありがとうございます。放懇事務所にFAX注文用紙を請求せず、どこからか手に入れてFAX注文してくれた人もあったようで、ありがたいことです

04-27
●ビジネス社『日本の戦争と平和』(石破茂+小川和久)の最終校正。社内校正済みのものを寄こせといったのに、赤字の入っていないゲラが来たので、全ページ真っ赤っか。付箋をつけて始めたが、朱入れがない数ページにあとからつけたほうがよかった。危ないので青焼きチェックをやるしかない。しかも、大田光のオビ推薦文は来たが、豚インフルエンザでとんでもないことになっているらしい石破茂のまえがきが、まだない! 青焼き一発入稿を予定(それを逃すと発売予定日5月20日がズレる)。18時20分、九段下駅で岩谷健一にゲラ渡し。ついで18時30分〜放送批評懇談会理事会。21時半帰宅

04-26
●ビジネス社『日本の戦争と平和』(石破茂+小川和久)の最終チェック

04-25
●15時〜田原総一朗・宋文洲対談。アスコムから高橋克佳、小林英史も
●あんまりアホらしく時間のムダなので、これで終わりにしようと思いますが、一言だけ。総務大臣鳩山邦夫公式ホームページに、「私の提言2006」というタイトルで、次のような文面があります。【引用ここから】
 鳩山邦夫は自民党総裁選にあたり、次の提言を発表しました。
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 わが国のトップリーダーを目指す者は、こまごまとした政策を語る必要があるのだろうか? まず、しっかりとした哲学と理念を持ち、あるべき「国のかたち」を語るべきである。そのためには縄文文明以来、自然と共生してきた日本文明のすばらしさを理解しなくてはならない。そして、日本文明の持つ共生の精神を、世界に広げていくことこそ、地球人類の繁栄の永続につながるということを、誇りをもって発信するべきだ。【中略】
 私の日本文明についての理解は以下の通りである。
 (1)日本文明は自然を支配する文明ではなく、「自然と共生する文明」である。
 (2)日本文明は稲作を中心とする「永劫の再生と循環を信じる文明」である。
 (3)日本文明は敵を作る文明ではなく、「和をなす文明」である。
 (4)日本文明は力と闘争の文明ではなく、「美と慈悲の文明」である。
 為政者は、日本の歴史と伝統をふまえ、しっかりとした文明論を持ち、五十年後、百年後の日本のあるべき姿を示さなければならない。
 私はユートピアを否定する。日本文明の行き着くところは、美と慈悲の社会、アルカディア【引用者注:友だちの友だちとはいえ、アルカイダと誤読しないように】(桃源郷)ともいうべき、森の環境国家の創造であると信じている。【引用ここまで】
●以上の趣旨そのものは、「文明」という用語の使い方が奇妙だ(文化と文明の違いがわかっていないらしい)という点を除けば、まあ異論はない。ところが問題は、上記の趣旨と、本人の行動やもの言いが、まったくかけ離れていることです。鳩山邦夫はいつも、こまごました、どうでもよい政策の話しかしない。「簡保の宿の売却価格がいくらなんて関係ない。肝心なのは、あれは官がやるべき仕事かどうかだ」という小泉純一郎のほうが、はるかに正論であり、しっかりした理念に基づく発言です。売らないままに5年もたてば、もっとも高額の入札価格よりも巨額の赤字が積み重なるのだから、タダで手放しても国民には得。実際、失われた十数年の間に、そのような不良債権処理に2ケタの兆円単位のカネが注ぎ込まれた。それをムダだった、国民の財産が失われた、責任者は誰だと追及せずに、簡保の宿の数百億円が問題だとだけ怒ってみせるのは、重箱の隅を楊枝でほじくるセコい話
●鳩山邦夫という人物は、物事を深く考えず、気にくわないヤツに対してデマカセで怒りの声を発することを、自分のスタイルにしているように見える。「中央郵便局を壊したのは誰だ!」とか「最低の人間だ!」というように。草なぎ剛に対しても「和をなす」とか「慈悲」という気持ちは、まったく感じられず、つねに「敵を作る」「力と闘争」のスタイルを実践している。これは本人の語るあるべき日本文明の姿とは180度違っています。言動がバラバラだから、何を語っても口先だけで信用できないのです。もっとも、上の提言は「トップリーダーを目指す者」だけむけで、自分は関係ないのかも。あるいは、自分は「為政者」の一人だと思っていないのかもしれない。それもヘンな話ですけど。なにしろ総務大臣なので。たとえば汚職容疑で逮捕された千葉市長は、1963年に自治省に入り大臣官房審議官まで務めた人物。自治省は現・総務省で、鳩山はそこの大臣なのだから、「身内から不届き者が出た。許せん! 恥ずかしいというよりみっともない!」と怒ってもよさそうだが、怒らない(マスメディアは、どう思うか聞くべき)。こういうものには目をつぶり、目についた叩けそうな者だけを怒りにまかせて叩くスタイルは、実に気色悪い

04-24
●9時55分〜14時半、日大芸術学部放送学科マスコミII、放送特殊研究Vの2回目。今日までオリエンテーション。受講者は青紙を出すべし
●18時半〜家人と第4回 ACkid 2009@明大前キッド・アイラック・アート・ホールへ。吉本義人がパフォーマンスをやる。お蓉(吉本蓉子=吉本夫人)や林武も来ると。終わってからみんなで飲む予定
●「ACKidは異なるジャンルのアーティストが協動して舞台を造り上げていく表現の試みです。今年で4回目になります」とのこと。以下、ホームページから抜粋
第4回ACKid2009(現代美術作家と身体表現者と映像とのコラボレーション)
会期:2009年4月20日(月)〜26日(日)
時間:開場18:30 開演:19:00
入場料:予約2,000円 当日2500円
会場:キッド・アイラック・アート・ホール(京王線・井の頭線「明大前駅」下車1分 156-0043東京都世田谷区松原2-43-11)
<プログラム>
4/20(月)関直美(美術)+深谷正子(身体)/4/21(火)李容旭(美術・映像)+Ruby 別所るみ子 (身体)/4/22(水)山本伸樹(美術)+金谷竜真(映像)+若尾伊佐子(身体)/4/23(木)ヒグマ春夫(美術・映像)+喜多尾浩代(身体事)/4/24(金)吉本義人(美術)+長岡ゆり(身体)/4/25(土)建畠朔弥(美術)+紙田昇(身体)+平田明子(身体)/4/26(日)楡木令子(美術)+角正之(身体)
お問い合わせ先 キッド・アイラック・アート・ホール(TEL:03-3322-5564 FAX:03-3322-5676)メールでの問い合わせ・予約はyoyaku@nexyzbb.ne.jp
●バカですね、鳩山邦夫という男は。考えてもみてください。100年に1度の経済危機に立ち向かう日本政府の責任者の一人、(前)財務大臣にして、2月14日にローマで開かれたG7財務大臣・中央銀行総裁会議後の記者会見に泥酔状態で出席し、うつろな目で、ろれつが回らず、あくびし、意味不明の発言をした中川昭一。今回、泥酔状態で、誰もいない深夜の公園で一人で素っ裸になり、大声を上げた草なぎ剛。どちらが最低の人間か、わかりそうなものでしょうに。少なくとも、日本国の国益を大きく損なったのは中川昭一のほう。恥ずかしいというよりみっともないのも中川昭一のほう。その中川に、鳩山邦夫は何と言ったんだ? 同僚の大臣が泥酔し、世界に日本の恥をさらしても何も言えないようなヤツが、草なぎ剛を最低の人間と言って、誰が同意すると思うのか
●それが、「地デジ(地上デジタル放送)に影響があることを強く懸念してはらわたが煮えくりかえり、言ってはいけないことを言った」(鳩山談話)。そして「『最低の人間』と言ったことは取り消す」と。「草なぎさん」とまで言ったようですね。総務大臣の鳩山は、テレビ局に公的資金を投入しなければという意味の無責任発言もしている。テレビ局の社員の給与とボーナスを公開したら、絶対に国民は認めないだろうと私は思っていますが、そのようないい加減な口からデマカセをぽんぽん言う男。この程度の政治家に率いられているのだから、国策「地上デジタル放送計画」がうまくいくはずがない

04-23
●琵琶湖塾の原稿書きほか
●SMAPの草なぎ(「なぎ」は弓へんに、つくりの上が前・下が刀)剛が未明、赤坂の公園で全裸で大声を上げ、警官に「裸だったら何が悪い」と言って逮捕。通常、全裸の酔っぱらいを現行犯逮捕などしない(警視庁でそれが日常化しているなら、イヤな世の中というほかない。トラ箱に1日入れるのでたくさん)。逮捕したからには、暴れるなどトラブルがあった恐れが大きい。また、草なぎのほかに誰もいなかったならば、公然わいせつではなく公務執行妨害で逮捕が通常。それでは「警官による抑圧」という感じが強すぎるから、公然わいせつにしたのでしょう
●いずれにせよ、おそらく「警官の注意の仕方一つ」で逮捕に至らなかった可能性は大きかっただろう、と思います。たとえば、年嵩《としかさ》の警官が、酔ってくだを巻いている草なぎの隣にあぐらをかいて座り、「俺にもお前くらいの息子がいてなあ」と穏やかに語りかけ、わからんときはぶん殴り、池に放り込みでもして。その意味では、かわいそうな話。警官(警察庁や警視庁、各道府県警)は、何でもかんでも逮捕さえすれば住みやすいよい世の中になるわけではないということを、マジメに考えたほうがよい、とも思います
●なにしろ地デジのテレビCMはすべて中止、総務省の地デジパンフなどもすべて作り直し。今回の逮捕で余計にかかるカネは、数億円ではきかないでしょう。アメリカなどでは、CMが流せないような事態になったらペナルティいくらといったガチガチの契約書を交わす。たとえば、ダイエット広告に出る誰某《だれそれ》が×kg以上に太ったらペナルティいくらというように(もっともハリウッドの連中はテレビCMには出ない。日本で出ているのは、日本限定と契約書に書いてある。あのCMはネットでは流せない。全世界に公開されてしまうので)。日本はそのあたり、極めて非近代的な取引慣行でやっているから、総務省が税金からまたいくら出すという話になる。タレントにも、何か間違いをし出かすと何億円の損害賠償を求められるという自覚がないから、脇が甘くなる
●警視庁は同日夕、同区内のマンションにある草なぎ容疑者の部屋を同容疑で家宅捜索。これはハッキリやりすぎ。薬物使用を疑ったなら、ガサ入れが30分で終わるはずはない。引っ込みがつかなくなったから、事件を大きく見せたわけだが、これは間違い。警察は、さっさと手じまったほうがよい。ビン・ラディン一味の友だちの友だちであるところの総務大臣・鳩山邦夫も、いい加減にせよ(ジャニーズ事務所には、副社長か宣伝担当役員に「地上デジタルは予定通りにはいかない。そろそろ降りたほうがよい」と伝えようと思っていた矢先だった)。なお、草なぎ剛には当分の間、誰かが24時間付き添わなければダメです。第2の悲劇が起こらぬよう細心の注意が必要でしょう

04-22
●原稿書き
●午後、曽根宏著『品格ある日本人の英語』(ビジネス社、5月20日刊行予定)校正ゲラのチェック。17時半、CEL《セル》英語ソリューションズ@高田馬場で、打ち合わせ。岩谷健一と。その後、かわうち@西早稲田にて3人で飲む。22時前帰宅
●曽根は、ピダーセン・カマートM&Aコンサルティング日本代表でCEL英語ソリューションズCEO。坂本が本を作れとけしかけ、もうすぐ完成します。こんな感じの本。おススメです
品格ある日本人の英語──ネイティブ信仰を捨てよ! 捨てれば必ずうまくなる!(CEL英語ソリューションズ最高経営責任者 曽根宏著)
何年勉強しても自己紹介すらおぼつかない日本人へ 海外ビジネス経験豊富な英語学校CEOが、世界に通じる“2000時間”英語学習法を大公開!
【英語を学ぶ人が騙される4つのウソ】ウソ(1)×読み書きだけじゃダメ→○必要なのは「読み書き」能力!! ウソ(2)×学校英語が諸悪の根源→○学校英語こそが基本! ウソ(3)×実用英語は日常会話から→○まず、やさしいビジネス英語から!! ウソ(4)×やっぱりネイティブに学ばないと……→○同じ苦労を知る日本人に学ぶのがベスト!!
【CD〈世界の第一線で活躍する日本人の英語〉】盛田昭夫(ソニー)、明石康(元国連事務次長)、緒方貞子(JICA理事長)、江口裕之(NHKテレビ英語講座講師)、第一線の通訳ほか
【「はじめに」から】日本語をmother tongue(母語)、つまり生まれながらに使っている言語として大人になった人は、アメリカ人やイギリス人など、いわゆるネイティブ・スピーカーの英語を手本にする必要はまったくないのです。外国人も認める高い専門知識・専門能力、深い教養、それに尊敬される人格を備えた日本人として、日本人らしい英語──本書ではこれを「品格ある日本人の英語」と呼びます──を使えば、世界のどこに行っても恥ずかしくない英語が話せます。それをこの本の中で、多くの事例を紹介しながらお話ししましょう。

04-21
●14時半〜17時、田原総一朗から『自民・民主大抗争史』本の聞き書き@佃。高橋伸児、近藤雅人、速記・二木信と。今日が第8回、ようやく細川政権まで来ました。8月までに本にしないと大マヌケ
●田原によると「自民党の中川秀直、塩崎恭久、【以下、執筆中】
ガーン。1時間ほどPCから離れたら、ブルーバックの警告画面が出て、書いていたもの(15日〜21日の記述)が全部消えてしまった! 書き直すのでちょっと待っていてください
●このところ挙動不審なので、あれこれ調べ、調整していたところ(2〜3日潰れた)。おそらくはWindowsの最近のアップデートか、それ以外のソフト導入によって、これまで安定していたCD革命が不安定になりはじめた。C:\WINDOWS\system32\drivers\fastcdmp.sysが問題らしく、これを削除すれば問題は解消されると思われ。しかし、するとCD革命が動かない。別のバックアップPCでは起動のたびに(ほぼ)同じブルーバックが出るようになった。いつも使うデスクトップでは、そこまでの症状は出ていないので、とりあえず騙し騙し使うつもり(ワープロの一太郎は、作業中に頻繁にバックアップを自動保存するので、PCがふいにイカレても問題ない。そうでないソフトは頻繁に自分で保存すれば、しばらくはなんとかなりそう)
●なお、マイクロソフトのサポートサイトにも、ほぼ同じブルーバックの警告画面が出る場合の記述があるが、解決策は書いていない。CD革命のサイトにも何も書いておらず、お手上げなのでしょう

04-20

04-19

04-18

04-17

04-16

04-15

04-14
●ノートPCの調子が悪い。なんかファイルが壊れたかも。1日悪戦苦闘したが、怪しいブルー画面が解消されず

04-13
●原稿書き
●16時半〜20時、ハイアット・リージェンシー新宿で日大放送学科の打ち合わせと新年度の芸術学部懇親会。前半は欠席、18時から30分ほど懇親会に顔を出し、兼高聖雄教授、藤井見江子助手ほかとちょっと話す。帰宅後引き続き原稿書き

04-12
●原稿書き
●Nortonの期限が切れたので、3台のPCにインストール。ついでにあれこれいじっていたら、えらく時間を取られてしまった

04-11
●放送批評懇談会『GALAC』松本潤原稿書き
●小学館『SAPIO』原稿書きつづき
●別にというか、まったく坂本の仕事ではないけれども、GALAC編集部のみなさんがたいへんなので、オンラインで注文できない方、書店も遠い方用に『GALAC』FAX注文書(汎用)、予約FAX注文書(松潤用)をPDFで作成(正確にいうと、一太郎で作り、Adobe Acrobat9 StandardでPDF化)。編集部に電話で問い合わせてくれた方にこの文書をFAXすれば、電話でぐじゃぐじゃ細かいことを伝えなくて済み、間違いも減る。パソコンもないし書店も遠いという方は、FAXだけ友だちのを借りるなり、コンビニのを利用するなりしてもらえると、話が早くてありがたいです

04-10
●夜中3時前後、やけにカラスが鳴いていました。猫とケンカしていたか、何かの前触れか。3時半には静まりましたが(未明3時50分記)
●小学館『SAPIO』原稿書き。NHKの報道の問題を少々

04-09
●14時、田原総一朗から聞き書き@佃。あと原稿書き
●昨夜は18〜22時、元木昌彦、イーストプレス屋田悟郎・畑祐介、坂本で『再生力』打ち上げ。野村関連企画を一つ出したら、早速やりたいと。月曜には野村沙知代に企画書を渡す手筈に。元木昌彦と、国家権力とメディア、検察の問題、出版界・テレビの惨状、ネットのビジネスモデル、ネットの可能性(元木は2007年2月からオーマイニュース編集長代理、12月〜08年6月から代表取締役社長)などにつきあれこれ話す。元木昌彦「Googleは10年でダメになる」坂本「そう、過渡期のいまはネット幻想に踊らされている時代」と。「four more years」でウェブ全体から検索すると、あいかわらず44億件中第1位に坂本の作ったページを出す。この結果を見て「Googleは実にすばらしい」と思いたければ勝手に思えばよいが、私は「Googleで世界がわかると考えてはならない」ことを示す明白な証拠だと思います
●元木昌彦は『週刊現代』編集長時代、1億円を使って全テレビ番組を学生バイトにモニタさせていた由(3年ほど続けた)。で、おかしなところを報告させ、記事に役立てたが、バイトのリテラシーが問題でイマイチだったと。そこで私が言ったのは、「私が考えているのは、テレビ報道に強い関心を持つ専門家、ジャーナリスト、放懇関係者、局OBその他有志を募り(たとえば最初は30人。そのうちに100人とか)、テレビ報道チェックブログを開設する。全員にブログ記事を書く権限(とスキル)を与えておく。そしてニュースはじめ報道番組を見て問題だと思ったら、どんどこブログにupしていくと。各人得意技があるから、おおよその担当を決めておけばいい。この3人はNHK夜7時ニュースとか、地震特番はこの5人とか。このブログは、全テレビ局が何か書かれていないかと毎日必ずチェックするサイトになる。『テレビ報道を考える!!』は、その実験の一つ」と。ミサイル報道では小川和久とか北朝鮮報道では石丸次郎とか、テレビ局がゲストに招く専門家がいきなり「××局の×時ニュースのこの報道はここがこうダメだ!」と書き込めば、影響力は大きい。元木「それは有料にすればいい。月1万円とかさ」というが、やっぱり無料で一般のコメントありとすべきでしょう。一般の本文記事投稿は、受付担当者を決めておき、メールできたものを載せる価値ありと思えば掲載すると。ま、ヒマになったらの話ですが
●『週刊プレイボーイ』記者・遠藤ちひろ(游学社)から、コメント掲載は4月20日発売号とご丁寧な連絡あり。BEE TVについてで、坂本の考えは、◆【登場の感想は?】水道の蛇口がいっぱいあって、ひねりゃどんどこ出てくるというのは結構なこと。メディアは数多く多様なほどよいから歓迎。この感想とビジネスとして成り立つかは別◆【問題は?】山積だ。携帯は電話機であり、若者にとってはメール端末。そこに有料のテレビ的番組が入れるか/充電池もたない/画面小さすぎ(字幕など旧来手法使えず)/イヤホン必要/地下鉄車内・条件の悪い屋内で映らない/民放テレビ的なコンテンツを、無料の地上・1セグとどう差別化するか/有料だからCMを入れにくい/視聴率不明だからCM効果を測定しにくい/視聴者を別の携帯サイトに飛ばせばCM効果がわかるが、同時に番組視聴者を失うという根本矛盾が大問題◆【ビジネスモデルとしては?】厳しい。世の中には新しもの好きがいるので、この種のものは30万や数十万加入まではすんなりいく(WOWOWもスカパーも同様)。そこから先がたいへん。月300円30万加入なら月9000万円。NTTが3分の1取り、一般管理費(固定費)が3分の1なら、制作費月3000万。週に20番組なら月80番組。1本40万円で作れる番組は自ずと限界がある(報道によると2〜10分の番組)。ギャラが制作費を上回るからたけしは出ない。月9000万は1500円の本を6万部売った売上高にすぎず、それなら私一人で何度かやったという程度の話。100万加入でもその3倍で、だから何という話。ただし、設立者はBEE TVを拠点にドラマ・音楽番組などを作り小出しにして、後でDVD化する、民放ゴールデンに進出するといった展開を考えているのだろう。もっとも月1億円持ち出せば、3年で36億円が吹っ飛ぶからキツい。3年後には続けるか撤収かが決まるだろう◆【民放に影響は?】ない。100万加入で3人に1人が同時に見ても、その視聴者数はビデオリサーチ関東地区世帯視聴率が測定不能(*印)番組の視聴者数と同じ◆【有料チャンネルなら、地上民放で言えないことも言える?】そう。だが、しがらみがある出演者が、本当に言えるかどうかは別問題。CSも同様で私は宗教チャンネルOK、自民党チャンネルOKと言っているが、出てこない。カネが続かない◆【追加の一言】もっと専門性を強くした、たとえば「和田アキ子チャンネル」のほうが可能性があるかも。一般論だが、有料チャンネルは民放から「かけ離れたもの」ほどうまくいく
【全国の嵐ファン、松本潤ファン、松潤担のみなさんへ 第5報】当欄03-17既出《【3】オンラインで申し込む環境になく書店も遠いという方は、電話やFAXで問い合わせていただくことになりますが、ちょっと待っていてください。いま、FAX専用の「手順の説明付き申込用紙」を久野明が作っています。FAXをお持ちでない方も、友だちのFAX番号などを用意してもらい、それを電話なりFAXで放送批評懇談会に伝えてくれれば、会から申込用紙をFAXする。これに記入のうえFAXを送り返してくれれば申し込み完了(手元に控えも残る)──という仕組みにしたいので》の件。坂本がクソ忙しいなか放懇事務局のものを叩き台に、FAX予約申込書(pdf 81KB)を全面的に作り直しました。これを印刷・記入して放懇にFAXすれば予約できます。放懇に電話しても、FAXで送ってくれます。FAXもパソコンもないんだけど、というお友だちなどに渡していただければ幸い【以上、転載ご自由。なお、当サイトの記述を「ファンを煽っている」という悪意でしか受け取れない者は、二度と読んでくれなくて結構。坂本宛メールも一切お断り(受信しないよう設定済み)。当サイトの記述が「煽り」なら、テレビのジャニーズ番組やその番宣やコマーシャルや雑誌広告は「すべて煽り」だから、そっち全部に文句を言うがいい

04-08
【全国の嵐ファン、松本潤ファン、松潤担のみなさんへ 第4報】7日18時現在、GALAC6月号のオンライン注文数は1331冊だそう。ニノ表紙号の初日と比べると”微妙”らしく、放懇事務局長の中島好登がメールでこう申しております
「あまりにも今、松潤表紙が多すぎる!
コンビニでは、雑誌棚に松潤がズラリ並んでます。驚きの量。
ファンはいくらおカネがあっても足りない・・・
GALACが割ってはいる余地はないのではないかと不安に・・・
でも、表紙の写真は、GALACが格別。最高だと思われます!
末武さんの写真、最近の中でもピカイチです。
ものすごーくいいです。
テレビ雑誌やアイドル雑誌の表紙とは別物
おそらく強敵a■■■にも負けないと思うのですが。」
●以上、三文字伏せ字は坂本による。当然です。末武和人は、5分くらいでチャッチャッチャッと撮り終えて、「じゃっ」と去っていった。えらく早いなと思ったが、そういうときは大抵いい。末武は、TAD若松のところのチーフ・フォトグラファーで、今度どこかで個展をやると。こんな写真を撮る男で、雑誌カメラマンとは格が違う。写真も別物に決まっています。というわけで、引き続きよろしく。当欄03-16第1報、03-17第2報、03-28取材メモもご参照ください【以上、転載ご自由】
●ただ、GALAC今号の表紙は、文字の処理が悪く写真のよさを損なっている。手にわざわざ文字を載せて、文字を読みにくくしたうえ、写真のジャマをするというのが、何を考えているのか意図不明。ダサい。次号で改善しないとみっともない
●原稿書き、片付け。夜「再生力」打ち上げ@かわうち。元木昌彦ほかと
●「Mamoru sama Namaste! ヒマラヤの国エベレストや仏様のふるさとからのご挨拶! トゥシタグルプのラジェスと申します。ネパールでロングステイをしたい日本人向きのサービスをしています」というメールが来た。1か月長期滞在のパッケージ(宿泊代・朝食・ミニキッッチン利用・自転車・空港送迎・税金等含む)が5万4000円(二人7万円)って、ちょいと惹かれますね。Eco Farm

04-07
放送関係文献(書籍)リスト〜放送・テレビ・ラジオを研究する若い人たちへ〜と題するページをup。みんな、しっかり勉強しよう!
【全国の嵐ファン、松本潤ファン、松潤担のみなさんへ 第3報】松本潤が表紙・グラビア3pに登場する『GALAC』6月号(5月7日発売号)のオンライン予約が昨日から始まりました。書店でも受付中です。書店などから放送批評懇談会に注文が届くまでにタイムラグがありますので、お早めにお申し込みください。原稿は10日までに書く【この項転載リンクその他なんでもかんでも自由】
●原稿書き、片付け。17時〜舘澤貢次、家人とかわうち
●昨6日『週刊プレーボーイ』遠藤ちひろ記者(男)からBEE TVにつき電話取材あり。40分以上話してしまった。今週号にコメントが載るでしょう

04-06
●日本はノドン・テポドンが脅威だと大騒ぎして、北朝鮮の思う壺(貧乏国がミサイル一発で甚大なる軍事効果)の今日この頃。軍事評論家連中が好き勝手なことを言い、それを不勉強なマスメディアが煽り、国民を恐怖させ、物事の本質を見誤らせています
●『How to Discipline with Love』を書いたF・ダドソン博士(当サイトでは「青少年社会環境対策基本法は 青少年を救わず メディアを殺す」で言及)が「しけたポテトチップス」ということを繰り返し語っています。子どもは親の愛を求め、親の関心を引こうとする。親が子どもにくれるものの象徴がポテトチップス。で、ポテトチップスは乾いておいしいほうが、よいに決まっている(子どもは誉められるとうれしい)。しかし、しけたポテトチップスでも、ないよりはるかにマシ(叱られても、かまってもらえるほうを子どもは選ぶ。つまり悪さをして、親の関心を引こうとする)。だから、ダドソンは若い親たちに「しけたポテトチップスをやるな」(ひっきりなしに叱るな! 子どものペースに引き込まれてはダメだ。無視しろ! アイスホッケーの反則ボックスのような5分間退場制[退場! 5分間自分の部屋に行ってなさい]を取り入れよ)「乾いたポテトチップスをたくさんやれ」(誉めまくれ! 小遣いでなくていいから、手伝ったら何らかの褒美をやれ)とアドバイスしている。ダドソンは「うちの子はよその子に噛みついて困る」という親に、「よその子に噛みついたら、何も叱らず黙って、あなた(母親)が子どもの腕を噛め。それで絶対にピタリと止まる」とアドバイスするおもしろいオヤジ。そのほうが「ダメじゃないの!!」と叱るより100倍イイとね。若い親御さんの一読を勧めます
●駄々っ子の北朝鮮も同じです。日本国は、しけたポテトチップスをやりまくっている。アメリカもクリントン時代それで失敗した。なっていないと思います
●軍事評論家やメディアの連中が一言も触れず、きわめて愚かだと思うことは、「北朝鮮のミサイルの脅威に対して、ミサイルをああしろこうしろ」としか言わず、「北朝鮮のミサイルを撃たせないために、日本はこの国家戦略でいけ」と一言もいわないことです。『日本の戦争力』には書いてありますが、中国は福建省あたりにミサイルを並べて、日本を狙っている(ロシアは日本向けをはずした)。しかし、中国が日本に向けてミサイルを発射すると心配する者はいない。北朝鮮をそのような国に持っていくにはどうしたらよいかを考えなければ、話にならない。政治生命が終わったはずのアル中政治家が、また敵地攻撃だのくだらない発言をしたようですが、本当に愚劣だと思います
●昨5日は11時半〜14時半、家人と歩いて早稲田さくらまつりへ。「かわうち」渡部雄一も焼き鳥900本、かわうち村産ジャガバタなどで参加するというので、店に顔を出した後、神田川沿いの会場へ(仲之橋と豊橋の間あたり。環状4号線用地と、隣の西早稲田シティタワー[高層マンション]の公開空地)。焼き鳥、焼きそば、ジャガバタ、レモンサワーで昼食。いや、神田川の桜はすごい。とくに橋から見るとたいへんなもんです。大沢さん・榊原の爺さんはじめ「かわうち」常連組も出店を手伝っていて記念写真など。帰りは早大キャンパス(かつて通った3号館あたりを徘徊)から早大正門通りへ。鶴巻町でやっていたフリーマーケットを覗き、ブラブラ散歩。このところ、ゆっくり歩いて外出する機会がなく、疲れる。ダサい。もっと歩かなければ。夜、舘澤貢次から超久しぶりに電話。7日夜、飲むことに。ついでに祝康成(=永瀬隼介)も誘ったら「月産250枚。締め切りが……」と。7日がダメでもそのうち飲もうぜと
●ずっと原稿書き

04-05
●富士通のスキャナS1500に「安全上のご注意」というA3を四つ折りにした紙が同梱されていました。その表紙に、こんなことが書いてあります。「本製品は、一般事務用、パーソナル用、家庭用、通常の産業用等の一般的用途を想定して設計・製造されているものであり、原子力施設における核反応制御、航空機自動飛行制御、航空交通管制、大量輸送システムにおける運行制御、生命維持のための医療用機器、兵器システムにおけるミサイル発射制御など、きわめて高度な安全性が要求され、仮に当該《とうがい》安全性が確保されない場合、直接生命・身体に対する重大な危険性を伴《ともな》う用途(以下「ハイセイフティ用途」という)に使用されるよう設計・製造されたものではありません。お客様は、当該ハイセイフティ用途に擁する安全性を確保する措置を施すことなく、本製品を使用しないでください。」
●まったく富士通のいう通りです。たとえば軍事用の半導体チップというのは、PCに入っている民生用とはまったく違うグレードで設計・製造・検査されている。超音速で飛ぶ戦闘機に使う部品は、温度・振動・圧力などの条件が地上と全然違うから、過酷な環境でも壊れないように作る。さらに、万一壊れたとき交換できないから、フェイルセーフ(fail=失敗・故障、safe=安全)といって、故障を想定して何重もの安全機構を考えておくのです。たとえば、飛行機の足を出す油圧装置を、車輪ごとに別々の系統にする。油圧装置の故障を考えて、それぞれに手動で出す機構を備える。全部出ないときは胴体着陸もありうると考えて、胴体下部を頑丈に作っておく
●ところが、今回の防衛省・自衛隊のマヌケぶりは、まず、自分たちが間違えれば国民の生命・身体に対する重大な危険性を伴う(国民全体のハイセイフティに関わる仕事をしている)という自覚がない。ハイセイフティ用途の機械は民生用と異なる設計・製造が必要なように、ハイセイフティ用途の要員は、通常の事務員とは異なる心構え・訓練・育成が必要なのに、それがまったくできていない。さらに、機械は壊れるし人間は勘違いするのだから、フェイルセーフの考え方で、米早期警戒衛星からの情報が出たら複数の人間でチェックする、証拠のデータをつけて次に回す、常に複数の情報と付け合わせてクロスチェックする(米衛星も日米イージス艦も米軍機も空自機も捉えていない目標を、ガメラレーダーだけが捉えたら、誤探知の可能性がもっとも大きいことは自明)といった手続きが必要です。このフェイルセーフが、まったくできていない
●以上のような問題は、政府・防衛省・自衛隊でさんざん繰り返されてきたのだから、これまでの検証委員会その他はまったく機能していないわけです。以上のようなことを熟知し、それを国会や政府・防衛省・自衛隊に論理立てて説明できる人間によって防衛省・自衛隊改革をしなくてはダメだと思います

04-04
●今朝の朝刊『毎日新聞』闘論、お読みくださった方ありがとうございます。中村美奈子・佐々本浩材《ひろき》記者にはお世話になり、ありがとうございます
●ミサイル騒動は、まったくマンガ。麻生太郎が「4月4日土曜日に発射」と断言した段階で、「日本国内閣総理大臣(=自衛隊最高指揮官)の言うべきことではない。イカレている」と思いましたが、今日の日本政府・防衛省・自衛隊の失態は何たることか!
●秋田ではコンピュータの誤報とマジの誤報で、2度てんてこ舞いしたと。3月末にF22が沖縄に16機飛来したし(4機は帰った)、米軍機は北朝鮮をかすめて(場合により領空侵犯して)バンバン飛んでいます。素人考えですが、自衛隊レーダーが鳥の群れか風船でも拾ったか、彼我いずれかの機影を一瞬捉えることはありうるでしょう。しかし、米早期警戒衛星による発射情報という「そもそもなかった情報」が、なぜ「あった情報」になって官邸に伝わるのか。これは単なるミスでは済まされない異常事態であり、警戒・情報収集に関わった部隊の責任者はクビにすべきだと思います。PAC3部隊と米軍、あるいはイージス艦と米軍との連携はどうなっているか、防衛記者は取材したのか? PAC3部隊と米軍の連携ができていないことを私は知っていたけれども、そのアホ丸出し情報が全世界に漏洩してしまったことの責任は、誰が取るつもりなのか?
●放送の世界では、関西テレビが納豆についての「そもそもなかった情報」を「あった情報」にして大問題となり、社長のクビが飛んだ。あれと今回と、どちらが大問題で、どちらの責任のほうが重いか? 納豆より格段にヤバい話、重大な問題であることは明らかです。「相手がミサイルを発射したかしないかわからないような連中に、なんで発射したミサイルにこちらのミサイルを当てることができるのか?」と、思わざるをえません。そのような問題も含めて、元防衛大臣・石破茂と国際政治・軍事アナリスト小川和久が徹底討論した対談本『日本の戦争と平和』(ビジネス社)が、もうすぐ完成します。ミサイル問題もこの土日で追加します。ぜひお読みください。なお、好評発売中の『日本の戦争力・文庫改訂版』(新潮文庫)もよろしく。北朝鮮の章を大幅に改訂してあります
●昨日の『サピオ』打ち合わせは、おもしろかった。私は小学館『DIME』の仕事を創刊のときからやっていて(表3「社長の宝物」の筆者は坂本)、当時の中村滋編集長(いま専務)、次の中島敏一編集長(そろそろ定年?)、編集者の大亀哲郎(いま法務ライツ局ゼネラルマネージャー?)、鈴木総一郎(その後『ビッグコミック・スピリッツ』)、和田守弘、小野綾子といった方々にさんざんお世話になった。長男がお腹にいるとき女優・竹下景子にインタビューをした家人(当時はフリーライターで、それが最後の仕事)ともどもで、大亀さん・小野ちんあたりは家で飲んだんじゃなかったかな。杓谷順子も創刊2年目頃から『DIME』をやっていたそうで、昔の思い出話をあれこれ
●昨夜から今日にかけて、パソコンを何やかやといじる。一太郎2009、一発!OCR Pro6ほかを入れて、ScanSnapもつなぐ。ついでに、「サイトの制作環境(PCドタバタメモ)DELL OptiPlex GX620、Dimension 4700C、Latitude D420」ページも更新。おヒマな人はどうぞ

04-03
●午前中、池袋ビックカメラほかでPC関連など買い物
●13時半、小学館『サピオ』編集部の杓谷順子と打ち合わせ。2009年4月22日発売号の特集でテレビジャーナリズム論をやるそう。おもしろいのは、執筆(または談話)依頼のあった2日後、同編集部の別の編集者から、同特集に何本かあるうちの別の1本につき問い合わせがあった。この分野で、まともな発言をしている者がいかに少ないかという話でしょう
●記者OBはじめ新聞ジャーナリズムの学者・研究者は多い(その延長で放送を語る人もなくはない)が、テレビジャーナリズムの研究者で、政治・政府とテレビの関係(たとえば免許、テレビ規制、天下り……)、NHKや受信料のあり方、地上デジタル放送の進め方、新聞とテレビの関係などについて、「政府与党は(NHKは、民放は……)おかしい」と発言している者は、ほとんどいない。もちろん政府与党ににらまれるのが怖い(政府関係の審議会委員などにはなれない)のと、NHKや民放に出してもらえなくなるのが困るから。年金をもらっている新聞・テレビのOBも、新聞・テレビ批判はやりにくい。私は、そのような利権は一切いらない(違うところで稼ぐ)と、ずいぶん昔に決めたので、批判もする(できる)し、テレビについて書いたものはこのサイトでタダで公開する(できる)わけです
●一緒に本を作るので先日、総務省ナンバー2(事務次官の次の審議官)だった月尾嘉男(3月末までTBS番組審議委員長)とやりとりしたら、「テレビは本当にどうしようもない。徹底的に批判する本を書け」と言われましたが、当面はテレビ以外の本で忙しい。テレビの本は、そのうちに(死ぬまでに)2冊書きたいと思っています。1冊はテレビ(放送)の本当の教科書(悪いけど、まだ日本に存在しませんので。大学生むけ)。もう1冊は、各章がそれぞれ徹底的に取材し分析した(たとえば第1章NHKのど自慢とか、第2章大河ドラマとか)番組論になっていて、しかも全体で「テレビ共同幻想論」という本。これは、中学時代から世話になった吉本隆明へのお礼参り本です
●えーと、「ひねもすあらし」さん(と仮に呼んでおきますが)、ありがとうございます

04-02
●15〜17時、宋文洲・田原総一朗対談。6月メドに本にします。アスコム高橋克佳、小林英史と
●『毎日新聞』闘論の掲載は4月4日土曜朝刊だそうです

04-01
●『毎日新聞』闘論ゲラ戻し(地上デジタルの話)。『週刊現代』コメントチェック。その他企画書かきなど
●17時、衆議院第二会館。石破事務所で石破茂・小川和久対談『日本の戦争と平和』(ビジネス社)表紙写真撮影。17時15〜45分、セッティング。17時50分、小川和久も到着。18〜19時撮影。現在のミサイル問題につき、追加の話をしてもらう。小川「当たる当たらないの話だけで大騒ぎ。国民保護の観点がまったくないのは大問題」石破「とにかく説明不足。ピストルの弾に弾を当てるようなものだなどという話が、なんで出てくるのか」と
●農水問題でちょっと疲れたのか、(農林水産大臣の)石破茂が「鳥取に帰って知事をやろうかと思うときがある」なんて言うから、坂本「なーに言ってるんですか。もう一度、防衛大臣をやってもらわなくては、断じて困る」石破「父は50歳で知事をやったんだよ。倅《せがれ》が言うのはおかしいけど、じつに立派な人だった」坂本「石破さんがいなくなると防衛問題、ワケがわからなくなっちゃう。ダメですよ」石破「私みたいなのがいるから、防衛問題に詳しい者が出てこない。話が前に進まないんだ」坂本「いやいや、防衛をやって、あと外務大臣をやらないと」石破「ああ、外務大臣は一度やりたい」坂本「やれば、次は首相かとなりますよ」石破「いやいや、小泉・福田・麻生さんと三代、大臣としてお仕えして、総理大臣というのはやるもんじゃないと」。ま、冗談でしょうけどね。小川和久はニコニコしながら聞いていましたが
●19時すぎ〜赤坂見附、ベルビー赤坂向かいの焼鳥屋「りときや 寛」で、カメラマン城ノ下俊治、編集・岩谷健一と。背広姿のオヤジが飲み物や焼き鳥の皿を上げ下げしているんだけど、あれは誰?
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2003-05-25
●リニューアル版運用開始。リニューアル終了まで2〜3か月かかる見込み。旧版は残しますサーバーから削除しました
2002-04-11
●ホームページ試験運用開始。キリがないので、未校正ありのまま見切り発車しました。あしからず
●この欄、文中敬称略ってことでよろしく願います