「アンチエイジング」というと、主に女性が美容やコスメなどによって外見を磨くことを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、アンチエイジング発祥の地アメリカから伝わった本来のアンチエイジングとは、“身体の中からきれいになること”を言います。
そして、いつまでも健康的に長生きすることを実現するための医療なのです。
年を重ねても病気にならず、痛いところや具合の悪いところも無く、肌もつやつやとして若々しくあるためにはどうすればいいか？
それには、「老化」を避けられない自然現象として受け入れるのではなく、一つの疾患とみなして治療していきます。
アンチエイジングは、これまで医療の対象であった「病気の人」ではなく、「未病な人」、「健康未満な人」が今まで以上に健康になるための治療です。
体がだるいと感じていても、検査をして異常が見つからなければ治療のしようが無いのが、今までの医学でした。
なぜなら、そもそも医師は「病気のプロ」であって、「健康のプロ」ではないからです。
病気が見つからなければ、いくら不調を訴えられても治す方法はわかりません。
たいていの医師にとって、健康とは“病気ではない状態”にすぎないのです。
しかし、アンチエイジングを学んだ医師は、病気だけでなく健康についての知識を持つ「健康のプロ」。
病気では無いけれど健康ともいえない“健康未満”、もしくは未病の人を本当に健康にし、老化を促す要因を取り除いたり、身体の弱点をフォローする治療やケアを提供することができます。
ホルモン低下、酸化ストレス、免疫力低下などといった老化の原因を防ぐために、従来の医療では積極的に導入されなかったサプリメントの効果的な活用や、栄養指導、生活指導なども含めて対処し、その人にとって最高の健康作りをサポートできるのです。
日本においてアンチエイジングは、雑誌やテレビなどいろいろなメディアで目にするほどのブームとなっています。
しかし、そのほとんどは美容業界を中心としています。
たとえばアンチエイジングのための化粧品が次々に発売され、美肌効果を唱ったサプリメントも数多くあります。
美容外科や美容皮膚科での治療を望む女性も増えているようです。
しかし、これらのほとんどは“外見の若返り”ばかりを目的としています。
目に見える部分だけ若々しく見えるように、手を加えているのです。
そして、それこそがアンチエイジングだとほとんどの人が誤解しています。
本来のアンチエイジング、つまり”身体の中から健康にする”という考え方が正しく理解されていない現状があるのです。
外見だけをどれだけ若々しく見せても、その内側に若さが保たれていなければ意味がありません。
もっとも、正しいアンチエイジング治療によって身体の中が若返ることで、最終的には自然と肌もきれいになっていきます。
しかし基本的に、“肌（外見）の若返り”は二の次です。
内側から身体を治していくことが、アンチエイジングの世界的な本流なのです。
前のページへ
