エアコン洗浄例 <ルームエアコン その3>

シャープ AY-Y40SC

シャープのお掃除付エアコン(AY-Y40SC)をご依頼いただきました。

お電話にてお問い合わせ頂きましたがその際お客様は『シャープの掃除付なのですがお掃除できますでしょうか』ととても不安そうでした。
よくお話を伺うと数社に依頼したものの掃除付のエアコンは洗浄できませんと言われしまい全て断られてしまったそうです。
弊社では何故かシャープの掃除付をご依頼頂くことがありませんでしたのでどうして断られるのかが分かりませんでしたが分解してみて納得しました。

なぜ現場で洗浄できないかは後ほどお話しますが弊社の場合家庭用のエアコンは取外して分解するため洗浄できない室内機は20年以上前の機種でない限りありません。

オーバーホールした後ですがこちらがシャープの掃除機能搭載エアコン AY-Y40SCです。

AY-Y40SC

 

さっそく分解して中の汚れを見てみましょう。

コードや基板類に綿埃が付着しています。

 

フィルターがもの凄く汚れてますね。フィルターお掃除付なのですが。。。 その理由も後ほど・・・

フィルタ1 フィルタ2

 

フィルター掃除機能の主部品。 左はフィルターガイド、右はブラシユニットです。

 

ブラシユニットの裏を見るとその名の通りブラシがあります。
初めて見ましたがシャープの掃除機構は家庭用掃除機にそっくりなブラシがついており、強力に埃をかき取るようです。とても頼もしいですね。
でも、、、あのフィルターの汚れは・・・・・なぜ?

 

掃除ユニットが外れました!(^^)! が、ここからが大変でした。
シャープは電子部品が左右両側に分かれているため配線があちこちに走り回っていて1つの部品を外すのも苦労します。 制御基板は換気ユニットの奥にあるため部品交換も大変そうですね。

 

制御基板を外してみると制御箱の裏側も埃が付着していました。

 

そして外した電気部品をまとめてみるとご覧の通りコードだらけです。

 

いつものように熱交換器、送風機等を外すと分解完了。
と、いきたいところですがまだまだ分解は続きます。

 

こちらは換気ユニットです。
シャープの掃除機能は換気機能を併用して埃を屋外に排出するタイプなので興味本位で中を覗いたところ埃がギッシリ詰まっていました。
フィルター掃除付エアコンが発売された当初から『埃を外に捨てるなんて倫理的にどうなのよ。』と思っていましたがこれでは倫理云々以前に機能していなかったかもしれないと言うことですね。 また、この詰りが原因でフィルターが汚れいるのかとも思いましたが本当の原因はリモコンで掃除機能がOFFになっている事でした。
この機種の場合ワンタッチでON-OFFを切り替えられるので誤って押してしまったまま気づかずに使われていたようです。
せっかく機能があるのに勿体ないですね。


 

それではまだ紹介していない部分の洗浄前の状況をみていきましょう。





 

では次に洗浄後です。きれいになりましたよ。










 

そして組み立て.....



 

冒頭にお話しした『何故シャープの掃除機能付エアコンは断られてしまうのか』ですがその理由は下の写真にある様です。
左の写真の黒い部品はフィルター清掃の際、フィルターが正しく装填されたか調べるセンサーで
右の写真の白いパーツは室内機の各温度を調べるセンサー類が入っています。
どちらも電気部品なので洗浄する時は外さなければなりませんが、手の入らないとても奥まった所にあるため熱交換器(現地洗浄では外せない部品)を分解してからでないと取出す事ができません。
(写真では熱交換器を正しく組み立てていない状態で撮影しています)
このような事からシャープの掃除機能付は現地洗浄ができず断られてしまうのだと思います。

 

最後にお客様宅へ設置して終了となりますが、何やら怪しげなアース線の絶縁がありましたので剥がしてみたところ捻じり結びで結線されていました。
これは間違った結線方法ですので圧着端子で修正しておきました。


 

▲Page Top