畳の意外な効果

畳やさんが教える畳の意外な効果!!

みなさんはご存知ないでしょうけれども、畳には6つの意外な効果があります。
1つめは癒し効果
2つめは防音効果
3つめはクッション効果
4つめは耐火効果
5つめは断熱効果
6つめは集中力UP効果

ここでは6つの畳の効果を紹介いたします。

癒し効果

畳の部屋にいると落ち着くと言われています。
これは、目に映る畳の色が心に与える効果と、肌が直接感じる 「光」の反射に関係しています。
人間の皮膚は呼吸するのと同時に光も吸収しており、薄茶色、ベージュ色のように日本人の肌に近い反射率の色を感じるとホッとできるとの報告があります。
畳の光の反射率は日本人の肌の反射率とほぼ同じなので、畳の間は癒し効果の高い空間となるのです。
また、森林浴が気持ち良いように、緑がいっぱいの作物であるイ草にも同じ効果が期待され、「室内で森林浴」気分が味わえるということです。

防音効果

一般的な和室の場合、床は畳、扉はふすま、壁は土壁、柱は木材で作られていて、生活の中で生じる音を吸収する働きをそなえた素材に囲まれています。
ところが30年ほど前から、フローリング床や石膏ボードの壁にビニールクロスを貼った内装が多くなってきました。
フローリングの場合、素材が硬いので、音が吸収されにくく、部屋の中で音が反射してしまい、音を聞き取りにくくなってしまう事があります。
畳の上を歩く足音や生活音などは、クッションである畳床の中の空気の層に吸収されるので、音が静かになるのです。
畳の部屋が静かに感じられるのは、目で感じる落ち着いた雰囲気のほかに、畳そのものが持っている吸音性のおかげなのです。

クッション効果

昔からの製法で作る畳には、床材に稲わらが使われており、衝撃を和らげるクッションのようになっています。
よく知られているのが柔道に畳が敷かれていることです。
適度にクッション性のある畳は床に体が叩き付けられたとしてもある程度は怪我から守ってくれるということを先人は生活の中から理解していました。
また、フローリングの上で正座するよりも畳の上で正座したほうが長い時間足がしびれることはありません。

耐火効果

畳の芯に当たる畳床は、稲わら(40センチくらい)をギュッと圧縮(6センチくらい)させて作られています。
火をつけると一瞬で燃えてしまう紙きれ一枚でも、何枚も重ねたり、束になった紙は広げた紙より燃えにくい性質があるように、圧縮させた稲わらを使った畳床は、燃えにくいという性質があります。
また稲わら床の畳は適度な湿気を含んでいるので、火を近づけてもすぐに着火することはありません。例え燃えることがあっても、火が一気に燃え広がるのではなく、ブスブスとくすぶる程度です。そして、植物から作られている床材なので有毒ガスも出ません。
この畳の難燃性については、消防庁も認定しています。

断熱効果

空気には熱を伝えにくい性質があります。
畳が、夏はひんやりと肌に心地よく、冬は暖かさを保ってくれるのも、畳が含んでいる空気のおかげなのです。
畳表の藺草(いぐさ)はもちろん、畳床に使用してある稲わらもスポンジ状になっているので、畳はたくさんの空気を含んでいます。
そのスポンジ状の部分にたまっている空気が、夏の暑さを遮断する働きを、冬の冷たい冷気をさえぎる断熱材の働きをすると同時に、室内の適温の空気を保つ役目をしてくれるのです。

集中力UP効果

「畳部屋における学習効果」について発表され「畳教室には集中力持続効果がある」ことがあきらかになりました!
 畳教室と一般教室において、簡単な算数の問題をそれぞれ30分ずつ解かせて、結果を比較したところ、畳教室で解答するほうが、解答率が約14.4%増加。(正解率は畳教室、一般教室に差は認められなかった。)正解率に差がなく、解答数が伸びたことで、畳部屋における集中力持続効果が認められました。