メディアとつきあうツール  更新:2008-04-26
すべてを疑え!! MAMO's Site(テレビ放送や地上デジタル・BSデジタル・CSデジタルなど)/サイトのタイトル
<ジャーナリスト坂本 衛のサイト>

日録メモ風の更新情報(坂本衛)
2008年1月〜3月

2008年1月〜3月の更新情報

03-31
●原稿書き。合間に、社会保険庁の消えた年金問題につき、あれこれ勉強。東海テレビから呼ばれたため

03-30
●日刊ゲンダイから視聴のうえ批評のコメントをくれと頼まれたTBS「サンデー・ジャポン」をメモを取りながら見る

03-29
●原稿と片付け。このところ邪魔な本を大量に処分中

03-28
●有楽町電気ビルにある外国特派員協会のレストランで柴山哲也とランチ。現代メディアフォーラムの今年度の活動などについて打ち合わせ。その後、久しぶりに有楽町のビックカメラをうろつき、実家用のFAXリボンと常備灯、腕時計の電池などを買う。テレビ売り場では、小さい地上デジタル対応テレビが相変わらずほとんど見あたらない

03-27
●原稿書き。かわうちで夕食。娘の友人も来て(その大学入学祝いを兼ねる)、映画のビデオを貸し出す。帰宅途中、矢来公園で夜桜見物。六〜七分咲き

03-26
●午後6時半、放懇理事会。終日、原稿書き

03-25
●片付けほか、雑用あれこれ
●書き忘れてましたが、週末だったか、夜かわうち渡部雄一から「まもちゃん(注:神楽坂方面の飲み屋などでは、坂本はこう呼ばれることが多い)のホームページを見て来たって先生がいらしている。昔、教えていた」と電話あり。私は外出中で、その後、家人がかわうちから預かってきた名刺を見ると、中1のとき麻布で日本地理を教わった平川一臣でした。現在、北海道大学大学院教授(地球環境科学研究院 地球圏科学部門 陸域環境ダイナミクス分野)。6〜7年前、麻布学園の昭和52年卒同窓会でお会いし、「中1のときのテストで、日本列島の四季の気象図を描けという問題が出たのを覚えてます。高気圧の張り出し具合とか風向きとかを描けというのに、本当に(冬は雪だるまなんて)紙芝居を描いたヤツがいたと、講評のときおっしゃってましたね」なんて会話をした。そのとき全員の成績表を持って来られたのには驚きました。何しろ(当時で)30年以上前の話ですから
●この先生が昔、読めと言ったのが上田誠也「新しい地球観」で、現在は「当たり前の地球観」である大陸移動説を一般向けに解説した本。同じ岩波新書の「日本列島」「日本の自然」も推薦されたかも。3冊とも中1のときに読んで、今も本棚にある。2万5000分の1地形図の読み方、たたみ方もこの人から教わった。河岸段丘は飯田のここ、扇状地はここというので、1枚150円くらいだったと思うが、渋谷・大盛堂あたりで何枚も買ったもんです
●ご参考まで。地形図のたたみ方というのは、まず周囲の余白部分を、四隅で(裏に向けて)三角に折り、八角形にしておいて、四辺を(また裏に向けて)折る。ここまでで表が地図部分だけとなる。で、左右の真ん中で縦に山折りにし、左半分・右半分のそれぞれを、真ん中より気持ち中央に寄ったところで谷折りに折り返す。これは、中央の山を左辺・右辺の下に3〜5ミリほど隠すためで、こうすれば山が擦《こす》れて破けたりしない。で、横に半分に折る。このとき、地形図の右下にある地名がわかるように、最初に折った三角の半分を引っ張り出しておく。このページの左側の折り方(屏風式折り)ですが、肝心のポイントが二つとも抜けてますね
●ともあれ、38年ほど前に1年間地理を教わり、その後、およそ30年ぶりに同窓会で会ったきりの先生が、ホームページを見て、私のよく行く飲み屋に来てくれるというのは、実にありがたいことであり、インターネットの醍醐味の一つでもある。次回のへちまは、平川一臣の東京出張に合わせてやりたいものです

03-24
●夕方、フリーで放懇会員の布施公章と飲む@きらく。ついで、かわうち

03-23
●単行本、原稿書き

03-22
●単行本、原稿書き。夕方、某編集と打ち合わせ

03-21
●単行本、原稿書き

03-20
●潮、原稿up

03-19
●終日、潮の原稿書き

03-18
●田原総一朗、高橋克佳と相次いで長電話。ここまで、アスコムの件に触れませんでしたが、同社は3月10日に民事再生手続開始申立てを行い、3月13日に東京地方裁判所から再生手続開始の決定を受けました。これは異例の早い決定のはずです。一部新聞は「倒産」「破産」と表現していますが、そうではありません(毎日新聞記事は、見出しと本文の内容が異なっており、誤報です)。ただし、出資者の「夜逃げ」同然の行動があり、事業停止に追い込まれたことは事実です
●ようするに株式会社アスコムは、出資者が急に資金の引き上げにかかり(その背景には東京のミニバブル崩壊、建設・住宅不況、サブプライム問題などが噂されているようだが、私は詳細を聞いていない)、その結果、資金繰りに行き詰まって事業を一時停止しました。しかし、ベストセラーを抱える部門については、これといって深刻な問題はなく、一部社員が中心となって再建に向けて鋭意努力中です
●アスコムから自選集を出し、責任編集長として雑誌「オフレコ!」を出している田原総一朗はもちろん、小川和久をはじめ多くの著者たちも、同社の再建を全面的に支援しています。「オフレコ!」の責任副編集長で、アスコムが刊行する田原総一朗、小川和久、佐藤優らの本に関わっている私も、同様の立場です。みなさまには、たいへんご心配をおかけしますが、アスコム再建に向けての動きを温かく見守り、応援してくださいますよう、心よりお願い申し上げます。なお、現在進行中のアスコム企画のうち、私が関わっているものについては、竹中平蔵本が5月、佐藤優本が6月をメドに刊行の予定です。その後に「オフレコ!」も再開します

03-17
●夕方6時半、放懇。グランドデザイン小委員会。岩本太郎が、当欄13日記事につき、「新幹線のゴミはJR東海でしょう」と。そうかもしれません。小田桐誠、石井彰、入江たのしと東順永

03-16
●昼過ぎ、世田谷の実家へ。FAXがイカレたというので、新しいのを設置にいき、ついでに掃除など。夜、母と奥沢駅前の「ひものや」。日本酒の燗が無茶苦茶水っぽいので、店員を呼び「飲んでみろ」と。入れ替わり来た若いヤツに「店長を呼べ」といったら「自分が店長です」。燗をつける器を水で洗うとき、それが残っていたらしい。二合頼んだのを、デカい片口に三合ほど増やしてもってきたので、まあよしとする。実家泊

03-15
●確定申告。終わらず

03-14
●雑用いろいろ。かわうちで夕食

03-13
●8時、レストランで朝食を終えたころ、田原が来たので、ちょっと挨拶。9時すぎホテル発。山科で息子と別れ(嵯峨野方面に去っていった)、地下鉄で東山へ行き、タクシーにて二寧坂付近へ。例によって七味家谷口松韻堂いちせん(ここの旨味油、卵かけ御飯にかけるとバカうま)で土産を買い、バスで京都駅へ
●14時前着の東京駅で、おかしな光景を見ました。18-19番線ホームの12号車付近(喫煙コーナーのあたり)中央に、ゴミ箱が「ペットボトル」(看板をおいて)「その他ゴミ」「その他ゴミ」「ビン・カン」「新聞・雑誌」と、有楽町方面から見て、この順に並んでいる。ゴミ回収の作業員が「ビン・カン」のポリ袋を交換中、女性がカンを捨てようとした。作業員は「むこうに入れてくれ」といい、女性は三つ先のゴミ箱に入れようとしたが、そこには「ペットボトル」と書いてある。仕方なくまた戻ってきて、袋の交換が済むのをちょっと待ってから「ビン・カン」用に入れた。作業員はそれを拾って、回収済みの袋に入れた。──ここまでで、「気が利かない作業員だな。軍手してるんだから、手で受け取って、手元の回収済み袋に入れりゃいいじゃないか」が坂本の感想。ところが、「ペットボトル」用の回収のとき、なんと中身のペットボトルを先ほどの「ビン・カン」のポリ袋に入れたので、私は驚いて作業員に聞いた。「おいおい、それ一緒にしちゃうの?」「はい」「なんで?」「まだ対応できていないんですよ」──これ、JR東日本の管轄でしょう。JR東日本は、ゴミ箱には「ペットボトル」用、「ビン・カン」用と明示し、わざわざ客に分けて入れさせている(先ほどの女性も、ゴミ回収作業員にカンを「ペットボトル」用に入れてくれといわれてなお、ためらって入れなかった)にもかかわらず、それを後で一緒くたにしている。客に分別の手間をかけさせて、その手間も善意も無にするという実にとんでもない話。ふざけたことやってんじゃない! ならば、すべての「ペットボトル」用および「ビン・カン」用ゴミ箱に、「ペットボトル・ビン・カン」用というシールを貼りなおせ! それにしても、アルミ・鉄・プラスチック・ガラスを一緒くたにする「分別回収」って何なんだ? JRは東日本全域で、同じことやってんの? 誰か取材してください【付記】この項目にある「JR東日本」は、東京駅だからと単純に思っていたが、新幹線だから「JR東海」かもしれず、そうであれば訂正します。以上、岩本太郎の指摘によります
●15時〜佐藤優・田原総一朗対談@ANAホテル。「現」岡部朱美、アスコムから小林英史、やや遅れて高橋克佳も。おもしろい! 何をこだわっているのかと思っていたが、佐藤優の天皇(制度)への考え方が初めてわかった。つづめていうと「神話は神話だから神話なのであって、神話はあったほうがいい。神話があるのが好きなのは趣味の問題」って話。18時半、放懇・久野明と「岩田糸子ガラス玉展」@神楽坂アユミギャラリー。岩田糸子は放送批評懇談会の名誉会員で、ギャラクシー賞のトロフィーを制作してくださっている。3月7日にはNHKBSハイビジョンが「岩田糸子『墨と光ガラスが彩る小宇宙』」を放映。岩田藤七の娘さん。久野と「きらく」のおでんで一杯。岩本太郎も来る。21時半帰宅

03-12
●15時半すぎの新幹線で京都へ。19時〜、琵琶湖塾の今期最終回@大津ピアザ淡海。年1回は秘書を1名同伴してよいという約束なので、息子を連れていく。京都駅手前でグリーン車に乗っているはずの田原総一朗を捜したが、乗ってない! 駅に出迎えの奥野修が「遅れると連絡が入った」というので、先に大津へ。控え室で滋賀県知事・嘉田由紀子にご挨拶。ゲスト講師の堀澤祖門も到着し、3人でしばらく懇談。ギリギリになって田原も到着
●今回は、最初から3人が席について鼎談を30分ほど。仏教はなぜダメになってしまったか、パレスチナでもイラクでもアフガンでも中央アジアでも"啓典の民"(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の連中)同士が仲間割れしているが仏教は「お前たち、何をやっておるのだ!」とガツンといえる立場では、鎌倉以降途絶えているがここらで仏教大爆発を起こさなければまずいのではないか、など。次に、塾生に書いてもらったアンケート(生きがいについて、生きにくさについて)を元に、私が指名し発言してもらい、それに堀澤、田原が応えていくという趣向。残り15分で打ち止めとし、修了式。塾生代表に田原が修了証を送り、会場から嘉田知事に登壇をお願いして、10分ほど話したあと、終了
●会場を移して、運営委員・実行委員と事務局による打ち上げの立食パーティー。久しぶりに深井鉄平にも会う。懇談したり、希望者は田原と写真を撮ったり。田原は原稿を書くというので先に帰り、22時すぎまで。大津プリンス泊
●塾生のみなさん、滋賀県・滋賀県大のみなさん、ボランティアで企画・運営・受付・会場整理などあれこれ手伝ってくださった運営委員のみなさん、1年間ありがとうございました。次年度もよろしくお願い致します
年は取りたくないものです。東京都知事・石原慎太郎が、なんとも醜いですね。なんで「見通しが悪すぎた。都知事の自分にも大きな責任がある。誠に申し訳なかった。ごめんなさい」といえないのか

03-11
●朝から原稿書きやら雑用やら。近藤祐康宛て、先日の御礼を巻紙にて書き送る。電話FAXの調子が悪いので、昨夜ネットで開封未使用品を見つけ(古い型式だが子機2台つき。1月末まで2万7000円くらいで売っていたのが9800円)を見つけ注文したところ、確認メールが来て、取り置きは3月13日までという。12、13日は大津なので、夕方、秋葉原まで引き取りに。ついでにダイソンの掃除機が安かった(44800円)ので1台買う
●これ、中身(ゴミ)がクルクル回りながらどんどん溜まっていくのがおもしろく、もっと溜めてやろうという気になって、掃除が捗《はかど》る。受験生が何か書いて覚えるとき、ボールペンのインクがガンガン減っていくのを、こんなにやったぞって拠り所にするようなもの。そういうことは案外と大事です。どれだけ覚えたなんて、もともとハッキリしない話なわけで。そういう意味で、どれだけ仕事をしたという物差しが必要なのが官僚です。彼らには物差しがないから、箱モノを作りたがる。箱モノがいくつというほかに、物差しがな。ここをなんとかしないと、官僚(と、官僚が出す仕事をもらう連中)に引っ張られて、私たち全員が沈没してしまう(もう、沈没しかかっている)
●ところで、官僚が出す仕事をもらう連中というのは、土建屋さんが典型だと思われていますが、私が不思議でならないのは、社会保険庁のシステムをコンピュータ化した業者が、あのデタラメぶりの責任をまるで問われていないこと。先日、友人たちの集まりがあったとき、某データ通信会社のヤツに「帳簿を電子化するときは、こうやらなきゃダメですよと、システムを請け負った会社が最後までコンサルするのが普通だろ。コンピュータと回線を売りつけておしまいってのは、全然おかしいじゃないか」と聞いたら、「電子化はこうだ、帳簿の入力はこうやるんだと、さんざん伝えた。それでも、できなかった」という。私はあんなデタラメな話になったことについて、社会保険庁の電子システムの納入業者には、甚大な社会的責任があると思います。マスメディアは、なんで取材しないんでしょうね
●18時半〜響にて一家で夕食。メディア開発綜研代表取締役・菊地実と遭遇。子どもらに「赤城下町にいたとき、彫美堂てのがあっただろ。菊地さんはその上に住んでいて、家の東側の窓から見えた」と説明したが、彫美堂を覚えてない。ま、長男が小学校に上がるときに引っ越したから、当然か

03-10
●原稿書き。午後、浅草橋にデジカメのメモリ・カードを買いにいく(価格コムでいちばん安かったので)。浅草橋駅東口そばのシモジマって店がおもしろい。つい8階に上がって1階まで全部見てしまった。買い物も少々。帰って家人に話したら、PTAのおっ母さんたちがイベントの際に利用するので、昔から知ってたそう

03-09
●13時〜、蜷川幸雄演出・東山紀之主演の舞台「さらば、わが愛 覇王別姫」フォト・コール@渋谷シアターコクーン。蜷川幸雄に「いつぞやは琵琶湖塾で彦根までお出かけくださり、ありがとうございます」と挨拶し、しばらく立ち話。メディア用に2場面披露のあと、ロビーでテレビの囲み取材。蜷川幸雄、遠藤憲一、東山紀之、木村佳乃、西岡徳馬が横一列。蜷川「どうせ、両脇切るんだろ」、(レポーター「灰皿は飛んできますか?」に)「飛ばねえよ!」、(レ「メイクに時間かかりますか?」)東山「あなたと同じくらいでしょ」、(レ「ベッドシーンは東山さんと?」)西岡「蜷川さんとやってもしょうがないからね」と、例の調子。4人が退出したあとで東山だけ、山口達也の結婚発表について聞かれていました
●今回は「囲み」だけだが、記者インタビューを受ける場合もあるので、こういう場所にいくとき、私はいつも質問を二つくらい考えていきます(といっても、電車の中とか会場まで歩く途中とかに、ですが。それでも、メモには必ずする)。今日は、蜷川に「カンヌ映画祭でパルムドールと、一定の評価を得た15年前の映画がある。それがあるとやりにくいのか、やりやすいのか。映画がああだから俺はこうしてやろうという意識はあるのか? そのあたりを一言」。役者には「この作品の舞台となった中国は、歴史的、文化的、経済的に日本と深いつながりがある。最近では難しい問題も噴出しているが、この作品にかかわって、いま"中国"について思うところ、感じるところは? 一言ずつ」てな感じ。ボケッと他人の質問を聞くかメモするだけの記者が少なくないので、質問をしない場合でも、二つ三つ考えていくことを強く推奨。他人のした質問で記事を書くことを恥ずかしいと思わない記者はダメです。あと「質問が二つある」とダラダラ聞くヤツがたまにいるが、とんでもない。大勢いるんだから質問は一人一つに決まっている(質問を絞りきれないヤツはダメ)。ヘンな質問、つまんない質問をする者はもっと多いけれども
●【この黒丸、10日に追加】ついでに、テレビのリポーターの質問について。もちろんちゃんとした取材をするリポーターもいますが、とくに芸能リポーターは、別に質問など考えていない。彼らは、たとえば「今日、初演ですけど、どうですか?」というが、これは質問ではなく、「何かしゃべってくれ」という合図にすぎません。立花隆が昔、書いていましたが、そう聞かれたら、何も答えず相手を見て、スイッチが入るのを待つ。質問を変えてくればよし、また「どうですか?」と聞かれたら、「そのような大雑把で曖昧で抽象的な質問には答えられない。もっと個別的、具体的に絞って質問してくれ」というのだ、と。今回も誰かが西岡徳馬に「西岡さんの役は、京劇の"守り神"の役なんですね」と聞き、西岡は「そうらしいですねえ。それより、この男はマッチョなんだ」と東山のマッチョぶりに話題を変えていた。リポーターは、「次、西岡さんの番なんで何かいってください」と頼んだだけだが、そういうとあんまり馬鹿みたいだから、パンフレットに書いてあった説明を口に出しただけ。相手は俳優だから、キューさえ出れば何でもしゃべることができる。テレビで流すのは「この男マッチョ」の部分だけだから、リポーターの合図は、中身なしで構わないわけです。しかし、相手が政治家や官僚や企業経営者など、何かを隠そうと思っている者の場合は、「どうですか?」ではダメだし「何かしゃべってくれ」でもダメ。ようするに記者の仕事は、芸能リポーターと似ているが全然別で、記者には研鑽が必要という話
●なお、大学で演劇学科演出コースに通う娘が、「カリギュラ」に引き続き「覇王別姫」でも、シアターコクーンの制作の仕事をしております。この日も初日乾杯とかで終電で帰ってきた
●コクーン前のショップでエッシャーの版画のステレオ・ビューアー(覗くと立体に見える)を二つ買い、ギャラリーで版画を見てから、15時前に家の契約更新に神楽坂の不動産屋へ。大家との賃貸契約書は「鉄骨造」となっているのに火災保険の申込書が柱も壁も「コンクリ」となっていたので「なんで」と突っ込み。前回までの申込書は「鉄骨」となっていたので、そのように訂正させる。「重要事項の説明」も、疑問点をあれこれしつこく聞く。不動産屋は細かいことを知らずに代理店を名乗っていることが歴然
●夕食前、暖かいし、思い立って大々的に風呂掃除。暖かいといえば、室内で冬越ししていたハイビスカスが一つ咲きました。昨年は秋までに百何十か咲いた

03-08
●夕6時半〜TOKIOライブ@武道館。7時半すぎ、9曲目「ひかりのまち」が終わった後のMC中に山口達也が「今日3月8日、私、結婚します。ライブのまえ朝10時に婚姻届というものを出してきました」と報告。「一昨年──2006年秋、会社やメンバーに『結婚したい』と話し、せっかくだからライブで発表しようと。そしたら2007年、ライブねえじゃん! 久しぶりにライブがあるし、いい日なので、ここで発表させてもらいました。もう一つ、びっくりすると思いますが、子どもが生まれます」。ファンは大喝采。リーダー城島茂「先こされた」松岡昌宏「泣くな」国分太一「山口くんは事務所に入ったのも同じで、沼袋から通ったこともあった。俺たち年取ったねえ」長瀬智也「もう30だよう」誰か「お前、まだ30なの?」松岡「年の話はやめよう」。TOKIOというのは、なんというか、たいへん温かい、優しいヤツらのグループだと、改めて感じます。武道館という会場が(音は悪いけど)、また、彼らに合ったいい感じの大きさのホールという印象(ドームでは全然デカすぎ)
●終演後のレセプション会場では、城島が「山口がどうしてもファンの前で発表したいということで、みなさんには(遅れた報告となって)申し訳ない。でも、山口はそういう筋を通す男です」と挨拶。城島の音頭で乾杯。なんとなく松岡の目が潤んでいたような、いないような。その後、山口はレポーター陣に取り囲まれていた。長瀬とギャラクシー賞に来てもらったこと「歌姫」がよかったことなどチラと話す。ジュリー藤島K、白波瀬傑にも「おめでとうございます」と。武道館の廊下で家人の兄夫婦とバッタリ遭遇。兄嫁が友だちと来る予定が、友だちが来られなくなり夫婦で川崎から来たそう
●日放労広島での講演レジュメ「NHKはどこへ行く?〜放送メディア・公共放送の危機〜」に、さらに加筆
●昨夕のテレビ東京懇親会@神谷町本社1階1スタでは、島田昌幸社長、菅谷定彦会長、飯田謙二・報道局報道番組センター長に「ギャラクシー賞報道活動部門をよろしく」とご挨拶。菅谷会長には「いつぞやGALACにご登場願ったとき、地上デジタル化は各系列のなかでテレ東系列にいちばんプラスになると申しあげたが、その通りでは」と。放懇からは、田代勝彦、麻生千晶、鈴木典之、鈴木嘉、小田桐誠、瓜生孝、石井清司、小林英美、石橋さや夏、(以下事務局)中島好登、福島美子らの顔。日刊ゲンダイ峯田淳、岩瀬耕太郎も久しぶり。読売新聞解説委員の鈴木嘉一と「メディア総研と日放労のNHKについてのシンポジウム、なんで3月1日に重なった?」「日放労のシンポジウム、どこかに告知があった?」「昨秋来、日放労が何も動かず、ホームページにも何の声明も載せないのは、非常によくない」などにつき、しばらく話し込む
●帰りがけ、クロークでコートを受け取る番号札を出したら、「大当たりい! おめでとうございます!」と。「ん?」と思っていると、ゴルフクラブ(ハイブリッド・アドフォースHB300ウッド#7)をくれて、広報に写真も撮られた。私の番号札が37番で、3月7日にちなみ特別プレゼントだそう。ありがとうございます。ゴルフはやらないので「うーん、誰かをブン殴るくらいしか、使い道がないなあ」。裸のままクラブを持ち帰ることになり「ヘタしたら、今晩職質されちまう」。小林英美「私なんかこの前、同じ警官に1週間ほど間をおいて2度、職質されましたからね。なんだ、と。ふざけるな、と。不審者を見る君の目は間違っていると、2度目は長々と説教した」由
●峯田淳、石橋さや夏、中島好登、福島美子、坂本衛の5人で神谷町駅そばの「串特急」神谷町店へ。「坂本さんは、これにすべき」との中島好登アドバイスに従い焼酎の青汁割りを2杯飲んでみた。まあまあかな。峯田淳によると「三浦問題、いまやってもあまり受けない」「ゲンダイは、駅売りよりコンビニが好調」「部数はどこもたいへん。あれだけ出ているスポーツ紙だって、全国で全部合わせて80万部なんだから」。警官には会わずに帰宅

03-07
●日放労広島での講演レジュメ「NHKはどこへ行く?〜放送メディア・公共放送の危機〜」に加筆。3月1日も、まあ同じようなことを話しています。お読みください
●夜、テレビ東京の懇親会
●『週刊新潮』に〈「地元漁協」から聞こえてくる「イージス艦だけが悪いのではない」〉の記事。私も、当然の疑問であると思います。何キロも先から大型船が近づいていると知っていて、なぜ、舳先《へさき》が船腹のど真ん中に当たるような衝突を招いてしまったのか? 漁船側に判断ミスは皆無だったのか? 仲間の漁船は、大型船の接近や余裕ある回避について、互いに声をかけあって注意喚起し、情報を共有し、行動を徹底したのか? 仲間の船が直前の回避行動を図で説明し「避けられないと見て急転した」旨を語っていたが、ギリギリのところまで直進する動き方は、本当に「最適の」回避法だったのか?(注:漁船は「保持船」にあたり、法的には間違っていない)
海上衝突予防法には、〈(見張り)第5条 船舶は、周囲の状況及び他の船舶との衝突のおそれについて十分に判断することができるように、視覚、聴覚及びその時の状況に適した他のすべての手段により、常時適切な見張りをしなければならない。〉〈(衝突を避けるための動作)第8条 船舶は、他の船舶との衝突を避けるための動作をとる場合は、できる限り、十分に余裕のある時期に、船舶の運用上の適切な慣行に従つてためらわずにその動作をとらなければならない。〉とある。衝突が起こった以上、双方とも第5条・第8条違反でしょう。〈(横切り船)第15条 2隻の動力船が互いに進路を横切る場合において衝突するおそれがあるときは、他の動力船を右げん側に見る動力船は、当該他の動力船の進路を避けなければならない。〉──これはイージス艦の違反。また、別に〈航行中の動力船は、次に掲げる船舶の進路を避けなければならない。(中略)漁ろうに従事している船舶〉という条文がいくつかあり、操業中の漁船については、それ以外の船のほうで避けるのが原則らしい。以上に加えて、自動操舵から手動に切り換えなかったこと、いちばん危ない時間帯に艦長が仮眠していたこと、いちばん危ない時間帯に交代・引き継ぎをしたこと、数々の情報隠し、説明の二転三転などがあって、イージス艦・海上自衛隊側の過失割合が相当程度、大きいことは明らか。ただし、100%の過失とも思えない
●ところが、まずメディアが情緒的で感情的。それに輪をかけて、総理官邸が情緒的で感情的すぎる。日本国総理大臣・福田康夫が被害者宅を見舞って涙とは……。この時期に首相がやるべきことでは、断じてない。殉職警官を見舞った前総理・安倍晋三と同じ、情緒的で感情的な行き当たりばったりの行動だと思います。女性を救って列車に轢かれた警官は、何のために警棒を持っていたのか? 警棒で女性の足を引っぱたき(叩き折っても構わない)動けなくしてから移動させるべきところ、女性に抵抗され、身代わりとなって亡くなった。自殺志願の凶悪犯相手に同じことをやれば、拳銃を奪われ新たな事件の引き金になることだってありうるのだから、警官は死んではならないケース。日頃から人びとに親しまれていた立派な警官で、遺族には心から気の毒だと思うが、それとこれとは話が別。日本国で所持を禁じられている拳銃を携行している警官は、一人でいるときに死んではならない。全警察官が自らの責務・職責や技量を問い直すきっかけとしなければならない事件なのに、「これぞ警察官の鏡」とばかり総理大臣が見舞いにいった(おまけに故人の名前を間違え、ロクな知識もなしに来ただけだったことを露呈した)。あのお粗末さを思い出します
●以下は旧帝国海軍の士官や船乗りたちが心掛けるべしとされたモットー、標語から、今回の事件に適用できそうなものを坂本がピックアップ。私がまとめを手伝った田原総一朗著『日本の戦争 封印された言葉』(アスコム刊)にも、あれこれ出てきます。頭よりも艦を早く走らすな。海の上には待ったなし。青年士官は青天井(Always on deck)。腕よりも経験よりもまず見張り同じ航路も初航路。カームに衝突 月夜に坐礁(注:calm=凪《なぎ》、無風)。ちょっと待て、やって良い事悪い事。左警戒右見張れ。モラルの根源「士官室」。メモは手離すな。言い訳するな。行動を起すところが思案点。5分前にはスタンバイ。将は人の"司令"なり。板子一枚下地獄。"ダラリ"(ムダ、ムラ、ムリ)追放。起きて人を起さざるべからず。ボヤボヤするな。──悲しいことに、ほとんど当たっていますね

03-06
●夜、和美、家人、息子と理清蘭。途中、GALAC4月号を文悠にお届け。溜まっていた返品30冊弱を受け取る。店では京蘭と志帆が元気に仕切る。かつて京蘭がいっていた「お客さん、焼きすぎですよ!」は、いまは志帆がいう
●GALAC4月号が発売。今回の報道活動ギャラクシー見開き2ページは、ギャラクシー賞報道部門への期待と応募呼びかけ(2007年4月〜2008年3月までの放送・活動分を現在募集中。締め切りは3月26日)を、報道部門委員会の正副委員長である坂本衛と堀木卓也(民放連)が対談形式で語るもの。ところが、とんでもない誤植が残ったまま印刷されてしまいました。「誰か青焼きを読んだのか?」と嘆息せざるを得ない馬鹿馬鹿しいミス。オペレータのレベルで直さなければおかしい。情報の正確さ、信頼性が問題となるテレビ報道について語るページだけに、何とも不様で、恥ずかしく、申し訳ないことです。読者の皆様には心からお詫び申しあげます。GALAC編集部にも猛省を求めます。GALACの前、放送批評懇談会の機関誌・同人誌の色が濃かった「放送批評」当時のいい加減なつくりに戻ることは、もう許されない。ボランティア同然で作っているとはいえ、一般向けに市販しているのだから
●NHK、日放労のみなさん、いま作業中にて、もうしばらくお待ちを

03-05
●3月7日(金)に「アムネスティコンサート in よこはま」@横浜市開講記念館があり、ヴラダン・コチ(チェロ)と本田聖嗣(ピアノ)が出ます。詳しくはアムネスティ神奈川連絡会のページで。直前のお知らせになってしまい、申し訳ない
●14時、すまけいの芝居@紀尾井町ホール。すまけいは、私が大好きな役者の一人。浅田次郎の時代小説(天切り松・闇語りシリーズ)の朗読劇で、前半は次郎長の子分・小政の晩年、後半は竹久夢二のエピソード。後半に鷲尾真知子が登場。しかし前半、「政五郎とトラ」(トラは虎か寅?)ならわかるところ、「トラジ(またはゴ)ロウとトラ」といった。誰と誰のこと? 同じく、いちばん大事なシーンと思える仁義を切る場面で噛んだのも痛い。語りだけの前半は、たとえば落語家の時代噺と比較されて当然だ。多くの落語家は、あの程度の長さの噺ならば諳《そらん》じて、しかも噛まない。尺八を鳴らしロウソク立てて雰囲気を出しても、どちらが芸・見せ物として上かは歴然。たまたま身体の調子でも悪かったのか。鷲尾はおもしろいと思ったが、素っ裸になって背中の彫り物(入れ墨)を見せつけたとすまが語る脇で、着物姿のまま横になる演出は、私には意味不明。想像しろと? ならば、衝立《ついたて》の陰に隠れたほうが

03-04
●16時〜17時すぎ、アスコム単行本対談@ANA ホテル。竹中平蔵と田原総一朗。アスコムからは小林英史、遅れて高橋克佳。田原は次があると早めに退席。残り20分ほど坂本が引き継ぐ
●竹中・田原の二人が会う対談は、今日でとりあえず終了。あとは原稿が3分の2ほど上がった段階で、竹中単独インタビューにて補足する手筈に。3月下旬に入稿し、早ければ4月中に出します。とんでもない現在の経済状況をすべて小泉純一郎と竹中平蔵のせいにするのは、明らかに間違い。そう指摘し、必要な意識改革、構造改革と、それでも取り残される人びとのためのセーフティネット構築を提言する本です。ご期待ください
●夜、田原から電話。高橋とも断続的に協議

03-03
●終日、明日の竹中・田原対談に出す資料作成。過去3回、のべ10時間以上の対談を頭からチェック。あらあらの目次+発言要旨づくり、抜けている箇所のリストアップ、明日話してもらうことのメモ書きなど、A4で12枚、原稿にして50枚。当日昼すぎには終わる見込み

03-02
●昨日のフォーラムは、たいへんおもしろかった。田原総一朗は「なんなら福地さんを呼んで、こういう会をやろう。どう、やらない?」と会場を挑発。坂本「うん、菅・前総務大臣も、竹中さんも呼べばいい」と。終了後、新亜飯店で打ち上げ。その後、中村正敏と神楽坂で二次会。田原は「NHKというのは、あんなに風通しが悪かったんだねえ」と、しみじみいっていた。2〜3日中に、ここに詳しく書きます

03-01
●NHK諸問題に関する今日のフォーラム、よろしくお願いします。時間の許す方は事前に目を通していただければと思う参考ページ:NHKはどこへ行く?〜放送メディア・公共放送の危機〜
NIPPOROフォーラム2008 これからどうする、私たちと「NHK」
経営委員会と執行部の対立、会長選び、インサイダー取引発覚と、いまだ混乱の続くNHK。そうしたなかでも今年は、新しい経営計画が策定され、公共放送NHKの方向性が決まる重要な年です。ひとりひとりが、直面する課題を考えなければなりません。
◇新しい経営委員会と現場、経営執行部と現場の関係はどうなるのか
◇噂される効率化のなかで、職場の創造性、放送の公共性をどう守るのか
◇再発した不祥事。何が問題だったのか、私たちはこれから何をすればいいのか
日々の業務で多忙な現場、しかし、いまのNHKがどうなっているのかその全体像をゲストのみなさんから聞き、これから私たちが、公共放送NHKがどうしていくのかを考える場にしたいと思います。
日時:3月1日(土)13:00〜16:00◆場所メルパルク東京3F「牡丹」(JR浜松町駅から徒歩8分、三田線芝公園駅から徒歩2分、都営線大門駅から徒歩4分)◆ゲスト:田原総一朗(ジャーナリスト)、坂本衛(ジャーナリスト)、野中章弘(アジアプレス代表)他予定※参加費無料、事前申し込み不要主催:日本放送労働組合◆問い合わせ:日放労中央書記局 中村
●以上、日放労からお知らせがきました(2月29日)。NHK外部の方も、記帳すれば誰でも入場できます。NHKは8000人(ユニオン・ショップで全員が加入)を擁する組合が変わらなければ、何も変わりません。公共放送NHKに関心がおありの方、とくにメディア関係者はぜひお出でください

02-29
●午後6時半〜放送批評懇談会理事会@新宿5丁目
●昨日のへちま夕6時半〜@神楽坂「もー吉」は、おもしろかった。麻布中・高には女先生が6人いる。その一人・磯部ひろみ(中国史専攻)が校長・氷上信廣とともに登場。氷上によると「才媛です。酒飲みです。生徒が好きです。無礼なおじさまは許しません」、吉本義人によると「もう、すごいのです。たいへんなものなのです」という女先生。運実(運動会実行委)や文実(文化祭実行委)などの問題で生徒と体当たりでぶつかって大人気とか。世界史の故・玉井裕と師匠が共通(妹弟子)で、玉井の晩年と1年重なり、あの玉井の後任と見られるのが、何かとたいへんだったよう
●ちなみに玉井裕は、1969年の東大紛争の際、革マル全共闘を率いて、安田講堂前から逃げた(勢力の温存を図った)。高2の学年旅行が東京駅で解散となったとき、玉井は私(奥沢駅前に住んでいた)が乗った目蒲線の次の次くらいの電車に乗って、奥沢駅で内ゲバ襲撃を受け重傷を負った。当時は内ゲバも末期で、鉄パイプで手足を狙わず頭を狙う(明白に殺す意図でやる)。玉井は手で頭を守り、両腕を複雑骨折した。坂本「当時、同じ電車に乗ってたらどうしたか、真剣に考えたね」というと、何人かが「お前が助けるわけねーだろ」。教員と母性の問題、対生徒以外に教員という男社会の問題など、興味深い話がいろいろ。氷上「君らが知っているような古い教員が、ここ4〜5年で麻布からいなくなる。麻布の教育をいかに継続するか、たいへんな危機感を抱いている。若い教員たちに、本当にしっかりしてもらいたいんだ」
●近藤祐康は「私はね、昭和20年と昭和46〜47年がトラウマでね」坂本「どちらも敗北した」氷上「ハッキリいうな」祐康「それで麻布紛争の後、私は美術科の地下室に籠もった。廃れゆく日本の文化・伝統を、このままでは死にきれん」と「正かなづかひ」の冊子やエッセイのコピーを配布。内藤篤「俺、中3のとき、ノートを全部旧かなづかひで取ったぜ」祐康「おお、そうだったか」。一同そりゃすごいと感心。「氷上さん、何いってるかわからない」氷上「黙って聞け」「いや、いまの発言は氷上さんが絶対間違い」とか、みな三十数年前と相変わらず(教師を教師と思わない)突っ込み入れまくり。たまたま隅の席になったので、ピアニスト本田聖嗣と弁護士内藤がせっせと焼酎を作り、誰かが「時給がいちばん高い二人にやらせてすまんねえ」「若手随一のラベルとドビュッシーを奏でる手で入れた焼酎『明るい農村』お湯割りは、また格別」と
●東北へ行った学年旅行の昔話でも盛り上がった。東京駅を夜遅く出る夜行列車だが、誰も寝ないで、ギャーギャー騒ぐ。連れ立って別の一般車両(普通のお客さんが乗っているが、空いている)に行く。車掌が回ってきて「切符見せてください」というが「持ってませんよ。修学旅行だから」と居座る。誰が何をしたのか突然、車両の電灯が消え、真っ暗になる。そこかしこでフラッシュがたかれ、大留によると「蛍光のフリスビーが飛び交い、実に幻想的だった」。なぜかドライバー一式を携行するヤツがおり、車両前後のドア脇にあるポスター掲示板の四隅をせっせと開け、中身をエロ写真と差し替えて、また閉じる。学校の壁に、列車のボックス席の窓下にある灰皿がついていたから、あれも外してきたのか。宮古だかどこだかに到着すると、明け方の駅に座らされ、増島高敬(数学、のち自由の森学園中学校校長)に説教を食らった。バカな学校でしょ
●11時すぎ第一次解散。例によって氷上信廣が「ラーメンだ、ラーメン。うまいところじゃなきゃダメだ」というので、斉藤敬之、大西重之、大留真一、坂本の5人で神楽坂下から神楽坂上まで歩き、伊太八を目指すも満員で入れず。また坂を下って天下一品へ。午前1時すぎ解散。なお、もー吉は2008年1月19日放送の「出没!アド街ック天国」で18位に紹介され、満員の盛況

02-28
NHKはどこへ行く?〜放送メディア・公共放送の危機〜ページを緊急upしました。2008年2月8日、日放労中国支部取材のフォーラムにおける坂本講演レジュメ、その他直近の参考資料、参考ページへのリンクなどです。3月1日の日放労フォーラムにお出での方はじめ、NHKに関心がおありの方は、ぜひお読みください。一つ思い出したこと。ある民放関係者が言っていた。「NHKや日放労は、自分のところのシンポジウムになんで『どこへ行く?』なんてタイトルをつけるんだろうね。自分たちはここへ行く、どこそこへ断じて行くつもりという話でしょ。『どこへ行く』なんて、まるで他人事で、ヘンじゃないか」
●ただし、忘れてならない問題はこういうことです。NHKスペシャルに「ワーキングプア」というシリーズがある。2006年7月23日(日)午後9時〜10時14分、総合テレビ「ワーキングプア〜働いても働いても豊かになれない〜」、06年12月10日「ワーキングプアII 努力すれば抜け出せますか」、07年12月16日「ワーキングプアIII 〜解決への道〜」といった一連の番組で、1本目は第44回ギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞しています。ところが、NHKは与党政治家から「ワーキングプアなんて番組を流すのは止めろ」と陰日向に圧力を受けている。NHKが日本に貧乏人が増えたなんてレポートするから、自民党は選挙で勝てないのだと、本気で信じている政治家が多数いるのです。これは、NHK受信料の取り方がいい加減だろうが、インサイダー職員がいようが(それでよいとは言ってない。それはそれで断絶すべきだが)、そのこととは別に、排除すべき問題。ダメなNHKはブッ叩きゃいいんだとは、私は思わない。ダメな部分はダメだが、そんなNHKでも「ワーキングプアなんてやめちまえ」という政治的な圧力からは断じて守らなければならないと、私は信じます
●原稿書きほか
●週刊文春今号に「疑惑の銃弾 最終章」「安倍隆典取材班キャップが明かす『秘話・アメリカが捜査権を日本に渡した日』」の記事。週刊新潮今号に「『ロス疑惑』長すぎた27年の歳月」「『借金踏み倒し』を告発された元文春『疑惑の銃弾デスク』」の記事。いつか書く日もあるでしょうが、ま、いろいろと実におもしろいことがあった。平河町をタクシー3〜4台に分乗して出発し、中華街でうまいシューマイを食べたあと、団鬼六と一緒に鬼六邸下の公園で夜の花見とか。草柳大蔵と誰かの「花も嵐も」対談を京都でやることになり編集とカメラマンが新幹線であれこれ雑談しながら行ったが、同じ箱のすぐそばの席にいた草柳の逆鱗に触れ、その次の回は私が行ったとか。草柳対談も私が担当だった扇谷正造(←とてもよいことをいっている。雑誌・出版関係者はぜひ熟読を)対談も、紀尾井町の福田家でやるのが常だった。「お帳場をお願い」なんか電話して、「稲庭でも召し上がりますか」「そう、お揚げでも乗せてね」と、優雅なもんでした
●6時半〜へちま「啓蟄の会」@「もー吉」2階隠し部屋◆スペシャルゲスト:磯部ひろみ(麻布社会科)「千代田のみなみ麻布の丘に赴任して」または「私はなぜ心配するのをやめて麻布の子たちを愛するようになったか」◆ゲスト:氷上信廣(麻布校長)、近藤祐康(書家、書道一元會會長、國語問題協議會名譽會員、正かなづかひの會幹事)、吉本義人(彫刻家、麻布美術科)◆出席予定:斉藤敬之、内藤篤本田聖嗣、トリ、大橋範行、大西重之、曽根宏、三浦晴男、藤森隆、坂本衛

02-27
●12時半、アスコム高橋克佳ほかと京王プラザ。1件済ませ、新宿西口ねぎしにて遅い昼食。4時帰宅

02-26
●原稿書き
●小川和久、田原総一朗らとあれこれ電話で話す
●夕方、息子と天神町の居酒屋(おでんが名物)「きらく」へ。ママが「あらまあ、大きくなって。夢のようだわねえ」と。私は赤城下町に住んでいた(息子もそこで生まれ、小学校に入る春までいた)ので。ママ「私いくつになったと思う? 2月11日の紀元節で満××だよ」。この店は昭和34年に開き、かれこれ50年近くになる。「店を出すまで、人にお酒を注いだこともなかった。ここから牛込保健所まで飲み屋なんて一軒もなかったよ。だから、お客さんが大勢来てくれて、入りきれず、みんな外で立って飲んでた」。日本酒お銚子(小さいけど)4、おでん(だいこん2、昆布、厚揚げ、がんも、はんぺん、こんにゃく、ボール串、ごぼう巻)、煮込み2、ニラいため(肉ニラ卵炒め、これのみ金額表示があり600円)で4200円
●最近できたキレイきれいな店を薄っぺらな取材で紹介する神楽坂ガイド本には、悪いけど絶対載らない飲み屋。こういう店がどんどん姿を消しているのが残念です。赤城神社石段を下って真っ直ぐ、広い通りに出る手前左側の赤提灯。夕方5時から、最近は腰の具合もあって夜9時まで

02-25
●未明3時過ぎの読売新聞ウェブ記事では、「日本の警察当局がFBIに説明を求めたところ、FBIから逮捕に踏み切った理由として、『当時の捜査結果とは異なる新たな証拠があった』などという趣旨の回答」「FBI側は、新証拠の内容を明らかにしなかったが、ロス市警の未解決殺人事件捜査班が現在、捜査にあたっていると説明」。警察庁の発表による
●またテレビのバカ騒ぎが始まる気配。使えない警察OB(使えるヤツは天下って、テレビには出ない)やらヒマな弁護士やらが、何も情報がないのに、新証拠とは何かとか迷宮入り事件(未解決事件)捜査班とはなんて珍妙な推理合戦を繰り広げるのでしょう

02-24
●ロス疑惑の三浦和義がアメリカで逮捕。テレビ朝日『トゥナイト』で三浦に対する最初のテレビ・インタビューをした高橋良典は、私が大学の時、田原総一朗に会う前に会った(田原の右腕だった)人物です。水曜夜にオンエアし、『週刊文春』が木曜に出た以降、三浦はマスコミの取材を拒否したので、一月やそこら良典のインタビューだけが繰り返しテレビで流された。その後、良典を通じて『週刊文春』で「疑惑の銃弾」を書いた安倍隆典とも知り合い、『花も嵐も』(この雑誌の最初の企画書は私が書き、最初の編集部は神楽坂にあった)はじめあれこれ付き合いました。平河町のマリカとか。三浦が逮捕されたとき、佐々木夫妻(一美さんの両親)と某ホテルの一室にいてテレビを見ながら手を握り合ったのが安倍と高橋です。ある朝、安倍隆典が「傍聴券が1枚余った。パンツ一丁でタクシー飛ばしておいで」と電話をくれて、東京地裁だったかな、三浦和義の裁判を傍聴したこともある(バイトが100人とか行列して券を取る)。その後、安倍が三浦報道の本をまとめるというので、取材は私が一人で担当した。たとえばフジ『ナイスディ』とかTBS系の泉放送とか、三浦事件を担当した人物に相当数会って、あれこれ話を聞いたものです。太田英明なんて何度も会ったが、いまはフジテレビの専務。当時の取材ノートとテープ、資料をミカン箱に2〜3箱分いまも持っている。その後、本の話はポシャリました。テレビが当時のメディア関係者を出すなら、安倍隆典か高橋良典でしょう。「あの人はいま」って感じはあるけれども
●サイト更新。雑用
●中1-4の担任(国語担当)だった近藤祐康に2月28日の「へちま」にぜひご参加をと電話。「わかった。長時間はいられないが、いま何をやっているか話に行く」と。書道や水墨画のほうでは書道一元會會長として活動するほか、「國語國字問題の運動をしている。日本國憲法を原文通りの旧假名遣に直せと衆参議員たちにも働きかけた」そう。なるほどと文字・活字文化振興法青空文庫、日本語ワープロソフトがビル・ゲイツに席巻され、マイクロソフト社製品を世界標準と思っている連中が多い嘆かわしい状況などにつき話す
●へちま各位へ再掲 2008年へちま「啓蟄の会」のお知らせ◆日時:2008年2月28日(木)午後6時30分〜◆場所:飯田橋「もー吉」2階隠し部屋 電話03-5261-2128 地図 店情報スペシャルゲスト:磯部ひろみ◆ゲスト:氷上信廣、近藤祐康、吉本義人(以上確定)◆演題:「千代田のみなみ麻布の丘に赴任して」または「私はなぜ心配するのをやめて麻布の子たちを愛するようになったか」◆返事まだの人急ぐように。「へちまじゃないんだけどさ」という人も5人くらい入れそう(要メール)

02-23
イージス艦(←『潮』2003年3月号記事)の事件で、役所のしょうもなさが次々露呈しています。明らかに石破茂よりも、海上自衛隊のほうが役所的で官僚的。海上自衛官であっても、船乗り以前に小役人ですね。教員である以前に地方公務員、記者である以前に××社社員といった連中が多いので、まったくうんざりする。ただし、「海で漁船にぶつけ、陸で車をぶつけ」というようなことをいっていた国会議員がいたが、防衛大臣車は石破が運転していたわけではないから、言い過ぎ。単なる嫌がらせとしか聞こえない
●自衛艦でも自衛隊の戦車でも同じですが、戦争するときは、漁船も民間の車も歯牙にもかけず行動します。そりゃ当たり前。しかし平時、しかも訓練中でもなんでもないときには、民間船舶や民間車両と同様の規制がかけられて当然。戦車は戦争中には赤信号を無視していいが、ただ走っているときには左車線を信号通りに走らなければならない。それはどうなっているのかを自衛隊の全航空機・全艦艇・全車両について調べ、ここまでは平時、ここからは訓練、あるいは災害派遣、あるいは本物の戦争という区分けで、守るべき法規や備えるべき(オンにしておくべき)システムを指定すべきでしょう。それすらもやらせずに大臣辞めろというのは、単なる感情論

02-22
●雑用などいろいろ。20日に(放懇カメラと別に)撮ったデジカメ写真をアルバムサイトにupし、放懇事務局に渡す
●高橋克佳、田原総一朗と断続的に協議あれこれ
●夕方、久しぶりに家人と理清蘭で夕食。最近、野茂が来たそう。松本潤主演『隠し砦の三悪人』の映画ビラが貼ってあったので「なんで」と聞くと、監督が来ると。そういえば『日本沈没』のころ樋口真嗣と草■剛が来たことがあった(■=弓へんに前と刀)。そこで『スターウォーズ』第1作との類似を亮輔に力説。ついで「かわうち」。娘も仕事のあとで合流(息子は友だちのところへ泊まり)。渡部夫妻、バイトくん二人も交えて午前2時近くまで
●ようするに、黒澤映画で三船敏郎がやった役を阿部寛がやり、藤原鎌足・千秋実の役を松本潤・宮川大輔が、上原美佐の役を長澤まさみがやると。以上順にスターウォーズでは、ルーク、C3POとR2D2、レイア姫ね。で、今回はダースベーダ(前作には、そんなヤツ出てこない)を椎名桔平がやるらしい(笑)。前作の主演は三船だが今回は松潤で、武蔵《たけぞう》という名前と井上雄彦の描くポスターから思うに、宮本武蔵《むさし》の青春時代が入ってくるのかも。新八という名前も本位田又八を思わせるし。ちなみに『隠し砦の三悪人』は『七人の侍』『生きる』と並んで、私がもっとも好きな日本映画の一つです
●むろん『スラムダンク』『バガボンド』『リアル』もうちに全巻ある。私は井上雄彦を、たとえば江戸時代の多くの絵師よりも上、現存するほとんどの日本画家のはるかに上を行く絵師だと思っています。霧の日に京都の奥山にでも行き、日展でも院展でもいいが何とかいう絵描きたちと井上に、その場で墨絵を描かせてみりゃいい。勲章だの何とか功労者だので表彰された爺さんたちより、井上雄彦のほうが断然いい絵を描くでしょう

02-21
●昨20日の放送批評懇談会シンポジウム「デジタル化の成熟と放送、インターネット」は、会から理事長・志賀信夫、専務理事・田代勝彦、企画事業委員長・隈部紀生、同委員・入江たのし、小針俊郎、佐藤勉、清水孝雄、隅井孝雄、千田利史、滝野俊一、只野哲、原由美子、事務局・中島好登、福島美子、受付手伝い・佐々木七津、カメラと受付手伝い・坂本衛ほかが参画
●私は、この国がデジタル化の「成熟」段階にあるとは全然思っていないが、総務省が2月15日に情報通信法=通信・放送関連の法律一本化を情報通信審議会に諮問した直後に放送とネットを取り上げたのは、うまいタイミングだった。速攻で満員御礼となり、その点では大成功でした。それにしても、新聞・雑誌はじめメディアの関心が薄いことには驚かされます。放送を所管する総務大臣が「55年続いた放送法をなくす」ことを諮問して1週間たたないうちに、総務省高官が一般むけに講演する。表現の自由や言論報道の自由に関心があり、総務省の記者会見に出てないメディアなら、普通は来ると思いますが。報道関係はタダで入場でき、一般人が2万円近く支払わなければ入手できない資料をもらえます。業界関係以外の記者が誰も来ないのは、なんでですかねえ。私は杉本誠司と名刺交換したけれども、ニコニコ動画をやってるのはどんなヤツか興味がないのか。2〜3分立ち話して「今度取材させてほしい」と頼めばいいのに、とか思いますが。鈴木謙介にも「宮台と同窓」とご挨拶。3時のコーヒーブレイクのときポンと肩を叩く人あり。スカパー前社長(フジテレビ元編成局長)でニッポン放送・現会長の重村一でした。フジテレビ社長でも全然おかしくない人物で、放送界を代表するまともな経営者の一人。この人が、民放を代表するような立場にいればどれほどよいかと、いつも思います
●終了後、ルポール麹町地下のピアッツァで打ち上げ。別件がある人が多く、隈部、清水、隅井、滝野、原、中島、福島、佐々木、坂本の9名。佐々木七津女と飯田橋で東西に別れる
●21日1時、嵐リーダー大野智の初個展「FREESTYLE」の記者発表@東京・表参道ヒルズ「スペースO(オー)」。おおちゃん、おめでとう! フィギュア、絵画、写真など百数十点の展示物の中央を空けて記者席を作り、大野が描いた絵の前で会見。ニューシングル「Step and Go」(←ボケッとしてて曲名間違えてました。大分の綾さん、ご指摘ありがとうございます)発表も兼ねる。桜井翔も駆けつけ、全国5か所の屋外ビジョンでも会見の様子を中継しCDのプロモ映像を流すというので、二人で掛け合い。そつなく5分でまとめる桜井翔はさすが、そこらのアナより明らかに上手。他メンバーの近況報告で二宮和也が抜けた(飛ばした)ので妙だなと思っていると、あとのほうでニノ電報を披露。ギャグ満載のメッセージで電報の終わりに「好き!」とあり。大野「僕も好きです」。ジュリー藤島Kと白波瀬傑にも挨拶。ギャラクシー賞の話など
●大野のフィギアは、なんとなくゲンコツくらいの大きさかと思っていたら、卵より小さい(ウズラの卵よりは大きい)。細かい仕事に驚き、いくつも密着写。同じ型から取って色や髪の毛を変えてあるものも複数あった。本職がやるときは、「0712a型の1/5、2/5……5/5」というように番号を打ち(同型から五つ複製する場合ね)、しかも型は完全に破壊するものですが、どうやっているのかな。原理的には、複製からオリジナルとほとんど同じものを作ることができるので、管理が結構面倒くさい。ロダンなんて大家でも、一体いくつ作ってんだよということが起こる。ニノデザインの大野作フィギアは、白い顔に野球の縫い目らしきものがついている。陽気なフランケンみたいで、これも近寄って激写
●娘と原二本通り(旧・原二通り=伊藤病院とマクドの間の道)を入っていき「はやしや」でランチ。生姜焼き定食、海鮮丼と茶碗蒸しが各900円。なお、お茶で有名な京はやしやとは別の、これは居酒屋
大野作品集「FREESTYLE」はこちら。このサイト、「こちらの商品はお一人様1冊までの販売とさせていただいております。複数冊をお申し込みいただいた場合、キャンセル扱いとさせていただきます」と書いてあるが、どういうわけで? 1〜2か月遅れでも、注文だけ取りゃいいと思うんだけど。本屋がみすみす売れる本を売らないというのは、私には到底理解しがたい話
●帰宅後、GALAC報道活動ギャラクシーページの原稿書き。9時過ぎ入稿

02-20
●NPO放送批評懇談会のシンポジウム2008デジタル化の成熟と放送、インターネット。13〜18時@ホテル・ルポール麹町。特別講演は総務省政策総括官/中田睦「通信放送の総合的法体系」、電通常務取締役メディア・コンテンツ本部長/松下康「広告から見たテレビ、インターネット」、WOWOW代表取締役社長/和崎信哉「有料放送のデジタル展開」。シンポジウム「デジタル新サービスの戦略はこうだ!」は、アクトビラ代表取締役副社長/久松龍一郎「アクトビラ〜テレビのリモコンでブロードバンド動画」、ワイヤレスブロードバンド企画取締役/片岡浩一「WiMAX〜無線ブロードバンドの挑戦」、ニワンゴ代表取締役社長/杉本誠司「ニコニコ動画〜動画コミュニティをめざして」、国際大学GLOCOM研究員/鈴木謙介「総括コメント〜デジタル新サービスをどう読み解くか」
●報道受付とカメラ担当のお手伝いで11時半、会場入り
GALACに「総務省失政録」を書く必要があるという昨日の結論の続き。とにかくテレビや放送をブッ叩きたい、テレビや放送をできるだけコントロールしたい、テレビや放送にもっとカネ儲けさせて上がりを得たい、テレビや放送は一般事業会社の手がける事業と同じであり産業としても他産業と同じである、テレビや放送の公共性や報道の重要性は他の公共的なサービスのそれと同じである、すべてをインターネットで流せばすべての問題は解決するなどという夢のような幻想、いや、妄想を抱いている政治家、総務省役人、それらの御用学者、通信系企業(の利益代弁者)などだけに日本のテレビや放送のグランドデザインを描かせれば、国民大衆視聴者には極めて不幸な未来しか到来しない
●まだテレビや放送は覚醒していないが、あと3〜4年が勝負所です。すでに2011年7月24日までの地上デジタル放送への完全移行(地上アナログ放送の全面停止)は絶対に不可能な情勢ですが、そちらにかまけていて、放送を殺し行政だけに都合よい法制度の成立を許すわけにはいきません。いまだに地上デジタル放送への完全移行(地上アナログ放送の全面停止)が当初の計画通りできると主張している見通しの悪い、テレビのことをわからない連中(光ファイバーの普及も大はずれだから通信のこともわからない連中)に、日本の通信・放送制度をデザインさせること自体が、根本的に間違っています
●当サイトには総務省から毎日アクセスがある。総務官僚は、放送制度・官僚論ページおよび放送デジタル化ページの中身を熟読していただきたい。そして郵政省・総務省が日本のテレビや放送の発展プロセスにおいて何をし、何をしなかったか、仮に自分たちが存在しなかったらどんなマズいことが起こったか、よく考えていただきたい

02-19
●このEee PC、ちょっとおもしろい
●6時〜11時すぎ、かわうちでGALAC関連の座談。民放連・堀木卓也、放懇・久野明と。座談は1時間ほどで終わり、あとは放送と通信の融合法制(放送法の廃止)、レイヤー型への転換、IP放送などにおける総務省の狙いと問題点(堀木は以上の民放側担当者)、地上デジタル放送難視聴世帯へのBS再送信(の問題点)、民放連の現状などにつき、徹底討論。結論は、GALACに「総務省失政録」を書く必要がある

02-18
●日大、シラバスづくりほか。このところ田原総一朗と「オフレコ!」その他につき断続的にあれこれ協議
●コソボがセルビアから独立。国連安保理決議に基づいて暫定統治下にあった地域が、安保理決議なしで一方的に独立宣言。これは大ニュースです。EU主要国やアメリカは、国連を無視してセルビアを空爆し(NATO空爆、1999年)、今回の独立をお膳立てした。ロシアが反対のほか、独立を叫ぶ勢力を国内に抱えるスリランカも「世界平和への重大な脅威」「独立宣言は国連加盟国の主権と領土的一体性を尊重する国連憲章違反」「独立承認は、収拾不可能な前例を残す」と声明。国連最重視の外交を掲げる民主党は、このような場合、どうするのか? これに限らず経済分野でも、WTO世界貿易機関の地位が低下し、代わって2国間やブロック単位のFTA(自由貿易協定)が全面に出ている。かつての帝国主義時代、第一次大戦の混乱のなかでブロック経済が伸《の》していき、第二次大戦の引き金となった。かつての武力とモノの支配とは様相が異なるが、現在の金融支配、IT支配や資源支配体制には、明らかに帝国主義的な側面があります。これは現代人や現代社会にとって大きな考えどころだと思います
●へちま各位へ 2008年へちま「啓蟄の会」のお知らせ◆日時:2008年2月28日(木)午後6時30分〜◆場所:飯田橋「もー吉」2階隠し部屋 電話03-5261-2128 地図 店情報スペシャルゲスト:磯部ひろみ◆ゲスト:氷上信廣、(以下交渉中)近藤祐康、吉本義人ほか◆演題:「千代田のみなみ麻布の丘に赴任して」または「私はなぜ心配するのをやめて麻布の子たちを愛するようになったか」◆メールが何通か返ってきています。お心当たりの方、このサイトから坂本までメールしてください

02-17
●潮、原稿を入稿。夕方、高田馬場「ツクモ」にDVD-Rを買いに行ったら、ビル丸ごと休み。往復地下鉄代320円をかけてタバコ1カートンを買いに行く間抜けな結果となる。しょうもないので、本屋やらドラッグストアやらで買い物

02-16
●潮、原稿書き(グリーン購入)ほか

02-15
●13日の琵琶湖塾、日高敏隆はおもしろい。◆講演要旨「ホモ・サピエンス(賢い人)が確立したのは20万年前、東アフリカのサバンナ地帯。そこには恐ろしい動物──ヒョウやライオンやハイエナもいたはずだ。ところがヒトには、鋭い牙も爪もなければ、筋力も走力もない。それでも生き残ることができたのは、集団を作ったからに違いない。100人、200人という規模で、家族はあったと思うが、集団で生活していた」
◆「同じくらいの子どもは一緒に遊び、ケンカし、生きる経験を積む。集団にはヘンな大人も混じっているから、あの人には近づかないほうがよいといった付き合い方も学ぶ。特殊な技能のある人が何か作っていれば、それをじっと見て、真似して、学んでいった」
◆「現在、地縁・血縁の共同体が崩れ、子育てやしつけは親がやることになっている。だが、かつての集団の大人たちと違って、たった一人の父親だから、これは平均からズレている。一人だけの母親も、平均からズレている。ズレた一組のオスとメスだけが子を育てるのだから、子はズレて当然だ。これが現在の子育てや教育の最大の問題ではないか」
◆「ところで動物は、これこれのことをしてはダメだと、親が子に教えてはいない。ガンの親子が連れ立って歩く。母ガンが丸い葉っぱを食べるのを見て、子ガンも食べてみる。苦くて食べられない葉っぱは、はき出す。そうすると子ガンは、母ガンをより慎重に観察するようになる。やがて、丸い葉っぱのうちギザギザがあるものは食べていないと気づき、子ガンは丸いがギザギザがあるものは避けるようになる。こうして子は育っていく。人間は子どもにあれこれと口を出しすぎるから、よくないのだ」
●おもしろいでしょ。家庭での子育てやしつけがうまくいかない例が多いのは、ズレた一組の男女だけが担当しているからだというのは、まったく同感です。同様に、たとえば小学校でたった一人の(場合によっては子育て経験すら皆無の)担任だけが子どもを見ること(学級帝国主義、担任独裁主義)は、とても危険です。私は、こんな危険なところに6歳の子どもを週6回半日ずつ預けることはとんでもないと思っていて、小学校のことには注意を払い、PTA会長も引き受けました
●車座後、上羽みき枝、後藤英夫、津田貞次、神田輝代、片岡大輔、西村文彦、駒井千代、小松大治、駒井久子、服部健一、坂本衛で裏琵琶湖塾(飲み会)。深夜12時、大津プリンスホテル
●14日は、田原総一朗と一緒に朝食。田原「日高さん、おもしろいねえ。どんどんいうことが過激になっていく。20万年前より後のことは、基本的に考えに入れていないんだね」。雪が舞うなか9時ホテルを出て10時清水坂。産寧坂、二寧坂と歩き、久しぶりに京都土産を買う。土井志ば漬本舗のすぐき漬け物、あけぼの亭(井和井)の足袋靴下、谷口松韻堂の片口とカップ(例によってオマケしてくれた)、いちせんの旨み油大3本(開店は11時半からだが大丈夫)など。2時東京着の新幹線で帰京、ANAホテルで佐藤優・田原総一朗の対談に立ち会い、帰宅

02-14
●14時〜佐藤優と田原総一朗の対談。京都から直接行きます
●緊急公開シンポジウム 徹底討論!NHK「再生」の道◆日時:2008年3月1日(土)午後1時から午後5時◆場所:東京・四谷「プラザエフ」JR・地下鉄四ッ谷駅下車すぐ◆資料代:1000円(維持会員・学生は無料)◆基調講演原寿雄(ジャーナリスト・元共同通信編集主幹)◆パネルディスカッション 岸博幸(慶応大学准教授)、隈元信一(朝日新聞論説委員)、日隅一雄(弁護士)、醍醐聰(NHKを監視・激励するコミュニティ共同代表)ほか国会議員など交渉中、コーディネーター:服部孝章(立教大学教授)◆主催:メディア総合研究所──って、やるのはいいですが、何で日放労が予定しているフォーラムと同じ日を選ぶんですかね。客も報道関係も分散しちまうと思うんだけど

02-13
●午後7時〜琵琶湖塾。ゲスト講師は日高敏隆(京都大学名誉教授、滋賀県立大学初代学長、前・総合地球環境学研究所所長)。コンラート・ローレンツの紹介者で、日本動物行動学会の設立者。私はこの人が訳した『ソロモンの指輪』を1983年頃に読んで、ハムスターを飼ったのです(部屋で放し飼いにしていた。夜になると鳥かごから出てきて部屋中を駆けまわる。排泄は決まった場所でしかしない。ある朝、私の布団の中、足先のほうに、夫婦で引っ越してきていたのには驚いた)
●いまでも鮮明に覚えているが、小学3〜4年生の頃、縁日で買ったヒヨコが私に異常になつき、手を叩けば走ってきて肩に乗るまでになったことがあります。これがローレンツのいう刷り込み(インプリンティング)だと、後でわかった。このヒヨコは背丈20cmを超え、理科の教科書にニワトリが出てくるので、学校に連れて行ったらさぞおもしろかろう(なにしろヒモなんてなしで、私の後をくっついて歩くんだから)と楽しみにしていたら、向かいの家の猫にやられてしまった。しばらく私は奥沢の家の2階から、その猫を見かけるたびにパチンコで狙っておりました。夜、大津プリンス泊
●昨12日夜は大留真一(麻布昭52卒、石本建築事務所)ご母堂・桂子さんの通夜。18時〜@町田の東典禮。行くとオヤジの大留明夫(日経から東京12チャンネル)がちょっとハイ状態で、あれこれ話し込む。故人の希望ということで、宗教色をなくしたお別れの会。夏の高原をイメージした家族のスケッチを元に棺《ひつぎ》を大量の花で囲んであり、参列者が献花。一人ひとり花の小道を分け入り、顔を見てお別れ
●で、隣の部屋でやるのが普通でしょうが、おっ母さんが寂しくないよう、献花式の会場にテーブルと椅子を並べて精進振る舞い(通夜振る舞い)。高野信久、蒔田清、長尾昌高、本間均らと飲む。これも故人の意向で、六本木おつな寿司いなり、四谷三丁目八竹《はちく》の茶巾・大阪鮓綱すし寿司が出た。みなで「お前しばらく実家に泊まるようにしろ」「ま、ここにいる面倒見がものすごくよい友人たちの総意としてだ」と大留にいう。妹の真理は「中3のとき初デートで新宿の映画館から帰ってきたら、(坂本が)家にいて『何考えてんだ。そんなヤツとは、さっさと別れろ!』と兄と一緒に説教されて、大ショックだった」と、先日も電話で言ってたことをいうが、全然記憶にない。今回「何の映画を見たの?」と聞くと「キャリー」()というから、初デートにそんな映画を選ぶヤツは逝ってヨシと思ったのかも。かれこれ32〜33年前の話。真理は、私の兄嫁であるチョコメこと坂本恵子と大学の仲間(と後からわかった)で、受付のお手伝いに来ていたみなさんともご挨拶
●なお、大留の強い意向により、今回の訃報は蒔田、林武、藤森隆吉本義人・蓉子にしか知らせなかったので、各方面にはあしからず。2月末か3月あたま、氷上信廣・麻布校長に社会科の女先生を連れてきてもらって、へちまの会を開く予定です

02-12
●NHK(日放労・中国支部)の吾田幸一から、8日NIPPOROフォーラムは民放労連や一部管理職も含め40人以上の参加があったと連絡をもらう。私は「古い問題と新しい問題」ということをいい、新しいほうは、実はそう大した問題じゃない。NHKの構造と体質、受信料、政治との距離といった問題は古い問題で、それこそ30〜40年前から同じ議論が繰り返されている。それらをずっと先送りにしてきたのはNHKが悪いんだと話しました。それが伝わったようで、うれしいことです。急ぎサイトにもupするつもりですので、全国のNHKのみなさんにも危機感を共有してほしい。このままではNHKをコントロールしたがっている連中にガンガン押し込まれ、視聴者にとっても不幸な結果を招きかねません。なお、02-09の項、一部肩書きが間違っており失礼しました

02-11
●こいつも、NHK出身かい。午後、小林道雄から「NHKの問題は、ありゃなんだ?」と電話があり、テレビのことを小一時間ほど議論したところ
●原稿書きなど
●NHK大阪と府知事・橋下徹が、なにやらガキのケンカっぽい争い。ま、テレビ局が出演ゲストに番組が始まる前に「今日はお忙しいところありがとうございます」とか終わったあと「ありがとうございました」と、誰一人として言わないとは、ちょっと考えにくい。ただ、NHK広報は、「ちゃんと丁寧に挨拶した」とだけ説明するのでなく、「丁寧に挨拶した。しかしゲストに不快の念を感じさせたのであれば、その点はお詫びする」と言ったほうがいいでしょう。また、番組出演が決まった経緯、府庁側担当者とのやり取り・時刻などをすべて公開し(相手が嫌がれば匿名でよい。NHK側の担当者はもちろん実名)、「以上の経緯によって、知事側が約束の入局時刻に遅れたと認識していたため、アナウンサーが『遅刻』と表現した」というように、きちんと説明したほうがいい。相手がNHKを一方的に批判しているとき、詳細な説明なしに「われわれは間違っていない」と言い張るだけでは、水掛け論にしかならないので

02-10
●サイト作業に、やたら時間がかかってしまった。夕方、麻布友人の母上が亡くなったとの連絡あり、何か所かに転送。田原総一朗と電話であれこれ打ち合わせ

02-09
●昨日8日は、バタバタでレジュメを作り(誤植あり失礼!)、昼の新幹線で午後4時前に広島着。駅前大橋→稲荷町→銀山《かなやま》町→三越の手前左折、そば屋で遅い昼食→流川町→平和大通り→ANAクラウンプラザと、プラプラ歩く。7時前、ホテルからすぐのNHK広島放送局へ。日放労中国支部執行委員長・松丸慶太と打ち合わせの後、7時20分から講演「NHKはどこへ行く?」と質疑応答。予定をオーバーしてしまい9時半近くまで。講演内容は別ページにまとめますので、後ほどお読みください。広島放送局報道番組D石川俊樹、日放労関西支部書記長・服部康典、放送部・番組制作担当部長・湯澤克彦、日本ジャーナリスト会議広島支部・羽原幹男らと名刺交換。湯澤は麻布昭52年の同窓で、林武と同じ剣道部だった。「林は陶工か何かやっているって?」というから「いや、鉄工だよ。鉄工屋のオヤジ」と。羽原は民放労連で何度かお会いしたことあり
●NHK会長・副会長と組合との会談が急遽入り質疑応答が始まる頃に到着した中村正敏、松丸慶太、日放労関西支部委員長・中村重治、中国支部書記長・吾田《あづた》幸一、四国支部書記長・石川貴行、広島局技術部・安西康志、同・中岡範之と飲み会で元禄そばへ。突き出しは、じゃこ天にちくわ。あと刺身、かきフライ、鯨竜田揚げ、いか一夜干し、手作りチャーシューほかで仕上げにそば二枚ずつ。NHKはこのままではいけない、日放労も、という点ではみな異論なく、談論風発
●中村×2、石川、吾田、坂本の5人でPlaisir。2時半まで。みなさん、いろいろとお世話になり、ありがとうございます。東京にお出での節は、ぜひお声かけを
●9日は7時半すぎに起きて朝風呂。8時半、ホテル近くのローソンでハンバーガーとチーズバーガーをチンしてもらい、牛乳も買って平和記念公園へ。落ち葉を掃いたりプレートなどを磨く人が立ち働いている。原爆ドームを対岸に見ながら(未明からの雨でベンチが濡れていたので)立って朝食。原爆慰霊塔をお参りした後、平和記念資料館。朝っぱらから何とも重苦しい気分。10時半ホテルに戻りチェックアウト。雨が降ってきたうえ、荷物が重い(「10年の歩み 1974年7月 日本放送労働組合技術系列」なんて5cm厚の冊子や、日放労放送系列がまとめた「BBC編集ガイドライン」などを東京から持っていき、資料館の図録も加わった)ので、タクシーで広島駅へ。コインロッカーに荷物を預け、傘を買い、路面電車で原爆ドームへ
●資料館の地図模型で赤い玉で示され島病院の上空約600mとあった爆心地(原爆炸裂点の直下)にも、たしかここらあたりだろうと行ってみると、島外科の脇にささやかな石碑(説明板)が建っていた。前に軽トラが止まっていて邪魔。真上600mの空をしばらく見上げてみるも、何もない冬空(雨は上がった)。それにしても、人間が初めて同じ人間を殺傷するため原子爆弾を爆発させた場所で、一瞬に起こったものとしては人類史上最大最悪の殺人現場であって、人類が永久に記憶すべき場所の一つを示すのが、このセコい石碑一つかいと、私は呆れました。文面も(デジカメを忘れたので)携帯電で撮影したが、普通、緯度経度くらい示すものでは
●帰ってからネットで調べると、東経132度27分・北緯34度23分だが、秒の単位にはばらつきがある。またGoogle Earthで爆心地付近を見たときの緯度経度表示[ポインタやグリッドが示す数値]は、南方向に三百数十m、東方向に二百数十mズレているようで、なんといい加減。なお、広島および長崎における原子爆弾放射線被曝線量の再評価─線量評価システム2002(DS02)に、米軍が使っていた地図にズレがあり、爆心地は戦後いわれてきた地点より15m西という話が出てくる。現在の説明板のすぐそば、島外科南にある駐車場に数メートル入ったあたりが広島原爆のHYPOCENTER(GROUND ZERO)ということです
●本通アーケードを歩き(パソコン工房という店でUSBメモリ4GBが1999円だったので2本ゲット)、お好み村で昼食。どの店に入ればいいかわからないので、最初に目についた村長の店で全部入り(1260円)を注文。カウンタで見ていたので作り方を覚えた。少食の女性などには量が多すぎでしょう。隣席のオヤジも残していた。駅まで歩き、土産を買う。昨日NHKのみなさんが推奨したものイロイロ。かき蒲鉾三つ(単身赴任の湯澤克彦が東京に帰るとき必ず買うとの噂)、川通り餅チマキ風パッケージ二つ(安倍川餅みたいな感じ)、地酒(松丸慶太推奨「白牡丹」小瓶、吟醸生と普通の。「華鳩」は見あたらず)、カープかつ(ハムカツのカツの代わりに魚すり身。駄菓子屋で売ってるようなの)、せんじ肉(ホルモンの燻製みたいなもん)、もみじまんじゅう(娘が「それは絶対いらないから」といっていたが、賞味期限近くバラ売りで1個35円てのを見つけ、セコく四つだけ)、以下は推奨されていないが駅地下のスーパーで「小魚がす天」「焼きかき」。なお推奨された広島菜は冷蔵庫に似たものが大量にあったことに鑑み却下。うちでウケたのは、かき蒲鉾と小魚がす天で、もっと大量に買ってくるんだった。レジで氷袋を二つ入れてくれたので、東京までクール宅配便と同じこと
●3時19分発の新幹線は、関西の積雪(途中、どこかで止まり「雪を落とします」とアナウンス)と東京の降雪で、30分ほど遅れて東京着。静岡あたりで「しゃもじかき弁当」を食べる

02-08
●【NHKのみなさん、02-07の項も合わせてご覧ください】昼の新幹線で広島へ。午後7時20分〜9時、NIPPOROフォーラム2008「NHKはどこへ行く?」〜放送メディア・公共放送の危機〜(日放労中国支部・広島3分会主催)@NHK広島放送局9階第1会議室。NHKで働く方ならどなたでもご参加いただけます、とのこと。坂本は講師としてうかがいます。よろしくお願いします。ANAクラウンプラザホテル広島泊予定

02-07
●8日の「NHKはどこへ行く?」参考資料を掲げておきます。時間が許す方は、ぜひご一読を。「放送法制定までの経緯」は8日未明に最後のほうを書き足しました。別窓で開きます
NHKはだれのもの 50年目の曲がり角 曖昧・受信料をどうする?(GALAC、1998年05月)
NHK受信料問題とは? NHK不祥事と「受信料不払い」(支払い拒否)拡大の経緯(2004年12月〜2005年1月)
NHKに政治介入。政府高官が圧力・干渉、番組内容を改変。受信料問題に影響も。ETV「裁かれた戦時性暴力」で(2005年1月)
NHK報道局「絶対匿名」座談会 聞いてくれ! これがNHKの報道現場だ!!(2005年3月)
徹底検証! NHKの真相(単行本、2005年4月)
放送の歴史「放送法制定までの経緯」1945〜50(2008年1月)
まもろう!放送法――元政府高官の番組干渉はなぜダメか?(2005年4月)
「政治的公平」の議論は番組で深めよ (政治介入・公平中立・政治とテレビ)(2004年9月)
●以下は個別ページがなく、当欄記事です。たいへんお手数ですが、このページから日付を追ってください
2008-02-04 一連のNHK経営委員会の暴走
01-25、24、23 直近のNHKへの政治介入
2007-12-24、21、20 今回のNHK会長人事
10-10 NHK経営委員長の番組介入発言(9月11日)
09-29、26 経営委が次期経営計画案を突っ返し
●中国薬物入り餃子について。(1)日本において全国各地で販売された、中国における同一製造日の複数製品から薬物が出たこと、日本国内の流通経路(港から小売店まで)では段ボール箱詰めであること、日本で入手しにくい農薬成分が検出されたことから、薬物混入があったのは中国と考えるのが合理的。(2)薬物の濃度が高い、ニラその他餃子の中身より皮に多く付着していることから、畑などでの農薬散布に由来する薬物ではないと考えるのが合理的。(3)日付が異なる製品に入っている、同一製造日の製品でも入っているものと入っていないものがあり後者のほうが多い、日本側調査団による検証(当面は印象や心証のレベル)などから、製造機械・コンベア(への付着とか)などに由来する薬物ではないと考えるのが合理的。(4)以上から、現時点では、人為的、意図的(誤って薬物をこぼしたのを隠した、というような意図を含む)で、しかも計画性に乏しい薬物混入であると考えるのが合理的。(5)したがって、いまのところは中国産の製品全般に対して拡大解釈しないほうがよい事件と考えるべきでしょう。日本にだって、サリンをばらまいた連中がいたわけで。もちろん、危なそうな製品の回収、原因の徹底糾明、原因が明らかになった場合の関係者の処罰、責任追及、再発防止策の徹底などに全力を挙げるべきことは当然ですが
●あまりメディアで伝えられない観点を付け加えておきます。上記(4)は、悪質ないたずら、何かの憂さ晴らし、上司や会社への嫌がらせ、日本人への嫌がらせなど、いろいろと考えられますが、ようするにやったヤツは騒ぎにして困らせたいわけです。すると、騒ぎが起こらない場合、同じことを繰り返す可能性が強い。放火する愉快犯が、騒ぎにならないとまた火つけするように。ということは、早く騒ぎにしてその愉快犯を追いつめたほうが、放火の場合は件数が減るし、今回の場合は薬物混入製品が減る。つまり、小売店、販売会社、保健所などが迅速に動けば、被害をより少なくできる。だから、タラタラやっていた小売店、販売会社、保健所といった関係者には、被害をより少なくできなかった責任が生じるのです。メディアは中国側の責任追及とは別に、日本側の責任追及をして然るべきだと思います
●あと、「生協」てのは、普通の会社よりなんとなく消費者のことをよく考えている団体のような印象を受けるが、名前に「生協」という文字が入っている普通の会社と思ったほうが正解ですね

02-06
●朝10時帰宅。原稿など
電子メールのマナーページにリチャード・ストールマンのWord添付ファイル撲滅を呼びかける文章(日本語訳はこちら)へのリンクを追加。で、ストールマンについてちょっと調べていたら、新しい創傷治療 「消毒とガーゼ」の撲滅を目指してなるサイトに行き当たった。実に興味深いサイトで、熟読を強くおススメします

02-05
●ぎゃっ、昨日から風呂が点火せず。今朝「日本風呂」のオヤジさんが見にきて、明日風呂釜を交換する段取りに。夕方、目黒で母・兄と夕食の予定なので、そのまま実家に行こうかと
●午後6時半、香港園。日本を代表する家具職人で、ひのき工芸社長の戸沢忠蔵とバッタリ。三つほど都内の仕事を済ませてきたという。4人がけの席で一緒に食事。母・坂本幸子(皮革工芸作家)が作る櫃《ひつ》、屏風、額装などを長いこと担当してくれており、実家の内装や亡父の仏壇(なんとかいう水に沈むやたら重たい木を4本柱に組み、上部に部屋を作ってある)もこの人が手がけた。私も埼玉県の工場に行ったことがあります。東奥日報によると皇居新宮殿、東宮御所、那須御用邸、迎賓館、国会議事堂、衆参両院、最高裁などの木工家具・調度は、ひのき工芸製、というか戸沢忠蔵製。大臣の机なんかも。今度は伊勢神宮の式年造替《しきねんぞうたい=20年ごとの社殿造りかえ、遷宮》を手がけるそう。車両など日本を代表する大企業と組む仕事も少なくないらしく、巨大組織のダメさ加減を盛んに力説。実におもしろい。協力した木工大事典がもうすぐ講談社から出るとか。プロフェッショナル、職人、名工などに関する番組を作っておいでの方は、訪ねてみるとおもしろいはず
●20年ごとの造替は当然、技術の伝承という側面があります。50年や60年ごとだと間隔が長すぎ、息子に受け継ぐなんてことができませんから。それで20年のところ、戸沢忠蔵に話がくるというのは、宮大工の技術継承がうまくいっていないことを示すのかもしれません

02-04
GALAC3月号は2月6日発売。表紙は松山ケンイチ。なかなか渋い表紙。放懇の中島好登によると最近のイチオシらしい
●同号は「ぎゃらく式 NHK経営委員会構造改革案」を掲載。小田桐誠・砂川浩慶による「NHK新会長誕生にいたる経営委員会の暴走」と題した論文では、いわゆる竹中懇談会(通信・放送の在り方に関する懇談会)に基づく2006年6月の「政府与党合意」が、有料ネット配信、国際放送強化、経営委員会の監督権限強化、一部委員の常勤化などNHKに対する一連のガバナンス(統治)強化の基調をなすとし、その合意に沿って経営委員長に就任(2007年7月)した古森重隆率いる経営委員会とNHK側の攻防をレポート。中期経営計画案の拒否・白紙差し戻し(10月9日まで)、外部からのNHK会長起用決定(12月13日の経営委まで)、福地茂雄・新会長の決定(12月25日)の三ラウンドでいずれもNHK側がしてやられたと、NHK幹部の証言を引いて解説。なお私は、中期経営計画案の拒否・白紙差し戻しの段階で、橋本会長に経営計画案の任期内再提出を求めなかったことをもって、事実上の会長クビ宣告だと見ていました(当欄既出)
●「経営委員会の暴走」論文が提示するNHK経営委員会改革案は次の四つ。【1】経営委員に求められる資質と選任理由の透明化を。【2】公募制あるいは第三者機関による推薦制度の確立を。【3】説明責任と情報公開を徹底せよ。【4】経営委が暴走した場合の歯止め策を設ける。
●賛成ですが、以下に補足を少々。【1】NHK経営委員会は、NHKという言論報道機関の独立性、とりわけ政府からの独立性を持たせるためにこそ存在しているわけです。しかし、現行経営委は、委員長の古森重隆が首相・自民党総裁だった安倍晋三を囲む経済人がつくる「四季の会」メンバー、委員の小林英明が安倍晋三のスキャンダルを掲載した『噂の真相』に対する損害賠償訴訟の原告(安倍晋三)代理人というように、政府与党と露骨に直結した人選となっている。これでは、放送法第一条第二項に書かれた放送法の目的「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること。」を達成できない懸念が大きい。官邸によるお友だち人事や、総務省による自らに都合のよい人物の推薦(いずれも密室で行われる)だけで経営委員会の構成員が決まることが、放送法の精神にまったく合致しないことは明らかです。放送法を使い捨てのボロ雑巾にしてもいいのかという話です
【2】BBCトラストの委員選考システム、イギリスの公職任命の際のノーラン・ルール(1994年)などが参考になります。同じ特集の須藤春夫「英国BBCのガバナンス」もご参照
【3】最近のNHK経営委員会の議事録は、議事の内容を十分反映していないという声が強くあります。NHKの番組内容に介入する発言をした経営委員長は、その後の説明をしていません。もっともこれは「NHKの番組内容に介入する発言につながるのでは。なぜならば……」と質問しない放送記者も悪い。説明責任を全うさせるための記者責任を果たしていませんから
【4】最大の歯止めは、国会であり、NHKを取り巻くマスメディアであり、それらの背後にいる国民です。とりわけ国会やメディアが機能していないことが最大の問題。メディアは、NHKだけブッ叩けば、あとはどうでもいいんだ、という考えを改めてもらいたい。そうでないと、あとでしっぺ返しを食うハメになる。なお、GALAC誌には、経営委員は一度任命されると解任の手立てが皆無と誤解されかねない一節があるが、これは「国会の少数派、視聴者、NHK役職員などには、直接には解任の手立てがない」という意味。内閣総理大臣には両議院の同意を得たうえでの任免権があるから、国会の多数派や首相を動かせれば、解任できます。委員の任命には両議院の同意が必要なので、参議院で野党が過半数を握るここ数年は、首相のオトモダチや顧問弁護士の類はNHK経営委員にはなれないでしょう
●アスコム高橋克佳、田原総一朗と電話であれこれ

02-03
●原稿書きとサイト作業

02-02
●原稿書きとサイト作業

02-01
●「週刊文春」2008年2月8日号が見開きで、菅前総務大臣インタビュー「『橋本NHK改革つぶし』の全内幕」の記事。このタイトル、「橋本NHKによる『改革つぶし』」とも「菅や古森による『橋本NHK改革』つぶし」とも読めるところがミソですね
●前総務大臣の菅義偉《すが・よしひで》が語る「一般の常識が通用しない組織」「局内のガバナンスが全く確立されていなかった」「官僚以上に官僚的な組織」「隠蔽体質があの組織にはある」「NHKはその数字(注:受信料を支払う対象者数)すら正確に把握していないのです」「もはやその母数は”ブラックボックス”となっている」「約六千億円の受信料を集めるのに八百億円もの経費」「(2007年6月総務省は受信料制度の研究会を立ち上げたが)NHK側は消極姿勢のまま」「NHK執行部の役員たちは改革どころか自分たちの地位を守ることに汲々としているような状態」「(NHKグループ全体で約1万6800人という人員は)平成十二年度と比べても三百人ほど減っただけ」「(関連団体の余剰金八百八十七億円は)OBの天下り先に受信料収入を下しているようにも見える」「橋本時代の三年間で海老沢元会長の退職金問題に手を着けず、いまだに”凍結”したままという事実こそ、NHKが何も変わっていない証拠」などは、残念ながら、うなずけることが多い(というか、多くは私が昔からいっていること)。「受信料は値下げできるし、値下げすべきだ」とは、総務省が言い出す前に、私が書いています
●しかし、だからといって、自民党や総務省がNHKの経営に介入し、NHKの番組を左右することが許されるわけでは、決してありません。ここは明確に区別して語らなければならない。たとえば「NHKの受信料制度には問題がある」のと「NHKの番組には問題がある」のは全然異なるレベルの話で、一緒くたにはできない。始末に悪いのは、復権を狙う海老沢派などといわれる人びとが、自民党筋や総務省筋にすり寄り、その際NHKの番組を、いわば御供《ごくう=供え物》として差し出す懸念すらあることでしょう
●原稿書きとサイト作業

01-31
●午後2〜4時、竹中平蔵と田原総一朗の対談@ANAホテル。途中抜けはあるものの、駆け足で本1冊の最後までとりあえず一段落。2月中旬までに骨格を固め、あと2回くらい取材、3月頭に入稿、4月発行といきたいところ
●「NHKがグジャグジャですね。復権を謀る海老沢派だの、それを恐れる一派だの、いろんな人がいろんなことをいい、また週刊誌がそのまま書く」と水を向けると、竹中平蔵「おっしゃる通り」と。昔、某週刊誌は、MXテレビで『三人組』『最大のガン』と目されていた人物たちの言い分をそのまま書き、彼らに完全に踊らされていたことがある。あの二の舞にならないようご注意
●午後5時すぎ放送批評懇談会。ギャラクシー賞報道活動部門から放送局のみなさんに送る書類に手を入れる。6時30分〜グランドデザイン小委員会。終了後、音好宏、中島好登と近所の中華料理「四季茶房」で一杯

01-30
●先日、NHK関係者とNHK経営委員のうさんくささについて話したばかりでしたが、出ましたね。この人は、NHKテレビに仕事として出ていた人なので、そもそも委員になる資格があるんかいなと思っていた
●このところ更新できず、すみません。ずっと原稿、それもサイトの手直しを含む作業をしておりまして。以下のリンクからぜひお読みください
放送の歴史「放送法制定までの経緯」1945〜50〜すべての放送関係者・学生諸君必携〜全面改訂中。当サイトはNHKの方もお読みと思いますが、GHQで放送制度を所管していたCCS(Civil Communications Section=民間通信局)のハンナー大佐が1945(昭和20)年12月11日に逓信院総裁・松前重義に宛てた「日本放送協会の再組織」(いわゆるハンナーメモ)については、ご存じでしょうか
●メモには「主トシテ政府当局ノ其ノ機能ニ対スル極度ノ統制ニ依リ日本放送協会ノ運営ハ弱化サレ、此ノ統制ノ結果輿論ヲ表現スル重要ナル機関ノ管理及運営ニ関シ日本国民ハ過去ノ或ル期間及今日ニ於テ発言権ヲ有シヲラズ」とあります
●2007年から2008年にかけて、NHK経営委員会の問題(前首相の「お友だち」人事による経営委員長の就任、経営委員長の放送番組への介入発言、同じく「忙しくNHKの番組など見てない」発言、NHK執行部との対立、NHK前会長の事実上の更迭、政府与党筋と組んだ密室のNHK会長人事など)が話題となり、いまも騒がれています。私は、「世論を表現する重要な機関の管理および運営に関し日本国民は過去のある期間および今日において発言権を有しておらず」という事情は、六十余年をへて、なお変わっていないと嘆くべきだと思っています
●午後6時、放送批評懇談会の理事会

01-29
●終日、原稿書き
名作!(と勝手に思っている)スポーツと放送の興亡年表が復活。「白鵬・朝青龍」名勝負記念ってことで。この週末、いくつかの勝負があって、どれも興味深かった。思うところを後で追加します

01-28
●午後6時〜11時すぎ、NHKの中村正敏(日放労中執、放送部長、放送批評懇談会会員でもある)と西早稲田「かわうち」。談論風発。詳しくは後で
●サイゾー記者・安楽由紀子にバラエティ番組と(東京・地方の)視聴率についてコメント

01-27
●終日、原稿書きやサイトの手直し
テレビ(放送)資料集放送法放送局の開設の根本的基準電波法を追加。いよいよ正念場の議論になりますのでね。竹中平蔵に会ったら、総務大臣になる前は「てっきり、NHK法(NHK設置法)があるものと思っていた」そう

01-26
●終日、テレビの影響力について数十枚ほか、原稿書きいろいろ
放送リンク集(テレビリンク集)を久方ぶりに更新。

01-25
●昨日記事の続き。橋本元一NHK前・会長(24日付けで引責辞任)が23日に出た民主党総務部門会議では、民主党議員から日曜午前中のNHKの政治討論番組『日曜討論』について注文がつけられたそうです。つまり、民主党からも政治的な圧力を受けたわけです
●民主党には単純純粋真っ直ぐな「正義」を語る人物が多く、青少年とテレビの問題でも盛んにテレビに圧力をかけていた。「子どもによかれと思うんだから、圧力をかけて何が悪い」と思っているらしく、「自分の信条と異なるんだから、圧力をかけて何が悪い」という前・首相安倍晋三の考え方によく似ている。たとえば、民主党系の横浜市長は青少年の深夜外出禁止を禁じる条例を作ろうとした。たけしの出た深作欣二監督の映画『バトル・ロワイアル』にもっともイチャモンをつけていたのは民主党の故・石井紘喜議員だった。青少年が夜徘徊しなければ青少年の不良行為は減る、暴力を描く映画を作らなければ青少年の暴力は減るという単純でわかりやすい主張(ただし、まったくの誤り)を振り回すので、かえって始末に悪いです
●あと、妙だなと思ったのは、朝日新聞が報じた古森重隆NHK経営委員長の発言。「経営委自体の責任について古森氏は『執行機関で起きたことに直接的な責任は持ち得ない』と語」ったそうだけど、執行機関の長を任命した経営委員会に直接的な責任がないはずがない。こんなバカな発言がまかり通るなら、たとえば福田康夫首相は、日本国政府の行政機関(中央官庁の長は首相が任命する)で起きたことに直接的な責任がないことになる。んな、アホな。社会保険庁で起こっていることに、直接的に責任がないなんて、福田康夫本人すら絶対に言わないと思いますけど。無責任な話ですね
●5時〜日本映像事業協同組合の「ヤングクリエーター賞授賞式「新年会」@ANAホテル

01-24
●自民党参院議員の山本一太が自身のブログで、1月22日午前8時から自民党本部で開かれた電気通信調査会のことを書いています。それによると、最初に山本が挙手して次のように発言した。「NHKというメディアの影響力や社会的責任を考えると、今回の事件は誠に残念。橋本会長が本当に引責辞任するなら、この際、現体制のすべての役員を一新するべきだ。担当の理事2名だけを処分するなどという中途半端なやり方はダメだ。NHKの本気を示して欲しい!」。続く「活発な議論」のなかでは、出席議員から「役員を一新することに賛成する。加えて、最近のNHKの番組の内容は偏向している。もっと中立性が必要だ」という発言があったことも、明記しています。さらに、「会議では『橋本執行部の人心一新を求める意見』がほとんどだった。 真面目な橋本会長が『与党の意見』を全く無視した判断をするはずがないと信じている。」とも書いています。(以上「」内は原文ママ)
●まとめると、橋本元一NHK会長が出席した自民党の恣意的な(法律に基づかないという意味)会合で、国会議員による「NHKの番組内容は偏向している。中立性が必要」との発言を含む活発な議論があり、その結果、自民党のある議員(山本一太)は、橋本会長はNHK執行部の進退に関して与党・自民党の意見を受け入れるだろうと判断しているわけです
ここは旧ソ連圏か、中国か、北朝鮮か、という話です。あなた方の掲げる自由民主主義は、最近のNHK番組を偏向と決めつけるほど、ケツの穴の小さい不自由なものなのか、という話です。現執行部の全員の辞任を求める意見が大勢を占めた会合での「最近のNHKの番組の内容は偏向している。もっと中立性が必要だ」という発言は、自民党議員がNHKに対して、経営陣の総退陣を迫りながら、番組内容にイチャモンをつけているのだから、典型的なNHK番組に対する「政治的な圧力」です。しかも、その場にいた自民党の国会議員の少なくとも一人は、NHKは自分たちの圧力・恫喝を受け入れるだろうと信じている。NHKは、日本最大の放送局にして言論報道機関。ここまで言われて、ただ謝罪を繰り返すだけの言論報道機関が、どこの先進民主主義国にあるか。これは、インサイダー疑惑の職員が3人いたことより、もっと恥ずかしいことだと思います
●自民党電気通信調査会における議員の「最近のNHKの番組内容は偏向している。もっと中立性が必要」という発言は、視聴者が「NHKの番組はつまらん」「NHKの番組は左より(または右より)すぎてけしからん」と批判するのとはレベルがまったく違う「政治的な恫喝」と認識しなければならない。なぜかといえば、私たちは、そのような政治的な圧力や恫喝によって、放送・新聞・雑誌といったメディアが時の政治権力のもとにひれ伏し、報道すべきことを報道してこなかった長い負の歴史を持っているからです。この意味で、他のメディアはNHKだけブッ叩いてりゃいいというものではない。政治的恫喝や介入は自分たちの問題でもあるのだから
●NHKは、自民党の使いっ走りでも奉仕者でも道具でも何でもない。自民党を支持しない者も含めて、日本国内でテレビを見る者(建前としては全員)が受信料を負担して支えている、政治権力から自由で独立していなければならない放送局です。インサイダー疑惑という不祥事は不祥事として、徹底的に腐敗防止策を取り組織の膿を出し切らなければならないことは当然。しかし、不祥事を起こしたからといって、番組内容への政治的な介入を黙認する必要などありません
●NHKの組合「日放労」は、さっさと声明を出して、身内の不祥事を詫び、腐敗一掃に立ち上がる決意を示すとともに、番組介入を許さない姿勢を打ち出すべき。それをやらずに、何のための組合なんだ? 何のために「日本放送労働組合」なんてご大層な名前を名乗っている? 日本の放送の自主自由独立のために何もする必要がないと思うなら、「NHK労働組合」か「NHK職員の賃金と福祉をよくする組合」に、名称変更したほうがいい
●なお、毎年1月末か2月頭に開かれる自民党の総務部会・電気通信調査会合同会議は、NHK会長が出席し、番組内容を見直せとの発言が繰り返されることが慣例になっています。NHK側は「ガス抜き」の通過行事くらいに考え、その場だけ頭を下げていればよいと思っているようだが、たいへんよくない慣行。受信契約者が誰でも参加できる公開討論会を開くほうが先でしょう
●午後3時〜、田原総一朗、滋賀県立大学・奥野修、滋賀県企画調整課・西村文彦と来期琵琶湖塾の打ち合わせ。来年度は、田原と坂本が滋賀県立大学客員教授となって塾を担当するのだそう。なんかよく知らないけど、カネを出すのにそのほうが都合よいらしい

01-23
●NHKの緩んだ箍《たが》というのは、どうやって締めればいいのか。視聴者や受信契約者から「報道によって知った事前情報を使って、勤務時間中に株取り引きにいそしむ連中が作るNHKニュースなど、見たくない」「それで日に何万円も儲けていたとは。もう年2万数千円の受信料など払いたくない」と思われても、NHKはなすすべがない
●22日に開かれた自民党電気通信調査会に出席した橋本元一NHK会長は、政治家に「理事全員が辞表を出すべき」と吊し上げられた。23日朝開かれた民主党総務部門会議に出席した多賀谷一照NHK経営委員長代行は、政治家たちに「古森重隆経営委員長は引責辞任すべき」と求められ、同じく出席した橋本元一NHK会長は不祥事を陳謝した。──関連のGoogleニュースはこちら
もう、最低ですね。日本最大の放送局という言論報道機関のトップが、法律に基づくわけでもない政党の会合に出席し、会長以下首脳部の出処進退についてあれこれ言われ、米つきバッタのように謝罪するしかない。こんなことで、自民党議員や民主党議員の腐敗その他の問題を、まともに報道し、追及できるのか? 上の二つの会合については、どんな内容であったか報道されている。しかし、政党側が会議を非公開とし、今回のような不祥事にかこつけて、理事その他の進退に関わる圧力や、報道番組の中身に対する圧力が加えられないという保証は、どこにあるのだ?
●NHK会長は「予算を通していただく議員先生方から呼ばれたから、欠席もできず、とにかく頭を下げ続けた」わけですが、根本的に物事の順序が間違っています。会長と理事二人の記者会見(17日)、総務大臣への謝罪(18日)、政党への謝罪(22日、23日)とやった橋本元一NHK会長は、日本最大の放送局のトップとして、なぜ特別番組で国民、視聴者、受信契約者に対し直接、謝罪と説明をしないのか? それは最初の記者会見で済んだとでも? まさか、レギュラー広報番組『三つのたまご』(20日昼前)でアナウンサーが謝罪したから済んでいるとでも? 発覚からもう6日もたっている。時間がないという言い訳は通用しない。視聴者をバカにしているとしか、評しようがありません
●NHKの組合「日放労」中央執行委員のうち1人や2人は、当欄を読んでいるのでは。発覚から6日もたって、日放労がなぜ何もしないのかも、私は本当に不思議です

01-22
●横綱朝青龍と白鵬が1敗で並び、大相撲がおもしろくなった。北の湖は「品格だけでは土俵はつとまらない。少しのことで朝青龍が批判されるのはどうかと思う」(日刊スポーツ)といったそうですが、当然でしょう。北の湖は強く風格があったが、品格なんて関係ない悪役だった。両国中学時代も、相撲が強くなければ、ただの超巨漢不良劣等生(三下だった同級生からそう聞いた)。相撲協会理事長としての言動からも品格など感じられませんからね。多くの歴代横綱に品格などなかったことは、当欄に書いた彼らの警察沙汰(ピストル不法所持、暴力団との付き合い、借金その他)や身内との下品なケンカから明らか
●そもそも横綱とは、相撲がいちばん強いヤツの称号(もとは大関のなかで技量・力量抜群の者だけが司家《つかさけ》吉田追風から授与された化粧まわしの上につける綱、またその力士をいい、後に力士最上位という地位の呼び名となった)で、いちばん品格あるヤツの称号ではない。いちばんいいのは強くて品格ある横綱、次は強くて並みの品格の横綱、その次は強くて品格に欠ける横綱で(以上横綱の資格あり)、弱くて品格ある力士、弱くて並みの品格の力士、弱くて品格に欠ける力士は、横綱になれない(以上横綱の資格なし)
●朝青龍が優勝すれば、態度が悪く、稽古もサボり、品格に欠けた横綱より前に批判されるべきは、そんなヤツに負ける不甲斐ない他の力士連中でしょう。少なくとも、稽古をサボってるという理由で批判されるいわれはない。なお、一部横綱審議委員による最近の、朝青龍と張り合っているかような冷静さを欠いた言動は、私にはたいへん品のないものに思えます
●だいたい力士最高位の二人がモンゴル人で、国技だの伝統だのと大騒ぎするほうがどうかしている。モンゴル人やロシア人が力士になってよいなら、黒人でもいいだろうから(肌の色で差別するのは下品極まりない)、どんどん連れてきて、ガンガン白米食わせて、「霧満蛇呂」「砂原」「茶土山」「浪美亜」とか四股名をつけて、もっと国際化すりゃあいいのにと思いますが

01-21
●日大芸術学部放送学科「放送特殊研究V」の2008年度シラバスを作って送る。報道ブログを2年やってみて、学生には難しすぎ到底ついてこれないとわかりましたので、今回限りで終了。次回は『ドキュメンタリーの視聴と研究』と題し、映画を含めた優れたドキュメンタリーをみんなで見て、あれこれ議論することに。いまのところのラインナップは、アラン・レネ『夜と霧』(1955年)、レニ・リーフェンシュタール『オリンピア』(第1部『民族の祭典』第2部『美の祭典』、1938年)、土本典昭『ある機関助手』(1963年)、エプスタイン『ハーヴェイ・ミルク』(1984年)、田原総一朗『ドキュメンタリー青春』から1本(1970年前後)、原一男『ゆきゆきて、神軍』(1987年)、綿井健陽『Little Birds─イラク 戦火の家族たち─』(2005年)、ギャラクシー賞受賞作からテレビ・ドキュメンタリー1本(未定)なんて感じ。本人にはまだいってませんが、田原か綿井を授業に呼んだらおもしろいかと
●まあ、日大芸術学部の学生ならば、見ておいたほうがよいものばかり(『夜と霧』は、人間として見ておくべき映像の一つ)ですから、視聴の回は、授業を取っていない学生も自由に見てよいことにしたいと思います。いつか堤幸彦を取材したとき、「専門学校の教師が映画をあれこれ見せてくれて、映像に覚醒した。ルイ・マル『地下鉄のザジ』なんて、じつに衝撃的だった。『死刑台のエレベーター』や『鬼火』と3年ほどしか時期が違わない。こういうことやっていいのかと」というようなことを話していたのを思い出して
●NPO放送批評懇談会のギャラクシー賞「マイベストTV賞」12月度、ブッちぎりでTBS『歌姫』がトップ得票。その結果に文句は全然ないが、番組サイトに投票を受け付けているという情報が載った効果が大きかったことは明らか。10月度は、2ちゃんねるに投票呼びかけが載った番組がトップだった。そういうことも含めての「マイベストTV賞」なわけです。ところで、放懇サイトには「『ギャラクシー賞』を視聴者・市民の手で選ぼう!!」とあるけど、「市民」はキモく、余計だと思う。マイベストTV賞以外のギャラクシー賞を選んでいる連中(私も含む)が市民じゃないとすると、何ですかね?

01-20
●昼頃、もたついた潮の原稿を入稿
●午後2時に西早稲田「かわうち」を(本来は休日ながら)開けてもらい、玲子とふーちんの上海行き壮行会。参加者は、玲子とふーちんほか、日大マスコミ演習IVのOGである珠子、愛、恵、千穂、GALAC(玲子が、幼児とテレビについてのエッセイを連載中)編集部から中島好登、久野明、あとうちの家族。夕方以降ぐだぐだと解散。珠子は7時に「これから長野に帰る」と。恵と千穂は8時まで。珠子は長野の某放送局で制作(いまは編成)にいたとき上司のクビを締めた(たまたまモメたとき、相手が身を乗り出してきたので、襲われると思って手を出したら、のど輪のように頸動脈に入り、落ちてしまった。本人いわく「正当防衛」)という豪傑。ま、民放でそんな経験がある女の子は、こいつくらいなもんでしょう。同級生の残り3人も、キー局、月刊誌編集、フリーライターと、メディアで頑張っており、めでたい

01-19
●終日、原稿書き。いまいち、はかどらず

01-18
●昨17日夜、NHK7時のニュースが、NHK職員にインサイダー疑惑とトップで伝えました。身内の不祥事を冒頭フラッシュ(メインニュース「大震災から13年」を紹介)の直後に流したことは、後ろのほうに付け足しで流すよりは、よほどよかった。ところが、橋本元一会長らの謝罪会見の様子を一部放映したほかは、東京・渋谷区神南にあるNHKの建物外観、その壁面にあるNHKロゴマークのアップ、さらにヘリによるNHK空撮映像を流しただけだった。NHKの報道は、何を考えているのか? このニュースを見ながら「ヘンだ」と感じなかった方は、ダメ・ニュースに慣らされてしまっているのかもしれません
テレビニュースは、事件が起こったとき、よく建物外観の映像を流しますね。しかし、あれは別にテレビ報道の約束事でもなければ、正しい伝え方、あるいは最善の手法でも何でもない。メディアが建物内部に入ることができず、現場に近づけないとき、仕方なく伝える次善の策にすぎません(有名な建物や看板を映す場合は、そのものを伝える意味がある)。今回は、NHK職員のインサイダー疑惑が発覚し、NHK首脳も非を認めて、それをNHKの報道が伝えるのだから、建物の中に入ることができる(というか、最初から中にいる)。ならば、問題の者たちが働いていた職場を撮影すべきことは当たり前でしょう。なにも職員の顔を晒せとはいわない。引いた映像で、みんなの顔は下向きや反対向きでいい。その内部映像があって、建物外観やNHKロゴのアップも見せるならば、話はわかる。でも、NHK内部にいる報道者が、内部を映さず、ありものの建物・看板映像だけを使うのは、第一に手抜きであり、第二に内部をできるだけ人目にさらしたくないという隠匿《いんとく》体質の表れと、視聴者に思われてしまう
●当たり前のことですが、写真や映像は、写って(映って)いる対象を伝えると同時に、写して(映して)いる者の位置(ひいては、その者の立場や姿勢)を伝えます。これは、文字による表現(筆者は位置を自由に選ぶことができる)と決定的に異なる点です。映像(もちろんテレビ報道を含む)に携わる者は、このことを決して忘れるべきではなく、つねにカメラの位置に最大限の配慮をしなければならない。この意味で、たとえばイラク戦争を伝えるとき、ただ米FOXニュースの映像を垂れ流すことには極めて問題がある(NHKは明らかにそうしていた)。その映像は、進撃する米軍と(気持ち後方にいたとしても)同じ視点にしか立っていないからです。NHKで報道に携《たずさ》わる人びとは、真剣に反省してほしいと思います
●日大授業は休講
●2時〜4時45分、佐藤優と田原総一朗の対談@ANAホテル。岡部朱美、小林英史も。NHK職員のインサイダー疑惑につき、田原や編集者に「報道というのは、ベールに包まれた問題や、闇に閉ざされた問題を明るみに出し、それについてみんなで考えたり、必要な対策をうながしたりするためのものだよね。その結果、自分たちだけしかその問題を知らないという人の数を減らすことになる。つまり報道は、世の中からインサイダーをできるだけ少なくする活動ともいえる。ところが、報道に従事する者がインサイダー取引をし、インサイダーの一人となった。これは証券取引法第何条違反という以前に、報道という道とは180度正反対の、とんでもない大問題。自分の仕事をまるで理解していないわけだから」と話したら、田原「そんなのは正義、正論だよ(注:「だから、つまんない」という意味)。だって、あんなこと民放の連中はみんなやってるじゃない」。坂本「もちろん。NHKで他にやってるヤツもいる。民放はもっとやってるでしょう。だから、話にならんといっている。報道の存在意義というか、使命そのものに関わる問題だと」田原「あんなの報道じゃない。ただのカネ儲けだよ。だから僕は株は一切やらない。やらない以外、防ぎようがないじゃない」
●ま、私だって亡父が買えといったり、お前の名前で買うぞといった株を少しは持っていますから(持ってるだけで、株価を気にしたことも、当面売る予定もないけど)、一切禁止する必要はないと思っていますが。そんなのを禁止するよりは、高速道路が通るルートを事前に知って土地を買い占めて儲けた不動産屋とか、そこから献金を受けた政治家なんかを罰したほうが、世の中のためでしょう
電子メールのマナー(作法・常識)ページをup。興味がおありの方はどうぞ。とくに日大学生は、必ず読むように。なお、当欄12日の項を加筆しています

01-17
●昨夜は、石丸次郎が琵琶湖塾講義、車座集会、裏琵琶湖塾と大阪に帰る終電(大津23時39分発)まで付き合ってくれ、たいへん楽しかった。詳しくは後ほど
●17日朝、6時前に目が覚めて風呂。(大津プリンスホテルの)部屋のカーテンを全部開けて外を見ると、午前6時15分でも真っ暗。6時30分頃、ようやく空が黒ではなく濃い群青色とわかりはじめ、40分にはかなり明るくなる。神戸は、ここよりさらに西だから、13年前の1月17日午前5時45分は真っ暗、6時半でもやっぱり真っ暗だった。真っ暗では何が起こっているかわからない。報道は、わからないから「被害は確認できない」と報じるべきか、わからないけれども「被害は確認できないが、相当な被害が出ていることは確実。政府は大至急、災害対策に着手せよ」と報じるべきか。阪神・淡路大震災では死亡者6434人の7〜8割方が圧死で、多くは即死だったと思われるが、それでも後者の報道のほうが、1人でも(場合により数百人〜1000人単位で)死者を減らせただろうと、私は思います
テレビ報道記者のみなさん! いざというとき、前者でいくか後者でいくか、判断できるのは、あなた1人だけかもしれない。それがテレビというメディアです。上司やデスクなんて関係ない。阪神・淡路大震災のとき満足に機能したメディアはテレビとラジオだけだった。テレビに携わる人は、そのことに自信と誇りを持っていい。社説でどんなにエラソーなことを言おうが、特集企画でどんなにテレビ批判をしようが、新聞・雑誌、そして電話(初期を除く)は何もできず、現地では全滅状態だった。放送局のみなさん、そのときに備えて、研鑽を積んでください
●大津プリンスホテルの37階モーニングは、キムチの臭いが立ちこめ、焼き肉屋状態だった。詳しくは後ほど
●新幹線の切符を遅いのに換えて、京都で寺を回って土産を買って帰るかと思っていたら、なんと朝から雪。なので、新幹線を小一時間早め、東京に正午着で帰宅

01-16
●午後1時半〜全情報通信労働組合の全国業務対策会議で「地上放送のデジタル化」について講演@新橋・国公労連会議室。全情報通信労働組合は構成員約1500人で、総務省(総合通信基盤局、情報通信政策局、大臣官房、情報通信政策研究所、地方総合通信局)及び独立行政法人情報通信研究機構の職員により構成されている労働組合だそう
●以下に、レジュメのごく一部だけをご紹介。こんな感じ。これを骨子に年末に原稿を書き上げる予定でしたが、もうすぐupします。ようするに、地上デジタル放送現行計画「すでに破綻」の決定的な理由10のうち、4・5・7以外の7項目が未解決。なお、地上アナログ放送の停波ができないことは、地上デジタル放送への完全移行ができないということです。当たり前ですけど、念のため
3.地上アナログ放送 2011年7月停波「絶対不可能」の決定的な理由10
不可能な理由1 6000万台前後のアナログ放送対応テレビが残る。
 ……普及数字はインチキ。デジタル放送受信機普及台数は、1億台でなく、2億台以上必要。
不可能な理由2 5000円の簡易チューナー(アダプタ)はインチキである、その1。
 ……古いテレビ6000万台に接続すれば、毎年数百万台が壊れて、意味がない。
不可能な理由3 5000円の簡易チューナー(アダプタ)はインチキである、その2。
 ……アンテナ代が2〜3万円以上、室内配線をすれば数万円以上かかる。
不可能な理由4 5000円の簡易チューナー(アダプタ)はインチキである、その3。
 ……小型4対3テレビでは、映るものの大きさが半分近くになってしまい、使用に耐えない。
不可能な理由5 10万円のテレビをおいそれとは買えない低所得者層が急増した。
 ……もっとも所得が低い1000万世帯の年平均所得は129万円、最高でも年収206万円。
不可能な理由6 多くの世帯で2台目以降のテレビがデジタル対応にならない。
 ……台所、寝室、書斎、子ども部屋、年寄り隠居部屋のテレビが全滅で、いいのか。
不可能な理由7 地上デジタル放送対応テレビが6000万台前後ならば、民放の広告収入は年間2兆円強から激減して当然。
不可能な理由8 ビル陰難視聴などいわゆる「都市型難視聴」は全国六百数十万世帯。デジタル化で・タワー新設で数は減るが、共同住宅の共聴施設対応は手つかず。
不可能な理由9 ケーブルテレビ2000万世帯(有料契約は3分の1)のうち、営利法人460万以外は三セク1542万、地方公共56万。このデジタル対応が不明、または遅れている。
不可能な理由10 開始当初と同様、国策の体をまったくなしてない。
●7時〜琵琶湖塾@大津。ゲスト講師はアジアプレスの石丸次郎。終電まで飲み、大津プリンス泊予定

01-15
●終日、サイト用原稿書き

01-14
●終日、サイト用原稿書き。夜、家人と近くの焼鳥屋

01-13
●終日、原稿書き。夜、息子と近くの中華屋

01-12
●11日夜は、久しぶりにおもしろかった。天王洲セントラルタワー・アートホールでは、東京芸大関連の展覧会をシリーズで開いているようで、今回は大学院出たての作家から”長老”一歩手前の吉本義人まで5人の金属彫刻展。どう見ても力があり、断トツで存在感を発揮するのは吉本の作品で、若い人たちのものにはガッカリでした。こうもタコ壺から出ずウジウジしていては、現代彫刻の先行きは、ハッキリいって暗い。会場で久しぶりに会ったサル学者(麻布でちょっと下。「サル」といってはマズいらしいが)田中一郎も同意見。田中「吉本さんの以外は借り物、オリジナルじゃないと思う」
●吉本作品は、相変わらず「もはや現代彫刻は、それ自体として自立できない」というだらしない、しかし的確なメッセージを発しつつ、壁やガラスにもたれかかる。巨大な窓ガラスにもたれた柱状の3本を見て「こりゃ、ビル管理者的には完全に掟破りでしょ」というと、吉本「だから、ちょっと見てください」と、われわれを外に連れて行き、林武(麻布中1-4の祐康クラス以来、美術部でも一緒で、かれこれ37〜38年の付き合い)がやった「ズレない工夫」につき講釈。接地面と接ガラス面にゴム板をかまし、両面テープで留めてある。坂本「撤収のとき、粘着テープ跡をアルコールでよく拭かないと怒られるね」。デジカメ写真を20枚ほど撮る
●6時半から、フロア脇の喫茶スペースでレセプション。吉本が最初に挨拶に立ち、「自分は1969年芸大卒業だから、その後にできた金属研究室のことは知らないが、原先生にはたいへんお世話になった。先生の最初の課題は、四角い鉄板をみなに渡し、何か作れというものだった。卒業のとき、どの美術団体にも属さず、芸大には二度と足を踏み入れないと思い決めた。だから今回の展覧会は、40年ぶりに当時の禁を破ったことになる」うんぬん。ビール、ワイン、おつまみが出て、しばらく歓談。その後、近くのさくら水産の居酒屋で二次会ということだったが、吉本グループは、蒔田清(林同様、麻布中1-4の祐康クラスでも美術部でも一緒。たまたまセントラルタワーの何階かにオフィスがあり、仕事が退けて下りてきた)が推奨するイタメシ屋へ。吉本「久しぶりに同窓会みたいになった」
●飲み会参加者は、吉本義人・蓉子夫妻、滝本伸一(ギャラリーたき)、関根真由美(ゴールデン街「ぺんぎん村」もとママ)、泉カメ、以下麻布OBで蒔田清、田中一郎、斉藤晃生夫妻、一色正雄夫妻、坂本衛(名前合ってる?)。エスカルゴ、オリーブ揚げ、生ハム、サラミなどパン付きオードブル皿と野菜皿(カブやニンジンなんかをスープっぽいドレッシングに付けてバリバリ)で赤ワインをガンガン。隣に座ったもとママは「野菜を食べなさい」「スクワットをやんなさい」(実演付き)と力説。最後に記念撮影をしてお開き。神楽坂に住む蒔田と一緒に帰る

01-11
●10時40分〜日大授業。と思ったら学生が1人も来ず(といっても来るべき者は3年生1名だけなんだけど。4年生は12月までで終わりなので)、20分待って帰る。池袋で買い物と昼食。ビックカメラとヤマダ電機(LABI池袋)のテレビ売り場だけのぞいたら、後者は広いフロアに客がほとんどいないので驚いた。どちらもデカい薄型テレビだけをこれでもかこれでもかと並べて、地上デジタル全面移行などまるで眼中になし
●18時30分〜「東京芸術大学彫刻科金属室で学んだ作家たち」(第4回)レセプション・パーティ。この展覧会は、1月7日〜25日9時〜20時(土日祝は休み、最終日のみ16時まで)、天王洲セントラルタワー・アートホール(←地図あり)にて。東京芸大彫刻科教授・木戸修によると、1971年東京藝術大学彫刻科に金属素材による彫刻表現の可能性を探求する目的で金属研究室が設置されてから、現在に至るまで数多くの学生たちが学び、作家として多方面で活躍。今回は20代〜60代の作家5名、吉本義人、松本雅之、本田真理子、山内幾郎、田原崇雄が出品。東京藝術大学創立120周年企画の一環らしい

01-10
松下電器産業が2008年10月1日付でパナソニックに社名変更あれま。おととい当欄に「松下幸之助が生きていたら、何と言ったでしょうね」と書いたと思ったら
●NHKの労働組合・日放労が、NHK新会長の決定を受けて、これからのNHKのあり方を考えるNIPPOROフォーラムを開くそうです。日時・場所(都内)とも未定。パネリストは田原総一朗、坂本衛、あと1名どなたか。海老沢勝二会長時代の末期、この種のフォーラムに出たことがありますが、会場から「自分がこうして参加していることは、瞬時に執行部に伝わる。NHKはそういう組織だ」と絞り出すように発言した報道記者がいた。今回は、経営委員会と執行部との対立、経営委員長による「番組を見ていない」「選挙期間中の放送には注意を」などの暴言、自民党筋と連動した強引な会長人事、放送法改正にともなう経営委員会の機能強化、NHK執行部やNHKの現場に鬱積する憤りと不安が背景にあるから、労組の動きをスパイしたり妨害している場合じゃない。執行部もどなたか参加すればいい。テレビ放送開始から55年、地上放送のデジタル完全移行を控え、NHKは本当の大きな曲がり角、歴史的な節目に来ています。そのときNHKはどうあるべきかを真剣に議論したいと願っています
●『週刊新潮』にNHK新体制の理事うんぬんの記事が出ましたが、正月(←勘違い失礼)昨年暮れの段階で自民党・財界筋は「副会長は××でどうだろうか」と各方面に打診していた(私が聞いた実名は伏せます)。現・副会長の交代は確実です
●午後3時半〜5時、長野県本人確認情報保護審議会の事務局(長野県総務部市町村課長・山本浩司、市町村課行政係・吉原明彦)が神楽坂まで挨拶にみえ、懇談。昨年末に任期が切れましたので

01-09
●終日、原稿書き
●NHKの労働組合・日放労が、これからのNHKのあり方を考える催しを検討中のようです。決まったら当欄にてお知らせします(何かと微妙らしく、午前中の記述を削除しましたので、あしからず)
●リリース・メールを出す仕事の方は、気をつけましょう。以下、昼すぎ、ある協会から届いたプレスリリース・メールに対する坂本の返信

以下のようなメールが突然、私のもとに来ました。
念のため返信しておきます。

1)合計サイズ514KBにもなる5つのファイルを添付した
メールを未知の他人に送信するのは極めて非常識な行為
です。サイズが大きすぎるため、プロバイダによっては、
宛先に届かないでしょう。
(ファイルはサーバー上におき、それへのリンクだけを
送信するのが普通)

2)メール本文に添付ファイルの内容が記してありますが、
ファイル名が長すぎ、拡張子を確認できません。
これはウィルス・メールの典型的な手口ですから、
まともな人ならば開かずにゴミ箱に捨てます。もちろん
私もそうしました。

3)■■■■氏名義のこのメールが、間違いなく
■■■■■■協会が発信したものならば、担当者に
メールの作法を学ぶよう指導されるべきでしょう。

4)このメールが■■■■■■協会とは関係ないもので
あるならば、各方面に注意をうながされたほうがよいかも
しれません。

坂本 衛(以下、受信メッセージのコピーだが略)

01-08
松下、150型テレビの前には人だかり・1インチ薄型テレビに無線転送も(日経IT-PLUS)。あと3年半ちょいで日本のテレビの半分がゴミになろうかという瀬戸際に、何考えてるんだか。松下幸之助が生きていたら、何と言ったでしょうね
●一昨日、田中康夫から「長野県内CATV加入者から、こんなメールが届いた。島国の中の山国ですからねぇ」と連絡をもらう。県内大半のCATVが流す東京キー局の再送信を、長野県ローカル局がこぞって阻止しようとしている。長野の民間企業にすぎない4社の圧力で、今まで視聴できたものができなくなるとは、納得できない。民主主義日本とはいいがたいのでは? テレビは人びとの暮らしに密着した大切な情報源。キー局再送信がされなくなれば購買意欲その他、長野県という小さな区域の中だけの情報しかなくなってしまう。──というのが、そのCATV加入者の趣旨
●ようするに(1)地方の視聴者は東京キー局の番組を首都圏住民と同じように見たい、(2)もちろん地元のニュースや番組も見たい。技術的には話は簡単で、(1)はBSデジタル、CATV、IP(インターネット)放送など、どうにでもなる。しかし、みんな(1)ばっかりだと(2)の中身をつくる地元局の経営が成り立たない。では、どうすればよいか、という問題。時間がないので、また今度
●1月6日付け東京新聞朝刊にジェラルド・カーティス(米コロンビア大学教授)が「時代を読む 予備選による政治の歪曲《わいきょく》」を寄稿。米大統領予備選の不合理さ(アメリカを代表しないアイオワ、ニューハンプシャーという小2州で、一般国民ではない熱心な党員向けに、感情的な国内問題だけを議論して、共和・民主両陣営の大統領候補が決まっていき、メディアもその2州の政治情勢を過熱報道)を論じ、手の打ちようがないバカさ加減という感じで「願わくは、民主党も共和党も指名候補を早く決定されんことを」と結んでいます。この人は、いつもとてもよいことを言う。彼のコラムと特報を読むだけでも、東京新聞を取る価値はあると思いますね
米大統領選の仕組みはこのページ。米国民も親子大統領にウンザリして、夫婦大統領はヤバいと思い始めたらしい。いずれにせよ日本にとっては不都合な民主党大統領になりそうだから、この際、オバマでいいんじゃないですかね
●CS映画のシネフィル・イマジカで『望郷』をやっており、またまた(通しでは子どもの頃から十数回とか)見てしまった。「スクリーンプロセスによる合成画面以下、映画史上に燦然と輝く名場面。もっとも数多く模倣された映画」といった解説付き。蛇足をいえば、ラスト数分は最小限のカットとセリフで、物語のすべてに決着をつける(つけようとする)。音楽の入れ方も見事。岸壁と船をつなぐタラップ、小走りで下りる船階段、覗く船室、岸壁の柵(鉄格子)、遠ざかる船など、どう演出し撮影して、どんな意味を持たせようとしているか、何度も見直すと興味深い。なぜ、船は半ばオバケつなぎで、しかも水平線が傾いてるのか、とかね。「余韻を残すには、語るな」(語りすぎるな、説明しすぎるな)というわけですが、見る人によっては「何だよ」となる。「作りものっぽく不自然」という人もいるかも

01-07
●午後2時45分〜5時、竹中平蔵、田原総一朗と。カメラ塔下智士、アスコムから高橋克佳、小林英史
ブット氏の死「自身の責任」とパキスタン大統領 米TV(朝日記事)。昨日、テレビ各局ニュースはCBS映像を使って論評抜きに報じていましたが、ムシャラフのこの発言はまずい。「テロとの戦い」の最前線にいて、だからこそ各国から支援を受け、核実験も黙認されている国のトップが、テロリストよりも暗殺されたヤツが悪いと公言した。リンカーンが暗殺されたのはボケッと芝居を観ていたのが悪い、ケネディはオープンカーなんかでこれ見よがしにパレードしてたのが悪いというのと五十歩百歩の発言で、欧米、とくにアメリカはこれを許すか大いに疑問。すぐどうということはなくても、いずれ見限るだろうと思います。で、当然「テロとの戦い」を理由として、過去数年間パキスタン艦艇に給油を続け、今後も、衆議院で再可決までして給油をしようとしている日本国政府の立場や責任も問われる。そう私は思いますが、メディアも民主党も、なぜそう追及しないのか? 話のわかるヤツは正月休み中か?
●【以下、当欄11-05の記事を再掲】。パキスタン駆逐艦は日本の高品質な油が必要? そんなのデタラメです。パキスタン軍事独裁政権はミャンマー以上の強権を発動し、野党指導者を軒並み拘束している。国際社会は援助差し止めなどの圧力を検討すべきであって、こんな政権の軍艦にタダで給油してやる必要などない。北朝鮮とミャンマーには援助しない、パキスタン軍には油をタダでくれてやるなんて国際貢献が、どこにある? アメリカのダブル・スタンダードに付き合う以外、意味はない
●ところで、『GALAC』亀梨和也表紙号について。いくら年末年始で郵便事情が悪いとはいえ、先月27日発送分は届いているはず。NPO放送批評懇談会サイト表紙左の「申込受付中」欄を読んで、自分の入金は27日午前中に済んでいるはずなのにまだ届かないという方のみ、同サイトに問い合わせを。それ以降の入金の方は、本日発送なので、しばらく問い合わせはご遠慮を(地域により2〜3日待ってください)。あと、みなさんわかっていることとは思うが、記事の過剰な引用は避けるように、よろしくね(記事引用10行に感想2〜3行なんてのは、著作権法違反だからご注意)

01-06
●午前11時半〜2時4555分(途中休憩30分)、堂本光一=主演、ジャニー喜多川=作・構成・演出「Endless SHOCK」のゲネプロ(ゲネラルプローベ=上演直前の通し舞台稽古)@東京日比谷・帝国劇場。通算500回となる初演は夕6時からで、特別カーテンコールにてスペシャルゲスト・森光子が登場する由
●とにかく飛びまくる。G列やや横の席だったが、頭の3〜4m上を堂本光一が。クルマまで飛んじゃう。一言でいえば、歌、踊り、タップ、マジック、パーカッションに和太鼓(石川直と共演)とてんこ盛りの堂本光一ショーだが、ブロードウエイを目指す若い役者たちの物語になっている。その劇中劇や空想劇として、アンダルシア風あり、パルテノン風あり、チャイナもあれば日本もあり、シェイクスピア(ハムレット「生か死か……」、リチャード三世「あなたの夫を刺したのは……」、ロミオとジュリエット「目よ、これが見納めだ」)も、インディアナ・ジョーンズも、オペラ座の怪人も入っている。光一は、あるときはジョージ・チャキリス風であり、あるときはジーン・ケリー風だと。堂本光一は「舞台をやると体重が6キロとか減っちゃう」と言っていたが(『GALAC』2007年9月号。申し訳ないけどこの号は在庫なし)、あれじゃ無理もない。いちばん印象に残ったセリフを一つ。「でも、気をつけろよ。周りが見えなくなったらおしまいだ」。本当にその通りです
●終演後、舞台上で囲み取材。ENGが10台ほど来ていたから、明日の朝ワイドやモーニングショーでやるでしょう。そういえば、すぐ後ろの席のオバチャンというかお姉さんたちが何かしゃべっててうるさいと思ったら、各局のレポーター軍団だった

01-05
●午後2時半〜5時半、佐藤優と田原総一朗の単行本対談@ANA。驚異的におもしろい

01-04
●今朝の東京新聞テレビ欄のいわゆる読者の声、「反響・バラエティー番組に一言」欄に、しごくまっとうな意見が並んでいます。要旨たとえば◆最近の「笑点」は仲間内の掛け合いで簡単に笑いを取ろうとしすぎ◆どの番組もお笑い芸人ら同じ顔触ればかり。いじめにつながるような内容も多い◆芸もなく食べるだけのタレントを使う大食い番組は、制作者の企画の貧困というほかない◆"おネエ"と裸同然の芸人、大食いタレントの出演はやめてほしい。宮崎県知事も◆旅番組の食べるシーン、入浴シーンの多さに閉口◆雑学や常識を問うクイズが多いのは、作り手が安易に制作できるからでは◆"おバカさんクイズ"が増えた。子どもたちも見ていることを忘れず、もう少しためになる内容を◆「はねるのトびら」はマンネリ化を避ける工夫を◆画面隅"小窓"を出して出演者がVTRなどを見る表情を映すのはうっとうしい。出演者の手をたたきながらのばか笑いアップも下品◆映画やドラマ、アニメなどの音楽を安易に流用しすぎでは、などなど
●ご指摘の通り、という感じ。余談ながら、この欄は読者投稿を短くまとめるとき個人名を省くクセがあるらしく、いつか「日曜朝の番組で司会者が政治家の発言を強制的に遮《さえぎ》るのが不快だ」というような意見を読んだ。「サンプロの田原総一朗」って書けばいいのにと思うのですが)。それはさておき、放送専門誌『GALAC』は「現代バラエティ批判」を特集し、この手の批評・批判を整理して、なぜそのような表現が多用されるのか、その意味や意義は何か、制作者はそれをどの程度自覚しているか、それはどんな点で視聴者にプラスになっているのか、それはやりすぎるとダメなのか、それともガンガンやってもよい表現として受け入れられる余地があるのか、といったことをテレビに伝えたらいい
●古いタイプの放送評論家は「くだらんからはバラエティは見ない」で片づけるが、私はその態度をまったく評価していません。バラエティを取り上げているようで実は登場芸人の善し悪しを語るだけという批評も、放送批評になっていない(そりゃ芸人批評)。みんなテレビはヒドくなっていると他人事のようにいうが、テレビの危機は放送評論の危機に決まっている。テレビがダメならばテレビ評論もダメなのであって、あんたらいままで何やってきたんだと問われて当然です。もちろん放送やテレビを研究する学者たちも同様(最近どんどん減ってきて、上智大教授の音好宏、法政から東大教授の丹羽美之あたりがいちばんの若手になっちゃったと、音が危機感を語っていた)。当サイトは、少なからぬ放送・テレビ関係者に読まれているので、あえて言いますが、そうは思いませんか?

01-03
●サイトの手直しに原稿書き。夕方、小林道雄、田原総一朗、高橋克佳の順に電話あり、各30分ほど打ち合わせほか

01-02
●朝7時に川崎を出て、JR高田馬場駅のソバ屋で朝食。8時半、帰宅。ビデオを見たり、しばらくグダグダ後、仕事。夕方には家人らも帰宅
●年末は「ごくせん」、年始は「のだめ」再放送をチラホラと見る。上野樹里は、ずーっと昔に知っていた子にちょっと似ていたりして、イイ。私はテレビは生《ナマ》が命と思っており、再放送がこれ以上増えることには否定的ですが、まあ、この2本は、毒にも薬にもならないバラエティよりは断然おもしろかった
●テレビには「柳の下に泥鰌《どじょう》は4〜5匹」という考え方があります。視聴率20%とは未視聴率80%だから、再放送番組やパクリ番組も、かなり(あと4回やそこらは)イケル。しかも、制作費回収済みの再放送で、新シリーズの番宣も兼ねるとなれば、一石何鳥かでオイシイと。ただ、そんな再放送に対する生番組は、スポーツ中継を除けば、天気、帰省ラッシュ、火事、交通事故、殺人事件、あとは雪崩に餅詰まりといった折々の小ネタニュースばかり。この国がどうなっていくか、世界はどう動いているか、テレビからは一向に伝わってこない。新聞雑誌からも、あまり伝わってこないけれども

2008-01-01
●あけましておめでとうございます。ここ3〜4年、年賀状を欠礼しっぱなしにて、誠に申し訳ありません。なんとかするつもりでおりますので、気長にお待ちくださいますよう
●31日午後に、年内に届くはずの『GALAC』1月4日発売号(亀梨和也表紙号)がまだ届かないというメールが、発行元のNPO放送批評懇談会ではなく、私・坂本衛宛に届きました。今回に限って対応しましたが、今後は、当方でなくNPO放送批評懇談会に連絡してください。私は受注や発送業務に関わっているわけではないのでね(確かに27日に発送していますが、年賀状で後回しにされているのか、東京都内でも30〜31日になって到着した例があった。地方のみなさんは、もうしばらくお待ちを。それと、今回は相当余裕を見て印刷したようだから、これから注文しても、しばらくの間は入手できると思いますよ)
●31日は、午後に実家へ。母、兄一家、私の一家が集まって晩餐。私と娘が22時前に実家を出て後楽園ドームへ。「10年目だよ!見なきゃソンSONGジャニーズカウントダウン歌合戦」は23時開演。V6、嵐、タッキー&翼、TOKIOと出てきて、テレビ放映前にMC。あと1分で生というとき、嵐が「本日司会やらせていただきます嵐です」「初めてなんで緊張してます」(大野智)「穏便にお願いします」と挨拶。最初の生ジャンクション(直前のCM中にはさむ短い番組予告)が23時45分50秒から5秒だったが、終わった直後に桜井翔「衝撃的なことが起こりました。『ジャニーズカ』で終わってしまいました!」。「次のは20秒あるから」と誰かがいい、二宮和也「(今度)入らなかったら、司会TOKIOとかに代わってもらおう」。二度目のはうまくいき、みんなで「できたできた」「やった」。テレビ放映分は、堂本光一がオープニング。Kinki Kids「硝子の少年」に続き司会の嵐を呼び込み、嵐、NEWS、TOKIO、V6、タッキー&翼、KAT‐TUN(歓声大)、関ジャニ∞(歓声特大)が登場。MCのあと、2007年のヒットメドレー(各グループ1曲ずつ)、カウントダウン、10年目記念ヒットメドレー(自分の持ち歌を歌う場合も、通常あまりない組み合わせで他グループの歌を歌う場合も)で、24時45分まで。嵐の司会進行は大したもんです(20代の局アナがやる場合を想像してみて)。例によって森光子も来ていました
●終演後、レセプション会場にてジャニーズ事務所・白波瀬傑に挨拶(『GALAC』亀梨和也号の御礼と事前申し込みが多かったとの報告。元旦午前0時台からNPO放送批評懇談会のボランティア活動!)。いまもKAT‐TUN(とりわけ赤西仁)と関ジャニ∞への歓声が大きかったので驚いたと言うと、白波瀬「すごいね。でも、声の大きさというのは、ほら、滝沢くんなんか、(ここでポカンと口を開けたポーズ)ってことがあるから」坂本「ああ、声が出ないほど感動しちゃう。それに歓声の大小は、この会場の中だけのことでもあるし」なんて雑談。また表紙をよろしくと言い、早めに退散。タクシーで神楽坂に帰る
●1日朝、再び世田谷の実家。午後、家人の実家(川崎市多摩区)へ
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2003-05-25
●リニューアル版運用開始。リニューアル終了まで2〜3か月かかる見込み。旧版は残します
2002-04-11
●ホームページ試験運用開始。キリがないので、未校正ありのまま見切り発車しました。あしからず
●この欄、文中敬称略ってことでよろしく願います