メディアとつきあうツール  更新:2007-01-19
すべてを疑え!! MAMO's Site(テレビ放送や地上デジタル・BSデジタル・CSデジタルなど)/サイトのタイトル
<ジャーナリスト坂本 衛のサイト>

日録メモ風の更新情報(坂本衛)
2006年7月〜12月

2006年7月〜12月の更新情報

10-25〜12-30
あとで

10-24
●11時、アニメ映画「鉄コン筋クリート完成披露会見@六本木ヒルズ(アカデミーヒルズ49Fのタワーホール)。出席者は、プロデューサー田中栄子、監督マイケル・アイリス、脚本アンソニー・ワイントラープ、以下声の出演で二宮和也、宮藤官九郎、田中泯。質疑応答で全然手が上がらず、最初の記者がPと監督につまんない質問をしたので、こりゃダメだと坂本が挙手して「声優の二宮さん、宮藤さん、田中さんのお三方に質問です。それぞれご自分の役の魅力をどうお考えですか? その魅力にどれだけ迫ることができたかについても一言ずつお願いします」と二つ目の質問。芸能記者や雑誌記者があんなに大勢いて、なんで誰も質問しないかなあ。なぜ、専門外の私なんかが、もっとも場を盛り上げる最初の質問をしなくちゃいかんのか。あんたたちの仕事でしょ、と思いますよ。あと、会場にいたほとんどの記者が知らないと思うが、田中泯は昔、包帯を男性器に巻いて踊ってた日本を代表する舞踏家です(なぜ包帯かといえば巻かないと逮捕されちゃうからで、逮捕されないなら巻かずに踊ったと思う)。実にかっこいいオヤジになってましたね
16時、田原と「オフレコ!4」打ち合わせ。18時半、放懇理事会

10-23
●がーん。20日にこの日までの当欄記事を書き、後でupするつもりで寝たら、保存できていなかった。空しく消えちまいました。で、今日になってしまいました。失礼。昨夜はずいぶん降りましたが、妙に暑かったですねえ。今日は涼しい。終日、原稿書き

10-22
●朝8時からの日テレ「ザ・サンデー」が何とも間抜けでした。新聞ラテ欄によると「1秒差涙のドラマに完全密着 箱根駅伝予選会」がトップネタ。この中で9時すぎ、国士舘は予選通過したが拓大はわずか1秒差で予選落ちしたとのレポートに続き、スタジオトークで女子アナが「1秒ってどれくらいだと思うか?」と聞き、ゲスト「1メートル……?」女子アナ「たった50〜60cmですよ」とおバカなトーク。あのね、50cmって歩幅の1歩よ。早足なら1秒間に右左と2歩進めると思わんか? 歩き始める直前の1歳児のハイハイだって秒速50cmは出るぞ。人間全力で走れば早い者で10秒で100m、ちんたら走っても10秒で50m進む。マラソンは1秒5m進むんですよ。この計算だと1分なら300m、15分なら4500m。マラソン中継で「最初の5kmを15分で走った」「16分は遅いペースだ」と言ってるのは、これよりちょっと速いが、概算の物差しとしては1秒5mでよい(私はよくマラソン中継で、トップが歩道の白線を踏んだときから心の中で秒を刻み、2位選手が踏んだときまでの秒数を5倍しておよそ何メートル離れているかを出す。実況アナの「おそらく100m以上離れているものと思われます」なんて言葉より断然、正確です)
●さらに間抜けだったのは、その場に徳光や江川というスポーツ関係者がいるにもかかわらず誰一人「おかしい」といわず、スタジオにいるADもサブにいる連中も気づかなかったのか、カンペ一つ出さなかったこと。だから女子アナは、最初に50cmと言った何分か後に、再び「250km走って、たった50cmの差」と、恥の上塗りをしてしまった。最初の間違いは女子アナ1人の勘違いだとしても、二度目の間違いはテレビ局全体のミスです。こんなことをやっていると、日に日にテレビは信用されなくなってしまう。「あんないい加減な連中が言ってるんだ。2011年にデジタル完全移行なんて、できるわけないじゃん」と視聴者に思われたら、まずいと思いませんか?
●昨日から引き続き、北朝鮮核実験につき原稿書き。深夜、田原総一朗から電話で、進行中の企画がちょいと妙な展開に。アスコム高橋克佳とも電話で30分、善後策を協議。そんなこんなで原稿進まず。ようやく28時、潮宛メール入稿

10-21
●朝、庭の片付け(冬支度)。プランターを8つ2列に積み上げて、シートをかける。午後から原稿書き。夕方5時、四谷駅前・主婦会館プラザエフ前で青木芳子(産経新聞放送キャップ出身の放送評論家で元・放懇副会長、メディア総研初代所長、故・青木貞伸の奥さん。青木貞伸の放送関係蔵書をアワプラ事務所に寄贈)と待ち合わせ。近所でお茶したあと6時〜プラザエフ7階で特定非営利活動法人OurPlanet-TV(アワプラネットティービー)5周年記念パーティー。おめでとうございます。代表理事の小林りか、白石草にご挨拶。ピーター・バラカンの音頭で乾杯。久野明(放懇事務局)、岩本太郎(GALAC編集委員)、松本恭幸(武蔵大学)、野中章弘(アジアプレス)など知り合いの顔も
●NHK制作局、衛星放送制作センターCP堅達京子《ゲンダツさん、と読む》とちょっと話す。「放懇ギャラクシー賞で報道活動部門の選考をやったとき、この水準のものはネット上の映像表現者にはまだ作れないと書いた。活字の市民記者も同様で、必死に研鑽を積み問題意識を高め技量を磨かなければダメだ。ただ、既存放送局と同じことをやってもしょうがない。たとえばNHK報道局では2003年3月20日イラク空爆開始の直前、現場がニュースで反戦デモを取り上げようとした。しかし、上司が『戦争賛成デモも同じ尺で流せ』(賛成・反対どちらも、たとえばジャスト30秒ずつ取り上げるというような両論併記せよ。当時のNHKはホントに秒数をピタリ同じにしていた。一方が33秒で他方が28秒じゃダメ)といった。だが、賛成デモなどという阿呆なものはないから、これは反戦デモは取材も放映も禁止ということ。だったら、ネット放送局が活躍する余地はいくらもある。ま、これは前会長時代の話で、この夏の日中戦争や劣化ウラン弾のスペシャルなんかは、以前絶対できなかった番組。いまは、かなり自由に作れるようになったと思うけれども」。ギャラクシー大賞を受賞した『家族の肖像』に関わっていたそうなので、また一言。「おお、あれよくできていましたね。取材は分厚く、実に丁寧。カネもかけて、間違いなくNHKにしか作れない完成度の高いドキュメンタリーだった。しかし、大賞、つまりその年でもっとも優れた番組と放懇が認定したにもかかわらず、致命的な大問題があった。それは、日本の家族がどこにも出てこないこと。もっとも描くべき日本の家族を描かなかった。そんな面倒くさい物議を醸しそうなネタは無視するというんじゃ困る。四大文明をやり、ピラミッドの中をCGで描くのも結構。でも、大仙(陵)古墳(=旧・仁徳天皇陵)でやって見せて」というと、「今度、日本の家族もやるんですよ」。そりゃよかった。ガンガンやってください! 農村の家族、山手や下町の家族、集団就職で東京に出てきて作った家族、没落貴族の家族、バブリーな成り上がり家族、被差別部落の家族、在日の家族……、ネタはいくらでもありますからね
●どうでもいいけど、青木貞伸は青山貞伸ではない。下村健一の「眼のツケドコロ」は、青山貞伸と放送しちゃったわけ? ん? アワプラのメルマガが間違っているじゃん。失礼な話だ。岩本太郎、なんとかしてくれ!

10-20
●日大授業。なんとなく江古田二又から牛込保健センターまで都バスで帰ってみる
●日芸放送学科OGから、次のようなメール。論評抜きで無断転載。「こんにちは。母くろかわです。双葉山は元気です。歩きますしゃべります食べますの三拍子そろいました。ところで、ふとどきものの友人、神田京子が結婚しやがりました。何の前触れもなく・・・。HPで知りました。怒って電話すると、ほわほわの幸せパワー全開トークでした。相手は詩人だそうです。食っていけるのかはなはだ心配です。そのうち祝ってやることにしましょう。京子喫茶室」。論評抜きといったが、取り急ぎとりあえず、おめでとう! ま、いいんじゃないの。ところで、うちに双葉山を連れてくるのは来年か、寒くなるしなあ。春にバーベQでもやる?
●だいぶ先の話ですが、お知らせ。2007年1月10日(水)@新宿ロフトプラスワン。田原総一朗presents「日本の戦争 封印された言葉」。【出演】田原総一朗【ゲスト】宮崎学、佐藤優。開場18:30/開演19:30。前売2000円/当日2300円(共に飲食別)※前売券はローソンチケットにて12月10日(日)から発売(Lコード:34635)
●ロフトプラスワンからの持ち込み企画だそうで、アスコムがコーディネート協力。坂本も映像資料を作り、会場に行っています。会場で「オフレコ!」や「日本の戦争 封印された言葉」も販売予定。興味がおありの方は、ぜひどうぞ(以前「オフレコ!」でやったときは、えらく混んでました。定員があるので、前売券の入手をお勧めします)

10-19
●放送批評懇談会のNTT横須賀研究開発センタ見学ツアー。参加者は、諌山修、入江たのし、隈部紀生、河野尚行、坂本衛、清水孝雄、滝野俊一、田代勝彦、只野哲、信井文夫、中島好登。9時半に丸の内鍛治橋駐車場(八重洲富士屋ホテル向かい)に集合。途中7-11で2割引のせんべい2袋を買い、遠足のお菓子として皆に配る。中島好登には「引率の先生、酔い止め薬持ってきた? バケツ用意して前のほうに乗らなきゃ」と。遅れてくるヤツがいるかもということで10時出発予定が、放懇の会議とは違ってみんな時間通りに来たため、マイクロバスですぐ出発。途中渋滞もなくスイスイ行き、なんでも12時着予定が異常に早く着きそうというので、大黒と横須賀PAでゆっくり休憩。みんな横須賀海軍カレー、重慶大飯店シュウマイ、焼き鰺なんかをお土産に買い込む。それでもやっぱり早く着きすぎ、予定になかった研究所紹介VTR、歌声合成技術「ワンダーホルン」紹介VTRを見せていただく
●研究開発センタでは、サイバー総研所長・宮部博史、第三部門CPチーフ・岸上順一、サイバー総研企画部長・木ノ原誠司の諸氏が出迎えてくださり、まず昼食兼懇談。概要説明を受けた後、放送通信連携システム(ライブメタデータ生成プログラム。サーバー型放送やブロードバンド映像配信に利用)、チョコパラTV(映像・音声を収集し、ダイジェストを自動生成。コンテンツ要約)、高品質音声合成技術Cralinet(大規模な音声データベースを用いて肉声に近い音声を出す)、デジタルシネマ、超高精細画像通信システム(SHD)などを見せていただく。Cralinetは、ある人が音声データベースを作っておくと、亡くなった後でも、テキストを本人の声(に近い声)で読むことができる。死んだじいちゃんの声で孫を叱ったり、遺言書を読んだりできるわけ。そんな質問を中島好登がしたら、前に来た小泉純一郎も同じ質問をしたそうです。小泉データベースを使えば、本人が亡くなった後でも本人の声で「国会議事堂をぶっ壊す!」とか「感謝感激したっ!」とか言わせることができるので、それはそれでおもしろい。あれこれおもしろく、たいへん勉強になりました。ありがとうございました。見学終了後、会議室でお三方と質疑応答。若者や子どもたちの理系離れについて聞くと「IT関連に就職する学生の数が減っている」と、かなりの危機感を抱いている様子でした
●帰りのマイクロバスもスイスイ行き、早く着きすぎたら店が開いていないという理由で、また大黒PAで休憩。映像新聞の信井文夫が「反省会が必要だ」というので、深く反省したい諫山、清水、中島、坂本の4人が銀座4丁目で下車し着いていく。数寄屋橋から東芝ビル前を通って新橋方向、銀座6丁目バス停の先の地下1階「藤」という家庭的、隠れ家的な店。信井文夫の反省ならぬ半生記がおもしろく、映像新聞40周年ということもあり、GALACにぜひ登場をという話に。10時帰宅

10-18
●原稿書き。夕方5時40分、娘(演劇に興味がある)と銀座和光前で待ち合わせ、6時からの文祥堂フォーラムへ。あんぱんの木村屋の前で放懇現専務理事・田代勝彦と遭遇し一緒に行く。第253回「わが青春の銀座パラダイス〜銀座をモチーフに、豊かなひとときを演出〜」ということで、嶋田親一(日本演劇協会理事。放送批評懇談会前専務ジジ、もとい専務理事。文化パステル総合プロデューサー)と北村由里(女優。文学座。北村和夫の娘)のトークショー。銀座の古い写真、銀座を歌った歌謡曲、北村の朗読などをはさみながら銀座よもやま話。毎回来る地元の比較的高齢のお客さんも少なくないようで、古い歌謡曲が流れるのに口ずさむ人多し。森繁の「銀座の雀」では涙ぐむ人も(この曲、加藤登紀子のCD『日本哀歌集』に入っているので知っていた)
●例によって、嶋田親一が名付け親になって成功したものが三つ。三田佳子(「六大学の早慶戦が始まったね。あなたどっち応援すんの?」「慶応ですね」「じゃ、三田で決まり」)、ゲゲゲの鬼太郎(原作は『墓場の鬼太郎』だが、フジ編成の責任者だったとき、夕方子どもむけアニメで墓場じゃまずいってことで、歌詞から命名)、スタジオアルタ(最初の案はオルトだったが、三越の岡田茂[「なぜだ!」で有名]が語呂が悪いというので、とっさの思いつきで「アルタでどうです」「おっ、それいこう」)って話も出ました。この分じゃ、いつもの手締めも出るかなと思ったら、出た! 思わず田代勝彦と顔を見合わせて笑う。8時前に終了。居酒屋鳥どりで食事(お通しタコわさ×2、串打ち焼き8本盛り合わせ、うずら卵のつくね爆弾、皮ポン、群馬「相模屋」おぼろ豆腐、八海山サーモンのカルパッチョ、特製ソースやきそば、韓国味噌のコク旨冷麺、緑茶割り、梅酒)。サントリー子会社のチェーンでまずまずリーズナブル。11時前帰宅

10-17
●終日、原稿書き。以下、お知らせ
●まず、放懇セミナー開催のお知らせ <デジタル時代の視聴者像>を探るセミナーの第2弾「デジタル新サービスの利用実態」を開催することになりました。ワンセグやEPGなどのデジタル新サービスが、どのような形で社会に溶け込み、視聴者に利用されているのか。その結果、メディア接触やテレビの見られ方にどのような変化が起こっているのかを考えるものです。ワンセグ、地上デジタルの最近の調査結果に触れ、EPGの可能性を開発運営者から直接聞く、絶好の機会です。放送、通信、広告、メディア研究者、視聴者の方々のご参加をお待ちしています。◆日時:2006年11月29日(水曜日) 13:00〜16:00◆会場:アルカディア市ヶ谷・私学会館/東京都千代田区九段北4-2-25 Tel.03-3261-9921◆主催:NPO法人 放送批評懇談会◆プログラム:講演Tワンセグ視聴の広がりと実態/NHK放送文化研究所 メディア研究部主任研究員 小林憲一 講演U地上デジタル放送普及の現状と課題/NHK放送文化研究所 計画総務部副部長 白石信子 講演VEPG、DVRはテレビ視聴をどう変えたか?/インタラクティブ・プログラム・ガイド代表取締役社長 田路圭輔(それぞれ45分の講演後、質疑応答15分)◆受講料:3,000円(税込。当日支払い可)◆参加申し込み放送批評懇談会ホームページの申し込みフォームから 受付後、確認メールを送信します。◆以上、放懇事務局より。以下、坂本より。どなたでも参加できますが、定員が70名と少なく、定員に達した段階で締め切ります。興味のある方はお早めにどうぞ。坂本も会場にいますので、遠慮なくお声かけください
●お次は、岩本太郎から。第31回 VIDEO ACT! 上映会『共謀罪TV 〜市民メディアで阻止〜』のお知らせ 17日の午後7時より都内のJR飯田橋駅のすぐ上にある「セントラルプラザ」にて行われる「ビデオアクト」主催の上映会にパネリストとして出席します。テーマはこの1年ほど私(岩本太郎)が関わってきた「共謀罪TV」。これまで作成・公表してきた映像作品の上映をまじえつつ、一緒に取り組んできたメンバーたちと共に舞台裏について語ります。なにしろ急な話で恐縮ですが、もし御都合が許し、なおかつ興味がおありな方がいらっしゃいましたら是非お越しください。何卒宜しくお願い申し上げます。◆2006年10月17日(火)18時30分開場 19時00分開始◆「共謀罪に反対する表現者たちの会」交えて作品上映+トーク+ディスカッション。*トークゲスト:岩本太郎、朴哲鉉(パク・チョルヒョン)、西村仁美、寺澤有、他「共謀罪に反対する表現者たちの会」のメンバーが来場予定。◆上映会場 東京ボランティア・市民活動センター(03-3235-1171)東京・飯田橋セントラルプラザ10階(新宿区神楽河岸1-1 JR中央線・地下鉄飯田橋駅下車徒歩1分◆参加費:500円◆問合せ:ビデオアクト上映プロジェクト(03-5261-2229)◆関連サイト 共謀罪反対 「共謀罪TV」アーカイブス◆以上、岩本太郎より

10-16
●原稿書き。5時半〜東大助手・逢坂巌、NHK出版・高井健太郎と打ち合わせ@西早稲田かわうち。9・11総選挙を振り返り分析する単行本企画をめぐって。10時半帰宅
●逢坂がいっていたが、なに、田原総一朗がサンプロで「核武装する? しない?」とかやったわけ?(坂本は見てない) むろん、そんなアホなことするかいって話に持っていこうとしたのでしょうが、よほど丁寧にやらないと、核を持つオプションがあるのかと誤解する連中が出かねない。そもそも対話の道を一切閉ざし、経済封鎖だの先制攻撃だの挙げ句に核武装だのと圧力だけかける外交など、外交ではない(キューバ危機のとき、アメリカはソ連と必死に交渉した。93〜94年の朝鮮半島危機も今回も、日本政府が誰かと必死に交渉している形跡はない。93〜94年には危機だという報道すらなかった。いま交渉は中国や韓国やロシアにおまかせというなら、自主独立もへったくれもない。対中韓土下座外交よりはるかに無責任だ)。核武装論議より、対話の模索について議論するほうが先
●念のため、中川昭一の発言(読売新聞によれば「(日本の)憲法でも核保有は禁止されていない。核があることによって(他国に)攻められる可能性が低くなる。あるいは、やれば、やりかえす、という論理は当然あり得る。議論は当然あっていい」)に対して一言。「憲法で禁止を明示していないことは許される」という考え方はバカ(憲法は飯は日に三度食えとも人殺しダメとは明言してないが、日に三度食ったほうがよく人殺しはダメ)。「核があることによって(他国に)攻められる可能性が低くなる。あるいは、やれば、やりかえす、という論理」は冷戦時代に東西陣営レベルでのみ通用した論理。現在の日本「国」には適用できず、「当然あり得ない」。あり得るというのは間違い。アメリカは世界最大最強の核武装国だが、他国に攻められる可能性が低いどころか、9・11で国内最大都市と首都を攻められた。やりかえすとき核を使っていないし、使えない。9・11の現実を見れば、中川昭一発言はまったくトンチンカンとわかる。しかも、核を保有したときのマイナス(周辺国から猛反発を食らうどころか、アメリカが絶対に許さない。先の戦争で世界のすべての国がアメリカの味方か中立か降伏済みだった段階で、唯一アメリカと戦争を続け、現時点で世界第二位の経済大国が日本。その日本が核武装すれば、アメリカのもっとも恐るべき仮想敵国になることは自明。北朝鮮の核実験より危ないに決まっている)をまるで考慮しないガキの理屈。話にならん。「周辺国に誤ったメッセージを与えかねないから中川発言ダメ」などとぬるいことをいっている政治家連中は、もっとまじめにやれ!
●あと、日本に核ミサイルを並べて、やられたらブッ放せと考えているみなさんへ。「対話と圧力の方針の下、引き続き、拉致被害者が全員生存しているとの前提に立って、すべての拉致被害者の生還を強く求めていきます」(9月29日の首相所信表明)というのが安倍政権の立場だが、日米同盟側が北朝鮮に対してミサイルぶっ放したら、拉致被害者は全員死亡してしまう。中西輝政あたりは、このことを了解済みで発言しているんでしょうかね

10-15
●終日、原稿書き。アスコムあすブチ込む
●昨日の選考会は、出席が麻生千晶(作家)、碓井広義(テレビマンユニオンP。千歳科技大助教授、慶大SFC講師)、上滝徹也(日大芸術学部教授)、小林英美(読売新聞)、坂本衛、田原茂行(前常磐大教授、元TBS)、堀木卓也(民放連企画部)、山室英男(元NHK解説委員長)。欠席が露木茂(東京国際大教授、元フジテレビ)、山田健太(専修大助教授、前新聞協会)で選評を書面提出。1時から始めて入賞候補作を4本選出し、4時すぎに終了。入賞候補作品の発表は11月8日11月20日です。全作品の選考結果、選評(各委員が分担して執筆)および総評(坂本執筆)はGALAC1月号(12月6日発売予定)に掲載します
●以下、具体的な番組名・局名などの公表は避けますが、放送局、とりわけ地方テレビ局の報道部門に携わる方に、ぜひお読みいただきたいことを書いておきます
◆地方局の自社制作率は12.8%まで低下した(0%の局もある)。過剰なデジタル化投資に加え、テレビ広告費の削減が始まって(主要企業が軒並み最高益を更新する中での減少は、不況のせいではなくテレビ離れが始まったと見られ、深刻な状況)、制作環境が日増しに厳しくなっていることは承知している。そんな環境のなか報道活動の応募作品を見て、それぞれヤル気が感じられ、局や地域に応じてそれなりに個性的で、たいへん頑張っている印象を受けたことを、まず高く評価し賞賛したい。この意味で「全作品に賞を出したい」といった選考委員がいた。それはできないが、そんな思いを抱いた委員が多数派だったことは間違いない
◆あと5年というようなレンジを考えたとき制作環境が好転する見込みはなく、地方局の報道はますますしんどい状況になると思う。地方局のみなさんには、どうか報道部門でしっかり踏みとどまっていただきたい。そのための側面支援として、私たちはギャラクシー賞報道活動部門をさらに盛り上げていくつもりでいる。放送局のみなさんの一層のご協力をお願いしたい
◆応募作を大別すると、行政の問題を問う告発キャンペーンもの、防災・事故予防を啓発するキャンペーンもの、環境・公害問題を問うキャンペーンもの(以上は複数)、(以下は大きなくくりではその他)障害者との共生を描くもの、地域の身近な問題・矛盾を連続して取り上げるもの(「告発」ほど大上段ではない)、ハイビジョン映像でニュースを語らせるもの、があった。どれも地方局が手がけるにふさわしい報道活動で、しかも単発の番組として評価しにくいもの(ニュースで繰り返し報じる、3〜5分のミニコーナーで流すなど)である
◆「傑出したものがなく、もの足りない」といった委員があったが、個別に見ると確かに問題は少なくない。データの裏付けや用語の解説がなかったり過去VTRの挿入の仕方がまずくツメが甘い、問いかけだけに終わって突っ込みが浅い、シリーズものの中に余計な回があったり途中焦点がボケたりする、告発者・コメンテーターに持たれかかりすぎだ、報道というにはあまりに情緒的すぎる、おどろおどろしい証言者映像・うるさいBGM・くだけすぎレポーターなどバラエティ色強すぎ、カメラがヘタで動かしすぎ……などなど、すべての応募作に文句をつけることができ、いずれも何らかの問題があるといえる。これは技量を磨き、しっかりした構成を心がけていただきたい。ただ、これらは日々の報道の中でやむを得ない場合もあるし、小規模局では割り引いて考えるべき点もあるだろう。多少の難には目をつぶり、狙いや頑張り、心意気といった部分を積極的に評価するというのが、委員会の方針である
◆どれにも文句をつけられるということは、どれを誉めても理屈は通る。だから、ある水準以上の出来で上位に入っても不思議はないのだが、「これは地方局の活動として今、誉めておくべき」「この局ならこのくらいやって当然で、ちょっとしょぼいけどこっちを押す」「悪くないが、似たようなことを各局でやっているから今回は見送り」というような議論で、上位にならなかったものもある。この点、制作者のみなさんは決して落胆しないでいただきたい。賞は学力テストではなく、一種の運動というか批評行為であって、大げさにいえば政治的判断のようなものまで入ったうえでの結果だからだ。その結果についてのフォローは、さまざまな形でおこなうつもりでいる
◆これはギャラクシー賞全体にいえることだが、上位に入賞しなかった作品については、報道活動部門で100字、テレビ部門で80字、CM部門に至っては60字の寸評しかGALACに掲載されない。本数が多いためで、GALACは年2回この寸評で埋め尽くされてしまう。ある委員は「こんなに少ないの? いくらなんでもそれは……」という。GALAC誌上では無理でも、たとえばサイト上であれば、さらに詳しい選評を掲載することができる。私たちはその方策を検討していく
●ところで、いま出ている『週刊文春』で中西輝政のいってること、ムチャクチャですねえ。こんな支離滅裂なことをいって、よく国立大学の教員が務まるもんだと呆れる。なんというか、北朝鮮にブチ切れて壊れちゃってます。安倍晋三はブレーンから切ったらしいが、当然でしょう。とても付き合いきれん妄想みたいな主張ですから。ヒマになったら書きます

10-14
●1時〜ギャラクシー賞報道活動部門上期選考会@放懇事務所。まずは、ご応募ありがとうございました。この審査のためVTRやDVDを10時間分ほど見る必要があったのですが、なかなか時間が取れず、ようやく昨日午後から深夜にかけて、詳しくメモを取りながらぶっ続けで視聴。それぞれヤル気が感じられ、局や地域に応じてそれなりに個性的で、たいへん頑張っている印象を受けました。今日の選考会では上期分の入賞候補作を決めます。テレビ報道の番組単位ではない表現活動を顕彰する賞は、ほとんどないはずなので(たぶん。だから作るべきだと、何年か前に私などが放懇理事会に提案した)、今後もテレビ報道に関わるみなさんの奮ってのご参加をお願い申し上げます
●世間では放送とネットの融合などと気楽にいうが、今回の応募作の中でもっとも見劣りがするものでも、ネット上で活動する映像表現者のほとんどには作ることができないでしょう(例外はビデオニュースやアジアプレスなどごく一部だが、彼らはテレビでも仕事している。【追加の注】むろん報道の話で、アニメやビデオアートの話ではない)。モニタが同じだからテレビとネットが一緒になるなんてのは、ソフトウエア、コンテンツ、表現、報道といった言葉の意味をまるで考えたことがない者の妄言です。ただ、応募作の多くは私が初めて見る映像、つまり東京では見ることができない映像であって、これはこれで大きな問題です。東京にいて「テレビ報道は何てとろいことやってんだ!」と批判する人は、私も含めて、全部は見ずに言っているわけですから(それでも当たってるってことは、もっと大きな問題)
●なお、今回は前期並みでしたが、実は応募作品数が賞を設定した4年前から少しずつ減っています。次のようなテコ入れ策を検討中ですので、よろしくお願いします。(1)当サイトまたは独自サイトで詳細に告知PRする、(2)GALACに定期連載ページかコラムを設ける、(3)長期間キャンペーン報道などを賞の対象にすることから、下期は上下期を通じての放送を対象とする(たとえば放映が春〜夏で今回は応募できなかった方でも応募可)、(4)応募期間を延ばす、(5)予算とギャラクシー賞他部門とのバランスが問題だが、賞の拡充を検討する、など
●選考会後、小林英美とイドンカルビ。真露を1本入れ、カルビ、中落ち塩カルビ、ホルモン、海鮮チジミ、石焼きビビンバ。ナムルやカクテキ、卵焼きなどのつまみがつくので焼き肉は1人前(1皿)でいい。8時半帰宅

10-13
●申し訳ないが、日大授業は休講です。今夜のNHK出版本の打ち合わせも16日に延期。終日、原稿書きほか仕事
●今朝の東京新聞こちら特報部の見開き「平岩俊司・静岡県立大教授に聞く」記事(山川剛史、竹内洋一)が、北朝鮮核実験をめぐる状況を、わかりやすく的確に解説して俊逸。ミサイル発射以降の北朝鮮問題をあつかった新聞記事の中で、少なくとも坂本が読んだ限りでは、いちばんいい。すべての方にご一読をお勧めします。オフレコ!4号にも出てもらおうかと思う。いまにも北の核ミサイルがブッ飛んでくるなんて番組や雑誌記事を作っている連中は、必ず読め! 戦前にこぞって戦争を煽りけしかけた新聞・ラジオの二の舞だけは演じないでくれ!
●記事で平岩俊司はいう。「中韓には、北朝鮮の攻撃的性格よりも北朝鮮の弱さの方が脅威だ」……まったくその通りです。これ大事
●核疑惑はあったが実際には大量破壊兵器を持っていなかったイラクに対して戦争したアメリカは、同じ理屈を適用するならば、いますぐ北朝鮮を攻撃しても不思議はない。なぜしないかについても、解説しています。以下は私の見方で、平岩は言っていないことですが、結論は同じ。私は、中東問題を見るときもっとも重要な視点は、「あそこには、イスラエルという事実上アメリカの1州と考えてよい特殊な国が存在している」ことだと思います。これを「イスラエル問題は、事実上アメリカの国内問題である」と言い換えてもよい。だからアメリカは、中南米の国を転覆させるのと同じような感覚でフセインを引きずり下ろす。あるいは、イラクやイランが核兵器を開発しスカッドミサイルに搭載することを、かつてソ連がキューバに核ミサイルを置こうとしたのと同じように考える。イスラエル殲滅《せんめつ》を口にするあらゆる勢力はアメリカの敵だから、ハマスもヒズボラもアメリカの敵。ようするにイスラエルはアメリカの一部、日本は米本土以外で最大規模の戦力投射能力を置く一大戦力拠点(『日本の戦争力』をご参照)でアメリカの最重要同盟国、韓国は対ロ・中・北朝鮮の前線基地しか置かないやや重要な同盟国と、位置づけが全然異なる。こう考えると、アメリカが中東や極東でやることは大筋で予測がつくのです。船舶検査と臨検の違いがどうの周辺事態がこうのといっている政治家諸氏には、こういう大局観を持ってもらわなければ困る
●ところで、この際、大江健三郎や土井たか子に誰かインタビューしたほうがよいと思いますね

10-12
●終日、原稿書き

10-11
●10時、Gyao Magazineの連載で連戦姉妹との対談@渋谷USENビル。テーマは「通信と放送」(どう違う? GyaO、第2日テレなどPCテレビの現状。今後どうなるか?)。坂本のミスで日時を動かすことになってしまった。連戦姉妹のお二人、事務所スタッフのみなさん、ライターさん編集さん、誠に申し訳ありませんでした。ライター神谷弘一、編集・山下和幸と
●坂「『放送』と聞いて思い浮かべるのは何?」連「テレビとラジオ」坂「『通信』と聞くと?」連「電話、ケータイ、インターネット、電報、モールス信号(電信)」坂「それがないときは、どうしてた?」連「手紙」坂「もっと昔は?」連「飛脚」坂「そう。インディアンの狼煙《のろし》、アフリカの太鼓、矢文《やぶみ》、糸電話、手旗信号、これ全部通信。通信(コミュニケーション)とはつまり情報の伝達。広い意味では情報の伝達は全部通信で、会話もそうだ。通信と放送がどうたらというときの通信は『電気通信』のこと」と、ここで放送法第2条の放送の定義(「放送」とは、公衆によつて直接受信されることを目的とする無線通信の送信をいう)、電気通信事業法第2条の電気通信の定義(電気通信 有線、無線その他の電磁的方式により、符号、音響又は影像を送り、伝え、又は受けることをいう)を紹介。坂「だから、放送は電気通信の一部。で、放送は公衆への無線送信だが、有線のCATVやインターネットでも放送に似たことができる。とくにネットの登場で、特定地域や加入者限定のCATVと違って、より不特定多数への有線送信が可能になったから、放送と通信の垣根が崩れてきた。通信で放送のようなことがができるじゃないかと、第2日テレもGyaOも始めたわけ」連「ふーん」坂「ところで、ホリエモンはネットがすべてを飲み込む、楽天三木谷さんはモニタが同じだからネットとテレビはいつか一緒になる、経団連奥田碩さんはみんながそうなるといってるから融合するんだろう、なんていってた。でもいずれも大間違い! なぜならば……」連「ふむふむ」坂「放送=公衆による直接受信とは、つまり茶の間にダイレクトに飛び込むこと。エロ、暴力、偏った政治主張、宗教なんかが直接飛び込んだらマズイだろ。ネットは日本全国のエロサイトや地球の裏側のテロリストサイトと直結してるんだから……」連「そうですよね」坂「よくある勘違いは、ケータイワンセグが放送と通信の融合の実例だとかいうヤツ。じゃCDラジカセはレコード会社とラジオ局の融合かい?」連「そりゃそうだ」坂「ネット企業は放送をやりたがるが、放送企業がネットをやりたがらないのはなぜか? なぜならば……」連「なるほど」坂「昭和28年末にテレビは2chしかなかった。いまはテレビ300ch、CATVにネットもあって、VTRやDVDのパッケージも簡単に手に入る。コンテンツを届けるルートがたくさんあるとき、いちばん強いのは誰よ?」連「あっ、そうか」……てな話を2時間弱。キモの部分はGyao Magazine次号でどうぞ
●夕方、志賀信夫の喜寿をお祝いする会@新宿中村屋3Fレガル。おめでとうございます。お元気でますますご活躍のほど。志賀信夫ほか出席者は、岩田糸子、清水英夫、音 好宏、田代勝彦、上滝徹也、石井 彰、伊藤洋子、入江たのし、岩本太郎、隈部紀生、坂本 衛、篠原俊行、嶋田親一、滝野俊一、永田俊和、野田慶人、橋本 隆、藤久ミネ、堀木卓也、鈴木典之、中村登紀夫、麻生千晶、河野尚行、千田利史、中尾幸男、信井文夫、深川 章、松田 浩、松尾羊一、松前洋一、村木良彦、久野 明、中島好登、福島美子。ギャラクシー賞の名付け親でトロフィー制作者でもあるガラス工芸家・岩田糸子が「ギャラクシーには銀河の意味だけでなく、才人麗人の華やかな群という意味がある。これだと決めた。当時から志賀さんはいまのままで……」と挨拶。松尾羊一は、「昔、生ドラマの制作者は番組を見ることができない。そこで、寿司屋の二階で見ていてくれと、志賀さんだの友だちだのを呼ぶ。放映が終わって11時頃駆け付ける。そこであの終わり方はなんだとか、あれこれ議論する。これが放送批評の原点だった。あるとき志賀さんと飲んで議論していると、誰か頭の上からビールをかけた野郎がいる。普通は『何しやがる』となるところが、志賀信夫は意に介せず、そのままテレビの話を熱く語り続けた。これはなかなかだ、大人物だと思ったものであります」。村木良彦は「志賀さんと朝まで飲んでいたら、これからテレビに出るという。家に帰って、モーニングショーにいつもの調子で出てきたのを見て、僕は寝た」と。最後は嶋田親一の口上付き手締めで〆
●世話人情報によると、志賀信夫は、こういうことをしてもらうわけにはいかないとずいぶん固辞し、放懇中心に少人数でやるとなったら「では自分が招待する」なんて言ったそう。そんなのは聞いたことがないので会費制パーティーとしたが、いっぱいお土産が出ました。中村屋カリー6缶セットに、肉まんあんまん、最近の著書。志賀信夫らしいというか、さすが志賀信夫。中島好登は「あまりに荷物が重たくて、二次会どころではなく、足が勝手に駅に向いてしまいました」と
●嶋田親一が「千草」で一杯やるというので付いていき、久しぶりに飲む。10月18日第253回文祥堂フォーラムには、私も娘(演劇に興味がある。4月から日大芸術学部演劇科に進学)と行く予定。嶋田親一は新国劇、ニッポン放送、フジテレビと進んだ演出家。つまり辰巳柳太郎・島田正吾や北条秀司などの直系の弟子で日本演劇協会理事。放懇の前専務ジジ、もとい専務理事でもある。いつか放懇の飲み会で、別のじいさんと私が「ふざけたこといってんじゃねえ!」「なんだと、この野郎!」と口論を始めたとき、嶋田親一は「その喧嘩、俺が買った!」と立ち上がった。このセリフ、古い邦画なんかで見たことあるが、実際に生で聞いたのはそのときが初めてで、その後もない(笑)

10-10
●終日、原稿書き
●≪【ソウル10日共同】韓国の聯合ニュースは10日、北朝鮮当局者が9日、核実験の実施発表は米国との直接対話を要求する目的もあると述べる一方、米国が応じない場合の対応には「核ミサイルを発射する不幸な事態」もあると警告、危機の水準を一層高めることを示唆したと北京発で伝えた。≫……「話半分」という言葉があるが、その通り。後半は「口だけ」です。阿呆な国だと思うが、しょうがない。また、別の共同ネット記事によれば≪塩崎、麻生両氏は米国のシーファー駐日大使と会談。大使は記者団に「米国は同盟国として日本と韓国の安全を守る」と述べた。≫……これは当然、核兵器を使ってでも同盟国を守るという意味です(【追記】ブッシュ米大統領や補佐官の発言も同じ意味)。そういう意味だと、あらゆるチャンネルを使って北に信じ込ませる必要がある。それから、核兵器絶対廃絶論者は、北朝鮮の核実験にもアメリカの対北朝鮮報復核使用にも絶対反対の抗議行動を起こすべきだと思います

10-09
●北朝鮮が核実験。間違いなく核実験とは確認できていないが、朝鮮中央通信が伝えた。北朝鮮以外のほとんどすべての国が反対する核実験が強行されたものとして、対応するしかないでしょう。それにしても馬鹿げたことをやるもんです
●8月下旬に国境なき医師団JAPAN会長の臼井律郎が『日本の戦争力』の感想を書き送ってくれた。「具体的なデータに基づいて話が展開されており、説得力がありました。自衛隊の歴史や構成など、勉強になることも多」いとか、「僕とは、考え方も、視点も異なっており、意見が異なる点も多々ありましたが、そのことによって、この本の評価が変わるものではありません」と、企画者の狙い通りのありがたいお言葉。ただし、次のように書き添えてあった。
●ただ、北朝鮮に関する記述で、戦争を含めた国際政治が、すべて論理的な思考に基づいて展開するかのように書いてあるのには、必ずしも同意できない気がしました。利害関係などでは説明不可能な、政治家個人の感情的と思える判断や、ときには、感情的な問題を考えても理解不可能と思われる、狂気とも言える事態は、アフリカなど多々起こっていますし、そのために多くの人たちが、訳もわからず苦しんだり死んだりしていると思います。世の政治家が全員冷静になってくれれば、多くの戦争は終わるのではないかとさえ思えるほどです。(この項は、臼井メールから引用)
●そう。狂気というのは、たとえば1994年ルワンダで起こったフツ族によるツチ族の大虐殺とか(いまCSで映画「ルワンダ・流血の4月」をやっている。12歳以下視聴不可!)。『日本の戦争力』には、北朝鮮の金正日政権も軍部も、自らの体制生き残りを至上命題としているから、それに反するような馬鹿なことはやらないと書いてある。馬鹿なこと──たとえば38度線の突破・南進とかミサイルの弾頭に核や生物化学兵器を搭載して日本を狙って撃つとか──をすれば、アメリカが自動的に反撃する。もちろん核や生物化学兵器を使えば、核兵器をもって北朝鮮を壊滅させる(アメリカは繰り返しそう公言している。中国も朝鮮半島における限定核使用は黙認する見込み)。そのための核はグァムに巡航ミサイルが600発、米本土から持ってくるものを加えれば何発、というようなことが書いてあります。また、『日本の戦争力』には、北がやりたくてもできないという話も、あれこれ書いてある(ミサイルに搭載できる核弾頭[注:「核爆弾」と「核弾頭」は違う]は、まだ持っていないというのが、世界のほぼ一致した見方。空軍によるエアカバーがゼロなので、正面突破による南進も不可能[朝鮮戦争のときは朝鮮半島に米軍戦車が1両もいなかった]。船も油もないから日本にも攻めてくることはできない。もっとも特殊部隊による攻撃は脅威。などなど)
●私は、現段階では、北朝鮮は上に書いたような馬鹿なことはやらないだろうと思っています。フツ族は「ツチ族をブチ殺して自分たちも死のう」とは思っていなかったはず。金正日も北朝鮮軍部も、自分たちが間違いなく殺されるほど馬鹿なことはしないと思います。馬鹿なことをするのは、それをやって自分たちに1%でも生き残る可能性があるとき。だから、そこは絶対に誤解を生じさせないよう、制裁など圧力をかけると同時に繰り返し説得が必要です。そのパイプやチャンネルは閉じるべきではない。中国とロシアと韓国は、まだパイプを持っているでしょう。北朝鮮が核ミサイルを撃ったら……とかいう話を、またテレビがガンガン流し始めると思うが、私たちは惑わされてはダメです
●原稿書きと片付けいろいろ。娘がシアターコクーンでタップダンスを見るというので、家族3人で夕食を食べに出ることになり、散歩がてら早稲田方面へ。文学部の前のサイゼリアに入る

10-08
●終日、原稿書き

10-07
●再放送予定は以下。10月8日(日)未明3時5分〜早朝4時55分、同午後6時5分〜7時55分、10月9日(月)午後2時10分〜4時、10月19日(木)午後2時10分〜4時。ぜひ、ご覧ください
●夕方、TVウワサの真相(朝日ニュースター=スカパー!Ch.256)出演。テーマは「ワイドショー化する政治報道の功罪」。打ち合わせ5時〜。収録は5時半〜7時半。放映は夜10時5分〜11時55分。司会・小西克哉、顧問・岡留安則(「噂の雑誌」元編集長)、アシスタント・河田京子アナ、ゲストは佐高信、草野厚、有田芳生、坂本衛
●産経新聞社が11月1日にタブロイド判・横書き・全32ページ(うち半分カラー)・月ぎめ1680円・宅配の日刊紙「SANKEI EXPRESS」を新創刊。今日から1週間、見本版を入れるという手紙が先日きていた。発行地域は東京、神奈川、千葉、埼玉、京都市内だそう
●当欄10-04付けのデジタル移行前倒しに関する記事を書くきっかけになったメールをくれたサイト読者から昨日、再メールあり。名は伏せますが、紹介させてもらいます。≪因みに私、アンテナメーカーでビル・マンションのテレビ共同受信設備工事やテレビ電波障害対策工事などを担当しているのですが、一般的な人々のアナログ停波の認知度や地デジへの関心はまだまだ低いのを実感しています。例えばマンション管理会社から自社が管理するマンションへの地デジ導入工事の調査・見積を依頼されてマンション管理組合に提案をしても、総会で「時期尚早」などの理由で却下されることがまだあります。このままでは2011年目前になってパニックになるのが目に見えます。≫
●そうでしょう。私の母親は世田谷で古いマンション住まい。駅前にあって、町内を見渡しても、そこらでいちばんデカい建物の一つじゃないかと思いますが、地デジ対応していない。しっかりした管理組合があり、住民は相当程度の管理費や積立金を払い、何年かに一度の大規模改修を繰り返しているマンションでも、そうなのです。ワンルームで住民が頻繁に入れ替わり、管理組合もへったくれもないというような小規模マンションでは、なおさらでしょう。自由が丘や田園調布に歩いていける場所でそうなのだから、地方ではもっと状況が悪いことも明らか。母親に、さっさと薄型40〜50インチを買えといっているが、まだ29インチを見てますしね
●地デジといえば、地上デジタルラジオが先月、2006年中の本放送開始を断念(事業会社を設立できず)。地デジラジオの電波は、地デジテレビより早く出始めたのですが。ラジオの音が悪いと文句をいう人が誰もおらず、受信機が億単位の数で普及しているのだから、デジタル化する必然性がない。無理だと私は前から言っていますが、先行きが怪しくなってきた。現在の受信機台数は20台とも30台ともいわれています。むろんテレビは、そこまで悲惨な状況ではない。ただし、放送は「音・光情報の電気信号への変換(カメラとマイクによる)→公衆への送信→個別受信→電気信号の音・光情報への変換(CRT・液晶・プラズマとスピーカーによる)」というトータル・システムであって、このシステムの後ろ半分は受信者・視聴者・大衆・国民が担うのだから、国民が受け入れなければシステム変更できないし、後ろ半分の整備が終わるまではシステム変更できない。当たり前!デジタルラジオの迷走は「前半分の担当者がいくら頑張っても、ダメなものはダメ」なことの教訓として受け止める必要があります

10-06
●北・核実験宣言の続報をと思い、夕方からフジ、7時NHK、その後日テレ太田光総理と久しぶりに夜ゆっくりテレビを見ました。「ん?」と思ったのは、フジ木村太郎が「核実験から核武装への流れ(猶予2年ほど)を阻止するために海上封鎖」「北朝鮮に核の抑止力は効果が薄い」というようなことをサラリと、というか何の説明もなしに短くいう。「ふーん、そんなものか」と主婦たちは思うのかもしれないが、どうかと思います。北朝鮮はキューバのような島ではないから、米海軍だけでは封鎖できない。『13デイズ』(いまCSシネフィルイマジカでやってます)が描いたキューバ危機のときは、米軍キューバ空爆→米軍キューバ侵攻→ベルリンでソ連の報復→(一歩手前で妥協できなければ)全面核戦争」のシナリオを真剣に検討しつつ米海軍が海上封鎖(臨検)をやったわけですが、いま北朝鮮を経済封鎖するには地続きの中ロ韓と日米が一致しなければ、できない。それに、北がもっとも恐れているのはアメリカで、米軍による抑止力には核の使用も含む(アメリカは北が核や生物化学兵器を使ったら核攻撃すると繰り返しいっている)のだから、核の抑止力が効果が薄いという言い方はナンセンス。しかも、北に核実験をやるなとどう説得するかという話をせずに、やったら海上封鎖という話をするのは、議論が飛躍しすぎ。「対話のパイプ、チャンネルを閉ざすな」というのは、太平洋戦争に突入した日本の最大の教訓の一つだと思うが、それを忘れていいのか? もっといえば、いまの孤立する北朝鮮が何に似てるって、戦前の日本に似ているんじゃないのか? 「拉致なんかやってどうしようもないあの国は、ぶっ潰せばいいんだ」という考え方は、旧宗主国(植民地化していた国)としてあまりに無責任ではないかと思います
●NHK7時ニュースが田中真紀子の国会予算委質問にまるで無関心だったのも「ん?」。太田光は頑張っていて、キラリと光るようなことをいくつかいっていた。イイ。と思ってたら田原総一朗が出てきたが、なんか中途半端でしたねえ。昨日、田原には「オフレコ!4号で太田光とやりません?」と提案したら「いいけど、太田が出るかな」というような話だった
●日大で、兼高聖雄が「NHKの受信料問題はどうよ?」というから、「何考えているんだか。やりすぎだ。事業所の未納問題に手をつけず、取りやすく圧力をかけやすい個人だけを狙うのも姑息《こそく》。視聴者からの信頼を取り戻していない段階で、やるべきことじゃない。逆に視聴者の信頼を損なうと思うね」と。そのときちょっと話したのは「受信機そのものに課金する方法」「BBCに倣《ならう》う方法」、冗談ですが「NHKを受信できないテレビを作ったら、どうなるか」etc.
●10時40分日大授業。原稿書き
●【以下は朝に記】昨日見たJAILBREAKERS@東京グローブ座は本日初日。出だしは硬い感じで、セリフのとちりもありどうなることかと思ったが、途中からペースがよくなっていった。とくに篠原ともえは、ミュージカルなどに盛んに出ているそうだが、達者な役者で感心。河原雅彦にも笑う。最後に明らかになる真相は、ウーム。それも含めて「軽い」。おもしろいけど
●いま出ている月刊現代に保阪正康が書いている「安倍晋三『忘却史観』の無知と傲慢」を、私はしごく真っ当な内容だと思います。しかし安倍晋三は、昭和の戦争やA級戦犯の戦争責任について、これまで言っていたのとはやや違うことを言い出したようですが、何ですかね。そんなに簡単に変わる歴史認識や歴史判断てのは、何なのか?
●日中・日韓首脳会談をやり、その後は来年初めに中国首相・温家宝の来日、参院選挙選の始まる前の5月に中国国家主席・胡錦濤の来日をサプライズとして考えている。それはいいが、これまで安倍晋三が中国・韓国に対して強く出ることを評価していた連中はどう出るか。安倍批判に転じるのか?
●来年1月9日または10日、新宿ロフト・プラスワンで「日本の戦争──封印された言葉」がらみのイベントあり。詳しくは後ほど

10-05
●3日に北朝鮮が核実験宣言。朝日記事から引用しておきます。≪北朝鮮が3日、発表した外務省声明の骨子は次の通り。【1】北朝鮮の科学研究部門で今後、安全性が徹底的に保証された核実験を行うことになる。すでに核兵器製造を公式に宣言している。核兵器保有宣言は核実験を前提にしたものだ。【2】北朝鮮は絶対に核兵器を最初に使用しない。核兵器を通じた脅しと核の移転を徹底的に許さない。【3】北朝鮮は朝鮮半島の非核化を実現し、世界的な核軍縮と終局的な核兵器撤廃を推進するためにあらゆる努力をする≫
●アメリカに金融を締め付けられ輸出するものがなくなり、「脅威」だけを輸出して、必要なものを手に入れようとしている。なにしろ韓国外交通商相が国連事務総長で大いに脚光を浴び、日中韓は仲良く首脳会談。こっちも見てくれとダダをこね、泣きわめいて見せているわけです。これを本物の脅威と見ると、北朝鮮の思う壺。しかし、どうせ嘘っこだよと放っておくと、本当に核実験をやるかもしれない。悩ましい問題ですが、まずは国連安保理で話し、あとは米中で説得するしかない。北朝鮮はアメリカとしか話すつもりはなく、最終的にはアメリカと北朝鮮が二国間で話をつけるほかなさそうに見えるが、アメリカは北朝鮮と二国間で話すつもりはない──ここが最大の問題です。アメリカには独特な潔白癖があって、妙に譲らないところがある(おたくも拉致とか政府転覆工作とかヤバいこといろいろやってるじゃない、北の麻薬と偽札だけは絶対許さないなんてよくいうよ、という感じがあるのだが、許さないといっている)。だから困る。米議会筋には、いいかげん二国間協議に応じたらどうなんだ、応じないと突っ張っても事態を悪くするだけだという声もあるようです。まずは、あまり大騒ぎせず、安保理の議長声明止まりで様子見でしょう。で、日本の問題は、アメリカを説得する人物も北を説得する人物も見あたらないこと。一人いるとすれば、小泉純一郎ではないかと思うんですけどね
安倍首相 所信表明演説の全文(産経サイトより。9月29日とちょっと古いが、これまで触れる時間がなかったもので) ある人が言っていたことだが、一言でいえば「青年の主張」。私にいわせれば「ベストセラーのキャッチコピー切り張り」。美辞麗句で飾り立て、いろんなことをやるといっていますが、極めて抽象的でキモチ悪い。──というようなことは週刊誌が書いているので、ここでは引っかかった点をいくつか
●≪私は、特定の団体や個人のための政治を行うつもりは一切ありません≫……はい、これは結構。ところで国、政府、官庁は「特定の団体」に入る? 入らない? どっち?
◆≪この「美しい国」の姿を、私は次のように考えます。一つ目は、文化、伝統、自然、歴史を大切にする国であります≫……9月7日の官房長官会見では、村山談話について聞かれ「細かい事柄については基本的には歴史家に任せていくべきだ」と述べた。歴史家に丸投げする姿勢は「歴史を大切にする」態度だろうか?
◆≪民間非営利団体(NPO)など「公」の担い手を支援し、官と民との新たなパートナーシップを確立します≫……いや、官をそのままで民との新たなパートナーシップなんて確立してもダメ。官の一部をNPOに置き換えないとダメでしょう
◆≪抜本的な行政改革を強力に推進し、簡素で効率的な、「筋肉質の政府」を実現します≫……昔、建設省が「キン肉マン官庁」と呼ばれていたことを思い出す。脳まで筋肉質にならないようにご注意
◆≪国の行政機関の定員について、5年で約1万9000人以上の純減を行うなど、公務員の総人件費を徹底して削減します≫……国家公務員は約100万、地方公務員は約300万、隠れ公務員(公益法人・独立行政法人職員など)数十万以上といわれる。で、約100万のものを毎年4000人減らすと。0.4%。そっ、それだけ? 「わが社は毎年40人首切りする」と徹底したリストラの見通しを誇らしげに語る従業員1万人企業が、どこにある? 公務員改革のキモが全然ズレているというか、見あたらない
◆≪2008年から始まる京都議定書の約束を実行するため≫……アメリカの離脱をどうする? ≪政府としても、地球温暖化防止の取組を、まず身近なことから始めるとの考え方の下、地方支分部局も含め国の庁舎について、太陽光発電の導入や建物の緑化を進めます≫……そんなことしなくていい。頼むから、地方支分部局も含め国の庁舎について、人を出し建物を壊して森かなんかにしてくれ
◆≪教育の目的は、志ある国民を育て、品格ある国家、社会をつくることです≫……この目的は全然違う。間違い。私は「教育の目的は、個人一人ひとりの可能性(精神的・身体的なあらゆる可能性)を開花させ、社会の構成員として必要な生きる力(労働の能力、コミュニケーション能力、社会的な判断力など)を身につけさせること」だと思う。国民の志は国家が介入すべき話ではない。まして、品格ある国家・社会の建設など、戦前の日本か共産国家が掲げる時代錯誤の教育目的である。幕末ものと「国家の品格」の読み過ぎだ。≪吉田松陰は、わずか3年ほどの間に、若い長州藩士に志を持たせる教育を行い、有為な人材を多数輩出しました≫の人材って、今の言葉でいえばテロリストよ。私は右翼やテロリストを嫌いではないが、首相がいうことだろうか? どういう歴史観なんだ? 公立校を松下村塾にしてどうする? 老中暗殺計画を血盟する革命家でも育成しようというのか?
◆≪これに対し、日本が主導して、国連安全保障理事会に、北朝鮮に対する制裁決議案を提案し、米国との緊密な連携の下、最終的に全会一致で、決議が採択されました≫……ん? 日本が主導して提案したのは確かだが、全会一致の決議採択に持っていったのは米中であって、日米じゃない。違う?
◆≪拉致問題の解決なくして北朝鮮との国交正常化はありえません(中略)拉致被害者が全員生存しているとの前提に立って、すべての拉致被害者の生還を強く求めていきます≫≪核・ミサイル問題については、日米の緊密な連携を図りつつ、六者会合を活用して解決を目指します≫……この二つの主張は両立しない。六者のうち五者が拉致問題を最重要視していないからだが、どうやって両立させるのか? 言い換えれば、安保のくだりの冒頭≪去る7月の北朝鮮によるミサイル発射は、改めて、わが国が安全保障上の大きな問題に直面していることを浮き彫りにしました≫の安全保障問題を、≪拉致問題の解決≫(すべての拉致被害者の生還)の上位に置くのか下位に置くのか? どちらを優先させるのか?
◆≪私は、国民との対話を何よりも重視します。メールマガジンやタウンミーティングの充実に加え、国民に対する説明責任を十分に果たすため、新たに政府インターネットテレビを通じて、自らの考えを直接語りかける「ライブ・トーク官邸」を始めます≫……メルマガとライブ・トーク官邸は対話ではなく一方通行。タウンミーティングも、小泉時代と同様なら出席者を事前に制限する「限られた国民との対話」にすぎない。では、何よりも重視する「国民との対話」はどうやる? 言葉だけなのか?
◆≪故盛田昭夫氏は、日本製品の質の高さを米国で臆(おく)せず主張し、高品質のブランドとして世界に認知させました≫……いまソニーの例を出しちゃマズイでしょ。世界中が火を吹くノートパソコンの元凶だと思い始めたこの時期には
●もう少し、引っかかる点があって大変かと思って書き始めたのですが、案外少なくて済んだ。というのは≪身命を賭(と)して、職務に取り組んでまいります≫≪全力投球することを約束いたします≫≪たじろぐことなく、改革の炎を燃やし続けてまいります≫≪推進します≫≪制度を新たに設けます≫≪来年度からスタートさせます≫≪仕組みをつくります≫≪第一歩を踏み出します≫≪グランドデザインを描いてまいります≫≪全力を尽くします≫≪早急に発足させます≫≪着実に進めてまいります≫≪全身全霊を傾けて挑戦していく覚悟であります≫というようなことが繰り返し語られますが、「何をやる」の「何」が、≪必要な体制≫≪体制整備≫≪会議≫≪再生≫≪改革≫など極めて抽象的なため、突っ込みようがないからですね。ようするに、小泉がやり残した公務員改革がゼロ、教育改革の発想のもとがアナクロ、日米安保や国連外交と北朝鮮問題の整合性なし、などが問題でしょう。あとはどうってことない話
●12時東京グローブ座(松岡昌宏のJAILBREAKERS)舞台稽古。3時半、田原総一朗打ち合わせ(新宿ロフト・プラスワンで何かやると)。原稿書き

10-04
宮崎作品や岡本太郎 メディア芸術百作品を選出。こんなもののネット人気投票は文化とはほとんど関係ないと思い、文化庁サイトに見にいって呆れました。わたしの旅100選 全国から集めた伝統の味お雑煮100選 親子で歌いつごう 日本の歌百選 バカの一つ覚えというほか、形容する言葉を知りません。日本国民は、こういうのを一生懸命やっている役人を養わなければならないので、ホント大変です。たくさん本も出し盛んに民業圧迫しているようですが、原価計算なんかどうしているんでしょうね。こんなの役所のやるべき仕事ですかねえ
●裏の家の、2階の屋根より高いキンモクセイが満開。実になんともいい匂いがします
●あるサイト読者から、民放連会長、アナログ放送の停止前倒しを示唆のニュースにつき「(日録メモ風の更新情報には)そのことに触れた内容がまだ無いようです。何かコメントは出されないのでしょうか?」とメール。とくに書くつもりはありませんでしたが、書きましょう。坂本の見解は以下の通り
◆会見場にいた関係者などに事実関係を問い合わせました。民放連会長(=テレビ朝日会長・広瀬道貞)の9月21日の会見で、それらしいやりとりがあったのは確か。ただし、民放連会長は「放送事業者の役割である『電波を届ける』という部分に関しては、何とか目処がついてきた一方で、受信機普及の課題がある」「デジタルへの移行問題の多くは、受信側の問題になってきた」「受信機ももっと安く、半分くらいになってほしい」というような話の中で、日経記者がデジタル前倒しの可能性について聞き、民放連会長としては「まあ、局にアナ・デジの強制はできない。免許返上を言い出した放送局に強制はできないんじゃないかな」というような、ちょっと曖昧な答え方をした。日経はそこだけを取り上げ強調して書いたので、日経の飛ばし記事と考えてよいでしょう。他紙が追随して書くこともないはず。というのは、民放連もテレビ局も「100%デジタル電波が行き渡ったから、はい、その日からアナログ電波を止めよう」などとは、誰一人(民放連会長も含めて)考えていないからです
◆曖昧な言い方をした民放連会長、補足しなかった副会長やスタッフがよくないといえないこともないが、記者会見というのは1時間くらいやって、いろんな質問が出る。その答えを全部、紙に起こしたら(活字にしたら)、誤解を招きそうな表現、言葉足らずの部分、矛盾したことというのは、いくつもありうる。「確かにこういった(テープにも録った)から書けばいい」ってもんじゃない。私が会見場にいたとしたら日経記者のようには書かないでしょう。全体の文脈の中では、そんな前倒し論を民放連会長が信じているとは思えませんのでね(書くにしても「本当にこれこれの意味か? そう書いてもよいか?」と必ず確認するはず)。他の新聞紙が書かないのも、意味のある重要なメッセージとは受け止めていないからでしょう
◆というわけで、まともに論評する気になれませんが、いくつか解説しておきます。(1)2011年7月24日まではアナログ・デジタルの「移行期間」という位置づけであり、現在は総務省が免許方針としてサイマル放送を義務づけている。その位置づけを変更する余地は、現段階ではない。民放連会長が「デジタル放送に100%対応できた放送局に両方やれとは言えない」のは当たり前で、それを言うのは免許を出す総務省。「アナログ放送を(期限を待たずに総務省に)返すという放送局があれば、止めることはできない」というのは民放連としての話であって、総務省はもちろん止めることができる。「アナログ免許を返上するヤツにはデジタル免許を出さない」といえば済む話(というか、日本全国放送局はピンからキリまでいろいろあるのに、なぜ2011年7月24日のアナログ終了に向けて、全放送局がデジタル化に邁進しているか不思議じゃないですか? うちは2018年くらいにしてくれませんか、という局があってもよさそうでしょ。なぜ誰もそういわないか。答えは簡単。「デジタルに乗らないヤツにはアナログ免許を出さない」と総務省がいったから)
◆(2)つまり日経記事は、民放連会長に聞いてもしょうもないことを聞き、答えを記事にしている。総務省に同じ質問をして、その答えこそを書くべきです。むろん総務官僚は、ちゃんとは答えないでしょう。で、総務省にもっとも強い意見を言えるのは、放送局ではなく国民(その意を受けた政治家)です。たとえば国民の大多数が「アナログテレビを見ている(デジタル対応の受信機を持っていない)人びとが2割3割いるのに、アナログ打ち切り? ふざけんな!」といえば、総務省はそれに抵抗などできない。それだけのことです
◆(3)現実的な見通しはどうかといえば、2011年にアナログ停波はできない。民放連会長は「普及が加速度的に進む」という見通しを述べたようだが、その見込みはありません。これについての坂本の見通しは、ここ数年変化なし。アナログ終了の最終局面で「デジタル振興券」バラマキはありえますが、それは延期の後でしょう。2011年にバラマキをやると今からいったら、普及が足踏みしてしまう
◆(4)裏付け数字を出しておきましょう。2006年8月のテレビ出荷統計を見ると、CRT(ブラウン管)13.5万台、PDP4.2万台、液晶カラーテレビ(4対3)6.1万台、(16対9)31.5万台。つまりアナログ対応が20万台弱、デジタル対応が35万台強。いまだに、テレビを買う人の4割は「2011年アナログテレビ放送終了」シールのついたデジタル非対応テレビを買っています。2005年1〜12月の年間を通しても、デジタル対応テレビ約336万台(内訳はCRT29万、PDP47万、液晶260万)に対して非対応テレビ530万台(CRT370万、液晶160万)で、非対応のほうが200万台近く多い。日本にテレビが1億2000〜3000万台あるというのに、年400〜500万台という数では話にならず、このままいけば4半世紀かかる。年1000万台にしても10年以上かかる。年2000万台でも5年かかる。松下・東芝・日立・シャープ・ソニーその他テレビメーカーを合計してこの台数の増産計画がなければ、地上アナログ放送を5年後に停止できない。そして、この台数の増産計画は存在しません。嘘だと思うならメーカーに電話して聞いてみればよい。1時間もかけずにわかることです。それから、「国策だから必ずできるはずだ」という人へ。遷都(首都移転)は国会が全会一致で決めた国策ですが、進んでいますか? あと10年やそこらで、できると思いますか? 
◆で、以上のようなことは、今となっては誰でも、小学生でもいえる。昨年が三百数十万、今年が500万前後だったら、来年いきなり1000万台ということはまずなく、700万、900万というようにだんだんに増えていくだろうと。だって統計を見れば、そうなっているのだから。で、少なくとも1億台置き換えが必要として、5年後には何千万台かが置き換えできずに残るだろうと、誰でもわかる。それを、統計を見ずに、始まる前から予測するのが専門家。専門家に聞いていち早く書くのがジャーナリスト。この分野に、まともな専門家やジャーナリストがほとんどいないのは不幸なことだが(追記 だから私は自分で書いたが)、別に不思議なことではない。戦前から、ずっとそうですからね
●原稿書き

10-03
●『サイゾー』のライター松島拡からメールと電話。11月号(10月18日売り)「テレビコメンテーターの功罪」をやる、ついてはコメンテーターの歴史や現状、問題点などにつき取材したいというので小一時間話す
●おおむねこんな話。まず前提となる状況をざっくりいえば、いま、ニュースのショー化、報道のワイドショー化などがテレビの問題点として語られている。これには二つの流れ・方向性があると考えていい。つまり(1)ワイドショーの報道・ニュース化と、(2)報道・ニュースのワイドショー化だ。互いに他の方向にすり寄っていき、境目のわからないグジャグジャした状況になっているわけだ。(1)は、ひと目でわかるワイドショーの変遷を見てほしいが(「さっきから開いています」というので、おっ、話のわかるヤツね)、まず64〜65年のワイドショーのスタート、その企画化がある。人生相談/初恋談義/家出人公開捜査といった企画化は何かといえば、スタジオにゲストを呼び企画もの・名物コーナーを生でがちゃがちゃやる。司会者は立ってスタジオ内を歩き回っていた。いまみたいに横並びで座ってない。それに中継が入るのが70年代初め、70年代半ば以降のENG(ようするに小型カメラ+VTR)導入で、スタジオの外の映像が入ってくるようになる。レポーターもここで登場。これが本格化するのは80年代。その後、80年代後半から戦後の終わり・昭和の終わりを告げる大事件が世界的にも国内的にも頻発し、ワイドショーもそれを伝える一角を担う(たとえば皇室報道の芸能化)。つまり報道化・ニュース化が進む。たとえばベルリンの壁崩壊など海外からの映像も入ってくる。それを受けてわかりやすく解説する、あるいは気の利いたこという解説者やコメンテーターの需要が拡大する。決定的だったのは95年のオウム報道。まあ、ほぼ10年前のロス疑惑も似ているが、事件の推移も取材場所も登場人物も非常に多岐にわたる長丁場の大報道になった。わからないことが多すぎるから、わかりやすい見取り図を教えてくれたり、報道記者ではいえない推理なんかをおもしろおかしくいうコメンテーターがますます必要になった。オウムでデビューしたコメンテーターが多いでしょ。弁護士やジャーナリストはだいたいそうだね。それが今日まで続いている
●(2)をいうと、昔のストレート・ニュースや正統派ニュース、その典型はNHK定時ニュースだが、これはアナウンサーが原稿を読んでいた。これに対してJNNニュース(ニュースコープ、1962〜90年)がキャスター・ニュースというのを始めた。田英夫(共同出身)、戸川猪佐武(読売)、古谷綱正(毎日)、入江徳郎(朝日)といったジャーナリスト出身者、取材や執筆経験のある先輩記者たちがニュースを読む。田はハノイ・レポートを伝えて、米国大使館や自民党から猛反発・圧力を食らったりもした(言外にアメリカはベトナム戦争に必ず負けると伝え、欧米でも注目されたレポートね)。NHKでは、74年の「ニュースセンター9時」(NC9)がキャスターに磯村尚徳を起用し「語りかけるニュース」を始めた。このような原稿棒読みではないニュースが増えていく流れのなかで、わかりやすいニュース・ショーに徹して成功したのがテレビ朝日「ニュースステーション」(詳しくは「久米宏」論を参照)。これには朝日新聞社の記者がニュース解説者(コメンテーター)として付いた。キャスター公募で東京銀行出身の若林正人(ようするにテレビの素人)を採用などもしている。メイン+サブ(女性)+αのキャスター構成は、Nステ久米宏+小宮悦子、NC9木村太郎+宮崎緑というようにを当たり前になっていく。もっとも、NHKニュースのメインは依然としてアナウンサーだし、民放ニュースも報ステの朝日記者を除けば、コメンテーターという肩書きの人物を常置させているわけではない。ただ、ニュース原稿を読むだけではない、掛け合いをやるのだという点で、サブのキャスターがコメンテーター的な役割も果たしている。ゲストをコメンテーターのように使う場面もある。つまり方向性は(1)と同じだといっていい
●で、コメンテーターの功罪。彼らは肩書きは弁護士だのジャーナリストだの評論家だのという「専門家」だが、専門以外ではド素人。で、ワイドショーのネタは彼らの専門外のほうが多いから、たいていはド素人の、どうでもいい中身のない発言をしている。「テレビ井戸端会議」をやっている。そういうものだ、ということね。私は、テレビとは、全国規模でやる巨大井戸端会議だと思っているから、別に文句もない。ただ、実にくだらねえこといってるから肩書きに騙されないでね、ほかのメディアにも当たったほうがいいよ、といいたい。視聴者と同じ目線の、視聴者代表機能のようなものは、それは当然ある。ガス抜きといってもいいね。最近の流行《はや》りは元刑事とか元捜査課長とかいう連中が出てきて、ムチャクチャいうこと。テレビ報道を考える!!あたりに検証あり。だいたい、警察でのは鑑識だの聞き込みだの何十人百何十人の専門家を投入して何週間かかけて調べて、「まだよくわからない」とかいってるわけだ。それを警察OBがレポーターと1日2日現場を見にいって、何かわかるはずがない! それなのに、この種のコメンテーターたちはおかしな推理を断定口調でいったりする。これを「岡っ引きジャーナリズム」という。だいたい警察OBのちゃんとした連中は、ちゃんとしかるべき場所に天下っているはずで、テレビの仕事をしてるなんてのは、そういうのに漏れた、つまりは現役のときパッとしなかった人物に決まっている。報道倫理規定違反や放送法違反のオンパレードだ。アホらしくて、いちいち指摘はしないけどさ
●(コメンテーターの採用法や人選など、細かい質問に答えた後)ようするにコメンテーターは、刺身のツマだよ。マグロだのイカだの刺身そのもののうまさ、鮮度、切り方(5ミリくらいに切ってあったらイヤだろ)が問題なのであって、大根の千切りがうまいとか、わさびが超イケてるとか、キュウリの飾り包丁が見事だなんてことは、どうでもいい。もちろん大根が腐ってたら話にならないし、醤油は何年仕込みの極上品のほうがそりゃいいが、問題はマグロやイカ。取材・インタビュー・記者レポートといったニュース報道そのものですよ。そこを疎《おろそ》かにして、コメンテーターに凝ったりスタジオのセットやCGに凝るのは、本末転倒だ。あと、どの局にも同じような人が出る。テレビ局は、人材を育てたり発掘したりする部分が明らかに手薄だと思う
●原稿書き。雑用が多く、なかなか進まない

10-02
●うわっ、また10日間以上もサイト更新をサボッてしまった。ほんとうにごめんなさい。9月13日以降の記事に大幅加筆し、20日以降の記事を新規にupしました。遡《さかのぼ》って読んでいただければ幸いです
●昨日は10時すぎまで理清蘭。いろんな話。小林道雄「いま中世に狂っている」「日本の?」「日本の中世はおもしろい」と。つまり『梁塵秘抄』の「遊びをせんとや生まれけり」の世界。今様(平安中期までに成立し鎌倉初期にかけて流行した当時の現代歌謡。後白河さんてのは、要するに今様オタクですね)、その担い手としての遊女、白拍子、傀儡子(傀儡)《くぐつ》、あるいは婆娑羅《ばさら》(跋折羅《ばざら》)について。また、ヤングレディから「月刊現代」創刊の頃の話、現在のマスコミ状況(薄っぺらな安倍内閣の船出と、何も質問しない瓦版・朝日屋、瓦版・読売屋、瓦版・毎日屋……うんぬん)、靖国論、中国論、子育て論などなど。小林道雄「90年代の終わり頃の、交番を襲って銃を奪おうとした少年事件を取材した。家裁調査官は『何を聞いても、ロクな答えが返ってこない。人とコミュニケーションできない。それだけじゃない、自分ともコミュニケーションできない。つまり、自分が何をやったかわかっていない。これは凶悪犯罪として厳罰にすれば済む問題なのか』といった。この社会的理性の欠如という大問題をどうするか? 社会をどう回復させるのか?」「逮捕された少年たちの、悪びれない、むしろヒーロー然とした表情。あれは、メディアによるマイナスの自立、マイナスの社会回復というべきなのでは?」「テレビは『社会の鏡』『社会の窓』というが、家庭・学校・塾の三角形だけを行ったり来たり(あとはメール)の子どもたちは、その肝心の社会(世間)を実体としてつかんでいるといえるのか? 鏡に映った元、窓の向こう側が本当に存在するのか? テレビは社会の鏡や窓でなく、彼らの社会なのでは?」──坂本「幻想としての社会ね。日本人とは何か? ま、日本のテレビを見ている人びとの総称というべきなのかも。この定義、いいでしょ?」とか。あるいは小林「書くことに飽きてきた。警察、少年問題をさんざんやった。でも、何も変わらない。このままじゃあ、おもしろくねえという感じがある。このうえ書いてもどうにもならないが」

10-01
●朝からサイト作業のほかメール書き、資料整理。今日は神楽坂(のうち大久保通りとの交差点より上)で青空市。小林道雄に渡す雑誌などがあり、4時に花豊付近で待ち合わせ
●あいにく3時頃から雨。4時ころ神楽坂よしや(スーパー)の前に行くと、かけはぎ屋さんの軒下にテーブルを2台出し、小林道雄と理清蘭の面々(京蘭《ぎょんらん》、大輔、さやか[大輔の嫁]、唯瑛[いえ・満3か月]、亮輔、清美、美姫《みひ》)、家人がだらだら飲んでいた。コンロその他は撤収済み。京蘭「まもちゃん、遅い!」坂本「いやあ、神楽坂恒例の『雨空市』、みなさんご苦労さんです」。大輔に、娘の唯瑛に自分のことを何て呼ばせるか聞くと「『マスター』かな」。「それより『店長』ってどうだ?」と提案。しばらくして店に移動。店では末光が後片付けの作業中。今日は休みだが、どうしてもという黒田の予約が一件あるというから、小林道雄と居座って飲む。そのうち渋谷で蜷川幸雄の舞台を見てきた娘も顔を出す(息子は予備校)。続きは明日
●なお、荻原道男亡き後の理清蘭は、月曜日定休。その他は何もない限り開店。午後6時〜。夜11時以降は入れず、11時半ラストオーダー。12時「帰れ!」だそう。理清蘭名物の(自称)美人三姉妹中、京蘭と理香(←この字でいいの?)がいるほか、おっかない美人店員の志帆はじめ、子どもたちが手伝っているときもあり

09-30
●昼12時、表参道の毛利医院。毛利子来《もうり・たねき》と単行本の打ち合わせ。実は、寄生虫の先生・藤田紘一郎と毛利子来の単行本企画を坂本が立て、のべ十数時間に及ぶ対談もしていただいき、表紙用写真なども撮ったのですが、坂本のせいで塩漬けになっていた。言葉もありません。とにかく、すみません。お二人には本当に申し訳ありませんが、来春までに出版を改めてお約束。子育て中の方、幼稚園や学校の先生方、小さなお孫さんをお持ちの方、とにかくおもしろく、しかも役に立つ本です。あと半年ほどお待ちください
●帰りがけ「元気そうじゃないか」という毛利子来に、「いや、年ですね」と2週間ほど前えらく調子が悪かったことを話す。「生まれて初めてめまいがした。高血圧だと思うけど関係ありますかね」というと「僕も高血圧。暑がりで汗っかき」「煙草もよくない。毛利さんも若いとき吸っていらしたでしょう?」「僕は50代で止《や》めた。ヘビースモーカー。まあ、煙草すって長生きする人もいるからなあ。そんなに長生きしてもしょうがないしさ」「そうそう。ま、この本も含めてやり残していることがあるんで、あと3年くらいは生きていたほうがいいと思うんですけどね」とかなんとか
●久しぶりに竹下通りを歩く。コカコーラの雑貨屋なんかをのぞく(おバカなグッズがいろいろあるんで、原宿でヒマがあればたいてい行く。年に3回くらいですけど)。買ってもいいかと思ったものが5コくらいあったが、買うと家で大顰蹙《ひんしゅく》なので買わない
●ひっそりと、現代キーワードQ&A事典がオープン。これで全体の4分の1くらいですかね。表紙の画像をいじっているヒマなし。あしからず

09-29
現代キーワードQ&A事典が明日、正式オープン予定。表紙の画像は、実はまだ制作中。
●日大授業。後期第1回。ネット上のブログというものを授業に使っているわけだが、その危うさや心許《こころもと》なさの象徴として、ミクシィの株式時価総額が2000億円とかいうアホらしさ、インターネット世界の幻想について話そうと思ったら、株、株式、東証、上場、公開、資本金、時価総額、買い・売り注文、ダウ平均、日経平均、大株主といった用語解説にえらく時間を取られる
●ホリエモン爆発、楽天もあっぷあっぷ。ああいうもののネット部門が、しっかり儲かる構造には、インターネットはまったくなっていない。ネット・オークションで2万円のバッグを1万円で落札したという子がいたから「手数料いくらで、1日1万件の取引が成立するとして、ヤフーにいくら入るか」をその場で計算。楽天は出店料5万円だから年収いくらかも計算。「ほら、こんなの中小企業もいいところ。フジやTBSの売り上げの10分の1にも満たないだろう。株が高いったって、創業者だの奥さんだの持ち株会社だの主要取引先だのの保有株は、絶対に市場に出てこないんだよ。出てくるものだけで売った買ったをやるから狂ったように上がるわけ。そんな株価なんて幻想ですよ。経営者が事故に遭えば、株式の時価総額は持っている資産合計分の水準に一気に近づく。ライブドアがそうだったようにね。坂本サイトには、堀江逮捕前にそうなると書いて、実際そうなった。そんな株、もののわかった玄人《くろうと》が買うわけないだろ」
●通信・回線業者やプロバイダはある程度儲かる。ホームページ制作屋も、少しは儲かる。パソコンを売っているマイクロソフトもアップルも、どんなパソコンにもCPUが1個入っているインテルまたはAMDも儲かる。デルも儲かる。だが、そのようにはネット企業は儲からない。グーグル、ヤフー、アマゾンなど世界展開している連中のもの以外、有効なビジネスモデルがない(これは授業ではいわなかったが、ネットというのは2番以下の旨みが極端に小さくなる。トップがすべてを取る。家電では松下・日立・東芝製に対して安い韓国製テレビや冷蔵庫というのがあるが、ネットでは安く質を落としたグーグルというのはない)。というようなことを話したついでに、こんな話も
●「ビルゲイツんとこは、Windowsに脆弱性が見つかったとかいって、更新ソフトを送ってくるね。あれ、こっちのパソコンを把握しているわけだ。ところで六十何年前かに、アメリカは日本と戦争した。今度やるときミサイルぶっ放す必要はない。ビルゲイツと話をつけて爆弾ソフトを送れば済む。役所や企業はみんな一律Windowsパソコンで、日本語もwordで打ってる。全滅で大混乱なんて、お茶の子さいさいだよ。どこでもいいから役所のホームページに行って、統計を探してみな。みんなエクセルファイルよ。日本国の役所の統計を調べたいヤツは、マイクロソフトのエクセル買えって、全役所が言っているのも同然なわけだ。馬っ鹿じゃなかろうかと思うんだけどね。これが日本のe-Japan計画ですよ。それはヘンだとは、誰も思ってないわけよ」「あのね、パソコンで『導く』という字を読んでみなさい。全部嘘字だぜ。『道』の『首』の横棒が足りない。閲覧ソフトの文字の大きさを標準から2段階大きくしなければ、正しく漢字を表示できないわけ。愛国心とか日本の歴史・文化・伝統が大事とかいってるヤツらの、底の浅さがわかるってもんだ。連中は『日本の伝統文化である漢字をデフォルトで正しく表示しないパソコンはけしからん』とは、いってないだろう」

09-28
●15時すぎ、産経新聞社会部から電話。テレビ朝日が実体のない制作費計1億3750万円を制作会社に支払っていた(その金額を所得から引いて経費に算入し、つまり所得隠しをしていた)件で追徴課税され、これにともなって制作プロデューサーを懲戒解雇した件。30分ほどあれこれコメント。「『TVのチカラ』のCP(チーフプロデューサー)で、同局関係者からよくない噂を聞いたことがある。いわば札付きの人物だ」「事実上キックバックに近いことが行われたといえる」(制作会社に水増し・架空請求させてそれを自分に戻させれば、会社のカネを取ったのと同じで業務上横領。それに近い形であり、会社が告訴しても不思議はない)うんぬん。明日の産経朝刊に載るでしょう

09-27
●朝まで原稿書き。オフレコ別冊「昭和天皇と靖国神社」の半藤一利・田原対談80ページ分くらいを送稿。昼寝
●6時半〜放懇理事会。出席者は、志賀信夫、田代勝彦、嶋田親一、隈部紀生、藤久ミネ、篠原俊行、小田桐誠、石井彰、音好宏、兼高聖雄、滝野俊一、入江たのし、永田俊和、岩本太郎、坂本衛。8時半すぎまで。帰り、中華「東順永」の前を通ると、店の中から石井彰(放送作家)と小田桐誠(GALAC編集長)に呼び止められ、紹興酒で一杯。10時すぎまで。さらに、新宿三丁目で石井と別れた後、小田桐が飲まない?というので「火の音水の音」で0時半まで。ここは午前4時までやってる。梅ハイがオススメ

09-26
●終日、原稿書き

09-25
●終日、原稿書き

09-24
●原稿書き。夜6時〜母、兄一家、私の一家の8人で、東京グリーンホテルお茶の水(旧・淡路町)1階「庭」で母の誕生日祝いの夕食。期間限定の秋野菜懐石をいただく。うちは毛筆万年筆をプレゼント。木下彩子社長(故・近山好子さんの娘さん)も顔を出してくださる

09-23
●3時、NHK出版・高井健太郎と打ち合わせ@ジョナサン
●5時半すぎ、高橋良典と神楽坂交差点で待ち合わせて理清蘭へ。昔話からデイトレーダーの話、今後の企画の話などなんやかんや11時半まで。久しぶりに楽しかった。良典は理清蘭が気に入った様子。岩谷健一、今度一緒に行こうぜ!

09-22
●いま、来春の現代メディアフォーラム主催シンポジウム(仮タイトル)「メディアの構造改革とテレビを考える」を坂本が中心になって準備中。10時間ぶっ続けマラソン・シンポジウムでも大々的にやろうじゃないかと。その相談で午前中企画書を仕上げ、昼12時、日大芸術学部へ。江古田駅前の中興楼で兼高聖雄と昼食後、野田慶人・芸術学部長、橋本孝良・放送学科主任と面会。田原総一朗や田中康夫も、すでに呼んである。日取りが決まったら当サイトでも大々的に告知します。ぜひご協力ください。そして、ご参加ください。どなたでも無料で参加できる大イベントにしたいと考えています

09-21
●緊急の徹夜仕事

09-20
●引き続き、現代キーワードQ&A事典の作業

09-19
●こんなの、どうでしょうね。現代キーワードQ&A事典 キーワードは、Vチップと耐震強度偽装だけ、サンプルページができています
●原稿書き。夕方、打ち合わせでメディア総研。原寿雄、柴田鉄治、桂敬一、丸山重威、野中章弘、岩崎貞明、坂本衛。柴田・岩崎を除く5人で四谷三丁目角2階の「香港食堂」。ビールのあと紹興酒をボトルで2本。原寿雄(共同通信の編集主幹から86年社長。その後、民放連放送番組調査会委員長、放送と青少年委員会委員長など)はじめ、私も含めて全員が現在のマスコミ状況に極めて深刻な危機感を表明。あれこれと熱い議論。原は「いまのテレビバラエティを見てニヒリズムを感じるんだ」というからも、坂本「ああ、それは今のつくり手に、これをニヒリズムだと感じる視聴者もいるんだと知らせて、考えさせなければ。GALACあたりで書くべきですよ」(その後、編集長の小田桐誠に伝え済み)
要するに、メディアは、あまりにも何も考えていない。「たとえば」と坂本が言ったのは「私は高校まで油絵を描いていた。絵の具を溶くテレピン油やペトロールてのは、メディウムmediumで溶剤・仲介物・媒介物ですよね。ラテン語のmidus(中央・中間の)が語源で、middleもmedianもmedia(媒体・メディア)もそうでしょう。で、テレピン油に色が着いていたら絵の具を溶くのに困るから、これはなるべく無色透明じゃなければならない。で、それと同じで、いまの若い記者たちは、自分たちは無色透明じゃなきゃならないと信じ込んでいるのが少なくないんですよ。たとえば小泉純一郎が何かいう。それをそのまま、またはせいぜい要約してほとんどそのまま、読者や視聴者に伝えることだけが、無色透明な自分たちの仕事だと。ところが、いまの世の中、そんなのは首相官邸がホームページやメルマガで自分でやりゃあいいんだ。メディアが介在する必要なんてない。わざわざメディアが伝えるならば、『こんないいことを言った』あるいは『こんな阿呆なことをいった』と伝えなければ、メディアが伝える意味などない。そう思ってない、つまりは電波塔やスピーカーの役目しか果たしていない記者が本当に多い。代議士の演説をえんえんと紹介したあと、『と、かくのごとき愚論を吐けり』と書いた、萬朝報のほうが、よっぽど健全ですよ

09-18
●ちょっと調子が悪い。先週末バタバタで、飲み食いしすぎて疲れたか。先週分のサイト更新しばらくお待ちを

09-17
●理清蘭の荻ジジイこと荻原道男の百箇日《ひゃっかにち》法要というか、実は偲ぶ飲み会@かわうち。一家4人で。夜、とても調子が悪い
以下は9月末時点での追記です。荻原道男に最後に会った翌日に書いたが、サイトには載せませんでした
2006-05-25
●ひたすら原稿書きを5時すぎまで。その後に、ジジイを厚生年金病院に見舞う。その前に髪を切りにいくという家人と、5時45分パーマ屋の前で待ち合わせ。の予定が、例によって「20分遅れと和美ちゃんから電話。響の並びのカフェ・ド・クリエにいる」と連絡あり。和美が時間通りに来た験《ため》しはないから、やっぱりとチンタラ出かける。喫茶店では神楽坂の通りに向かって並んで座り、知り合いが通るかと眺めていたが、案外通らないもの。頃合いを見て病院へ行くと、病院前で和美と会う
●ジジイは6階ナースセンターの前の6人部屋、いちばん手前に寝ていた。点滴と酸素吸入を装着。すっかり痩せてしまい、キョロッと目だけが目立つが、目に力はない。粋に短くしていた髪の毛が伸び、妙な感じ。3人で行ったからちょっと驚いた様子。少し離れたところに立った和美を、すぐにはわからなかったらしく「お客さんがいるの?」。睦美が、ベッド脇の小さなペットボトルを差し、和美に「炭バサミでこれをはさんで飲むんだよ」(前回そうしていたそう)と説明すると、「飲めねえんだ。うまくねえ。煙草も吸う気がしない。どうしようもねえ。あーあ」というようなことをボソボソ。睦美「この点滴、ジンロがまぜてあるんでしょ」オレ「そう。お茶割りの点滴なんだろ」と冗談で返す。テレビが着けっぱなしなので「へえ、テレビを見てるんだ」というと、「病院のだ。水晶テレビ、家にもある」。液晶テレビのギャグか、ギャグではない思い込みか判然とせず突っ込み損ねたが、睦美「液晶テレビだよ」「ああそうか、液晶」。「夜は誰か来るの」と聞くと「さっきまでいた。そのへんにいないか。おかしいな」と周囲を捜すような素振り。ベッドの奧側半分に身体を寄せ、手前にペットボトル、メモ、赤ペンなどが置いてあるので「メモに何を書くんだ?」と聞くと、「いろいろだ。俺はダメなんだ。忘れっちゃうからな」。耳や枕元のあたりをしきりに気にするので、睦美が「これでしょ」とイヤホンを取ってやろうとしたが、何かに引っかかってなかなか取れず。ジジイは自分で酸素をはずして「あ、これじゃねえや。これ取るとオレ死んじゃう」と、これはギャグ。「それは鼻だよ。耳から酸素入れても、鼻にイヤホン突っ込んでもダメだぞ」と応える。病院は妙に温度が高く、暑がって心地悪そうなのが気の毒だった
●頭はハッキリしていたが、一目、夏が越せるとは思えない状況。身体のことは本人がいちばんわかっているはずで、こちらも「必ず治るから頑張って」などと白々しいことはいえない。といって、見ているだけでは間が持たないから、どうでもいいようなことを、そこはかとなく話す。ジジイも、サービス精神(この言葉は和美も帰り道に口にした)を発揮し、一生懸命しゃべろうとする。あまり話して疲れさせても具合が悪いから、キリのよいところで「また来るからね」と退室。最後に手を握った。帰り和美が「でも、会えてよかった。ずっと心配で気になっていたから」とポツリ
●3人で理清蘭へ行き、カウンターで夜11時前まで。京蘭と志帆が毎日カウンターに入っている由。ジジイのことは「行ってきたよ」とだけいい、形ばかりの見舞いを渡す。あとは子どもの話だの、先日和美が家に来て見た山梨ビデオの話だの、「仮面母子」の話だの。ジジイ初孫は90%の確率で女の子で2500gくらいになり、産まれそうなので入院したそう
●帰宅後、日大授業の準備(ブログを開設)
以上は9月末時点での追記です。孫に会えず残念だったね。ジジイ、お疲れさんでした。いろいろと本当にありがとう

09-16
●16〜17日、赤城神社の例大祭。毎年、ほぼ必ず雨が降ります。夕方、家内の母、娘とぶらりと出かける

09-15
●夜7時、放懇・藤久美子を送る会@新宿5丁目こと・こと。藤孝司(インデックス)・藤久美子(放懇経理)夫妻が、西宮に引っ越すことになり、その壮行会。いろいろとお世話になり、ありがとうございました。お元気で。次回は来年5月31日、ギャラクシー賞贈賞式で会いましょう(2人とも休みを取って手伝いに来る由)。出席は嶋田親一、隈部紀生、田村穰生、田代勝彦、入江たのし、石井彰、小田桐誠、岩根彰子、岩本太郎、以下事務局から中島好登、福島美子、久野明、伊藤環(新・放懇経理)、それに坂本衛。始まる前アクタスで、ちょっとした木箱入り陶製ペアカップをプレゼントに。包むのに5分もかかり、店ではもう乾杯が終わってた。和気藹々と10時半すぎの閉店まで。嶋田親一の手締めで解散。この店、昼はカレーライスとロールキャベツが名物らしいが、本日のメニューは、小エビアボガドアラルース、かつおニース風、鹿肉と梨のカルパッチョ、牛肉のパネグリーエ、京風だし巻き玉子、にぎり寿司三貫盛りお新香付き、デザート
●藤夫妻、岩本太郎、中島好登、坂本で二次会@火の音水の音。2時前帰宅

09-14
●11時頃、京都発の新幹線で帰京。車中で、岩谷健一のお父さんが亡くなり今日が通夜と連絡あり、行くことに
●14時半、半藤一利と田原総一朗の対談@ANA。「オフレコ別冊・昭和天皇と靖国神社」に掲載。おもしろい! 「4〜5年前まで一切話したことはなかった」という半藤の戦争体験(向島にいた中3のとき、昭和20年3月10日の東京大空襲に見舞われ、旧中川の平井橋付近で九死に一生を得た話。さらにその後、茨城県で二機のP51に狙われ、その場にへたり込んだところに機銃掃射を食らって、危うく死にかけた話)は一読の価値あり。
●さらに、『諸君!』2006年6月号の総力特集「ヒビ割れ始めた『歴史の鑑《かがみ》」新史料発掘 あの戦争の仕掛人は誰だったのか!? 伊藤隆(東京大学名誉教授)/北村稔(立命館大学教授)/櫻井よしこ(ジャーナリスト)/瀧澤一郎(国際問題評論家)/中西輝政(京都大学教授) 白熱の激論七時間 (1)ヒトラーに匹敵する独裁者は毛沢東(2)張作霖爆殺の犯人はソ連諜報員か(3)日中戦争に火を付けたのは中国共産党(4)未だ毛沢東の「理想」を擁護する人々(5)日本軍にもいたコミンテルンのスパイ(6)「アジア主義」「平和主義」「共産主義」が戦争を招いた(7)やはりマッカーシーは正しかった(8)インテリジェンス・ウォーは永遠なり(9)二〇四一年に「現代史」は修正される予定(以上は文春サイトより)で語られた謀略史観に、半藤一利と田原総一朗が「これが本当なら日本は自分で何も選択できず決定もできなかったアホな国ということになる。これは新しい自虐史観だ」と全面的に徹底反論。この手のプロパガンダまがいの珍説(それが証拠に、ユン・チアンの『マオ』という本にそう書いてある、などと論じている)に、本来であれば歴史学者がいちいち反論すべきでしょうが、どういうわけだが、みな沈黙している。これはよくない。反論するのも馬鹿バカしいと思っているのかもしれないが、そんな歴史学者の本は初版3000部とかいう世界。『諸君!』の部数とは桁違いで、『諸君!』は安倍晋三だの自民党・民主党の若手政治家なんかが、なるほどと思って読むのだと考えなければならない。半藤一利も、『オフレコ!第3号』に登場する保阪正康も、私は「昭和研究の良識派」だと思うが、彼らの声が打ち消されるようでは世も末です。昔、陸軍・海軍「良識派」の声が打ち消された歴史を、私たちは忘れるべきではありません
●18時すぎ、総武線(都営新宿線でも可)本八幡駅南口「昭和セレモニー/本八幡儀式殿」(どうでもいいけど、この画面「本八幡 葬儀」でグルグルすると出てくる。便利な世の中になったもんです)にて、故・岩谷健次郎氏通夜。喪主は岩谷とみいさん(健一の母)
●岩谷健一(ビジネス社の健康雑誌『Shakitt(しゃきっと)』編集長)は昔、熟年(というか老年)月刊誌『花も嵐も』の編集者だった。この雑誌は、文藝春秋の編集委員だった安倍隆典(『週刊文春』の「疑惑の銃弾」=いわゆるロス疑惑、三浦和義事件を取り上げた一連の記事の取材班キャップで筆者)が始めたもの。この文春の発売前日に、テレビ朝日『トゥナイト』が三浦インタビューを撮った(以後、三浦はテレビに登場しなくなり、この映像が1か月やそこらテレビを席巻)が、そのインタビュアーが高橋良典。良典《りょうてん》は田原総一朗の右腕で、私は大学の2年か3年のとき良典に会い、この仕事を始めたのです。で、あるとき平河町の某マンションで、安倍、良典、坂本の3人で会ったとき、高橋良典が「この雑誌はおもしろい」と『百歳万歳』という雑誌をポンと出した。安倍隆典が「ん?」とやや興味を示し、何日かたって「この前の雑誌、ああいうのができるとおもしろい。企画書を書いてよ」というから、私が最初の企画書を書いて提出した。これが、しばらくして、私が神楽坂に住んでいるので神楽坂にマンションを借りるという話になった。そこで雑誌のタイトルを200ばかり考え、『人生悠悠』に決まりかけたとき、顧問として加わった草柳大蔵が「安倍くん、それは『花も嵐も』だよ」といって題号『花も嵐も』に。その後、編集部が立ち上がり、神楽坂通りの瀬戸物屋「丸岡陶苑」の2階に引っ越し。そこに、大学出たてで、いや在学中だったか、アルバイトで来た編集者が岩谷健一であり、三谷日登美でした。いま、この2人は結婚して子どもが2人ある。ほかにも川谷昌弘はじめ、実にいろんな連中がいた(おーい、元気ならメールを寄越してくれ!)。
●この『花も嵐も』の創刊号を飾った草柳大蔵、扇谷正造、三鬼陽之助(「財界」創始者)の鼎談は、私がまとめました。土田麦僊「舞妓林泉図」が表紙で、その解説も、それから確かグラビア記事も私が執筆。その後、私はこの雑誌の扇谷番ということになり、扇谷対談「顔で笑って心で泣いて」を担当。これは昼間、紀尾井町の福田屋でやった。仲居さんが「先生、果物でも」とか「稲庭でちょっとおうどんでもお作りしましょうか」てな優雅な世界。なにしろ対談相手は「次は永井龍男さんでどうかな」(文化勲章!)というような大御所ばかりで、なかなか豪勢。扇谷は足が弱っているので、四谷駅に私が出迎えて、福田屋まで(!)タクシーに乗せるのです。いつかたまげたのは、こんなことがあった。対談の1か月ほど前に、相手の都合を聞き、福田屋のお帳場に私が電話して日時を決め、それを扇谷正造に電話で伝えた。で1週間ほど前になって、「来週いついつよろしくお願いします」と確認の電話を入れたところ、扇谷「きみ、そんな大事なこと、ハガキで寄越さなきゃダメじゃないか!」。忘れていたらしく予定に入れてなかったので、ご機嫌斜めだったのですが、「ハガキ」とはねえ。扇谷は昭和20年代に「週刊朝日」を100万部にした雑誌史上に残る名編集長なんだけど、さすがに60年代(1980年代後半)にハガキはないだろうと。言いませんでしたけどね。うちの娘が生まれた日と扇谷の奥さんが亡くなった日が同じで、そのことをお悔やみの手紙に書いたら「まこと人類のコンティニュティは」どうこうという返事をもらった。絵に描いたような亭主関白で、復員したとき涌谷(仙台)の駅に毎日通って待っていた奥さんに、「おう」としかいわなかった、それでわかるんだ、とかなんとかいってました。そのくせというか、だからこそ奥さんを亡くして本当にガックリ来た。直後の対談では思わず嗚咽を漏らすといふうで、その後、奥さんのことを書きませんかと何度も勧めたが、「とてもそんな気になれない」といううち、ご本人の身体がガックリ来てしまった。立川の病院に見舞ったとき、近くに高島屋があったから、細々したものでも入り用なとき商品券がいいだろうと思って持っていった。すると、薄っぺらい包みだから「きみ、これはお金ですか?」と聞く。金なら突っ返すつもりに聞こえたから「いや、違いますよ。ご心配なさらずに。ちょっとした優待券みたいなもんです」かなんかいって置いてきたことがある。頑固でケンカっ早い爺さんで、とてもおもしろい人でした
●実は『花も嵐も』については、まだ1冊の本になるような、ものすごい話があるのですが、これは別の話。いつかまた別なときに。そういうわけで、この通夜には、ビジネス社関係のほか『花も嵐も』関係がいた。そこでよりあい処「庄内」に移動して飲む。高橋良典、栗田茂伸ほか……、わっ、名前をメモした箸袋が出てこない。出てきたら書きます。松本丈司とは家が海老名だかどこだか遠いので、残念だが、通夜振る舞いの後で分かれる。0時頃帰宅

09-13
●琵琶湖塾。ゲスト講師は佐々木かをり(株式会社イー・ウーマン代表取締役社長。コミュニティーサイト「イー・ウーマン」を開設。フジ「とくダネ!」コメンテーター)
●田原は佐々木かをりという人を知らなかったらしく(私もよく知りませんでしたが)、始まる前に「終わり10分くらい総裁選の話をする? みんな聞きたがっているんじゃない?」なんて(佐々木も聞いている段取り打ち合わせで)いうので、「ええっ? 時間ないですよ。まあ、流れがそっちのほうにいけば。せいぜい5分」とか適当に応えておいた。ところが講演が始まると、こりゃおもしろいと思ったらしい。質疑応答では佐々木と田原で会場をいったりきたりして盛り上がり、政治の話はナシ。あとで「おもしろいね、佐々木さんは」と何度か言っていた。その後の塾生有志と実行委員を囲む車座集会でも、引き続き議論。雨にもかかわらず、会場の入りも落ちることはなく、佐々木かをり目当ての当日参加も十数人やそこらいたそうで、よかった。佐々木さん、お世話になりありがとうございました
●その後に琵琶湖塾の通称裏塾こと単なる飲み会。参加者は、森川学、駒井久子(母)、駒井千代(姉、運営委員長)、駒井美代(妹)、上羽みき枝、金子喜治、津田貞次、奥野修(県立大学)、矢野圭昭(同)、深井鉄平(県庁企画調整課)、辻勝郎(同)。最長老実行委員(たぶん)の上羽みき枝は入院したとかで前回はお休みで、なんか弱気なこといってるので、「何いってんの。あれこれ気に病むのが病気の元」と励ます。いちばん最初の滋賀県側担当者・深井鉄平は「今度、琵琶湖塾の担当から外れてしもうた。自分が調整課から異動になることはありうると思っていたけど、調整課にいながら担当が変わるとは思ってへんかった。今回から、個人的に参加してますわ」と。とりあえずはお疲れさまでした(今後の個人参加のほうが疲れるかな)。その後、深夜0時すぎ大津プリンス入り、一泊

09-12
●17時、某氏を励ます会の打ち合わせ@日本記者クラブ(原寿雄、桂敬一、藤森研、丸山重威、岩崎貞明と)。30分ほどで、次があるので退席
●18時すぎ、Gyaoマガジンの連戦姉妹対談@渋谷USENビル。テーマはNHK
●坂本が構成などを手伝った田原総一朗著「憂国論」(朝日新聞社)が発売になりました

09-11
●11時、日刊スポーツ編集局文化社会部の柳田通斉の取材を受ける@神楽坂ジョナサン。地上デジタル放送問題を10月7日付の芸能面「テレビライフ」という連載で取り上げるそうです
●13時〜16時前、「蒲田行進曲〜城崎非情編〜」(作・演出つかこうへい、出演は錦織一清、黒谷友香、風間俊介、佐藤アツヒロほか)の舞台稽古@青山劇場。帰り、ひごの屋で家人と飲む。19時すぎ帰宅
●風間俊介は熱演といっていいが、小劇ならともかく、青山劇場だとセリフが通らない(ボソボソぶつぶついって聞こえない、または、まくしたてているが何をいってるのか非常に聞き取りにくい)役者が何人もいて、大丈夫かと心配になる。マイクを使った箇所もあったが、全編マイクでやるのかしらん
●稽古後、錦織、黒谷、風間、佐藤、つかの囲み取材。つかはジャニーズの面々につき「できる。自分が自分がと目立とうとするのではなく、ステージ全体のレベルアップを考えて動く。感心する。それが300人いるのだから、どうやるのか。ジャニーさんは天才だ」。「風間が『ときめき』という言葉でキレた。その演技では全然ときめかない、といったらキレて、俄然よくなった。それに影響されて、黒谷もどんどんよくなっている。芝居は築地でその日その日で仕入れて料理が変わるように日々変わる。冷蔵庫から出してきてチンしていつも同じというものじゃない」(この日も舞台稽古後、囲みの前に、台本の改訂1ページを役者たちに渡したそう)。人のことなどいえないが、つかはずいぶん年を取ったなと感じました。ジャニーズの若者たちについて語ったことは、私も同感。芸の世界全般を見渡して、彼らほど子どものときから鍛えられている若者はほとんどいないと思います(幼いときからピアノを日に何時間も弾いているといった特殊なケースを除けば)。そこらの劇団の若手とか落語家の弟子などとは訓練のされ方が違い、現場を踏んでいる場数も全然違うから、比較にならない。この意味で、ただのアイドル集団ではないと私も思います

09-10
●ぎゃっ! オフレコ別冊の靖国問題、脚注を書いていたら朝から夕方までの分が、操作ミスで消えてしまった(別の文書に上書きしていて、ワープロ文書をいくつか出していたのを消す拍子に、消してしまった)。ヤル気をなくし、気分転換に映画なんぞを見ることに

09-09
●1時半〜4時半、第14回『都市問題』公開講座「子どもたちの教育をどうするのか@日本プレスセンターに顔出し。<基調講演>小林道雄(ノンフィクション作家)、<パネルディスカッション>陰山英男(立命館小学校副校長、立命館大学教授)、川上佳美(NPO法人ニュースタート事務局)、西尾理弘(出雲市長)、宗像精(会津藩校日新館館長、前会津若松市教育長)、新藤宗幸(千葉大学教授・司会)。小林道雄は「オフレコ!」3号に、最近のキレる青少年事件について寄稿しています

09-08
●6時半、「潮」編集者と飲む会@西早稲田「かわうち」。阿部博、大浦静雄、泉腹話術師(下の名前をど忘れ失礼。名刺探して後で書きます)、東山法子、小堀栄之(末松光城は出張で欠席)、坂本で集まる。久しぶりに(ずっと練習を怠っていた)泉腹話術が出て、東山法子は身体をくの字、というより完全に二つに折って大爆笑

09-07
安倍氏 「戦争評価は歴史家に」 村山談話と一線画す姿勢(西日本新聞8日付け朝刊 東京報道部・阪口由美の署名記事)
●上の記事によれば、官房長官の安倍晋三は7日の記者会見で、《先の大戦について「歴史的な評価は歴史家に任せるべきだ」との立場を繰り返した。》《ただ、「植民地支配と侵略」を明示した村山談話への評価に関しては「細かい事柄については基本的には歴史家に任せていくべきだ」などと述べた。》
●記事が正しいとすれば、この安倍晋三の発言はおかしい。第一に、先の大戦における「植民地支配と侵略」という細かい事柄について、歴史的な評価を持たないか、または持っていても公表しない政治家や日本国首相などというものは、全然信用できません。いまさら60年以上前の出来事を謝罪する必要などないが、中国や朝鮮半島にはいろいろと迷惑をかけた、植民地支配は(同じことをやっていた英米仏露独その他からは文句をいわれる筋合いはないとしても)現地の人びとにとってはすまないことだった、植民地を取るための侵略戦争はよくないし、二度とやらないというような歴史認識・歴史的な評価は、いやしくも日本国首相になろうという政治家は、持っていてもらわなければ困る。そんなことは当たり前。それは歴史家にまかせるなんていうのは、政治家として無責任すぎます。それは、教科書にすら書いてあるような常識であって、隠す必要もない。そう思っていると公表しても、別に中国や朝鮮にへりくだることには全然ならない
●第二に、この発言は、小泉内閣の官房長官としての発言のはずだが、小泉純一郎首相の歴史的評価や歴史判断と合わない。小泉首相は「昭和の戦争は間違った戦争」「A級戦犯はA級戦犯」(坂本注 昭和の殉難者なんかではない)と公言している。小泉純一郎は、「その判断は歴史家にまかせる」などという姑息《こそく》なことをいって、逃げてはいない。この首相と官房長官の見解の違いは、おかしい。官房長官記者会見での発言なのだから、その違いについて突っ込まない記者たちは、もっとおかしいと私は思います

09-06
●原稿、PCメンテなど

09-05
●昼、「放送レポート」編集長と打ち合わせ@響。6時、田原総一朗と打ち合わせ@ANA。来春の現代メディアフォーラムのシンポジウム企画、単行本の企画、ある人を励ます会の企画、ギャラクシー賞報道活動部門のPRなどをあれこれ相談
●田原は「やっぱりテレビはよくないよ。いま、子どもがすぐ切れる事件が頻発しているでしょ。バラエティでもお笑いでも、テレビがすぐ切れるギャグやシーンを連発している。『すぐギレごっこ』をやっている」と。まあ、そうなんですが、田原総一朗自身も「朝生」や「サンプロ」で、「ん? なに怒鳴ってんの?」と思うときがありますけどねえ(笑)。いつか見たのでは、番組のオープニングか何か出演者が横に並んで「さあ、これから始まります」というとき、たぶんADがカンペを出したのに、「そんなのダメだ」とか何とか田原がいった。視聴者はカンペなんて知らないから、なんだかわからないが、田原がカメラ脇にむかってキレたとしか見えない
●いずれにせよ、いま、出来事をゆっくりかみ砕いて説明する番組に、視聴者がついてこないという問題が生じています。田原によると、「これまで500万人が見ていた番組で、100万人がついてこなくなると、視聴率8%が6%に落ちたって話になる。これは番組の存続に関わってくるわけだ。本ならば、2万部売れたのが1万5000部でも出すことはできるが、テレビは番組を出せなくなる」

09-04
●10月刊行予定のオフレコ!別冊(仮タイトル)「昭和天皇と靖国神社」メイン部分の原稿up
●6時NHK出版・高井健太郎、山本京子と打ち合わせ@神楽坂ジョナサン。家人と娘がボードビルの芝居(「アパッチ砦の攻防〜戸惑いの日曜日〜」@池袋サンシャイン劇場)にいくというので、息子と「りゅうほう」で焼きそば。家人と娘は芝居がはねた後、佐藤B作、あめくみちこほかと飲んだ由。あめくは家人と高校の同級生で、もう一人千鶴と悪たれ女高生三人組を作っており、造反有理がどうたらこうたらという芝居をやった(四半世紀ほど前の話ね)。ちょっと前、夫婦でTBS花まるに出たそうだが、見逃しました

09-03
●原稿書き

09-02
●原稿書き

09-01
●原稿書き
●本日から坂本が委員長を務めるギャラクシー賞報道活動部門の受付が始まりました。同部門の選考対象は、テレビやラジオにおける報道活動のうち、(1)一定期間の放送を通じて、キャンペーン報道、複数局が参加協同する報道、系列による総力報道など、特定の番組枠を越えて継続的に取り組んだ報道活動、(2)単体の番組としては完結していなくても、社会性・時代性のある画期的なスクープ報道、長期にわたる優れた調査報道、フリーランスによる特定のテーマ報道、番組コーナーを活用した報道活動など、です。以上を行った地上放送局、地方局、独立U局、衛星局、CATV局、ラジオ局、番組制作プロダクション、フリージャーナリスト、その他団体などからの応募を受け付けます
 とくに、地域の放送ジャーナリズム活動、既存メディアがあまり取り上げない問題に光を当てる報道、さまざまな制約と格闘しながら信じる主張を貫く報道、既存メディアの枠組みを打破し自らの新しい可能性を追求する報道などを、丁寧に見ていきたいと考えます
 みなさまからの多くのご参加を賜りますよう、お願い申し上げます。
一応、25日が締め切りです。詳しくは放懇サイトの次のページをご覧ください
ギャラクシー賞の概要
ギャラクシー賞報道活動部門の応募要領
ギャラクシー賞報道活動部門の参加申込書(PDF文書)
前年度(2005年4月〜2006年3月)の受賞作品
ご自分の関わった報道活動が、ギャラクシー賞報道活動部門にエントリーできるかどうかがよくわからないという方は、遠慮なくメールで坂本までお問い合わせください(ページ下部の[Mamoru SAKAMOTO]をクリックすればメールが開きます)

08-31
●2時半嵐コンサート@横浜アリーナ。今回は家人・娘と3人で。早めに出て新横浜プリンス胡弓で食事のつもりが行列ができていたので、同じフロアの和食居酒屋でランチ。白波瀬傑とちょっと話したあとボックス席の通路で会ったオバサンが、どっかで見たことあると思ったら、小学館「ちゃお」の小野綾子でした。いきなり「ブログに書くなよ〜〜!」というから、今こうして書いております。前回会ったときは着物姿にめかし込んでどっかの女将さんみたいだったが、今回は、まフツーのマスコミ関係っぽい感じ。4時半すぎ、途中で抜け出し新宿へ戻る
●6時ギャラクシー賞報道活動部門委員会@放送批評懇談会事務所。出席は、藤久ミネ(選奨事業委員長)、麻生千晶、碓井広義、上滝徹也、小林英美、坂本 衛(報道活動部門委員長)、露木 茂、堀木卓也(同副委員長)、山田健太、山室英男。欠席予定は、田原茂行。6時にお弁当。6時半から1時間半ほど討議。これについては別ページを作りますのでご覧ください
●長老の皆さんが先に帰られた後、碓井広義、小林英美、堀木卓也、山田健太、中島好登(事務局)、福島美子(同)で中華・東順永
●【追記】山手線に乗っていたら代々木駅に着いた午後5時20分頃、電車が動かなくなった。車内アナウンスは「大きな地震があったので点検中」という。ひどく不親切な情報。だって、山手線管内で震度3というときは、たとえば宮城県で震度6とか紀伊半島で震度7ということはありえますので。そこで携帯ワンセグを見るとNHKが速報中で、震源は東京湾、最大震度は横浜で4、品川あたりで揺れが強かったとしてもせいぜい3とわかった。こういうときはワンセグは明らかに便利。ま、ラジオを持っていても同じ情報は得られるし、地下鉄内ではお手上げですが。年初にワンセグ携帯を入手して、初めてまともに役立ったと実感できた第1号だったので、追記しておきます(待ち合わせのときW杯を見たりしたが、引いた画面ではボールの行方が定かでない。ゴールキックなんかで空中にボールがあるときは、玉が見えない。ラジオ代わりにはなるけれども)

08-30
●民放連・本橋春紀から、第10回報道記者研修会(総合テーマ「報道の自由と責任」、11月16日(木)午後1時〜17日(金)午後2時40分(予定)@晴海グランドホテル)のパネルディスカッションに出てほしいと依頼あり。喜んで出席と返答

08-29
●原稿

08-28
●原稿
映画「ゲド戦記」、原作者がHPに批判的「感想」 どうでもいいけど、ホームページを「HP」と略すのは感心しません。で、この映画については試写会を見て、当欄でもちょっと書きました。感想の一部はネタバレにつながるので「追ってまた」としておきましたが、原作者がここまでいっているなら、もういいでしょう。07-06の項【ここにいったん書いた文章、削除します。映画公開後、しばらくしてから再録することに】で削除した部分は、以下の通りです
●ただ、どうにも困るのは、世界の辺境からだんだんと均衡が崩れ、世の中がおかしくなっていき、ゲドがアレンを伴ってその原因を探り、世界に開いてしまった穴を元に戻す困難な旅に出るのに、映画では、その穴というか原因は、ゲドがかつて暗黒の迷宮から連れ戻し、のちにゲドを救ったテナーの家から歩いていけるご近所にあった!という点。これは、ちょっとまずいというか、ストーリーが破綻しているといわざるをえません【削除部分ここまで】
アーシュラ・K・ル・グウィンの映画評は的確だと思います。「物語のつじつまが合わない」のも、私の感想と同じでその通り。原作と映画はまったく別ものである(これはこれでいい)と思っているらしいのも、大人の対応で結構。ミヒャエル・エンデは訴訟を起こしましたからね(ま、無理もないとは思ったが、原作者にも打ち合わせ不足の責任はある)

08-27
●突然ですが、田中康夫に会った8月12日、坂本が提案した単行本出版企画はこんな感じ(一部、坂本周囲の意見も入れてあります)。ちょっと見ていただければ幸い
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(仮タイトル)田中県政5年10か月の「事実とデータ」
──田中康夫・長野県政の通信簿or採点表
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《コンセプト》
5年10か月長野県知事を務めた田中康夫は、長野県で何をやり、また、何をやろうとしたのか。田中の政策を100本ピックアップし、その内容、着想のきっかけ、狙い、事実経過、成否を見開き(または見開き二つ4p)単位で紹介する。それら政策には、着実に実現できたもの、そこそこ道筋をつけることができたもの、問題があってうまくいかなかったもの、国や議会の反対で承認されなかったもの(提案だけに終わったもの)などがある。その成否を理由を分析して記す。また、田中知事本人?+専門家2人?による採点表を付す(←この項、考え中)。以上によって田中県政を総括する。
《ここがキモ!》
「田中康夫のアイデアはよかったが、やり方がまずかった」という人が少なくない。しかし、政策A、政策B、政策C……それぞれについて「アイデアのよさ」と「やり方のまずさ」を分析した人はいない。そして多くの人が指摘する「やり方のまずさ」とは、ことごとく議会と対立した、県政に停滞をもたらした、人事が悪い、独断専行で付き合いきれん、万事子どもじみてるといった、政策A、政策B、政策C……とは直接関係ない問題であるように思える(注 以上の批判の多くは、実は小泉批判と共通であることにご注意)。ならば「田中康夫を支持できない」という理由で「政策A、政策B、政策C……」を捨てることは、私は馬鹿げていると思う。この本は、田中康夫の「政策A、政策B、政策C……」を事実のみに基づき冷静に検証(田中の理念や他者への批判、独特な言葉づかいなどはなるべく排除し、事実で勝負)して、よいものはよい・ダメなものはダメといい、何かを改革しようとするすべての人と組織、とりわけ全国自治体関係者の参考に供したい。
《想定読者層》 大学生〜60代男女。とくに各方面でバリバリ仕事をしている、しなければならない人びと。長野県民、全国行政関係者
《体裁・価格など》 四六判、上製、1500円以下
《部数》 目標3〜5万部以上
《取り上げる政策の例》(順不同、取り急ぎ思いつきで書いているので重複などご容赦を)
脱ダム、河川浚渫、里山整備、間伐、投資的経費の削減(平成17年度に対14年度比で公共事業費40%削減、県単独事業費半減)、職員数削減(4年で585人)、給料の減額(3年間5〜10%減)、借金削減、メンテナンス型公共事業への転換、木製ガードレール、コモンズ創出、外郭団体の見直し、入札制度改革、長野県技能評価認定制度、賑わいクリエーター育成塾、"信州"ブランド戦略、観光アクションプラン、トイレの長野モデル(便座[トイレ]のあり方研究会便座長 田中康夫)、長野県原産地呼称管理、温泉表示認定制度、「信州あんしん農産物」シール、福祉サービス第三者評価、信州“はぐくみ”プラン、教員の資質向上のためのアクションプログラム、30人規模学級、おはなしぱけっと号、障害者支援、高齢者と幼児合体施設、信州ケムダン(煙断)運動、県有施設の敷地内全面禁煙、県庁脇喫煙小屋、動物の飼い主探し、「5直し」と「8つの宣言」、信州・フレッシュ目安箱、県庁職員の市町村派遣研修、職員の独自任用、住基ネット侵入実験、五輪帳簿調査、脱記者クラブ(表現センター)、車座集会、ガラス張り知事室、着ぐるみ活動、知事の名刺などなど
《構成の例》(たとえば信州型木製ガードレールなら)
木製ガードレールって何?/きっかけ(なぜ導入したか)/事実経過(いつ話が持ち上がり、強度実験を繰り返し、製作依頼、実際に何か所で設置うんぬん)/その効果は(場合によるが、安い! オシャレ! 県内産業育成になる。環境に優しい)/評価★★★★☆(××県でも研究や製造を開始)てな具合で、写真の一つもつけて見開きにまとめる。これを100コつくる
●で、田中康夫からは「過日の御提案、是非、実現しましょう。××さんのところで行いますか、どうしますか」と大乗り気のメール(8月15日)。まだ出版社未定なので、この企画、ぜひやりたいという出版社があれば坂本までご一報ください

08-26
●雑用あれこれ。6時、小林道雄夫妻と「魚や一丁」新宿三光町店。子どもたちの問題、明治再考、靖国などあれこれ。9月9日に小林道雄が基調講演を務めるシンポジウム「子どもたちの教育をどうするのか」があるそう。興味がおありの方はぜひ。無料ですが、申し込みが必要です。以下、主催者サイトから転載
(財)東京市政調査会 第14回『都市問題』公開講座「子どもたちの教育をどうするのか」
日 時:2006年9月9日(土)13:30〜16:30
場 所:日本プレスセンター 10階ホール(〒100-0011東京都千代田区内幸町2-2-1)
<基調講演> 小林道雄 氏(ノンフィクション作家)
<パネルディスカッション> 陰山英男 氏(立命館小学校副校長、立命館大学教授) 川上佳美 氏(NPO法人ニュースタート事務局スタッフ) 西尾理弘 氏(出雲市長) 宗像精 氏(会津藩校日新館館長、前会津若松市教育長) 新藤宗幸 氏(千葉大学教授)<司会>
参加費:無料 参加申込みはこちら
申込期限:2006年9月1日(金) ※満席となりしだい締切らせていただきますので、お早めにお申込みください
お問い合せ:東京市政調査会 研究室 TEL:03-3591-1261
◆いま、子どもたちは病んでいる。しかし、それは大人社会の投影ではないだろうか。“縦社会”“格差社会”がいわれる中で、過大なストレスが子どもたちを襲い、心を傷つけ、子どもたちを孤立させがちである。次の時代を担う子どもたちを、家庭・学校・地域はどのように育てていくべきなのだろうか。今、原点に立ち返って、子どもたちの教育のあり方を考えてみたい。

08-25
●夕方5時すぎ〜アスコムと「オフレコ!3号」「封印された言葉」の打ち上げ@西早稲田かわうち。出かける直前、高橋克佳から電話が入り、ANAで打ち合わせ中に通りがかった田原総一朗につかまり、別の打ち合わせ終了を待って田原と話をしなければならなくなった、と。ちんたら6時前に行き、7時すぎ高橋克佳到着。小一時間して小林英史、谷口暢人も来る。11時まで、お疲れさんほか新企画(オフレコ臨時増刊号「靖国問題」ほか、日本外交の本、小泉総括本などあれこれ)の相談など。小林英史はホッケドー出身でもないのにアイスホッケーを、谷口暢人は滋賀出身で他のスポーツは歯牙にもかけずサッカーをやっているそうだが、高橋克佳は「スポーツなんて身体に悪いことやるか」という主義
●夏休みで学生も来ないし暇というので、ゆっくりできると思って「かわうち」にしたのだが、6時すぎに学生の伝令が一人来て10人で夕食を食べたいといい、その後別の12人の学生集団が予約なしに来て、さらに7人くらいの客、二人連れの客という具合で、なんと満員に。あいにく板前の大輔が今日から夏休みに突入し渡部夫妻+その息子では到底対応できず、ピンチヒッターのホール担当として急遽うちの奥さんを呼び出す。あおりで夕食お預けとなったうちの息子もかわうちに呼び出され夕食。帰ろうとした息子に高橋克佳が「こっちで飲もうよ」と声をかけてくれた。11時すぎ看板を下ろし、渡部夫妻「いやあ、今日は疲れた」と、また飲む。1時前帰宅

08-24
●NHK朝ニュース「おはよう日本」が7時台冒頭「子どもの安全」を特集。シュレッダーに幼児が手をはさんだ事故につき、例によって「国は何をしていたのか?」という論調で、経済産業省は「この種の事故があれば1週間以内に報告せよ」と通達していたが機能せず、と伝えました。しかし、「家庭にあるもので子どもが指を損傷した事故」の原因で、いちばん多いのがシュレッダーなんて馬鹿げたことは、断じてありえない! 統計があるかどうか知らないが、多くの事故はドア、ドア状の(家具などの)扉、包丁やハサミ・カッターその他刃物類、クルマのドアや窓などが原因で起こっていることに、疑いありません。で、経産省はクルマのパワーウィンドウによる事故も1週間以内に報告を求めているのか? いちばん多い車種は、やっぱりトヨタ? 家のドアはどこが管轄? 国土交通省? 学校のドアは教育委員会? 保育所は厚生省? 包丁やハサミはどう? 剃刀は?
●日本国のみなさんに(マスコミにもメーカーにも)聞きたい。こういったものが引き起こす子どもの事故は、すべて中央官庁が関与しないと、なくせないんですか? そんな奴隷のような発想は、いい加減にやめたら? 第一に悪いのは、危険なものを幼児の手に触れさせるところに置いた親ではないのか? メーカーの設計も悪いといえばいえるが、そんなのはコストと天秤。ベンツの窓には挟み込み防止機構がついているが、安いクルマにはついてないというだけのこと。メーカーと、せいぜい業界団体が責任を持てばよい話。なんで経産省が幼児の指の太さを測らなければならんのだ? そんなもの自分たちで測れ! すべてのシュレッダーおよび「家庭内で子どもが指を切りそうなも製品すべて」の安全性について役所に責任を持たせるならば、この国の官僚支配を改めることはできない。国と地方の借金1000兆円といういま、肝心なのは官僚から仕事を取り上げることであって、官僚になんでもかんでもまかせることではありません。そして取り上げるからには、私たちが自己責任を負わなければならない
●ところで、いつか東急ハンズでハサミ型シュレッダーを買い、家で「いいだろ、これ」といったら無視された

08-23
●昨日は、昼食をみんなと食べるつもりが雑用あれこれが終わらず、結局4時半すぎ放懇。世界堂には寄るヒマなし。GALAC編集長小田桐誠(いつぞや自転車に乗っていて歩行者と衝突、負傷したと聞いていたが、まだ傷は残るが復活した由)、同編集委員岩本太郎が校正作業中。青木貞伸の古い資料大3箱を小3箱に整理し直し、自宅へ送る。残り箱二つと紙袋一つは次回。放懇の経理担当だった藤久美子が、夫君の転勤にともない9月下旬に西宮に引っ越すというので、壮行会を提案(9月15日7時〜放懇そば「ことこと」=場所は旧「秋田っ子」)
●8時、小田桐、岩本、中島好登、福島美子、久野明、坂本で夕食兼飲み会@東順永。新宿通りに新しい店を出したそうで、ご主人とおかみさんそちらにいるらしい。ピータン豆腐、紙豆腐、空芯菜炒め、水餃子2、湯葉セロリ2、白身魚炒めあんかけ、ザーサイ、ビーフン2、紹興酒ボトル2+氷セット、生ジョッキ6で一人2500円は、まあ安い。芥子油をくれといったら、おかみがいればボトル容器で出すのだが、小皿に分けて寄越す。紙豆腐や水餃子にちょっと(本当にちょっぴり)つけるといけます。芥子油具有強烈的揮發性與刺激性、所以吃入口中會有一股強烈的刺激氣體從口腔衝到鼻腔、再把人■得眼涙直流。芥子油也有很強的殺菌能力、但是並不能殺死所有的寄生蟲與蟲卵(■=口へんに倉)
●CSで「明治大帝御一代記」をやっていた。1957年頃から嵐寛寿郎が主演しした明治天皇シリーズ(これ以後、京都の右翼は嵐寛《アラカン》に最敬礼するようになったとか)を、大蔵貢が明治百年記念で再編集し1本にしたもの。シリーズ各編は見たことがあるが、これは初見。写真や絵で伝わる明治天皇、西郷隆盛、伊藤博文、乃木希典などに、登場人物がまずまず似せてある。海戦シーンはミニチュアでどうしようもないが、陸戦シーンはとにかくエキストラが多くて豪勢。黒船が来たと江戸に伝えに使者が走るシーンに20頭近い馬が走る、西南戦争で北上する西郷軍に続々と兵が合流するシーンでは見えなくなるまでホントに長蛇の隊列が続く、という具合。軍歌と詩吟が盛んに挿入され、田原総一朗著「封印された言葉」の冒頭に出てくる「子らは皆戦の庭に出ではてて翁や一人山田守るらむ」も吟じられる
●夏休み前、日大放送学科の授業で、3〜4年生が歴史をよく知らないようなので「1894日清、1904日露、14第一次って10年おきだから覚えておけ」といったのですが、まあ、こんな映画でも見れば、日本がいつどこで戦争したかわかる。日清戦争では平壌(朝鮮)で支那軍と戦い、日露戦争では旅順(中国)でロシア軍と戦ったわけだから、「朝鮮や中国にいた日本軍は何なのだ?」というときは、もちろん「朝鮮にいた中国軍は何なのだ?」「中国にいたロシア軍は何なのだ?」といわなければならない。ところが、この明治の戦争と昭和の戦争は、連続はしているが段階があり、ある段階から性格が大きく変わって、引き返し不能の大敗戦に至るわけです。とくに若い人たちには、そういうことをしっかり考えていただきたい

08-22
●たいへん長らくサイト更新をサボっていて、ごめんなさい。10日分を一気にupしました
日本大学 芸術学部 放送学科 「放送特殊研究V」ブログ「テレビ報道を考える!!」で、子どもたちが暑い中頑張っておりますが、いまいちお客さんが集まりまっていないようです。ぜひ覗いていただき、感想コメントの一つも書いていただけるとありがたいです。よろしくお願い申し上げます
ギャラクシー賞報道活動部門募集のお知らせ今回は2006年4〜9月放送分で、受付期間は9月1〜25日。お知らせ・応募要項は8月下旬にテレビ局その他に送付する予定ですが、さわりのところだけ、一足先にお伝えします。ふるってご応募のほど、よろしくお願い申し上げます。坂本はこの6月から報道活動部門委員長を務めております)
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ギャラクシー賞報道活動部門
募集のお知らせ
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 ギャラクシー賞「報道活動部門」は、2003年、放送批評懇談会の創立40周年を記念して創設しました。
 私たちは、テレビやラジオにおける優れた報道活動を顕彰することで、放送が持つ社会的・文化的な意義やジャーナリズムとしての放送のあり方などの議論が深まり、放送ジャーナリズムが活性化することを願っています。
 ギャラクシー賞報道活動部門の選考対象は、(1)一定期間の放送を通じて、キャンペーン報道、複数局が参加協同する報道、系列による総力報道など、特定の番組枠を越えて継続的に取り組んだ報道活動、(2)単体の番組としては完結していなくても、社会性・時代性のある画期的なスクープ報道、長期にわたる優れた調査報道、フリーランスによる特定のテーマ報道、番組コーナーを活用した報道活動など、です。
 以上を行った地上放送局、地方局、独立U局、衛星局、CATV局、ラジオ局、番組制作プロダクション、フリージャーナリスト、その他団体などからの応募を受け付けます。
 とくに、地域の放送ジャーナリズム活動、既存メディアがあまり取り上げない問題に光を当てる報道、さまざまな制約と格闘しながら信じる主張を貫く報道、既存メディアの枠組みを打破し自らの新しい可能性を追求する報道などを、丁寧に見ていきたいと考えます。
 みなさまからの多くのご参加を賜りますよう、お願い申し上げます。
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●ギャラクシー賞報道活動部門募集のお知らせを執筆し、放懇にメール。午後、放懇に顔出しして片付けその他(田代勝彦専務理事の「きれいに片付けろ!」というキツ〜いお達しにより、この春から放懇事務所の段ボール箱掃討大作戦が展開中で、編集関係の資料と青木貞伸関連資料が段ボールにブチ込まれ、エレベータホール(事務所外)に積み上げられて、捨てられる寸前)
●世界堂で額縁を二つ買う

08-21
●午後、GALAC原稿書き。9月6日発売号の表紙・森光子のグラビア。撮影を含めて3時間ばかりあれこれ聞いたが、いっぱい聞きすぎて、まとめがたいへん

08-20
●潮原稿書き。ほとんど出来。明日午前中、ちょっと手を入れて送稿。GYAO Magazine9月号原稿をチェック
●田中康夫と電話で話したら、9月2日か3日から3週間弱、イタリアその他に旅行とのこと。テレビ出演はその後で受けるようです。本については大乗り気

08-19
●今日からしばらく家族が家人の実家へ行き、一人ゆったり生活
●潮原稿書き。レバノン空爆について。パレスチナ問題は何度か書いているが、シリア、レバノンの地勢と歴史を勉強し直したら、えらく複雑で時間がかかる

08-18
アスコムで『別冊オフレコ!』の出版が決まり、どーんとデータが届く。かかえている仕事を終えたら着手。なんとか月内にやっつける予定
●片付け、資料整理ほか

08-17
●夕方から、かわうち。NHK出版図書編集部・高井健太郎、広告部・山本京子と。単行本企画の話ほかあれこれ。談論風発

08-16
●昨日午後の田中康夫からのメール。◆首相靖国参拝に関する新党日本代表のコメントをお送りします。先程、全国戦没者慰霊式典で、新党日本代表として首相、衆参議長以下、8番目に献花しました。◆A級戦犯合祀問題に留まらず、戊辰戦争、西南戦争を始めとして、日本に暮らす者同士が戦った悲劇の、勝者のみが靖国神社には祀られている。生きとし生ける者を尊ぶ日本の精神とは裏腹な、言わば“勝てば官軍”の理屈が、国際社会に於いても理解されるのかどうか。こうした点に関する冷静な国民的議論も行われぬまま、首相参拝が8月15日に強行されたのは極めて遺憾である。「公約」だから、と強弁するのなら、世論が二分する巨大公共事業も首都機能移転も道州制も消費税も、全ては首相の一存で決定出来る話となり、民主主義もへったくれもなくなってしまう。新党日本は、一時の感情で国運が左右される事態を危惧する。
●劉霆からは、いろいろ話ができ楽しかったとメールをもらう。「太平洋戦争前、あの戦争に勝ちそうにもないと思った人が多かったにも関わらず、それを阻止できなかった理由を日本人は考える必要があると思います。それは戦争責任論より、重要ではないかと思います。」「私は大多数の日本国民は“プリンスだから、近衛を選ぶ”という社会から、脱却してほしいと願っています。よい結果も悪い結果も最終的に日本国民は背負わなければなりません。反対に中国も同じです。」

08-15
●台所回りを磨くなどちょっと手伝って帰宅
●小泉純一郎が予定通り靖国神社参拝。行くか行かないか「そのこと自体」は大した問題じゃない、どうでもいいが、小泉の言っていることは実に子どもじみていると思います。
●日本の戦争指導者の遺族が、うちのじいさまは英雄だった気取りで、小泉よくやったというのも実に見苦しい。「A級戦犯」「死刑判決」を受け入れないのは勝手だが、日本の戦争指導者の責任は、今なお消滅などしていませんから。たとえば昭和20年7月26日にポツダム宣言が出てから受諾・敗戦までわずか3週間で、日本では20〜30万人やそこらがムダに死んでいます。このことの責任を認めた戦争指導者を、私は寡聞にして知りません。東條英機は広島に原爆が落ちた日、「これはいかん。おまえたちはすぐ疎開の準備をしなさい」と妻と娘にいったと伝えられています(林逸郎編『敗者』二見書房、山田風太郎『同日同刻』ちくま文庫(←すべての方にお勧めします。とくに学生諸君は必読!!私が持っているのは文春文庫版)。東條英機は、戦陣訓(昭和16年1月。「恥を知る者は強し。常に郷党家門の面目を思ひ、愈々奮励して其の期待に答ふべし。生きて虜囚の辱を受けず、死して罪禍の汚名を残すこと勿れ」の項が有名)を出し、つまりは「お前たちは捕虜になるな。死ね」と兵士たちを導いた戦争指導者の一人。昭和10年関東憲兵司令官、12年関東軍参謀長、15年陸軍大臣で、16年太平洋戦争開戦時の内閣総理大臣兼陸軍大臣兼内務大臣、19年には参謀総長(陸軍トップ)でした。恥を知る者とは誰のことだ? と私は思います
●「今日の日本の繁栄は、太平洋戦争に散った戦没者や犠牲者の上にある」というよく聞くセリフも、ちょっと待ってくれと思ってます。歴史に「if=もしも」はないというが、関東軍が満州国境から出ず、満州国だけを守り続けたら、どうなったでしょうか。ヒトラーのドイツとも仲良くせず、もっとうまくやったら、いずれは満州国から手を引き、朝鮮半島も台湾も独立させる(現地の人民・政府に返す)ことになったとしても、日本はもっと繁栄しているかもしれない。満州、朝鮮、台湾が平和的に独立して、旧宗主国をそれなりに重んじる親日政権ができていれば、今日の東アジアより望ましい姿になったかもしれないのです。「日本は、太平洋戦争で300万人以上の犠牲者を出さなければ、本当に今日の繁栄が得られなかったのか?」という疑問は、私はもっともな疑問であると思います。自国民を300万人も殺さずに日本と同様かそれ以上に繁栄している国が、地球上には存在しているからです
●戦没者を追悼するのも、平和を祈念するのもいい。私も神社に行けば二礼二拍手一礼して賽銭の50円も出す。しかし、やはり国が特定の宗教施設に関与するのは、よくない。靖国神社に神として祀る者のリストを国(役所)が作るのは、明確な憲法違反です(厚生省にいた旧軍関係者がリストを作って靖国神社に示していた)。先の戦争では子どもから老人までみんなが必死で戦い、多くの者が犠牲になったのに、犠牲者のうち「軍人・軍属などの戦死者だけが神様になる」という考え方は、私は好きではありません。それは「軍尊民卑」の考え方であり、今日の日本社会の「官尊民卑」に明確に受け継がれているからです
●柳田国男は、日本で神様になる条件は「恨みを残して死ぬこと」だという意味のことをいっています。神様にするのは、鎮魂といえば聞こえがいいが、その恨み、つまり怨霊を封じ込めることといってもよいわけです。まあ、日本は唯一絶対神のイスラム教やキリスト教とは違って、竈《かまど》の神様とか便所の神様とかもいるんで、別に神様にしても構いませんけれどもね
●それから、宗教的に分祀ができないというのは、別に絶対的な真理でも何でもありません。靖国神社がそう言い張っているだけのこと。「二礼二拍手一礼」も、正式な神道方式などとマスコミはいうが、明治になってからそう統一して決めたというだけのこと。これまた絶対的な真理でも何でもない。考えられる限りの宗教的儀礼を尽くして「こっちの神社に移ってください。お願いします」と神様に頼めばよいだけのことです。神様(東條英機の霊も)は日本国のことを考えて「ん、じゃあ移るとするか。みんなワイワイ騒ぐんで、ここじゃゆっくり休めんしな」と移ってくれると、私は信じます

08-14
●昼、父の墓参り@新横浜貴雲寺。新横浜プリンス「胡弓」で昼食。うちの家族は日吉でバラける。実家へ戻り、兄一家は用賀の嫁実家へ。私だけもう1泊

08-13
●夕方、奥沢の実家へ。大ご馳走。1泊
●私の母は昭和3年静岡市生まれですが、いつか東急ハンズだったかで「清水静岡名所交通鳥瞰図(昭和3年 吉田初三郎・作)」(1020×340mm 954ピース)というジグソーパズルを見つけ、こりゃおもしろいと思って届けてあった。これを引っ張り出してきて、みんなでやる。母は「三保のこのあたりでおじいちゃん(母の父)と釣りにいった」だの「一番町に魚を届けてくれていた誰某の家はこのへん」とかなんとか。兄嫁・恵子は「こういうのにはまると止まらなくなる」そうで、娘に「おかあさん、もう止めて寝なさい」といわれる。明け方までにほぼ完成

08-12
●10〜11時、帝国ホテルで田中康夫(8月31日まで長野県知事)と懇談。弁護士・清水勉、新党日本事務局長・平山誠(田中の秘書役)も。長野県本人確認情報保護審議会の今後の方針、その他について。平山誠とは選挙の話(勝手連が動いてくれたものの今回その票は少なく大部分は田中個人票。JAを敵に回してしまい、その締め付けが強烈だった。実質8日しか選挙戦ができなかったのも残念、など)。そこに現れた田中康夫は、たいへん血色よく、明るくさばさばした表情。まずは「お疲れさまでした」。審議会については、清水委員長も坂本も「私たちは長野県のため、長野の市町村のため、ひいては全国自治体、つまりは御国のために住基ネットなどの調査検討をしている。先日まとめた報告書も、全国自治体が参考にすべき貴重なデータ。本人確認情報保護審議会は、別に田中康夫個人のためや知事のためにやっているのではない。だから、従来通りたんたんと進めるのでよいのでは」という意見で一致。知事もこれを了承。「今後はどうするの?」と聞くと、当面は長野と東京を行ったり来たりしつつ活動し、すぐどうこうという計画はなさそう。こちらから、こんな本をつくるはどうですかと、一つ提案(詳しくは改めて)。ソニープラザで買い物をして帰宅
●6時半、劉霆(上海出身、筑波大学大学院卒)と一家(娘のみ体調を崩し自宅で休養)で夕食@西早稲田「かわうち」。仕事の話、靖国問題、中国人気質、映画についてなど、あれこれ語りあう。「かわうち」は9時には店を閉めてしまい、オーナー渡部雄三、板前・荻原大輔、バイト北沢くんも隣の席に来て、暑気払いでみんなで飲む。11時すぎ帰宅

08-11
●夕方へちまシネマヴェーラ@渋谷円山町ラブホ街。その後、近くの飲み屋。出席予定者は、吉本義人、内藤篤、斉藤敬之、勝倉宏次郎、片山一、村上龍司、臼井律郎、藤森隆、坂本衛。林武とお蓉は電話で話したが、さっき四国から佐野にたどりついたそうでパス
●シネマヴェーラでは「小津安二郎 生誕103年」を特集中で、今回見たのは「早春」。30すぎの夫婦(淡島千景・池辺良)の"金魚"をめぐる危機と、それを乗り越えて本当の夫婦になっていく姿を描く。1956(昭和31)年公開は、私の生まれる2年前。戦後復興が終わり高度成長が始まった頃の話ですが、サラリーマンの悲哀、孤独、しょうもなさを、かなり先取りして掘り下げている。小津は本質的にユーモア作家だということも、改めて感じる。浦辺粂子や杉村春子なんかが、実にいい味出しています。あの頃のサラリーマンは、ヒラだとネクタイをしていないんですねえ
●小津といえば「ローアングル」。これは日本家屋の畳の生活を映し出すのに最適というが、この「早春」では、駅の電車待ちのシーンを線路を隔てて低い位置から撮るシーンがある。理屈より先に、とにかく俯瞰がイヤで、低い位置から見上げるのが好きなんだ、と思える。小津アングルの話をするときは、アングルの低さだけでなく、カメラの固定、広角でも望遠でもない画角(レンズ)、構図に何を入れ込んでいるかを、合わせて考えなければ。面倒なので結論だけいえば、小津安二郎は、映像になにより「安定」(下が重く上が軽い絵づくり)と「奥行き」(必ず手前の左右にふすまが入り、奥のほうでは障子の左右が入り、いちばん奥は窓が開いていたり、庭があり隣家が見えたりするでしょう。煙突でも部屋の照明でも三つのものが並んでいたら、必ず縦方向に三つを映し込むカメラ位置を選ぶ。左右に三つが並ぶ位置は採用しない)を求めたのだろうと思います。小津は絵を描くように映画を撮る、といってもいい。それと、すらりと長身細身の女性が好きで、彼女たちをもっとも美しく撮ることにこだわっている(とりわけ立ち上がる姿をきれいにとらえたい)のだろうとも思います
●映画館では田中典子と遭遇。平井景(支配人)にも会ったが、最終回があり飲み会には参加せず。後学のためうちの息子も参加させて、渋谷センター街「龍の髭」で飲み会。後から大橋範行も参加。国境なき医師団JAPAN会長の臼井律郎はチャドに1か月医療ボランティアに行ってきた由。「まだ、時差ボケが直ってない。坂本のホームページを見たら出席になっているんで来た」と。飛行機に乗っていくとチャドのあたりは一面茶色い土が続くそうで、「それで茶土っていうんだ」。専門家筋の話によると、不動産バブルがヤバいことになっているという。早ければ年内にも弾けると。11時すぎ解散。新宿ゴールデン街に行くという吉本義人とタクシーで帰宅。麻布美術科の吉本は「渋谷は、麻布の生徒たちと遭遇するのでかなわん。みんな飲みに行こうだの、飲み代が足りないなんとかしてと言ってくるから、顔を合わせないように歩んです」だそう

08-10
●4時、USEN渋谷ビルで「連戦姉妹」とCSデジタル放送の話(Gyaoマガジンの取材)。これから事務所(先輩には原口あきまさ、はなわ、前田健らがいる)でネタ見せという2人と渋谷駅まで一緒に歩き、次回は飲もうと。2人の「ブログもっと過激におもしろくしたほうがいいんじゃないの、割と普通じゃん」と1484の受け売りを話す。夜、田原総一朗、高橋克佳と電話であれこれ。『オフレコ3号』と『封印された言葉』の朝日新聞広告はこちら(pdfファイルが開きます)。まずまず動いているようです。よろしくお願いします
●9時、朝食に37階のバイキングに行くと、夏休みで家族連れが多く10分待ちというので、36階の清水で朝粥定食をいただく。10時すぎチェックアウトの際、野口真一支配人と名刺交換。お世話になりました。1時半前に東京着、秋葉原に寄りDVD100枚(マクセル製5800円)買って帰る

08-09
●東京は小雨。3時すぎの新幹線に乗り新横浜を過ぎたあたりで晴れ始めるも、さすがに箱根は霧の中、富士山も雲の中。5時すぎ京都駅に滋賀県立大・奥野修が迎えに出てくれて、宇津木妙子と合流。テレビではグラサンかけておっかない鬼監督に見えるが、優しくかわいらしいお姉さま(坂本より五つ上)。JR在来線・タクシーを乗り継いで大津ピアザ淡海《おうみ》の琵琶湖塾会場へ
●本日は塾長・田原総一朗は欠席。7時、宇津木妙子の講演50分ほど。山あり谷あり挫折も少なくなかった半生の物語。中学でソフトボールを始めてすぐ、先輩の理不尽なしごきに中1の7人が反発、明日から練習を休んじゃおうと約束したが、実際にボイコットしたのは自分1人で、ずっと草むしりをやらされた。あるいは高卒で入ったユニチカ垂井では、総務部勤務といえば聞こえがよいが、1000人規模の寮生の世話係で、竹の棒とバケツをもって寮の便所のつまりを直す毎日だった。結局、生きるとは、自分との闘いだという
●その後、質疑応答に移り、宇津木には客席に降り、塾生たちの質問に答えてもらう。8時半終了後、車座集会(塾生のうち希望者20名と実行委員のディスカッション)にも参加していただく。9時45分終了
●続いて「裏琵琶湖塾」こと飲み会。参加者は、上田紘嗣(去年の実行委員)、森川学、金子喜治(@石山寺)、津田貞次(父)津田良子(子)、駒井久子(母)、駒井千代(子、運営委員長)、姫野貴司、矢野圭昭(滋賀県立大学)、深井鉄平(滋賀県庁企画調整課)、辻勝郎(同)、坂本衛。前回の隣の隣の店で、ドでかいシャンデリアが下がりコの字型にテーブルがしつらえてあり、マフィアの会合でも開くのにちょうどよさそうな部屋。あまり暗いので、照明を明るくしてくれと頼む。それでもコの字の内側に駒井母娘が入ったので、さながら「クラブ駒井」の怪しい雰囲気。上羽みき枝は検査入院の退院直後で欠席の由。残念、また次回。12時前、大津プリンスホテル。田中茂・営業宿泊部長とご挨拶【以上11日記】
琵琶湖塾第2回。ゲスト講師はソフトボール日本代表監督・コーチの宇津木妙子。大津プリンス泊。台風が通り過ぎた後でよかった
●小泉純一郎が8月15日に靖国神社に参拝することは、その筋では3か月ほど前から確実視されています。「適切に判断する」「公約は生きていますね」のサウンドバイト、「お、しょうこりもなくその質問ね。また同じ答えなんだな、これが。ウフフ」って感じで、とってもうれしそうでした。それにしても若い記者たちは、なぜ、もっと一歩前へ踏み出す質問を思いつかないんでしょうね? たとえば◆靖国神社に祀られる兵士は「国のために死んだ人」だが、その国のためとは「明治新政府のため」だ。戊辰戦争・佐賀の役(佐賀の乱)・西南の役(西南戦争)その他で同じ日本人をさんざん殺した挙げ句、戦死した兵士も祀られている。現在の日本国民のひい爺さんやひい爺さんを殺した兵士を神として拝むことを、その日本国民(殺された日本人の現存する遺族)はどう感じると思うか?◆昭和13年5月末日までの靖国神社の祭神総数(戦死戦病死者数)は17万9400柱(明治2〜昭和13年まで70年間で。出典は大阪毎日新聞社『神社日本史』昭和15年11月10日刊。なお、この本では合祀に「がっし」とルビを振っています。昔はそう読んだのかも)。現在は246万柱だから、たった7年間で230万柱近く増えた。この間の日本の指導者、政治家の責任を、あなたはどう思っているか?◆靖国で神様になっている太平洋戦争の戦死・戦病死者200万以上のうち、実際に彼我の戦闘行為中に亡くなったのではない病死者や餓死者は、数十万人以上と見積もられている。彼らは華々しい名誉の戦死者ではなく、たいへん惨めな死に方をしたと思うが、彼らの霊は靖国で神と祀られて喜んでいると思うか?◆昭和20年8月の敗戦直前、総兵力80万以上といわれる極東ソ連軍が越境して満州に攻め込んできたとき、新京(長春)あたりにいた日本人の逃げ出した順番は、関東軍(関東軍は満州駐留日本軍の名)上層部、その家族、関東軍兵士、同軍属、以上の関係者、その他軍と関係の深い日本人、一般の満州開拓民やその他の在留日本人。早い話が日本軍は、民間の日本人を見捨てていち早く逃げ出した。靖国神社には、そのような日本軍人にあるまじき軍人も少なからず神として祀られていると思うが、そのような者まで十把一からげに神として崇めるのはいかがなものかと思わないか?◆靖国神社は対馬丸の乗船者(沖縄の疎開学童のうち同船撃沈時の死者)も祭神としているようだが、学童は軍人ではなく、これは明らかに戦死者ではないだろう。疎開学童のうち空襲を受けた者は祀られず、対馬丸に乗っていた者は祀られるというような、恣意的な合祀対象の決定をどう思うか?
●共同通信が配信し加盟社新聞(多くの地方紙)の4日朝刊に掲載された「外交配慮に欠けると批判」との記事(伊藤信太郎外務政務官がイスラエルを「外交上の配慮に欠ける」と批判したという内容)は、共同通信の誤報でした。正しくは、同政務官は「イスラエルに空爆の自制を再び求めること」は「外交上の配慮に欠ける」と発言した由。今朝の地方紙に訂正が載っているはず。通信社が間違えると自動的に多くのメディアが間違えてしまう危ない例として挙げておきます。誤報が名誉毀損など重大な瑕疵《かし》を含む場合、加盟社新聞までもが訴えられる恐れがあると考えられています
●ところで、イスラエルに空爆の自制を求めることが、なんで外交上の配慮に欠けるんだ? イスラエルには空爆の自制を、ヒズボラにはロケット発射の自制を、何度求めたって構わない、というのが世界の常識だと思うのだが(求めるだけでは、市役所の前に立ってる「平和宣言都市」の看板と一緒で実効性はないが、求めちゃダメという理由にはならない。それに欧米もその方向で外交をやっている)。日本の外務政務官は、イスラエルの空爆の推奨者なのだろうか? だとすれば、誤報より、そのほうがよほど大問題だ。民主党は責任追及せよ!

08-08
●深夜まで『憂国論』再校チェック
●東京は、何年ぶりかで見た恐ろしく美しい夕焼け。子どもたちと見ました。夕焼けを見ると、いつも「ああ。わしにはこんなことをしている時間はない」というセリフを思い出す(「生きる」の志村喬)。最近ますます、あの市民課長の気持ちがよくわかる
●息子から『ビッグバン宇宙論 上・下』を借りて読む。実におもしろい。私は子どもの頃からガモフ全集が愛読書で、この手の物理学者や数学者(ヘンなヤツが多い)の伝記や解説書が大好きなのです。同じ著者の『暗号解読』もよかった。『ご冗談でしょう、ファインマンさん 1・2』とかね。先日テレビ朝日で日本の原爆開発計画がどうこうというルポをやっていたが、これを読んでいれば「原爆開発計画」なんてタイトルはアホらしくて付けられないことがわかったはず(せいぜいが「失敗したウラン濃縮計画」。海軍と陸軍が別々に何かやってたアホらしさについても、何の言及もなかった。あんなもん国家計画と呼べる代物ではない)
●原爆で思い出しましたが、先日NHKが劣化ウラン弾のNHKスペシャルを放映していた。あれは、海老沢勝二会長時代には絶対にできなかったし、報道局員たちが思いついても自主規制していた企画です。NHKは、いくつかの番組面では、明らかに変わりつつある。これは高く評価し、今後も注目していきたいと、私は考えています

08-07
●サイト作業、GALAC原稿書き、『憂国論』再校チェック、資料整理など

08-06
●【下の黒丸からお読みください】深夜、田原総一朗から電話。金曜に連絡があったのを放っていたが、行ってたのは中国じゃなくてアメリカでした、失礼。「田中は大差だったの?」と聞くから、「2割開いた時点で11万対8万だったかな。そこそこの差。投票率が低く、無党派が投票所に行かなかったのが痛かった。自民・公明の組織選挙が奏功したのでしょう。あとは、別に田中康夫のせいでも脱ダムのせいでもないのに土砂災害で攻撃された。議会が康夫に『なんでも反対』の嫌がらせを繰り返し、県政が停滞したのは確かだから、県民にうんざり感、もう飽きちゃった感があった」田原「まあ、これで彼も一区切りついたんじゃないか」「そうですね。9・11総選挙の結果があんなでなければ出馬しなかったかも。小沢一郎とは大の仲良しで、いずれ中央へというタイミングを計っていた」「参議院に出るの?」「どうかな。あのミニ政党、いつまでもやってるわけにはいかないだろうと思うんですけどね。やっぱり民主党と一緒になるのが本筋でしょう」。あとはオフレコ!第3号、「日本の戦争 失われた言葉」(もうすぐupします)の話など。両方とも、いい出来だと喜んでいます。坂本「今回はみんな徹夜続きでたいへんだった。一度メシでもご馳走してやってください」田原「わかった。打ち上げをやろう」と
●田中康夫が知事になった直後、私は田中の市町村視察や車座集会に同行したことがあります。ある子どもたちの養護施設に行くと、廊下の電気が消されて薄暗い。田中がなぜかと聞くと、施設の先生や職員は「県から消すようにいわれて、ずっとこうです」と答えた。泣き虫の田中康夫は涙を浮かべて「申し訳なかった」と謝罪。施設が困っていることを事細かに聞いていた。この施設を訪れた長野県知事は、田中康夫が初めてでした。これはパフォーマンスでも何でもない。脱「ダメ日本」宣言をご参照
●夜9時前、田中康夫が落選とテレビで速報テロップ。陰ながら応援していましたが、残念です。まあ6年間いろいろとあったが、実によくやった。お疲れさまでした。脱ダム=ムダな公共事業の削減、里山整備・河川補修など新しいメンテナンス型公共事業への転換、木製ガードレールが象徴する地元産業の振興、知事は広告塔で営業マンといって打ち出したさまざまな観光PR、1000億円に迫る借金削減、車座集会の県民参加、透明性の象徴としてのガラス張り知事室、記者クラブ改革と情報公開、国─県─市町村のピラミッド支配へのさまざまな異議申し立てなど、田中康夫が手がけた事業は数多い。冬季五輪で莫大な借金をかかえ知事独裁で腐りきっていた長野県で、よくあれだけのことをやったもんだと、私は高く評価します。その政策の多くは、後に小泉政権や他の自治体がこぞって採用した先駆的な試みでした(公共事業削減も借金削減もタウンミーティングも)。田中は、ここまでやって評価しないならもう知らないよ、という感じをもっているのではないかと思います(一言たりとも口にはしないでしょうけれどもね)
●選挙戦が始まった時点で、私が田中康夫に書き送ったことが三つあるのですが、うち二つを引用しておきます。◆むこうは年齢が致命的。この点は、いくらなんでも任期中に70になる爺さんはないだろと、世の爺さんを傷つけずに印象づけられれば(誰かにいわせるとか、若い者むけに「年寄りを大事にして 俺たちの世代で頑張ろう」というとか)いいんじゃないでしょうか。◆やや心配なことは投票率。たとえばこれは自治体の長を決める選挙だ、自治体は「自ら治める組織」で、県民こそが主役で王様でいちばんエラいんだ。そのエラさにともなう責任を果たしてくれ。それはとりもなおさず投票から始まる。どっちの陣営が勝っても、投票率が高けりゃあなたがた県民の勝ち、低ければあなたがたの負け。投票に行こう、みたいなことで、投票率を高くもっていけば いいんじゃないでしょうか。◆三つ目はどうでもいい話なので略。今回負けたのは「長野県民」だということが、何年かたってわかるでしょう
●夕方からバルコニーにタープを張り投光器やランタンも設置、このところ泊まっている生田ババと5人でバーベキュー。肉はテキトーに買って、理清蘭特製タレ(荻ジジイのバカウマ遺産)をつけて焼く。あと『田中(典)』農場のジューシーなタマネギ、群馬から届いたトウモロコシはじめ野菜いろいろ、自家製「納豆の油揚げ包み焼き」など。当家バーベキューはかなりの重装備。2m×3mタープ×2張り、コンロ2面×2台、給水タンク、焼酎サーバー、クーラーBOX大小、白木テーブル・ベンチ4人がけ×2セット、よく屋外喫茶などに出ている白い樹脂製丸テーブル・椅子6脚、折りたたみディレクターチェア×2脚、その他食堂の椅子4脚などを駆使すると、最大20人が座ってバーベQができるのです(いつかは、神楽坂のリサイクルショップにコールマンの流し台が出ていて、危うく買うところだったが、奥さんに怒られること必至と思いとどまった)。石川燃料店のナラ炭(理清蘭のと一緒)を大量に在庫してあるので、大地震が来ても建物が倒壊しなければ、1週間朝昼晩火を起こすことができる。よく理清蘭一家、子どもの友達関係、放懇関係、日大OG軍団などとやったもんです。最近はバタバタでご無沙汰でしたが、たまにはいい。ただ、カナブンが二つ三つ飛んできて娘がギャーギャーいう
●サイト作業、片付けなど

08-05
オフレコ!第3号の当サイト紹介ページをupしました。ぜひ、ご覧ください。絶賛発売中です。今号は非常にアブナイ中身ですが、◆「政界最後のフィクサー」独占告白! 福本邦雄 私が見た「政治家とカネ」すべて話そう◆緊急特別鼎談「外交のカラクリ、国家の嘘」日本外交を知り尽くした2人が驚愕告発! 手嶋龍一vs.佐藤優vs.田原総一朗◆徹底対論!「”昭和の戦争”とはなんだったのか?」保阪正康vs.田原総一朗あたりは、とくにオススメです。100ページも部厚くして、お値段据え置き税込み780円! ぜひお買い求めください! 損はさせません!!
●発売中のGYAO Magazine(ギャオマガジン)に「教えて!『テレビの仕組み』マル分かり講義」てのを連載中(聞き手「連戦姉妹」129p)。だから、同じような顔写真は二つは要らないといってるんですけどねえ
●忘れてましたが、へちまのお知らせ。今回は藤森発(7月21日付け)。これについて吉本義人と電話で話す。それによるとお蓉(吉本蓉子)と林武は四国の友だちんちに(栃木から)クルマで出かけた、飛行機ならともかく自分はそんなのには付き合えんと。1週間くらいで帰るそうだから「お蓉と林も誘ってください」といっておきました。氷上校長は来ないの?
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へちま各位
2006年へちま暑気払いのおしらせ (Bccメールにて送信しています)
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皆さん お元気ですか? 鎌倉原人は下関に行ってしまうし、梅雨はなかなか明けないし、麻布の運動会もなくなりそうだし、北朝鮮はミサイルを連射するし、こんな時は、皆で「へちま」をしましょう。
今回は、皆様の要望が強かった内藤小屋での「映画鑑賞」です。内藤さんご好意で、小津映画の「早春」をタダで見せてもらいます。内藤さん、どうも有り難うございます。その後、映画談議をしましょう。みなさまの奮ってのご参加をお願いします。
■日時 2006年8月11日(金)◆映画を見る人:午後17時30分〜(合言葉は、受付で「××××××」とこっそりつぶやく)◆映画館を見る人:午後20時受付集合(時間厳守)■場所 シネマヴェーラ@渋谷円山町ラブホ街 その後、近くの飲み屋■地図 シネマヴェーラ@渋谷円山町ラブホ街(access欄のmapをクリック)電話03-3461-7703■噺家 内藤 篤(話したい方はご随意にどうぞ)■演題 「私の糸瓜的映画人生」■ゲスト 未定(吉本義人夫妻? 林武?)■出欠 事務局まで、メールの返信にて必ず連絡をお願いします。(映画を見るか、見ないかも知らせて下さい。)■当日連絡先 藤森携帯***-****-****
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へちま事務局
藤森 隆
坂本 衛
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08-04
V6 SUMMER LIVE 2006「グッデイ!!」@国立代々木競技場第一体育館に顔出し。暑い。そう回数見てるわけじゃないので、以下はシロウトの感想と読み流してもらって結構ですが、今回のステージづくりはシンプルでよかったと思う。アリーナに三角に突き出す形で、スクリーンはあるが背後にハデな電飾とかよくあるキラキラした球体とかいうものがない(蜷川の舞台背景のような壁)。その代わり、舞台が五つくらいに分かれて上下し、しかも斜めになる。その舞台に電飾が仕込んであって、あるときはデカい板がステージに突き刺さる形になったり、階段状になったりする。あとはライト、スポット、レーザー、スモーク、炎や花火で変化をつける。なかなか大したもんだと思いましたね。ただ音がオジサンにはデカすぎ(とくに低音、バコバコきすぎ)、なんか疲れました
●三宅健はソロダンス、岡田准一はJustify Me、森田剛はUNLIMITED、長野博はつぼみソング(井ノ原作曲)、井ノ原快彦はドギ☆マギWonderland、坂本昌行は自由であるためにと、それぞれ見せ場あり。MCは井ノ原が「V6です。お久しぶりです」と口火を切り、「長野くんが事務所に入ったとき生まれた子は今年成人式」などと、相変わらず笑わせる。昨日の初日は30分話したらしい。終了後レセプション会場にメンバーが現れ乾杯。井ノどんに「相変わらずMC好調でおもしろい」「いやいや、いい加減で」、三宅健に「ソロのダンス、よかったよ」、岡田准一に「GALAC表紙はありがとう。お疲れさま。文章はどう? あんなもんでよかった?」「あ、はい、もうあれで」とかなんとか握手。10時すぎ帰宅
●なぜか異様に眠い一日。昼間、元・案山子の菊地政彦と電話で話す。ちんたらPC作業など。6時半〜V6コンサート@代々木
●『憂国論』(田原総一朗のギロン堂)の再校ゲラ届く。9日までに返却予定。田原はいま中国、今日あたり帰るのじゃないかと思います

08-03
●5時、日大「テレビ報道を考える!!」ブログ飲み会@西早稲田かわうち。出席者は、荒川貴子、神田絵里、森智徒勢、座間康平、村瀬一路。詳細は追って。9時半解散、BOOK OFFに寄って帰る

08-02
●雑用あれこれ。7時半、放懇GALAC編集部の納涼会@新宿5丁目「イドンカルビ」。成田勝也(日本印刷)、山本清久(同)、小田桐誠(GALAC編集長)、滝野俊一、岩本太郎、田北康成、石橋さや夏、小林毅、松本恭幸(以上2人は新任)、中島好登、久野明(以上事務局)、坂本衛(前編集長)
●焼き肉もたけなわの頃、TBSの亀田興毅タイトルマッチが店のテレビで始まる。初回ダウンで「こりゃダメだ」。坂本の予測は以下。「テレビの都合上、早い回の終了はない。といって12ラウンドKOはできすぎ。判定による勝利は無理しすぎとなり、インチキとバレちゃう。よって11回、思いがけないカウンターが決まって、亀田が相手を倒す(相手がダメージとは無関係に倒れる)のでは」。相手は完全にガードを下げ(というかまるでガードせず)どこからでも打ってきていいよという構えなのに、亀田は全然打ち込めず。さらに予想の11回、逆に打ち込まれてダウン寸前。出来レースが予想外の展開に。なんとか12ラウンドを終え、テレビ的には「うまくもった」ところが、おバカすぎる判定が出て笑う
●みんな、相手のファイトマネーは亀田より多いんだろとか、ベネズエラなら家一軒に牧場が買えるくらいのカネは渡してあるはずだとか、勝手にさんざんなことをいう。ま、プロレスと同じと思えば別にどうでもいい話ですが、過去本気に戦って世界タイトルを獲ったボクサーたちは、あんなのを見せられてはさぞ居たたまれないはず
●TADの写真家・末武和人(GALAC表紙撮影)からデカい作品を1枚(放懇経由にて)もらう。額に入れて娘の部屋に飾ることに

08-01
●アスコム刊田原総一朗責任編集「オフレコ!」第3号、田原総一朗著「日本の戦争 封印された言葉」、見本が届く。8月3〜4日あたりから書店に並びはじめると思います(地方ではちょっと遅くなるかもしれません)。8月6日、朝日新聞読書欄に全5段広告を掲載予定。ご覧ください。当サイトでもページを作ってお知らせします
●新聞整理に引き続き、庭(ルーフバルコニー)の片付け。今年に入ってほとんど初めて時間が取れました。かおちゃんのくれたハイビスカスが調子よく、もう100個近く花をつけた

07-31
●昼、『憂国論』(田原総一朗のギロン堂)の作業up。朝日メッセンジャーに初校戻しを託す。坊やが来るのかと思ったら、おばさまでした
●久しぶりにテレビを見る。テレ朝のお笑いバラエティとTVタックル。途中で週刊新潮から電話取材あり、40分ほど話す。その後、これまた久しぶりに新聞整理など
●市のプールすべて使用中止 ふじみ野市長【22:20】ふじみ野市長は31日の会見で、市立小中学校と市営のすべてのプールを使用中止とすると述べた。(共同速報)。なんでそういうバカな話になる? 午前中すべてのプールを点検し、午後から安全に使用可能とするという合理的な判断が、なぜできない? 明日、市立学校や市営プールで泳ぐのを楽しみにしていた子どもから、楽しみを奪う権利が自分にあると、なぜこの市長は思うのだ?

07-30
●終日、『憂国論』(田原総一朗のギロン堂)の仕事

07-29
●終日、『憂国論』(田原総一朗のギロン堂)の仕事
●7時、神楽坂の阿波踊り二日目。津久戸連が出るし、並木文(長男が津久戸小1〜2年のときの担任)も来るというので顔を出す
●が、並木センセは結局、現れず連絡も取れず。津久戸連は津久戸小校長、副校長以下みな頑張ってました。ボーイスカウト新宿第17団も井上リンダ、浜野ママ、ゆうママなど。結構しっかり写真を撮る。神楽連に助六がいないと思ったら、毘沙門天の審査員席に発見。後半は花豊前のパイプ椅子で観覧。終わって長男は響に泊まりに行き、一家3人で理清蘭。京蘭、リカ、亮輔が忙しくしていた。カウンターで隣り合わせた末光が、浅草のナントカいう店の名入り携帯ストラップ(竹・黒檀・紫檀などに名前を彫ってくれる)がオシャレというので、漆のシンプルなのを一つ注文。11時30分帰宅

07-28
●夕方、家人と息子の三人で夕食に出る。「龍朋」で塩ラーメン、肉野菜炒め定食、焼きそば。その後、神楽坂を下り、東京でいちばん早い阿波踊りへ。花豊前で「かおちゃん」につかまり、缶チューハイをもらって見物。「神楽連」のトップで踊る女の子二人の片方は、「ん? 麻衣ちゃんか?」と思ったら踊りながら「うんうん」とうなずくので、角田麻衣と判明。で、もう片方も角谷奈帆子でした(あってるよね)。二人とも私が津久戸小PTA会長のときの卒業生。すっかり美人さんのお姉ちゃんになっていて、一瞬わからなかった。立派に大きくなっていてオジサンはうれしいゾ。「津久戸連」は女神湖林間学校のため明日出るそう
●三上透はじめ花豊ご一統、久保合介、高野浩樹、ナベ、喜多山さん(元津久戸小PTAの名書記)ほかと会う。夜9時終了のとき、花豊前には「菊水連」がいて、ハイビスカス親父、片足独酌オヤジ、オカマ風オヤジの三人が大いにウケてました。浜松市って連があったのは、静岡から来てるのか? 娘も来たので四人で理清蘭に寄ろうとしたが、大入り満員のため帰宅。トトロ後半を見る
●田原の『週刊朝日』連載「田原総一朗のギロン堂」が、『憂国論』という本になります。9月7日朝日新聞社から刊行予定。内容をチェックして再構成し、全記事にリード文と「憂国直言」という1行まとめを付け、さらに校正という作業を31日(月)までに終える予定。小泉政権の総括、自民党総裁選のゆくえ、ポスト小泉への注文、小沢民主党への期待などについて概観するには、よい本です
●どこかのサイトで、「この坂本っていうヤツは、放送について書いたものはいいんだけど、田原総一朗を支持してるらしいのが困ったもんだ」という意味の記述を読んだことがある。別に私は田原を100%支持してるわけではなく、しょっちゅう「それは違うと思う」「なんで」と議論してますので、よろしく。当たり前の話ですが、田原の主張のよいものは支持し、ダメなものは支持しない。それは田原総一朗でも小泉純一郎でも同じ。坂本サイトにある小泉インタビューに出てくる小泉発言は、ほとんど100%同意できる内容ですから、この点では私は小泉を支持します。しかし、たとえばイラク戦争1年目の小泉発言「イラク戦争は正しい戦争」「(大量破壊兵器は)いまでもあると思う」は、バカいってんじゃないよと思いますし、発言直後に当欄で批判しています
●そんなこと──つまり党派とか知り合いとかには関係なく、よいものはよくてダメなものはダメと指摘するのは当然だろうと私は思っていますが、党派や知り合いと関係なく発言しているはずと思えるネット上の発言者の多くが、党派にこだわっているように見えるのはなぜなのか。たとえば会社では上下関係や先輩後輩関係などがあるからストレートにいえない批判でも、ネットでは匿名なんだから、そんな関係は一切無視して「内容だけ」の話をすればよさそうなもの。でも、そうでもなくて「あいつは××の関係者(仲良し、オトモダチ)」「△△党にいた」という「内容とは無関係」の話が、みんな大好きでしょう。なぜなのか
●一つには、内容だけの話が、ふつうは複雑で簡単には理解できないからでしょうね。先ほども、坂本コメントを引用したコラム原稿を、コメント部分だけでなく地の文まで全面的に直して編集者に送ったのですが、30〜40分電話で話しても、内容が正確に伝わらない場合がある。相手が一応は読み書きのプロなのに、です。ある者の意見を正確に理解し、これはいいが、これはダメと分けるのは、これは面倒くさい。これに対して、党派の話は簡単だし早い。「あいつは共産党(自民党、右翼、学会、その他なんでもいい)」よって「ダメ」で済むわけで。そんな話は50年以上前に終わっているはずなのに(たとえば詩人の戦争責任論とかね)。ま、どうでもいい話ですが
●ところで、「あんたは100%支持できないヤツの本作りを手伝うのか?」と聞くお馬鹿さんは、まさかいないですよね。もちろん5%しか支持できないヤツの本でも、カネになるなら作る。んなことは当ったり前。仏教イスラム教キリスト教の本をそろえて置いている本屋のオヤジに、「法華のあんたがおかしいじゃないか」と、いうヤツのほうがおかしい

07-27
●イスラエルの空爆で国連要員4名死亡(現地時間25日午後)。国連のカネをアメリカに次いで2割近く出し、国連安保理常任理事国になりたい日本の政府が、なぜ速攻で抗議コメントの一つも出せんのだ? 完全にズレてる! 海に落ちた北朝鮮ミサイルにあれだけ抗議し安保理へ持ち出しておいて、国連に死者が出た今回の事件を放置すれば、日本という国は、自国周辺の問題についてだけ安保理を利用しようとする偏狭な国、全世界の安全平和に責任を持つつもりがない身勝手で無責任な国と思われてしまう。小沢一郎も国連重視なら、政府より早く、いますぐ非難声明を出せ。もっとも、すでに国連安保理の後追いにしかならないが(そんな主体性のないズレた国に、世界の誰が常任理事国になってほしいと思う?)
●【訃報】すでにベムがMLで流していますが、森公明(麻布昭52卒)が心不全にて亡くなリました。ここにお知らせします。◆通夜 7月29日(土)18:00〜19:00◆葬儀告別式 7月30日(日)12:00〜13:00◆いずれも妙蓮寺第一斎場(電話045-431-4411 横浜市港北区菊名2-1-5 東急東横線「妙蓮寺」駅前)◆喪主 森香(かおり)さん(故人の妻)◆生花の申し込み シオンプロデュース(電話044-829-4661)。以上、川勝久章の奥さん、川勝から相次いで連絡あり。残念です。心よりご冥福を祈ります。【前日仕事にて遅くなり1時20分up】
●川勝久章からメール「電話を受け、一日たったという実感がわきません」「ひとりでも多くの麻布のやからが妙蓮寺に足を運ぶことを望みます」【6時10分受信】

07-26
●午前9時前、北海道にいる川勝久章(麻布52卒、サッカー同好会、東大農から北海道庁)から電話あり。同期の一人の奥さん@都立広尾病院から今朝7時半、第一報の電話が入った件(詳報が入り次第、川勝が再度連絡をくれると)。今日明日、麻布52卒メーリングリストにご注意ください。取り急ぎ【以上9時10分】 11時すぎにベム(山崎高明)がMLで流した通り、森公明が今朝亡くなりました。ご冥福を祈ります。夕方、川勝のところに詳報が入る予定で、当方に知らせて寄越すというので、それまでお待ちください【以上0時45分】
●昨日、総務省がBSデジタル放送に40チャンネル追加方針?(日経の飛ばしかも)につき、中経出版の「旬なテーマ」記者・新井香織の電話取材を受け、コメント。本当だとしたら、ムチャクチャで、絶対に失敗する。郵政省以来の総務省のBS政策は、まったくデタラメ。「テレビはソフトだ」というもっとも肝心で当たり前のことをわかっておらず、放送をハード(衛星、放送施設、光ファイバ、受像機、電波の空き、鉄塔といった『モノ』)の観点からしか見ることができない、愚劣な話。記者にいったのは、こんな話。「役所が土地が何万坪余っているから、どんどんテーマパーク出てくださいといって、テーマパークがやっていけると思うか? バブルの時代、何千億円かけていくつテーマパークができ、いくつ残った? 世界的なソフトを有するディズニー以外、全滅ではないか! テーマパークの『テーマ』とはソフト。何万坪の空き地に何をいくらで建設するという話はハード。箱モノ行政の発想しかできない連中に、ソフトの話はわからない。技術系の学者も同様」。ようするに、まともに取り合わないほうがいいバカ話
●単行本原稿13枚書く。6時半、NPO放送批評懇談会の理事会。出席者は、志賀信夫、田代勝彦、嶋田親一、隈部紀生、上滝徹也、市村元、小田桐誠、音好宏、滝野俊一、岩本太郎、坂本衛、(以下事務局)中島好登、福島美子、久野明。終了後、音好宏、中島好登と5丁目角の飲み屋「火の音水の音」で12時半まで。三人で八海山、久保田、黒龍をバラバラに頼む。ホタルイカ沖漬け、冷鉢豆腐、チジミ、ゴロイカの炙り焼き。放懇の現状、将来構想につきあれこれ。12時45分帰宅

07-25
●昨夜は11時すぎにアスコム。「日本の戦争 封印された言葉」「オフレコ!3号」最終局面にて、広辞苑と字源をかついでいく。朝まで、高橋克佳、谷口暢人、小林英史、篠崎哲哉らと作業。表紙も上がってきて「封印された言葉」はシックな感じ、今回の「オフレコ!」はブラック・モードで怪しい雰囲気。印刷所への出張校正はさすがにパス。朝5時帰宅。久しぶりに長く寝て、11時半に起きる。ちんたら「次」やってます
アスコム「日本の『戦争力』」、早くも某老舗出版社から文庫化の申し入れあり。ありがたいことです。まだガンガン売れているから待ってと返答し、ついでに、なんでこんなに早くいってくるのか尋ねたら「ちょっと前までは、のんびりしたものでしたが、現在かなり多くの会社が文庫を持っており、いわば戦国乱世の状況。よい作品を見つけたら、刊行後すぐにでもご連絡しないと、他社の文庫に収録されてしまいますので」だそう

07-24
●朝9時半、次の仕事があるからと篠崎・小林を残し10時帰宅。午後3時前に起き、メール処理、日大ブログチェック、サイト更新、各方面へ電話連絡など。夕方、アスコムから連絡。「25日午前中、青焼き出張校正の予定が、あまりにも真っ赤っかのため今晩三校を出す。明日、早朝戻し」と。なにそれ。次の仕事が全然できんぞ!! しょうがないから、今晩またアスコムに行く予定
●鈴木みどりさんの訃報。ご冥福をお祈りします

07-23
●夜、新聞の電話取材に40分ほど応える(深夜放送について)
●夜、アスコム刊・田原総一朗著「日本の戦争 封印された言葉」の再校ゲラ出。昭和天皇の項に加筆。原稿とその他資料を持って25時すぎ、麹町アスコムへ。篠崎哲哉、小林英史と喫煙ルームを占領して作業。「オフレコ!」3号も、いくつか最終手直し

07-22
●前夜アスコムへ行き徹夜、午前6時帰宅
●10時すぎに起き雑用少々。2時GALAC9月6日発売号表紙撮影・取材(森光子)で帝国ホテル。2〜4時のインタビュー。最初の質問は「なんで森さんは、そんなにかわいらしくて、女の子とはいわないが、娘さんみたいに若々しいんですか?」。京都で舞妓にだけはなりたくなかったこと、戦争中の慰問話、幻のテスト盤タイヘイレコード「白衣の勇士を送る歌」(盤は現存せず、曲も詩も失われた)の吹き込みの話(軍歌の話になって「戦友」を暗誦すると「あなたは何歳?」と不思議がられた)、放浪記のよもやま話、菊田一夫の思い出、健康法、セリフをほとんど忘れ毎回覚え直す話、ジャニーズ東山紀之と仲良くなって、いまではプライベートでよく旅行する話など。最近発見された昭和天皇の発言メモ「それが私の心だ」についても。森光子は自分で選んだという黒い素敵な着物で現れ、インタビュー前にまた別の着物に着替えてくれた。終わるとお土産においしいお菓子を全員がいただきました。ありがとうございます。いや、大女優というのはやっぱり違うもんです
●森事務所の渡邊治子、JEAO日本エンタテイメントアーカイブズ事業支援機構理事長広瀬隆一、東宝演劇部の菊地雄太ほかのみなさんには、すっかりお世話に。ありがとうございます。GALACからは坂本のほか谷口和巳、中島好登、藤久美子、TADからは写真家・末武和人、斉藤豊、楜澤新太。お疲れ。ホテル1階でしばらく休憩し、6時帰宅
●前日の共同記者、最近担当になって勉強中というようなことをいっていましたが、ちゃんとしたところを取材しているようなので一安心。24日からシリーズ何回かの記事を地方紙に配信するとのこと。5年=1800日でハイビジョン受像機1億2000万台を売るには、1日6万6666台を売らなければならない。1年で2400万台! 現行出荷台数(含むアナログ)の2〜3倍! 全テレビメーカーの株価がとくに上昇しないのは、そんなアホなことあるはずないと、みんな思っているから。総務省は何の根拠もなく「いけるはず」としかいわないが、そんないい加減なことが許されるはずもなく、この期に及んで「いける。問題なし」と無責任な記事を書くのは嘘やデマをまき散らすのと同じ。みっともないから、それはしないほうがよいとは伝えました

07-21
●午前3〜9時、原稿(「オフレコ!3」最後の2本)。午前10時半、日大江古田校舎にて「Gyaoマガジン」の写真撮影。10時40分〜前期の最終授業。13時30分神楽坂ジョナサンで共同通信の取材を受ける
●共同通信は、地上デジタル放送全面移行まで丸5年ということで、24日からシリーズ企画をやると。最大の問題は受信機普及が間に合わないこと。月尾嘉男が総務省審議官[総務省ナンバー2か3のポスト]だったとき、「坂本サイト記事を読んで、2011年には間に合わないと、考えを変えた」といっていたが、共同通信は受信機問題ではなく、デジタル都市難視の話を私に聞きたいそう。地上デジタル最大の問題、もっとも困難なハードルについて、いったい誰に話を聞きにいくつもりか、記者に聞いてみようと思います。普及見通しの話は、総務省より私に聞いたほうが正確に決まっていますから。総務省高官がそう言っているのでね。なお月尾は「間に合わなきゃ、延ばせばいい」という考え。私も同じ考えだが、「始まる前にあれほど警告したのに、間に合わせることができなかった不明を、国も放送局もメーカーも恥じよ」と付け加えさせてもらいます。警告と提言を掲載した「GALAC」2003年10月号は、当時衆参総務委員だった全国会議員、全放送局社長、全テレビメーカー社長にタダで送ったのだから
●「日本の戦争 封印された言葉」本の初稿戻し作業のため、夕方か夜にアスコム
●GALAC9月6日発売号の表紙・巻頭グラビアは森光子。明日昼、撮影と取材

07-20
●蜷川幸雄事務所から電話。11月8日の琵琶湖塾(@県大)、世界のニナガワの登場が本決まりに(時間のみ調整中)。滋賀のみなさん、絶対おもしろいですよ!
●朝5時帰宅。8時半起き。潮原稿10枚14時入稿。校了日だか、その前日だかの突っ込みにて、無理をいってすみません。15〜17時「オフレコ!3号」田原総一朗、編集部高橋克佳・谷口暢人の4人で読み合わせ。18時すぎ「かわうち」で夕食。娘も来る
●経済産業省がパロマを呼びつけて謝らせる愚劣映像に騙されてはダメです。何年か前にパンフレットを作れば、あとは放置していても「アリバイ」が成立するとでも? この件で経産省は、国民の安全を守るという最低限必要な機能すら果たせなかった。「パロマが、国民と経産省に謝るべき」なのではない。「パロマと経産省が、国民に謝るべき」でしょう。そして、「民間がバカやるから指導監督する役所が必要」なのではない。「民間がバカやるのに事後の呼びつけしかできない役所は不要」でしょう。メディアは、経済産業省のPR映像を「悪いヤツの、いい絵が撮れた」と喜んで流している場合ではない。他社や類似の室内機器でトラブルはないのか? 私のところ(東京都・新宿区)は東京ガスが年1回、湯沸かし器や風呂を必ずチェックにくる(チェックシートに坂本がハンコを押す)が、その連中は何をしていたか? 業界団体や経産省は何をやっていたか? 警察や医師や保健所は何をやっていたか? パロマや業界団体に経産省官僚が天下っていないか? パロマと政治家の関係はどうなのか? CMはじめパロマのメディア露出はどうなっていたのか? ちゃんとお調べなさいよ!
●で、トヨタの話は、なんでもう終わりなんですか? 福井俊彦は、なんで終わりなの?

07-19
●朝6時帰宅。10時起き。「日本の戦争 封印された言葉」関連原稿。17時半、家人の車で段ボール箱2つ分の資料をアスコムへ搬入。篠崎哲哉と、おお!20年ぶりに会い、一緒に仕事。引き続き「オフレコ!3号」作業。8月何日かの朝日新聞読書欄全国版の全5段をアスコムが押さえた。ここで広告を打ちます。それまでに全国書店さんにできるだけ多くの部数を並べていただくべく、あんまり寝ずにやっております。よろしくお願い申し上げます

07-18
●3時半「オフレコ!」3のレポート12枚up。12時「ことば本」5枚up
●14時〜田原・アスコム高橋・小林・現GEN岡部と「ことば本」打ち合わせ@ANA。16時半〜田原・朝日近藤と「ギロン堂連載本」打ち合わせ。18時〜アスコムで「オフレコ!」3号入稿作業。「オフレコ!」3号は盛りだくさん、いや、盛りだくさんすぎ。2号より100ページも多くなっちゃって、お値段据え置き大サービス780円の、創刊1周年記念増ページ特大号(って3号目でやるかい、そんなアホなことと、責任編集長・田原総一朗以外の関係者全員が思う異常な超特盛り号)。最後のフィクサーが自民党をボロクソに語り、外務省の怪僧ラスプーチンと元NHKワシントン支局長が日本(小泉)外交を断罪し(2人とも官邸・公邸の電話で大事なことをしゃべるなと田原を叱った)、株式引受人と800億調達人とヒルズ黙示録著者がホリエモンを語り、冤罪教授が村上ファンドを語り、光市事件弁護士が最高裁を語り、かと思えば歴史家が最近はやりの「昭和の戦争=自衛戦争論、日本はめられた論」を新手の自虐史観・他律史観と大批判し、もう、たいへん。買って! 一夏かけて読んでください! どうなってんだ日本はと必ずや思うはず
●いま出ている「サイゾー」にNHKについての坂本コメントが載っていますが、行き違いにより訂正がきかないまま掲載されてしまいました。以下のように読み替えてください。★〜★印(赤字)が訂正後。◆は改行位置で、段落の一字下げは無視。『』の一部は文字化けしており別の文字(チョンチョン)かも
◆昨年1月に海老沢勝二会長が辞任し、抜本的な「再出発」を誓ったはずのNHKで、今もなお不祥事が続いている。NHKをよく知る放送ジャーナリストの坂本衛氏は、局内の現状をこう分析する。◆「いまだにNHK全体のタガがゆるんでいると言わざるをえません。職員の士気が落ち、モラルが崩れている。一部の良識派は、職場で話し合いをしたり、中間管理職に掛け合ったりと一生懸命やっていますが、全体としてはまるでダメ。『NHKが潰れることはない』と、役人のようにタカをくくっている職員が大半ですから」◆昨年2月に公表された「番組の充実」「受信料の公平負担の徹底」「視聴者の声の反映」「不正の根絶と透明性・説明責任」「効果的・効率的な事業運営」「デジタル技術の成果の還元」という6つの約束。それから1年後の6月27日、NHK”約束”評価委員会は、約束評価報告書を提出した。それによれば、「NHKには『公共放送』として強い期待が視聴者にはある」が、「『不正の根絶』は結果として実現でき」ず、「NHKに対する視聴者からの信頼回復は道半ばである」のことだ。また、NHKの信頼回復のためには『番組改革』と『経営改革』が両輪」だとしている。◆局内改革にリーダーシップを振るうべき、橋本元一会長の評判も芳しくない。「悪い人ではないが、専門である放送技術以外のことを何も知らない人ですね。特に、政治に関しては全くの素人。昨年公表した『6つの約束』の中に、いちばん肝心な『政治との距離を保つ』という約束がないことも★最悪最大の★問題ですね」(同)◆実際のところ、政治とNHKの関わりは、どう変化したのだろうか? 海老沢前会長の退陣時、諸星衛氏ら政治部出身の側近理事も批判にさらされ、一気に辞任した。そのことは、番組制作現場における風通しの良さを生んだが、一方でNHK全体の政治力は低下し、自民党の政治家につけ込まれる可能性はむしろ増しているという。◆「自民党の古い政治家たちは、NHKが民営化されたり、組織が縮小されたりしたら、旨味が減って面白くないわけです。日本最大の放送局であるNHKをコントロールすることに、彼らのメリットがあるからです。そこで彼らは、NHKに同情的な態度を取ったり、NHKの不祥事を深く追及せず、適当なところで引き留めようとしている。政治家は、政治的に有効に使うためにNHKを大きいままにしておきたいし、NHK自身も★縮小路線には当然、抵抗する★。両者の利害が一致し、番組内容に影響が出ることを危惧します」(同)◆実際、民営化も視野に入れてスタートしたNHKの再編論議は、自民党内のNHK擁護派の強い意向もあって、現状の組織をほとんど変えないという結論に落ち着いた。その過程では、放送業界に強い影響力を持つ片山虎之助・元総務相が、NHK擁護の論陣を張る場面も目立った。◆さらに、次のように語るNHK関係者もいる。◆「政治家との関係が切れることはありません。そもそもNHKの予算は、国会で審議されるわけですから。先日も自民党の政治家とNHK幹部の宴会について批判する記事が出ましたが、そこに不正なやりとりがなければ、とりたてて目くじらを立てるべきではないのではないでしょうか? 実際、橋本体制になってからは、海老沢会長時代のように、露骨に番組制作に政治家の意向を汲んで上層部が介入してくるなんてことは、ほどんどなくなりましたし。いつ揺り戻しが来るかわかりませんが、局内の風通しは間違いなくよくなりましたよ」◆また一方で、本誌先月号で報じた「放送用コンテンツを使ったキックバックビジネス」など、NHKが『営利追求』に乗り出していると捉えられかねない動きも目立つ。◆「放送法では『営利を追求してはいけない』ということになっているので、NHK本体では営利追求ができないし、私もできないほうがいいと思っています。視聴率が極大化した時に収益も最大化する、という民間放送のビジネスモデルがあってもいいけれど、それとは関係ない放送局があったほうがいい。NHKは、視聴者がダイレクトに支えている唯一の放送局です。政治家を含めて外野がゴチャゴチャ言ってきたら、『私たちは国民の皆様から受信料をもらっているので、あなたの言うことはお断りします』と言ってほしい。それを言わないで政府にベッタリくっつき、国民から見放されつつあるのが現状です」(★坂本衛氏★)◆前出のNHK関係者も「我々だけでなく、視聴者のかたも、NHKが持っている公共放送としての文化的役割を忘れないでほしい」と、安易な民営化論には警鐘をならす。◆NHK受信料の支払い義務化も取り沙汰されているが、視聴者も公共放送における受信料支払いの意味を、もう一度考え直す時期に来ているのかもしれない。

07-17
●夕方「週刊新潮」の電話取材あり
●6時半〜9時半、小林道雄、某社編集者2人と、打ち合わせ@かまどか。これ以外、終日仕事
●突然ですが、みなさんは、テレビ報道というものについてインターネットで調べようと思ったら、どうされるでしょうか? ふつうGoogleの小窓に「テレビ報道」と入れてみるのでは? で、やってみると、当サイトと日大テレビ報道を考える!!ブログが22万6000件中、上位10件に入る。トップ10にはテレビ局サイトは二つしか入らない。「テレビ 報道」(半角空白で区切る)でやっても、全体が617万件中に増えるだけで、上位サイトはほぼ同じ。なお、Googleは初期設定のまま使う人が多く、しかも大半の人がGoogle検索結果の上位20件程度しか見ない(「サイトを見ない」ではなく「リストを見ない」)とされています。どう思いますか? Googleなんて信じるな? 坂本サイトのGoogle対策が優秀? ネットでテレビ報道についてまとまった発言をするヤツ(メディア関係者や学者)が少ない? テレビ報道なんてどうでもいい?

07-16
●400字×63枚送稿。長い! 「内閣に押し込んだ閣僚のバカが公用車で挨拶に来た」という話が、折衝した料亭・出席者・閣僚の名前入り、日付入りで出てくる。小泉純一郎、小沢一郎、安倍晋三も出てくるし、竹下秘書・青木伊平の自殺の理由はカネ(リクルート)じゃないといってる
●福本邦雄の田原インタビュー原稿を書いており、これを「オフレコ!」3号の巻頭に載せますが、古いことをあれこれ調べるのに、結構時間がかかる。しかし、おもしろい。なんであの男(元首相クラス、複数)が逮捕されないか不思議、というのがついこの間までの日本の政治だったと、よくわかる。たとえば「中曽根民活は、カネをもらうための誘い水」と、フィクサー福本は断言。なぜそういえるかといえば、福本は「そのようにやれ」と元首相・中曽根康弘に教えた本人だから(福本がそう語っている!)。それにつき群がり関わった財界人の名前も出しています。7月末に書店に並ぶ予定
●原稿書き。未明1時に寝て4時に目覚ましをかけたら3時に起きてしまった。非常によろしくない

07-15
水死の女児、頭を骨折 「転落」の供述裏付ける(共同速報) 警察は何をいってるんでしょうね? 「捜査本部などによると、頭の骨折はかなり大きな傷」らしい。しかし、一度は警察は「頭蓋骨骨折している子どもが水死体で発見された」のを、「遊んでいて自分で川に落ちた事故。頭の傷や骨折は水死体が流れている間のもの」として処理した。つまり、警察の鑑定は「橋から落ちた際にできる傷(生前の傷)」と「遺体が川を流れている間についた傷(死後の傷)」を区別できなかった。ところが、現在は「橋から落ちた際にできる傷と矛盾しないか捜査」中。つまり、前回の鑑定を疑っている。矛盾しないという結果が出れば、前回の捜査ミスを認めたも同然。すると、その捜査ミスがなければ、近所の子殺しは阻止できたのではないかという疑問が生じて当然。ではメディアは、容疑者宅に押しかけて質問しまくったように、警察署に押しかけて質問し、責任者を追及すべきでしょう。早い段階で警察の捜査は適切だったと発言した国家公安委員長の自宅にも押しかけてインタビューすればよい。やらなければ、岡っ引きの先棒担ぎというだけの話
●うゎっ! 午前9時段階で庭の寒暖計(@東京都新宿区)が34度を指している。百葉箱に入れてあるわけではないが、風通しは悪くない北側日陰の、立ったとき目の高さにある場所の温度です。朝9時にこの高温は危険! 関東以西の太平洋側では、熱中症に厳重な警戒が必要でしょう(とくにお年寄りと子ども)。外では必ず帽子を被《かぶ》り、頻繁に水分補給のこと。直射日光下の運動や農作業その他の労働は厳重な管理下でやらないと、バタバタ倒れます。学生諸君は、今日の部活は体育館でやりなさい!(屋外で死者が出たら、校長や顧問のバカ教師を訴えていい)【以上午前10時すぎup】と思ったら、昼過ぎから一転にわかにかき曇り、ヒドい雷雨。落雷ご注意【以上午後2時すぎup】
●原稿書き。「オフレコ!」3号の福本邦雄原稿up予定。同、最近の不可解な事件レポートほか、もろもろup
●久野明から鹿島スタジアムのサッカーに行く?(最高の席のチケットあり)と誘われたが、昼東京駅発の高速バスに乗らないとダメだそうで、夕方締め切りのため諦める
●以下、麻布学園PTA会長・藤森隆(昭52卒)からのメールを勝手に転載◆皆さん、嬉しい知らせです。なんと、麻布高校硬式野球部が9日、1回戦で都立小松川高校に8対1で8回コールド勝ち。◆13日の2回戦でも都立産業技術高専に11対1で6回コールド勝ちです。たぶん3回戦進出は、われわれの曽根投手以来の快挙。◆次回は皆で応援に行きましょう!!◆17日 10:00 駿台学園と3回戦 場所:都営駒沢球場
●ピッチャー曽根宏のときは東京都ベスト16まで行ったんだっけ? ほかならぬ曽根が今回、MLで「時節柄、『さ〜どが悪い、さ〜どが悪い』などの『けなし応援』は控えていただいた方がよろしいかと。。。」という。そう、相手のサードは応援席をにらみつけ本気で怒っていた。あと「オリバーくん!」連呼とか「安全パイ」連呼とか(マテラッツィほど下品じゃないけど)。応援がヒドいと「週刊朝日」その他が書いた。H野か誰かが「こちらに朝日の記者さんが、いらっしゃってます」と皆に紹介。挙げ句「まあまあ、記者さん」とかいって缶ビール開けて渡していたヤツがいたような。私は前年度の剣道に最初の2回くらいしか出ず(あんな腐った面や小手にさわれるはずねえだろって理由)、仮進級を本進級にする条件が「夏の甲子園予選応援」だったから全試合(って3試合だけだが)神宮第2に行った。条件付いてないヤツも全員行ったんだから、全然罰になってないところがさすが麻布だと、我ながら感心したもんです(笑)

07-14
●夕、小林道雄と電話で1時間話す。明治時代の見直し、司馬(遼太郎)史観の批判的な再検討が必要という点で意見一致。乱暴にいいますが、明治時代は、正統性なき維新政府がありとあらゆる手段を使って「正統性」を身にまとうことに費消した時代ともいえる。その大ボスが伊藤博文で、それにまんまと成功した。近代日本の基礎をつくったといってもいいが、希代の伊藤マジックといっても、数千万人を騙した巨大詐欺と見てもいい。そのゴマカシへの抵抗、ドロドロした権力闘争や談合や馴れ合いは、ちゃんと語られていない。明治の人はみんな立派で坂の上の雲をめざして美しく頑張った式のストーリーは、マユツバなわけです。北一輝は二十三歳の処女作でこの問題を激烈に批判したが、5日で発禁処分となった。頭山満なんかがデカい面して政府中枢に食い込むことができたのは、そんな政府の欺瞞を把握していたから。岩倉具視が西南戦争でたいへんだたいへんだと駆け込んで来たのを勝海舟が「何が大事だ。あんたの首をくれてやりゃあ済む」と一蹴したなんてのも、万事わかっていたからでしょう。で、わかっていた連中は明治期にあらかた死んでしまった(九十まで生きたなんてのは例外)。戦前史学からは明治政府に批判的な話が漏れ、戦後史学からは市民や民主主義に外れる話が漏れる。すると、たとえば学制反対一揆の意味や評価が歴史から漏れてしまう。明治初期に新しく建った学校に放火し燃やしてしまうという暴動が各地でなぜ起こったか、うまく説明できない(というか、その暴動はほとんど記述されていない)。こりゃまずいだろうという話。小林道雄は警察問題と教育問題を検討するうちに、現在の明治時代の評価は違うと思いはじめたそうで、明治に日本のボタンの掛け違いが始まった、それは今日まで続いていると主張する。私はといえば、小林秀雄が一言「俗だね」といったと何かで読んで以来(それ以前に国盗り物語と太閤記は読んでいた)、司馬遼てのは仕事で必要なときパラパラ見た程度
●10時40分、日大授業。あと1回あり7月21日が前期最終日です。全員出席するように。10時45分に教室に行ったら1人しかいないので、また喫茶店でも行こうかと思ったら、ゾロゾロと間欠的に結局10人ほど来た。東京新聞によると、琉球大学のナントカいう教授は、生徒と「遅刻者は100円出す」と取り決めを交わし、大学当局からやめてくれといわれ、無視しているそう(この遅刻積立金は、資料代だったか何か、みんなのために使うらしい)
●授業で「北朝鮮という国が(核を持たずミサイルも撃たないとして)なくなっちゃって構わないと思う者は?」と聞くと、「なくていい」約6割、「わからない」約4割、「あったほうがいい」回答ゼロ。「あ、そう。じゃあ『あったほうがいい』と思うのは俺一人なわけね」といい、極東アジアの地図を描き、30分間、なぜ中国、ロシア、韓国、アメリカ、日本にとって「なぜ当面は『安全な北朝鮮』が存在し続けたほうがよいか」の理由を解説
●参考資料。東京財団研究報告書2004-16「朝鮮半島情勢の中長期展望と日本」第3部関連資料のうちロシア科学アカデミー極東研究所 ワディム・トカチェンコ朝鮮研究センター長へのインタビュー(2003年11月26日)記録から抜粋。出所:日本財団図書館
 北朝鮮の核開発問題は、(引用者注 ロシアと北朝鮮が)お互いに自分の国を破壊することになるんです。プラスにならないほうが多い。そのため、中国も日本もロシアも、北朝鮮のためにお互いに話し合うんです。実際に北朝鮮にミサイルや爆弾があっても、どんな国にも脅威ではありません。資源はない。石油はない。ガソリンはない。エネルギーもない。食糧もない。二週間で国は全部なくなります。北朝鮮はどの国を占領できますか。韓国でも占領できないでしょう。ロシア、日本、中国は言わなくてもいいでしょう。
 だから、挑発していますけれども、本当の意味で脅威ではないのです。世界秩序に対する脅威はありますけど、実際の脅威はないのです。北朝鮮の脅威という話を聞くと、一般のロシア人、特にウラジオストクやモスクワに住んでいるロシア人はみんな笑っています。どんな脅威か、と。だから私たちは、自分自身を脅かしているんじゃないですか。私たちはみんな、中国も、日本も、北朝鮮のためのゲームをやっているのです。日本が恐怖感を持っているということを聞けば、北朝鮮は非常にうれしいはずです。
 韓国の学者と話しましたけれども、韓国の学者は全然北朝鮮を恐れていません。もう一つ、誇りとしているんです。「ああ、これは朝鮮の爆弾だ」といいます。だから、実際にそんなに気にしないほうがいいですよ。

07-13
●頭山満「強者敵なしでは不可《いか》ぬ、仁者敵なしでないと。独逸《ドイツ》などの敗るるのもそこを誤つて居るからぢゃ。日本が朝鮮人などに臨むにしても、強者敵なしと云ふ様な、西洋人流の粗末な考へを真似ては不可ぬ」(「頭山満言志録」より。この本、ムチャクチャおもしろい。頭山は、安政2年生まれで昭和19年まで生きた国家主義者で、政界の黒幕、大アジア主義者で大陸に暗躍した右翼の巨頭)。このように日本政府に意見する者は、もう誰もいないのか?
●晋書顧悦之伝「松柏之姿、経霜猶茂、蒲柳常質、望秋先零」。安倍晋三は大丈夫?
●原稿書き。田原総一朗「禁じられた日本の言葉」本、あと昭和天皇を残すのみ。7月末アスコムから発売予定。乞うご期待!
●北朝鮮ミサイル問題について書きたいのですが、時間がありません。少しテレビ報道を考える!!ブログのほうにコメント。とりあえず、◆過去の歴史の教訓を忘れるな(昔の日本、昔のヒトラーを思い出せ。ヘタに追いつめず、ヘタに増長させるな)、◆アメリカ一辺倒になるな(内戦状態に陥ったイラクの惨状を見よ)、◆大局観を取り戻せ(周辺国すべてにとって、ミサイルをぶっ放さない安全な北朝鮮が、あの場所に存在していたほうが好都合。ならばそれを目指せ)、◆つねに落としどころを考えよ(着地点不明の行動・議論はするな)、◆かかるカネを計算して得を取れ(戦争では日本は儲からない)、◆「ミサイルを撃たれたらどうする」という軍事の話の前に「ミサイルを撃たれないためにどうする」という政治の話こそを語れ、とだけ書いておきます。あと詳しいことは、小川和久「日本の戦争力」をご参照。いまメディアが押さえるべきポイントは全部この本に書いてあります。とくにテレビと週刊誌は、デマ報道や憶測報道、扇情的な煽り報道を慎むべき。政治家も、無責任な人気取り発言はいい加減にすべきです(というか、北朝鮮むけ公式、同非公式、中国むけ公式、同非公式、自国民むけというそれぞれの発言は、峻別しなければならない。わかっていて、どれもやる分には構わないが、多くの政治家や学者は、このことを全然わかっていないように見える。これはまずい! 子どもじみている!)。この前の戦争の時、日本の政治家も新聞・雑誌も、さんざんそれをやって大失敗したのだから

07-12
●原稿書き。夜11時に寝て2時半に目覚ましをかける。このところずっとそんな、眠くなったら3時間くらい寝て、起きたら原稿を書くという生活。17日までには終わるはず
●忘れてました。映画「ゲド戦記」の試写を見たので、その記事を07-06に追記

07-11
●午前10時、田原ことば本に使った資料とりあえず段ボール2箱分、アスコム奥山典幸が引き取りに来る。その昔一緒に本づくり(「新・日本改造論」だっけ?)をした篠崎哲哉が、20年ぶりだかにまた校正してくれるそうで一安心。オフレコ!3号の作業そのほか。午後6時半、少年隊の舞台@青山劇場。あとは原稿書き

07-10
●アスコム柿内尚文から「『日本の戦争力』8刷が決定!。書店でまた大展開したい」とメール。みなさまありがとうございます。まだ読んでいらっしゃらない方、よろしくお願いします
●「日本の戦争力」は、国際政治・軍事アナリストの小川和久(坂本は20年ほど前から知っている)からの聞き書きを坂本がまとめ、さらに小川が手を加えた本。2005年後半時点での小川和久の自衛隊、在日米軍、テロとの戦い、イラク、北朝鮮、日本のあり方についての考えをまとめたものです。北朝鮮のミサイル発射以降、著者の小川和久はテレビその他で「MD(ミサイル防衛)など軍事的システムの話ばかりでなく、日米安保という政治的システムを機能させるべきだ」とコメントしていますね。もちろんこれについては「日本の戦争力」でも詳細に論じられており、小川和久のメッセージは日本政府に確実に伝わっている。著者はこの件で、すでに最高レベルの政府高官と話し、アドバイスをしています(誰にどんなメモを入れた、誰とメシを食うなんてことは、書きませんが)。日本政府が参考にするアドバイスの基本は、この「日本の戦争力」に書いてあるのです、申し訳ないけれども(って謝ることないか)。今回の北朝鮮ミサイル問題を考える論点はすべて入っています。ぜひ、お読みください
●17時半、朝日ギロン堂連載の単行本化で、田原総一朗、朝日新聞社・近藤雅人と打ち合わせ@ANAで19時まで。近藤がシャンパンバーで飲もうというので、カウンターに席を替えて21時半まで。北朝鮮問題、中国のあり方(日中2000年の歴史)などにつきあれこれ議論

07-09
●朝日ギロン堂(田原総一朗の「週刊朝日」連載)単行本の作業あれこれ。明日も引き続き

07-08
●午後2時〜「オフレコ!3」の保阪正康・田原総一朗対談@ANA。村田信之、アスコム高橋克佳・小林英史も。これはおもしろい! その後、田原と打ち合わせ

07-07
●午前10時40分日大授業。15時半、田原総一朗と「オフレコ!3」福本邦雄インタビュー@田園調布。アスコム高橋克佳・小林英史も。福本は「日本に残る最後のフィクサー」です。父親は福本イズムの福本和夫。鹿内支配の前に産経・水野成夫が中央政界(椎名の秘書)に送り込んだ。つまり、フジテレビ創設の政界工作を知る人物でもある。その屋敷は、昔よく遊んだ宝来公園の近く(坂本は隣町の奥沢に住んでいたので、ここらは遊び場。福本邦雄は奥沢銀座のなんとかいう蕎麦屋によく来たとか)。「戦後の歴代首相でよかったのは誰ですか」と聞いたら、「全部ダメ。ロクなもんじゃない。まあまあなのは大平かな」だそう。いや、実におもしろい。あのときの相場は3000万とか、そういう場合は1億円とか、笑っちゃうほど衝撃的! 田原をテレ朝まで送り、四谷でアスコムと別れる。長男の誕生日なので「かわうち」で一家で夕食。これ以外原稿書き。で、サッカーはいつ見ればいいんだ?

07-06
●昼すぎ東京。田原総一朗に新幹線車中で「言葉本」まえがき・あとがき取材(と思ったら、東京に帰る前に彦根で講演をしていくと。何それ)
●【この黒丸以降07-12に追記】夕方、映画「ゲド戦記」試写会@六本木ヒルズのシネマ複合ビル。受付のところにいたジュリー藤島Kに、5月31日ギャラクシー賞の御礼(長瀬智也が来てくれた)をいい、国分太一が同月間賞に入った件に触れると「本人がとっても喜んでいます」と
●舞台挨拶は、岡田准一(アレンの声)、宮崎吾朗(監督)、手嶌葵(テルー)、田中裕子(クモ)、菅原文太(ゲド)。真っ暗な中、手嶌が挿入歌「テルーの歌」を伴奏も何もなしで独唱。とってもイイ! 田中は「難しかった」(宮崎駿と吾朗の違いは?)「フクロウとトンビ。顔ですけど」(ハヤブサといったかも。忘れました。失礼=坂本) 菅原は「鈴木プロデューサーに魔法の時計をもらった。さっきそれを見ていたら眠くなって……」と意味不明のコメント。「釜爺より3倍やったから、『千と千尋』より3倍いい映画じゃないか」とかなんとか
●「ゲド戦記」は、その昔大岳美帆に最初の1冊か2冊を貸してもらって以来、私の愛読書の一つ。で、まだその本は返しておらず、うちにある!(悪いね) 大岳美帆も藤原尚雄(フィールドワークス)も元気かねえ? オヤジさんはまだソースか醤油か迷っていますか? それはさておき、この映画は、まあいわゆる(本の)ゲド戦記ではないですね。違うものと思ったほうがいい。原作者のアーシュラ・K・ル=グゥインから映画化の話が来たとパンフに書いてあったから、ル=グゥインも「これはこれでいい」と思っているのだとしてもね
●というわけで、これは宮崎アニメ。エボシさま、ジゴ坊、ヤックル(以上もののけ姫)、クロトワ(トルメキアのクシャナの参謀)なんか(に似てるキャラ)が出てくるし、ゲドが出てきたときは一瞬ユパかと思ってしまった。クライマックスでは「釜の底が抜ける〜〜!」(ラピュタ)ので私は結構驚きました(笑)。アースシー世界の竜は太古の言葉を話し、たいへんな知恵を持っていますが、白竜(ハク)にも似てる。たたり神みたいにグチャグチャねちょねちょしちゃうのも出てきます。で、過去の宮崎アニメを横に置いて絵を描いているだけでなく、私の見るところ確かにロード・オブ・ザ・リングが入っているし、スター・ウォーズも入っている。ま、そういうことで、いいんじゃないですかねえ
●ゲド戦記は、最初の3巻はふつうのファンタジー。しかし4巻は、いつか当欄にも感想を書きましたが、これマジで小学校や中学校の図書室に置くんかい、教育委員会やPTAが読んだら腰抜かすぜって内容(その連中はこの手の高級な本を読んだことがないから、話題にならないだけ)。なにしろ竜王にして大賢人、ロークの学院長で、アーキペラゴ史上最強の大魔法使いが、すべての力を失ってふつうの男となり、初めてSEXするって話なんでね。ま、ロークにもオジオンにも一切触れずにゲド戦記をやるというのは、かなりの根性というか冒険です。本当はゲドの傷はもっと恐ろしく、テルーの顔は正視に耐えないほど醜いはずですが、まあそれをやるとアニメが成立しない
●【ここにいったん書いた文章、削除します。映画公開後、しばらくしてから再録することに】

07-05
●【さらに追記】13時すぎの共同電は地対艦ミサイル6発も撃ったとする「朝鮮日報」報道を伝えた。前回の事例を知っていれば、ワームが入ってるかもなんてことは、夜明けの段階で予想がつく。当欄では最初から「短距離の対艦ミサイル含む?」と書いています
●未明、北朝鮮がショボいミサイル(射程1300キロのノドン? テポドン失敗や、短距離の対艦ミサイル含む?)を3発発射した模様【追記 朝7時半に4発目を発射。撃ったのは6発でさらに発射準備中との米情報あり。ただし、まだ鵜呑みにはできず(8時半現在)】。「求愛を恫喝で示す」(起訴停職中外交官・佐藤優)または「求愛を恫喝でしか示せない」北朝鮮が、日本列島の頭上を飛び越さない、狙いをそらした撃ち方をしたことに注目。今後、どんな言い訳を発するかにも。この際、小川和久「日本の戦争力」(アスコム)の北朝鮮の章を読まれることをご推奨。評論家他コメンテーターはテレビで「頭にサリンを搭載したらたいへん」などアホなことをいわぬよう(なぜアホか同書に書いてある)。日米(安保の枠組み)、米中韓ロ(6か国)の各レベルで、金正日に誤解なきメッセージを繰り返し伝えることが肝心です。ギャーギャー泣きわめいている子は、「うるさい! 泣くんじゃない!!」と怒鳴られる(=注目される)ほうが、無視されるよりマシ(「しけたポテトチップス」理論。しけっていても、もらったほうがプラス)。ガタガタ騒ぎすぎるのは、向こうの思うつぼ
●2時まで原稿。琵琶湖塾開校式@大津市ピアザ淡海。今年度のプログラム・講師紹介はこちら。滋賀県のみなさん、今年もお世話になります。よろしくお願い申し上げます。例の飲み会(裏琵琶湖塾)、開いてくだされば参加します。大津プリンス泊。【追記】滋賀県庁企画調整課の辻勝郎から「勿論、開催いたします」とメール
●以下は毎日新聞滋賀版7月7日付け朝刊記事◆彦根市出身のジャーナリスト・田原総一朗さんを塾長に、各界著名人の講演とディスカッションを行う「琵琶湖塾2006」(県立大主催)が5日開講し、大津市におの浜1のピアザ淡海で開講式が行われた。田原さんはディスカッションではマイクを手に、自ら客席へと足を運び、塾生と交流した。ディスカッションの中で知事選の結果に触れ、「(嘉田氏は)女性があちこち票を集めた強みで勝った。今の国民は政治に無力感を持ちすぎているが、滋賀はそうやって変わった」と評した。
●「裏琵琶湖塾」は、下記20人が参加。川内愛子、平山武史、赤木孝信、森川学、金子喜治、津田良子(ここまで今年度新メンバー)、津田貞次、駒井久子、駒井千代(運営委員長)、駒井美代、二宮郁夫、鬼塚孝治、姫野貴司、伊藤真紀、上羽みき枝、辻屋薫、奥野修(滋賀県立大学)、深井鉄平(滋賀県庁企画調整課)、辻勝郎(同)、坂本衛。全員とは話せませんでしたが、また今度ゆっくり

07-04
●この世界飛び地領土研究会サイトはおもしろい。古〜い世界地図も。学生諸君、あなた方の爺さん婆さん(私のオヤジお袋)が子どものころの世界は、こうなってたってところくらい押さえておきなさいね
06-23当欄記事の再掲「中田英、お疲れ! ここまでよくやった。あの泣き寝というかフテ寝はイイ。最高に幸せなフテ寝だ」。とくに付け加えることもないが、8年後くらいに日本代表監督よろしくね。その前に川淵三郎をなんとかしなきゃダメだよ
●7月末ころ、アスコムから「禁じられた、または封印された、または失われた日本の言葉」というような感じのタイトルで田原総一朗の本が出ます。明治以降の日本人が残した言葉(で封印された言葉)をあつかった、とてもおもしろい本で、とりわけ若い人たちに読んでいただきたいと心から願っています。坂本も手伝っていますが、その最終局面。寝ずに原稿書き
●そういうわけで朝日新聞社さん、田原の「週刊朝日」連載ギロン堂本がらみの最初の締め切り、1週間伸ばしてくださいよろしく

07-03
●今月末アスコムから発行予定「オフレコ!」第3号の匿名座談会原稿65枚up。小泉政権の功罪を徹底総括。小泉純一郎は何をやり、何をやらなかったか? それで日本は、何がどうなったのか? 小泉は何を恐れはじめたか? ただワイドショー政治ダメなどと表層をなぞるには終わらない小泉論。外務省起訴停職中の佐藤優は「田原総一朗は権力党の構成員だ」といった(これも「オフレコ!3」参照)が、田原はふつう思われているよりもはるかに、小泉純一郎の深い部分、根っこの部分を押さえているというか、食い込んでいるというか(いずれ田原自身が小泉純一郎で本を1冊書くはずだから、これ以上詳しくはいいませんが)。この座談会が、そんな田原ならではの現時点での小泉総括をコンパクトに伝えることは確か。田原総一朗の是非や好き嫌いは別として、今後の日本政治を考えるために読む価値は大きいと思っています

07-02
●原稿書き
●あれま。W杯ベスト4がドイツ、イタリア、ポルトガル、フランスの欧州勢に。私としてはここまで、ベスト16はクロアチア敗退(オーストラリア勝ち)を除き順当、ベスト8もオランダ敗退(ポルトガル勝ち)を除き順当で、よしよしと思っていたのですが、南米2チームが姿を消すとは……。残念! どちらかは決勝に行くのでは、と期待していましたから。ドイツ─アルゼンチンは、総合力でアルゼンチン、地の利と勢いでドイツで、どちらが勝ってもおかしくないと見ていたが、実際たいへんな死闘でしたね。ホームとアウエーというが、ホーム側は普段1の力が1.3とか1.5にアップする感じ。普段の力ではアル1に独0.9といったところだから、アルゼンチンは大善戦。決勝まで行かせたかったんですがねえ。審判も公正なように見えて、やっぱりちょっと欧州より。ヘンなところでファウルを取り、バランスを取るためどうでもいいファウルを取る、という場面が目立った。PK戦の独キーパーの動きは審判が注意すべき(ルール上は、蹴るまで動いてはいけない)。最後の1本は、明らかに右に左に動いていたから、アルゼンチンは蹴らずに断固抗議すべきでした。アルゼンチンはキーパーの負傷退場が痛すぎ
●ブラジル─フランスは、ブラジルが相手をナメすぎ! 何しろ最初から10人で闘うようなもの(棒立ちロナウド重戦車がそのまま通用するのはベスト16まで)だから、ロナウジーニョを2トップのような形で前に出したが、大失敗。作戦負けで、どうもうまくいかない、調子が出んというところからペースを乱し、集中力を欠くプレーが目立った。フランスの得点シーンも、なにそれ信じられんというムチャクチャな守備。確かにジダンはすばらしいボールを蹴ったが、それ以前にブラジルのディフェンスが、ジダンに近い全然どうでもいい場所に4〜5人いて(そこに敵はいない!)、反対サイドがガラ空きかつマークでたらめ。ジダンのボールが入ってくるゴール前には、フランス5人ブラジル3人(キーパー除く)。セットプレーなんだから別に崩されたわけじゃない、どういうわけだか「教科書通り」に全然ちゃんと守っていなかった。男ジダンの迫力、存在感に負けた、との印象も。とりわけレアル・マドリーの同僚たちに、よいところがなかった。ロナウジーニョ不在のW杯も心残り
●放懇サッカー部長・久野明(現・訪独中)とも話したことですが、あの広いフィールドを主審1人・線審2人で見るのは、やはり無理がある。オフサイドはテレビの俯瞰画面ではハッキリわかるが、線審は、つねにフォワード最前線の選手(飛び出すそぶりをしたり、マークをかわそうとしたり、微妙に動いている)とラインを同じに合わせ(その選手を見て自分も動く)、しかもその選手に出るボールが蹴られた瞬間に(通常その場所は自分から30mとか50mとか離れている)、自分(のライン)よりゴール側に守備側の選手がいないことを見取って、旗を上げなければならない。そんなこと、目が三つなければ正確にはできない。ガーナ戦のブラジルの2得点目は明らかにオフサイドで本当なら「幻の1点」ですが、あれを判定するには、アドリアーノと同じスピードで激走しつつ、ボールの出所を見ている必要がある。まあ、「敵味方とも文句なしの見事な得点については、微妙なオフサイドは不問に付す」という暗黙のルールがあるので、それが適用されたケースですが
●こうなると、やはりドイツが圧倒的に有利(バラックの足は懸念材料)。ジダンがあまりにもスゴイので、決勝は独仏か。ここまで来ると、仏ジダン、独バラック、(ポ)デコといったゲームを作る大黒柱の出来が大きく作用すると思います。ブラジル、イタリアなどは、きら星のごとくスターがいすぎて、かえってみんな勝手なことをやり、力を出せない感じ。点取り屋も、このクラスのチームではみな決めるときに決める連中だから、問題はボールの出どこ。予選リーグでぽんぽん決まったミドルシュートも、このクラスでは自由に打たせてくれない。セットプレー(CKやFK)からのヘッドやボレー、その崩れの押し込みなんかで決まるか、それもなかなか決まらず引き分けでPK合戦か

07-01
●原稿書き
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2003-05-25
●リニューアル版運用開始。リニューアル終了まで2〜3か月かかる見込み。旧版は残します
2002-04-11
●ホームページ試験運用開始。キリがないので、未校正ありのまま見切り発車しました。あしからず
●この欄、文中敬称略ってことでよろしく願います