メディアとつきあうツール  更新:2006-08-05
すべてを疑え!! MAMO's Site(テレビ放送や地上デジタル・BSデジタル・CSデジタルなど)/サイトのタイトル
<ジャーナリスト坂本 衛のサイト>

日録メモ風の更新情報(坂本衛)
2006年4月〜6月

2006年4月〜6月の更新情報

06-30
●午前中、日大授業。テレビ報道を考える!!ブログをご参照。ブログ記事を書くこと、コメントすることのハードルの高さを改めて実感する今日このごろ
●午後5〜7時、アスコム小林英史と打ち合わせ@神楽坂ジョナサン。原稿書き

06-29
ツタンカーメンの母の墓か 王家の谷で発見の地下室(共同)「ツタンカーメン王墓から10メートルほどしか離れておらず、(中略)王家の谷では1922年の同王墓以来の大発見」。ふーん。10mしか離れてないのに80年以上も見つからないのか。人類って、自分たちのことをまだ全然ちゃんと調べてないんだ、という感じ。日本および日本人もそうです。日本の重要古墳の多くは「天皇の墓、侵すべからず」という理由で誰もロクに調べてない。日本の研究者・学者は調査せず、調査させてくれと頼みもせず、グダグダいってるだけ。「どうも天皇の墓らしいがハッキリしない」という遺跡を調査したって、天皇を冒涜することになるはずがない(日本国は「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」[大日本帝国憲法第三条]の方針を60年以上前にやめた。右翼が怒鳴り込んできたら「君らは天皇を何よりも尊重するんじゃないのか? ならば、天皇か天皇でないかハッキリしない墓なんて拝みたくはなかろう。それをハッキリさせようって調査の何が悪いんだ」といえば、「わかった。よろしく頼む」といって帰る)。そうかと思えば研究者・学者たちは、国宝級の遺跡を傷つけカビを生やしてなお責任を取らない。文部科学省に科学なく、文化庁に文化なき、末世ニッポン
●東京新聞で知ったジェフユナイテッド千葉監督オシムの語録。メディアについても、いいことをいう。「若い選手が少しよいプレーをしたらメディアは書きたてる。でも少し調子が落ちてきたら一切書かない。すると選手は一気に駄目になっていく。彼の人生にはトラウマが残るが、メディアは責任を取らない」「(今日の試合の感想をお願いしますという言葉に対して)何をお願いするのですか? ここは教会ではないので、何かをお願いするのはやめてほしい。私が何かを言うのを待つのではなく、まずは記者のみなさんが考えてほしい。私が逆に聞きたいぐらいだ。私は何が起こったか全部知っている」。これ「感想は?」「どうですか?」と聞くすべての取材者・記者・レポーターに聞かせたいですね

06-28
●元マイクロソフト(米マイクロソフト副社長で日本トップ、現・慶応大学教授 DMC統合研究機構)の古川亨は、私が麻布中1のとき高2で、麻布紛争勃発時の文化祭実行委員の1人でした。総務省が設置した「通信・放送の在り方に関する懇談会」(いわゆる竹中懇談会)の委員でもある。古川亨ブログで、当サイトを紹介してくれています。ありがとうございます
●午後、サイゾー(小林稔和・ライター神谷弘一)の取材あり。NHK問題ほか

06-27
●日銀総裁・福井俊彦の金融資産が夫婦合わせて3億5000万円。家や別荘やクルマは数えていないわけで、なんでそんなに持っていたいんだか。うちの奥さんにいわせると、「別に日銀総裁が5億10億持っていても構わない。でもこの人は、村上ファンドに預けた1000万が2200万円になり、年間200万円の利益が出たことを、たいした金額ではないといった。これは許せない。自分の回りの主婦たちは、みなパート勤めしている(自分もやったことがある)。平日毎日働いても、年200万にはならない。しかも、みな遊びのためじゃない。生活費の足し、とくに教育費に捻出するために働いている。日本の経済は、パートの主婦に支えられているの。そのことを知らず、その主婦たちを結果的にバカにした爺さんが、日本の銀行の元締めでいることは絶対に許されない。サッサと辞めてもらいたい」。まったく同感。民主党も、主婦たちの気持ちがまるでわかっていない。こんなことでは政権は取れない!
●3億5000万円中、日本国国債が1000万円だけということに、要注目! 誰も指摘していないようだが、これは実に大変な、日本国を震撼させるスキャンダル。日銀総裁が、個人的には日本国国債を、ほとんど信用していないことを意味する。政府はテレビCMで個人国債を買ってと盛んに国民に呼びかけているが、政府中枢ではこんなもの買うヤツはいないってことですよ。日本国は、いいのか、それで? 野党は、なぜ「おかしいじゃないか」といわないんだ? 日銀副総裁を辞めたところから年金(年800万円弱)が毎年出て、日銀総裁にも出るというのも、年金の趣旨に合わないぞ
●田原総一朗(中国へ行ってます)の「週刊朝日」連載「ギロン堂」(政治をメインとした状況論、エッセイ)を本にするというのを手伝い。取り急ぎ章立てと目次づくりだけやり、あとは原稿書き

06-26
●原稿書き。7時すぎ、私見では日本最高のドビュッシー弾きの一人(いまNHK教育で放送している「スーパーピアノレッスン」の先生ミシェル・ベロフの弟子)であるピアニスト本田聖嗣、そのご両親、兼高聖雄と会食(ご両親にごちそうになる)。本田聖嗣は、麻布学園が生んだ山下洋輔以来の大物ピアニストで、芸大から仏コンセルヴァトワールへ進み、日仏ほかで活躍中。ピアニストとしてもすごいけれども、どうしてそうなったのかは知らないが、テレビやラジオで1時間や2時間しゃべらせて、そのまま十分通用する「話術」というか「話芸」がある。これ本当。クラシック音楽や欧州紀行などの番組制作者が、なぜこのピアニストを放っておくのか、私は不思議に思っています。早い者勝ちですよ
●本田によると、ピアニストにはホモセクシャルが多いそうで、バロックをやる音楽家にもなぜかホモが多いそう。「ってことは両方の条件に当てはまるチェンバロ弾きは……」「もう100%近くが」「そういう方向で、チェンバっちゃうわけだ」。おしゃべり中だじゃれ攻撃連発だが、本田聖嗣とだじゃれ合戦をやって勝ったヤツがいる。だれじゃと聞けば山本直純。「バッハばっはりやってるヤツはバッファ(カ)野郎だ。バッハッハッハッ」という超くだらない激闘に負けたと。ところで、私は小学校2年から6年まで世田谷区奥沢1丁目に住んでいました(6年のとき駅前マンションに引っ越し)が、うちの裏(相馬さんの庭をはさんで)が山本直純の家だった。陳兄弟んちの隣ね。よく怒鳴り声が聞こえて、あれは夫婦ゲンカしているんだという話だった。ジャージみたいなものにサンダル履きで、よく近所を歩いているのを見かけたものです。11時帰宅し、また原稿

06-25
●昨夕は6〜9時すぎ小林道雄と、最近の少年犯罪や少女への性的犯罪などにつき、突っ込んで話す@かわうち(「オフレコ!」取材)。あとは昨日も今日も原稿書き

06-24
●広島の木下建一さんの娘・小学1年木下あいりさんへの性的暴行・殺人事件(2005年11月)について広島女児殺害、父が報道側に要望「衝撃を伝えて」(朝日新聞)。判決は7月4日
●奈良の高1放火事件で、16歳の長男は「ことあるごとに父親に殴られ、暴力が許せなかった」「母親は何でも父親に告げ口するので恨みがあった」と供述。周辺住民によると、医師の父は勉強部屋を「ICU(集中治療室)」と呼び、小学校の時から夜遅くまで付ききりで勉強を教えていた。【以上、共同記事】父親は約10年前に再婚し、長男は前の妻の子どもだった。【以上、朝日記事】
●以下は、報道が正確で、長男もほぼ本当のことを語っているという前提で書きます。ようするに、長男にとって父親は実の父親だが、母子3人は実の血縁関係がない。小1だか幼稚園年長だかのときにきた新しい母親と、その後に生まれた弟妹《ていまい》であると。まったくバカな父親ですね。人間には成績より大事なことがあると知らなかった。子どもにも傷つけてはならない人間としての尊厳があると気づかなかった。医師らしいが、長男と人間的な信頼関係を築くことができず、妻子3人の命も救えなかった。私は16歳に同情します。この地獄のような家から離れさえすれば、誰も殺さずに済んだでしょうに。家出でも何でもすりゃいいのに、そうせずに放火とは、哀れな16歳。しかも、父親と対決せず、血のつながりがなく手近で簡単に殺せそうな弱い者だけ殺した、バカな16歳
●うちの長男(浪人中)の意見は「あれじゃ、殺すわな」。あのような家庭は、中からは壊せない。16歳が家を出てオウムに入っても、暴力団事務所の使いっパになっても、そのほうがまだマシだった。なぜ、それができなかったかにつき、うちの長女(高3)の意見は「医者の息子で小遣いももらい不自由はない。バイトもしたことがなく世間知らずで、勉強にかかりきりでは人間関係もうまく築けない。相談できる友だちもいなかったのかも。数学の問題がいくら解けても英単語をいくつ知っていても、人としての知恵がなく、生きる術《すべ》を学んでいないということでしょ」
●W杯予選リーグが終了。当欄18日朝の決勝リーグ進出国予想をご参照。オーストラリアをクロアチアと予想してハズレだった以外、15か国は当たり! 惜しい! 予想時点で10か国が未定(20か国に決勝進出の可能性あり)のところ9か国的中は、ちょっと自慢していい? 非国民!? 実は、公開された情報(注:FIFAランキングの意味くらいは知っていなければダメ)を素直に読めば、誰でも6〜7割当たる予想ができます。つまり、総当たりの予選リーグはそれほど大きな番狂わせが起こらず、だいたい順当な結果に落ち着く(一発勝負の決勝トーナメントでは、前回の韓国のような大きな番狂わせが起こりうる。地の利と審判の微妙な判定があれば、なおさら)。もっともE組、G組、H組あたりをきちんと当てるには試合を見なくてはダメ。40年もサッカーを見ていれば、それくらいの見極めはつくわけです。それにしてもブラジル─ガーナ戦は、もっと先に取っておきたかった
●このところずっと原稿書き

06-23
●急で誠に申し訳ないですが、本日、日大授業は休講です。テレビ報道を考える!!ブログのほうにも書いておきますので、学生諸君はよろしく
●スタメンの半分がベンチのブラジル二軍に4-1。これが日本の「実力」です。妊娠中の重戦車ロナウドのダイエット試合(目標3kg)で、後半26分にはカカ、ロナウジーニョが引っ込む大屈辱。後半10分以降は守備が完全崩壊し、ブラジルはお遊びモードに。で、あれの、どこが守護神?(あんなミドルシュート、普通は弾く。ゴロのシュートも欧州や南米の一流なら、少なくともさわる) 玉田は誉めていい。巻、空回り(前半のヘッドのみ)。稲本、前半はまあまあ。中田、中村いいところナシ。三都主は球離れがよいとき以外ダメ。小笠原遅すぎ(あのスピードが通用するのは対アジアと国内のみ)。大黒、ディフェンダーの陰(ゴール側)にいてボールをさわれないことを「裏を取る」とはいわない。高原は意味不明。ブラジルが本気を出せば6〜7点取られても不思議はなかった。中田英、お疲れ! ここまでよくやった。あの泣き寝というかフテ寝はイイ。最高に幸せなフテ寝だ
川淵キャプテンは辞めどき。ジーコとともに去るべし。潔く責任を取るのが「キャプテン」というものでしょう。誰よりも、日本サッカーを託すべき子どもたち、若者たちが見ていることを、くれぐれも忘れないでいただきたい

06-22
●日銀の福井俊彦総裁は22日、衆院財務金融委員会で、村上ファンドへの投資問題に関して「厳しい批判をいただいたことは誠に遺憾で、真摯(しんし)に反省している」とあらためて陳謝……以上、共同速報。記事が正確ならば、政治家や財界人がよくやることですが、「遺憾」という言葉の使い方が間違っています。遺憾は「思い通りにいかず残念、心残りだ」という意味(もともと陳謝の意味はない!)。だから、福井俊彦のことを、ほかの人──たとえば首相や財務大臣や財界トップなどが「遺憾だ」「残念だ」というならわかる。だが、福井俊彦自身が「自分が批判をもらったのは、思う通りにいかず残念・心残り」というのは、日本語を知らないバカ。福井俊彦は「厳しい批判をいただいたことは誠に当然で(むろん遺憾など一切なく)、真摯に反省している」といわなければならない
●三井住友海上、ひどい会社ですねえ。終身医療保険では、不払い全体のうち不当な事例が14.8%。つまり、三井住友が保険が下りないと契約者に告げた7件に1件はインチキやゴマカシがあったと。なんと、うちの自動車保険は今春、三井住友海上に換えたばかり。ガーン! ずっと知人がいたあいおい損保だったが、その知人が2〜3年前に辞め、おいおいと思っていたところ、VW営業が熱心に頼んできた。年何千円か値上がりしたんですが、VWが修理や点検の引き取り・納車を全部やるわ、毎回クルマをピカピカにしてくれるわで、ま、いいかと思ったんですがねえ。ぶつけたときは用心しないと
●小泉改革で手つかずだった公務員改革が始まろうかといういま、官僚による民間チェックが加速しています。民間はこんなにだらしないから、われら官僚が厳しく指導・矯正しなければダメなのだ、と。20日、実はここにも総務省が光点滅問題でNHK・テレビ東京ほか民放77社に「厳重注意」、白インゲン豆ダイエットの健康被害でTBSに「警告」したのも、以前からやっていることとはいえ、その一環と見てもよい。ようするに役所(総務省や各地の総合通信局・沖縄総合通信事務所)はテレビ局を呼びつけて指導文書を交付し、「困りますよ」「ごめんなさい」の儀式をやる。しかし、民放連加盟の過半数の放送局が厳重注意を受けても、局のホームページに何がまずかったか、わかりやすく書いてあるわけではない。21日現在、民放連サイトには何の記述もありません。で、そんな放送局にやっぱり官僚が天下るわけです。国土交通省もそう、防衛施設庁もそう、社会保険庁(6か月営業停止くらいが相当だと思っても、その処分をすると、官僚を半年遊ばせることにしかならない!)もそうで、官僚組織が有効なチェック機能を持っているとは到底思えない。それでも形式的な儀式は引き続く。天下りも引き続く
ここは、騙されてはダメです。テレビ局がごめんなさいすべき相手は視聴者大衆であって、総務省は二の次でなければおかしい。ところが、免許を出す「お上」だから、視聴者大衆をさておき、ごめんなさい儀式に付き合う。そのほうが視聴者大衆に説明・謝罪するより楽ですしね。しかし、なるほどテレビ局が毎度バカをやるから行政指導する役所が絶対必要なんだな、とは思わないほうがよい。役所にそんな能力はないし、恣意的な行政指導をした例が過去にいくらでもある。警告や厳重注意が出る前に局が「うちはこんな番組を流したが、これこれの点について問題があった。申し訳ない。これこれの対応策を取ったので了解してほしい」と視聴者に必ず報告すれば、役所の出る幕などないはずです。それこそが放送局の「自律」で、自律を貫けと放送法に書いてある
●W杯占いの訂正。準々決勝でドイツ─アルゼンチンが当たりそう。フォークランド怨念対決は回避。イングランドは初戦も危なく、よくて準々決勝止まりか。準決勝と決勝カードは、先に占った通りです
●昨日当欄の民主党の対応について、思い出したこと。中田英が「日本は相手のペースで試合をしてしまう」という意味をいっていた。まったく同感です。メディアも民主党も、夏休み入りした(旅行を控えてウキウキ)小泉ペースで試合をしているように見えます。それでは勝てない
●午後、放懇へ届け物とNPO関係書類にサイン。ドイツ料理カイテルで、中島好登、福島美子、久野明、藤久美子と食事。岩本太郎、小田桐誠にもちらと会う

06-21
●19日当欄の北朝鮮関連記事(情報の引用)はアメリカ発の未確認情報でした。燃料注入をしていないなら、北朝鮮の揺さぶり策に終わる可能性も大。韓国が強いメッセージを連発し、中国が陰であれこれ説得しと、うまく役割分担しているように見えますね
●村上ファンドによる秘書給与肩代わりは小さな問題、村上ファンドへの日銀総裁の応援・投資は大きな問題であり、「われわれは小さな問題はさておき、大きな問題をただではおかない」という民主党の主張は違うと、私は思います。「われわれは小さな問題をただではおかないから、なおさら大きな問題を絶対にただでは済まさない」と、民主党は主張すべきです。民主党議員を一人犠牲にして日銀総裁の首を取り、現政権に大打撃を与えたほうが得だ、という情勢判断がなぜできないのか、たいへん不思議です

06-20
●村上ファンドを応援していた福井俊彦(日銀総裁)は、同ファンドに出資した1000万円を1999年から2005年末までに2200万円にしたと。で、始末の悪いことに、現在も持ち続けているのではなくて、今年2月に解約して利益を確定させた(1200万円儲けた。村上世彰が逮捕されても黙っていた)と。日銀総裁の年俸も報道すれば、世間はもっと怒りまくる。極めて杜撰《ずさん》で、いい加減な日銀総裁であることは明らかで、さっさと辞めたほうが政府・自民党にはプラスでしょう
●福井側は、衆院財務金融委員会などへの報告で「今年2月に同ファンドに対し解約を申し入れた。6月末に解約の手続きが終わる」としているそうだが、何のことやら。村上ファンドは解約に4か月もかかるのか? そもそも村上ファンドは、直近の最低出資金(最低預け入れ額)が10億円といわれていた。1000万円持って「M&Aコンサルティング」(村上世彰の会社)や「MACアセットマネジメント」(最盛期4000億円といわれる村上ファンドを実際に運用する会社)に行っても相手にされない。昔の客は1000万円のままでよかったのか、日銀総裁だから1000万円でもよかったのかは、明らかにしてもらわなければ困る
●規制改革・民間開放推進会議議長の宮内義彦(オリックス、グループCEO)も、村上ファンドをなぜ、どのような方法で応援し、村上世彰の逮捕をどう考え、どう縁を切ったかを、社会に対して説明する責任があると思います。オリックスが村上の会社に出資し(MACアセットマネジメントの45%の大株主だったことがある)、役員を送り込み(オリックス社長室長が取締役だったことがある)、村上ファンドに出資した(初期に3億円、その後100億円規模を投資し、相応の利益を上げたという見方がある。今日のオリックス株主総会での説明では3月末に200億円)と、報道されているからです。役員と出資金を引き上げれば、いいというもんじゃない。ただの投資家ならどうでもいいが、政府の「規制改革・民間開放推進会議」(前身は規制緩和委員会)の議長を長く務め、オピニオン・リーダーとしてさまざまな発言をし、政府の政策決定プロセスに関わり、ライブドアや村上ファンドが活躍できる舞台を準備した日本を代表する経営者の一人として、自らの考えを表明する義務があると、私は思います。その考えを聞きにいこうとするメディア関係者が、いるのかいないのか知らないが、現時点まで目立った新聞記事もテレビ・インタビューもないのは、何をやっているのだろうとも思います
●日本─クロアチア戦を「勝っていた試合を引き分けた」とするメディアが多いが、単純に事実誤認です。「負けていた試合を引き分けた」のが当たり前の見方。穴と見られた宮本が敵の狙い通りに献上したPKと、クラニチャルのミドルシュート(クロスバーに弾かれた)でクロアチア2点。柳沢のありえないミス(あれを入れられないなら、柳沢にはどんなクロスを入れれば、どんな最終パスを送ればいいんだ?【追記】独ビルト紙は「唯一100%のチャンスだったが、シュートは芸術的なまでに5mも逸れた」「フェラーならギブスした足でも入れた」[リトバルスキーのコメント]と酷評)で日本1点。順当なら2-1で負けのところ0-0で済んだという話。中村のFK(ボールを見ずにしゃがんだ三都主の尻に命中し弾かれた。三都主が上にジャンプしていれば入ったかも)を日本側に数えれば、クロアチアももう何点か数えなければ。中田英は「勝てた試合を引き分けた」といった。不甲斐ない、情けない、悔しい、何やってんだといったのです。「勝っていた試合を引き分けた」とは、いってない
●どうでもいいけど、ちょっと決勝トーナメント表を調べたら、微妙な駆け引きがあってのうえですが、ブラジルとガーナ(決勝リーグに進んだとして)が早くに当たってしまう可能性がある(そういうのがイヤという理由で、最終戦で手抜き1位2位通過を調節することがあるからおもしろい)。準々決勝でアルゼンチン─イングランド、ドイツ─オランダという恐ろしい試合が実現する可能性も。いまのところ準決勝がアルゼンチン─イタリア、オランダ─ブラジルで、7月9日決勝は南米対決という「占いの結果」が出ましたので、お知らせまで

06-19
●潮入稿。本日、夕方までに北朝鮮が「人工衛星打ち上げ」実験に踏み切るとの情報あり。論評しませんが、情報があるってことで【13時10分記】。液体燃料は抜き取りが極めて面倒で危険でもあり、一度満タンにしたら普通は一両日中に必ず発射するものだそうで、中止の可能性はゼロに近い。あとは、朝鮮半島の天気によると【13時45分記】

06-18
●ゲゲッ、東京新聞(見てないが中日も)朝刊政治面に2ちゃんねる【はたらく】細田博之【おとうさん】を紹介する異様な記事。哀れな「1」による2005/09/14「細田おとうさんを応援しよう」のカキコで始まり、9か月以上たって350件しかコメントがつかなかったものを、カラー写真入りで。見出しは「細田"お父さん"ネットでは人気」「励まし掲示板」だって。いくら父の日だからって、ありえねいでしょうに。この記事を書いた記者は、「このスレは4〜5人で回していたかも」という可能性を排除できないとは、思わないのだろうか? 記事には「今後も応援は続きそうだ」とある。2ちゃんねらの諸君! そう書かれて黙っていられるか?
●昨日のNPO法人放送批評懇談会の総会で、来期からの2年間、ギャラクシー賞報道活動部門委員長というのを務めさせていただくことになりました。放送局はじめテレビで報道活動にたずさわるみなさま、よろしくお願い致します。ギャラクシー賞報道活動部門の概要はこちら
2006年度のギャラクシー賞報道活動部門委員(あいうえお順)
麻生千晶 碓井広義 上滝徹也 小林英美 坂本 衛(委員長) 田原茂行 露木 茂 堀木卓也(副委員長) 山田健太 山室英男
2006年度のギャラクシー賞報道活動部門の運営方針
番組コーナーを活用する報道、長期にわたる調査報道、画期的なスクープ報道、フリーランスによる特定のテーマ報道、局としてのキャンペーン報道、複数局が参加協同する報道、系列による総力報道など、番組単位でくくることのできないテレビとラジオのあらゆる報道活動に広く目配りし、それを応援する選奨活動を行います。社会と時代の要請に留意しつつ、放送現場の実情に即したきめ細かい報道活動の発掘と評価に努めます。とりわけ、既存メディアがあまり取り上げない問題に光を当てる報道、さまざまな制約と格闘しながら信じる主張を貫く報道、既存メディアの枠組みを打破し自らの新しい可能性を追求する報道などを、丁寧に見ていきたいと考えます。巨大放送局はもちろんですが、地方局、独立U局、衛星局、CATV局、ラジオ局、番組制作プロダクション、フリージャーナリストなどからの応募がより活発になるよう、賞についての広報を推進します。
●W杯予選リーグも折り返し点まで来ましたので、ここらで決勝リーグ進出国を勝手に予想。( )のないものは勝ち上がり決定済み、( )内が坂本の独断予想です(18日の朝現在)。【A】エクアドル、ドイツ【B】イギリス、(スウェーデン)【C】アルゼンチン、オランダ【D】ポルトガル、(メキシコ)【E】(イタリア)、(ガーナ)【F】(ブラジル)、(クロアチア)【G】(フランス)、(スイス)【H】(スペイン)、(ウクライナ)。つまり、おおむね順当と思いますが、D組のメキシコはなんかヘタってますね。大丈夫かしらん。難しいのはE組。ガーナ─チェコ戦はすごかった。キングストンとチェフでしたっけ、世界最高水準のキーパー対決も見ものでしたが、ガーナ、無茶苦茶強い。チェコのゾーン・ディフェンスを粉砕。各人の身体能力・テクが抜群なうえ、若さもあって運動量が全然落ちない。アフリカ勢はお調子もんチームが多いが、対チェコ戦のようにプラスに出て勢いづくと、手が着けられなくなるかも(後半は記録的なオフサイド連発で笑えた)。あれよという間にベスト4くらいまで進む可能性もあり。もっとも、いきなりコケてバカ負けする恐れもあるので、E組はアメリカ次第。G組の韓国、H組のチェニジアも波乱を呼ぶかもしれないが、とりあえず全組二つ(全16か国)にしぼっておきます
●優勝候補の筆頭を挙げよ、といわれればアルゼンチン。二つ三つでよければアルゼンチン、ブラジル、ダークホースのガーナ(コケない場合)あたり。あとヨーロッパから一つか二つ(ガーナがコケた場合)がベスト4まで行くとして、この予測は非常に難しい(対戦相手、負傷者、累積カード欠場者などにもよるので、ようわからんわけです)。堅実なのはオランダ、地の利でドイツ(守備がうまくいったとして)あたりか。イタリア、スペイン、ポルトガルも強いが、ラテン系でいまいち堅実さに欠けるような。ブラジル、アルゼンチンなどは、負傷もしないしイエローももらわない(欠場者が出ても他国ならトップのヤツが控えにいる)という本当に強いチーム。ロナウドも決勝リーグでは、ちっとは走るでしょう。ところで久野明の予想は?

06-17
●3時〜放送批評懇談会の年に一度の総会@厚生年金会館。出席者は、諫山修、石井彰、石井清司、石橋さや夏、入江たのし、岩本太郎、小田桐誠、音好宏、兼坂諦一、隈部紀生、坂本衛、志賀信夫、嶋田親一、島野功緒、清水英夫、鈴木典之、田代勝彦、田中惣二、田中典子、中村登紀夫、橋本隆、原由美子、深川章、藤田真文、藤久ミネ、星島節子、堀木卓也、松尾羊一、松本恭幸、山家誠一ほか数名(記憶で書いており不確かな点、すみません。あとで修正します)、事務局からは中島好登、福島美子、久野明。のち懇親会。さらに田中惣二・田中典子夫妻、岩本太郎、中島好登、坂本の5人でお茶。帰宅後、潮原稿書きの予定がいまいち
●6-0ね。アルゼンチン、ムチャクチャ強い!! しかし、3-0で負けている側にレッドカードを出し一発退場の審判は、ハッキリ疑問。テベス、メッシを見ることができたので文句をいうヤツは少ないだろうが、勝負をムチャクチャにしたのはあの審判。オランダのロッベンは22歳というんだけど、どう見ても32歳に見えるんですが……。コートジボワールは大健闘だが、ドログバがいまいち。ガチガチのマークが奏功したのは確かだが、ケガかなんかあったのかというくらいパッとせず
●二日前にテレビ報道を考える!!ブログに書いた記事。時間がなく、転記にて失礼◆新聞の国際政治面を読め。ミサイル発射の兆候に対し、日本を含む主要国がこぞって、国によっては必死に「発射を回避せよ」とのメッセージを送り続けている。発射したら、それは北朝鮮による「平壌宣言」の破棄であり、小泉訪朝の大失敗の確定を意味する。それは小泉外交の評価を地に落としめ、ポスト小泉に影響する。1週間は朝鮮半島から目を離すな。
(↑新聞からは、そのような状況とは読み取れない? それも不思議はないですよ。93〜94年に、クリントンが北朝鮮攻撃を検討した「朝鮮半島危機」があった。全世界が緊張したが、当時の日本の新聞・テレビをひっくり返してみなさい。それらしい話は、ほとんど載っていないからね)

06-16
テレビ報道を考える!!ブログで、秋田小1殺人報道、W杯報道、シンドラーその他につき議論しています。これまで当欄に書いたようなことを、そちらに書く場合があります。ぜひのぞいてください。コメント大歓迎。アジアプレス綿井健陽がブログ「綿井健陽のチクチクPRESS」のメディア制裁システムと題する記事で、紹介してくれています。ありがとうございます
●10時40分日大授業、14時NHK出版打ち合わせ@神楽坂ジョナサン、17時「GyaO MAGAZINE」取材@渋谷USENビル(連戦姉妹という2人が、坂本に1セグについて聞く)。9時すぎ娘の予備校の面接@四谷。あと原稿

06-15
●昼12時半、池袋メトロポリタンのロビーでGALAC編集長・小田桐誠と待ち合わせ。昼食を取りながら打ち合わせと情報交換。GALACやNPO放送批評懇談会について。あと原稿

06-14
●オフレコ!3の鼎談原稿(げっ、70枚以上ある!)を脱稿
●1-0でブラジル勝ち。予想通りだが、危なかった。ロナウド立ってるだけで全然ダメ。ロナウジーニョ緊張しすぎ頑張る(キーパー手前で跳ねる惜しいシュートあり)も、やや空回り。カカ、カフー、ロベカルいい。まあこれで、ブラジル3戦全勝、クロアチア─豪の勝者2勝、同敗者1勝、日本3戦全敗と、順当な結果に落ち着きそう。クロ─豪が引き分けだとまずい(得失点差がものをいう)ので、クロは対日戦で本気を出す(バコバコ入れる。3〜4点以上入れるかも)。直後のブラ─豪タイムアップでブラジル1位・日本4位が確定(18日)というのが妥当な予想。ブラジルにアホな取りこぼしがなければ、最終戦はジーコに免じて、1-2、悪くも1-3くらいで「日本よく頑張ったネ」と花を持たせてくれそうな気配【14日14時半すぎ記】
●クロアチアは強い。ブラジルは伝統的に仕上がりが遅い。すると順当なら1-0か2-1くらいでブラジル勝ちのところ、0-0や1-1の可能性あり。すると両者は対日・対豪戦で本気に。つまり日本の合計2ケタ失点の悪夢が現実となりかねん。ブラジル勝ちなら対日戦で手抜く可能性があるけれど【14日未明記】

06-13
●今日の項目の下のほう、NPO放送批評懇談会事務局・久野明(特別待遇サッカー担当部長。そんな部ないけど)によるW杯日本初戦観戦記あり。必読!
●アホか! 昨日、試合前に1-3の試合だけはするなと書いたろうが!(昨日の当欄ご参照)
●想定内の結果とはいえ、情けない。せっかく中村俊輔の微妙な浮き球に敵キーパーへの柳沢・高原のワン・ツー体当たり攻撃と三流審判のお陰で1点プレゼントしてもらったのに……。川口の飛び出しは完全なミスだ。キーパーが飛び出すときは、絶対にボールにさわらなければならない。さわれるかさわれないかわからないときは、絶対に飛び出してはならない。キーパーの基本だ! フリーキックをかろうじて弾いたのをファインプレーのようにいったアナウンサーや解説は話にならん。正面のあんなシュート、外国のキーパーなら確実に取るわ
●ジーコ采配も、とりわけ後半は疑問。駒野の突っ込みはよく、あのヘボ・サイドバック(左右とも)なら、玉田、柳沢、三都主クラスで切り崩せた。その手で追加点を取ろうとせず、無意味に中央にボールを集めては失敗。たとえば、なぜショートコーナーを一つもやらんのだ? そんな工夫がない割には、考えすぎというかカッコつけすぎというか、いろいろ攻めてはみるもののどれも中途半端。もっと単純に、ゴールに殺到してただブチ込むという泥臭い攻めが必要なのに、それにあまりにも欠けていた。最初に壁に当ててから中村のFKが不発だったのも、「?」(FKをちょこんと蹴って敵に渡すってのは、何なのだ?)。その中村や高原の切れが失われても、手を打てなかった。「よければだいたいそのまま作戦」は、断じて「作戦」ではない! ヒディングが(たとえば後半から)日本監督だったら、勝っていたか、少なくとも引き分けで終わっただろう(このカッコ内追記。オーストラリアの得点は、いずれも途中出場のケネディ、ケーヒルがらみ。やはり大した監督だと思う)。大黒を入れたのは遅すぎる特攻作戦で、案の定3点目をプレゼント。福西、中沢はとてもよかったが残念。これで日本の望みは完全に絶たれました。まず間違いなく全敗、最下位で予選敗退でしょう。あとは、合計10失点なんて無様なことがないようにと祈るのみ【以上13日0時40分up】
●おっつけ久野明によるそこらのプロ記者よりはるかに高水準の「怒りの観戦記」が届くでしょう。そしたらupします。【届きました。以下にupします。13日夜9時半】なお久野明は、今を去ること三十数年前、私が英コベントリー「赤毛のカー」が来日した日本代表戦(1-0で勝利!)を国立競技場で見たとき、やはり国立競技場のどこかで見ていたお方。日本のほとんどのサッカー記者より、数多く試合を見ていると断言してよいです。タダでその分析を読むことができるあなたは幸せです!
◆日本対オーストリア戦について、あたしゃ別に怒っていませんが、不快な気分。調子のよくなかったオーストラリアに貫禄負けしてどうする。次回W杯予選からオーストラリアはアジア地区に来るんだから、叩いておけよ。
◆ラッキーな先取点をもらいながら、自滅していった日本。その原因は何か。簡単に言えば、ゴールを狙う意識がないこと。前後半、何度かあった決定機に決められなかったのが敗因。ここで決めて相手を諦めさせるのが強豪国。まだ日本はその域には達していない。
◆柳沢の飛び出しやポジショニングを高く評価する評論家の方々よ! 彼はチャンスメーカーなのか、ゴールゲッターなのか。チャンスを演出できても自分で決められないFWでいいいの。攻めのいい形を作って満足するのは日本人的感覚。どんな形でもゴールを決めることを評価しない風潮がある(私自身も反省)。ファンタジスタもいいけど、リアリストも必要。自分勝手なプレーをしないヤナギは、日本のエリートたちと重なる。優等生で、大人に誉められるタイプの青年たち。FWはもっとわがままでいい。
◆中田英、中村俊輔はもっとミドルシュートを打てたはず。とくに中村の左足に期待していただけに、不満が残る。好守備をする俊輔より、目の覚めるようなドライブシュートを放つ俊輔を見たかった。守備に追われるから、後半は疲労からだろうか、考えられないトラップミスを連発していた。中田はハードマークされていたが、前半からパスの精度が悪く、ヒデらしからぬイージーミスも多く、本調子とはとても思えなかった。
◆オーストラリアは、中盤のキーマンであるブレシアーノ(パルマ)に替え、カーヒル(エバートン)を投入し、ずばり当たった。このヒディング監督の采配は大胆だったが、不調のキューウェルを交代しなくて、日本は大いに助かった。ヒディングにも日本でいえば「ヒデ的存在」のキューウェルをはずす度量はなかったのか。ヒディングの采配は別に驚くこともなく定石どおり。1トップから2トップ、最後に3トップにしただけのこと。魔術師でもなんでもない。運はもっているようだが……。
◆ジーコが柳沢に替えて小野伸二を入れたのを批判する記事が目立ったが、それほどひどい交代ではない。明らかにFW陣は疲労していたし、柳沢はケガから治ったばかり。キープ力のある小野にジーコは期待したはずだし、彼以上にキープ力のある控えがいなかったのも事実。松井大輔を選ばなかったのが惜しまれる。小野を前線に置き、キープさせる作戦なら正解だっただろう。だが中田英を一列前にあげ、小野のボランチとは。小野は視野も広く、キラーパスを後方から出せるが、それには前線に走れる選手がいなければならない。バテバテの高原、中田、中村では小野の長所が生きてこない。守備に徹するなら、トリプルボランチにして高さがあり守備のできる中田浩二の投入がベストだったはず。
◆勝負事だから、負けることもある。しかし日本代表は、W杯で勝ち上がるための準備をしてきたのだろうか。キツイ試合を経験してこなかったツケがでた。ここでいうキツイ試合とは、W杯アジア予選などで薄氷を踏むような勝利をあげたことではない。アジアでは日本は苦戦しても、ボールは支配できる。引かれた相手にボールキープしながら点を狙うといった戦いは、アジアレベルの戦い。力量が上の国と戦うW杯では、相手にボールを回されながらも、すばやくパスをつないでのカウンターを狙うしかない。ここもポイントで、すばやい「パス」でしか崩せない。すばやいドリブル突破というオプションはなかった。ドリブルはしても、サイドか中盤でのもので、ペナルティーエリアにドリブルで向かう場面を何回見ました? 中村が狙えるいい位置でのフリーキックも取れない。
◆アジア相手や親善試合の代表戦では、キツイ試合はそれほど経験できない。海外クラブに移籍しても、レギュラーを取れないのでは、痺れるような場面を味わえないだろうし。だからこそJリーグでのクラブでの戦いが大事になる。そして世界を知るチャンスであるクラブ選手権が貴重な場になる。なのに今年もJリーグのチームはアジアクラブチャンピオンシップの予選リーグで敗退した。チャンスをみすみす逃しているわけだ。クラブレベルで世界へ羽ばたかない限り、この状況は何も変わらないでしょう。
●久野明の観戦記は以上です。中田、中村が期待ハズレだったのは、やはり大舞台の緊張感、プレッシャーが大きく作用したんでしょう。意図はわかるが、ちょこんとトゥー・キック(つまさきで蹴出す)3mが必要なところ1mで止まって敵に取られるとか(高原か)、クロスの精度が無茶苦茶(中村ほか)とかいうシーンが目立ったのは、足先つま先までもが普通じゃなかったのか。久野明も電話で「坪井の足のトラブルも、普通でない緊張が作用したのかも」といっていたが、欧州で五指に数えられるかというオランダのキーパーの足が二度までも痙《つ》ったのも、そんなことかも。それにしても高原、あそこはループ・シュート一発だろうが。なぜ打たんかなあ。もっともあそこで打てるフォワードなら、最初から苦労はないか。あと三都主、いつもやらない守備を頑張ってやろうとしてたが、深く引きすぎ、バックラインがジワジワ下がる。前線の2人が死んでるから、前は戻らず後は下がるで、真ん中が大きく開く。そこにオーストラリアの連中がちんたらドリブルで入ってきて、さてどこに出そうか隙ありゃ打つかと、やりたい放題。最前線がデカい相手に、絶対やってはならない守備パターンのドツボにはまった。あの守備では勝てん

06-12
●ひたすら原稿。仕事の話ついでに放懇・久野明と電話でW杯情勢につき意見交換。意見一致をみたのは以下のようなこと。◆予選初戦では当然のことながら、どのチームもエンジンが本調子でない(強いチームほどピークを本戦後半に設定)◆あの守備じゃドイツは到底、上までいけん◆クラウチはデカすぎ、何もしてないのにファウル取られてかわいそう◆みんなよくすべる(坂本「予想以上に暑く、芝が蒸れて湿っているのでは」久野「確かに、むこうは試合前によく水を撒く」坂本「スパイクの調整を間違えるとヤバいね」)◆オーストラリアは若干ジジイであるものの、欧州組ばかり。日本にも欧州組は何人かいるが、正確には「欧州控え組」がほとんど◆うーん、常識的に見て(世界のサッカー常識からして)4チーム中、実力第4位の日本はどうすりゃいいんだ……などなど
●日本はスピード勝負。中田英寿のいうように走り回り、2タッチの早いパス回しを90分続けるしかない(頼むからトラップ・ミスせず、ボールを足下で止めてくれ。オランダなんかほんと、全員がその場で[30cmで]止めてた。あのマネは無理でも、1m以上離さんでくれ)。オーストラリアの高さが怖い。CK・FKなどセットプレーからヘディング、またはヘディング崩れによる得点が非常に心配(ロスタイムに「あーあ」ってドーハの悲劇が頭をよぎる)。久野明によると「だから、あまり早い時間に得点しないほうがいいんじゃないの。ちょこちょこだらだらパスを回すだけの、見てて全然つまんないような試合をして、終了間際に勝負する」「なるほど。ヤツらも0-0でしょうがないかと思い始めたあたりで、中村俊輔がFKから1点入れ、あとは全員守備でかろうじて逃げ切るとか。そんなにうまくいく?」「でも、前半早い時間にガンガン攻めて1〜2点取って、後半まで持つと思う? 全然、思えないでしょ」てな話。なお久野明はチケット入手済みにて、月末にドイツに出発するそうです。そういえば山田健太は、日本─ブラジル戦のチケットを入手したものの大学都合で諦めたといってました。みなさん大変ね
●日本サッカーの育ての親で、八重樫茂生とともに私のサッカーの師匠(本で、の話ですが)であるクレマーさんが、たぶん競技場で今夜の試合を見るはず。クレマーは「日本サッカーに釜本以上のストライカー(ゴール・ゲッター)は出ていない」との見方らしい。おおむね同意(ケガがなければ久保竜彦は釜本を超えるはずだった)だが、その眼前で0-2とか1-3とかいう情けない試合だけはしないでほしい

06-11
●小林道雄と1時間、最近の青少年事件について電話で話す。あとは「オフレコ!」3の原稿書き
●サッカー観戦ちらほら。アルゼンチンは強いが、象牙海岸も健闘。あんなに強いとは思わんかった。オランダは、あんなものでしょう。イランはボロボロで、あれなら日本は勝てると思うが、日本がメキシコに勝てるかといえば心配。なお、ハイビジョン横長画面に出る「××対△△/前半後半の別/経過時間」は、デカすぎ無茶苦茶ジャマなので、地上デジタルかBSデジタルかどちらかには出さないでいただきたい。出ないほうを見たいので(同じ高精細度放送をする場合は、1チャンネルは実況・解説とも消してほしいくらい)。あと息子がNHKのデータ放送を見て「これはなかなかいい」といっていた。オマケとしてはいいが、問題が二つある。第一に、試合中は絶対に見ないから、NHKはよいとして民放データ放送はうちでは無意味(見たことないので、やってるかどうかも不明)。第二に、データが確かなら、日本が属する組の上位2チームはどう考えてもブラジルとクロアチアだ。ガ〜〜〜ン!

06-10
●昨夜、6月10日付け東京新聞の夕刊12面を見て驚愕しました。「NHK受信料 民放から徴収せず 今春まで 開局以来『契約対象外』」なる見出しの記事。配信した共同通信社のサイト記事「受信料、民放から徴収せず 「契約対象外」とNHKはこちら。記事本文の冒頭が笑わせる。というか、実は全然笑えず、ただただ情けない。「NHKが半世紀以上にわたり、民放各局から受信料を徴収していなかったことが10日、分かった。局内にあるテレビ受像機は放送の監視が目的で、受信契約の対象外としてきたため」
いままで、NHKが放送局に置かれたテレビから受信料を取っていないことを、本当に2006年6月10日まで知らなかったのか? 坂本が「GALAC」1998年05月に執筆した「50年目の曲がり角 曖昧・受信料をどうする?」記事には、ハッキリそれとわかる脚注をつけて、「このほか大使館・公使館や領事館など治外法権の施設と、放送を送出するテレビ局(NHKはもちろん民放全局)が免除。また、米軍関係は実質的に1円も徴収できていない。」と書いてあります。8年も前から、GALACを読んでいた者ならば知っていたであろう話です
●さらに、当サイトを開設した2002年以来、このGALAC記事はそっくりそのままインターネット上で公開しています。これが記事本文であり、これが脚注です(横田基地周辺の怪しいNHK受信料半額免除、まだ続いているかどうかも、ちゃんと取材しなさいよ!)。発行部数が少なく本屋で入手しにくいGALACを読まずとも、地球の裏側からでも誰もがタダでアクセスできるサイトに何年もの間、載っている話なのです。サイトには「※NHKは放送送出設備を持つ事業所の放送受信料を全額免除しているか、または全額受け取っていない。つまり、東京・渋谷のNHK放送センター、全国各地のNHK放送局、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京ほか全民放放送局に、何台テレビがあろうとも(それも放送送出と直接には関係がないと思える、休憩室や食堂やロビーに置いたテレビが何台あろうとも)、受信料を1円も取っていない。そのことは、上の「放送受信料免除基準」には記載されておらず、別の内部規定による(NHK広報からそう聞いた)」と書いています
●共同通信社の放送を担当していたある記者は、私が1992年の末に「放送批評」(「GALAC」の前身)に書いた「郵政省失政録」を、「自分にとっては教科書だった」といってくれた。その記者は1998年段階で「50年目の曲がり角 曖昧・受信料をどうする?」を読んでいただろうし、NHKが半世紀以上にわたり民放各局から受信料を徴収していなかったことを知っていたと、私は確信しています。若い記者のみなさん、もっと勉強しなさいよというほかありません
●共同通信の配信記事は、多くの地方紙がそのまま載せてしまう。テレビ局も共同通信の配信、とくにキンコンキンコンと伝えられるニュース速報に大きく依存している。川上の記事の出元で何かあると、川下で記事を掲載したり放送したりするメディアが影響を受ける。最初の記事が「なにそれ!?」だと、そのまま載せた地方紙やそのまま流した放送局の信頼性を損なってしまう。敢えてどこの社とはいわないが、当欄05-31の記述もお読みください。そして、しっかりしてください
●夕方、「かわうち」にて家族で夕食。大輔はちょっと太った。イングランドは危なかった。メキシコ人審判は、ちょっとパラグアイ贔屓

06-09
●10時40分、日大授業。2時〜5時、「オフレコ!」第3号に掲載するメインの座談会。テーマは、小泉純一郎とは何だったのか、その他。おもしろい! 7月下旬の刊行に乞うご期待!! この様子じゃあ、小泉純一郎は、8月15日に靖国神社にキッチリ参拝します。偏屈な変人だから、みんなでもっと行け行けといえば、行かないかも(笑)。一方、安倍晋三は、早い段階で自分の任期中は行かないと明言するかも。6時「理清蘭」。おっつけ家人、和美も来る。カウンターにいないジジイに乾杯して飲む

06-08
ガバナンス論演習・赤尾のブログ(赤尾晃一)を読んでいたら、産経新聞の元「論説副委員長(局長級)」だった人物のブログが炎上したとの記事。炎上の直接の理由は、<<「モーニング娘。」が日本語を壊した>>なる見出し記事で、「 」内の文章の末尾にマル(。)をつけるべきか否かを論じ、「考えてみれば、『モーニング娘。』が、いけないのだ。」と書き、「歌もへただし、ダンスもひどい」とやったため、ファンを怒らせたかららしい(歌とダンスに関する記述はブログ炎上後に削除した模様)
●この人の文章を読んでみたら、あまりに無茶苦茶なことを書いているので驚きました。いつぞや長野県知事選に立候補表明して途中で降りたお方ですが、「モーニング娘。」関連部分を無視するとしても、ヒドいものです
●新聞・雑誌は「 」内の末尾に「。」をつけないが、教科書では「 」内の末尾に「。」をつける、また「、」を「,」と書く混乱がある(後ろの二つは知人からの伝聞)と書いたのち、いきなりモー娘にイチャモンをつけている。「、」や「。」がつかない日本語の歴史的、伝統的な名文は腐るほどあるので、そんなものの有無と日本語の乱れや破壊とは何の関係もないと考えるのが当たり前ですが、そのことには気づいていない。小学校の教科書に目を通すか、ナルニア物語やドリトル先生でも読めば一目瞭然、教科書も岩波子どもの本も「 」内の末尾に「。」をつけている。つけないのは新聞・雑誌の流儀であって(私もつけない)、異なる流儀があることと日本語の乱れや破壊とは、むろん何の関係もないが、そのことにも気づいていないらしい
●そもそも、若い連中がヒドい言葉をしゃべっているなと私たちが感じるとき、その言葉には「、」も「。」も表れない。それは言葉を文字に表すとき息継ぎ箇所や文末箇所を示す記号にすぎないから、もともとのヒドい言葉──つまり、日本語の乱れや破壊とは本質的に関係ないというもっとも肝心な点にも、この筆者はまったく思い至らない。「日本語表記の揺れ・混乱」と「日本語の乱れ・破壊」は異なる概念だが、その区別がついていないのです。つまり、話にも何もならない。。と、に関して。と、を括弧に入れずに、あーだこーだと書き。と、の効用をハッと気づかせてくれた筒井康隆の小文も、当然ながら読んだことがないんでしょう
●「、」を「,」と書くのも、どうでもいい。日本最大の百科事典の一つ、平凡社「世界大百科事典」は「、」を「,」、「。」を「.」にしている(注:私が持っている88年初版。ネット版は「,」「。」を使用)が、だからといってこの全31巻の日本語が乱れ壊れているとはいえません。むろん趣味が悪いとはいえるし、私はそう思っているけれども
●ハッキリしていることは、この人物が、岩波子どもの本も世界大百科事典も一度も読んだことがないか、「。」の使い方に気づかず読んだことがあるか、どちらかだということです。読んだことがなければ、不勉強で恥ずかしい話(私は世界大百科事典を一度もめくったことがない学生がいれば、もっと勉強しろといいます)。読んだことがあるならば、彼自身が気づかなかったのだから騒ぐほどの問題ではないことになる
●以上批判したようなしょうもない文章を書いたうえに、「モーニング娘。」ファンを怒らせるようなことを書いた。私なら何をくだらないことをと無視するだけだが、「モーニング娘。」ファンは抗議のコメントを多数書き込んだ。当然でしょう
●なぜか赤尾晃一は「でも,ジャーナリスト(経験者)をそこまで嫌わなくてもいいのに……というのが率直な感想です。」とあまりにも優しい一文を書いているが、優しすぎ。私は、この人物は長野県知事選挙に出るといった時点で、ジャーナリストであることをやめたはずだと思います。まさかジャーナリストと知事の二股かけるつもりはなかったろうから、そのような選択を自分でした。で、選挙共闘した相手が落選した後、いまもなおジャーナリストを名乗っているらしい。選挙に受かればジャーナリストを辞めるが、落ちればジャーナリストを続けるというジャーナリスト──あなたなら、どう評価します?

06-07
●打ち合わせ二件。3時NHK出版・山本京子、9.11選挙の本など。4時USEN山下和幸、7月6日創刊新雑誌「Gyaoマガジン」連載の件@神楽坂ジョナサン。あとはここ何日か、「オフレコ!」3号原稿にかかりきり
●秋田の小児殺人事件に関して、プライバシー(の暴露)報道、ご近所報道、憶測・推測の氾濫などを、テレビ報道を考える!!ブログで議論しています。ぜひ、お読みください。コメントも大歓迎です
●シンドラーのリスト、さっさと出せ! シンドラーのサイトはこちら
●住基ネットが国民・行政に「年間183億円」のベネフィット。写真キャプションに注意。推進者である総務省官僚(何様?)に「ご説明」している者たちの試算が、信用できるはずがない長野県本人確認情報保護審議会が住基ネットについて実施し、長野県下の全自治体のうち行政事務の効率化に否定的な自治体が3分の2以上、また「費用対効果の点でまともなバランス状態にある」とする自治体がわずか2%で「バランスを欠いている/どちらともいえない/わからない」とする自治体が9割以上となった日本初のアンケート調査はこちら

06-06
●Ourplanet-TV白石草からメール。以下にそのまま転載。
この度、これまで日本ではあまり紹介されていないキューバの都市農業をテーマにした、ビデオ作品のプレス向け試写会を開催する運びとなりました。制作したのは元NHKディレクターの井坂泰成さんです。井坂さんは、現在、NHKが抱える様々な問題に疑問を感じ、1年半前にNHKを退社。現在、Ourplanet-TVの映像制作スタッフとして活躍してくださっています。大きな組織から出て、はじめて一人でカメラを回し、自ら編集をした作品でもありますので、是非、ご覧いただければと存じます。よろしくお願いいたします。
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「町は自給で豊かになった〜キューバ都市農業リポート〜」
プレス試写会のご案内
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音楽と野球で知られるキューバの新しい顔、それは“都市農業”。220万都市のいたるところに畑を作られ、有機野菜で完全自給が行われている。かつては輸入に依存し、工業化に邁進したキューバが今、「世界で最も持続可能な国」と呼ばれるまでに変貌している。元NHKディレクターの井坂康成氏が、現状を取材した。(40分)(詳細はこちらのPDFファイルを参照下さい)
■日時:6月23日(金) 1回目:14:00〜 2回目:19:00〜■場所:メディア・カフェ■住所:東京都千代田区猿楽町2−2−3NSビル203■交通:神保町駅徒歩5分 水道橋・御茶ノ水駅徒歩7分■お問い合わせ:03-3296-2720
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6月23日プレス試写会 FAX: 03-3296-2720
■14:00〜の試写会に 参加 ・ 不参加
■19:00〜の試写会に 参加 ・ 不参加
お名前:                     
媒体名:                     
E-mail:                    
連絡先:                     
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【白石メールここまで】
●村上世彰逮捕で二点ほど。特捜は今回、たとえばふだん150cmくらいのところにあるバーを93cmか62cmか知らないが、とにかく下げた(またはハードルを上げた)。「で、お前はあのときこのバーに頭をぶつける(またはハードルに足を引っかける)ことをやった。認めろ」といい、村上は認めた。認めないと周囲を逮捕して容疑を固められるし、ここで認めて何年か蟄居した後に再出発できると計算したのかも。問題は、やっぱりバー(ハードル)の高さが、どうにもハッキリしないこと。村上ファンドがニッポン放送株を現在も持っていれば、「応援買い」で正当化されるのか。1割くらい売ったらどうなのか。一生持っていないとダメなんですかね。ここはちゃんとルール作りをしなければダメだと思う。時間外取引だって、銀行なんか不良債権処理がらみでガンガンやっているわけで
●もう一つ、村上は「株主がいちばんエライ」という。これは「カネを出すやつがいちばんエライ」から。で、村上ファンドにおいても同様で、ファンドは「カネを出すやつがいちばんエライ」。その主力である米機関投資家は法律違反に極めて厳格だから、一斉に手を引き、二度と村上系とは付き合わない。ヘタしたら訴訟沙汰(訴えられる)。なので、村上が生き残るとしても、今後は怪しげな仕手筋としてだけです。エラソーなことをいうが、「ものをいう株主」としてハデに登場し高値で売り抜ける手法の根本部分は、古い仕手と変わらない。「ものをいう株主」村上ファンドは、「『ものをいう株主』としてものをいう仕手筋」ともいえるわけです(そのスタイルは確かに斬新)。ただし、総会屋だって「経営陣はなってない。株主の言うことを聞け」くらいいう。村上は「自分は見返りを受けない。総会屋とは違う」というが、総会屋だって持っている株の値段が十分上がれば見返り要求なんて面倒なことはしない。彼の最大のミスは、自らと仕手や総会屋との違いを十分に説明することができなかったことでしょう(さらにいえば、株式を売買するだけでは、仕手との区別など永久につかない。そういうのとは違うと示すには、徹底した情報公開と、あとはまったく違う場所で善行を積むことでしょう。10億円の豪邸なんて建てる前に。アメリカの大金持ちが、そちらの方面にものすごく神経を使い、ハデに「投資」しているようにね)

06-05
●逮捕されずに、この世の中を変えていくには、どうしたらいいのか。これは考えどころです
06-04に荻原道男葬儀関連、05-31にギャラクシー賞関連記事を追記
テレビ報道を考える!!ブログ担当者が今日から代わります。のぞいてコメントしてやってください

06-04
●たぶん今日、早ければ午前中にも「近所の女」逮捕へ。二つの事件とも同一犯の可能性がある。「国策捜査」が入った村上ファンドは、週明けに着手され、複数の逮捕に至る可能性大(東証は大荒れの気配)。国策捜査については、私も先日2時間ほど会いましたが、佐藤優「国家の罠」が最良のテキストです。普段はまったく問題とされない事件(皆がやっている些細な法律違反)のハードルを、ある事件に関してだけ極端に下げ、逮捕者を作って一罰百戒とする。行くところまで行くと、オリックス宮内義彦が一切の公職から退かざるをえない局面もありうる。すると構造改革路線のオピニオンリーダーが何人か姿を消すことになる。小泉純一郎は夏休みモード(訪米その他、よそに出かけて「まとめ」の宿題をやる)に入っており、さまざまな構改テーマにほころびが目立ち始めるでしょう。その中に、潰したほうがよいもの、潰したら具合の悪いものがあるから、点検と見極めが必要
●午前10時、荻ジジイ葬儀。岡本センセが弔辞。遺族挨拶で志帆が「理清蘭は母と私たち姉兄弟で守っていく」と宣言。「もー吉」安倍俊彦、「響」平川和浩・愛子、「花豊」かおちゃん、「越野」桜井はじめ知人多数。落合斎場へ移動し火葬。いよいよジジイが骨になっちまった。足から若い頃大けがしたときのボルト2本が出た。お姉さんが「(入れっぱなしだったのは)道男らしい」と。遺骨が神楽坂に帰るのを見送ったのち早稲田「かわうち」に戻り、荻ジジイの席も作って(茶碗に焼酎お茶割り、ショートホープも供え)みんなで飲む
●場所を提供しいろいろ出してくれた渡部雄三、八重子ご夫妻、ありがとう。なんとなく声をかけあって集まったのは、伊藤勲(言わずと知れた矢来の年齢不詳の怪物。坂本注:以下カッコ内の肩書きともなんともつかない説明は文責・安田)、伊里茂(水道橋駅前の居酒屋『駒安』社長。通称『とうちゃん』、池北輝晃(飯田橋野球専門店ベースマン取締役常務)、黒田真吾(元プロサッカー選手[YAMAHA]で現・黒田内装社長)、内田立夫(みずほ[だったと思います]銀行、理清蘭のカウベルは内田さんのスイス転勤から帰国時のお土産)、大越正次(六本木の居酒屋『飲み処食べ処 さら』店主)、小松原幹夫(島根県在住、幸治君のいとこ)、末光靖(クリーニング店経営、『駒安』のスーパーサブ)、木上幸治(荻さんのお兄さんの会社[千代紙ニット]勤務)、駒見昌三(神楽坂『しょうちゃん』店主。坂本注:盆栽焼き鳥で有名)、河合(神楽坂交差点角の居酒屋『昔屋』社長)、堀田晋一(シンちゃんこと神田『二代目がんこ鮨』社長)、その奥さんと長女、安田天、佐藤和美、坂本衛、睦美、龍太、もも。そのうち、喪主である荻原京蘭、志帆、大輔、亮輔、清美、美姫、リカも到着。和美の息子・友紀も呼ぶ。ジジイ遺影を招き猫の上に載せ、夜7時すぎまでグダグダと飲む。元太洋ホエールズ捕手・伊藤勲が龍太、亮輔、友紀とデカい手で握手(握力比べ)し全員が「参った」。帰りがけ、龍太が再び号泣。「荻さんは、死ぬのが近いのに頑張って家を建てた。25周年(3月)のときも死ぬとわかっていながら、痛みに耐えてニコニコとずっと立っていた(この話は大輔が通夜挨拶でしていた)。クソーッ、格好よすぎるぜ」と。そう、最後まで格好つけのクソジジイでした。合掌(しばらくしたら、5月25日に病院に見舞ったときの話をupします)

06-03
●午後4時、浜野明美が来る。6時、私、睦美、龍太、もも、明美で荻ジジイの通夜へ。300名ほどが参列。「とうちゃん」が友人代表挨拶。長男・大輔が長ーーい挨拶。龍太は号泣(ジジイに「いつ一人でカウンターに来て飲んでいいか」と聞いていた。それが果たせず、悔しくてならない様子。あまり泣き、コンビニで「ポカリ」を買って水分補給。誰だあの子は、隠し子かとの説も出たとか出ないとか)。明美は式場からそのまま仙台へ。通夜振る舞いの席で、佐藤和美、片桐直子、佐藤信篤、友紀らと話す。片隅のアルバムには、家のベランダでのバーベキューの写真や、山梨旅行の写真も

06-02
 訃 報  「理清蘭」店主・荻原道男(おぎはら・みちお)儀、6月1日午前、かねてより療養中の東京厚生年金病院にて永眠致しました。生前のご厚誼を深謝し謹んでご通知申し上げます。通夜の儀および葬儀告別の儀は下記の通り執り行います。
【通夜式】6月3日(土曜日)午後6時〜(9時には終了します)
【葬儀告別式】6月4日(日曜日)午前10時〜
【式場】榎町地域センター(東京都新宿区早稲田南町85。東西線「早稲田駅」下車。早稲田通りと外苑東通りの交差点(弁天町交差点)からすぐ。地図はこちら
【喪主】荻原京蘭(おぎはら・ぎょんらん)
※供花の連絡は荒川儀礼センター(電話3802-3451)まで
※荻原道男の「お」の字が間違えていました。大変失礼しました。朝慌てて書き見逃してしまった(時間がないので、日大に行くのに江戸川橋までタクシーに乗ったくらいでして)。安田天、指摘メールありがとう。なお、お花は花豊でも大丈夫と思うが、あまり大量または急な注文には応じられないかもしれません
●日大授業は予定通り

06-01
理清蘭の「荻さん」または「荻ジジイ」こと荻原道男が、今日午前11時10分に亡くなりました。昭和24年1月2日生まれだから、まだ57歳。長男の子ども、つまり初孫が、もうすぐ嫁さんのお腹から出てくる予定だが、抱くことは適わなかった。5月25日に見舞って最後のつもりで別れをいい、覚悟はしていたけれども、残念でなりません。合掌。夕方6時すぎ、渡部八重子、佐藤和美、坂本睦美と4人で荻原家へ。1階の自分の部屋で、静かに、気持ちよさそうに寝ていました。線香を上げ、額をなぜて、お疲れさんとありがとうのお礼。2階には、京蘭、志帆、大輔、亮輔、清美、リカ、安田天ほかいつもの面々。しばらく皆と話す。ガーラ(犬)もわかっているのか、ヘタレ顔で小屋に入って静か。ときおり人が出入りするのに無意味に吠える。その後「かわうち」へ移動。渡部雄三も交えて飲む。11時すぎ帰宅。玲子、双葉山はまた今度連れてきてくれ
●パクリ洋画家のニュースを追っている諸君! 暗号ですよ、暗号。自称画家の名前は何という? 和田義彦か。ひらがなでは「わだよしひこ」だね。これは当然「わしこひだよ」と並べ変えなきゃいかん。「こひ」って何? そんなこともわからない? むろん「コピー」の暗示以外には、ありえんでしょう。つまり彼の名前は「わしコピーだよ」のアナグラムであった。彼は知らず、自分の名前に極めて重要な秘密メッセージを込めていたのだ! 彼を守る秘密結社メンバーの写真は、当欄05-30を見よ

05-31
●第43回ギャラクシー賞贈賞式・記念の宴は、【放送批評懇談会正会員】石橋さや夏、岩根彰子、岩本太郎、小田桐誠、兼高聖雄、仮屋和則、小林英美、坂本衛、嶋田親一、高橋克佳、滝野俊一、桧山珠美、三原治、【外部スタッフ】藤孝司、吉波あかね、高橋直子、坂本睦美(ジャニーズお世話)、【事務局・受付】中島好登、福島美子、久野明、藤久美子、佐々木七津女、高木恵美子、浜谷真理子、咲間まみ、小西智春、鶴田まや、岡野鳳子、森岡淳子、齋藤佑香、藤岡結香、今度りえ、進藤朝美、日本大学(女学生)名、法政大学(同)7名、【プレゼンター(放懇正会員)】清水英夫、志賀信夫、藤久ミネ、藤田真文、入江たのし、野田慶人、音好宏、【司会】長野智子、斎藤弘美、永田俊和が、早い者で午前10時すぎには会場入りして準備。私はホワイエのポスター・花の飾りをやり、報道受付の仕事をし、17時30分からはジャニーズ担当。ジャニーズ事務所からはジュリー藤島K、白波瀬傑、長瀬智也、メイクさんなどが、それぞれ別々に控え室入りし、マネージャー入れて総勢10名ほど。長瀬くんともあれこれ話す
●「贈賞式」では、テレビ部門個人賞の天海祐希が登壇して大盛り上がり。そのあたりで事務所ご一行に会場に入ってもらい、テレビのギャラクシー大賞TBS「タイガー&ドラゴン」発表に合わせて、長瀬智也が登場。舞台上のプロデューサー磯山晶に花束を渡し、二人でインタビューを受けてもらうという段取り。「いやー、こういうの初めてなんで緊張しますっね」とかいっていたが、堂々とした受け答えで大したもん。贈賞式終了後に急遽、囲み取材をやり、「記念の宴」冒頭でも舞台に上がってもらう(みんな前のほうへ行って携帯で写真撮っちゃって大騒ぎ)。長々とお疲れさまでした
●入場者は約600名で、取材も50社以上(私が久野明と一緒に作って月曜夜に各社に緊急配布したFAXが奏功)。大きな問題もなく成功裏に終わりました。出席のみなさま、本当にありがとうございました。メディア関係のみなさんもご紹介ありがとうございます。スポーツ新聞は、スポニチ、サンスポ、スポーツ報知、日刊スポーツ、デイリースポーツ、トウチュウ、テレビは、朝の「朝ズバ!」「ズームイン」「やじうまワイド」「めざましテレビ」、午前の「きょう発プラス」などで取り上げられたようです
一つ報道関係に苦言。ギャラクシー賞がすべて発表され、そのリストを配布したとき、日本を代表する某通信社の記者が報道受付に来て、「これを本社にFAXしてもらえないだろうか。うちは地方紙に記事を配信する必要があり、早く送りたいので」といった(笑)。もちろん名刺も受け取っており、上の発言は報道受付にいた3名が聞いています。何考えているんでしょうねえ? なんで主催者がある報道機関だけを特別扱いしてFAXを送ってやらなければならんのだ? じゃあ、あなたは何しに来たワケ? ギャラクシー賞の会場と役所の記者クラブの区別もつかない? 「ご自分でFAXを捜されたらいかが?」とやんわり応接しましたが(ホテルにカネを払えば送ってくれる。それがイヤならFAXを背負って歩けばよい)、非常識な、おかしな記者がいるもんだと呆れました。みなさんもお気をつけください
●会場内で打ち上げ後、中島好登、同友人二人、、岩本太郎、小林英美、坂本の7人で恵比寿駅前の琉球風創作料理「首里天」へ。海ぶどう、島らっきょうの浅漬け、ゴーヤーチップスにサワーやビールなど。咲間まみが超ハイテンションにてフロアディレクターを務めた男どもの段取りの悪さを怒る(岩本ブログご参照)。さらに小林英美と高田馬場のサイゼリアへ。1時半帰宅
●昨夜受信したメールから2本ご紹介。発信者に断っていませんが、お二方とも無断転載をご了解くださることと思います
【1本目メール】本日付き(5月30日)中日新聞夕刊にて、貴殿の「地デジ移行 急ぎすぎ?」の記事を拝見、全く同感でメールを差し上げます・・・
現在74歳の小生と68歳の家内の二人暮らしですが、小生は動脈瘤の手術を控え家内は膠原病で、一生通院の身です・・・
地デジ移行については電器メーカーに勤めましたので、十分承知して居ますが、居間とそれぞれの部屋のTV・VTR各3台の買い替え若しくは、対応チューナーの買い増しは年金でギリギリの生活をして居る現状ではとても無理です・・・
昨年には総務省へメールで質問しましたが、何とかお金を貯めて買う様にとの返答でした・・・
現在の放送をデジタルにするメリットが有りません・・・
貴殿を初め有識者にて反対運動を興して頂きたく思いますが・・・【1本目メールここまで】
この国の政治家(とくに首相以下、行政府の長)、総務省はじめ行政担当者、全テレビメーカー、全放送局は、このような人の声を真摯に聞くべきです。メーカーは何のためにテレビを作って売っているのか? 放送局は何のためにテレビ放送をしているのか? ただ、儲けたいだけなのか、それとも人びとをより幸せにするためか? 人びとを幸せにするつもりがあるならば(私は、そのつもりはあると思う)、なぜ、現在の地上デジタル放送のやり方は困る(受信機が高価すぎる)という人の声を聞かないのか?
●メールくださった方、ありがとうございます。くれぐれもお大事に、手術のご成功を祈ります。反対運動は、いまさら始めても意味がなく、また私は長期的なデジタル移行にはそもそも賛成の立場ですから、やりません。しかし、計画の進め方についてはこれまで通り監視し、批判や提言をしていくことをお約束します。ところで、現行アナログ放送の停止までには、国の計画でもあと5年ありますから、無理に買い換えられる必要はありません。現行計画は絶対に先延ばしになりますから、慌てなくて大丈夫です。「デジタル放送を手持ちのテレビでただ見るだけ(画質・音質問わず)なら、テレビ1台につき1万円程度の負担で済む」ような手立てを講じなければアナログ停波に踏み切ることは難しく、実際、最悪でもそのようにすると思います
●【2本目のメールは滋賀県方面から】明日、ギャラクシー賞でラジオDJパーソナリティ賞を受けられる毎日放送の水野晶子さんは、滋賀県草津市のご出身です。昔「シネマチップス」という、関西では伝説的な映画番組を担当しておられました。(三人の映画好きの女子アナさんが、新作映画について好き放題しゃべる番組。辛らつな意見が多く、最後は作品をけなされた椎名誠の逆鱗に触れて打ち切られたという逸話がございます。)【ここまで】
●ふーん、そうなのか。けなしたヤツに怒るヒマがあったら、けなされないようなよい映画を作ればいいのにね。映画といえば「ダ・ヴィンチ・コード」てのが流行ってるらしい(小説も)。ディスカバリーチャンネル「もうひとつのダ・ヴィンチ・コード」を見ると、笑えます。1か月酢に漬けたパピルス紙を示して「ほらこの通り、溶けない!」と(なぜか黒い眼帯をした怪しいヤツが)いってる。ナントカ修道会のバカ話の出所も全部バラしています。小説・映画ともありゃ「お話」であって、小説の冒頭「ここに書いてあることは事実」って部分も含めて、そのような「お話(作りもの)」だと
●ところで、昨晩NHKの単独インタビューに応じた洋画家の絵は、構図・色その他はイタリア画家のものとそっくりだが、「油絵の具で部厚く盛り上がってる」そう(本人がそのようなことをいってた)。たぶんあれも暗号が仕込んであるはずです。Cの字に見えたり、Pの字に見えたりする箇所も、むろん暗号です。開けた口の形とYシャツを合わせれば解読できるでしょ。「ワダンチ・コード」ってね

05-30
●本日の、または日本の恥ずかしい写真(著名人・芸術関係) こんなネクタイしてるヤツには気をつけよう! 昔は小林秀雄なんてエラいお方がいて、美の真贋にはうるさかったもんですが、今日びはニセモノばっかし。2006年を象徴する漢字は「偽」だと、いつか書きませんでしたっけ。恥その2 議員なんかどうでもいいが、高島屋美術部や永井画廊なんかはさすがに商売に差し障るのでは
テレビ報道を考える!!ブログが稼働。あれこれコメントしてやってください
●明日31日、第43回ギャラクシー賞贈賞式・記念の宴@ウェスティンホテル東京。テレビ個人賞は天海祐希。ラジオDJパーソナリティ賞は水野晶子(毎日放送)、テレビ特別賞はNHK「あの日 昭和20年の記憶」(以上は決定済み)。入賞作品(番組)の応援で、ジャニーズ長瀬智也くんらも来てくれる由。私は報道受付あたりにいます。メディア各位には取材とご紹介よろしくお願いします。リンク先のテレビ入賞作品14本の中から、優秀賞3本とテレビ大賞1本を明日夕方発表します。報道活動、ラジオ、CM各部門入賞についても同様に、大賞が選ばれます

05-29
●夜10時〜0時(予定)。田原含めて「オフレコ!」第3号の緊急鼎談。出席者お二人の名は当面伏せさせてもらいますが、この号の目玉の一つになる鼎談です
●原稿書きほか。5時、田原総一朗と打ち合わせ。いったん帰宅し原稿
●昨日当欄の記述中、国公立大学の学生諸君うんぬんは、特定の大学を指すわけではありませんので、念のため。たとえば静大・赤尾助教授のところでは、公開のブログを使い、学生が匿名・実名を選択しているそう。よく知りませんが、国公立私立を問わず、学校のサーバーを使って学内だけでやるとか、公開ブログだがパスワードを設定して関係者だけに見せるとか、さまざまなやり方があるのでしょう
●大学のゼミなんかでは、どんなブログをやってるのかと「ゼミ ブログ」でグルグルすると、うっ、太蔵のバカ話が。そういえば今朝の東京新聞には、ナントカという洋画家が知り合いらしいイタリア人画家の絵を長年パクッていたとの記事も(双方、逝ってヨシ)。下のほうをざっと見ると、主宰者の教員がもっぱら書き学生がコメントをつけるもの(または、ほとんど誰もコメントしないもの)、係を決めてゼミを記録していくもの、ゼミの本題よりは親睦や連絡のために設置したらしいものなど、いろいろあるようです。パッと見では、誰がその記事・コメントを書いているか、わかるものよりわからないもののほうが多い。ほとんど誰もコメントしないブログはカッコ悪いから、コメント機能をはずせばいいのにと思うが、そうしない教員が多いようなのは、やり方を知らないのかも
●呆れたのは、西のほうの某女子大で「本学およびその構成員は、本学のWWWサーバ(カッコ内は引用者が略)によって提供される全ての記事、写真、画像データ等に対して、そこに記載あるいは収載された情報の正確度、有用性、完全性、あるいはそれらの情報を利活用することによって生ずる一切の不利益および損害に対して、その責任を負いません。」と書いてあるブログ。「本学およびその構成員」の本や教科書の奥付なんかにも、同じような断り書きがあるのだろうか? 不正確なことが書いてあっても一切責任を取らないと開き直る大学のブログに、せっせと記事を書く学者って、何なのだ? それが学者の取るべき態度か? やめちまえ、そんなブログ! というほかありません

05-28
●日芸放送学科「放送特殊研究V」の「テレビ報道を考える!!」ブログに、まだ学生どもが一言も書いていないのに、静岡大学情報学部助教授・赤尾晃一、日本大学芸術学部助教授・兼高聖雄の二先生が早くもカキコ。日芸の学生諸君!! おまいら、何やってんだです。国公立大学の学生諸君が匿名ブログや学内限定ブログで可哀想にシコシコやってるかもしれない(←29日午前に6文字追加)ときに、おまいら実名でがんがるんだゾ。日曜だからって寝てる場合じゃないんだよ。OG1484も「双葉山の母」も、早くなんか書いてくれ
●今朝の東京新聞特報面(24ページ)に地上デジタル放送の記事。坂本もコメントしてます
●誘われていた津久戸小運動会と神楽坂青空市はパス。昼0時20分、柴山哲也(元朝日新聞・京都女子大教授、現関大ほか講師)と有楽町・外国特派員協会(電気ビル北20階)前で待ち合わせ、食事。「東京で現代メディアフォーラムのシンポジウムを開けないか。テーマはNHK問題(公共性、政治との距離、受信料、ネットとNHK…)または新聞の問題(情報源秘匿、記者クラブ、再販制、談合・天下り、発表報道、岡っ引きジャーナリズム…)で」「どちらも結構なテーマ。今年末にNHK、来春新聞でよいのでは。安く大きな公共ホールを借り、人寄せパンダも含めてパネリストを吟味すればいい。テレビ、ジャーナリズム関連団体、学者・学生なども巻き込む手を考えてみます」と
●2時前、居食処かわうち「第8回 西早稲田で落語をきく会」。林家正雀(1951年生まれ、彦六門下、83年真打)が「がまの油」「三味線栗毛」、10分休憩をはさんで「牡丹灯記」を3時40分まで熱演。最初の話は、枕に「言い立て」(宣伝の前口上。舞台や大道で趣意・由来・効能などを弁じ立てるセリフ)が鬼娘だの何だのといろいろ出た後、がまの油売りが酔って大失敗する話。口慣らしの勉強になるので、落語家は早いうちに師匠に習う
●二つめは、こんな話。大名・酒井雅楽頭《うたのかみ》に疎んぜられた次男・角三郎は、めくらの按摩《あんま》で落とし話のうまい錦木《にしきぎ》から「あなたは大名になる骨組みだ」といわれ、「そうなったらお前を検校《けんぎょう=盲人の官位の一つ》にしてやる」と約束。錦木が病で長く伏せった間に、角三郎は父の後を継いで本当に大名となり、それを聞いた錦木は慌てて祝いに駆けつけ、めでたく出世。その雅楽頭が愛馬を「三味線栗毛」と名付けたので訝《いぶか》って訳を聞くと、「余の名は雅楽頭。歌が乗るから三味線だ」。正雀によると、これは先代円歌、先代柳喬の十八番《オハコ》で、いま若手がやっているのは橘家文蔵?に教わった話(バージョン)だそう。それは錦木が大病で死んでしまう。正雀が演じたのは、稲荷町の師匠(林家彦六、正雀の師匠)が「こういうやり方もあるよ」といったバージョン。本来の下げ(オチ)は「それで三味線栗毛。家来が乗ってはバチが当たります」だそう。盲人が死んでしまうのは暗すぎるし、罰が当たるというシャレもどうかと思うので、正雀は角三郎と錦木の友情話として、今日話した形に作り替えたという
●三つめは、円朝の怪談「牡丹灯籠」の元になった中国の話(原本、原話)で、明の初期の怪異小説集「剪灯新話」の一篇。よく知らないが、たぶん正雀しかやらない話でしょう。むろん初めて聞き「『ボタントウキ』の牡丹はわかるが、トウキってどういう字を書くんですか」と、終わってから林家正雀にマヌケな質問をしてしまった。失礼しました。帰宅後、ひたすら原稿書き(月曜5時、別の打ち合わせで会う田原に渡す)
●CSがおもしろい映画をガンガンやるので、日に2〜3枚DVDに焼いてる感じですが、見るヒマが全然ない。昨日はシネフィル・イマジカで「ブリキの太鼓」をやっていて、夜中つい見てしまう。おっ母さんがニシンだのオイルサーディンだのをむさぼり食うあたりで寝入ったようで、起きたら全システムつけっぱなし(笑)。LDでも持っており、マイベスト10に入るかもというくらいの大傑作
●考えてみると、私が好きな映画には子どもを描くものが多い。どんなクソガキを描く映画でも、必ず救いと希望があるから、という気がします。老人を描く映画にも救いはあるが、希望は次・次次世代以降に引き継ぐしかないわけで。子ども(オスカルのように途中停止した者、少年よりは青年に近い者含む)が主人公で私の好きな(高く評価する)映画を思いつくままに挙げると、「操行ゼロ」「大人は判ってくれない」「トリュフォーの思春期」「恐るべき子供たち」「ブリキの太鼓」「ブッチャー・ボーイ」「乙女の祈り」(以上2本は、近所のオバサンや母親をぶち殺すPTA・文部省絶対非推薦映画ですが、親にも子どもにも見せたほうがよい。この映画がわかるヤツは、絶対に人殺しなんかしない!!)、「スタンド・バイ・ミー」、ジェームズ・ディーンの2本も。ようするに、大人という馬鹿どもは何もわかっちゃいないって映画が多い。そこまでいわんけど、子どもが出てきて大したもんだと思うのは、「(チャップリンの)キッド」「シェーン」とか、邦画では「二十四の瞳」とか。「ピノキオ」「不思議の国のアリス」なんかも入れたい。最近CSで見た「天国の口、終わりの楽園。」もイイ(ガエル・ガルシア・ベルナルの「アモーレス・ペロス」「モーターサイクル・ダイアリーズ」「トラベリング・ウィズ・ゲバラ」「同メイキング」なんかをDVDに録った。この男、イイ)
●以上のような映画を、37型や42型のプラズマまたは液晶テレビの画面いっぱいに引き延ばしてきれいに見ることのできる映像配信をネットでやっていれば、私はネット映像配信サービスというものを信用します。むろん、そんなものは存在しない。現状で、以上のような映画をCSで録画し放題、DVDに焼き放題(視聴料除くコストは100円以下)なのに、ネットでやろうとか、ネットで儲かるはずだと思う連中の気も知れない

05-27
●単行本原稿書きと日大授業用ブログ手直しを、代わる代わる。今年度の日大の授業は、学生にテレビ報道をウォッチさせ、その成果(感想、批評、分析など)を逐一ブログに書き込ませます。それが「テレビ報道を考える!!」ブログ。学外の方も、自由に閲覧・コメント書き込みができます。つたないブログとは思いますが、ぜひのぞいてやってください。日大芸術学部放送学科OB・OGも、後輩どもにガンガン突っ込みのコメントをよろしく。おおっ、早速まあくんのカキコが。かたじけない
●昨日の授業では、学生某「ブログの宣伝・告知はどうするんですか?」「うむ。ここに2ちゃんねらはいないのか?」(一人挙手して)「はい」「おお、一人いたか。どこに行ってるの?」「ゲーム板です。就職もゲーム関係を考えてます」「じゃ、あなた、2ちゃんねる担当ってことで、よろしくね」別の女学生「あのー、そういうところもいいけど、それだけじゃなくて、他大学の同じようなゼミの学生に読んでもらう必要もあるのでは」「うむ。そうだな。軌道に乗ったら知ってる先生方にメールしてみよう」。ってことなんで、立教方面(服部孝章、砂川浩慶)、上智方面(音好宏)、静岡方面(赤尾晃一)、東京方面(逢坂巌)、東海方面(伊藤洋子)あたりは、よろしくご指導ご鞭撻のほどを
●大学ってところは極めて閉鎖的な場所で、授業で使うブログをいきなり全世界に向けて公開なんてことは、あまりしていないと思います。上記ブログでは、ミニ作文も私が読む前に、地球の裏側からでも読める状態に晒《さら》してしまう。200件コメントが付いたら「優」とかね。炎上も「可」とか。あと、テレビ報道をウォッチし、ときに責任ある批判もしますので、受講生の書き込みについては、すべて実名でいきます

05-26
●日大授業。夕方まで原稿書き。6時すぎ、ジジイを見舞い後「理清蘭」。佐藤和美、家人と。11時すぎ帰宅。書き忘れていたが、何日か前「週刊新潮」から日テレが堤清二を社外取締役に迎えた件で電話あり。東大共産党細胞の話などを30分ほど(渡邊恒雄、氏家齊一郎、堤清二は、この順に1年ずつ歳が違うが、東大の青年共産同盟。上田耕一郎なども当時の同志)
●夕方、東京新聞特報部記者から電話取材。総務省による地上デジタル放送の認知度アンケートが30%程度だが、どう思うかと。【1】この種の調査は、知らない者・興味がない者の回答の戻りが少なく、知っている者・興味がある者の回答の戻りが多い。だから有効回答だけを調べると、認知度は実際よりも高くなる。その分、かさ上げされた数字と思ったほうがいい。【2】3分の1が2011年にアナログ停波を知っているのは、まあ、悪くない。だが、その数字にはあまり意味がない。停波を知っていても、新しいテレビを買う人は少ないからだ。多くの人びとにとって、テレビとは「壊れたときに買い換えるもの」。十分映っている29インチ4対3テレビを廃棄し、20〜30万円以上出して高画質・横長・高音質のハイビジョンを買う人は少ない。【3】昨日、飲み屋で「何年後は、いまの放送が終わるそうね。だから、いまはまだ新しいテレビを買わないほうがいいんでしょ」と、二人のオバサンがいっていた。終了年だけ知っていても意味がない好例だ。「液晶テレビ=すべてデジタルハイビジョン対応」と思い込んでいる人も少なくない。【4】(普及900万とか1000万というが?)ハイビジョンテレビなしに、ハイビジョン対応HDD/DVDレコーダーを買う人はいない。ハイビジョンテレビなしにハイビジョン対応STBを持っているのも無意味。NHKの発表数字は、重複を数えた水増し数字だ。BSデジタルのときと同じだが、また騙されるつもりなのか?【5】2011年7月にアナログ停波が可能と思っている放送関係者など、いない。年1000万台ハイビジョンを出荷し続けても、数千万台の古いテレビが残る。2011年にアナログ停波という国策は、とっくに破綻している。うんぬん

05-25
●夕方まで原稿書き。6時すぎ、ジジイ見舞い後「理清蘭」。佐藤和美、家人と。11時すぎ帰宅。深夜、日大授業用のブログを開設
●川に落ちて事故死したとされる女児の事件、その後、すぐ近所の男児が殺された事件が、ものすごいことになっていますね。「週刊新潮」は、犯人を名指しするも同然の記事

05-24
●単行本原稿書き。夕方、きりのよい25本までをメール送稿
●原稿ばかりで飽き、こんなページを更新

05-23
●単行本原稿書き

05-22
●GALACグラビア岡田准一(6月6日発売号表紙)原稿を放懇へ送り、ジャニーズ事務所にも電話。ついで田原単行本原稿書き。ガガッと書いてプリントアウトし、2時30分からの田原・アスコム打ち合わせ@ANAホテルに駆けつけるも、誰もおらず。「んっ?」と手帳をひっくり返すと、あれま4時半の間違いだった。がーん、2時半は別の日でした。アスコムのスタッフは30分前に来るといっていたから、1時間30分待ち。家に帰って出直すには時間が足りない。遅い昼飯にそばを食い、ホテルで待つことに
●4時前まず田原総一朗が現れ、単行本打ち合わせは3分で終わる(「とってもいい。どんどん書いてよ」)。ついでアスコム高橋、谷口、小林、「現」岡部が来て「オフレコ!」打ち合わせ。インタビュー人選・交渉役を決め、その他の企画を詰める
●雑談になって、田原が近著「テレビと権力」がいまひとつ勢いがない、なぜだろうと聞く。坂本「まず、テレビの本は売れた験しがない。これは一般論ね。次に、田原さんはテレビに出て、毎週テレビと権力の話を毎週してる。田原が権力者たちと丁々発止どうやるかと興味を持っている人は、それなりの数がいるだろう。しかし、その人たちはテレビで見て『わかった。本を買うまでもない』と思っちゃうのだと思う。テレビでやらない『日本の戦争』『日本の戦後』なんかはある程度、売れているわけでしょ」というと、「そうか」と納得した様子
●「じゃ」と田原はいったん去っていったのだが、また戻ってきて「若者たちの夢」について一席。若者や子どもに夢がない、物質的にあまりに豊かだからで、仕事や生き甲斐の幅も狭まっている、どうするかという話。「娘に双子が産まれたが、身の回りに全部そろっている。とっても可哀想だと思う」と。坂本「夢がないというより、世界や社会が成熟化しあまりに巨大化・固定化して、変えられない──どうして変えていいかわからないし、あまりにも面倒くさそうだ、変革に参加する余地がない、と若い連中は思っている。やりたい仕事は、みんなありますよ。ささやかな夢は持っている。ただ、田原さんは子どもの頃、アジアを変えようと思っていたわけだ。みんな大東亜建設をやるんだと。戦後も、60年安保で国論が二分されたのは、デモに繰り出して何か変わるかもと思ったからでしょう。それが70年安保はオマケで、80年はオマケのオマケで……」「90年にはソ連東欧がなくなっちゃった」「革新側が破産した。世の中変えるなんてアホらしいと。政治参加もアホらしい。実際、小泉チルドレンなんて阿呆の集まりにしか見えない。ああはなりたくない。ところが、やっぱり若者を変革に参加させる仕組みを作る以外、日本の将来はないと思う。どうやるか。望みはITでしょう
●本当のところ、ITがそれに使えないなら、ネットなんてやってもしょうがないと、私は思います。株で小銭を稼ぐ、ネット通販で安く買い物をする、エロ映像を見る、放送の代わりにテレビを見るなんてのが、ITの目的なのではない。んなこと、どうでもいいんですよ。8時すぎ帰宅

05-21
●田原単行本原稿書き

05-20
●昨日、電器屋さんの本音サイト主宰の「電器屋ミキストリ」からメール。サイトがPHP研究所から本となって世に出る運びとなった由。おめでとうございます。GALACに執筆してもらった甲斐がありました。アマゾンの関連ページはこちら
●田原単行本原稿書き

05-19
●夜中2〜3時間ほど寝て、明け方から潮原稿書き。午前9時40分すぎメール入稿。竹島問題で微妙な中身
●10時40分、日大授業。あります。出席も取るんでよろしく。なお、今回から放送棟3階、放送学科事務室並びのJ研に教室を変更
●6時半〜「オフレコ!」第3号打ち合わせ@アスコム。えんえんブレスト。夜10時すぎ帰宅

05-18
●昼、IKOBUで昼食。3時すぎ、永田町十全ビル。危機管理推進会議に報告書A4版60ページの報告書とCD-Rを届ける。潮、GALACなど原稿書き

05-17
●原稿書き終わらず。午後からNEMIC報告書最終チェック、図版貼り込みなど作業
●ヒューザー社長・小嶋進逮捕。報道が「捜査が本丸へ」といっているのは、何ですかね。あんなものが耐震強度問題の本丸──(城の)中心にあってもっとも主要な部分? 耐震強度不足の古いビルや住宅が何万棟もあり、それはほとんどがヒューザーとは無関係だろうに? 小嶋が「日本は狂っている」というようなことを口走った映像をチラと見ました(この言葉通りだったかは、記憶不鮮明です)が、確かに相当程度イカレていると思います
●というのは小嶋一人を逮捕しても、別に何事も起こりませんから。ヒューザーが販売したマンション住民も、何も救われない。国土交通省の役人も、何か責任を認めるわけでもない。耐震強度不足の古いビルや住宅の数を、誰も数えようともしない(注:その後、2万何棟という数字をテレビでチラと見かけましたが、数えても住民に黙っているなら、ヒューザーと特段の違いはない)。そもそも、古い強固な地盤に建つ耐震強度0.6のビルより、新しい脆弱な地盤に建つ耐震強度1.0のビルのほうが安全だとは、誰にもいえない。にもかかわらず、何回か計算して1.0になれば100%安全と見なすというのは、ものすごく間抜けな話だと思います。しかし、その間抜けな話で世の中が動いていく。イカレているでしょう?

05-16
●1時50分、デザイナー野村礼が、頼んでいた図版を持ってきてくれる。食事がてら打ち合わせ@ジョナサン。引き続き3時〜朝日新聞・近藤雅人と。田原総一朗が「週刊朝日」連載のギロン堂を本にしたいというので、その打ち合わせ。過去の「日本のカラクリ」「日本のカラクリ21」「『小泉の日本』を読む」も私が担当し、同シリーズの4冊目。池袋まで出てプリンタのフォトインク、光沢紙、スプレーのりなどを買い、帰宅

05-15
●13:30〜15:30長野県本人確認情報保護審議会@長野県庁3階特別会議室。審議事項(1)住民基本台帳ネットワークに関する行政事務の効率化と行政サービスの向上についての自治体アンケート結果報告書について(2)情報セキュリティの向上について(3)その他。田中康夫は東京出張で欠席。清水勉(会長。以下委員)関聡司、御手洗大祐、片桐雅彦、坂本衛が出席。10時34分東京発の新幹線の座席指定を取るのにJR東日本の窓口で「先頭車両はダメ、窓側か通路側に席があれば取って」といったら「後2枚ですが、通路側が取れました」という。そりゃよかったと切符を見ると、8号車の12の通路側。これ先頭車両の、前から2番目の席ですよ。何考えているんでしょうかねえ? 客のいうことの二つに一つしか聞いていない!! ××井×子さん、頼みますよ。脱線事故時の死亡率が明らかに高いから長距離列車の先頭車両には乗らないようにしており、席がないなら自由席に乗るつもりだったが、時間もないのでそのまま乗車。例によって「やぶ」でそばを食べた後、県庁へ
●審議会では、おそらく全国初めてであろう長野県の全基礎自治体(市町村)への住基ネットについてのアンケート結果を審議・承認。ご参考まで、報告書に載せた坂本所感は以下の通り
 今回のアンケート調査は、住基ネットの問題点を、実務を担当する自治体からの声として、たいへんわかりやすく指摘している。この点で全国にも例がない調査結果であり、この国で住基ネットを議論するとき欠かせない資料になると信じる。この種の調査は、本来であれば住基ネットを推進する国・総務省が、自らの政策がどの程度実効を上げているか検証するために当然行うべきだが、まったく行われていない。そんな国・総務省の怠慢を全体として浮き彫りにした調査であるともいえよう。
 全県の自治体のほとんどが名前を出し、細目まで丁寧に回答した結果は、現在の住基ネットがたいして役に立っていないという散々な結果、どうしようもない結果であった。
 たとえば、行政事務の効率化については、否定的な自治体が15%、どちらとも言えないという自治体が48%、合わせて3分の2近い自治体が、マイナス評価またはゼロ評価である。財政難の折から、そのような評価しか得られないシステムに日本全国で一千億円単位のコストをかけているわけだから、現時点で住基ネットが成功とは到底いえない。
 とりわけ市よりは町、町よりは村という順序で、小規模な自治体ほど、住基ネットの効果が小さいにもかかわらず、資金的・人的な負担が過剰であることが、調査結果から一目瞭然である。規模の大小や、それにともなう実情の違いを無視して、全国すべての自治体に同じシステムを一律に押しつけるという国・総務省のやり方に、大きな無理があることがわかる。その結果、小さな自治体になればなるほど、住基ネットがとんでもないお荷物と化しており、手のつけようがない悲惨な現状となっている。
 また、費用対効果の点でまともなバランス状態にあるとする自治体がわずか2%で、バランスを欠いている、またはどちらともいえない(わからない)とする自治体が9割以上であるから、住基ネットはおカネの面でも極めて問題が大きいと自治体がとらえていることもはっきりした。有効な対策が打ち出されていない以上、このアンバランスは、時間の経過とともに大きくなっていくと考えなければならない。
 一言でいえば住基ネットは、かつての土木・建設インフラに代わる情報インフラの一つだが、あまり役に立たず採算も取れず借金だけが拡大していく点で、無駄な道路や橋の類と変わることがない、新しい「情報箱モノ」と化している。現在の住基ネットのあり方は、住民にとっても行政にとっても望ましくないから、軌道修正が必要である。  今回のアンケート調査が、そのように考える手がかりを全国各県に先駆けて提供したことは、極めて意義深いことといえるだろう。
 住基ネットスタート直後の2002年秋に、私は「住基ネットの最大の問題点は、導入の狙いがよくわからず、あまり役に立ちそうもないことでしょう。住民票コードや氏名など六つの情報を使うだけですから、これまでにもよくある他人の住民票を取って本人になりすますような行為を防止できるわけではありません。自分が住んでいない自治体で住民票の写しを取る必要など、ふつうの人にはなく、住基ネットのメリットが全然ピンときません」「そのシステムの構築コストが四〇〇億円、毎年の運用コストが二〇〇億円では、ハード至上の箱モノ行政の気配が濃厚です」(「潮」市民講座/2002年10月号)と書いたことがある。
 今回のアンケート調査結果を見る限り、右の懸念は明らかに現実のものとなってしまったようである。
 続けて私は、「住基ネットが現在のままなら、あまり役にも立たない代わり、コストが無駄という以外、そう心配なことはありません。住基ネットは、ちょっと調べればわかるような情報しか参照できないからです」「しかし、この住基ネットは、納税者番号や運転免許証番号などを追加し蓄積する情報を増やしていけば、簡単に「国民総背番号制度」に衣替えできます。いまは、やらないことになっていますが、国民的な合意があればいつでも移行できるシステムが作られたわけです。来年始まる住基カードも、どんな情報を入れるか決めないまま、新聞紙一面分の文字情報が入る入れ物だけを先に作るという政策です」「ここ数年の官庁の不祥事を見れば、政府や官僚のやり方にすべてまかせよというほうが無理。住基ネットの運用のされ方を、注意深く監視する必要がありそうです」とも書いた。
 これまでのように、多くの自治体が住基ネットの問題に目をつぶり、マスメディアによるチェック機能も働かないのであれば、当委員会は今後も住基ネットの運用について注意深く監視していく必要があるだろうと、私は考えている。
 最後になったが、忙しいなかアンケートに快く回答を寄せてくださった自治体各位、集計その他の労を取ってくださった県スタッフに感謝の意を表して、所感を終わりたい。
●5時前に木村珠子(長野朝日放送)に電話。県庁まで車で迎えに来てくれ、長野駅そばの一穀・味々遊々」で夕食。仕事の話、テレビ論、健康第一の話、結婚話などなど9時すぎまで。だいたい珠子は、繊細なガラス細工のような(←ちと言い過ぎか)神経のわりに突っ張りすぎ、気張りすぎ。見た目も言動も男のような肝っ玉ねえちゃんだから、みんなこいつならできると思って仕事を寄越すだろうし、それを全部引き受けてガンガンやってしまう。だが、身体だけが資本だ。やりすぎんな。手を抜くところはハッキリ抜け。ただ、これだけは譲れないというものを5年でも10年でも胸に抱き続けろ、と
●情報番組もやっているというから、「なんで、みなあんなにカメラが下手くそなんだ? 落ち着いて三脚立てて撮れんのか? 動いているものを撮るのにカメラが動いたら、ぶちこわしになるのは当たり前だろ。肩乗せで画面が揺れれば臨場感が出るとでも思ってんの? 2〜3日前なすびが田舎に泊まりに行く番組を見たら、ホワイトバランスを取り直している映像が出て、唖然とした。そんなの、俺が撮ったホームビデオにすら絶対に出てこないド素人映像だぜ。何考えてんだ、現場の連中は?」「私は、引きで撮れという。まずこっち、次はこっちとカメラを振る映像は、主観が入りすぎるから」「違う。左右のヤツが互いに話している。右のヤツが何かいったら、右を撮る。左のヤツが何かいったら左を撮る。これ、カメラマンの主観か? 冗談じゃない。何も考えず声に反応して乱暴にカメラを向けているだけだ。そんなの主観とはいわない。話にならん」「筋・絵づくり・役者というけど、私は絵づくりにこだわっている。現場のカメラマンからずいぶん学んだ」「逆光なんかでフレアが出るよな。光の線が出たりレンズの形の光が何重にも出たりする。あれ、どこまでわざとやってんだ? あれは人間が見ているときは出ない。ということは、あれを出すときは、1)強烈な光がこちらに向かっていること、2)そこをカメラで撮っていること、3)自然ではありえない光の模様が出ることを、わざわざ強調しているわけだ。で、そのように強調する意識がないときフレアを入れるカメラマンはバカだぞ。『地獄の黙示録』であの村に降り立つとき、コッポラはわざとやっている。やるなら、わざとやれ。画面に映るものすべてに責任を取れ。カメラの主観とは、その責任と表裏一体のはずだ。それから情報番組で、『CMの後××へ』と肩にテロップ出したら、CM後すぐに出せよ。すぐ出さないと嘘つきだ」「あれ、一つ違うネタ入れて、その次じゃダメ? それは私もよくやる。CMの後には違いないでしょ」「CM後30分で出しても『CM後』には違いない。だが、そりゃ屁理屈ってもんだ。なぜ、予告と違うネタを入れる?」「後じゃ見てもらえないから。視聴率をできるだけ高く後まで引っ張りたいから」「だけど、CM一つ見てもらったわけだ。それでいいじゃねえか。予告を信じてCM一本見てくれたありがたい視聴者に、なぜ、つまんない、見てもらえそうもないネタを押しつけるんだ? それは即刻やめろ。子どもに、嘘でないと断言できるか。できないなら、やめるべき」などなど。9時44分長野発の新幹線最終に乗ったが、あんなに閑散としているとは驚いた。1車両に3人くらいしか乗っていない感じ。夜11時50分帰宅
●CM入り前に「CMのあとは××!」とテレビ画面の隅に出しておいて、CM開けに一つか二つ予告と違うネタをはさんでから××を放映する番組関係者のみなさん――つまり、全民放関係者のみなさん。若い人は除き、あなた方も家に帰れば父や母なわけだ。で、子どもが「晩ご飯の後で宿題をやる」といったとする。実際には、ご飯のあとテレビを見て、ゲームをして、風呂に入って、ようやく宿題をやったと。そのとき子どもが「晩ご飯の後で宿題をやったことは確かだ。すぐ直後にやるとは、自分はいってない。何の問題もない」といったら、「ふざけんな!」と思いませんかね。ところが、そのふざけたことを民放テレビでは、みんながやっている。「やめなさいよ、そんなことは」としか、いいようがない

05-14
●昨日は、南北線の麻布十番駅から二の橋を右折、仙台坂→韓国大使館→東京ローンテニスクラブ→愛育病院→麻布学園正門コースを歩く。15分ほど早くついたので校庭に出て一服。体育館もプールも砂場も30年前と同じ。美術の写生中にNが転落、頭を強打して意識不明となり救急車が来た校庭隣の墓も、変わらない様子。ただ、昔は校庭から北・東・南(西は体育館)に見える高いものは東京タワーだけだったのが、いまは高層ビルが4棟。2時に大視聴覚室に行くとPTAのおっ母さんが「始まっています」というから入室。すると、まだPTA総会をやっていました(笑)。舞台上は会長・藤森隆、名誉会長・氷上信廣(校長)、議長、報告者で、脇に見覚えあるおっさんが座っているなとよく見ると、英語科の森野満之でした。詩人の森野ね。30年以上前、森野が「巨人の王貞治選手がこんなことをいっていた。『自分は風呂に入るときは一生懸命風呂に入る(たとえば一生懸命洗い、しっかり湯船につかる)。食事するときは一生懸命食事する(よく噛む、順序よく食べる)』と。なるほどと感心した。世界一になる人はいうことが違う」といっていたのを思い出す。総会の最後に氷上が挨拶
氷上信廣のPTA総会挨拶要旨◆今日のPTA総会には保護者のほか生徒も卒業生もいて、麻布らしいなと思う。PTAができたのは紛争後で、当時は生徒たちが親と教師が結託して何かヘンなことをするんじゃないかと見張っていた。生徒諸君、そのままいていいよ。勉強になります。いま出て行った生徒、誰か呼び戻してください。◆麻布が言い続けてきた自由や自主・自律は、最近では校門のところに石に刻んで掲げる学校もあるようだが、これまで通り続けていきたい。しかし、これはやさしいようで非常に難しい。リベラリズム、ある種の権威主義に毅然として反対の立場に立つことはハッキリしている。しかし、(自由には幅がある、その)もう一方の側のポール、境界はどのへんにあるか。麻布は「放牧場」のようなもので、外側に柵がある。問題はそれが伸縮自在で、悶着が起こるたびに話し合って決めていくということだ。君たちが牛や豚だというわけじゃない。柵が必要とは認識しているが、それがどこかハッキリ決まっていない。実は、それこそが教育の醍醐味だ。麻布ではその柵を、放牧されている生徒諸君と相談しながら決めていく。保護者からの苦言もいただきながらやっていく。麻布はそうしてきたし、それができる学校である。そのことで麻布の自由、自主・自律の精神が養われていくのだと思う
●総会後、脇を通る森野に、「森野先生ですよね。(昭和)52年卒の坂本です」と挨拶すると、「じゃあ中3のとき教えたな。いま何やってるの」というので、持っていた琵琶湖塾のパンフ(プロフィールが載っている)を渡す。講演会のスピーカーとして入場してきた菅野正則(漢文)、及部治人(物理)のところにもいってご挨拶。菅野「おおっ、なんだ、君らがいるのか。ちょっと恥ずかしいなぁ」。続いて退職記念講演を2本。講演を聞くのに私の前に座った校長に、「牛や羊や豚と、柵をどこにするか相談する放牧場、確かにそうですね」氷上「羊だけならいいんだけどさ」「たまに狼まで混じっているから大変だ」うんぬん
及部治人の講演要旨(1時間)◆麻布の卒業アルバムを見ると、尊敬する人を両親と答えたのが20人くらい。「母」と書いたのは1人だけ(ここでPTAおっ母さんたちざわめく)だが、両親の中に一応入っているからご安心を。そのほかありとあらゆる人物が挙げられている(頼朝、海舟、江原素六、漱石、鴎外、長島茂雄、イチロー、ダルビッシュ、ユリウス・カエサル……)が、麻布教員と書いたのが25人いて、ちょっとホッとした。そこで今日は、麻布の教育がどのようになされているか、裏話も含めて暴露することに。◆まず、どうやったら麻布教員になれるか。これは公募による。応募者を各教科の教員が面接し、教科によっては試験もある。教科でこの人と決めたら校長に推薦するが、たいていは推薦通りになる。採用の最大のポイントは、教科の実力は当然として、その人が麻布の生徒とうまくやっていけるかどうかだ。それは何回か何時間かの面接ではわからないこともあり、苦労する。生徒と合わずに辞める人もたまにある。◆私が入ったのは、カリスマ的なワンマン校長・細川潤一郎校長の最晩年。教科主任に連れられて校長に挨拶したら「君の給与は給与表の一番下のこれこれ。じゃ、よろしく」としかいわない。辞令もなかった。だから最初の給料日まで、自分は本当に採用されたのか非常に不安だった。授業も「範囲はこれこれ。あとは君の才覚で自由にやってくれ」といわれるだけで、極めて不親切(いまは辞令もあるし、教務主任が親切に教えてくれる)。そこで、先輩のプリントを見せてもらって参考にした。ところが、これが大賀さん(のち校長)のプリントで、すごいことを教えている。大学教養課程はこのプリントで十分、間に合うという。泡食って必死に勉強して教えたが、新人だから生徒が理解したかどうかも上の空で、ものすごく難しいことを教えちゃう。物理が好きな生徒は的確な質問をするので、わかっているのかと思って中間テストをしたら、平均30点。当時の赤点は45点だから、これには参った。◆麻布の教員は、今も昔も8時〜4時半というような拘束時間がない。週14〜15時間(昔は二十数時間)の授業以外は学校にいる必要はない。早い人は2時間目までやって、10時頃に帰っちゃう。ところが、生徒たちは手ぐすね引いて待っているから、授業の準備は大変。これには三つパターンがある。1)職員室で遅くまでパソコンを叩いて準備する教員。若い先生に多い。2)家に持ち帰ってぐだぐだやるタイプ。私はこれ。昔はガリ版で、物理は絵を描かなければならないので大変だった。3)どこで準備するのかわからない人。恵比寿あたりで毎日、同僚の先生と飲み語らい、授業がないと談話室で寝ていたりする。氷上校長はその典型。こんな教員もいた。授業が始まると、じっと校庭のほうを見て一言も発しない。一同シーンとする。3分5分とそのままなので、生徒も何事かと次第にざわざわしはじめる。と、やおらチョークを取り板書を始め、見事な授業をした。後で「何です、あの沈黙は?」と聞いた人があって答えるには「これから何を教えようかと思案していたんだ」と。◆授業はまったく油断がならない。教壇にコップが(さかさまに)置いてあるからどけようとしたら、水びだしとか。私語は普通2〜3人でこそこそやるものだろうが、麻布では教室の右端と左端で「昨日はどうだった」と話している。油断すると後ろのほうでモゴモゴと食い始める。ギターを弾き出すヤツもいる。だから授業中はとても忙しく、疲れる。こちらが自信なさげに話していると、生徒はすぐ手を挙げて痛いところを突いてくる。しかも、私語ばかりして聞いてないのかと思うヤツが、とても鋭い質問をしたりする。◆最近ショックを受けたのは、生徒たちがある授業が受験に関係あるかどうかにものすごく敏感で、功利的になってきたことだ。高2くらいで、受験に不要なものをまったく聞かなくなってしまう。◆最後に、麻布の組織について。麻布には管理職は校長一人しかいない。補佐する校務主任が2人いるが、17〜18年前はいなかった(校務主任は、生徒が悪いことして抗議の電話が入ると、出かけていって平謝りに謝る)。麻布では何でも職員会議で徹底的に討論して決める。やたら会議が多い。カリキュラムを大きく変えるような場合は、賛否両論侃々諤々《かんかんがくがく》やる。つまり生徒も自由、教師も自由。何をせよとは決められておらず、何もしなくてもよい。だから何をすべきか自分で考える必要がある。これは大変なことなのだ。
菅野正則の講演要旨(1時間)◆今日のテーマは「麻布学園と私」だが、「麻布っていい学校?」という話にしようかと思っていた。答えは決まっていて「いい学校」だ。昭和50年卒の学年が極秘名簿を作った。名前、大学、仕事と全部書いてある。これによると生徒は325名で、10名が死んでいる。(会場ざわめく)いや、笑い事じゃない。えっ、10人もと思った。それだけ仕事が過酷なのだろう。この職業欄を見るとおもしろい。住職、能のシテ役、指揮者、編曲者、弁護士、外交官、裁判官、ビジネスマン、店とさまざまな仕事に就いている。特徴的なのは医者が43名で、大学教員が33名(他に研究員3名)。これだけ多くが専門の学問に従事しているのは、麻布ならではだろう。今日、何人か来ている昭和52年卒の学年は、東大で6名が教えている。◆入ってきた生徒の能力をいかに引き出すか、とくに隠れた能力をいかに引き出すかが教員の仕事だ。自由、自主、自律を尊重する麻布の姿勢は、それにいちばんよい環境だと思う。文化祭も、会計を含めて全部生徒が自分で作り上げる。その能力はすばらしい。その力は他校の生徒も持っているが、他校ではやらせないのだ。教員は一切口をはさまずに当たり前のようにやってきたが、これは貴重なことで、誇りにも思う。◆麻布では20年くらい前から生徒の論文を収録した「論集」を出している。今年のはとくに厚いが、これには感心する。論語と姉歯建築士の耐震偽装を結びつけて論じたレポートなど、大学生でも書けないだろうと思うほど見事だ。◆1986年に大島三原山の大噴火があった。実は噴火の前日の夜、(翌日の)学校をサボって大島に渡った生徒が2人いた。彼らは年齢を偽って報道陣の中に紛れ込んだ。その後、大爆発が起こり、警察に「死にたいのか!」と怒鳴られて報道陣は避難。しかし、彼らは大爆発を見ていて、バス停に戻ったら誰もいなかった。それで歩いて逃げ、途中、取り残された人を拾う機動隊のジープに拾われた。87年の「論集」に「火柱の島」という彼らの写真付きレポートが25ページに渡って載っている。圧倒的に他を引き離す内容だ(ここで会場は大爆笑)。この生徒は、後にPTA会報に「僕らの冒険旅行は、しかし、決して正当化されるべき代物ではない。論集の文章を嬉々として書いたことを覚えている。結局僕たちは、釈迦の掌《たなごころ=てのひら》の上の孫悟空よろしく、麻布の大きな包容力に甘え救われていたのだ」と書いた。学年会側としては「あの野郎!」と思った。帰ってきたとき、呼び出して厳重注意すべきという意見もあった。しかし「やったことは悪いが、無事帰ってきたからいいんじゃないか」という結論で終わっちゃった。もちろん担任は注意したと思うが。機動隊に拾われなければ死んでいたと2人がいっていたことは、後で知った。知っていれば文句をいったかも。しかし、われわれ教員の頭を圧倒的に支配したのは「いやぁ、すげえなぁ」という気持ちだった。この論集は、大島の火山博物館から寄贈を求められ2冊送った。◆麻布はそういう学校なんです。ただ、生徒を掌の上でどうこうって意識はない。無我夢中でやっているだけ。そう見てくれるのはうれしいが、ちょっとくすぐったい気持ち。教員をそういう意識にさせる土壌が麻布にはある。校長はいるが、意見をいいリードはしても、管理職の権限を振り回したことはない。理事会も教育には一切口を出さない。そこが麻布の自由の大きな土壌になっている。◆昨年、文化祭で食中毒事件が起こった。学校はどう対応したか。校長は「生徒個人の責任ではなく、学校の指導の仕方が甘さがあり、誤りがあった」という校長声明を出した。実際、飲食展示(注:屋台など)のあり方がむちゃくちゃで、それを放置したのは学校の責任だと。この問題は職員会議で長いこと議論した。普通なら、翌年の飲食展示は中止して当然だ。しかし、生徒はやりたい。生徒側も改善策を出した。結果が、今年のチョコバナナとホットドッグだ。この二つは認めた。麻布のはただのチョコバナナじゃない。チョコを塗ったあと加熱してあるのだ!(注っていうか疑問:加熱してなぜ溶けんのだ?)。◆麻布には校則もない。「何が悪いことか」という基準がないのだ。人に迷惑かける、暴力を振るうのは、もちろん悪い。だから1回1回審議して処分を決める。反省が見られるまで無期停学という場合もある。少数だが退学もある。そもそも進級規定が、私が来たときはなかった。52年卒が高2のとき作ったから、その3学期にみんなゾロゾロ引っかかっちゃった。学年会は「全員救う」という方針で、「この子はこれこれにより」と理由を付ける。S君といえば、誰のことかわかるだろ。彼については「Sは落第させたら絶対にグレる」といったら、全員納得して通してくれた。「じゃ、何のために進級規定を作ったんだ?」という教員もいたが、進級規定通りに落ちた例は1件もない(←注:ギャハハ。いいのかね、こんなこと書いてと思いつつ)◆対照的なのは、最近出た東京都の方針だ。都は職員会議での議長持ち回りを禁止した。つまり職員会議は校長の諮問機関にすぎず、最終決定権は校長にある、職員会議は意見を述べてもよいが賛否の議決はするなというやり方だ。そのような学校が増えるほど、生徒の自由も、教員の自由も縛られ、学校が杓子定規な規定に縛られていく。麻布のやり方は、なんかわけのわからないこともあるけれど、かなり自由にいろんなことがやれる。それが、一人ひとりが自分の力を伸ばし、発展させる条件なのだと思う。この学校は貴重な存在だと、退職した今も確信している。
氷上信廣の講演終了挨拶要旨◆生徒諸君もいる席で、そこまでいっていいかと思う話も出たが、ま、いいかと。話の通り校長は、権限はあるが、行使しても通用しない。だから、校長は朝起きて、今日も一日無事でありますようにと、お祈りするしかないのです。その祈りを一層強めて参りたい。
●近所の中華「来々軒」でPTAの懇親会。及部さん菅野さんも参加し、藤森隆がOBも参加してよいというので、石川隆、塚崎弘雅、山内勝義、山本人一、坂本衛が参加。ほかに52年卒は講演会場に鈴木?(失礼。どの鈴木だっけか)、星野淳、山縣充、渡辺剛がいたようです。菅野に投げる生きた蛇を持ってきたヤツは、さすがにいなかった。氷上さんも誘ったら「今日はこれから団交なんだ」というので、「じゃ、次回のへちまを内藤篤(エンタメ弁護士にして映画館オヤジ)でやるので、ぜひ」と誘う。PTAのおっ母さんに「昔この辺には南友堂という教科書を扱う本屋があったんですよ。紛争の頃、この小さな本屋に上級生どもが何十人と押しかけて、猛烈なラッシュアワー状態で本を持っていっちゃう。これ、南友堂万引き同盟=略称『南友同』と呼んでいた」なんて話すと、ちょっとウケる。帰りは、日比谷線・六本木駅まで歩く。学校そばのメシ屋(キッチンあき、那須飯店[上]、大村庵、カップヌードルに湯を入れて売ってたパン屋など)はすべていまはなく、道筋の建物はほとんど変わった。ただ、六本木ヒルズの中を突っ切っていけるので、駅までは昔より近いんじゃないかな。7時半すぎ帰宅

05-13
●先日、麻布PTA会長の藤森隆から次のようなメール(一部伏せ字は引用者)。◆同期の皆様 いかがお過ごしですか? 藤森です。2月の同期会にも出席いただいた菅野先生と及部先生が、この3月で麻布学園を退職されました。我々にとっては、とてもお世話になった(お世話した?)先生です。教員の立場を離れ、今だから話せる最終授業をPTAで企画しました。お時間がある方は、ぜひ、ご参加下さい。今週の土曜日で、急のお知らせですが是非お出で下さい。(入口で「××」と秘密の合い言葉を言ってくれればOKです。)◆日時:5月13日(土) 14:00〜17:00(13:30からのPTA総会後です。)◆テーマ:「麻布学園と私」◆噺家:菅野正則、及部治人◆場所:麻布学園 大視聴覚室◆なお、生卵やへびなどの持ち込み、投げ込みは固くお断りします。花束は大歓迎です。では、13日にお会いしたく思います」。これに顔を出すつもり
●生卵は気に食わない教員に投げる。前のほうの連中が机を座ったままガタガタと後ろに下げて投擲《とうてき》開始、死魔漢が出席簿で必死に防戦していたのを、昨日のことのように思い出す。あれだよな、教壇の上で火を焚いたりするのも今日は禁止だよな。菅野は、いつかそんな場面で「火だぞーっ! 火だぞーっ!!」と必死に叫んでた。みんな「そんなこと、わかってますって」とニヤニヤ。こんなこともありました。林武と二人、放課後の美術教員室で一服していたら、ノックの音がした。当然施錠してあるから「はい、どちらさま?」というと、「菅野です。組合ニュースを持って来ました」「あ、菅野先生。ちょっと待ってください」と応えて、窓を全開にし空気を入れてからドアを開けると、「なんだ、お前たちか」「先生方はいませんよ。美術部の打ち合わせ中です」「じゃ、これ渡しておいて」「どうもどうも、お疲れさまです」って、ヘンな学校でしょ。ちなみに菅野正則は、高3のときの担任です
●なぜか私は美術科の教員室(2階のです。地階は近藤祐康がいるんで、さすがにねえ)や美術教室の鍵を持っていた。教員もヘン。いつか美術科で川口パンダ政弘が髭を剃っていたから、「よくそんな髭をフツーのカミソリで剃って、刃が欠けませんねえ」とかナントカいうと、いきなり蒸しタオルを投げつけてよこす。ヒョイと避けると、柳井浩が日展に出すんで準備中の日本画の隅っこに当たる。「あーあ、当たっちゃったよ」「いいんだよ、そんなの」ってね。柳井浩は川崎小虎の孫で、東山魁夷、川崎鈴彦、川崎春彦(この人も麻布美術科の教員だったことがある。のち日展理事長や大相撲審議委員)の甥っ子ですよ。柳井の叔父さんたちの中でダントツに絵がうまいのは川崎鈴彦だと、私は中学のころから思っていた(むろん日展・日本画は第3〜4室と7室くらいまで毎年見ていた。美術科には展覧会の招待状がよく届くから、主なものは全部見にいってました)
●しょうもないヤクザな学校と誤解されても困るので、念のためというか、ご参考まで。橋本龍太郎、福田康夫、谷垣禎一、与謝野馨、平沼赳夫、中川昭一なんかは麻布中・高の出身です。書いて思うんだけど、やっぱりヤクザな学校ですね

05-12
●朝6時前に起床(こういうときは目覚ましと電話とを仕込んでおきますが、まず間違いなく目覚ましの鳴る10分前くらいに起きる。我ながら不思議ですが)。6時50分にタクシーが来て、大津駅7時4分発在来線、京都駅は7時32分発の新幹線に乗る。10時40分に江古田の日大に着き、50分頃教室に行くと誰もいない! 滋賀のみなさんが、明日ゆっくりしていただけなくて残念、どこそこを案内したいのだがなどといってくださる誘いを断り、ホテルの朝食もキャンセルして来てみれば、この有様。超ムカツキ、「次回から出席カードを配布する。出席の足りないヤツには単位はやらん」と黒板に書いていると、間野留美加、高畑匠子の2人が来たので喫茶店に行くことに。講師室のところで会った上滝徹也に「バカ学生どもが来ないんで授業が成り立たない。アホらしいから帰りますよ」と言い捨て、江古田駅前の喫茶店で2人に授業し帰宅
●12日付け毎日新聞朝刊「記者の目」を政治部・伊藤智永が書いています。それによると、5年前の小泉純一郎自民党総裁選出の前日、山崎拓が「君たちびっくりするぞ。30年も国会議員をやているのに、彼は政策のことをほとんど知らん。驚くべき無知ですよ」と語ったという。小泉は首相就任後、集団的自衛権とは何かを理解していなかったし、小泉1年目の特殊法人予算1兆削減は「橋龍が公約したんだからできるはず」、道路公団など7法人の重点指名は「大きいから」と、ようするに思いつきのみ。小泉が政治を身近にしたのは「政策を恐ろしく単純化した効果」(伊藤)であり、「小泉改革の功績は、斬新な政策を打ち出したことではなく、皆に代わって決断し、号令したことにあったのではないか」(同)と書く。その通りでしょう。小泉純一郎の強みは、彼に「あんた政策知らないでしょ」といっても「はい。それで?」と応えて屁でもないところ。「道路公団、大きいって理由だけで改革するの?」「そう。それが何か?」で、話はオシマイなのでね【以下この件、後で】
●ところで、「文化庁」は、何のためにこの国に存在しているのでしょうか。国宝級の文化財を照明機材を倒して傷つけ、それを2年半隠し、防護服も着ず密かに直そうとして、カビを生やさせる。こんなカビかダニのような連中を税金で食わせているんだから、本当に情けない

05-11
●琵琶湖塾の新年度開講を告知する記者会見のため、16時13分東京発の新幹線で大津へ。田原総一朗は鈴鹿市で講演かなにか済ませてから、車で大津入りするとのこと。午後7時頃、滋賀県知事公館。国松善次・知事と田原が話しているところへ入っていくと、田原が先日渡した原稿をえらく絶賛してゴキゲン。知事に、昨年のお礼と今年もよろしくとご挨拶。滋賀県立大学理事・田邉俊夫(松下電器産業出身)、県政策調整部長・近藤月彦、同次長・瀬古良勝、同企画調整課長・深井俊秀のみなさんも入室してしばらく歓談。田原が読売新聞の単独取材を受けた後、7時30分〜記者会見(記者会見のあと単独取材のほうが普通だと思いますが)。琵琶湖塾塾長・田原、副塾長・田邉理事、近藤部長が出席し、司会進行は奥野修。田原が「滋賀県は豊かで、潜在力も大。その滋賀を、日本を、地方を変えていくモデル県にしたい。その力が十分あるはずだ。その人材を育てるために琵琶湖塾を今年も開く。近江商人の三方善し(客善し、世間善し、自分善し)の考え方、生き方が必要だ」と一席ぶち、質疑応答
●私は、以下のようなことをいいました。「高度情報化社会といわれ情報が氾濫している。だが、情報は足し算がきかない。価値が1しかない情報が横並びで100コあっても1+1+1+1+1+1+1+……+1=100にならずに=1のまま。そのような情報が溢れている。一方、人びとの情報受容力には限界がある。だから雑多で玉石混淆の情報にみな振り回されている。そこで、幾多の経験を重ね魅力ある、本当に大事なことを話すことのできる講師の方々を選んで滋賀にお呼びする。その人の一方的な話を聞くだけでなく、舞台と会場と一体になってガンガンディスカッションしていく。とりわけ若い人には貴重な機会だと思う」「昨年の例を見ると、新聞を読んで参加しようと思った人がとても多い。どうか大々的に紹介をお願いします」。出席記者は、京都新聞・石田真由美、読売新聞・横田記者ほか。10社くらいいたようですが、質問はこの2社のみ
●8時すぎ〜運営委員との懇親会(夕食会)。9時ころ終わり、歩いて大津駅近くの串焼き屋へ。津田貞次、後藤英夫、鬼塚孝治、上羽みき枝、駒井久子、姫野貴司、深井鉄平、辻勝郎ほかのみなさんと(テーブルが遠く、名前いまいちハッキリせず。深井さん送っておいて)。途中「ちょっと早いが、戌《いぬ》年で48歳になる人がいる」といって、皆がケーキと歌で誕生日(すみませんねえ、5月16日です)を祝ってくれる。ありがとうございます。12時すぎ大津プリンスホテル

05-10
●9日、米CBSとニューヨークタイムズの共同世論調査の結果が発表され、ブッシュ支持率は31%で過去最低。8日発表のギャラップとUSAトゥデーの調査でも31%。当然だと思いますが、危険水域の3割を下回るとろくなことはない。さらなるレイムダック化を避けようと、居丈高になりかねないからです。折からイランでは、イラン軍参謀総長で大将のムサヴィが、「敵=アメリカとの戦いに投入すべく潜水艦を建造中」「米軍の実力は公称軍事力の20〜30%。やつらに身の程を知らしめたい。目にもの見せてくれる」と吠えた由(中東報道研究機関MEMRIによると4月17日イラン第2チャンネルで放映)。この種の発言を額面通り受け取ってはダメですが、軍首脳がそう国民を煽っている点は押さえておく必要がある。日本はフセインのイラクと大の仲良し(湾岸戦争当時、対イラクODAの7割以上が日本からのカネ)だったが、イラク戦争に至るプロセスで何一つイラクにものをいわなかった。日本はイランと大の仲良しですが、今回も何一つイランにものをいわない。自衛隊を出す出さない以前に、世界に生きる国として、やるべきことがあるのです。それは事務方の外務官僚なんかが思いつくはずも、首相に進言できるはずもない(小泉は外務省を相手にしていない)。政治家がやるしかないが、誰かわかっているとも思えません
●昨日は午後3〜6時、ANAで「オフレコ!」第3号の編集委員会。田原総一朗、新聞・テレビ・通信社・雑誌・フリーなどジャーナリスト5名(名は出しませんが誰でも知っている、たとえば政治記者ならその社の政治部門を代表する人に集まってもらっています)、田原との仕事が多い岡部朱美、村田信之、アスコムから高橋克佳、谷口暢人、増澤健太郎、小林英史、バイト?の女の子、それに坂本衛の14名。7月上旬発売予定の第3号は、何・誰が旬で、どう扱えばよいかについて、あれこれ議論。乞うご期待。なお、オフレコ!第1号はこちら、第2号はこちら。単行本企画は次回まわし(書いて持っていった原稿40ページ分ほどを、田原は家で読むと)。田原とゲストが帰った後30分ほど、アスコムとさらに細かい打ち合わせ
●原稿書き

05-09
●ちょっと寝て、サイト更新後、原稿書き
●3時〜夕方まで、田原総一朗、アスコムほかと。単行本企画の打ち合わせと「オフレコ!」第3号の編集委員会
2波以上削減で最終調整 NHKのチャンネルでと共同速報。これまで「通信・放送の在り方に関する懇談会」が何か決めたというのは、ほとんどがガセネタなので、この記事も本当かどうかわかりません。とりあえず信じることにして意見を書いておくと、NHKが保有する八つのチャンネル数削減については、まあ、どうでもいい(この案通りでも、現在のままでも、別に構わない)。ただし、削減した波をどうするかは問題。なくしてしまうか、NHK以外の経営形態にするかですが、前者は電波の空きを作るわけで、電波を効率よく使うという国の大原則に合わないからまずい。後者のうちラジオはなんとかなるかもしれないが、BSデジタルは誰にやらせても大赤字でしょう。まあ、NHKを気持ち小さくすることにはなっても、そのこと自体は国民大衆のたいしたメリットとはならない。2波削減→NHKのコスト削減→受信料値下げとなれば、やや目に見えるメリットとなるが、私は2波削減しなくても受信料値下げはできると思っていますから、どうでもいいわけです
●受信料制度については、「不祥事が相次いでいるNHKのコーポレートガバナンス(企業統治)を確立した上で、放送法上の支払い義務化を求める方向」は、必要な前提条件をハッキリ欠いています。前提として必要なことはNHKの企業統治以前に、NHKの政治的公正に決まっている。「自民党政治家にしか番組の事前説明をしない放送局」の運営費を、全国民から徴収するのはデタラメ。全国民には自民党以外の支持者も含まれるからです。また、新しく「放送法上の支払い義務化を求める方向」を打ち出すからには、総務大臣の私的諮問機関は「現在の放送法上は受信料の支払い義務がない」と認識していることになる。そんなバカな。本当にそれでいいのか。じゃあ、みんないますぐ払うのを止めりゃあいい。だって、義務じゃないんだから。しかし、義務がないのにしっかり支払っている7割・3000万世帯以上っていったい何なの? 寄付かなにかしているわけ? 義務じゃないのに年間1万や2万円払うお人好しが3000万も日本にいるとでも?――という話になってしまう。これについては、記事を書いた記者がイカレているのか懇談会がイカレているのか知らないが、現行の放送法上でも、テレビ受信機を設置した者にはNHK受信料の支払い義務があります。ただし、放送法ではそのことが「NHKに受信料を支払う義務がある」という言葉で明記されておらず、「NHKと受信契約を結ばなければならない」と書いてあるから、わかりにくいだけの話(NHKと受信契約を結ぶのは放送法上の義務であり、その受信契約は「受信者はカネを払う」との内容だから、結果的に受信者にとってはNHKにカネを払うことが義務となる。当たり前。なぜ、そのような書き方をしたかといえば、放送局の自主性を重視したのと、「受信者に義務がある」と一律に書くと問題があるから。お年玉でテレビを買った子どもは立派な受信者ですが、その場合はどうすると放送法に書き込むのはバカげているでしょう)。その表記をわかりやすいように直すことが「放送法上の支払い義務化」なら、そうすりゃいい。しかし、それは正しくは「放送法上の支払い義務の明確化」というべきです。「義務化」というのは「義務でないものを義務にする」ときに使う言葉ですからね
●放送法を読んで「受信料は義務ではない。だってそう書いてないから」というヤツは、憲法を読んで「自衛隊は軍隊ではない。だってそう書いてないから」というヤツに似ています。つまり、ただのバカです。まあ、この記事、「竹中平蔵総務相の『通信・放送の在り方に関する懇談会』」なんて書いているから、あまり信じないほうがよいかも。懇談会は大臣の所有物ではありませんから

05-08
●ひたすら原稿書き

05-07
●原稿書き。このところCSのイマジカがタルコフスキーをやっているので、せっせと録画

05-06
●3時半〜野田秀樹作・蜷川幸雄演出「白夜の女騎士《ワルキューレ》」フォトコール@Bunkamuraシアターコクーンに顔出し。蜷川、松本潤、鈴木杏、勝村政信の囲み取材がある予定。上演は明日から5月30日まで
●原稿を書いた後、昼過ぎ家を出て渋谷・東急ハンズで買い物(ふとんカバー、壊れたクリップライトの補修部品、中華お玉、両面テープといったもの)。演劇を勉強中の娘とコクーン前で3時半待ち合わせ。ジャニーズ事務所・白波瀬傑としばらく話した後、受付。ロビーでは、さまざまな道具類が氾濫し、片隅でスタッフが登場する飛行機を制作中だったりする。舞台で稽古中の声が聞こえ、たまに勝村政信など役者も行ったり来たり。結局、4時45分に再集合してくれということになり、いったん外へ。喫茶店はどこも満員で、コクーン向かいのイタメシ屋に入り、飲み物とマルゲリータで時間を潰す。指定時間に戻るもなお稽古は続き、スモークがロビーまで漂ってきたり。5時すぎ、ようやく客席に入れることに
●蜷川幸雄が「まだ途中で、できていない。不都合もあるかもしれないが、とにかくここまでのところをみなさんにお見せします」というように挨拶し、「松本! 夜(最後の通し稽古)まで声を取っておけ!」と一言怒鳴ったあと、最後のシーンを上演。巨大な富士山に勝村政信が登り、さらに松本潤がとうとう「空飛ぶサスケ」になるクライマックスは、いやはや、ものすごい大芝居。これでもか、これでもかの蜷川演出は、「この野郎、野田秀樹とは違うってところを全部見せてやる!」と思っているに違いないって感じ。いや、おもしろい! チケットは手に入りにくいようですが、おススメです
●その後に蜷川、松本、鈴木、勝村の囲み取材(スチール写真撮影とテレビ用インタビュー)。勝村は「おっしゃっている意味がわかりません」を連発。レポーター「嵐のメンバーは?」の問いに、松潤「誰も来ませんね。いや、二宮和也が来ました。でも、クリント・イーストウッドの話だけして帰っていった(笑)」。なんでも客席最前列で、蜷川の台本をパラパラめくりながら稽古を見て、「まだまだだねえ」といったそう。蜷川「何しろあいつはハリウッド帰りだからなぁ」松潤「すごいエラソーなんですよ」うんぬん
●自由が丘「鳥ぎん」で母、兄一家、家人と合流し夕食後、帰宅

05-05
●一人暮らしも飽きたので、家内の実家(川崎市生田)に昨夜7時半すぎフラリと行き、一泊。5日朝、みんなまだ寝ていた5時すぎに実家を出て帰宅。原稿書き
●いつも思うのですが、川崎の市バスは、日本でも最低最悪の公共交通機関ですね。生田駅ロータリーにバスが2台いた(両方、鷲宮営業所行き)ので最初のに一足踏み入れて「××へ行きます?」と聞くと無言。あごをしゃくってもう1台のほうを指したような気もしたので、「××には行かないのね」と重ねて聞くと、今度は無言でうなずいた。川崎市バスの運転手は日本語が話せないらしい。で、もう1台に乗ろうとしたら、こいつはサッサと発車しちまった。しばらく待っているとタクシーが来たので、ワンメーター乗る。以前乗ったときは、後ろから救急車が来るのに、左に寄せて停車し追い抜かせるどころか、スピードを上げて逃げ出したのには驚いた。次のバス停で救急車は追い抜いていきましたが
●川崎市というのは海〜陸方向に細長く、鉄道はそれを横切る形だから、駅から南北方向に行くには車かバスを使う。私の住む新宿の牛込や神楽坂あたりは、どの方向に15分歩いてもどこか地下鉄の駅にたどり着くが、そういう街ではない。つまり川崎の市バスは住民にとって必須の交通機関なわけです。それがこのように乗るたびに不愉快なものなら、川崎市バスを必ず使わなければならないマンションの価格は、バスを使わなくてすむマンションより1000万円やそこら安くて当然だと思います。ということは、川崎市バスは、乗る人びとに不愉快な思いをさせているどころか、住民の財産を大きく損なっているといえる。市バスの責任者は川崎市長ですかね。よく改善を図らずに平気でいるもんだと呆れます

05-04
●書き忘れてましたが、きのう深夜CSをあれこれ回していると(家族がいないと地上テレビはあまり見ない)、LaLaテレビが「ツイン・ピークス#29」てのをやっていて、つい見てしまう。昔、アミューズのミュージシャンあたりがおもしろいと言い始めてブームになる直前、LD全巻を借りて記事を書いたことがある。1週間くらいかけて夜中に全部見たら、ボブ(だっけ?)が部屋の隅にいるシーンなんか実におっかなかった。とにかく登場人物も風景もおっそろしくきれいで、音楽もいい。それでいておバカシーン満載で、なお、わけがわからないという傑作。赤い部屋は、吹き替えると狂い加減がだいぶ緩和されてしまう。12日にシリーズ一挙放映とか
●10時半すぎ、田原総一朗からの電話で起こされる。「どう?」「家族が実家に行っているんで食事作ったりしながらチンタラやってる」「そりゃ大変だ。ところで朝日新聞読んだ?」「いや、まだ。何が載ってます?」「昨日の一面。憲法の記事で僕の話も出てくる」というんで、あれこれ話す。「坂本クンは改憲? 護憲?」と超テレビ的な質問に、「どっち派でもないが、わかりにくいところは直せばいい。別に九条に限らずね。若い連中はみんな改憲派でしょ。ただ、日本は本当に特殊な国。この前の戦争で、日本以外全部敵(負けた独逸ヤローやイタ公ほか除く)なのに、1国だけ最後まで戦って原爆2発も落とされた。そんな国は世界史上に一つしかない(昔は世界戦争というものがなかった。強いていえば第一次大戦のドイツが、それに近い特殊な国で、実際ユダヤ人600万をぶち殺すなんて特殊すぎ)。だから特殊な憲法を持っていても全然構わない。『アメリカやイギリスみたいな普通の国になれ』という意見には反対。普通じゃなくて全然いい」「普通の国にはすぐなれるね。1か月で核武装もできる。でもそれはやらない」「核なんていらない。日本の核武装を絶対に許容しない国はアメリカ」「でも、やっぱりイラクには行くべきだね。憲法をそのまま読めば、自衛隊イラク派遣は明らかに憲法違反だ。国連のもとでの軍事行動も、最前線で戦う部隊は出すべきではないが、後方は出すべきだ」「ただ、条件が整えば、ですよ。アメリカの勝手な独自行動に付き合う必要なんてない。あそこは原理主義宗教国家。あんなのには付き合い切れない。集団自衛権あるやなしやなんて議論しているが、米機動部隊に母港を提供している国は日本だけ。不沈空母を丸ごと提供し世界最大級の貢献をして、おまけに米軍再編のカネを出すと。これ、集団安保体制そのものでしょ。日本人、わかってなさすぎですよ」「いや、わかってるよ。ただ、ヨーロッパはEUでアメリカに対抗しようとしているわけだ。日本はアジアでそれができない。どうする」「ヨーロッパは、大きいことはいいことだとか、自分たちの理想をガンガン打ち出していって世界をより全《まっと》きものにしようとは、思ってない。そこそこの成長でこぢんまり、みんな仲良くやっていこうと思っている。そこがアメリカと違う。アメリカは田舎もん。で、アジアで日本は浮いている。戦後処理を終わっていない。これはまずい。若い連中は、何だ中国は、何なのだ韓国はと思ってしまっている。確かにいい加減にしろって感じはあるが、それでも日本のほうが大人の振る舞いをして仲良くやっていくしかないでしょう。極東から引っ越しはできないんだから」「そうだ。今年また中国や韓国に行こうと思っているんだ」というような話
●どうでもいい話ですけれども、田原の政治的な立ち位置は、いまひとつわかりにくいかもしれない。少なくともいえることは小泉純一郎を応援しているが、小泉を右翼だ、ガチガチの右だとは思っていないこと。安倍晋三のことはハッキリ右だと思っているはずですが、小泉と安倍は違うと考えていると思います(小泉純一郎は靖国に異様にこだわっているが、別に思想的立場からそうしているわけではない。ただ変人で頑固だからだろうと、これは私もそう思います)。で、昔はハッキリ左で反体制だった。今は党派は関係なく右も左もおもしろいヤツとは付き合い、保守革新どっちというよりは、ただ真ん中あたりのリベラルという立場。ただし、現在のような「なんとなく右」「愛国、当然でしょ」というような雰囲気には、戦前生まれの戦後派として危機感を持っているのでしょう。私はといえば、「愛国の『国』に日本政府や日本国の政治家連中を含めて、それで愛してくれと言っているなら(一部政治家の言い分を聞くと、どうもそう思っているフシが見える)、冗談じゃない、ふざけんな」って立場。あったり前ですよね、そんなこと
●と、こう書くとあいつはガチガチの左かという人が少なくないらしいですが、私の小6のときの愛読書は、たしか生長の家から出ていた「憂国の論理」(三島由紀夫の講演なんかが載っていた)。ウルトラ右の三島とウルトラ左の吉本隆明が本を通じての私の師匠なので、右・左談義にはまるで興味がない(三島は私が小6のとき割腹した。吉本のところにはGALAC創刊号で一応お礼参りに行きました)

05-03
●片付けと原稿書きを交互にチンタラ進行

05-02
●午後4時〜放送評論家で放送批評懇談会副会長だった故・青木貞伸の夫人・芳子さんを囲む食事会。伊藤洋子、久野明、小林英美、兼高聖雄、岩本太郎が来る予定(二次会には石橋さや夏も)。渋谷の「魚や」にて。渋谷西武A館B館の間の道、Vの字になっているとこを右(渋谷スタジオやハンズのほう)に行ってすぐの左側。理清蘭の長男・大輔が板をやっています。おススメの居酒屋
●3時50分すぎ、井の頭線改札で青木芳子さんを迎えて店へ。大学が休みの兼高・日大助教授、伊藤・東海大教授は早々と、岩本太郎、GALAC発送作業があった久野、OL石橋も、それほど遅くならずに到着(なお、参加予定の小林英美は、何度か連絡をくれたが、ケータイが入りにくい店で、行き違いになってしまった。ごめんなさい)。青木さんの思い出話はじめ談論風発。奥さんによると、青木貞伸と出会ったのは産経の放送キャップだった頃で、産経のなんとかいう雑誌の仕事をしていて原稿を頼みに行ったのが最初とか。そのとき、互いに神田出身(貞伸は西神田小、奥さんは錦華小)とわかり、青木貞伸が「そういえば昔、おでん屋の後を追っかけて都電にぶつかった女の子がいた。そんな記事を新聞で読んだよ。バカな子どもがいたもんだ」といった。ところが、都電に巻き込まれた女の子は二人いて、その一人が芳子さんだった!! なんでも、近所の子と二人で、楽しみにしていた屋台のおでん屋のおじさんの後を追いかけて脇目もふらず駆けたら、都電とはち合わせしたと。で、石ころなんかを跳ね飛ばすためのスカート(電車の正面下についている)に、コロンとうまくはまった、とかなんとか(いまいち、どういう具合だったのか要領を得ませんが)。もう一人の子は跳ね飛ばされて重傷だったそう。それで、奥さんは青木貞伸に「あのう、その女の子は私なんです」といったそうです(注:戦前の話ですよ)。途中、店の客から「衛さん」という声あり、誰かと見れば理清蘭の娘・志帆(大輔の姉さん)でした。弟のいる店で飲み会らしい
●「魚や」は、特上刺身盛り合わせをどーんと人数分取り、あと「大ちゃんボード」に書かれた焼き空豆、エシャレット、茎わかめきんぴら、鮎のキモ煮焼き(とかいった、ワタを自家製タレで溶いたものを鮎に塗って焼く。うまいので4皿)はじめ、イカポタ焼き、焼きはんぺん、ゴボウ唐揚げスティック、げそ唐揚げ、タコ唐揚げポン酢、つくね、みそ田楽、鰯丸干し、まぐろかま焼き、浅漬けなどあれこれ取り、最後に焼きおにぎり。飲み物は最初生ビールで、二杯目からは焼酎(ボトル2本で1升)。4時から9時すぎまで7人でさんざ飲み食いして、1人4000円いかない。安い! 奥さんは、こんなに食べたのは本当に久しぶりといい楽しそうだったので、何よりでした
●帰り際、奥さんが、これみなさんにと人数分の和菓子を出したので、伊藤洋子が「何やってんの。そんなことするなら、もうこんなふうに集まらないわよ」と怒る。ま、青木貞伸という人もえらく格好つけだったが、夫婦でそうなんで、まあまあとおとなしくもらって帰ることに。伊藤洋子は明日福井行き、兼高はやや病み上がり、久野も疲れたというので、今日集まった中では若い岩本太郎と石橋さや夏をさそって、もう一軒行く。二十数年前によく行っていた居酒屋(作りは同じだが、名前だけ変わったような気も)が満員で、面倒だからと隣に入ったら、メニューに「缶詰」(ナントカの大和煮とか何種類も)がある妙な店でした。ここで放送批評やら市民メディアやらについて、久しぶりに岩本太郎と議論した次第だ。電車に間に合うように出て、12時頃帰宅

05-01
●たまったメール処理や雑務で半日つぶれてしまった。久しぶりに前・民主党副代表の石井一と電話で話し、危機管理推進会議の報告書を15日頃届けると。6月7日に大阪でセミナーをやるが、そのときCD-ROM にして関係者に配布するそう。琵琶湖塾パンフもチェック
●家族が家人の実家に泊まりにいったので、以後何日か一人暮らし(原稿書き放題)。大家さんが、潮干狩りにいった人があるといいアサリをたくさんくれた。砂を吐かせて酒蒸しに。面倒なので一気に全部作ったら、2食続けて同じおかず

04-30
●昨晩は、和美をさそい、家人と西早稲田「かわうち」で夕食。息子も後から来る(娘は家人の実家へ泊まりに)。直ちゃんも呼び出す。和美も直ちゃんも、子どもが赤城幼稚園時代からのお仲間。和美の次男・祐馬はFC東京のU15で頑張っていたが、ケガもあって、この春からユースでなく前橋育英高へ。飲んでいるとその祐馬から「今日の試合でFC東京ユースとの差を痛感。絶対負けない。で、坊主にした」と写メールが入り、それを見て和美は涙ぐむ。県の国体選抜の18人には入っているそう。3歳くらいから知っているが、この前会ったときは「3年後にはJリーガーになって帰ってきます」と言っていた。応援してるゾ。和美には「あのね、ブラジルのおっ母さんたちは、15、16歳の息子をヨーロッパに送り出すんだぜ。前橋に行って離ればなれになるくらいで、めそめそするんじゃない!」
●店には0時までいたが、おっ母さん3人が全然飲み足りないようなので、家で飲み直す。古いビデオ(93年の赤城幼稚園運動会[60分]、96年に理清蘭・佐藤・坂本の三家族で行った山梨二泊三日旅行[60分])を流すと、大盛り上がり。私は2時すぎに寝たが、おっ母さん2人は朝帰りだったらしい
●ちょっと自慢しちゃうと、普通よその子の運動会だの旅行だののビデオは、その子しか映っていないので、とても見ていられませんね。ところが私の撮った運動会ビデオは、もちろんしばしばうちの子が大写しになるが、必ず全員が映っている。知っている子や親については、必ず全員の見せ場があるように撮ってあるのです
●ベトナム戦争を描いたキューブリックの映画「フルメタル・ジャケット」に、報道班のジョーカーが休息している兵士たちを撮影するシーンがある。カメラマンがしゃがんで後ずさりしながらビデオを撮り、もう一人がやはりしゃがんで撮影者を誘導しながら、一人ひとりの顔を収めていく。なぜ後ずさりするかというと、これから撮る顔をあらかじめカメラに映し込まないため。一列に並ぶ10人を順にアップにするとき、前に進みながら撮ると、最初に全員が映ってしまい、一人二人と画面から減っていき、最後のカットで一人しか映らなくなる。後ずさりしながら撮ると、一人二人と画面に入る人数が増えていき、最後のカットで10人全員が映り込む。後者の映像のほうが、次はどんな顔かと期待を持たせて楽しいし、最後にうまく完結する。最後が一人だけの映像では寂しいでしょう。で、幼稚園でも小学校でも、運動会の日はグラウンドの回りに教室から椅子を持ち出して子どもを座らせる。だから、私は午後の部が始まる直前なんかに必ず後者の撮り方で、つまり中腰になって後ずさりしながら、全員の顔を撮っていました(さすがに小学校では子どものいる学年だけ、兄妹で2学年だけにしましたけどね)。子どもが後から自分の小さい頃のビデオを見るとき、自分だけの映像ばかりでは全然つまらない。友だちが映ってないと見向きもしません
●ついでだから、ホームビデオのコツを書いておくと、◆できる限りカメラを動かさない(もちろん揺らさない。カメラを左右に振らない[なるべくパンしない=周囲をぐるーっと撮らない]。公園で兄が鉄棒、妹が隣のブランコで遊んでいたら、鉄棒だけ・ブランコだけの2回に分けて撮る。ズームもしない。広い風景を撮っていて赤い屋根の家だけをアップにしたいときは、広い風景・赤い屋根の家の2回に分けて撮る)。動いているものを撮るのだから、カメラが動いてはダメ◆どうしてもパンしたいときは、15分か30分に1回だけとか、旅行なら山の上の展望台から1回限りという具合に。その際は、まず撮り終わりの位置で足と構図を決め、次に足を動かさずに取り始めの位置まで上半身をひねり、そこから体を元に戻すように撮る。体を回すスピードは秒針と同じか、それより遅く。撮り始めと撮り終わりは2〜3秒ずつ固定画面で撮影◆自分はできるだけ被写体に近づき、カメラはできるだけワイド側で撮る(ズームで近寄らず、撮影者が近寄る。望遠は不要だが、ワイドレンズは買ったほうがいい)◆被写体(人物)だけでなく、いつ、どこでを示す映像を必ずはさむ(たとえば子どもの入学式なら、家で新調の服を着るところから撮る。途中の公園で桜を撮る。学校の門と看板を撮る……)◆被写体だけでなく、被写体が見ているものを撮る(たとえば動物園なら、子どもを撮ったあと、子どもが見ている動物を撮る。公園の砂場シーンなら、手元や砂山や泥だんごを必ず撮る)◆子どもを撮るときは、膝をつくなどして目線を低く合わせて撮る。大人が立ったまま撮ると頭でっかちに映ってヘン◆できれば「カメラ内編集」をする。その場で、直前に撮った映像を見直し、よく撮れていなければ削除・撮り直しする。よく撮れていれば、次に来るべき映像は何かをよく考えてから、次のシーンを撮る。安田! 参考になったか? ◆カメラが動いて不快なのは、最近のバラエティのドタバタ・ロケ映像ですね。制作会社の連中は、あれで臨場感が出ると勘違いしているフシすらある。まだNHKは、面倒でも三脚を立て、動かない映像で撮ることが多いから、落ち着いた高級な映像に見えます
●2時すぎ〜4時、明美一家がちらと顔を出す。夕方から後楽園ドームで巨人−中日戦だそう。昨日、富津に潮干狩りに行って取ってきた貝を土産にくれる。「プーさんの大嵐」のビデオを千広に持たせる。これ、プーの夢のシーンでピンク・エレファントが出てきて踊るんですが、うちの娘は、小さい頃ものすごく怖かったそうです

04-29
●午後、田原総一朗が電話してきて「どうだった?」というから、「地上デジタルが大変って話の後、そういう問題もあるが、決定的に重大な問題は……と受像機の話をするつもりが、飛ばされたんで驚いた」「デジタル化が業界話になってきて、つまんないと思ってやめたんだ」「違いますって。受像機の話は視聴者がもっとも関心ある問題で、この話だけが業界話じゃないんですよ」「そりゃ、つまんない話をしてるんじゃない!って割り込んでよ」「せっかく氏家さんに聞いたばかりの話をしてるから、これはこれでいいや、当然その後でと思ったんですがね」「そう順序立ててやるとNHKになっちゃう。朝生は段取りなんて一切ないの」「それはわかった。でも何度挙手しても、田原さん全然指さないし。途中で『だめだ、こりゃ』とヤル気が失せた。討論番組は何度も出たが、朝生初心者は割り込むタイミングがえらく取りにくい」「それはすみません。次はもっとしゃべってよ」とかなんとか
●あと、ちょっと妙な誤解も。「この前電話したとき、受信機問題は大したことないっていってたでしょ」「ん? そんなこといってない」「11年は無理でも、その先何年後かに何とかなるっていったじゃない」「2010年代後半までにできれば御の字で、その時点なら何とかなるといった。10年伸びたら大問題ですよ」。むろん1年伸びても大問題。5年後に「5年前にはテレビ全局で嘘のCM(私たちデジアナとかいうCM)を流していた」ことになるからです。面倒なので電話ではいわなかったが、現在の地上デジタル対応受信機の普及台数は約600万。ドイツW杯時点の目標1000万世帯・1200万台の半分に近いペースにすぎない。900万とか1000万近いといっているのは、チューナー付きDVD/HDDレコーダー100万台やデジタル対応STB250万台を含めた重複数字で、BSデジタルのとき流れたのと同様のゲタはかせ数字。ハイビジョンチューナー付きDVDはハイビジョン対応テレビを持っている人が買うものだから、数えても意味がない。対応STB250万台も、それを使って地上デジタル放送を見ているならば、テレビのほうですでに数えている(チューナーなしのプラズマや液晶テレビは売られていないから)。つまり、現時点でなお、1億2000万台以上のテレビをデジタル対応に置き換えなければならない。年1000万台を置き換えてもあと12年かかる
●今回は、田原が「××は、どうなっているの」と聞いたとき答えるデータを準備していった。田原とのいつもの仕事だとそういう役回りで、それで呼ばれたと思っていたからですが、これがそもそも違った。あと前から思っていることで「14〜15人も出演者が必要ですか。多すぎるでしょ」というと、他の討論番組が4〜5人でやるから差別化のためあの人数にしているそう。これは違うと思います。「田原総一朗の仕切り=差別化」はできているんだから、テーマごとに人を絞り込んでじっくりやったほうが、番組の新しい個性が出るはず。わいわいガヤガヤ好き勝手に怒鳴りあうのが個性というのは野坂昭如や大島渚のいたころで、当時それは確かにおもしろかったが、もう古すぎると思う
●たとえば「ペイテレビ」「有料放送」という言葉が飛び交っても、受信料で成り立つ現在のNHKはそれに入るのかどうか、一般的な視聴者は最後までわからない(受信料制度のNHKは、通常の有料放送とまったく異なる。また、有料放送の中にも、見ただけ払いのペイ・パー・ビューと複数チャンネル一括加入の別があり、成り立ちがかなり違う)。現在のNHKが有料放送だと思っている人は、「民営化して有料放送にする」といわれても、「有料放送を有料放送にする」とは何のことか、わからない。わからなければ、見るのをやめてしまう。そういうことをわかってもらいながら議論することは、あの番組形態では無理でしょう
●【以下、午前中に記】うーむ、イマイチどころかイマ十の、なんとも不完全燃焼な「朝まで生テレビ!」で、失礼しました。冒頭「テレビはエンタテインメント部門や娯楽ではたいしたもの。問題は報道が弱すぎること。自分の頭で考えてない」とかなんとかいい、通信・放送懇の紹介のあとNHK問題から入って、「NHKは戦時性暴力の番組で、放映前に時の政府高官・内閣官房副長官だった安倍晋三さんのところに内容説明に行き、その説明を聞いた安倍さんが偏向した番組と判断して、ちゃんとやってくれというようなことをいった。視聴者に見せる前に、そんなことを聞きに行くのは、NHKはどうかしている。視聴者を馬鹿にしてる」などといったり。挙手しても田原総一朗がなかなか指さないので、なにかいって割り込もうとしたり。広瀬道貞に何かいおうと「広瀬さん……」と口にした瞬間CM入りしたときは、「あらら」と思った
●その後、地上デジタル問題に移ってひとしきり話が出たあとCMへ。そこで、さあ、その地上デジタルが受信機が間に合わず(現時点で地上デジタル対応テレビの普及台数は600万程度[900万は重複ありの底上げ数字]で、非対応テレビがまだ1億2000万台残っている。その置き換えが進まず)、2011年7月24日までに完全移行はできないと断言しようと手ぐすね引いていたら、CM開けに田原が違う話題に移ったので、唖然。内心「ええっ? デジタルもう終わりなの。じゃ何のために俺を呼んだのよ、オッサン」と非常に驚いた。あとから思えば「ちょ、ちょっと、田原さん。デジタルこれで終わり? 絶対、予定通りに行かないですよ」とかいったほうがよかったが、あまりにもこれが段取り通りという様子で次に進んだので、茶々入れするタイミングを失してしまった(終わってから、なぜあそこでデジタルの話をやめたか聞いたら、田原は「あれ、続けてもおもしろくない」といってましたが)
●このあたりからヤル気が失せ、あとはもっぱら聞き役に。基本的には、テレビとネットは別であって、ネットは新しいマーケットは広げてもテレビを浸食するわけではないという話だから、とくに異論もなし。土屋敏男「クリエイティブには個人の狂気が必要」と、それを受けての宮崎哲弥「小泉が個人の狂気を一手に引き受けた」との発言も同感。というわけで結局、まあ、なんだかわからんけどTVに明日はあるんじゃないの、という話でした
●それより前の夜10時頃、田原から「今日よろしく」と電話があり、「通信・放送懇の議論はどう?」「荒っぽすぎると思う。地方局の存在意義が抜け落ちている」「昨日、氏家(齊一郎)さんに会った。地上デジタルは大変だ」「問題は受信機ですよ。たとえば2018年とか、2020年より前にデジタルに移行できれば御の字。最終局面では、アダプタを1000万台配ったって、どうってことない。1台1万円でも1000億円で済む」「そのカネは誰が出す?」「フジは堀江に400億くれてやった。そんなカネがあるなら100億出すとか。局もメーカーも少しずつ出す。国が出したっていい」「じゃ、その話してよ。でも、国が出すのは、まずいよ」なんてやりとりをしていたので、てっきり打ち合わせが済んだのかと思っていたら、違ってた。ま、そういうことは、よくあるんですけどねえ(笑)
●終了後、控え室でビールが出る。デーブと日本のテレビはおもしろい、よくできてるって話。土屋敏男とは第2日テレについて。いま会員20万ちょっとで当面の目標は100万だそう。長野智子には「サンデースクランブル」について、「出演者全員が恐ろしく早口でしゃべるのに驚いた。なんであんな急行列車みたいにやっているの」と聞く。それは反省点として出ているそう。サンプロの後の時間で高年齢層が比較的多いはずだから、しんどいのでは、詰め込みすぎで企画1本分はずしたほうがよいのでは、と。

04-28
●今日の「朝まで生テレビ!」は深夜1時20分スタートらしい。パネリストは世耕弘成(自民党)、蓮舫(民主党)、池田信夫(情報通信政策フォーラム事務局長)、川村晃司(テレビ朝日報道局)、坂本衛、土屋敏男(日本テレビ放送網局次長)、デーブ・スペクター(米国テレビプロデューサー)、服部孝章(立教大)、広瀬道貞(テレビ朝日会長・民放連会長)、松原聡(東洋大学)、宮崎哲弥(評論家)、吉田望(吉田望事務所代表)
●11時40分ころ六本木ヒルズ・グランドハイアット東京ホテル。12時〜映画「父親たちの星条旗+硫黄島からの手紙」製作報告記者会見。クリント・イーストウッド、渡辺謙、二宮和也、井原剛志、加瀬亮、中村獅童の順に登場し、一言ずつコメント。通訳・戸田奈津子。その間、十数分スチール撮影。その後に質疑応答。最後にフォトセッション1分で、午後1時に会見終了。ワーナーサイトはこちら
●ニノファンのため、さわりだけ。クリント・イーストウッド「日本の若い俳優たちについては、映像を取り寄せて、それを見て決めた。獅童がいうように、アクターはアクター、演技は演技だ。自分は日本語はわからないが、映像を見て優れた演技ということはわかった。彼らは、演じるという仕事にとても真摯で、高い倫理観を持った俳優たちだった」
二宮和也「僕は現場に入り、衣装をつけ、たとえば樽(?)とか銃とか小道具を身につけていると、自分で何も考えなくても、自分がその場所(=何十年前かの硫黄島)にいるんだな、これからどうなるんだろうなと……。と思ってボーッとしていたら、知らないうちにカメラが回っていて、『オーケーだよ』ということが、何度もあった。『おっそろしいーー!!!!!』と思いました。それからクリントを注意して見るようになった。"縦社会"の強い人だと怖いなと思っていたけど、いっつもピーナッツを食べていて、殻をぼろぼろ落としている。この人なら仲良くなれるなーと思った」
クリント「自分がこれまで見てきた戦争映画は、味方と敵にハッキリ分かれ、一方が善で他方が悪というものばかりだった。しかし、人生がそのように片付けられないように、戦争も善悪では片付けられない。日米双方の若者たちがさまざまな思いで戦った。その若者たちの生き方を自分は示したい。そして硫黄島で戦った人びとに心からの敬意を捧げたい。そのような時期だと思う」
●クリント・イーストウッドの現場は、とても穏やかで静かで、いつカメラが回り始めたかわからない(加瀬亮「エキストラが動き始めたので、回りはじめたかなと思う」)、リハーサルもほとんどなしとは、全員が強調していた。イーストウッドは、だいぶ年を取って、カメラのフラッシュを眩しがり、ちょっと言葉を噛むような様子も。こちらは子どものころからテレビや映画で繰り返し見ているので、何かよく知っているオッサンのような親しみを感じました。帰り際、ジャニーズ事務所・白波瀬傑とちょっと話す
●今日の日大放送特殊研究Vは休講です。よろしくね

04-27
●明日28日深夜1〜4時(日付は29日)、テレビ朝日系「朝まで生テレビ!」が「激論・TVに明日はあるか?!」と題して、テレビのさまざまな問題・課題を取り上げます。私も呼ばれましたので出ます。興味のある方はどうぞ。もらった構成案によると、おおよそのところ、通信と放送懇談会は何をどうしようというのか? 地上デジタル放送の問題点は? その他テレビの課題あれこれ(民放のビジネスモデルはどこまで通用する? NHKをどうする? テレビの公共性とは? ネットとテレビの共存の道とは? などなど)の三本立てで話を進めるようです
●もう一つ、明日28日の予定。12時〜「父親たちの星条旗+硫黄島からの手紙」製作報告記者会見@六本木。出席者は、クリント・イーストウッド(監督)、渡辺謙、二宮和也、井原剛志、加瀬亮、中村獅童。二宮と獅童はGALAC表紙を頼んだことがあり、私がインタビューしました。これに顔を出すので、日大の授業は休講です。よろしく
●長らく更新をサボっており、すみませんでした。ちゃんと生きております。パソコンを換えるなどしたほか、単行本などの仕事がたまっておりまして。抜けている分のテキストはボチボチ入れますので、ボチボチ見にきてくだされば幸いです。以上、取り急ぎ
●「生きてた!よかったです。」というタイトルのメールをくれた人あり。すみませんねえ

04-26
●午後3時、新宿御苑でビアードにいたデザイナー野村礼(GALACのレイアウトやロゴなどを長く担当してくれた。現在はフリー)と打ち合わせ。ある報告書に入れ込む図版の作成を8点ほど依頼
●新宿三丁目のほうへ歩くと、オフィスデポを発見。ここで細いLANケーブル(厚さ1.4mm×幅6mm)を見つけ、なんだ、最近はこんなのがあるのかと、10mのを買う。これまではKDDIだのNTTだのが持ってきたケーブルをそのまま使っており、部屋に引き込む際にドアの角を削ったことも! 最初のKDDIの光ファイバは居間のベランダから引き入れ、そこから廊下にLANを這わせて私の部屋に引き込んでいたのですが、今回はNTTの光ファイバを私の部屋に近い子ども部屋のベランダから引き入れた。で、廊下を這う分がずいぶん短くなっていたところ、細くなってさらにスッキリしました。結果、古いLANケーブルが22m、10m、7m、1mと各種取りそろえて余ってます。誰か使いません?
●耐震強度偽装で別件逮捕。とりあえず悪いヤツに違いないから捕まえた、と。で、何か大事なことが解決するでしょうか? 昭和40年代築といった古いビルの耐震強度は、現行基準を適用すれば軒並み0.5とか0.3とか0.15とかいう低い数値になる。そんなビルに何万、何十万という人が現在も住んだり働いたりしている。震度6や7に到底耐えられない家屋は何十万軒あるかわからない。それに比べれば、あんな逮捕劇など明らかにどうでもよい話。にもかかわらず誰も大事なことを、いや、みな大事なことだけは決して語らない。大事《だいじ》なことは大事《おおごと》で、手がつけられないからでしょうか。まったくおかしな世の中です。まだの方は、ぜひ当欄01-09をお読みください

04-25
●結局、パソコンのシステムをこんな具合に。DELLのOptiPlex GX620とTFT液晶2405FPW HASがメインで、音もちょっとよくしました。画面が24型と大きいので、輝度20・コントラスト25というように、かなり淡く薄くして使っています。このくらいにしないと疲れる

04-14
●10時40分〜日大芸術学部放送学科「放送特殊研究V」授業、今期第1回。今年はブログを活用し、世間にも何をやっているか見える授業をやるつもり。ブログを開設したら当欄に紹介しますので、学生どもを、せいぜいかわいがってやってください。久しぶりに学校前の古本屋をチェック。夕方、放懇方面の飲み会。新宿文化センター通りのイタリアン・レストランで、GALAC表紙を担当する写真事務所TAD(代表:タッド若松)の末武和人、楜澤新太、放懇事務局(中島好登、久野明、藤 久美子)と会食。久しぶりにワインを堪能。二次会でこれまた久しぶりに新宿二丁目リトル

04-13
●1時半〜3時「女性自身」小野憲治の取材@神楽坂ジョナサン。新宿で買い物などして6時NPO放送批評懇談会の理事会準備会。志賀信夫ほか9名が出席し、次期(2006年6月〜2008年5月)の放懇主要人事案を検討し内定(発表は5月の総会後)。アスコム「オフレコ!」や本書きなど忙しく、もう2年ほど放懇の仕事はパスするつもりだったが、どうも、そうもいかず

04-12
●修理ができたプリンタを引き取りに新宿へ。キヤノン新宿QRセンターは、電話対応と受付の人間はまともだったが、今日出てきた男は最悪でした
●前日修理に出したとき「場合によって追加の部品交換が必要になるかもしれず、その場合は、定価販売になる」と聞いており、実際にそうなった。窓口で「それでいいか。量販店などで買えば少し安いと思うが」というので、「それでよい。ただ、ほかの買い物で、いま新宿西口のビックカメラに寄ってきたところ。引き取ったプリンタを持ってまた行くのは面倒だから、ここで買うが、事前に電話1本くれればありがたかった」というと、何も反応しない。「電話があったほうがよかったといっているんだが」とスイッチを入れ直すと、「そうですね。それについては、改善の余地があったかもしれないですねえ」と他人事のような返事。「何いってるんだ? 今後同じようなことがあれば電話するということか」「いや、そうではない」「じゃあ、客が意見をいっても意味がないじゃないか」「いや、それはお約束できない」「このような場合は電話をくれたほうがよいという意見が客からあったと、あんたが責任を持って上司その他に告げ、この職場のやり方を改善するように提案するのか、しないのか。どっちなんだ?」「では提案します」「じゃあ、最初からそういえばいいじゃないか」
●キャノンは、まったく口のきき方を知らない者を窓口に出しておくもんだと呆れ、大変不愉快でした。窓口に年配者が多いところを見ると、修理窓口は同時にクレームを受けることが多いから、最初から「当方に責任はない」というように教育されているのか。だが、こちらはクレームをつけたわけではなく、「こうしたらどうなの」と言っただけ。それを「当方に責任があったとはいえないし、約束もできない」という答え方をしたから、「お前何いってんだ?」という話になる。修理代は1万7000円ほどで、軽く新しいプリンタ1台が買える額。直せばまだ十分使えると思うから修理に出したが、こんなひねくれたヤツと会話しなければならないなら、次回は出さない。キヤノンは修理窓口の社員教育をやり直したほうがよいと思う。「オフレコ!」第3号で御手洗冨士夫(キヤノン会長、経団連新会長)インタビューはどうかという話が出ているから、会う機会があれば直接伝えるつもり。そのほうがこの会社のためでしょう

04-11
●明け方起き、昼まで原稿書き。進行中の単行本企画、見本8ページ分ほど書きメール。古いプリンタ、キヤノンBJF600の給紙機構がイカレたため、新宿QRセンターに持ち込む。その足で2時半〜4時、田原総一朗、アスコム・高橋克佳、谷口暢人、増澤健太郎、現・岡部朱美と、昼送った原稿をもとに単行本の打ち合わせ@ANAホテル。さらに「オフレコ!」第3号打ち合わせ。7月上旬刊行予定
●4〜5時半、引き続きANAで琵琶湖塾打ち合わせ。田原と、滋賀県からは奥野修(滋賀県立大学地域貢献研究推進グループ 地域づくり調査研究センター主任調査研究員)、辻勝郎(主任主事)、堤幸一の3人がわざわざ来てくれる。5月11日、滋賀で琵琶湖塾2年目の記者会見を予定。これは田原・坂本が行くことに。田原と別れ、タクシーで神楽坂に移動し「響」。やや遅れて、塾生代表・植野朱美も合流。10時すぎ、さらに堤幸一と「理清蘭」へ。ジジイはまあまあ元気。0時前帰宅
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2003-05-25
●リニューアル版運用開始。リニューアル終了まで2〜3か月かかる見込み。旧版は残します
2002-04-11
●ホームページ試験運用開始。キリがないので、未校正ありのまま見切り発車しました。あしからず
●この欄、文中敬称略ってことでよろしく願います