メディアとつきあうツール  更新:2005-08-31
すべてを疑え!! MAMO's Site(テレビ放送や地上デジタル・BSデジタル・CSデジタルなど)/サイトのタイトル
<ジャーナリスト坂本 衛のサイト>

日録メモ風の更新情報(坂本衛)
2005年4月〜6月

2005年4月〜6月の更新情報

06-30
●現代メディア・フォーラムのページ、最近の展開についてを更新
談合って何だろう/「官」がつくる談合をup。12年も前に小林道雄と一緒に取材した記事(執筆は小林道雄だが、連名で発表)ですが、橋梁談合を考えるうえでも大いに参考になるはず。というか、なんでこの手の記事が新聞や雑誌に載らないのでしょうかねえ?
●日経サイト用の記事ほか、原稿いろいろ
●12時半、某紙記者と昼食@鮨処「響」。響で冷茶や焼酎お茶割りに使っている粉茶を入手したい(ここはもとお茶屋さん)というと、静岡茶に抹茶などいろいろブレンドして作るのですぐにはない、とりあえず店のを試しに飲んでみてというので、少しもらって帰る。神楽坂最強の本屋(GALACもおいてくれている)「文悠」の女将に会ったので雑誌「オフレコ」をPR

06-29
●田原総一朗の責任編集雑誌「オフレコ」、田原が一部記事にダメ出し(全記事を、私やアスコム高橋克佳以下のスタッフと一緒に読み合わせています。ホントに編集長してる!)。14日発売にて、ギリギリで修正作業。読売オーナー渡邉恒雄インタビューは、これはムチャクチャおもしろい。靖国問題で実によいことをいっています(いまだ世に出たことがない中身)。6日校了で青焼きは出ないというが、わっ、6〜7日は琵琶湖塾
まもろう!放送法――元政府高官の番組干渉はなぜダメか? 「月刊民放」2005年4月号に書いた記事を昨日up。戦後の放送法制定までの経緯のオマケつき
橋梁談合で道路公団など家宅捜索 公取が3社を刑事告発(朝日新聞) 今日の記事ですが、「東京高検は、メーカー側が工事の発注情報を知った経緯などに公団の現役職員が関与した『官製談合』の可能性もあると判断」とある。談合は官製だと当欄05-24に私が書いたのは1か月以上前。国交省発注分ももちろん『官製談合』で、そんなことは検察の判断によらずともわかっている。私がわかっているくらいだから国土交通省の記者もわかっているはずで、誰かが告発しない限り彼らが調べて書くことはないだけの話。この記事を書いたのも社会部の司法記者で、国土交通省の記者ではないわけです

06-28
みなさんに一つお願いがございます。坂本の古い友人でいま山形に住む鈴木耐子(旧姓・戸田耐子)が、絵本を作ろうと頑張っております。彼女のサイトにある絵やメッセージをご覧になったうえで協力してもよいとお考えの方は、1冊予約していただけませんか。趣旨に賛同される方は、坂本までご住所・お名前を明記したメール(件名を「絵本予約・発信者名」としてください)を送っていただれば幸いです。とりあえずは1冊1500円の本を事前予約するだけで、おカネのやりとりはありません。500人の予約が集まった段階で本にします。本になったら、メールを送ってくださった方に、坂本が改めてご案内を出します。なお、鈴木耐子のサイトに予約者の名前が掲示されますのでご承知おきください。メッセージなどを一緒に送ってくださってもありがたい
●以下は、鈴木耐子からのメールです。いずれ改めて当サイトにページを作って告知しようと考えています。毛利子来や田原総一朗も応援メッセージを寄せています。なお、坂本はこの絵本の制作には関わっておらず、ただ応援しているだけということをお断りしておきます
-----耐子メールここから-----
●こんにちは、戸田耐子です。大好きな田原総一朗さん・武末高裕さん・根本悦子さん始め・元朝日新聞東京本社社会部の川上湛永さん・世界文化社の安達信孝さん・「GALAC」編集長/ジャーナリストの小田桐誠さん・水曜社&青丹社の仙道弘生さん・アジアプレス・インターナショナルの野中章弘さん・ルポライターの相米周二さん・フリーライターの安恒理さん(元青春出版社「BIG Tommorrow」副編集長)・アートン&ミルアージュの伊藤悦子さん・NSKジャパンの新藤 智さん(元協同出版「教職課程」編集長)&新藤未紀さん・青丹社の松村理美さん・集英社の堀井兼彦さん&漫画家の森本サンゴさん・そしてインターネット・ギャラリー(NTT西日本)のスタッフの皆様&ぷらら(NTT東日本)さんなど、多くのマスコミ関係者・NGO/NPO関係者・学者さん・国際機関&政府関係者&行政関係者・サラリーマン&自営業者&主婦の皆様・お医者さん・弁護士さんなど友人・知人のお力を借りて「かわうそ村」けんせつに励んできましたが、まだまだ力が及びません。そこでこの場をお借りしてみなさまからのご支援を賜りたく恥ずかしながら参上いたしました。お時間のある方は下記URLをちょこっと覗いてみてください。そして坂本さん宛にメールにて本の予約注文をしていただけるととってもうれしい私です。よろしくお願いします! 昔、「BIGMAN」でクリスマスにさんちゃんと3人でケーキを食べた、世界文化社の村松謙二さんもね!(ぺこりん)
「かわうそ村創造物語」(http://www15.plala.or.jp/staiko/index.html)
-----耐子メールここまで-----
●2時半〜6時、田原総一朗、アスコムと打ち合わせ@ANAビジネスセンター。ジャニーズ事務所と話し、9月6日売りGALAC表紙にTOKIOリーダー城島茂

06-27
●実名でのネット活用促す 総務省「悪の温床」化防止(共同)。インターネットは地球の裏側までつながっている。総務省は国外サイト(国内より多い)の内容に一切干渉できない。だから、インターネット上の(総務省のいう)「有害情報」やマイナス面の排除は、初めからできない(英語教育の中止や、国外接続の禁止はしないのだから)。できないことをやるのは税金のムダづかい。そもそも、小中高校のホームページには生徒の実名がほとんど出てこない。実名を出すと、いたずらや誘拐を招く怖れがあるからです。小中学生にブログを実名でやれとでも教えるの? 学内だけでブログをやらせるのか? 長崎の同級生刺殺少女と被害少女は互いに誰とわかるハンドル名でサイトに書き込んでいた(外部の者に匿名に見えるだけ)が、殺した。実名ブログをやっても交換日記をやっても、殺すときは殺す。当たり前でしょう
●そもそも、なぜ、イジメを受けた高校生が花火をほぐして爆弾を作ったら、爆弾の作り方の解説書を隠せというマヌケな話になる? 爆弾を作らせるほど相手を追いつめるイジメをやめさせるほうが先だし、有効な解決策に決まっているではないか
●私の子どもが中学に通っていたころ、「カウンセリング室を設置し、専門のカウンセラーの先生に常駐してもらうことになった。ついてはカウンセリングを受ける生徒は、教頭に申し出ること」というお知らせが配られ、何考えているんだ?と学校に注意したことがある。この手のおかしな教員を排除するほうが先です(大部分の保護者が、そのお知らせをヘンだと思わないことのほうが、さらにやっかいな問題)
●今朝の東京新聞トップ記事は「戦没者遺骨収集へ専門班 厚労省が創設方針 海外で直接情報、試掘」。厚労省は、よくそんなヒマ(な人間)とカネがあるなと思います。私は、職業軍人を目指した父が持っていた戦争に関する本を子どもの頃からさんざん読み、よく軍歌(こんなのこういうの)もかかっていたからかなり覚えており、戦死者たちを弔う気持ちは人後に落ちないつもりでいます。しかし、それでも海行かば水漬く屍《みづくかばね》、山行かば草むす屍は、もういい、そのまま朽ち果てさせよという考え。死んでる仏も大事だが、生きてる仏のほうがもっと大事(志ん生)なので。太平洋戦争で本土外の戦死者は240万、遺骨収集済み120万、残りの半分60万が収集可能な状態とか。厚生省による過去の収集事業で31万柱しか集められなかったものを、どうしようというのか。一部政治家の自己満足と官僚何人かの仕事ができた以外、意味が見い出せない(意味があるなら、1975年の第3次事業以降、なぜ30年も放っておいた?)
●ついでに、各方面にメール配布されているフィリピンの「日本軍」の遺骨写真、白く原型を止《とど》めすぎ、ありゃ60年前の骨には見えない。あれだけ骨が残るなら遺留品はもっと完全に残っているはずで、本人確認ができなければおかしいが、示されるのは骨だけ。しかも、なぜか頭蓋骨が見あたらない。頭部の骨を除外する理由があったのでしょう

06-26
●NHKの17年度の“約束”。あまりに抽象的すぎて空疎な内容。特定政党の御用聞き放送はやめる(個別の番組内容について政府高官その他に事前説明はしない)と約束しないことがハッキリしたから、特定政党を支持しない者の受信料不払いは増えるでしょう。私は、「障害者、高齢者の方々に向けた“人にやさしい”放送を強化します」と「より多くのみなさまがデジタル放送を受信できるようデジタル放送の普及・発展にいっそう取り組みます」は矛盾するという考えです。デジタル放送の推進は、日々の生活にさまざまな困難を抱えているであろう障害者や高齢者に、いま映っている安いテレビを捨てて価格十数万円以上(中心価格帯30万円前後)の新しいテレビに買い換えてくれと頼むことであり、人に全然やさしくない側面があるからです
●昨25日は、2〜3日前に放送批評懇談会の事務局と電話で話し、2時半から放懇解散総会・NPO放懇第1回総会があると聞いたように思ったので、仕事を途中で切り上げ、間に合いそうにないためタクシーで麹町・都市センターに駆けつけたら、うっ、4時からの間違いでした。クソ暑いのに麹町を散歩し、文房具の萬力屋で買い物。2階が閉鎖され、地下のOA関連も閑散としてつまんない。市ヶ谷と四谷にオフィス・デポがあるし、OAなんかは量販店にいくからか
●1963年(昭和38年)4月16日に発足した「任意団体・放送批評懇談会」は、2005年6月25日午後4時37分、満場一致の解散決議により消滅しました。なお、別途「NPO(特定非営利活動法人)放送批評懇談会」が2005年5月2日に成立しており、これまでの放懇の仕事(ギャラクシー賞や月刊誌GALACその他)、事務局、財産などはすべてそのままNPOに移行します。放懇理事長の志賀信夫が、「財団・社団など法人化の話もしばしばあったが、郵政省や文化庁の傘下に入るのは問題だと退け、42年間、任意団体としてやってきた。しかし、もう立ちいかない。放懇の経営規模8000万円の半分が放送局からの維持会費だが、これまでのようにはいかない。放送局から『あんたんとこはカネを取って文句をいうのか』とさんざんいわれた。デジタル化投資がかさみ、タクシー代も切り詰めるコスト削減のなか、局からの収入は先細る。一方、どんどん番組の質が低下しており、このままでは放送が通信に隷属してしまうのではないかと思われている。そこで、新しいNPOに生まれ変わり、これからどうするかだ」と演説し、私案として「視聴者番組機構」構想を力説。終了後、同じ会場で1時間ほど懇親会
●そう。たとえばGALACは、BSデジタル放送1000日1000万台も売れない、現行の地上デジタル計画はこのままでは計画通りにいかないと、他の全マスコミが沈黙するか主催者側発表をタレ流すかするなか、いち早く(始まる前に)報じてきました。その後の現実が、どちらもGALACの指摘通りに推移していることは、いうまでもありません。私は「放送局からカネをもらうGALACが放送局に都合のよいことしか書かなければ、それは総会屋雑誌とまったく同じ。分岐点はカネを出す相手に都合の悪いことも書くという唯一点のみ」という考え。国営や公営でない新聞や雑誌がテレビが、企業からカネ(広告費)を取ってその企業に都合悪いことを書かなければ、たんなるPR誌や総会屋雑誌と一緒。で、その総会屋まがいの「言論報道機関」なるヤクザなものを企業や個人がカネを出し合って維持することが、民主的な社会にはたいへん有用であると、私は考えています。同時に、言論報道なんてエラそうなことをいう人間にもっとも必要なことは、ヤクザな商売に携わっている自覚だ、とも思います

06-25
●ある人から聞いた話。「拉致を北朝鮮本国が認めて以来、朝鮮総連の変りようは目を見張るばかり、総連関係者が在日の韓国政府関係者と仲良くゴルフ、などというのが珍しくなくなってきたようだ。日本の海上保安庁と韓国当局とのトラブルについて、韓国側の激高ぶりに総連側が唖然なんて場面も」と。「もはやオールコリアンと向き合っていると、日本は自覚すべき」というこの人の意見に、私も賛成です。蛸壺ニッポンは、そういうことがあまりにも見えなくなっています
●国境なき医師団JAPAN会長・臼井律郎からはGuardianに面白い記事を見つけたとメール。「人権団体などが、G8が人権侵害国などに武器を輸出していることを糾弾したレポートを出したという記事。公式にはどこにも武器輸出をしていないはずの日本も、実際にはアルジェリア、レバノン、フィリピンなどにかなりの(Significant)数の小火器を輸出していると指摘しています。知りませんでした」と。いや、私も知りません。一応、武器輸出3原則は生きており、最近の見直し論は同盟国アメリカとの関係(共同開発とか)のためであって、小火器などを輸出するためではない、というのが私も含めた一般的な理解でしょう
アムネスティが載せたレポートを読むと、デンマーク、ドイツ、韓国、マレーシア、タイ、アメリカが国連に「武器および武器類似品」を輸入と報告した相手(輸出国)に日本が入っている。イスラエル、マレーシア、インドネシアは「軍用武器(を日本から輸入)」と報告しているという。武器類似品のカテゴリには猟銃やスポーツ用、警察用が含まれるようだが、イスラエル何を輸入したというのかは不明。少なくとも、それだけで米ロ英仏中などの武器輸出国と同一視されちゃたまらん、という印象
●昔、兵器産業を調べたことがあり、日産自、東芝、三菱自、川重なんかがミサイルを作っていたのは知っている(日産はゴーンが石川島播磨に売り飛ばした)が、もっぱら自衛隊調達の話だった。小火器の国内メーカーは豊和工業、住友重機、ミネベアなんかが有名どころですが、ホントに輸出してるかな。そもそもムチャクチャ高いし、手続きや弾やメンテを考えりゃ、日本製を買うのは馬鹿バカしい。日本のライフルは1丁35万円(対防衛庁納入価格)もするらしいが、中東の闇市では旧ソ連製RPG-7が弾5発つけて99ドルでどうだ、ってな感じでしょうから
●どうでもいいけど、RPG-7は映画「ブラックホークダウン」でヘリを落としてたヤツ。北朝鮮不審船が海保巡視船を撃ったのもこれ。朝日新聞1面に30cmの鉄板を撃ち抜くって載ったことがあるが、ケタ1つ違う大誤報。フリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)によれば甲板貫通能力60〜75cmだって(笑)。じゃあ、佐世保や横須賀でボートで近づいて撃ちゃあ、世界最強の米第7艦隊の主力を沈められるじゃん。バカすぎて話にならん(オマケ。いつか佐々淳行という人がテレビで海保船は撃沈の危険に直面していたと力説していたが、あり得ない。海保の船の鉄板厚は2〜3cmくらいでしょうから穴は空くが、喫水線ギリギリのところに20発とか当てて、いっぱい穴を空けないとダメ。波に揺られ本体にすら1発も当たらなかったのに、それは不可能。角度がなく海面でハネるし、そもそも20発も持ってないし、反撃されるし。海保船がぶつけりゃオシマイで、撃沈の危険性など皆無だった。テレビってホント、いい加減です)
●臼井メールの続き。「最近の日本は、中国、韓国にはじまり、先日は仲良しのはずの台湾とも漁業問題で一瞬緊張したりして、そのたび世界のメディアは、過去の戦争で何をやったか、その後どうしてアジアの国と敵対するかなど、毎回詳しく、そして日本外交に関してはちょっとおもしろおかしく、報じています。首相や議員たちの靖国へのこだわりなども、毎回詳しく書かれているみたい。平和国家のイメージも、すっかり死に体みたいですね。ついでに、商業捕鯨再開を狙った韓国での会議で過半数を取り損ねた話も、ああよかったという雰囲気で(とくにイギリスでは)大きく報じられていました。日本ではほとんど書かれないみたいだけど。ところで、安全保障理事会の椅子は、商業捕鯨再開よりは簡単なのでしょうか?」
●まったくです。日本にそんな椅子をやるなっていう総大将はアメリカに決まっています。日本に核武装をさせないって総大将もアメリカ。当ったり前だよね、そんなこと。常任理事国入りに関する記事が新聞に載るたびに、私は「総理官邸と日本国外務省が、ここでこんなふうにマスタベーションしている」って書いてあるように思われ、ヒジョーに恥ずかしく感じております
●アスコム刊の新雑誌・田原総一朗責任編集「オフレコ」、最初は様子を見つつ、つくりは雑誌ながら単行本コードでいくかという話だったが、ムックのコードでいこうと。書店の反響がかなりよい感じです。取材をしたい(雑誌などで「オフレコ」がらみで田原インタビューを乗せたい)という申し込みも来ています。テレビ、新聞・雑誌いずれも坂本宛メールでOK。記者のみなさんには7月14日の田原選集出版パーティも覗いてもらうことになるかと思います。よろしく

06-24
●国会が、年金も政府スリム化も棚上げにしつつ、反対のための郵政民営化反対のドロ試合を続け、挙げ句「酒を飲んだ、飲まない」と最低のクソ議論。靖国の英霊がどうのと政治家はいうが、戦前、天皇のため御国のために身を捨てた純粋な若者たちが現世に降り立てば、こんな腐った政治家どもはとっくに襲撃し、斬り捨てているだろうと、私は信じます。そう思いませんか? こんな連中が「みんなで参拝する会」だかなんだか知らないが、ぞろぞろ顔見せ興行をやって、二百数十万の霊が喜ぶと思う? 怒るでしょう、まともな人間の魂ならば
●太平洋戦争の戦死者の死因は、爆死・被弾死よりも病死・飢死のほうが多かったと主張する歴史学者もいます。銃創がもとで最終的に病死というケースもあり、議論はさまざまでしょうが、まあ話半分としても、数十万以上の病死者・餓死者が靖国に祀《まつ》られていることは間違いないでしょう。彼らの中に、兵站《へいたん》(ロジスティクス、軍事補給)無視・軽視の無謀な作戦の犠牲者が多数含まれていることも否定できません。バカな将軍や参謀に殺されたとしか思えない死者も相当数おり、そのバカな将軍や参謀と一緒に祀ってあるのが靖国神社。もっといえば靖国神社には、戊辰戦争以来、新政府のために日本人を殺した後に日本人に殺された日本人も、祀ってある。あなたのひいひい爺さんを殺したヤツが神様になっているかもしれないのが靖国神社。このあたりのことは、よく考えたほうがよい、参拝支持が右で不支持が左なんて単細胞の整理はしないほうがよいと、私は思います。以上のような話、テレビで見聞きしたことがありますか? これだけ靖国問題が国内外で騒がれているのに、靖国神社って何だと突っ込むテレビ番組は見かけない。ヘンな話です
●さて、国家中枢もマスコミも弛緩しきったなか、イラク派遣自衛隊は、いよいよ本格的な標的とされはじめ、いつ死者が出てもおかしくない段階に至ったようです。政府は死者1名につき1億円余を支払うことが決まっていますが、靖国には祀られるのかしら
●10時40分日大授業
●昨日、小林道雄が電話をくれて「何なのだ、テレビや新聞の鋼鉄製橋梁の談合事件報道は? 官が民を巻き込む官製談合となぜいわん。昔やった建設談合の記事を、そっちのサイトで公開してくれ」と。建設談合が問題になったとき、岩波「世界」で小林・坂本連名で確か2号にわたり官が生んだ談合構造を追う記事を掲載したことがあります(取材は一緒にやったが、まとめの筆者は小林道雄)。「今回の全マスコミの談合報道が、あのときの取材に及ばないレベルってのは、どうなっていやがるのだ」(小林)と。時間ができたら掘り出してサイトにアップする予定

06-23
●未明3時半まで原稿を書いたが上がらず、編集者に昼まで時間をもらい、サッカーを見る。加地の1点目はたぶんオフサイドではない。。あの大舞台でちゃんと入れたのは見事。エライ。ものすごく大きな経験になったはず(日本人の何人かしか、あの手のシュートは入れてない)。中田英は強く倒れず、鋭いパスを出し、2点目のFKのきっかけを作った。中村も1点目、ポストに当てたFK、相手バックに阻止されたシュートと見事。大黒もよく詰めて2点目を入れ、ラストにも見せ場を作った。柳沢ヘッドも惜しかった。だから、ワンタッチとはいわない、2〜3タッチの早いゴロのパス回しと裏への突っ込みで、相当のことはできる。それをいかに持続するかが、攻撃面の課題。あとトラップ技術
●最大の課題は守備で、最終ラインが不安定すぎ。2点目、大の字で寝っ転がってる場合じゃない、三都主がマークして阻止すべき得点だよ。守備の意識と最低限の基本、何とかならないのか?(久野明によれば三都主の場所は相馬崇人しかいないというのだが) 崩されているから一刻も早くボールをゴールから遠ざけるクリア(「大船まで飛ばせ」とクレマーさんはいった)は除き、ホワンとした「前方へフィード」とかいう浮き球、宮本も三都主も蹴るなって。ブラジルが絶対にあれをやらないのは、強いゴロのパスを出す技術があるから
●ま、それにしても余裕ブッこくブラジルに食らいつき、よく2-2で引き分けた。後半ブラジルは試し選手投入に加えて体力低下が目立ち、出来が悪かったが、それをよく追いつめた。総合力では劣ったが、おもしろい、いい試合でした
●週刊現代にジーコ采配に関する匿名座談会風記事が載っています。これにもチラと出てくるが、ジーコがブラジル出身の三都主、鹿島出身の鈴木、柳沢、小笠原、中田浩にこだわりすぎるのは、本当に困ったもん。だいたいこの日本代表知ったかぶりにある通り(よくできているページです。川口・宮本・玉田の評価だけは、やや甘いと思ったが)。さらに問題なのはU20の体たらく。指導者も悪いが、ドイツ後が思いやられる低レベルでヤバい
●3時間ほど寝て、昼、オフレコ堀江・田原対談原稿40枚入稿。2〜4時半、某紙記者と打ち合わせ

06-22
●当欄06-16に書いた通り、テレビ朝日番組でやくみつると二宮清純が突っ込みを入れ、貴乃花が、若乃花の優勝決定戦が八百長だったことと、実力で横綱になったのではないことを強く示唆して以来、パタッと情報が途絶。北の湖の相撲協会が、貴乃花にテレビ出演禁止と発言禁止を申し渡した(飲まなければ相撲界追放と迫った)のでしょう。ワイドショーは若貴の嫁姑の古いVTRなんか掘り出してきて埋めています
●競馬、競輪、競艇などの博打(ギャンブル)で八百長があると、人びとが賭けたカネの行方が左右され、詐欺同然の行為が行われたことになるから、これは禁止する手立てが必要。しかし、大相撲は、みんな江戸時代の格好をして、前掛けみたいなもんを一斉にちょっと上げたり、なにかを拝んでみせたりするショーなんだから、どうでもいい。「7勝7敗の力士が千秋楽に必ず勝つのは八百長」という人があるが、あれは「消化試合」を戦う相手が手抜きしているだけ。優勝が決まった野球やサッカーの消化試合で、2軍選手を出し全力で戦わずに負けるのと同じ。野球やサッカーで許されることを、大相撲だけ禁止するのは理屈に合わない。もっと真剣にやって見せろと全力士に通達し、無気力すぎるヤツ(芝居がヘタな力士)を叱るか罰金を取るくらいが関の山。そもそも対戦力士2人のいずれかが黙って負けようと思ったら、阻止できない。下剤の2〜3粒も飲めばヘロヘロになって負けると思うが、力士を四六時中監視し口にするものをチェックすることは不可能で、「腹をこわした」でオシマイ。できないことを求めても無意味
●忘れてましたが、臼井律郎が「地上デジタル放送の件、フランスでも3月末から始まったらしく、5月末に週刊ヌーベル・オブセルバツールLe Nouvel Observateurに「TNT(こう呼ぶらしい=Television Numerique Terrestre)に関する12の質問」が載っていた」と記事と抄訳を送ってくれました。ありがとう。私の理解では、フランスの地上デジタル放送は、1万円で新しい受信機の購入が必要。モニタは今のままでよく、画質は変わらない。チャンネル数も少ない。秋にはHDTV(高精細度テレビ)も始まるらしいが、これをちゃんと楽しむには対応モニタが必要。ADSLでも問題なしといっているようだが、やや疑問(仏政府は、たぶん大丈夫という言い方)。06年末のカバー率目標は85%。フランスは山が少ないからラク
●日仏を対比させれば、日本は横長HDTVを地上デジタル放送のメインとし、フランスのやり方を「最後の手段」にする(どうしても取り残される連中だけを「アダプタ+現行標準画質テレビ」で救う)。フランスは最初から「アダプタ+現行標準画質テレビ」方式で、高画質は買いたいヤツが勝手にしろという
●日本は伝送路をデジタル信号にすると同時に、高画質・高音質・横長・双方向データ放送、携帯受信簡易放送ぜーんぶ実現しちゃう。てんこ盛りで世界最先端・最高機能方式だが、受像機の低廉化が至難の業。ヨーロッパは最初から高画質を放棄し、ただ伝送路をデジタル信号にするだけ。総務省は「デジタル化は世界の潮流」というが、潮流にもいろいろあることをお忘れなく

06-21
田原責任編集雑誌「オフレコ」、佳境というか、校了間近。渡邊恒雄、小林よしのり、堀江貴文、佐藤優(外務省)、鈴木宗男らが登場。田原総一朗と激突し、テレビでいわず新聞雑誌にも書かなかったことをブチまけます。乞うご期待。ホント、書いてて「おい、本当かよ」って話がゴロゴロ。よしりんは50枚済み。てんこ盛り全力投球で、田原は次は大丈夫か、出すもんがなくなっちゃうんじゃないか、と
●ウェブでお読みいただける仕事2つ。◆富士通Qfinityのホームページ(イントラネット)のコラムに13枚、そのうち掲載。◆日本経済新聞社が7月初め、IT関連ニュースサイトを総合情報サイト(仮称)「IT PLUS」に全面リニューアル。これにコラムを月1くらいのペースで。1つめは月末入稿予定

06-20
●日大江古田校舎の正面に画材店「青い國」というのがあり、日芸の諸君は美術科を中心にお世話になっているはず。ここは造形美術社の店で、社長の橋本登から個展の案内。ありがとうございます。◆橋本登展(油彩)◆6月18日〜23日11時〜18時◆彩ギャラリー(南青山一丁目)◆日芸卒の共同テレビのスタッフが店の取材に来て「坂本の教え子といった」そうだけど、誰?(放映は6月12日BSフジ)。造形美術社は三十数年前から麻布学園美術科の出入り業者で、私は美術部だったので古い馴染み。OBとして南木曾の美術部合宿に行ったら橋本登も来ていた。私が神楽坂に引っ越して来たときのトラックは、橋本さんの運転する造形美術社のトラックだったりするわけです。高校出入りの画材屋が合宿に来たり、卒業生の10年後の引っ越しにトラックを出すのはヘンだが、そういうヘンな学校なんだから仕方ない
●コンフェデ・ギリシャ戦は1-0で勝ち。勝ったのはいいが、選手たちに笑みは少ない。ギリシャの出来が悪すぎた(ブラジルに大敗は、そのきっかけでなく結果)こと、にもかかわらず得点機を何度も逃したことで、情けないとよくわかっているからでしょう。これは成長。それにしても2-0や3-0にできない「壁」を浮き彫りにした試合
●この試合のように、ワンタッチで早く短く浮かないパスをつなぎ、裏に回り込んだときだけチャンスが生まれる。ミドルシュート(加地と玉田がまずまずの1発ずつ)を積極的に打っていったのは、入る可能性は小さくても、相手が警戒し寄せてきて(スペースがあく)その裏をかく、という意味では成功。中田英はよく我慢して(イライラを表に出さず、上がりたいのも抑えて)よいパスを出した
●実況アナは「ヨーロッパのチャンピオン」と繰り返したが、これはただのレッテルで、ようするにブラジルに3-0で負ける実力のチーム(主力不在で、2軍とはいわないが、実質1.7軍くらい)。それに1-0でしか勝てないということは、日本の対ブラジル戦は2-0くらいか(4-0なんかにされないことを願う)。トラップミス、パスミス、打つべきところでシュートを打たない判断ミス、キーパーの判断ミス(飛び出してさわれないのは×)、後半の体力低下といった「壁」は相変わらず。これらは、もちろん選手の戦う気持ちの欠如などではない、単純に技術と能力の問題

06-19
CM飛ばし(スキップ)で540億円損失。一見意味がありそうで、まるでない調査の見本。「録画消費率」=全国・全世帯・全時間の平均で、テレビ番組を見る総時間のうち録画撮りをしたものを見る時間の比率(NRIの調査から34.2%と設定)が高すぎ。録画撮りしたものを見ない場合は除いての数字だから録画率はさらに高まるが、「HDDユーザーはテレビがついている時間の3分の1以上の時間を録画している」との想定は非常識。昔、郵政省がインターネットによるアンケート調査で「放送デジタル化を望んでいる国民は何%」と得意気に公表していたことを思い出します。同じようにまるで信頼性を欠いたデータ
●前提がデタラメなため、損失額は150億円かも知れず1%かも知れないが、視聴者がCM中にトイレその他雑用を済ませることによる損失額よりは小さいだろうから、まともに受け取る必要はない。誤差の範囲のようなものですが、上のサイトでは従来の手法に代わる今後の具体的な広告・宣伝策として、プロダクト・プレイスメントによるテレビ番組、映画、ゲーム内などでのプロモーション活動、インターネットやフリーペーパー等の新しい媒体への乗り換え、消費者への直接還元策としてのポイントやマイレージ付与を提言している。これまたほとんど的ハズレ
●私ならテレビCMを打つ企業にこう提言する。◆「朝はどの家でもテレビをつけている(ニュースや天気など情報収集と時計代わり)が、クソ忙しいから誰一人録画などしない」「気象情報を録画する人は一人もいない」というように、番組録画率は、時間帯・番組ジャンル・番組の中身によってまったく異なる。平均値を算定しても意味はないから、企業は自分がCMを打つ番組の録画率を調べる(調べさせる)とよい。◆録画率が低い場合は、CM飛ばしなど気にする必要がない。普通の人が録画しようとは思わない多くの番組――ニュース、情報バラエティ、ワイドショー、質の悪いお笑い番組、バカ番組、中継後に別番組で結果を繰り返し流し、翌日もまたあるナイターなどの広告企業は、対策不要(上の提言通りにやればおバカさん)。◆録画率が高い場合は、CM飛ばしを気にする意味がある。録画する人が多い番組は、話題の(視聴率が高い)ドラマ、人気者の出る番組(音楽、バラエティ他)、時間帯により生で視聴しにくい番組(たとえば深夜・海外のサッカー日本代表戦)、手元に置いて何度も楽しみたい感動の大きな番組(映画、オリンピックなどスポーツ他)など。ようするに録画される番組は、注目率の高い、よくできた番組が多い。注目率が高いのだから、CMを別媒体に移すのは得策ではない(1500万人が見ている番組のCMを、録画CM飛ばしによって200万人が見ないという理由でやめ、100万人がアクセスするウェブサイト、発行部数20万部のフリーペーパー、100万本売れる見込みのゲーム内で広告宣伝するという企業は、おバカさん)。同一番組内でのプロダクト・プレイスメントは有効だが、番組の中身によってできることとできないことがあり、やりすぎは番組の質を落とす。消費者への直接還元策も有効だが、広告・宣伝策としてのポイント・マイレージ付与よりは、企業は値下げ、機能・デザイン向上、アフターサービス向上といった直接還元策に注力したほうがよいことは明白。◆上の提言には入っていないが、局に働きかけて報道番組など生番組を増加・強化させ、それにCMを打つ、「録画率の高い番組」の事前紹介番組(これは録画率が低い)でCMを打つ、マラソンやサッカー中継など途切れない番組で2画面またはL字画型のCMを導入する、なども有効
●午後、「週刊新潮」山口紗貴子の取材を受ける。デジタル放送の話。わっ、3時間も話してしまった。新宿で買い物後、家人・娘とうおや一丁・三光町店で食事。隣のこぎれいな若者たちの宴会を、家人は「男の合コン」と断言。「そうかあ、同じバッグ持ってるぜ。何かのサークルじゃないか」といったが、男だけの合コンでした。手をつないだり、後から来た者との会話が「そのパンツ、かわいい」から始まったりするので。食事後3人で二丁目を散歩。何年ぶりかで「イノセント」を覗くとマミー健在。家人は結婚前から行っていた店で、私も旧イノセントからよく知っている。また出直すというと「来月初めはフィリピンに行くからダメよ。この頃は12時で閉めちゃうの。日曜は11時」と。ついでにずいぶん行ってない「リトル」ター坊も覗く。二丁目仲通りを抜け、靖国通りで車を拾って帰る。原稿書き

06-18
●ネット小説について、月刊「潮」に9枚
●アメリカが「国連安保理・常任理事国入りは日本+途上国1」との欧日、とりわけ独日分断作戦。本音は反対と時間稼ぎだろうに、あらゆる機会をとらえてイヤ味をつけ独日双方をグラつかせるのは、まあ、大したもんといえば大したもん
●ドイツのサッカーコーチの資格を持つらしい人が、対メキシコ戦を「負けたが実質内容は互角」と書いたサイトを見つけ、のけぞる。2-1で済んだが、3-0でもおかしくなかった負け試合なのに。ドイツの友人たちが日本はひどい内容というのを聞き、翌日ニュアンスを修正する文章を追加などしている。監督やコーチ資格の有無とサッカーがわかっているかどうかは、全然別ということがわかります

06-17
●10時40分すぎ、日大授業。あと原稿
●昨日深夜のコンフェデ・サッカー、中田英寿「ウチのレベルはこんなもの」(修正点は?)「すべて」。そう。東京新聞のスポーツコラムに疲れが敗因と読めるものがあったが、あまりにも見当はずれ。攻撃はワンタッチで早く短く浮かないパスをつなぐときだけチャンスが生まれる(前半得点の直後しばらくは、近来稀に見るよい出来だった)が、続かない(疲れがたまっていなくても、後半までもたない)。宮本のヌルい前方へのフィードは×。三都主はまったく守備をしないので×。2点目は中澤不在のせいもあったが、ムチャクチャな守備。ハイボールからヘディングが来るのに2人とも飛んで競ろうとしないとは、トホホ。オウンゴールになってもPKやってもいいから、飛ばんか!! 川口は、パンチングじゃなくて、ちゃんと取れ。キーパーが取るべきボールをパンチングしたら、誰か怒れ!!

06-16
●原稿書き。4時毎日新聞夕刊ワイド取材(ワイドショーについて)、5時放懇WEB会議(放懇サイトリニューアルについて、ビアード滝野俊一、同・近剛、兼高聖雄、中島好登、久野明、坂本衛)、ビアードの2人は帰り、入れ替わりで岩本太郎が来て、福島美子と6人で放懇そばのイドンカルビ。(←このページを印刷してもっていけば2000円引きになった。事務局はプリントを用意しておくべし!!)
●このところ夜が遅く朝も遅いので、9時頃起きてテレビをつけると貴乃花の顔。家人情報によると、今日はTBSとテレ朝のハシゴとか。テレ朝では二宮清純、やくみつるらがあれこれ突っ込み。貴乃花は、「花田満さん」が横綱になったのはインチキであることを強く臭わせた。「まだ、いえない」と断言はしないものの、彼の優勝決定戦は出来レース(八百長相撲)と示唆
●これを堂々と主張すると、相撲のエンターテインメント性について突っ込んで語り、結局「やらせショー」の一面が根強いと暴かねばならない。それは北の湖(相撲協会理事長)が止めるでしょう。報じる側も、協会出入り禁止やNHK出演禁止を覚悟のうえとなるから、突っ込める者は少ない。無気力試合にペナルティを課すなど、何項目か改善策を示すあたりが関の山では(何もせず収束の可能性も大)。私は、もっと国際化し、キリマンジャロの麓あたりから強そうなヤツを連れてきて「霧魔黒」とか、中国出身「吉林山」とか、アメリカ・ミズーリ州出身「平原児」とか、エンターテインメントをガンガン追求すりゃいいと思うけど、ダメかな?

06-15
●今日届いた「民間放送」(民放連の新聞、6月13日付け)からデータを2つご紹介。◆総務省1日発表、3月末現在のCATVの普及状況は2606万世帯、世帯普及率52.3%。内訳は再送信のみ814万、自主放送を行う施設1791万。以下は、この新聞には載っていないが、NHK発表のデジタルCATVによるBSデジタル視聴世帯数はわずか131万世帯(5月末)という悲惨な状況。2606万世帯の95%がデジタルBSを見ておらず、ということは95%が地上デジタル放送を視聴できる環境にありません。これも2011年アナログ停波が不可能な理由の一つ。◆米下院通信・インターネット小委員会の公聴会(5月26日)では、バートン委員長らが提出準備中の「2005年デジタルテレビ移行法」草案につき関係者が証言。アメリカのアナログ停波は「06年末、または85%の世帯で受信可能となった時点の、いずれか早いほう」(1997年法)と決められています。委員長は、85%普及目標では「永遠にデジタル移行できない」とし、「08年末」の期限設定を盛り込む構え。米家電協会CEAもこれを支持。対して全米放送事業者連盟NBAは「無料地上放送だけに依存する世帯が2050万世帯、その保護を最優先すべき」と慎重姿勢。なお、日本は2011年停波を決めた時点で85%規定をはずしました。これは日本のVTR普及率より高い数字で確かに「永遠に越えられないハードル」。しかし、永遠がダメだから08年末ってのも極端すぎ、絶対に不可能です
●貴乃花が連日ワイドショーをハシゴ中。別に興味はないのですが、親方親方とヨイショしたり、相撲界のため兄弟仲良くなんて希望を述べたり、思ってもないことを周囲がさも深刻そうにいうのが、おかしくって仕方ない
●21世紀に入ってなお江戸時代のちょんまげをつけ、ひたすら食うことで病的な肥満体を強制製造し、褌《ふんどし》一丁の裸姿で公衆の面前に現れ、ウ××座りから立ってどっちが先に円の外に出たか膝に土がついたかと勝負する相撲って見せ物は、考えてみれば相当程度イカレた世界(むろん、だからこそおもしろく、みなが囃し立てる)。自分でウ××も拭けないのがヒーロー英雄って非常識な世界で、その構成員たちに世間の常識を求めるほうが妙だと、私などは思いますが。どちらかといえばフリークスなんかに寄った世界であることは確かなわけで。強いヤツは軒並み日本人じゃないのに「国技」って言い張るのも、歪んだ国際化を象徴してたいへん結構
●年寄株が何億円で財産をどうすると問題になっているが、その株の発行基準なんて別になく、いわば密室の談合で取り仕切られた古い伝統・制度。タニマチ(谷町。力士の後援者や贔屓《ひいき》筋のこと。明治の末、大阪谷町筋の相撲好きの外科医が力士から治療代を取らなかったことから来た言葉とか。身も蓋もない言い方をすれば、その医者は庶民から治療代をボッタクッて趣味に注ぎ込んでいたのかも)からの祝儀がすべて厳正に税務処理されているなんて、誰も思ってない。で、そんな世界があっても一向にかまわない。「土俵に女が上がれないのは男女差別」などと常識の適用を求める人があるが、目一杯ズレてます
●最初から世間と隔絶したヘンな見せ物の関係者をスタジオに呼び、世の常識に沿った話をしてみせるという二重にヘンな見せ物がテレビ番組。それを家人などは「一宿一飯の常識って何バカなこといってるの」と怒りながらも見るから、テレビ局は儲かる。このヘンな構造についてはさらなる研究分析を必要とする、というのが私の立場

06-14
認知度は10%未満 11年のアナログ放送停止共同速報) 総務省は「アナログ放送の停止について周知を進めていく必要がある」と説明したそう。地上デジタル放送の無茶で杜撰な計画について、当事者であるためこの問題をまともに報道しないマスコミのあり方について、私は個人的には周知を進めてきたつもり。2011年アナログ地上波停止(アナログ停波)は不可能であるという文章も4年前テレビ業界むけに書き、その後3年間ほど毎日24時間、当サイトで公開し続けています。ところが情けないことに、ほとんどの日本人には何も伝わっていないわけです
●このことは、私がインターネットについて楽観も過信もしない理由の一つ。正確な情報やより突っ込んだ情報をホームページに書いておけば、やがてみんなが読み、メディアのあり方が変わり人びとの生活も変わるなどと、ユルく呑気なことを語る気には全然なれません(私たちが書くものより、はるかに不正確で突っ込み不足の記事を得意げに書く連中が、そんな楽観論を口にするので、おやおやと思う)
●なお、いま発売中の放送レポート第195号に地上デジタル放送・まだこれだけの難問なる記事6ページを書いたので、興味ある方はどうぞ。週刊新潮にもNHKコールセンターについて何か私の話したことが載っています。次の週刊現代にもNHK前理事の関連団体への横滑りについてコメント。「とんでもない話では」と聞く記者に、「いや、前からやっていること。次期会長かとまでいわれた人物に詰め腹を切らせたのだから、厚遇は当たり前。どこの企業や役所でも普通にやる。講談社でも関連子会社に出してるよ。批判するのは自由だが、NHKにとって本筋の問題ではない。本筋の問題とはNHKと政治の距離(前と変わってない)、受信料問題(ダラダラ減っている)、公共放送と民放の共存体制(危うくなればNHKも民放も困り、もっとも迷惑するのは国民大衆視聴者)」と

06-13
●人質の仏女性記者ら解放 イラクで5か月ぶり(共同記事) この記者はテロリストの撮ったビデオで自らの解放を訴えた。フランス政府はねばり強く交渉して解放させ、大統領が空港まで出迎えた。テロリストの撮ったビデオで自ら解放を訴えた同胞、若者たちを非難した日本政府や日本の政治家どもや日本の大衆とは、月とすっぽんです。むこうのほうが全然格上だ、常任理事国なんて50年早いと思います。なお、人質になったのが記者かボランティアか旅行者かなんて関係ない。日本の記者(組織ジャーナリスト)は、みな逃げ出してイラクにいないのだから、人質になる心配はないというだけの話
綿井健陽のブログチクチクPRESS」がスタート。「最近社会のあちこちで増えた『強硬派』よりも、少し自虐ぐらいがちょうどいいです。 少なくとも『他虐』よりかは、『自虐』でいたい。広辞苑に『他虐』という言葉はなかったのですが、」と
●そう。「他虐史観」って言葉がなく「自虐史観」だけがあるのは、史観はつねに勝者のそれが流通し、勝者は他虐であったことによって勝者だから。歴史とは「他虐の歴史」で、わざわざ他虐と断る人などいないわけです。したがって勝者の歴史は再点検が必要(すべてを疑え!!)
●そこで、戦前の日本や各国の歴史を再点検すると、ざっくりいって、英仏米蘭ソ独あたりのやったことと日本のやったことは、たいして違わない。負けたのと、ファシズム独裁と独のユダヤ人ホロコーストなどを除けば、日独は連合側の主要国と、まあどっちもどっち。共産独裁で虐殺もしたソ連は、約束を破って日本を攻めたのだから、彼らに文句をいわれる筋合いなどない。ナチのアウシュビッツのガス室を極悪非道というが、広島・長崎に一瞬にして巨大開放型ガス室を出現させたアメリカは、そりゃ同じくらい極悪非道の大バカ野郎です(もっともナチは民族浄化、アメリカは戦争の早期終結を理由にしたので、筋はアメリカのほうが通っている。その理由は嘘ですが)。だからその連中に対して、日本はそう悪くない(または、日本はあんたたちと同じくらい悪い)というのは、理屈が通っている。この点では私は、自虐史観の修正にあまり文句はありません
●ただ、日本が出ていったアジアの連中に対しては、「だから文句をいうな」という話にはならないと私は思います。そりゃアジアを戦場にして悪かった、植民地にしてすまんかった、あんたたちのひい爺さんやひい婆さんに迷惑をかけ気の毒だったと思うのは、自虐なんかでは全然ない。当たり前。靖国神社のいう「日本は侵略戦争をしていない」「戦犯は昭和受難者」「創氏改名は強制ではなかった」など、アジア諸国が受け入れるはずもない狂った歴史観。だって、中国や朝鮮の連中は日本に来て「名前を変えろ」とはいっておらず、日本だけが朝鮮に行って「ここは日本。日本式にやろう(または、やれ)」といったのだから、向こうの連中だけがムカツクのは当然(「やれ」とはいってない、「やりたけりゃどうぞ」といった、だから強制ではないと言い訳して、朝鮮の誰が納得する?)。「あれはすまんかったね」といわなきゃ、仲良しにはなれない。日本が「すまんかった」というのを自虐と見なすのはバカだ、と私は思います
●よく「太平洋戦争は防衛戦争で、日本は悪くなかった」という人があるが、それは英米仏蘭ソその他に対していうことで、防衛戦争の足場に利用したアジア諸国に対していうことではない。ところが、自虐史観を改めよという連中は、アジアに対してだけ居丈高になり、西側先進国に対しては黙っているように見える。それはご都合主義というもの。あと「歴史の必然」という人がいるが、じゃあヒトラーもスターリンも毛沢東も原爆も列強の植民地分割も全部必然。反省も責任追及もしなければよい。それは勝者の歴史にひれ伏す奴隷も同然
●石原知事のどデカイ神棚、この前私が話した人は「いまもある」という口振りでしたが、毎日新聞記者によると「ずっと以前に撤去されたと聞いている」という。これ以上確認できないので、すみませんが、今どうなっているかの判断は保留ってことでよろしく

06-12
●原稿。夕方、家族3人(娘は祖母宅に泊まりに)で久しぶりにかわうちで夕食。渡部夫妻の故郷・福島県川内村は、海側に立つ原発に冷却水を送るダムがすごいことになっているそう
●夜、田原から電話。サンプロに出た外務省・田中均の話など20分ほど。あと、田中康夫は最近どうなのと。なんで日の丸をどーんと真ん中に据えた報道2001に出るんだとか、聞いてましたっけ

06-11
センが我が家にやってきた。自慢の育児日記1年分は、どこで読めるんだ?
●毎日新聞(サンデー毎日)日下部聡から「石原知事のことについてお書きになっていましたので」と参考記事・石原都知事を支える「迎合の構図」。当欄06-08と合わせてお読みください。【以下、日下部聡の6月10日付け記事から】そうした反省から私は東京都に対し、知事交際費や出張旅費、勤務日程表、公用車の運転記録などの情報公開を請求。開示された公文書を精査した上で、都政関係者への取材を重ね合わせた結果、知事の日常的な“公私混同ぶり”が浮き彫りになり、昨年初めに記事にした。◆飲食への交際費支出が他の道府県に比べて異常に多く、しかも相手は石原知事の旧知の人物が目立った。支出相手の全員が記されていないなど、記録が不十分なケースも多く、公務員の接待を禁じた都の基準にも違反していた。勤務日程が「庁外」の日はごく限られた人物しか動静を把握しておらず、公用車を選挙応援に使った疑いも浮上した。◆海外視察も豪華だった。01年には南米ガラパゴス諸島で4泊5日のクルーズに乗船。計8人で1590万円の公費を使った。◆昨年5月には、石原知事に交際費や旅費の返還を求める住民訴訟が起こされ、東京地裁で係争中だ。◆私も含め、石原知事の大胆な政策や言動にばかり着目して、こうした石原都政の実態をほとんど報じてこなかったメディアの責任は大きい。
●ちなみに6月3日毎日新聞の記者の目・管理責任認めつつ「側近を切る」を書いた毎日社会部都庁詰めの記者・高木諭は、当サイトに掲載しているこの記事の筆者です。【以下、高木諭の6月3日付け記事から】言葉では「管理責任」を認めながら、部下に責任をとらせるやり方は石原知事らしくない。「石原慎太郎」であり続けるためにも進退を考えるべきだと思う。
●高木論・日下部聡の両記者は、全マスコミ中もっとも頑張って石原慎太郎についてしつこく書いている記者でしょう。二人は、知事執務室の神棚については、どこまで把握していますか? それが都民の税金によって作られたのであれば、税金を払っている都民の中には、クリスチャンも仏教徒も無宗教者もいるので、具合が悪い。とりわけ公明党と共産党は捨ておかないと思いますが
●田中康夫からは以下のメール。そのまま転載。◆今週末の12日(日)午前7時半から9時まで、「報道2001」に出演します。信州型木製ガードレールもスタジオに持ち込んで、前半1時間は小生が語ります。御覧頂ければ幸いです。
●現代センター吉永春子からは<ドキュメンタリー上映会のご案内>◆吉永春子監督「魔の731部隊」(60分)、大林彰監督「草津の特別病室〜歪んだ重監房の記録〜」(33分)◆7月1日(金)開場6時、上映6時30分@主婦会館プラザエフ4階シャトレ(四谷駅そば電話03-3256-8111)上映協賛金500円◆わたしたちはどこから来て、どこへ行こうとしているのか。テレビの今の状況を見るとき、私たちは新たな道を模索しその一歩を踏み出すことにしました。それがこの上映会です。(以下略)
●昨日は2時から田原総一朗のライブドア代表取締役兼最高経営責任者・堀江貴文インタビュー@六本木ヒルズ森タワー38階。冒頭、執行役員副社長兼メディア事業戦略室長の園田崇、アシスタントマネージャー乙部綾子も登場。テレビ東京が堀江の秘書の乙部密着番組をつくるというので、テレコム・スタッフがさわり部分を撮影。堀江貴文はおもしろいヤツ。彼の考えていることの基本はだいたいわかった(7月10日頃発売予定の田原責任編集雑誌「オフレコ」をお読みください。小林よしのり、堀江貴文、佐藤優、鈴木宗男、××××らが本音を全部さらけ出す。インタビューが終わってないので伏せ字ゴメン)。通信と放送(テレビ)はそんなに簡単に融合しない、そりゃテレビは残る(最初に融合といったのがちょっと誤解を招いた)というので「あ、そうなの」。田原は後で「坂本くんがテレビは最強だ、絶対なくならないって立場で頑張って、もっと激論してもよかった」とかいってたが、堀江貴文は「そんなつまんない議論はやりたくないんですよ」というし、まあ、初回はあんなもんでしょう
●森タワーからANAに移動し田原と打ち合わせ。田原総一朗もまた、おもしろいおっさん。佐藤優(外務省)とメシを食った、王毅(ワン・イー)駐日中国大使と突っ込んで話した、小泉首相とゆっくり話した(田原「靖国なんてどうでもいい話はしないよ。もっと大事な話をした」)と。彼らとホント「なにそれ」って話をしているから、これはおもしろい。田原選集全5巻の装幀見本出来。テレビ朝日「朝まで」統括P日下雄一と遭遇。元気そうでよかった。ぷらぷら歩いて6時、赤坂の木曽路。谷弘、山下さんはじめJVIG事務局、放懇事務局中島・福島で歓談。ごちそうさまでした

06-10
●10時40分日大授業、午後2時田原総一朗とライブドア堀江貴文@六本木ヒルズ、4時田原と打ち合わせ、6時JVIG谷弘ほかと食事@赤坂
●来年のドイツ行きを早くも決めた放懇事務局・久野明(国立で観戦)から8日のサッカー対北朝鮮戦レポート。【 】は坂本の茶々入れ
●高温多湿という悪条件を差し引いても、8日の日本代表の動きは誉められたものではなかった。とくに前半は、小笠原満男のところしかボールの収まりどころがなく、前線にただボールを蹴るだけという展開。宮本恒靖はラインを統率するだけでなく、効果的な前線へのフィード・ボールの質を上げないと、世界では戦えない。
●もちろん両サイドが上げるセンタリングの質の悪さは、致命的。評論家は、速く低いセンタリングを上げろという。ヨーロッパや中東など背の高いディフェンダーには効果的だが、それほど上背のない北朝鮮選手相手に、精度の低い速いボールを入れても意味がない。たまには目先を変えて、ふわっとしたボールで、フォワードに競らせ、こぼれ玉を狙うといった発想がほしい。ゆるいボールをヘディングで大きくクリアするのは大変で、クリアが甘くなる。バイタルエリア(敵のディフェンス最終ラインと守備的MFの間、生死を決する危険ゾーン)でこぼれ球を拾えば、チャンスは拡大する。1点目はまさにそのパターンで柳沢敦が決めた。何でもかんでも、速くて低いボールというのが、イマジネーションの低さを端的に表している。【小笠原の蹴るFKやCKが全部同じ球筋だったのは、確かに妙だった】
●攻撃に関しては、言いたいことは山ほどあるが、この試合は引き分けでよく、完封することが一番大事だったはず。その意味では、これでよかったと思う。といいつつ、守備でも危ない場面が二、三あり、結果オーライという感じ。中澤佑二がいなければ、どうなっていたかという不安が残った。【中澤は最後の乱闘のときも、いい感じで押しこくったりしてマル】
●キーパー川口能活のポテンシャルは明らかに落ちている。昔からハイボールに対するポジショニングに不安はあったが、前への果敢な飛び出しや判断力、正確なフィード、強気の姿勢で弱点を補っていた。だが今、その部分に陰りが見えてきている。宮本の高さへの不安もあり、センターバックとキーパーの控えをきちんと育成しないと、本大会はきついだろう。【ポジション取りのミスは、判断力というより、小刻みに身体の位置を変えるリズムや柔らかさが失われてきたためか。弾いたシュートがあったが、欧州や南米ならキャッチするだろ、あれくらい。ジーコはキーパーのことを余りよく知らないのかも。あと、これは子どものサッカーがよくないと思うが、なんかデカくて足の遅い、使えないヤツをキーパーにする傾向がある。これがよくない。キーパーを花形ポジションにしなければ】
●心配なのは、日本サッカーの将来性。日本の未来は、あと1年でジーコがどれだけ若手を登用するかにかかっている。ドイツ大会までは、中田英寿、中村俊輔、小野伸二、稲本潤一、小笠原といった、25〜27歳の選手が中心でいいだろう。しかし下の年代をミックスしないと、2010年はロートルの集団か、まったくの未経験の若手主体で予選を闘うことになる。大久保嘉人、今野泰幸をぜひメンバーに。【同感。ところで久保竜彦は? 私の見るところ潜在能力で日本FW史上最強の「眠れる竜」は、眠りっぱなしで終わるのか?】
●まあ、プロリーグが始まって10年ちょっとの国に、大きな期待をかけるのも酷なこと。ドイツに行けるだけでよしとしよう。ほんの20年前までは、日本のW杯出場など夢物語だったのだから。(久野明メールここまで)
●サイト読者から「地上デジタル破綻(徳島県)」とのメール。ありがとうございます。次のような話。◆現在、大阪(生駒)の各親局の地上デジタル放送は定格出力で放送しています。近々正式に発表されます。(在任中に発表することが手柄と思っている人の人事異動前に)◆京阪神においては、その放送エリアが確定しているということです。でも、徳島には十分な電波が届いていないことがわかりました。つまり、ケーブルテレビ加入者や高所にアンテナがある共同受信はなんとかなるのですが、自宅の屋根にアンテナを建てている家は受信できそうにありません。(日テレ系以外の民放は見られません。)◆定格運用を発表することによって、徳島県の人たちに対して、「まだ、電波が弱いから見られないのでは」と言い訳ができなくなります。徳島では民放は日テレ系しか見られなくなるのでは、と県民に知れ渡ることを恐れて、ただいま、地元の先生と県と放送局が対策を思案中です。(答えはケーブル化しか今のところ見つかっていませんが、例によって誰が負担するとまたこれも問題です)(読者メールここまで)
●解説しておきましょう。まずは地上デジタルテレビジョン放送開局ロードマップをご覧ください。徳島をクリックすると「NHK徳島 開始目標2006年10月 視聴可能世帯数約22万世帯」「四国放送 2006年10月 約22万世帯」の二つが予定されている。つまり民放は日本テレビ系の四国放送しかない。どうするかというと、大阪の電波を受信する。ところが大阪の生駒山(近畿の親局)がフルパワーでも、受信できない。見えないというのです。
●徳島は民放が頭を悩ませている地域の一つで、民放の基本的な考え方は、「デジタル放送の区域外再送信は認めない(ケーブルはダメ)。ただし、通常の受信方法で電波で受信できるエリアはやむを得ず認める」というもの。ところが「通常の受信方法で受信できるエリア」の線引きが、まだ確定しておらず、総務省と検討中です。だから、どうするのか、まだわかりません。2011年にアナログ放送を止めるという国策は出されていますが、現状で民放をすべて見ることができないと心配されている徳島をどうするかは不明です。必要な方は、総務省か社団法人地上デジタル放送推進協会(D-PA)に問い合わせてください。彼らにも答えられませんけど
●受信できるならケーブル化の必要はないわけで、おかしな話だと思いますが、ようするに区域外再送信しかないかもしれないが、でも正式には認めず建前はダメ、といういつものやり方。受信状況が悪くCATVで見たい方はご自分のカネで勝手にどうぞ、ということでしょう。総務省のスタンスは、送り出し側だけデジタル化するから受ける側は自分のカネで勝手にしろというものなので。それじゃダメだと前からいっているが、官僚は「いまがよければすべてよい」連中だから何もしない。いつかも書いたが、郵政の技術官僚に「アナログハイビジョンは失敗だったじゃないか」と批判したら「あれは前の人がやったこと」といった。「あなたの名前を出してそういったと書いてよいか」といったら、慌てて取り消しましたが、そんなもんです。ようするに徳島県民はじめ国民視聴者大衆は、税金で雇っている連中にナメられ、ボッタクラレています

06-09
●昨日の小林よしのり、靖国問題から入って中国論、アメリカ論いろいろ。外務省の驚愕スクープに「なんだそれは? それをいっちゃあオシマイじゃないか。わしは初めて聞くが、許せん!!」と呆れ、怒りまくる。詳しくは7月発売「オフレコ」本誌で
●日本代表、やったね。小笠原、中澤、大黒、柳沢がよかった。みんなよく頑張った。北朝鮮はたまに鋭いミドルシュートを放つのでハラハラしたが(フリーでドンピシャのヘディングシュートも、ありゃ普通は入ってる)。まあバーレーンに勝ってからは、イランがホームでバーレーンに負けるとも思えず、どう転んでもドイツには行けるだろうと楽観はしていましたが
●ただ、観客がいないせいもあってか緊迫感に欠けパスミスも多く、中途半端な長いボールを前線に蹴り込んで取られる、無意味なバックパスをするなど、いつもの欠点も。決定力不足も相変わらず。サッカーはゴロのパスでつなぐものという意識を徹底しないと、世界と戦うのは大変(大黒の思いっきり打ってキーパーにはじかれたシュート、ああいうときこそゴール奥の左右のポストにむけてゴロで最後のパスをしてやるべき)。稲本もかつての切れ味はどこへ? 身体の小さな北朝鮮相手だからボロが目立たなかったものの、先が思いやられます。そのうち久野明レポートも届くはず
●靖国問題で、「A級戦犯は国内ではもう罪人ではない」だから「戦前の戦争指導者たちに責任はない」といわんばかりの妄言が流れています(たとえば厚労政務次官の森岡正弘)が、何バカなことをいっているのだ?
●私の母は静岡出身ですが、その父(私の祖父)の深澤銀蔵という人は漆器をアメリカに輸出するなどして海外事情をよく知っていた。昭和の初め、静岡市一番町の家に輸出先のアメリカ人を招いたときは、家に白い布を敷き詰めて靴のまま上がらせた。つまり、当時としては開明派だった。太平洋戦争が始まった昭和16年(1941年)12月8日の朝、冷え込みで一番町の家の池が湯気を立てている(池に引く井戸水が暖かいのでそうなる)のを見ながら銀蔵はいった。「アメリカのサンフランシスコには、金門橋という鉄でできた大きな橋がかかっている。あんなものを造る豊かな国と戦ってはだめだ。勝てない」
●銀蔵は横浜で関東大震災に遭い父と妻を亡くし(会社から慌てて家に戻ると自宅が倒壊し、家族が埋まっているところに火が移って、やむなく野毛山に逃げた。私の祖母は銀蔵の後妻。銀蔵が残した膨大で詳細な震災手記が私の手元にあり、いつか世に出そうと思っています。これがまた「貿易商会に勤め独立を狙っていた。3時に横浜グランドホテルでお茶し、夕方から本牧《ほんもく》の花街に繰り出す毎日」とか「田中商会の金庫にダイヤモンドがあったはずというので、日本刀で武装して掘り出しにいった」とか「神戸に行く難民船に乗ったら顔なじみのマリ公がいて、煙草をもらった。マリ公が神戸で一旗挙げるのだと意気軒昂なので、こんな淫売がいうのだ、俺も頑張らねばと思った」とか、ムチャクチャおもしろい)、「人というのは熱さや痛さには耐えられない生き物だ」「大火は絶対に消せない」「焼夷弾の空襲が始まったら一目散に逃げよ」と、日頃から家族にいっていた。一番町では離れのある広い屋敷に住んでいたが、生涯、瓦屋根の家は造らせませんでした
●で、昭和20年5月か6月のある日、米軍が静岡上空で神戸空襲(3月)の様子を記したビラを巻いた。それは神戸市街地の地図で、焼けた場所に赤い斜線が引かれ、写真もついている(次は静岡だとは、書いてはなかった)。それを見て銀蔵は「アメリカ人はこういうことで嘘はつかない。これは本当だ。次は静岡の番という警告だ」といい、妻の実家のある静岡の北の麻機《あさばた》に疎開を決めた。ここは一番町から歩いて1時間ほど、市の中心部から5〜6キロの場所。妻の家の手も借りて実っていた麦畑を潰し、五番町にあった工場の庇《ひさし》を取り外してもっていき、急遽6畳2間の仮住まいを造らせた。昭和20年6月19日、馬車を3台手配して家財道具を運び出しにかかったが、2台満載にしたところで近所が「深澤さんのところは逃げ出すのか」とざわざわしはじめた。そこで2台だけ送り出し、3台目は空で返した。家族は荷物と一緒に麻機へ。その晩、私の母と叔母(母の妹)は一番町に泊まった。母は17歳で一番町小学校の代用教員、叔母は14歳の女学生で、一番町のほうが翌日近くて便利だったから
●19日の深夜、警戒警報のサイレンが鳴り、静岡駅付近に紫色とピンク色の照明弾が落ちた。「いよいよ始まる」と思った私の母は、とにかく心配しているだろう両親のところに逃げようと、妹を(自転車2台で途中はぐれるとまずいと思い)自分の自転車の後ろに乗せ、一目散に麻機の山を目指して逃げ出した。庭には防空壕があったが、それに入ろうとは思わなかったという。当時、庭のない家は畳を外してその下に、その場所もない人は道路脇などに防空壕を掘った。簀の子を敷いて布団などを持ち込み、警報が鳴れば入るのだが、銀蔵はハッキリ「こんなものは役立たない。入れば蒸し焼きになる」と断言していた
●二人は、大岩の交番まで来たところで警官に止められた。私の母は「若い者が真っ先に逃げ出すとは何事か。すぐに帰れ」と横っ面に張り手を食わされた。で、母は「そうですか。すみません」とちょっとひと角戻るふりをして回り道し、山を目指した。麻機では父が街道に出て娘二人が来るのを待っていた。いよいよ静岡大空襲が始まり、麻機の山からは米軍が市の周辺部に焼夷弾を落とすのが見えた。静岡高女(現・城北高)がまず燃えだし、やがて中心部が燃えだして、静岡市内は焼け落ちた(死者2000人前後、負傷者数千人、罹災者10万人以上、焼失家屋2万数千以上)
【注】 米軍の爆撃にはフェーズ1とフェーズ2がある。フェーズ1は、まず市街地のぐるりの矩形に焼夷弾を落とし、火の壁をつくる。目的は、目標地区のマーキングと住民の退路遮断。東京でも4×3マイルの矩形周辺部の幅450mを、先導のB29中隊が100フィート間隔で隊列を組み、最初に焼いた。フェーズ2で矩形の中を丁寧に絨毯爆撃(低空から焼夷弾投下)していく。昔読んだが、最初に大きなX字を描くというやり方もあったはず
●銀蔵は震災の経験があるものだから、夜通し指図して握り飯を作らせ、翌朝、荷車につんで一番町を目指した。一番町小学校の先生たちはプールにつかっており、プールの水は温かかった。すっかり燃え落ちた一番町の家の防空壕からは、近所の人たちの遺体が多数出てきた。小さな人が入れるほどの重い金庫(その後もずっと一番町にあった)がすっ飛んでいたそうだから、近くに250キロ爆弾でも落ちたのかも知れません
●何がいいたいかというと、途中で警官に止められブン殴られた母親が、素直にいうことを聞いて家に戻っていたら、私はこの世に生まれていなかった。私の子どもたちも生まれていなかったし、あなたがこのホームページを読むこともなかった。ですから、私は祖父や母親の判断を100%正しいものであったと確信しています。しかし、逃げるのを邪魔した警官を責めるべきだとは思わない。彼は警官としての職務を執行しただけ。では、「その通りにしていたら、私は生まれなかったかもしれない」という圧力を、私の母親にかけた責任者は誰なのか。それは、当時の日本国の指導者たちであったというほかはない。もちろん、都市の絨毯爆撃という無差別大量殺人をさんざん繰り返したアメリカはとんでもないが、爆撃は日本もやっている(たとえば重慶爆撃。ドイツもイギリスも市民殺戮を狙った爆撃は、やっている)から、どっちもどっち。アメリカが悪いにせよ、負ける戦争を指導し、到底勝てないとわかってからも無惨な抵抗を続けさせ、空襲による死者や罹災者を増やした当時の日本国の指導者の責任は、問われて当然です
●昭和20年には首相ではなかったが、たとえば東條英機はどうか。彼は、昭和10年関東憲兵司令官、12年関東軍参謀長、15年陸軍大臣で、16年太平洋戦争開戦時の内閣総理大臣兼陸軍大臣兼内務大臣、19年には参謀総長(陸軍トップ)まで兼任した人物です。東條英機が日本国の行政責任者として多くの若者たちを戦場に送り込んだことは明らか極東軍事裁判の結果がどうのこうのという前に、東條英機には日本の指導者として日本の国民大衆に対して責任があるのは当たり前。自決を図っただの裁判で天皇を守ろうとしただのが、免罪符になるわけもない(もっと多くの無名の人びとが自決し、命をかけて天皇を守った)。A級戦犯は戦勝国の押しつけで、その後に国会で名誉回復したから責任はないなんて、どこの誰がいえるのだ。そんなバカなこと、この前の戦争で死んだ者たちに申し訳なくて、いえるはずがないではないか
●ちなみに、私の叔父(銀蔵の、大震災で死んだ妻の子)は満州から帰還したものの戦病死し、靖国に祀られている。私の父は陸軍士官学校60期で、陸軍大将を目指し、もちろん天皇のために死ぬつもりだった。陸士OBのクーデター未遂「三無事件」の中心にいた一人は、幼い私をよく高い高いしてくれた人物です(90年以降も何度か会ったが、当時は内調=内閣調査室の仕事をしているといっていた。官房機密費からお小遣いをもらっていたんでしょう)。私の祖父も、負ける戦争とは思ったが、戦争にさんざん協力した。戦前の人びとがお国のために死に物狂いで頑張ったなんてのは、当ったり前の話。その中で軍人だけが犠牲になったと思うのは間違い。軍人がみんなひっくるめて英雄だったというのも間違い。旧軍人だけが靖国神社に祀られ敬われるべきだという考え方はナンセンスの極み。醜い戦争指導者や軍人などゴロゴロいた。戦犯に対する国会の名誉回復で、彼らの罪や責任が消えたわけでは断じてない
●そもそも連合国側が戦犯を断罪しなければ、日本人の誰が、誰の責任を問うたというのか。あの大戦争で何百万人か死んで、責任者がいないなんて話がどこにある? じゃあJR西日本の責任なんて放っておけばよいではないか

06-08
●7月14日夜の田原総一朗自選集出版記念会、私も発起人の1人として名を連ねさせていただき、ご案内の発送をはじめております。よろしくお願い申し上げます。当日、会場に自選集3巻までを並べるほか、田原の責任編集雑誌「(ときどき)月刊オフレコ」もこの日に送り出すべく作業中。すでに60枚ほどの原稿をアップ
●午後3〜6時、小林よしのりと田原総一朗の対談。中国問題、靖国問題そしてアメリカとの付き合い方。10日には堀江貴文vs.田原総一朗@ライブドア。いずれもこの雑誌に出します
●ところで東京都知事・石原慎太郎は、なぜ「これこれについては自分が悪かった」と素直に謝らないのでしょうねえ。はるか昔の記憶なのだけれど、まだ三島由紀夫が生きていた頃、NHK総合テレビの水曜夜、7時のニュースのあとの番組(司会は酒井アナ?)で「男らしさとは」というのをやっていて、三島由紀夫と石原慎太郎が登場し何か話していたことがある。40年近く前の話だから別の記憶とごっちゃになっているかもしれず、話の内容もまるで覚えていないが、とにかく私は子ども心に三島と石原は男らしいやつだと判定しました。その後、三島が何かで書いていたのを読んだが、石原慎太郎と男らしさとは何かという話になって、それを示すものを互いに(相手にわからぬよう)紙に書いて見せっこした。すると2人とも「自己犠牲」と書いていたという話がある。で、私は石原慎太郎がペットボトルにディーゼル車の煤煙を入れて国は何なのだと怒鳴りつけるところなんかは、たいへんよいと思うし、もっとやれやれと思う。しかし、一連の都政のゴタゴタで、何の責任もないと開き直るのはいかん。で、浜渦と二人泣いたなど、まるで男らしくなく、かっこ悪い。ここは謝罪すべきは謝罪するのが男だ、と思います
●それにしても、登庁は週に2〜3日って、新聞記者はなんでいままで黙っていたのだ? あと、執務室に作らせたというどデカい神棚はどの予算から支払われたのだ? なんで誰も書かないわけ?

06-07
●原稿書き
●先日、吉本義人NBS長野放送の前庭にある作品はこちら。吉本は私が中3の時、川口政宏・現山口大名誉教授の後任で麻布に来た。この川口パンダの作品は、箱根彫刻の森にも出したヤツで、私、林武、村松謙二、渡辺宗章なんかが箱根まで設置の手伝いにいった。千葉とかいうヤツと木村誠一がおバカな殴り合いのケンカをしてましたっけ。ここで吉本の作品論をちょっとすれば、ようするに彫刻家・吉本義人は、現代彫刻は彫刻それ自体の構造として自立できない局面(この認識はまったく正しいと私は思う)にきた、それはダラダラ、グダグダともたれ合うことでしか、もはや立ちえない、だから、ぐじゃぐじゃともたれ合ったモノを造り続けているのだ、と思います。最近は「依存」シリーズで、ものによっては物理的に自立してない(壁にもたれてる)。30年見ているから筋は通っている。「連態」にいく前は「記憶としての構造」シリーズだった。ストーンヘンジ、パルテノン神殿、古代ローマ水道橋のような構造物から人類史に連綿と引き継がれ固着した「構造」だけを抽出し、現代彫刻として立つか立たないかとやっていた。ぶっちゃけ、立たないって結論)や蒔田と話したこと
●ベルリンの連中に西アフリカのセネガル(ダカール・ラリーの終点)で企画展をやらないかと誘われている。そんなこんなである程度ドルを持っていて、円安で得するかと思っていたが全然そうならないぞ。円に換えたほうがいいのか、と吉本がいう。そこで私は「為替差益で小遣い稼ぎって発想が間違い。リスク分散の保険であり、どう転んでもどこか助かるって話だから、ドルも円もそのまま分散させておくべき。余裕があれば金《きん》や土地にも換えておけばいい。長期的に見て人口が減って栄えた国は人類史上に皆無。いずれガタガタになるから、円の比率を下げるのは正解。教育なんてのは、もっともよい投資先ではないか」と
●さらに図に乗って私がいったこと。「資産を国からいかに切り離すか」が今後20年、30年、あるいは21世紀前半の日本人のテーマだ。あらゆる局面で国から個人・民間資産を切り離し、ようするに国家に借金を押しつける。で、どこかでチャラにするしか、手はないように見える。国債を買う連中の気が知れない。この意味で私は、小泉純一郎の郵政民営化も田中康夫の脱ダムも、基本的に支持する。巨大タンカー日本丸は、国や役所・官僚が乗せ、人びとがおこぼれに与《あずか》ろうとしている荷が重すぎて、沈みつつある。地方自治体、民間企業、個人は小型ボートで逃げ出し、生き残るすべを模索すべきだ
●財務省や銀行にいる知人に会うとき、私は必ず「借金1000兆円って、いったいどうするわけ?」と聞くようにしているのですが、みな「さあねえ……。ハイパーインフレ以外に解消する手だてはないと思うけど」「ここまで借金を放っておく国も国民も、先進国では例がないね」「まあ、借金の額はあまり問題ではない。みんなが大丈夫返せると思っていれば何千兆借金してもいい、みんながもうダメだと思えば1000兆でもダメ」などという。財務官僚は口が裂けてもいわないが、本音では「消費税5%なんて、やってもやらなくても同じ。7〜10%以上でないと無意味。ちゃんとやるなら十数%〜20%」と思っている。そんな本音の議論は一向になされず、だらだらと相変わらず少しずつ沈んでいく。社会保険も明らかに破綻しているのに、役所の看板だけ付け替えてよしとする。本当にヘンな国だと思います

06-06
●原稿書き。小川和久と電話で危機管理、海上保安庁、MDなどの話。韓国船問題ではどのくらい取材が来ました?と聞くと、知り合いがいる民放夕方ニュースくらいだという。ちょっと驚きました。私はあの事件だけで番組が1本作れると思うし、ニュースで3分流すだけでも「日本は国境を守れるか」(青春出版社)で海上保安庁の国境警備を詳しく論じた小川に、私なら話を聞きにいく。今日も10分ほどで新聞にもテレビにも出ていない話を3つ4つ聞いた。頼むから記者発表だけでニュースを作るの、やめてくれませんかねえ
●CSのニュースバード(TBS系)で興味深い話題。全盲の人(だが視神経は生きている人)に、サングラス型のカメラをかけさせ、映像の電気信号を耳のあたりから体内に入れて、直接、視神経につなぐ。すると4×4のモノクロながら、もやっとした画像が見える。それでも昼か夜か、目の前に人がいるかいないかくらいはわかり、ゆくゆくは画素を100、1000と増やしていけそうだ、義眼にカメラを仕込むことも可能だという。当然、アメリカだったか海外の話。ああいう研究開発、日本でもやっているのでしょうか。第一観で、もちろんやっているはずがないと思えてしまうのが、寂しい。それは学力低下の話とは何の関連もないと思えることが、なお悲しい
●週刊新潮から、NHKコールセンターについて問い合わせあり。昨年12月以降の現場の大混乱と、一時よりもペースは鈍ったもののなお止まらない受信料不払いについて少々話す
●小中学校の先生は一応チェック!! 〜小中学生のための〜自由に使える読書感想文ページ 騙されて花マルなんかつけちゃうとダサい

06-05
●高橋良典(オカルト関係に同姓同名の人がいるが別人)から「ホームページ拝見。貴君らしいいい意味での、粘り(しつこさ)が感じられます。小生の時代と違い各人の意見をこのような形で発信できる時代が来ようとは思ってもみませんでした。小生が田原氏と一緒にコンピュータの取材を始めた頃はパソコンをマイコンと呼んでいた時代です。何か新しい時代の幕開けのような気がしていたのですが、今日の状況を予見していた人はいなかったように思います。新しい媒体の出現が時代をどう変えていくのか未だ獏としていますが、雑誌や本や新聞が売れなくなるだろうということと、これからも六本木ヒルズに巣食うホリエモン君のような人たちに巨富が転がり込むことは確かでしょう」とメール。ありがとうございます
●もう二十数年前に早稲田の学生だった頃、私は田原総一朗の取材チームの中心にいた高橋良典と麹町・日テレそばの喫茶店で会った。いろいろ話した後「じゃあ週刊文春の田原の連載を手伝ってもらおうか」とかいうので、「初対面の大学生にやらせる? まあ、なんていい加減」と思ったものです(もちろん口にはしなかったが)。頭デッカチの私は当時、国や法のルーツ・初源を見極める(私たちの国家や社会がどこから来てどこへ行くかについて部厚い本を書く)というようなことを考えており、表面を浚《さら》うだけのマスコミには興味がなかったので。で、手伝いはじめて、そのいい加減な世界でメシを食い、今日に至るわけです
●良典(みな《りょうてん》と呼ぶ)は取材者というだけではなく、知る人ぞ知る「企画の良典」。「マイコン・ウォーズ」「バイオ・ウォーズ」はじめ田原の初期の技術ものは、いずれも良典企画。「朝まで生テレビ」も最初のアイデア出しは良典です。当時は文春の連載が多かったから、打ち合わせ場所は和食「葵」かクッキーの泉屋本店の2階。週1度集まっては取材にバラけまた集まるというやり方でした。なお、泉屋2階の定番はグァバジュース。ここの特注くまさんorうさぎさんケーキは、子どもにバカ受けします(まだやってるかどうかは未確認)。葵はずいぶん前になくなった
●パソコンをマイコンと呼んだ時代、ハードウエアとしてのコンピュータがどんどん安く、小さく、高性能になることはみんなわかっていた。しかし、インターネット・メール・ホームページ・ブログ・検索エンジンなどに代表される今日のパソコンの主要な使い方――つまり広い意味のソフトウエアの部分は、よくわかっていなかった。ハードや技術はそれ自体で一つの世界を作っていて、その中で遅かれ早かれとにかく進歩・発展する。しかし、肝心なことはいつの時代でもその使い方、ソフトの領域。これは人びとの生活や思考、社会や文化、経済や政治など広く雑多な世界とかかわるから、ファクターが多すぎて見通しをつけにくい。このことは放送やテレビでも同じです。ハードとしてのテレビ受像機が安く高性能になるなんてことは、当たり前の話でみなわかっている。肝心なことはいつの時代でもソフト。総務省、放送局、家電メーカーはその領域で新しい提案をしなければ、放送のデジタル化はうまく進みません
●もっとも私はネット世界の先行きも楽観していない。インターネット広告費がラジオ広告費を上回ったと新聞は書く。じゃあ、ネット広告費にエロ・アダルト・カネ貸しが占める割合は? ネット広告費は、それをちゃんと除いた数字なのか? インターネットの相当部分を、一般企業がとても名乗ってはカネを出せない怪しげな世界が担っているなら、グロスの規模がラジオを超えてもどうってことはない。ソープランドやエロビデオの売上高がいくら増えても、放送業界の先行きとはあまり関係がないわけで
●そうそう、きのう午後NHK教育でスーパーピアノレッスンというYAMAHA提供番組をやっていて、思わず全編見入ってしまった。再放送らしい。引き受けるわけないが、内田光子でやってくれとか思いました。それにしても、ゲイ音大生のいう通りレベル高すぎ。ハイビジョンの豪勢な番組で、ごく一部の人にはウケるが、ああいうものでテレビの未来を開くことはできないでしょう。本田聖嗣あたりの意見はどうかな

06-04
●わっ、寝過ごした。ここ1週間あまり寝ておらず、起きたら11時半! アスコム方面、午前中といっていたのが夕方になり誠に申し訳ない。引き続き田原選集ページに取りかかる予定。高橋良典と久しぶりに30分電話で話す
●昨日のへちまは11人(昨日当欄に名前)が参集。まず国境なき医師団(MSF)JAPAN会長・臼井律郎が前座を務め、ノートPCで写真や地図を示しながら、スマトラ島沖巨大地震・津波被害のスリランカ調査報告(2004年暮れから2週間)。◆津波緊急援助で寄付を募り他の用途に使ったら詐欺だ。MSFは、数十億円集まった時点で使いきれないと判断し、寄付を断った。最初MSFはなんてことしてくれたと文句をいった欧米の諸団体も、その後寄付を返金したり、違う用途に使うがよいかと寄付者に了解を求めるなど大混乱。日本の諸団体は? 日本で100億円以上集めた某組織は何人の医療団をいくつ派遣した? ◆津波被害は、最初の死者の数に比べ、生き残った者の被害が軽微で済む。たとえば内戦で死者2000人なら、負傷者2万、避難民20万というような話になるが、津波死者2000人なら負傷者数百人、重傷者わずかという具合。WHOが過剰に心配した赤痢やコレラもスリランカでは発生せず。◆その他、マスコミの問題、外務省の驚くべき大失態など、いろいろ
●続いて真打ちということで、麻布教諭(地学)山賀進が地震と富士山噴火の話。カラー17ページの冊子を人数分用意してくださり、みんな大感激。まず30年前の授業の復習(地球の内部構造、地殻、モホ面、P波S波etc.)から。◆津波は、風が引き起こす通常の波とはまったく異なり、海底〜海面の海水が全部一斉に動く。ジェット機なみのスピードで進み、海が浅くなると減速するため、後ろの波が追いついて切り立った壁に。同時にV字型の湾奥では行き場を失い、数十メートル以上の高さになることも。しかも波長が長いから波が切れない(壁の高さの海水が後ろにずっと続く)。15分ずっと高く、15分引いてまた15分高くなるというような動き。波というよりイメージは潮の満ち干に近い。◆密度が高くなっているうえ砂、がれきなどを含む海水が壁として(表面だけでなく全体として)動くので、エネルギーが非常に強い。膝まで来ればもう動けない。3mとなれば多数の死者が出る。◆日本近辺では、引き波から始まる津波は少なく、押し波から始まるものが多い。「海が引いたら津波が来る→引いてないから大丈夫」と思い込むのは、非常に危険だ。海辺で大きな地震があったら、とにかく高台に逃げよ。◆地震予知で日を特定しているものはデマと見なすべきだ。天気予報は、気圧、温度、風向や強さ、衛星やレーダー画像などさまざまなデータに数十年来の経験を加えて、ようやくあそこまで予知ができる(それでもはずれる)。FM波の変動データだけで予知が可能と考えるほうが、非科学的でどうかしている。それに踊らされるマスコミもどうかと思う。◆地震のタイプは3つ。地震3兄弟の長男はプレート境界地震(200〜300年間隔、M8級の巨大地震、1923関東・1968十勝など)、次男はプレート内地震(わりと規則的、M7〜8級、高角断層の場合は巨大津波の危険)、問題は気まぐれな三男坊で内陸の浅い地震(上に都市があれば直下型。最大でもM7まで。1891濃尾、1995兵庫南部、2004新潟中越など)。南関東では、大正型大地震(相模平野〜三浦半島〜房総半島先端を東南東方向に結ぶエリアが想定震源域)、元禄型巨大地震(伊豆半島東側から大島の南をへて東南東に延びた海域が想定震源域)は、みんなが生きているうちはまず大丈夫、起こらないだろう。南関東を巻き込む内陸型(東京にかかる場合は首都直下型)地震は今後30年に70%の発生確率だから、必ず起こると思ったほうがよいだろう。◆1703年元禄地震、07年宝永大地震がマグマだまりを揺さぶって発泡させ、07年富士山の宝永の噴火が起こった可能性がある。元禄型地震が起これば、富士山噴火の可能性はある。◆2万2000年前の桜島大噴火(指宿湾の姶良《あいら》カルデラをつくった。火砕流がシラス台地を形成し、南九州は壊滅)のような破局的噴火が起こると、関東地方は壊滅する。全方向に巨大火砕流が出るから(その後、真ん中が陥没しカルデラとなる)丹沢山系を超えてくると助からない。きれいな形をしている富士山は、まだそのような大爆発を起こしたことがない。われわれが生きているうちは、まあ大丈夫だろうが。◆雲仙・普賢岳の火砕流は、あんなところに行けば死ぬのは当たり前だ。フランス人火山学者の夫妻とアメリカ人学者の3人が、報道陣の取材ポイントより上で撮影などし、危険だと警告しなかったのが悪い。
●吉本義人、蒔田清と3人で理清蘭。2時前帰宅。サッカー、小笠原満男の得点を見て、勝ったと思い寝る。起きたら勝っていて、よかった。GK川口は(前にも書いたが)ポジション取りがおかしい。非常に危なかった。大量にビデオを見て修正せよ!!

06-03
●日芸放送特殊研究Vは本日休講です。ごめんなさい。金曜朝は、この欄をのぞくようにしてください
●NHKは2日、橋本元一会長の定例会見で、受信料の支払い拒否・保留件数が5月末で約97万件に上ったことを明らかにした(共同速報)。現在、受信契約数はほとんど3400万件割れという水準。2か月ごとに30〜20万件ほど落ちるペースなので、このまま何もしなければ、2〜3年後には3000万を割り込むでしょう。これはNHK経営の想定範囲内だが、なぜ落ち込みを止める有効な手を打とうとしないのか不思議です。不払い者はNHKを見ないのだから、NHK総合や教育テレビで「まっすぐ」うんぬんと流しても無意味。視聴者は「裏切られた」という思いがあるから、抽象的なキャッチコピーは無効。02-04に書いたようなことを約束・実行し、記者会見などで告知するしか手はありません。NHKの受信料が減って、日本の放送にとってよいことはほとんどない。具体的で視聴者に伝わる(わかる)真剣な対応を望みます。田原総一朗も「日放労もいい加減だね。あれから何もいってこないよ。そっちには来た?」といっていた。会長が辞任すれば一件落着、という問題ではないでしょう
●夜6時半〜へちま@もー吉(松井部屋)。テーマは「スマトラ島沖地震、さらに首都直下型地震をめぐって。そして、いつかきっと富士山大噴火」。出席者予定者は、山賀進(地学)、吉本義人(彫刻家)、臼井律郎(国境なき医師団JAPAN会長……4月から会長でした。失礼)、大留真一、片山一、斎藤敬之、曽根宏、中込洋之介、藤森隆、蒔田清、村上龍司、トリ、坂本衛
●放懇サッカー担当・久野明から昨日メール。「ショック! 小野伸二骨折!! 中盤を6人にして1トップのフォーメーション練習中だったのに、ボランチ小野を失って、ジーコはまたシステム変更をするんでしょうか」。私は、もうドイツに行けなくてもいいや、と思いはじめていたりする。縦の突っ込みに弱く、1対1で慌てて抜かれる守備が不安。それを中田が面倒見ると、点を取るヤツがいない。柳沢が強く倒れず走り回って(最後に倒れて)、中村のFKかCKに期待か。でもそれは、正攻法とはいえないバクチ戦法
●南関東地震の発生を「5月27±4日」と予測していた八ヶ岳南麓天文台(串田嘉男)は公開ホームページを閉鎖へ。その予測については2003年9月23日付け当欄で以下のように書きましたが、当時と私の見解は同じ。ご参考まで再掲。今年2月の情報No.1353には「地震のひとつひとつに個性がある」「大きなショック」とある。私が1年半前にB)で書いたことですが。岩石をトンカチでひっぱたくと破壊と同時に発光する(電磁波を出す)ことがあるが、出やすいものと出にくいものがある。地中で起こっていることも同じで、その電磁波がFM波に影響するなら、FM波を変動させやすい地震と変動させにくい地震があるのは当然。それに最近気づいたって?
●地震の出す電磁波とFM波の変動に、相関関係があることは確かです。しかし、事象Xと事象Yの相関関係、事象Xと事象Yの因果関係、事象Yによる事象Xの予測は、それぞれ別の話。現時点で実用となりうる地震予測システムは世界中探しても皆無です。今回騒ぎになった串田氏の地震予測には次のような問題点があり、いずれも克服されていません。A)FM波が気象・地理・人為的条件などでそれ自体変動(極端な場合は停波)する。B)FM波に影響する地中からの電磁波は場所・岩石組成・地震タイプなどで変動する。C)FM波の変動をとらえても、それがどの地震の前兆・結果かよくわからない。D)観測地点が少ない。E)観測期間が短く過去例が少ない(とくに大震災級の過去例は皆無)。F)解析に時間がかかる
●【追記】たとえれば、A)あるものを測るための物差し自体がぐにゃぐにゃ動き、B)そのものが物差しに与える変動がまるで一様ではなく、しかもC)物差しをそのもののどこに当てているかわからない状態なのに、その物差しでものを測ろうというのだから、ちゃんと測れるわけがない(物差し=FM波、もの=地震)。ただ、近々どこかで大きな地震が起こるかも、というのは当たる場合がある(阪神淡路の際は異常な変動が現れたということだけがわかった)から、場所や時期などいわずFM波の変動だけを示せばよい。行徳高校自然科学部がそのやり方

06-02
●夜11時2分、北側の窓を開け放し仕事中、なんか焦げ臭い。天神町交差点方面が煙っているようなので119番。消防「火事ですか、救急ですか」私「こちら新宿区矢来町×番地だが、近くで火事のようだ。ひどい臭いだが、火元は確認できない」消防「たった今、天神町から通報があり消防車を出した。同じですか。まだ場所は確認できないが、場所はわかりますか」私「娘が4階から見ている。ちょっと待って。(確認後)直接は見えないが、確かに天神町、早稲田通り方面に煙。×番地から見て大日本印刷の方向。だが、サイレンはまだ聞こえないよ」消防「すぐ行きます」。11時15分現在、消防や警察のサイレンが鳴り響いています。うちから遠く、類焼の危険はなし
●右以外、終日原稿書き。夜6時半〜9時外出、日本経済新聞社電子メディア局ニュース編成部・ニュースサイト「ITビジネス&ニュース」編集長の竹田聡と打ち合わせ@響。7月からサイトをリニューアルし、その中でコラムページ「オピニオン」をつくるので執筆をとの話。執筆者はほかに山形浩生、東浩紀、小林弘人、ひろゆきなどで、月に1本くらいのペースで回すそう。竹田聡は麻布の5年下(山形浩生も一緒)

06-01
●1時、元消防庁次長・北里としあきとNEMIC(危機管理都市)報告書の件で打ち合わせに出る以外は原稿書き
●昨日は仕事のキリ悪く、2時すぎウェスティンホテル東京ギャラクシールームへ(すみません)。報道受付や会場リハーサルなど準備。5時から放送批評懇談会主催・第42回ギャラクシー賞贈賞式。長野智子・永田俊和の名司会により滞りなく進行。【テレビ部門】は大賞「笑ってコラえて!文化祭 吹奏楽の旅 完結編 一音入魂スペシャル」(日本テレビ)、特別賞「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)、個人賞和久井映見、【ラジオ部門】は大賞「もうひとつの涙そうそう」(エフエム沖縄)、DJパーソナリティ賞はジョン・カビラ、【CM部門】は大賞タワーレコード企業シリーズ「神社編」「牛丼編」「タクシー編」(タワーレコード・東北新社・電通)、【報道活動部門】は大賞「報道特捜プロジェクト 許せない!年金資金のムダ遣いを徹底追及」(日本テレビ)、特別賞「コミュニティーFMによる新潟県中越地震の一連の報道活動」(FMながおか、エフエム雪国)に決定。おめでとうございます。共同速報はこちら(31日20時)
●6時半から記念の宴。赤いドレスの和久井映見はとてもきれいで可愛い。贈賞式ではちょっとウルウルの感激ぶりで、パーティーにも出てくれました。鶴橋康夫組として役所広司、宇崎竜童、兄さんの祝福でカビラ慈英も。来賓は原田豊彦・NHK放送総局長、久保伸太郎・日テレ代表取締役社長執行役員(6月29日就任予定)、ガラス作家の岩田糸子ほか。JVIG事務局長・谷弘、日本印刷社長・中村武、毛利鉄男、成田勝也、榎本芳子、坪和正幸、ブブリンの顔も。多くのみなさまのご出席まことにありがとうございました
●8時、放懇専務理事・田代勝彦の挨拶で中〆。その後、同じ会場で放懇理事長・志賀信夫が急逝した副理事長・伊豫田康弘を悼み献杯、スタッフ打ち上げ。プレゼンター/清水英夫・志賀信夫・藤久ミネ・藤田真文・入江たのし・野田慶人・音好宏、司会/永田俊和・斎藤弘美ほかのスタッフは、演出/嶋田親一、舞台監督/藤孝司・青木美佳、進行/中島好登、舞台/小林毅・岩根彰子、アシスタント/高木恵美子・中村茉莉花、フロアディレクター/岩本太郎・兼高聖雄・仮屋和則・小林英美・高橋克佳・滝野俊一・三原治、案内/岡野鳳子、受付/桧山珠美・赤松実穂・福島美子・石橋さや夏・佐々木七津女・藤久美子・森岡淳子・吉成多江子、取材/小田桐誠・久野明・坂本衛、そのほか法政や日大の学生さんもお疲れ!! 田代勝彦と田中典子の隣の席で9時すぎまで歓談。小田桐・小林英・岩本・中島・森岡・吉成・坂本の7人で恵比寿駅前の京鼎楼《ジンディンロウ》に寄り、0時半すぎ帰宅

05-31
●今夕〜夜、放送批評懇談会主催・第42回ギャラクシー賞贈賞式・記念の宴@恵比寿ウェスティンホテル。12時半に現地へ。報道受付のあたりにおります。取材の方はお声かけを
●6月2日別冊宝島「ライブドアvs.フジテレビ死闘70日全記録」発売。キャッチフレーズだけが独り歩きするネットとテレビ(放送)の融合だが、ちゃんと現実を見よとのを原稿を書いています。編集者の欠端大林にもいったのは「紙幅がないので絞って書いたが、ネットとテレビは簡単に融合などしないからといって、当面はこのまま→テレビはこのままでいい、と誤解してもらっては困る」と。そこの誤解なきようお読みくだされば幸い
●6月中旬発売「放送レポート」には地上デジタル放送「1年半の赤裸々な真実」のレポート。1軒あたりコスト3〜4万円・総額2000億円のアナ変で末端下請け手数料数百円の怪、2004年デジタル受信機200万台の絶望、今夏のボーナス商戦でテレビに「アナログ停波シール」、熊本では2006年中にデジタルの電波は出ないかも、2006年12月ボーナス商戦に14型受像機が登場する予定だが価格は?、B-CASカード廃止の泥縄対応、民放地方局に地方自治体と財務省から公的資金(税金)投入の険しい道2018〜2020年完全移行ができれば御の字、最終段階でアダプタ1000万台配布するくらいの大盤振る舞いが必要かも(1000億円なら安い)などにつき執筆。テレビ・新聞が伝えず、ネットでも当サイト以外にほとんど情報がありませんが、本当のカラクリを知りたい方はお読みください
●GALAC2003年10月号「地上デジタル放送の落としどころ」を出したときは、NHKや民放から大変なブーイングでした。ただし私や編集部に直接は何も言って寄こさず、陰湿にも別の方面に圧力がかかった。NHKは理事会で当時の放送総局長らがGALACや坂本の名を出してなんとかしろといったとも、人伝に聞きました(「バカなやつらだ。GALACをなくして放送デジタル化が予定通りに進むなら、こんな雑誌よろこんでつぶしてやるよ」と思ったものです)。しかし、いまや2011年にデジタル完全移行ができると思っている放送関係者は、(東京の中枢では)ほとんど皆無といってよい状況。そのことを前提に次を考える新たなフェーズに、すでに入っています

05-30
●どうしてもはずせない用とこの欄の執筆を除き、日がな原稿書き。各方面すみませんが、もう少々お待ちを
●昨日の青空市は珍しく天気に恵まれ、人出多し。明け方4時まで仕事し8時に起きて雑事を済ませ11時45分頃行く。理清蘭オギジジイが肉を切らずに寝てしまい、起きてこないため肉なしでスタート。チジミ、チョリソ、牛スジ煮込み、トック(朝鮮の餅)、キムチなど。とくにチジミ(朝鮮風のニラのお好み焼き)が人気ですぐに売り切れ。一段落して京蘭が肉を切りにいき、タン塩と豚ツラ身(ほほ肉)を焼く。今年はカルビ系なし。途中、花豊で観葉の鉢、文悠で子どものオモチャを買う。5時前には売るものがなくなり撤収。明美一家がいるので打ち上げには参加せず帰宅
●都議とみた俊正が区議・久保合介を車いすに乗せて通りかかる。2時すぎには小林道雄。日大99年度生徒・中村(黒川)玲子も大きいお腹(8か月)で登場。超音波画像を見ると、2001年宇宙の旅のスターチャイルドそっくりで目がデカい。新飯田豊・ふーちゃん、佐藤和美、浜ちゃん・明美・千広(風邪か機嫌悪し)、安田一家、しょうちゃんほか
●日大99年度生徒といえば、神田京子二つ目に昇進。おめでとう!! 4月末に神田駅でコケて捻挫したそうだが大丈夫か? 以下は京子6月昇進お披露目スケジュール みなさまにはご贔屓にお願いを申し上げます。《》は京子コメントです
★<上席>6月1日(水)〜5日(日)浅草演芸ホール夜席(17:30頃)
6日(月)〜10日(金)同昼席(12:20頃)
★<中席>6月11日(土)〜20日(月)新宿末廣亭昼席(12:20頃)、国立演芸場(13:20頃)ただし、12日と19日はラジオ出演のため末広亭は12:20頃が17:20頃に、国立演芸場は休演
★京子カフェVOL.22「二つ目昇進報告!」5月30日(月)PM8:00〜PM9:00ギャラリーカフェPIGA(下北沢駅北口30秒)03-3468-7071 ワンドリンク付1500円
★ラジオ『サンデージョッキー』(NHKラジオ第一)毎週日曜レギュラー 午後1時〜4時《ベタで楽しい歌謡バラエティー。賑やかし役で出ています。目玉は2時前後に行われる ラジオドラマ。ゲストの歌手の方々と組んで、ぶっつけ本番のコメディードラマ。こういうの大好き!!》
★同『地球の歌枕』(ラジオNIKKEI)5月31日午後6時30分〜《元ラジオたんぱ。こないだ聞き逃した方、再放送です! ネットやBSチューナーなど?あれば聞けるみたいなので是非この機会に京子の別の一面を見てくださ〜い。男俵万智といわれた歌人田中章義さんが 中国の旅を通して短歌を作る。私はその旅の様子を講談で語って参ります! こないだお会いしましてアフリカの民話の話で盛り上がりました。 アジア〜アフリカ!幅広く体験したいです。そのうち旅にも行けるかも! ラジオ版『ウルルン…?』実現したい〜! 章義さん曰く『アフリカのリズム!講談と共通するかも!』血が騒ぐ〜!!》
★雑誌『シアターガイド』《5月2日発売号から毎月オススメ娯楽の連載 。顔写真入り、ミニミニコーナーですが是非チェックして下さい!》
★同『In Red』宝島社7月号《着物特集で、あのmy日本髪の俗曲・檜山うめ吉姉さんの着物友達として取材いただきました。夏の絽を着て涼やかにツーショット!》
★その他『博物館展示映像 』《『岐阜県歴史博物館』の展示映像に3月25日から半永久的に出演しています。岐阜にいらした時は是非お立ち寄りを!  岐阜城の麓の素敵な岐阜公園の中にあります。模型と映像を使った立体的な、従来にない展示映像です。私は講談で 「信長側から見る戦国時代」を語ってます》
●一眠りして明け方パソコンを開くと、たいへん懐かしい人からメール

05-29
●原稿の合間に、神楽坂青空市で焼き肉を焼く

05-28
●1時、まず理清蘭の京蘭《ぎょんらん》が自転車で、さらに荻原道雄が軽トラで、テーブル・ベンチ・コンロ他を取りに来る。明日、神楽坂の青空市(昼12時〜夕6時)に出店のため。小林道雄、明美一家、和美も来る由
●日本人傭兵の死亡を家族が確認。人質にされた高遠菜穂子ら3人や惨殺された香田証生に対して、あれだけ個人攻撃した日本国外務大臣その他の政治家連中が、なぜ今回、個人の責任を口にしないのか不思議。ふらりとイラク入りした若者には自己責任を言い募り、カネを取って戦争をやりにいった自衛隊出身者の責任は問わないというのは、何なのだ? ご都合主義に呆れる。イラクの子どもを救うボランティアのほうが、英警備会社のボディガードよりも、よほど崇高で貴重な活動だと思うのが普通だが、たとえば町村信孝の考えは違うのだろうか? テロリストどものミラーサイト(残虐な遺体写真・4分弱の映像が掲載されているため削除します。映像および旅券や身分証の下、写真3枚目を身内が見れば本人確認が可能かもしれません)
●また八ヶ岳が物騒な「予測」を出していますが、次回へちまは6月3日、テーマは「スマトラ島沖地震、さらに首都直下型地震をめぐって。そして、いつかきっと富士山大噴火」、スピーカーは山賀進(地学)と臼井律郎(国境なき医師団JAPAN副会長、昨年末スリランカで調査)。現時点で出席者は大留、斎藤、坂本、曽根、中込、藤森、蒔田、村上。返事まだの人よろしく
●ひたすら原稿書き

05-27
●10時40分すぎ、日大授業。北海道テレビ報道部・真木雅史から電話。2006年スタートの札幌地区・地上デジタル放送について取材したいと。世田谷の実家に回る用事があったため、そちらで14時半から小一時間VTR撮り。「報道情報センター長・上杉一紀氏によろしく」といって別れる。北海道限定ですが、6月1日「電波の日」17時50分〜19時北海道テレビ「イチオシ!」で放送予定
●おおよそ以下のような話。最大の問題は、横長・高画質・高音質以外の魅力がほとんどないこと。高価な受像機を買い、高画質環境を得ても、見るべき番組がほとんどない(アート・紀行・スポーツなどに限定。お笑い・バラエティ・バカ番組・行列のできるラーメン店のグルメ番組などを、横長・高画質で見る必要などない)。ハイビジョン受像機は液晶・プラズマで30〜40万円以上、ブラウン管でも十数万円以上と、普通のテレビの10倍の高価格だから、買う人が少ない。だから局がデジタルに力を入れない。ますます普及しないという悪循環。しかもテレビの6割を占める20型以下のハイビジョンテレビがまだ存在しない。2台目3台目のテレビも30万円ずつ出せというのか? 冷蔵庫の上に28インチを置けとでも? 国民・大衆・視聴者だけを蚊帳の外に置いた無謀で杜撰《ずさん》すぎる計画だ。
●データ放送も期待できない。天気予報やテレビ番組表はよいが、他の手段(天気はケータイ、番組表は新聞)で得られる。どうしても30万円のテレビを買って得なければならない情報ではない。番組連動型のデータ放送(ドラマ解説とかスポーツ・データとか)は、本編を削って見られることはない。CM中なら見るかもしれないが、CM中は流れない(商品の詳細などCMのデータ放送が流れる)
●ようするにテレビは、どう映るか(きれいか、汚いか)など問題ではない。何が映るかだけが、決定的に重要だ。イラク戦争でイラク側死者は10万人を超えたとされる。あの理不尽な戦争で、女や子どもを含めて10万人の人びとが死んだと、日本のテレビニュースは伝えているか? それを伝えず、イラクの風景が横長できれいに映ったり、米軍兵士の顔がハイビジョンで高精細に映ったからといって、何の意味がある? そんなことはどうでもよい、まったくくだらない話だ。
●2004年にテレビは1000万台売れたが、デジタル対応200万・アナログ対応800万という比率だった。日本には1億2000万台のテレビがあるから、年200万台のペースではデジタル化の完了まで60年以上かかる。年1000万台のペースでデジタル対応に置き換えても12年かかる。2020年までにアナログ放送を停止できれば御の字だろう。最終段階ではアダプタ(STB)をタダで配るのもありかも。1台1万円なら1000万台配っても1000億円。これは、たいした金額ではない。フジテレビは「デジタルなんて最低。やめちまえ」というライブドアに400億円もくれてやった。総務省はアナアナ変換に2000億円を投入する。家電メーカーは1億2000万台のテレビ新規需要を得て大儲け。出せない額では全然ない(もっとも、メーカーや局から絞りきれるだけ絞ったうえでなければ、公的資金投入など国民が納得しない)。
●岩本太郎が怒っています。「いま、逮捕されに行きます」

05-26
●昨夕6時すぎ泉龍寺別院で伊豫田康弘のお通夜。狛江駅からの道で焼香を済ませて帰る伊藤洋子と遭遇、「あたしのほうがお姉さんだった……」。葬儀場は案内に民放連・田場洋和、堀木卓也、放懇・永田俊和、小田桐誠ほか、マスコミ受付に放懇・藤田真文(ギャラクシー賞テレビ部門委員長)、仮屋和則、受付奥の会計に民放連・本橋春紀、放懇・中島好登(事務局長)、福島美子ほかと豪華な布陣。焼香の長い行列ができており、東京女子大の学生も多数参列。焼香の順が近づくにつれて彼女らのすすり泣く声が大きくなった。野崎茂、中村登紀夫、田村穣生、日高敏、田代勝彦、村澤繁夫、小玉美意子はじめ民放、民放連、放送批評懇談会関係者も多数。志賀信夫は告別式のほうに来るとのこと
●帰り、放懇前専務理事・嶋田親一に一杯やりますかといい、立教大教授・服部孝章、GALAC編集長・小田桐誠、放送レポート編集長・岩崎貞明(うっ、急ぎ原稿アップします――6月発売「放送レポート」で地上デジタル問題の最新情報・2011年アナログ停波の断念がいよいよ確定的に、との報告を20枚)と、狛江駅南口のしゃぶしゃぶ温野菜に入る。直後に朝日新聞・林莊祐、民放連・三好晴海、竹内淳、砂川浩慶、笹田佳宏の一団も合流。仮屋和則も来て献杯。「伊豫田さんは早すぎた。いまだに信じられない。亡くなったことがリアルに感じられない」とみな口々にいう。堀木卓也、本橋春紀、中島好登、福島美子の4人も遅れて来たが、席がなく別の店へ。しゃぶしゃぶは頼まずつまみで懇談したが、メニューがどうにも少ないので、砂川が調整力を発揮し豆乳パスタを単品で無理矢理注文。ライブドア問題では嶋田親一(ニッポン放送からフジテレビ、初代組合書記長だったかな)が、「ある面では堀江貴文を評価する」という服部孝章に対して爆発し、例によって激しく怒鳴る(遭遇したのは久しぶりだが、いつものこと。私もしょっちゅう怒鳴りあっていた)。お開き後、店が別だった4人と駅で遭遇し、みんな一緒に帰る。【付記】赤尾晃一も浜松から冥福を祈っている由
神楽坂の青空市5月29日(日)昼12時〜夕6時理清蘭の荻ジジイが土曜日にコンロとベンチをうちに取りに来る。花豊の上で焼肉・チョリソ・チジミをやっていますので、どうぞおいでください。前回は4時すぎには売り切れましたから、お早めに。地図はこちら
●終日原稿

05-25
●10時30分〜危機管理推進会議@永田町十全ビル、民主党副代表/衆院議員・石井一と東大名誉教授/元総務省総務審議官・月尾嘉男の懇談に同席。NEMIC構想や情報安全保障についてあれこれ。途中から衆院議員・樽井良和も来る。世界で20人しかやっていないマゼラン海峡カヌー冒険旅行を成し遂げた月尾嘉男は、最近ではTBSやテレビ東京でテレビ出演が多い。ただし、構成や脚本を自分でやり、カネも自分で集め、言いたいことが言えるものにしか出ないとか
●月尾教授から聞いたテレビをめぐる極めておもしろい話。「松下電器の社長が最近のある日、新聞のテレビ欄を広げて、松下がテレビ広告を出してよい番組・ダメな番組に○印と×印をつけてセレクトした。すると、全番組の3分の1しか残らず、しかも、そのまた3分の2くらいはNHKの番組だったそう。つまり、日本を代表する家電メーカーの松下電器産業がスポンサードしてもよいと思う番組は、全民放番組のたった1割しかなかった」「だから僕は企業のトップや重役たちにいうんだ。あなた方がカネを出さないといえば、テレビは断然よくなると」
●夕方、伊豫田康弘のお通夜@狛江・泉龍寺別院。この2件以外は原稿書き
●遅くなりましたがお知らせ。田原総一朗が塾長を務め今年7月に開講する滋賀県の琵琶湖塾のホームページが開設されています。ぜひご覧ください。塾生を募集中ですので、琵琶湖周辺の方はぜひご参加を。微力ながら坂本も副塾長としてお手伝いします。講師紹介はこちら

05-24
●鋼鉄製橋梁談合事件でまったく報道されない本質的な問題は「官の責任」です。今回のような大規模・長期間の談合を発注者(国土交通省)が気づかないはずがない。談合があるだろうことは、受注者のリストと入札価格の一覧表(何年にもわたりメーカー間のバランスがよく取れ、落札価格が高値安定)を見ればわかる。談合とは、官僚が黙認することによって官と業者が税金を滞りなく受け取るシステムで、行政の不作為なしには存続しえません。かつては、たとえば警察の営繕担当が入札予定価格を料理屋で箸袋・マッチ箱・タバコの箱などに書き業者に渡すということが、平然と行われていた。国土交通省に技術官僚が何人くらいおり、どんな仕事に携わり、「半身雇用」を終えてどんな会社に天下っているか調べれば、談合とは彼らを生かすためのシステムという一面が明らかになる。建設官僚が県の土木部長を押さえているのはなぜか(なぜ田中康夫はそれを排除しようとしたか)もわかる。以上のようなことを明らかにするのは、国土交通省のクラブに所属する記者たちの仕事です(建設クラブの記者はやらなかった。記者から「自分たちには書けない」と直接聞いたことがある)
●もうせん大手ゼネコンの談合スポークスマンのような立場の人がG建設の取締役にいて、小林道雄と取材し岩波「世界」で取り上げたことがある。一度この欄に書いたことがあるかと思いますが、「自分に会うなら話は4〜5時間かかる。そのつもりで来い」といい「業界の談合体質と新聞が書くがちゃんちゃらおかしい。談合は民の『体質』ではない。官と民の『構造』だ」といっていたことを思い出します
アワプラ・青木文庫の話を05-18から05-20に追加。下のほうをお読みください。放送関係のとくに若いみなさん・学生さんは、ぜひアワプラを訪ねてご活用を。考えてみれば、私の前の前の「放送批評」編集長・青木貞伸が2000年8月に亡くなり、前の編集長・伊豫田康弘が2005年5月に亡くなった。次は私の番で2010年だとすると、ま、まずい、地上デジタル放送の「延期」を見届けられないではないか(注 前の前の前の編集長は清水英夫でたいへんお元気)
現代メディア・フォーラムページを更新。田原選集関連ほか原稿書き

05-23
●長らく更新せず、すみません。どうにも原稿がたまっておりまして。ぼちぼち間を埋めていきます
●たいへん驚きました。東京女子大学現代文化学部長・教授、放送批評懇談会副理事長の伊豫田康弘さんが、今日午後、急性心筋梗塞のため亡くなりました(2時すぎ放懇から電話連絡あり)。私の直前の「放送批評」編集長で、私は編集委員でしたから、毎月会って酒を飲み議論をしていました。59歳という年齢は私より一回り+1年先輩なだけで、早すぎる。聞くと自覚症状はあったようで、大の日本酒好きが最近は禁酒禁煙を続けていたそう。ご冥福を祈ります
●喪主は奥様の伊豫田さかえさん。通夜は25日(水)18:00〜、告別式は26日(木)11:00〜12:00、いずれも泉龍寺別院(狛江市元和泉1-13-18 03-3489-4813 小田急線狛江駅北口下車、徒歩数分)。泉龍寺別院と泉龍寺は違う場所にありますので、お間違えなきよう。献花依頼は日本博礼社03-3346-0011まで。深夜、放懇事務局長・中島好登と電話で話す。問い合わせその他が殺到し、今日1日仕事にならなかった由

05-22
●風邪(治ってない)にて終日使いものにならず。週刊新潮から電話。NHK、テレビ朝日など放送局人事について

05-21
●1時帰宅、青木貞伸文庫の記念プレート原稿をつくる。3時半、青木貞伸夫人・芳子さんを神保町すずらん通り・揚子江菜館に迎えにいき(たまたま錦華小学校の同窓会)、4時OurPlanet-TVへ。オープニングパーティーと青木文庫のお披露目。放懇からは嶋田親一、石城太造、伊藤洋子、岩本太郎、石橋さや夏、久野明、坂本。現地にて、久野さん持参の額に作っていった原稿を入れる。アワプラ共同代表の小林りか・白石草に初めてお目にかかる。盛況
●すずらん通りの居酒屋で、青木夫人を囲み、嶋田、伊藤、石橋、久野、坂本の6人で飲む。嶋田親一は盟友・青木貞伸の文庫開設に、たいへんごきげん
●青木文庫の能書きは、以下の通り(アワプラの本の横に掲げてあります)
 ここに置いてある本は、放送、とりわけテレビ報道のあり方に関する鋭い批評で活躍した放送評論家、故・青木貞伸氏の蔵書の一部であり、OurPlanet-TVの活動に賛同する夫人の青木芳子さんから寄贈されたものです。
 蔵書を放送関係者に役立ててもらうことは故人の強い願いでした。現在では入手しにくい貴重な書籍も含まれています。ヘビースモーカーだった氏の本らしくヤニで汚れていますが、丁寧に取り扱い、活用していただくことを願っています。
 青木貞伸文庫の開設を記念して、ここに故人のプロフィールと主な業績を紹介いたします。
(ここに遺影ハイル)
青木貞伸(あおき・さだのぶ) 1929年8月1日、東京・神田生まれ。東北大学理学部卒業。産経新聞記者・放送キャップをへて評論活動に入る。テレビ草創期から放送行政、ジャーナリズムなど放送をめぐる問題に取り組む。放送の言論・表現の自由を主張し、権力による規制を許さず、郵政省に厳しい姿勢を貫く一方、放送事業者に報道機関としての自覚を求め、とくに地方局の報道部門の強化に貢献。「放送批評」編集長。放送批評懇談会副会長。1994年にメディア総合研究所の設立に尽力し、初代所長。著書に「NHKの革命」「情報産業の新局面」「メディアの生態学」「ニューメディアの興亡」「映像産業の未来を考える」「巨大企業NTT王国」など多数。2000年8月22日死去。

05-20
●19日夜、風邪を引いたらしく発熱。潮の締め切りがあったので夜中3時までに無理矢理(胡椒や唐辛子をきかせたスープを大量に飲み、暖かくして横になって)「治して」、明け方執筆。ぎりぎりでアップし、10時40分日大授業。午後、買い物後、世田谷の実家へ(塗装作業後、家具などをもとに戻すため)。夜、神楽坂に戻ろうと思ったが、キツいので泊まる

05-19
●別冊宝島・ライブドア原稿アップ。6月2日には店頭に並びます
●4時、ANAで田原総一朗、アスコムと新雑誌・田原選集・田原出版パーティーの打ち合わせ

05-18
●(前日の続き)何かというと、2000年8月に亡くなった放送評論家で放送批評懇談会副会長・青木貞伸の蔵書を、同年9月から11月頃まで、坂本、小林潤一郎、久野明が毎日曜に鎌倉まで手弁当で通い整理・梱包のうえ、尚美大学・兼高聖雄研究室に送っておいた(メディア総研の運賃協力あり)。それを今回、新事務所に移転した非営利インターネット放送局OurPlanet-TVに寄贈しようというわけ
●10時川越。前日、集合場所と時間を書いたメールを回したにもかかわらず、皆バラバラに大学着。なにしろスクールバス乗り場が駅から見える場所にない。乗った田舎のタクシーがまた最低。「1万円札で釣りはある?」と聞いたら「ない」というので、「手近なコンビニに止めてくれ。缶の飲み物でも買う」といい、マツキヨで買い物。タクシーに戻ると「すみませんねえ」の一言もないので、「あんた、ありがとうくらいいったらどうよ」というと、訳のわからないことに「調べれば千円札はあった」という。「ふざけんな」と怒鳴りつけて、缶は引き取らせた。まったく朝から不愉快なバカと出会い、調子が狂う
●結局、リンゴ箱30個・約1000冊をセレクトし重曹でヤニを落として発送。岩本太郎は荷物と一緒に神田猿楽町へ。岩本太郎ブログに記事(本家アワプラ)。帰り、兼高聖雄に川越駅までクルマで送ってもらい、駅ビルで久野明と夕食
●青木貞伸の蔵書はたぶん数千冊あったと思いますが、私がすべて仕分けし放送関連以外の不要なものを破棄しました。雑誌はキリがないので捨てるために縛っておいたら、小林潤一郎が再チェックし、古い「調査情報」なんかを保管のため持ち帰った。小林の車ゴルフは荷物を積み過ぎ、CDプレーヤーが壊れた。2000年11月の鎌倉・青木邸引っ越しの日にも、なお大量の本が残っており、便利屋が持っていくいかないといっていました。青木芳子さん、ばばこういち夫人、私の3人で引っ越し便を見送り、台所に残っていた紅茶を登山ストーブと捨てる鍋で沸かして飲んだら、これが実にうまかった

05-17
●以下を各方面に送信
★★★★★「青木貞伸文庫の引っ越し大作戦」★★★★★
【日時】5月18日(水)午前10時30分から夕方まで尚美大学で作業。【集合場所と時間】JR線・東武東上線川越駅西口・川越キャンパス行きスクールバス乗り場に、午前10時05分。※池袋駅10時30分発急行(450円)に乗ると10時03分川越駅着 ※10時10分発に乗車予定。間に合わない人、他の経路のほうが便利な人は直接、現地へ。■川越尚美学園大学アクセス ■スクールバス時刻表 【作業内容】30箱余りある青木蔵書から、10箱でも15箱でもセレクトのうえ梱包し発送する。ヘビースモーカー青木貞伸の本はヤニで汚れているので、箱詰めの前によく拭く。【発送】17時頃、赤帽便でアワプラに送る。アワプラに18時30分頃到着予定。【作業要員】兼高、岩本、久野、坂本、アワプラ・近藤さん。【打ち上げ】18時30分には池袋に戻り、お疲れさん会を予定。池袋でウクレレお稽古の石橋さや夏は9時すぎに合流してもよい。■できるだけ状態のよい単行本、価値のありそうな単行本をセレクトするようにします。■雑誌は、日大・江古田の資料室に送る(兼高センセがせこせこ運ぶ)ので、作業の進み具合により可能な範囲でその梱包を手伝います。(以下略)

05-16
●夕方、小川和久、李家孝昭、坂本の3人で、赤坂のうなぎ・重箱。情報セキュリティの話ほかいろいろ。ここの鰻コースはなかなか。スープは時節柄、鯉濃《こいこく》ではなく、エンドウマメの冷製。部屋には河合玉堂の短冊。誰のと仲居さんに聞いたら、ご主人が説明に来てくれた。ご馳走さまでした
●なお、本日はめでたくもない47回目だかの誕生日

05-11
●国境なき医師団JAPAN副会長・臼井律郎から以下のメール。学生さんに強くオススメ。臼井、アップが遅れてごめん
●イラクでまた日本人人質事件が起きてしまいましたが、政府、マスコミなど含めて、ちゃんと対応できているところは、やはり日本にはないようです。マスコミはイラク侵攻、自衛隊イラク派遣に対する態度も未だにふらふらしていて、さらに政 府もマスコミも、人質事件には毎回場当たり的に対応してきたツケで、今回のような事件にはどうしていいのか分からず、皆途方にくれているのだろうと思います。恐る恐る対応しているといった感じです。基本になる考え方ができていないと、応用問題は解けないという当たり前の話です。
 僕としては、今回は何も言うことはないのですが、でも、今までの経緯など含めて3枚くらいにまとめました(英文です。ごめん)。今のところ、もしかしたらMSFの内部文書にする可能性があるのを除くと(これもほとんどない)、どこへも使う予定はないのですが、何も反応しないのも自分として納得できないので、昨晩、思うまま書いてみました。外国人に日本がどうなっているか説明するには、わかりやすい文書と思います。

May 10, 2005

Draft: Japanese hostages in Iraq; good or bad victims?
Ritsuro Usui, MSF-J

In May 2005 there occurred another kidnapping of a Japanese national in Iraq, latest of the series of those crimes since last April when Japanese aid-workers and journalists endured detention before being freed from their kidnappers. This time the detained Japanese is reported to be working for US base under contract with a security firm based in Cyprus and England. The report says he has been captured by insurgents who ambushed the convoy carrying several contractors of foreign nationals and a dozen of Iraqi employees of the firm, and as issue of the battle following the ambush all of his colleagues were captured then killed while himself badly injured.

Many Japanese may have been surprised at the prudent reaction this time of Japanese government who only reported the facts at press conferences and expressed their will to rescue him. They unexpectedly refrained from criticising hostage's behaviour or even his presence in Iraq after the repeated warnings issued from the government.
Most Japanese people still remember the chilly messages from the ministers in last October when a Japanese back-packer entered the country, was kidnapped and menaced to be beheaded if Japan refused to withdraw its Self Defence Force from Iraq in the footage released by the captors. At that moment the first words from the PM was that Japan did not withdraw the SDF, it refused to negotiate with terrorists, which was echoed by the Foreign Minister who said he could hardly understand the victim's behaviour. His decapitated body was found 4 days after the first threat, followed by the release of the second footage not repeating the demands of the captors but showing the scene of his execution.
The situation for the victims was not much better in April 2004. The freed hostages were objected to the accusations that they made a grave mistake and could not protect themselves from captors under their "self-responsibility", and they consequently made much annoyance to many persons concerned. Some said they risked Japan's policy of sending troops to Iraq and endorsing the war on terror, by their personal mistakes.
This time, in contrast to the prudence of the politicians and officials, victim's younger brother's comment sounded very nervous; he reportedly expressed his excuse on behalf of his brother for the inconvenience to many people, and he asked the government not to change its policy of sending troops to Iraq in order to save his own brother!

In the first cases of Japanese hostages in Iraq in April 2004 though, Japanese government seemed to be sincere in doing its best to secure their release, and it succeeded, unlike the case in October. But after their release the first messages from the freed victims, such as the journalist's words "we were captured because Japan had sent troops to Iraq", infuriated the government officials and politicians including PM, who attacked the victims by saying "they should think about the efforts made by the government employees who worked night and day for their release" and he asked not only thanks but also excuse from the victims for the inconvenience.
This sentimental reaction of the head of Japan was followed by the rightist politicians and media who looked for accusing the freed hostages, and their arrival to Japan was marked by the chilly welcome to the "non-Japanese nationals" who had behaved selfishly against Japan's interest.
This sentimental reaction might also be based on the instinctive dislike of the officials and politicians towards the aid-workers and journalists who proclaimed their independence and showed disobedience to the authority.

These controversial reactions from Japanese politicians and officials as well as from the media seem to be based, subconsciously maybe, on their singular aspect on the victims of the kidnapping in Iraq; there are "good" and "bad" victims.
On one hand the "official" and "authorized" personal such as government staffs and SDF soldiers are permitted in the country, for they are good and responsible persons working for Japan's interest, whose courage should be acclaimed because they struggle to accomplish their noble mission for the state, and therefore once captured or killed they should be regarded as good victims. On the other hand those who enter Iraq independently and by their own will, without authorization of Japanese government, and who are not working for Japan's interest but for their own objectives, should be regarded as selfish and intending to satisfy their personal desire, and when captured or killed must be regarded as bad victims, if not criminals.

This aspect may also be based on the misdirected argument that in such conflict contexts the authorised personal, especially troops, are the only ones to be able to work: They are well-equipped specialists who can make sound decisions regarding the security, while the personal from the private sectors are in greater danger in such circumstances.
You would just need to recall who are the main targets of the insurgents' attacks in Iraq and how many victims are there among US soldiers and Iraqi security guards, if you wanted to know this argument is based on nothing but only imaginary. Even though the fact that this argument still convinces some people indicates the lack of the understanding in Japan that the security is primarily and crucially relied on the identity(who you are), not the equipage(what you have for your protection), of each actor.
This unreal argument of some politicians and journalists that troops are safer than civilians in the war area may have fostered, even unconsciously, the distinction between the "adequate" and "inadequate" actors in Iraq, or "authorised" and "unauthorised" ones, thus eventually the "good" and "bad" victims.

This time the captured Japanese was not working for Japanese institutions, nor has he been authorised to work in Iraq by Japanese government. But he was a contractor of a firm based in Europe and working in close relation with the US forces in Iraq, helping the " democratic reconstruction" of the country.
Also, he was different from other Japanese hostages for he had 20 years career as a soldier in French Force and he was well-equipped with sophisticated weapons, in other words he would be considered as an adequate actor in this country according to the above-mentioned virtual definition.
In short, he would be a qualified fighter in war on terror that Japanese government is desperately endorsing. He should be regarded as a good victim.

This way, this time's "strange" reaction of Japanese government can be understood. They may be confused. Now they are once again facing, after all those difficult experiences of hostage takings, another capture which is more complicated and delicate, and which might also reveal the inconsistency of their policy of managing the hostage issues as well as the inadequacy of their reactions to the Japanese hostages to date.

Regardless of whether he is a "good" victim or not, whether he was fighting the war on terror or not, and even regardless of the international humanitarian laws which ensure necessary medical treatment to the victims, he should be released and treated immediately for the simple reason that no one has the right to torture a person already suffering from the injury. Those who should be most condemned are of course the perpetrators of this criminal act.

05-03
●今晩22時45分頃からTBSラジオ「アクセス」で5分ばかり話す予定。テーマは「JR脱線事故での犠牲者報道を考える。新聞やテレビなどが伝える犠牲者一人一人のエピソードは必要だと思いますか?」。パーソナリティ宮崎哲弥、ナビゲーター長峰由紀
●およそ次のような話を10分ほど。「被害者のプライバシー」に光を当てる報道は確かに目立つが、そういう報道は昔からある。20年以上前の御巣鷹山日航機墜落事故でも、やっぱりあった。とくに最近、目立つように見える理由は、NHKや朝日新聞など伝統的にそのような報道はあまりやらないと思われていたメディアが盛んにやっているから、そしてとくにテレビが「メディアスクラム」といわれるような、この人や家族と決めてワッと集中的に殺到する報道の仕方をするからだろう。新潟県中越地震の優太ちゃん救出で、NHKは連日7時の夜ニュースのトップで優太ちゃんが病院でプリンを食べたいといった、とかなんとかいう報道を繰り返していた。昔は、こんなお涙ちょうだいのニュースは、トップには来なかったはず。)
●被害者のプライバシー報道が増えた理由は、大きくいって2つある。第1の理由は、メディア側が人びとの感情を刺激する、あるいは情緒面に訴える報道をしようとしているから。単純な言葉で言い換えれば、読者や視聴者を「泣かせよう」としているからだと思う。それが「受ける」と思っている。新聞なら読者に読んでもらえる、テレビならば視聴率が上がると思っている。つまり、視聴者はそのような報道を求めているのだと決めて、その視聴者に媚びた報道をしているわけだ。
第2の理由は、家族の怒りや悲しみを伝える報道、あるいは被害者の人となりを伝える報道は、取材に応じてくれる人さえ見つければ、非常に簡単だから。誰かの家に行って、両親の話を聞き、卒業アルバムを見せてもらったり、写真を借りたりするというのは、ラク。それを集めて紙面や番組を構成するのもラク。しかし、あれだけの大事故の原因を究明するとか、JR西日本の問題点を摘出する、あるいは国土交通省のこれまでの指導のあり方を検証し批判するというのは、取材の壁があって簡単ではない。専門的な知識も必要だし、JRや役所が簡単には取材に応じなかったりする。だから、「水が低きに流れる」ように、マスコミはラクで、ほかの各社もやっている安易な取材の方法に流れるのだと思う。
●(そのような「被害者のプライバシー」報道は、必要か?) まず、JRの脱線事故が、社会に大きな衝撃を与え、私たちみんなの生命や安全がかかっている大事件なのだから、被害者の声、被害者が亡くなっている場合はその家族の声、悲しみや怒りを伝えることは、当然あってよいことだし、それは必要なことだと思う。問題はバランスだ。やるにしても、JR脱線事故関連ニュースの中でのバランスを考える必要がある。たとえばJR西日本の企業としての問題点(効率ばかり追及して安全面をおろそかにしてきた)とか、監督官庁である国土交通省の怠慢とか、ほかの鉄道の安全面はどうなのかとか、取り上げるべきテーマはいろいろある。そのなかで、「ある被害者は小学生時代こんな作文を書いていました」という報道だけをするのは、あきらかにどうかしている。それは、必要な報道をしていないで、どうでもよいことだけを報道していることになる。それがメインの報道では困る。
●とくにテレビは、見る人の感情をダイレクトに刺激するメディア。感情面だけを刺激するようにつくると、やりすぎになる場合が多い。たとえば、鳥インフルエンザの浅田農産。メディアに責任を追及され、とんでもない悪者とされて結局、会長夫妻は自殺してしまったが、鳥インフルエンザで死者は出ていない。死ななくてもよい二人が、メディアと世間に殺されたという側面があると思う。そこはマスコミは、くれぐれも自重する必要がある。
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●JR西日本の事故、あれこれ原因がいわれ、究明が長引くという話も出ています。この際、現場とまったく同じ条件のカーブを造り、遠隔制御の無人電車を速度を変えて走らせる実験をしたらどうですかね。ダミー人形を積んでおけば、有益なデータも集められるはず。実験成果は全鉄道事業者が共有し安全向上に役立てるのだから、各事業者が売り上げ規模に応じて分担金を出し、国土交通省も相当程度カネを出す、と。現場で再現実験をするのが安上がりだが、またマンションにぶつかっても問題でしょうから。土地は京浜地区や大阪湾岸にいくらでもある。R300のカーブは133km以上出さないと脱線しないなどというJR西日本の「机上の空論」を許さないためには、彼らにカネを出させて検証するのがよい
●昨日、JR総武線・浅草橋(駅西口の前にある陶器屋、すぐ近くにあるシルバーなんとかというアクセサリー屋、タオル屋がおもしろい)で下車し秋葉原まで歩いて、実に久しぶりにゆっくり電気街を探索。まあDVD-Rの安いこと、三菱化学の20枚入り1400円でした。狭い店内に液晶モニタだけ並べて「本日限り。5台限定」とかやってる店もなかなか(TVチューナー・スピーカー付き17型液晶が3万ナンボとかいう価格)。ソフマップではLogitecUSBフラッシュメモリ256MB2480円。フロッピーディスク177枚分(≒256÷1.44)が入るから、フロッピー1枚を14円で買うのと一緒。安い!! しかも100円ライターより小さく軽い!! 駆動装置だけで3000円(DELL)のフロッピーが廃《すた》れるわけです。DVD-R40枚、USBメモリのほか、ICレコーダーUSBハブ2680円などを買い込んで帰宅
●秋葉原は路上禁煙地区で、気の利いた喫茶店などもない。三菱銀行の角に喫煙所があるのですが、満員で最低でした。3分といられないような煙もうもうと立ちこめる密閉空間で、バカなスペースをつくったものです。大規模店は病院などにあるような喫煙室を設置し「タバコ吸えます」ってのぼりを立てると、相当な客引きになる

05-02
●安全保障上問題ない 北のミサイル情報で大野長官【23:57】【マニラ1日共同】大野功統防衛庁長官は1日夜、マニラ市内で北朝鮮のミサイル発射情報について「短距離ミサイルの実験をしたとの情報がある。短距離なので日本の安全保障上の問題はない」と記者団に述べた(以上、共同サイト速報)。記事が正確ならば、素人以下のトンデモ発言です。安全保障上の問題の有無は、ミサイルの射程距離では決まらない。防衛庁長官の言い方でよいなら、ミサイルに積めないほど大きく重い核兵器は当面は飛んでこないから、日本の安全保障上の問題が存在しないことになってしまう。そんなバカな話は聞いたことがない。正しくは、「もちろん日本の安全保障上の問題であり、重大な関心をもっているが、短距離の実験だから、ただちに脅威とは考えない」といわなければダメ。なんで記者団は、そう突っ込まないのか?
●PC回りの買い物で秋葉原方面へ。ついでにプロバイダの年度更新手続きなど
●原稿書き

05-01
●昼過ぎ帰宅。原稿書きほか雑用いろいろ
●夜、指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング―王の帰還)をスターチャンネルでやっていました。劇場公開で見たという息子と見る(「こいつらは無敵なんだよな。死んでるから」とかいうので「黙ってろ」)。21時〜24時半と長いが、こういうのは大好きなもので(ファンタジーやSFやアニメは、くだらない現実を再現しないという意味で、基本的に「よい」と思っている。濃縮された時間が流れているという意味でも、テレビでなく映画を見ることが多い。もっとも映画館に行くヒマがなく、もっぱらCSかNHK・BSばかり)
●ところが、ペレンノール野(ゴンドールの砦の都ミナス・ティリスのまわりの平原。帝国の逆襲のAT-ATを思わせる象戦車が出てきたとこ)の合戦がこれからというときに、田原の電話で10分中断。DVDで見直さないと
●ついでにいえば、「トールキン指輪物語事典」(原書房 1994年)が図版満載でオススメ。指輪物語の本編を読んでから流し読みすると、「なるほど」と思わされることも多い。私はこういう事典も大好きで、仕事机の右手本棚は「架空地名大事典」(たとえば「ゴンドール」を調べると、トールキンの中つ国のゴンドールGondorの前に、1875年マーク・トウェインが「ゴンドゥールGondour共和国の珍奇」を書いたことがわかる。この共和国は民主主義が衆愚制に陥るのを防ぐため、小卒2票・高卒4票・大卒9票などと学歴による選挙権の拡大を憲法に明記。財産が5万サコス増えるごとにも1票もらえるが、これは失うこともある。役人の給与も高いので、彼らは盗みを犯したりしないそう)「宮澤賢治語彙辞典」「イメージシンボル大事典」「架空人名辞典 日本編/欧米編」「筒井版 悪魔の辞典」「地獄の辞典」「世界毒舌大辞典」「性学事典」といった珍事典(このサイトに紹介ページを作りたいと思うほど)と平凡社「世界大百科事典」「大辞典 上巻/下巻」だけで埋まっています。手の届くところに放送関係の本なんて置かない。つまんないし、ほとんど参考にならないのでね

04-30
●朝から夕方まで実家片付け。10時、兄一家と家内も来てドバーッと作業。自由が丘「鳥ぎん」(焼き鳥と釜飯)で夕食。少々作業が残っていたため私だけもう1泊
●兄によると、「JR西日本の尼崎大事故があった4月25日は関西出張だった。朝10時すぎには東京から連絡が入り発生を知った。帰りは姫路発18時38分の新幹線。車内ドアの上のところに出る電光掲示板ニュース(「○○新聞ニュース」と出るもの。新聞社は失念)を注目していたのだが、事故関連ニュースが一向に出ない。同行の会社同僚と『おかしいな』と話していたところ、静岡を通過した夜9時すぎにようやく流れ、『出た出た。やっと出た』といった。ところが、JRを隠していた。『JR西日本の快速が脱線』といわずに、『尼崎で快速電車が脱線。死者×人』と出たので、何だこのニュースは、と非常に驚いた」とのこと
●新幹線車内の電光掲示板ニュースにいくら文字制限があるとしても、事故発生から10時間後に第1報、それも「JR」の一言もないとは、明らかに異常。JR東海が○○新聞社に「JRを伏せてくれ」といったか、○○新聞社が勝手に削除したかのどちらかですが、どっちにしても話にならない。25日18時38分姫路発上り新幹線の電光ニュース担当がどの新聞社だったかは、調べれりゃわかる。報道が腐っているのは、NHKだけではありません

04-29
子供の目に映るイラク戦争 綿井氏の記録映画が公開(共同)。ぜひご覧になり、イラクについて、日本について考える手がかりの一つとされることをお勧めします
現代メディア・フォーラムのページを更新(10月22日にシンポジウムを予定)
●夜、奥沢の実家へ。私の母親は「皮革工芸作家」(最新作は、上野の森美術館 第27回日本新工芸展 5月12〜18日 に出展)でして、自宅の半分が仕事場(1室は作品の倉庫。たとえば次のような額や屏風で、大きなものは畳大。その1 その2 その3)。そこを少々改装するので、その準備の片付けに1泊

04-28
●2時〜、危機管理推進会議事務局@永田町十全ビル。50ページほどある危機管理都市構想の報告書第3稿を3セット作り持っていき、石井一(民主党副代表)、小川和久、樽井良和(衆院議員)、齋藤繁喜(日本設計)、国会調査局スタッフらと打ち合わせ。終了後キャピタル東急で小川和久とお茶
●田原総一朗は、ようするにさまざまな制約がありすぎる既存メディア(テレビ・新聞・雑誌)が、つまらない。そこで、サンプロに呼ぼうとしても局が嫌がる(たとえば逮捕され裁判中の)人物でも、おもしろいやつには自分が長時間インタビューする。既存メディアが「常識」という前提から深く踏み込まない問題や、安全地帯に身を置き同じ横並び主張しかしない問題に斬り込む(そのようなメディアが流すニュースの、田原なりの読み方を伝える)。情報は持っているが書けない新聞記者に、匿名でどんどん書いてもらう。そして世の「常識」をひっくり返す。極論すれば「正義」に興味はない――そんな雑誌を作りたいのだ、という。最初の1年やそこらは、見かけは雑誌でも単行本の作りにせざるを得ませんが、早ければアスコムから7月には創刊します。坂本は責任編集長(田原)代行か編集デスクのような立場で、記事も書きます。乞うご期待。記者やライターの皆さん、ぜひお力をお貸しください

04-27
●電車が駅でちょっと停止線からズレ、「停車位置を直します」というのには何度か遭遇したことがある。しかしあなた、40mや100mのオーバーランって、渋谷・東横線、新宿・小田急線、池袋・西武線などターミナル駅の上り線(私はいずれもよく利用する)では死者が出る大惨事ではないか!! それを口裏合わせのウソとか、始末書だか決意書だかで処理し咎《とが》めなしとは、JR西日本は何を考えているのだ? そんな運転士や車掌は不適格者だからクビで当然(勤務させていた上司――総責任者の社長も鉄道事業者として不適格者)。息子は「40mオーバーランした電車なんて危なくて乗ってられるか。俺ならその時点で降りる」。そう、間に合うかどうかより安全を優先させるべきなのは、鉄道事業者も乗客も同じ。会社や学校に遅刻したって、自分の命は自分で守らなければならない
●3時10分〜田原・アスコム打ち合わせ。たいへんおもしろいタイトルの月刊雑誌、7月上旬刊行予定です
●へちまは6月3日夜

04-26
●綿井健陽が脱線事故報道について【4月26日=妙な「正義感」の光景】を書いています。まったく同感で、浅田農産報道、雪印報道、神奈川県警の不祥事報道などでも感じたこと。マスコミは「この者は石もて打たれるべき者と大多数が見なした」と確信した瞬間から、その者に対してものすごく強圧的に、居丈高になる。バランス感覚を失い、冷静でなくなる。その場合は「強きを助け、弱きを挫《くじ》く」わけです
●こういうとき必ず「監督官庁」が登場し、厳重注意や指導をする(事故を起こした会社の社長が部厚い報告書を大臣その他に手渡しし、頭を下げるシーンを公開する。天下りが古巣のボスに頭を下げる構図もよくある)が、「じゃあ、あんたらは何を監督していたのだ?」「事故が起こった以上、古いタイプのATSを野放しにした国土交通省に監督責任があるのでは?」とは、あまり指摘しない。日航問題でも同じ。突然、不祥事が表に出てきたのは社内の権力闘争の煽り(当然、追い落とし側は国交省の意を受けている)という報道は見かけません
それにしても21世紀の先進国で、なんでこんなことが起こるのだ、ニッポンは変だぜ、という思いにかられます。とりあえず電車は、前のほう(1〜2両目)に乗らないほうがよいかも。私の叔父・深澤泰という人は昭和36年1月13日の東海道線二重衝突事故(保土ヶ谷―戸塚間の無人踏切で砂利トラと上り湘南電車が衝突したところへ下り横須賀線が突っ込み、死者5人・重軽傷96人)で、いちばん先頭に乗っていたので亡くなった(当時の国鉄は自分のほうこそ被害者という主張で補償なし)。どうやら今回、妙な運転士だったことは間違いなさそうで、JR西日本は責任を免れないが、さまざまな要因が複合して大惨事を招いた可能性があり、JR西日本が被害者である側面も現時点で皆無とはいえない。原因究明には時間がかかり、補償問題も紛糾するでしょう
●この数日、ある報告書の修正作業
●昨夜9〜11時アスコム高橋克佳@神楽坂ジョナサン。田原雑誌について打ち合わせ

04-25
●現代メディア・フォーラムのページに最近の展開についてを追加

04-24
●次回へちまは5月20日(金)または6月3日(金)、テーマは「スマトラ島沖地震、さらに首都直下型地震をめぐって。そして、いつかきっと富士山大噴火」、ゲストスピーカーは山賀進(地学)と臼井律郎(国境なき医師団JAPAN副会長、昨年末スリランカで調査)。登録済みへちまには近日中にお知らせメールを出すのでよろしく。なお、藤森隆による激白「私はなぜ、子どもらを心配するのをやめて麻布学園PTAのおばさまたちを愛するようになったか」(新年度から麻布PTA会長だとよ)もあり
●午後、千広一家来る。千広は鉢がデカい。1歳半にして3〜4歳用の帽子でないと入らない

04-23
同時サイバー攻撃? と思ったら、トレンドマイクロ社が問題のある更新ファイルを送ったせいではとの続報。いずれにせよ日本は、ISACによる重要インフラ保護・セキュリティ対策システムを官民挙げて構築しなければダメ。2010年までは「危機管理の土台づくり」の時代だと思います
何考えてんだ? こういうときこそ行け!! 得難い絶好の教育チャンスではないか
●19日「放送の公共性」の会合の紹介(日本ジャーナリスト会議)
●原稿書きやら雑用やら

04-22
●10時40分〜日大授業第2回。前回受講票を出した者が35名ほどおり、今回出した者がほぼ同数。前回も今回も教室が過半数埋まっていたので、全員来るとあふれる。オリエンテーションがてら中国の問題、ライブドア、朝日・武富士問題などについて
●受講生でこの欄を読んでいるものは、堀口副手からレジュメ・資料を入手のこと。次回は5月6日。5月13日締め切りで800字の課題あり(レジュメ2を参照)
●学生諸君へ。日本の人口「1億2500万人」くらい覚えておけ!! それも、ただ漫然と数字を覚えるんじゃない。関連づけや比較をしながら「納得」させつつ頭の中に入れよ(そうすれば記憶が強化されるだけでなく、細部を忘れても考え直して復元できるわけだよ)。たとえば、人口1億2500万→核家族化・少子化で1家族3人弱→世帯数4800万。中国の人口は日本のおよそ10倍→一人っ子政策だから中国の世帯数はたぶん約4億。中国はいろんなものの数が日本の10倍だ→携帯は7億前後まで普及する可能性(現在3億弱)、学生数が10万という大学はザラ(日本で1万の大学はザラだからね)、テレビも10億台以上普及する可能性あり、頭のいいヤツ・悪いヤツの数も日本人の10倍(以上関連づけと妥当な推論)。東京の人口は日本の10分の1、首都圏は3分の1、世田谷区は八十数万だから日本の100分の1以下(以上比較)
●ってことは、たとえば「北京で5万人が反日デモに参加した」という報道があったら「東京では5000人規模だな」と思えばいいわけだ。イラク戦争開戦時の東京のデモや抗議集会はそんな人数だったと思うが、NHKは報道すらしていない。バランスはどうなんだと、考えることが肝心。日本大使館への攻撃で中国人500人が拘束されたとする。そのときは、とんでもないヤツらだと思う前に、対抗して日本で中国大使館に(犯罪行為となる)攻撃をしかけた人間の数を勘定せよ。ペンキかけ、火炎瓶投げ、弾丸(のようなもの)・剃刀の刃・白い粉の郵送はいずれも犯罪だが、50人やそこらやってるのでは。ならば、どっちもどっちという話になる
●1時すぎ放懇。中華「歓fun」で中島好登、久野明、藤久美子と昼食。2〜5時青焼き校正+パソコン指南(ってほど大したことを知ってるわけではないが、ちょっとは役立つことを知っている。何かを複数選択するときマウスクリックで一つ選択後Curlを押しながらクリックすれば、一括選択ではない複数選択がラクとか、一つ戻るのはCtrl+Zとか。みんな案外知らないらしい)。藤久みね、小田桐誠、小林潤一郎、福島美子とも遭遇。UNIQROと世界堂で買い物をして帰る。深夜、某編集者と1時間余の長電話

04-21
●10時、自宅トイレの補修工事に立ち会う(前後に大掃除)。何かというと便座が割れた。業者によれば、別に耐荷重制限を超えて腰掛けたわけではなく、こんなのは20年もたつと経年変化によって劣化するそうで、バスタブなども同様だと。原稿書き

04-20
●おっ、このところ毎日更新ではないか(2日間だけだけど)。A研でゴロゴロ〜放送とメディア なんだかんだ blog風味〜みんなで励ましのお便りを出そう。と書いたが、どうお便りすればいいのかよくわからない
●田原選集(第2巻分)の原稿18枚を入稿
●GALAC5月上旬発売号の特集「2005放送局クライシス」に書いたフジテレビvs.ライブドア原稿のチェック。インターネット関係者が吹かし新聞社説などが何も考えずに書く「ネットと放送の融合」は「幻想」と決めつける原稿です。たとえば以下のような感じ(本当のさわりは別の箇所です、あしからず)
● 視聴率四〇%のNHK紅白歌合戦は何千万人かが同時に見る。何千万人かが同時に高画質映像を見ることのできるインターネットのシステムが存在しているとは、私は聞いていない。ADSLという「つなぎ」のナローバンドでハイビジョンのような高画質映像を簡単に送信できるとも思わない。
 総務省によると、FTTH(ファイバー・トゥー・ザ・ホーム)の加入世帯は二〇〇四年九月末でたったの二〇三万。情報通信白書に書かれた二〇〇二年十月時点のFTTHの加入「可能」世帯数は、一六〇〇万世帯にすぎない。
 光ファイバーを引き込むことのできる(あくまで可能性がある)世帯がテレビを見る四八〇〇万世帯の三分の一、実際に光ファイバーを引き込む世帯が二〇〇万という現状で、インターネットがテレビを飲み込むうんぬんは、リアルなビジネスの話とはなりえない。
 なお、NTTによれば最終的にFTTHを実現できるのは全世帯の八割強だから、通信と放送が融合しようとしまいと、日本の世帯の二割近く(一〇〇〇万世帯前後)は通信によらない放送を視聴し続ける見込みである。
●注)e-japan計画などでは光ファイバー普及の目標数値を出したはずですが、まるで達成の見込みがないため、最近の総務省の公表文書を見ると「××万が接続可能となった」というような無責任な言い逃れに終始しています。まったく懲りない連中です。そんな言い方でよいのなら、総務省は2012〜13年あたり、地上デジタル放送が全国で視聴可能になったと胸を張るつもりかも。現在の日本では「ベンツは4800万世帯で購入可能」だが、だから何だってんだい?

04-19
●原稿書き
●3〜4時、民主党副代表石井一と議員会館でNEMIC(危機管理都市)構想について
●1時衆院第2議員会館の会議室で「放送の公共性の<いま>を考える全国連絡協議会」。タイトルからは違うものを想像していたが、どうやらNHK問題を追及していく連絡協議会らしかった。放送レポート岩崎貞明にB-CASカードがなくなるらしいと伝えると、「ええっ?」という反応。アナ変と地上デジタル迷走を放送レポートに書こうか、その前に酒を飲もうかと
●昨晩はフジ・ライブドアの会見に出てきたところという日テレ経済部・正田千瑞子、電通・中込洋之介と神楽坂・響。会見では最初の記者の質問が「盗人に追銭では?」だったとか。あれこれ談論風発。社に戻って明日朝のニュース原稿を書くというので、中込と2人で理清蘭にちょっと寄る。荻ジジイは元気そう

04-18
●アジアプレス野中章弘から届いたPress Releaseをそのまま転載します。別紙は略
「放送の公共性の<いま>を考える全国連絡協議会」(放公協)設立の記者会見・アピール
報道および関係者各位
このたびNHK問題をはじめ、放送の公共性を考える市民やメディア研究者、弁護士、ジャーナリストなどの団体が参加した全国連絡協議会を発足させることになりました(詳細は別紙の「設立趣旨と呼びかけ文」参照)。
つきましては、以下の要領で設立の記者会見・アピールの会を催しますので、報道関係の皆様には取材のお願いをいたします。また、放送のあり方に関心のある市民、ジャーナリスト、政治家のみなさんもぜひお越しください。
一般の方も入場できます(入場無料 予約不要 先着100名受付け)。ただし、会議室が満席になった場合は入場をお断りすることになります。ご了承ください。
【参加団体】05年4月15日現在 「NHK受信料支払い停止運動の会、自由ジャーナリストクラブ事務局、放送の公共性を構想する研究者会議、放送を語る会、報道・表現の危機を考える弁護士の会、日本ジャーナリスト会議、アジアプレス・ネットワーク、メディア総合研究所、メディアの危機を訴える市民ネットワーク、市民コンピュータコミュニケーション研究会(JCAFE)
【世話人】岩崎貞明、野中章弘、吉田俊美、吉見俊哉
【日時】4月19日(火) 午後1時30分より3時まで(1時10分入場開始)
【会場】衆議院第2議員会館 第一会議室 電話03−3581−5111
(地下鉄「永田町」「国会議事堂前」駅下車5分・国会議事堂のそば)
※議員会館へ入館する際に通行証が必要です。会館入り口の階段脇にてスタッフがお待ちしますので、通行証を受け取って入館して下さい。
【お問い合わせ】アジアプレス・ネットワーク 03−3467−8991
●GALACにライブドア問題を20枚ほど。当欄の2月11日の項に書いたとおり、どこで(いくらで)手打ちするかという問題の決着が間近。今日フジテレビが記者会見します。(追加)いや、手打ちの中身に驚いた。ライブドアは笑いが止まらない。フジは何を恐れてああも譲歩したものやら……。コンプライアンス上、問題になるのでは。
●中国問題、一つ落ち着いて考えてよかろうと思うのは1960年〜70年頃の日本。あのころの日本がアメリカからどう見えていたか。安保闘争、ハガチー事件、アイク訪日中止、ライシャワー大使負傷、エンプラ闘争……。ま、それでもいまのように仲良くはできるわけで
●夜、日本テレビ経済部記者、電通関係者と食事。ホリエモン問題など

04-17
●ペイオフ全面解禁(潮)ほか原稿書き。夜、田原とライブドア問題につき長々と話す。朝生的な激論(平行線)

04-16
●いま出ている新潮社フォーサイト5月号に地上デジタル放送について2p書いています
●原稿書き。3時半、田原総一朗・アスコムと打ち合わせ@ANA。藤井隆がいたのでGALAC表紙のお礼をいおうかと思ったが、打ち合わせが白熱しており遠慮。アスコム本社に移動し打ち合わせ継続、夜まで延び9時過ぎ帰宅。帰り四谷駅で「おーい」と呼ぶ声あり、見れば太田喜晟(メディア総研ブックレット編集長/前・放送レポート編集長)と伊藤洋子(東海大教授)。共同のH氏を待っている、ちらっとどうといわれ、かなり傾いたものの、締め切りがあるため断念。残念!!
【お願い】私がお会い(またはメールでやりとりを)したことのあるメディア関係者のみなさんに、徹底検証! NHKの真相の見本誌を出版社から送付しました(漏れはあると思いますので、この点はすみません)。ぜひお読みくださり、本の紹介欄などで取り上げていただければ幸いです

04-15
●日大放送特殊研究V第1回授業。今年のテーマは「テレビの原理と現実」みたいなこと。日芸学生お役立ちはまだ去年のまま、そのうち直しておきます。3年と4年が40人やそこらいるかという中で「B-CASカードって知ってるか」と聞いたら、家に地上デジタルがあるという1人だけが「知ってる」と手を挙げた。なので、B-CASカードがなくなるというスクープを話しても、全然お感じがない
●14日深夜、岩本太郎→岩本太郎ブログ(私の退屈な日常) あるいは私はいかにしてフリーライターから進化して100円ライターになったか から電話がかかってきて、わっ1時間くらいしゃべってしまった。15日午後、高橋克佳からは45分。最近、長電話が多い

04-14
お断り。以下は、ちゃんと長い文章で書くべき内容ですが、時間がないので取り急ぎ。そのうち厳密な検証を加えた論考を発表します
●地上デジタル放送についてサイト読者から要約「テレビ1台にアダプタ1台だと経費がかかる」「デジタルアンテナ入力→アナログ変換×チャンネル数→アンテナ出力変換(もしくは一気にアナログ変換)→(複数のテレビでの)アナログアンテナ入力、同時にパラレルでデジタルアンテナ出力というアダプタを作れば、1本のアンテナから現在のテレビ・デジタルテレビとも視聴可能なシステムができる」のでは、というメールをいただきました。
●一家に1台のコンバータですませるという提案ですが、私の見解は【1】視聴者の追加のコスト負担で高画質放送を低画質放送に変換のうえ視聴させる」という考えが、そもそもイカレている。【2】上記の複数テレビ対応コンバータは単体でも相当なコストがかかり、家中に配線を張り巡らせる点も極めて問題。【3】幼児からお年寄りまでが使うもので、買ってきてアンテナとつなぎさえすれば映るという社会通念(大衆の了解)のあるテレビに、「外部機器を接続して初めて映る」という方式はなじまない(大衆に受け入れられない)。【4】小型テレビ1台でよい一人暮らしの老人・単身者・学生世帯に上記コンバータを入れるのはムダ。【5】結局、デジタルチューナーをテレビに内蔵するのが基本原則(CATVのSTBを使う場合のみ内蔵でなくて可)で、それをとにかく1億台普及させなければ、現行アナログ放送は停止できません
●以上の私の見解は、デジタル放送に取り組むまともな人びとの考えと同じ。テレビは2004年に1000万台売れたが、8割が現行アナログ専用受信機で、このペースだとデジタル化に半世紀かかることは、みなわかっている。日本で発売するすべてのテレビにデジタルチューナー(コスト数千円高。コストダウンのネックはデータ放送)を内蔵させ、その売り出しから8年前後(6〜10年)の年月をへてアナログ放送を停止するしか、道はない。国・メーカー・放送局も(まだ口にしないが)その方向で考えはじめており、アナログ停波は早くて2016年。地方局がサイマル(アナ・デジ同時並行)放送に耐えられないから2020年代までズレ込むことは避けたい、というところ。おおむね当サイト地上デジタル放送【政策提言】通りと思って差し支えないでしょう
●なおB-CASカード方式は、やめる!!方向です。何ソレとか思いますが。コストが高いため、チューナーの内蔵チップ(に放送電波で書き込みを行う)に同じ機能をもたせる。いまカードをなくすと新規発行に3000円かかる。ホントはもっと安いが一応その価格で計算すれば、1億台の受信機でコスト3000億円。それよりは1億台に1200円(←たとえばの話)ずつかけてチップを組み込み、別に100億円(←同)でソフトを開発しても1300億円ですむという話。あと、小さな弁当箱くらいの大きさのテレビチューナーをパソコンの脇に置いて見る場合、その弁当箱にカード挿入口をつけ別にカードを添付というのが、えらく面倒くさいとか。10年後、B-CASカードを差す受信機とカードなし受信機が混在しても問題ないそう。それにしても「B-CASカードはデジタル放送に不可欠な『スイッチ』」(NHK)が、実は不可欠でもなんでもないとは……
新東京タワーは墨田・台東エリアで決定(埼玉新都心はボツ)。600m級タワーからの大出力ならば首都圏の都市難視聴はほとんど解消できる見込みと、関係者はいう。東京・名古屋・大阪など大都市圏はよくても問題は地方です。有明地方などのアナアナ変換は2011年までに終わらないか、早く終わったとしても、アナログ→デジタルの移行期間が1年というようなとんでもないスケジュールになる見込み(その移行期間をもってアナログ放送を打ち切ることは、絶対にできません)。あと問題は山間部その他の弱小CATVをどうデジタル化するか
●さらに、今後2年ほどでNHKの受信契約者数が3000万以下にしぼむ可能性が高く、民放地方局がNHKの鉄塔を使わせてもらう構想(いわゆる「共建」)がうまくいかないと思われます。NHKが受信料収納に直接貢献するエリアでのデジタル鉄塔建設を優先させはじめたため、アテがはずれた民放地方局が続出

04-13
●さっき届いた「サンデー毎日」4月24日号の特集は、短期集中キャンペーン[第1弾]メディア界の“モンスター”を抉る「だからテレビはダメなんだ」。地上デジタル放送については坂本もコメントしています。ただ、私が責任を持てるのは私のコメント箇所だけ。NHK民営化のあたりは坂本の考えとは違う(たとえば、匿名の民放関係者が、NHK民営化は全国放送のままの民営化だと決めつけてコメントしているが、分割するか民放系列を統合するかしないと、民放間の整合性がとれない)
綿井健陽からのメールを転載します
……………以下、綿井メール……………
●このたび製作しましたドキュメンタリー映画「Little Birds〜イラク 戦火の家族たち」(公式サイト )の公開が迫りました。来週23日(土)から新宿「K's Cinema」ほか、全国ロードショーになります。
●また、きょう(13日・水)夜には、以下の番組で映画の紹介がされます。合わせてご覧いただければ光栄です。
●TBS系列「筑紫哲也NEWS23」 4月13日(水)午後10時54分〜 「市民が見たイラク戦争の2年間」 スタジオ出演・綿井健陽  映画「Little Birds〜イラク 戦火の家族たち」の紹介と、映画の主人公アリ・サクバンがバグダッドから中継で出演します。
……………以上、綿井メール……………
●昨日当欄の、テレビ補修部品8年保有義務と現行テレビ放送終了まで6年余の国策の矛盾・告知不足につき、サイト読者から次のような問題もあるとメール。大意「パソコンのOSは事実上の使用期限があり、Windows XP Home Editionの場合、最短2009年末まで。それ以降はセキュリティホール等があっても直さないので、ウイルス対策ソフト等も適用外。実際のところ、このOS付きハードは来年までは生産されるでしょうからそのとき買ったハードの製品寿命は最低3年、どうしても使いたければリスクを承知の上でOSの上書きをして使用せねばならないことになる。おそらく買う人のほとんどは知らないで買っているんでしょうが、説明責任という点でどんなものでしょうか
●なるほど。ただ、パソコンがカラーテレビの話と違うのは、【1】OSは、古くなってもまったく使えなくなることはない(計算機やワープロとして使える)。【2】OSでは(Windowsの場合)95以前、95、98、XPと大きな世代交代があり、そのときどきでアプリケーションが(そのままでは)使えなくなったことを、ユーザーの多くが知っている。【3】OSでは前世代のここが進化したという改良点が歴然としており、ユーザーの多くもその進化をよいこととして受け入れている。【4】ハードとしてのPCは、HDDの寿命や容量の限界、メモリ容量の限界、電源部のヘタレなどをかかえるほか、そもそも突然止まるような不安定な機械であり、ユーザーに寿命は数年以下との漠然とした了解がある。【5】OSはWindowsだけでなく、PCはさまざまなものを選択できる。【6】PCを使うには一定以上のスキルが必要という了解がある、など
●テレビは、【1】放送方式が変われば、古いテレビ受像機は「処分代が必要なゴミ」以外のものにはならない。【2】スタート以来半世紀、互換性のないシステム変更をしたことがない。【3】もっともよく映る現行アナログ放送(最新のクリアビジョン)はデジタルハイビジョンと区別がつかないほど高画質なうえ、多チャンネル化しないため、進化が見えにくく、デジタル化が必要という社会的な合意がない。【4】国産テレビは十分10年以上もつというのが、漠然とした社会通念である。【5】テレビ放送は国内で唯一の方式を採用しており、代わるものがない。【6】テレビは幼児からお年寄りまでみんなが使うもので、特別の知識などなしに誰もが買うものである、など。だから、同列には論じられない、米マイクロソフト社より全テレビメーカーのほうが、はるかに罪が重いと、私は考えます
●昨日、田原総一朗が小泉首相と会ったとか。私は、中曽根・宮澤級の特使(密使)を中国に送り、「2008年オリンピック北京大会の2年前までに靖国問題を片付ける」くらいの密約をしたっていいと思いますが。その代わり「国内をちゃんと押さえろ。投石や暴行は許さん」と。韓国にも「そっちが竹島に高射砲を据えても、こっちは何も騒いでないのに、何なんだ?」とは、いっていい。ただし、同時にアメリカとの関係をよくして、後ろ盾になってもらうしかない。だから小泉純一郎はバチカンに行き、ブッシュ親子とクリントンに「よろしくね」と耳打ちすべきだった。何かで読んだが、ライスは大学にいたころ来日し防衛大だかどこだかで講義した。そのとき「差別的な扱い」を受け、日本が好きじゃないらしい。これはマズい

04-12
●雨が冷たいですね。日中問題では、タイミングを図って(圧力に屈した形にならないように)A級戦犯の靖国分祀をすべきです。遺族は了解しており、元首相の中曽根康弘と靖国神社総代(日本遺族会代表)・財団法人日本遺族会会長の古賀誠がそれでよいといっている。靖国神社は「一つの神霊を分霊したとしても元の神霊は存在しています」というのだから、分祀は形式的なものという解釈でよいでしょう。それはそれとして、国益上できるだけ摩擦を生じない形にしておくという考えは認めなければ
●いつか葉千栄がいっていたが、中国は支配層(の罪)と民衆(の責任)をハッキリ分けている。学校でみんな一緒にラジオで聞いた日中国交回復の際の毛沢東演説でも「悪いのは支配層。日本の民衆に責任はない。仲良くしなければ」という意味のことを聞いたと。そこに強いこだわりがあるから、圧力に屈する・屈しないうんぬんという話でなく、中国側が受け入れやすい環境を作ることは得策。 戦犯だろうが何だろうが死ねば魂を洗われて神様になるなんて、外国に説明しても理解不能だから、それは日本だけの話にとどめておけばよいと思います
●原稿書きほか。ジャニーズ事務所・白波瀬傑と20分ほど電話、企画の話など。わー、石橋さやか嬢と深夜、電話で2時間もおしゃべりしてしまった

04-11
●地上デジタル放送関連で、前からちゃんと調べて書かなければと思っており、昨夜、新潮社の編集者とも話した(ら驚かれた)こと
●家電各社は、通商産業省機械情報産業局長通達(49機局第230号・昭和49年4月16日)に基づいて、製品の機能を維持するために必要な部品の保有期間を「補修用性能部品の最低保有期間」として定めている。松下電器のものはこちら。カラーテレビは8年。このことは製品マニュアルにも書いてあったりして、メーカーは「大丈夫、私たちを信頼して」と消費者に伝えているわけです
●だが、しかし。地上デジタル放送の現行計画では、2011年7月24日までに地上アナログ放送が停止する。あと6年ちょっとで映らなくなることが「国策」として決まっている地上アナログ放送専用受信機を、全メーカーは現在も、年1000万台に近いペースで販売しています(ビデオ、DVD録画機、パソコン用チューナーまで数えれば普及台数は2億台を超えるはず)。で、そのマニュアルの多くに「8年間は壊れても直せば大丈夫、直せると約束する」と書いてあることになる。妙でしょう? 6年後には放送がなくなっちまうのに、そのことは告げずに「8年後も大丈夫、部品だけは持ってます」なんていうのは
●6年後に放送が消滅する製品の部品を8年保有させるという妙な話になっちまった古い通達を、そのままにしている経済産業省も無責任すぎ。30年前の行政指導は、消費者を守るためにこそ出したはず。現在も同じように消費者を守るつもりがあるなら、経済産業省は行政指導によって、マニュアルの隅どころじゃない、日本全国のすべてのテレビ販売店やWEB上で「このテレビは、6年後に放送がなくなるため映りません」とハッキリ告知させなければ、おかしい
●アメリカでは、猫を電子レンジに入れて乾かした(むろん猫は昇天!!)ヤツが、「ダメとは書いてなかった。マニュアルの不備だ」とメーカーを訴えた。この国がアメリカなら、2011年には全テレビメーカーが100万人から集団訴訟を起こされても不思議はありません。たとえば「6年前に買ったテレビには、8年間部品を保有すると書いてあったが、放送がなくなるとは聞いてない。騙された。カネ返せ」とかなんとか。そのときメーカーは「悪いのは予定通りにやらなかった総務省と放送局で、自分たちに責任はない」と言い逃れができるでしょうか
●坂本が地上デジタル放送の「見直し」をいい「反対」をいわないのは「しょせんマスコミ村社会内で生きている人の限界なんですかね」と「匿名」で書いている(笑)情けないサイトがあったと、教えてくれた人あり。私が見直しをいって反対をいわないのは、50年後に日本でアナログ放送が続いているとは思っておらず、長期的にはデジタル放送に変えたほうがよいと確信しているからです。同じ筆者は、民放への公的資金(税金)投入を求める日枝(民放連会長)発言やそれを放置するマスコミへの批判を、やっぱり迫力のないことに匿名で書いているそう。私は同じ趣旨の氏家(前民放連会長)発言を8年前に署名記事で批判しています(視聴者無視の地上放送デジタル化に公共投資350億円はなぜだ!?)。私は匿名で他人の批判はしない主義。東京新聞「からむニスト」を頼まれたときも、本名を出すことを引き受ける条件にしました。もちろん匿名でしか得られない証言というのはあるが、誰かが実名で書いたのと同じようなことを8年後に匿名で書くのは、どこに生きているヤツのどういう限界?
●@ANAホテル3時、欠端大林と別冊宝島ライブドア本の打ち合わせ。4時、田原雑誌の企画会議。6時、田原選集打ち合わせ場所を換えてスタッフ打ち合わせ

04-10
●中国の反日騒ぎにも困ったものです。ただ、日本大使館に投石したり日系企業・店のガラスを割ったりする向こうの連中と、同じレベルに下がって、私たちが「何てことしやがる」という態度を取るのは、得策ではない。中国では、都市と農村、カネ持ちとその他、党・政府・役所(地方含む)とその他の格差、言い換えれば前者が後者を支配し搾取する構造が強固で、大衆が不満をぶちまけるハケ口がない。一方、携帯電話は2億何千万だか3億近くだか、ものすごい普及で、日本の政治家の誰が何いったという背景説明なしの断片情報が、チベットの山奥まで1時間で届く。共産党も、大衆の不満の矛先が自分たちに向けられることを恐れ、日本をサンドバッグとして差し出す側面がある。私たちは彼らより大人しい対応で、必要最低限のことをいえばよい。日本企業が引き上げたり、日本が工業製品や野菜や衣料品を買わなくなったら、彼らも困る(日本も困る)ことはわかっている。その「お互いわかっている」ところのパイプを常に強化し、うまい落としどころを考えることが大切でしょう
●アメリカがしたたかだと思うのは、IT関連の主要企業が中国本土に進出していないこと(ちゃんと調べたわけではないが、ざっと見たら主要工場は置いていないようだった)。早い話、たとえばDELLの工場は、いざというとき第7艦隊を横づけできる場所にしか置かない。日本は中国ブームとかバスに乗り遅れるなとかいって、猫も杓子も同じ場所に出ていく。やっぱり平和ボケでしょうかねえ
●原稿書きイロイロ
●夜10時半〜1時間、田原と長電話。今日サンプロ(寝てたので見てない)でやったGoogleの話(32歳のロシア人ともう一人が創業、CEOにたいへん経験豊かな年寄りを雇い、3人で決議株の50%を持つ。その株は譲ることができない規定=1代限りだそう。そのCEOはいくつだと聞いたら、「なんでもすごい年寄りだ」としかいわない。あとで広報に聞いたら47歳だったとか)、青色ダイオードの中村さんの話など。「Google、というよりアメリカは第3次産業=情報、それも教育の方向に向かう」「息子はアメリカにやれ」と。全世界が「ドル安・自国通貨高」政策なのに米貿易赤字が減らず、中国のみ「元・ドル固定相場」(つまり中国だけ「ドル高・元安」)なのに中国貿易黒字が増えないという国際経済の2大不思議についても、あれこれ。これについては財務省や経産省幹部もクビを傾げて、議論している由

04-09
●深夜2時過ぎまで原稿・メール書き。少し寝て朝、フォーサイト地上デジタル放送原稿のチェックと修正。1時、新横浜の貴雲寺。母、兄一家、うちの一家で父の墓参り。新横浜プリンス「胡弓」で姪っ子の高校進学祝いも兼ねた昼食。実家によって6時帰宅
●夜7時、日大新年度講師懇親会@アルカディア市ヶ谷。村木良彦、新堀俊明、藤平芳紀、本橋春紀、野田慶人、兼高聖雄、茅原良平、堀口信哉あたりと話す。昨年ちょっと体調を崩した上滝徹也(教授、前ギャラクシー選奨事業委員長)は、たいへん顔色もよく復活の由。アメリカでの半年の研究を終えて帰国した中町綾子(日大助教授)とは「黒人とか白人とか、連れて帰らなかったの?」「引っ張ってこようとしたら、途中でヒモが切れました」「そんなにデカくて重いヤツだったのか」。市ヶ谷の土手沿いは花見客でいっぱい
●夜「徹底検証! NHKの真相の見本が届いた」と田原から電話。「目次を見ると、読みたくなるラインナップだね」「でしょう。ここまでやれば大したもん。巻頭のNHK管理職や記者の証言は、ほかでは読めない」(自分のところにザッと目を通したらしく)「僕は言いたい放題だなあ」「いや、そんなことない。田原さんが『もういいよ、NHKの話は』というから、ものすごく丸めてある。弱めすぎたかと思うくらい」「あ、そう。ところでNHK理事一新はとてもよい判断。評価する」「同感ですが、あれは新しい改革に着手という話ではない。ようやく4月25日、まともなスタートラインに立てるかどうかという話。NHK改革の具体案は皆無で、まだこれから」

04-08
●夜「いまアメリカから帰った」と田原総一朗から電話。3000名を率いるGoogleの32歳の社長に会ってきたそうで、「仕事してんだか遊んでんだかわかんない、おもしろい会社だ」と。そういうものが今後ビジネスや産業としてどうなっていくか、さらにネットとテレビの関係はどうなるのかをひとしきり解説し、議論。田原は「テレビはエンターテインメントにますます傾斜する」との意見。私はちょっと違っていて「同時多数が共有したいと思うコンテンツ、イベント、事件などをテレビが伝えることに、当面大きな変化は起こらない」との見方
受信料不払い74万件超す NHK、見通し上回る 共同記事では《ただNHKによると、3月から受信料の口座振り替えの解約が減少、4月に入って新規契約も回復しつつあり「全体の流れとしては良い方向」(小林良介営業局長)という。》 本当に「よい方向」なら結構なことです。もっとも、私の得ている情報では、3月は相変わらず解約が増大していますが。まだ理事の大半が海老沢体制のまま、しかも改革の具体的な道筋も示していない段階で、「よい方向」とは実に不思議。辞めた副会長の「(11万3000件は)吸収できる範囲内」発言を思い出します。視聴者なんて簡単に騙せる、ちょろいもんだという含意でしょうかねえ
●原稿書き。3時イーストプレス本の見本を持ってくる畑祐介に会うので外出。思ったより立派な出来。自分で書いていうのも何だが、これ、実に刺激的でおもしろい!! 3月中旬に入稿した本ながら、「3月末時点の不払いは70万件」と正確に記述しています(私が書いた)。東京発NHKニュースで海老沢映像の登場回数は200回超、報道局では会長映像の撮影の仕方につき細かい指示が出ていた、文春憎しから「ニュースで芥川賞を紹介するな」という指令が出たなど、現役NHK管理職・記者の証言も生々しい。ぜひ、お読みください
●PCドタバタメモにPCトラブルメモ雑感(作・兼高聖雄)を追加

04-07
●まだ手元に届いていないので読んでいませんが、週刊文春がNHK現役経理職員の実名告白を掲載。イースト・プレス「NHKの真相」(pdfファイル:550KB)の現役管理職・記者の証言もよろしく
●5月にライブドア問題の別冊宝島が出る。なんか書くことになりそう
●書き忘れていましたが、ずっと以前にサイトマップその2その3を作り直したのだった。ここは確か更新情報を書く欄でもあるので、遅ればせながら

04-06
●サイゾー3月号掲載、NHK報道局「絶対匿名」座談会 聞いてくれ! これがNHKの報道現場だ!! を緊急アップ。15日頃までには書店に並ぶ「NHKの真相」に出てくる管理職や記者の証言は、この座談会より衝撃的といってよろしいです
●新潮社フォーサイト次号に、地上デジタル放送について執筆
●1時半〜4時半(わっ、3時間も話してしまった)サンデー毎日編集部・日下部聡。同誌でメディア問題をもっとも精力的に突っ込んで取材・執筆する記者の一人。来週号以降3回程度の短期連載で、フジvs.ホリエモンやNHK問題などを踏まえてテレビの将来を見通す記事が載るよう

04-05
●11時石井一、吉村秘書、小川和久と打ち合わせ@キャピトル東急。2〜6時アスコム、田原月刊誌の企画会議。6人であーだこーだブレスト。夜CSのチャンネルNECOで二宮和也主演・蜷川幸雄監督「青の炎」をやっていました

04-04
●夕6時15分、小林道雄とえびす亭、8時まで。これ以外は終日原稿書き、レポート作成

04-03
●12時30分グローブ座、1時33分〜二宮和也主演・堤幸彦演出「理由なき反抗」舞台稽古。以下ネタバレにならないよう短い感想。二宮和也は力演。たいしたもんです。連れはラストで大泣き。堤演出は、映像の使い方、客中芝居に新機軸のほか、いつもの小ネタ満載(私1人だけが笑った箇所あり)。朝倉摂の回り舞台もなかなか。プレートーも好演。ちょうど息子が17歳(高3)で、二宮の「オヤジ!! 頼むから……」という台詞を身につまされて見ました。帰るとき堤幸彦に「おめでとうございます。おもしろかった」うんぬん、すると例によって「いや、まだできてないんですけどねえ」。6時から初演なわけですが。高田馬場のイタメシLa Pausa(安い!!)で食事し帰宅
●原稿書き
●深夜、田原と電話で話す。NHK問題、雑誌の企画などいろいろ。4〜8日、アメリカ行きだそう

04-02
●週刊朝日の武富士5000万パブ記事問題、すごいことになってます。朝日のトップ3〜4人が退陣を決めたようですが、武富士マネーは他の新聞にも流れているらしい。いくつかの具体的な新聞の名がささやかれています。来週、大騒ぎになるかもしれません。取り急ぎ
●今月の「月刊民放」(2005年4月号)は要注目です。巻頭特集は「まもろう!放送法」。編集部作成の「NHK番組改変問題をめぐる主な動き」に続き、東洋大社会学部教授・大石泰彦「いま、問われるべきは『倫理』である」、映像ジャーナリスト・綿井健陽「番組は誰のために、何のために放送するのか」、ジャーナリスト・坂本衛「元政府高官の番組干渉はなぜダメか?」、慶応大メディア・コミュニケーション研究所助教授・伊藤高史「傷ついたのは『ジャーナリズム』だ」の論考4本。日本民間放送連盟の機関誌――つまり民放テレビが集って出す月刊誌の巻頭特集で、4人の筆者全員が安倍晋三らによるNHK番組への干渉を批判している。「月刊民放」はよく頑張ったと思います。私がちょっと驚いたのは、坂本(58年生まれ)以外の3人は1960年代以降の生まれであること。もう完璧におっさんなわけですね、私は
●この号は、東大大学院情報学環助教授・水越伸の「公共放送の構造転換」、青学法学部講師・山田健太の「憲法改正国民投票法案と表現の自由」、民放連・竹内淳の「マスメディア集中排除原則 抵触の民放71社に行政指導」の論考も載っている。いずれも放送関係者は要チェック!!

04-01
●Googleデスクトップ検索(Windows XPとWindows 2000 SP3以降のみ対応)と、Googleツールバー3(β版)を入れました。当サイトサイトの制作環境から関連ページに飛ぶことができますが、これはちょいとスゴイ。デスクトップ検索にたとえば[小林道雄]と入れると、[338電子メール―28 ファイル―3ウェブの履歴―0チャット]というリストを出す。28ファイルは小林道雄宛の手紙の一太郎文書、小林道雄が1フレーズだけ出てくるGALAC企画書テキストファイル、トラブルか何かのときにFAXで送ってもらった小林道雄PCのプロバイダ接続控えtifファイル、坂本サイトで小林道雄が出てくるページのhtmlファイルなどを全部出してきます。これは画期的。電子メール338通は、日付の新しい順に並ぶが普通のGoogleのように絞込み検索ができる。メール表示画面から返信メールも打てます。履歴は最近チェックしたサイトのうち小林道雄が出てくるページ
●ツールバーは、英単語にマウスを当てるだけで、いちいち日本語訳を出す。どうってことないともいえるが、まあ便利。中高生にもいいかも
●今朝の報道(東京新聞)には、NHK経営広報部によるとして「昨年3月末の有料契約対象世帯約4271万のうち未契約796万(05年度予算では849万)、対象事業所約281万のうち未契約66万(同じく67万)」と出ている。いいですか、NHKが国民に対してホームページ上で公表している平成16年度1月末の契約数合計は38,126,206(3800万以上)ですよ。それが05年度予算ベースでは3437万(=4271万−849万+281万−67万)だという。実に400万件近く減らしている!! なぜ、ホームページで嘘を表示し続けるのだ? しかも事業所は650万あり、旅館・ホテルの部屋数150万、病院のテレビ付き数ベッド100万(この2部門を足しただけで契約対象テレビ数250万)なのに、事業所全体の契約対象テレビ数が281万って、何バカなことをいってるのだ?
●こんなデタラメを国会議員に説明しているのだから、NHKは完全に国民の代表を、ということは全国民をナメ切っています。NHK受信料の説明と、それに基づくNHKの経営数字は、明らかに客観的な証拠と矛盾する「粉飾」といわざるをえない。こんなごまかしを続ける限り、受信料不払いは必ず続きます。それがNHKの経営を揺るがせれば、デタラメを許した国会議員にも責任が生じることをお忘れなく
●昨日のTOKIOコンサートは、みんなでドッキリを仕掛け、松岡昌宏を紫づくめにして(マイクスタンドまで紫)ソロで歌わせる趣向。「よりによってこんなに声の枯れた、しかもおふくろが来ている日に……」と松岡。その前には松岡と山口達也が紫の衣装で踊る。長瀬智也はドラムを入れ替わって力演。長瀬のMCは毎回新しいギャグ(らしきもの)が入って成長中。国分太一はピアノソロ「世界の屋根」のいちばんの見せ場でミスタッチ。何いまのという苦笑まじりのざわめきが広がるなか「頑張ってえ」「しっかりぃ」なんて声をかけられ、ますますヤバいことに(終わりのほうで「僕はピアノだけで泣かせるプレーヤーになる。一生かかるから一生ついてきて」)。城島茂は、ヘアメイクに1時間半かかった由(誰かが「上に乗せるだけなのにね」)。アンコールのアンコールにJUMBOをやり、嵐の相葉雅紀も登場。結局3時間15分の長丁場
●案内されたレセプション会場にいくと、研ナオコがモニタを見てた。TOKIOメンバーは終演後(山口達也によれば)48秒で、息を切らしながら会場に到着。乾杯後に歓談。松岡くんに「あなたのワンマンショーみたいだった。目がウルウルきてなかった?」というと、「いや、とにかくホントびっくりした」と。「3月8日、江戸川橋のラーメン屋(らくらく)にいたね。私が焼きそばを食べていると、横を聞き覚えのある声の男が『いやー、花粉症がどうたら』とデカい声でしゃべりながら出ていった」「あっ、それ俺だ。DASHの缶けりのロケですよ」「その後、やけに小さな男が通ると思ったらジャッキー・チェン」とかなんとか
●次回ジャニーズは3日昼「理由なき反抗」@グローブ座の舞台稽古。フジ「優しい時間」でも繊細で情感あふれる熱演をした二宮和也が楽しみ。二宮は30代、40代と日本のテレビや映画に欠かせない俳優になると思う(泣いて泣かせる演技ではすでに若手トップ。5年10年で泣かずに泣かせる演技を)
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2003-05-25
●リニューアル版運用開始。リニューアル終了まで2〜3か月かかる見込み。旧版は残します
2002-04-11
●ホームページ試験運用開始。キリがないので、未校正ありのまま見切り発車しました。あしからず
●この欄、文中敬称略ってことでよろしく願います