メディアとつきあうツール  更新:2003-07-10
すべてを疑え!! MAMO's Site(テレビ放送や地上デジタル・BSデジタル・CSデジタルなど)/サイトのタイトル
<ジャーナリスト坂本 衛のサイト>

GALAC新創刊宣言

≪リード≫
ここにリードが入る

(「放送批評」1997年05月号――最終号」)

GALAC新創刊宣言

 いま、テレビ・ラジオの世界は、かつて経験したことのない大変革期を迎えています。

 これまでの地上波テレビ・ラジオに加えて、BS・CS放送、CATV、文字放送など新しいメディアが成長し、圧倒的な多チャンネル・多メディア時代が到来しつつあるのです。

 デジタル化がもたらすのは、数百チャンネルのテレビが登場するという「量」的な変化だけではありません。通信・コンピュータ技術の進歩は、メディアの双方向化や高度利用を可能にし、テレビ・ラジオの世界にまったく新しい「質」的な変化をもたらそうとしています。

 しかし、どれほどハードウエアが進歩しても、肝心なのは新しい多チャンネル・多メディアを通じて、どんな情報が流されるかということ。つまり、ソフトウエアです。

 技術が日進月歩で発達し、チャンネルが氾濫しはじめた現在ほど、メディアを通じて流されるニュース、ドキュメンタリー、ドラマ、バラエティ、ワイドショーといったソフトウエア――番組そのものにこだわり、これを的確に批評することが求められている時代は、ありません。

 私たち放送批評懇談会は、放送の健全な発達と放送文化の育成を図り、放送に関する批評・評論活動を振興することを目的として、1963年4月に発足しました。1967年には月刊誌「放送批評」を創刊し、この号で第334号を数えます。

 そして私たちは、このテレビ・ラジオが迎えた大変革期に際して、30年間続いた「放送批評」にピリオドを打ち、新たに

  月刊誌「GALAC(ぎゃらく)」

を創刊することを決意しました。誌名は、放送批評懇談会が優れた放送番組・放送人に送る「ギャラクシー賞」にちなんだものです。

 私たちは、新時代メディア批評誌「GALAC」を舞台に、さまざまなメディア研究者、ジャーナリスト、テレビ・ラジオ制作者、放送関係者、広告・企業関係者、さらに一般読者の幅広い参加を求めて、21世紀の放送とは何か、優れた番組ソフトとは何かを、徹底的に考えていきます。

 長い間「放送批評」をご愛読くださり、まことにありがとうございました。そして、新雑誌「GALAC」へのご支援をよろしくお願い申し上げます。

「GALAC(ぎゃらく)」は、こんな雑誌です。

(1)「GALAC」の新「放送批評」宣言

 「GALAC(ぎゃらく)」は、地上波テレビ・ラジオ、BS・CS放送、CATV、文字放送などのソフトウエア、つまり番組に徹底的にこだわり、これを批評し、放送メディアのあり方を考えます。

(2)「ギャラクシー賞」の動向を伝えます。

 「GALAC」は、優れたテレビ・ラジオ番組、CM、放送人に送るギャラクシー賞の毎月の選奨状況を掲載し、優れた番組や企画の発掘・推奨に努めます。

(3)メディアを「調査報道」します。

 「GALAC」は、どの新聞・テレビ系列にも属さず、行政からも完全に独立している放送批評懇談会の自由な立場を最大限に生かして、メディアのかかえる問題を鋭くえぐります。

(4)「読者参加型」の開かれた雑誌です。

 「GALAC」は、投稿用紙に2ページを割き、番組批評「Best&Worst」、読者投稿ページをはじめ、さまざまなコーナーに読者のダイレクトな声を反映させます。