ここでは、放送専門誌「GALAC」(ぎゃらく)の編集に関する参考資料を掲載しています。ま、編集長の趣味のページといっても過言ではありませんな。昔作ったので、我ながら驚くダサいソース。その後、直してあります。
この表記統一基準は坂本が作り、編集長時代(1997〜2004年)に編集部で使いました。その後、使っているかどうかは知りません。
ただし、雑誌、社内報、サイト制作などの編集部で、この表記統一基準を使いたいという方は、坂本に断りなくコピペし使って構いません。ただし、掲示板やサイトの片隅に掲げるなどするとき(再配布に相当)は、「GALAC式≪表記統一基準≫Version1.1(坂本 衛)」と表記のうえ、このページへのリンクを設定してください(連絡その他は一切ご無用)。
≪このページの目次≫ |
(1)難しい漢字はヒラく。例:些か→いささか
(2)当て字はヒラく。例:何処→どこ
(3)2通り以上に読める言葉は(一方を)ヒラく。例:何時→いつ
(4)本来の意味が薄れている漢字はヒラく。
例:散って行く→散っていく(goの意味が薄れている)
例:と言う話で有る→という話である(say、existの意味が薄れている)
(5)副詞的に使う漢字はヒラく。例:その時私は→そのとき私は
(6)漢字の重なりによって読みにくいものはヒラく。(または「、」をうつ)
例:今学校では→いま学校では/今、学校では
(7)難しいがヒラくと意味がつかみにくい、または味がなくなる漢字は、ルビを振る。
例:憂鬱→ルビをふる(「ゆううつ」としない)
(8)熟語を部分的にヒラくことはせず、全体にルビを振る。
例:憂鬱→ルビをふる(「憂うつ」としない)
(9)初出の読みにくい人名にはルビを振る。
(10)漢字のままにするかヒラくか迷ったら、ルビを振るかヒラく。面倒くさいときもヒラく。こんなもんは気分ですよ、気分。
以下は原則としてヒラきます。( )は、使い分けが必要な場合の例/例外です。ただし、とくに「作品性」の強い原稿、または自己の表記にこだわる筆者の原稿の場合は、機械的にヒラくことは避けます。また、Best&Worstには面倒なので適用しません。新しいものは適宜、追加してください。クノッチやイッシーがメールくれるとウレシイ。
敢えて | → | あえて |
辺り | → | あたり |
当たり | → | 一人あたり/的に当てる |
宛(て) | → | あて |
余り | → | あまり |
予め | → | あらかじめ |
在り方/有り方 | → | あり方 |
有(り)難い | → | ありがたい |
有(り)様 | → | ありさま |
或(る)いは | → | あるいは |
如何に | → | いかに |
○○して行く | → | しぼんでいく/学校へ行く |
幾らか | → | いくらか |
些か | → | いささか |
言う | → | という話/言い方が悪い |
頂く | → | 結構なものをいただく/山の頂 |
何時 | → | 帰国はいつ?/いま何時[なんどき、なんじ]でぃ? |
一向(に) | → | いっこう(に) |
一層 | → | いっそう激しく/地下の第一層 |
一体 | → | いったいどうなる/一体化する |
一旦 | → | いったん |
未だに | → | いまだに ※「今だに」の誤用注意 |
色々 | → | いろいろ |
上で | → | 勘案したうえで/上で待つ |
○○し得る | → | 達成しうる目標/チャンスを得る |
(の)内 | → | 部屋のうちそと/国の内外 |
云々 | → | うんぬん |
於(い)て | → | おいて |
概ね | → | おおむね |
置く | → | やっておく/机の上に本を置く |
於ける | → | おける |
恐らく | → | おそらく |
各々 | → | おのおの |
自ずから | → | おのずから |
面白い | → | おもしろい |
及び | → | および/及び腰 |
折(り) | → | おり |
却って | → | かえって |
拘らず | → | かかわらず ※「関わらず」との誤用注意 |
掛け | → | かけ |
難い | → | がたい |
形 | → | ビルの形/この国のかたち |
嘗て | → | かつて |
辛うじて | → | かろうじて |
極めて | → | きわめて |
位 | → | そのくらい(ぐらい)にしておけ/十の位 |
来る | → | 寒くなってくる/学校に来る |
下さい | → | ください |
極く | → | ごく |
毎 | → | ごと |
頃 | → | ころ(ごろ) |
早速 | → | さっそく |
様々 | → | さまざま |
更に | → | さらに |
然るべき | → | しかるべき |
頻りに | → | しきりに |
従って | → | したがって結論は/命令に従う |
暫く | → | しばらく |
屡々 | → | しばしば |
かも知れない | → | かもしれない/知らない人 |
直ぐ | → | すぐ |
既に | → | すでに |
全て | → | すべて |
その上 | → | そのうえ騙された/その上に置け |
頃 | → | ころ(ごろ) |
大して | → | たいして |
大体 | → | だいたい |
大抵 | → | たいてい |
大分 | → | だいぶ(ん)寒くなった/大分県 |
類 | → | たぐい |
沢山 | → | たくさん |
但し | → | ただし |
直ちに | → | ただちに |
○○達 | → | ○○たち |
例えば | → | たとえば |
度 | → | このたびは/温度 |
度々 | → | たびたび |
多分 | → | たぶん |
為 | → | ため |
単なる | → | たんなるバカ/簡単 |
因みに | → | ちなみに |
一寸 | → | ちょっと待て/一寸法師 |
遂に | → | ついに |
掴む | → | つかむ |
付く | → | 思いつく、顔つき、傷つく、気づく、縛りつける、突きつける、投げつける、引きつける、惹きつける、結びつく |
付け | → | 位置づけ、裏づけ、片づけ、気づけ、性格づけ、近づく、秩序づけ、特徴づけ、根づく、方向づけ |
続ける | → | 抵抗を続ける/歌いつづける |
常に | → | つねに/世の常 |
都度 | → | つど |
手掛かり | → | 手がかり |
出来る | → | 勉強できる、できるだけ/よい出来、出来事 |
○○した時 | → | ○○したとき |
時々 | → | ときどき |
特に | → | とくに |
何処 | → | どこ |
途端 | → | とたん |
兎に(も)角 | → | とに(も)かく |
○○共 | → | ○○ども |
共に | → | ともに戦う |
伴う | → | ともなう |
捉える | → | とらえる |
無い | → | ない |
尚(お) | → | なお |
尚更 | → | なおさら |
○○の中で | → | 上記三つのなかで/中で待つ |
就中 | → | なかんずく |
何故 | → | なぜ |
等 | → | など |
並びに | → | ならびに/並び替え |
成(る)程 | → | なるほど |
何で | → | なんでそうなるの/問題は何《なに》? |
俄(か) | → | にわか |
後に | → | のちに判明/3年後《ご》に |
筈 | → | はず |
外す | → | はずす |
果たして | → | はたして正しいか/使命を果たして帰国 |
遙か | → | はるか |
引いては | → | ひいては/荷車を引く |
一つ一つ | → | 一つひとつ ※二つめをヒラく |
人々 | → | 人びと |
風に | → | 悪者ふうに/おくびょう風に吹かれ |
普段 | → | ふだん |
経る | → | 時をへる |
方 | → | 右のほう、男のほう/男の方《かた》 |
○○して欲しい | → | 改善してほしい/カネが欲しい |
他に | → | ほかに/その他《た》に |
程 | → | ほど |
殆ど | → | ほとんど |
誠に | → | まことに/愛と誠 |
先ず | → | まず |
益々 | → | ますます |
又 | → | またよろしく/柴又 |
全く | → | まったく |
迄 | → | まで |
見る | → | 試しにやってみる/テレビを見る |
無論 | → | むろん |
目 | → | 早めに切り上げる/目が見えない、三番目 |
巡って | → | 議論をめぐって/名所旧跡を巡る |
勿論 | → | もちろん |
持つ | → | 三日もつ/荷物を持つ |
以って | → | もって |
最も | → | もっとも |
専ら | → | もっぱら |
下に | → | 統一基準のもとに/下にいる |
貰う | → | ご馳走してもらう/景品を貰う |
諸々 | → | もろもろ |
○○し易い | → | ○○しやすい |
故 | → | それゆえ/故意 |
良い | → | よい |
様 | → | お花畑のよう/同様 |
漸く | → | ようやく |
分かる | → | わかる/分かれ道 |
解かる | → | わかる |
訳 | → | ムダになるわけだ/訳を話せ |
僅か | → | わずか |
亘る | → | わたる |
我々 | → | われわれ |
我が | → | わが |
我等 | → | われら |
(1)時(年月日含む)については千、百、十を使う。襲名などの何代目もこれに準じる。ただし西暦年は例外。なお、初出の西暦年は4ケタで書く(九九年や〇三年としない。2回目以降は可)。
二十一世紀 | …… | ×二〇世紀 |
一九九九年 | …… | ×千九百九十九年 |
九〇年代はじめ | …… | ×九十年代はじめ |
昭和三十三年 | …… | ×昭和三三年 |
五月十六日 | …… | ×五月一六日 |
十二時三十四分 | …… | ×一二時三四分 |
三十年ほど前 | …… | ×三〇年ほど前 |
二千年前の出来事 | …… | ×二〇〇〇年前の出来事 |
三十周年記念 | …… | ×三〇周年記念 |
第二十四代大統領 | …… | ×第二四代大統領 |
(2)時以外のものは、漢数字を並べ、5ケタ以上のとき万、億、兆を使う。
三〇回記念 | …… | ×三十回記念 |
二五人 | …… | ×二十五人 |
五〇〇〇人 | …… | ×五千人 |
一万五〇〇〇人 | …… | ×一万五千人 ×一五〇〇〇人 |
一二三億四五六七万円 | …… | ×百二十三億四千五百六十七万円 |
一二・三四% | …… | ×十二・三四% |
(3)概数は、十、百、千、万を使う。
十数人 | …… | ×一〇数人 |
数十個 | …… | ×数一〇個 |
何十という村々が | …… | ×何一〇という村々が |
数千万円 | …… | ×数一〇〇〇万円 |
約五〇〇〇人 | …… | ×約五千人 ※(2)による |
約一万人 | …… | ×約一〇〇〇〇人 ※(2)による |
(4)固有名詞化している数字は、洋数字を使う。洋数字と漢数字を使い分けたほうがわかりやすい場合は、そのようにする。
8ミリ映写機 | …… | ×八ミリ映写機 |
70ミリワイド | …… | ×七〇ミリワイド |
チャンネル4か6で | …… | ×チャンネル四か六で |
14型三台に21型二〇台 | …… | ×一四型三台に二一型二〇台 |
(5)その他
二分の一 | …… | ×一/二 |
三か所 | …… | ×三ヶ所 ×三ケ所 ×三カ所 ×三箇所 |
注)以上は縦書きの場合。横書きの場合は洋数字(1ケタは全角数字、2ケタ以上は半角数字)を使うが、概数については縦書きと同じ。
カタカナ表記は次のようにします。(この項は改訂中)
クリエーティブ | …… | ×クリエィティブ ×クリエイティブション |
クリエーション | …… | ×クリエィション ×クリエイション |
コンピュータ | …… | ×コンピューター |
ファクス | …… | ×ファックス |
作成 2001-12-24 Version1.0
改訂 2003-03-22 Version1.1