メディアとつきあうツール  更新:2003-07-03
すべてを疑え!! MAMO's Site(テレビ放送や地上デジタル・BSデジタル・CSデジタルなど)/サイトのタイトル
<ジャーナリスト坂本 衛のサイト>

BSデジタルの
「1000日1000万台普及」が、
絶対に不可能であることの
数学的な証明――。

≪ご注意≫
どっかのバカが、
以下の文章に
ムキになって難癖つけていました。
やれやれ。
難癖つけるなら、ちゃんとしたの
(「絶望的な10の理由」とか
「デジタル化の掟」とか)に
名前を名乗ったうえで文句つければ?

(「GALAC」2001年??月号「編集後記」を改編)

▼まず、1000日=3年とみなし、この期間中に「BSデジタルチューナーとデジタル対応テレビ」または「BSデジタルチューナー内蔵ハイビジョンテレビ」(内蔵型プラズマテレビなどを含む)が、合わせて1000万台(1000万セット)売れると仮定する。【仮定A】

この放送を清く正しく美しく楽しむためには、もっとも低価格のものを選ぶとしても、5万円のチューナーと20万円のデジタル対応テレビテレビが必要である。もっと高価格のものを無視すれば、国民全体がBSデジタル放送を見るため新たに支出する金額は3年で、

  5万円+20万円=25万円
  25万円×1000万台=2兆5000億円也

である。

▼一方、民放5系列のBS会社の資本金および売上高の見込みから、民放BS会社は1社最大300億円を5年間で使う計算である。そこで、

  1社あたりの年間経費は、300億円÷5年=60億円
  ∴5系列では、60億円×5社=300億円

したがって民放がBSデジタル放送で流すコンテンツに使うカネは、

  300億円×3年=900億円

を超えることはない。

また、NHKは「BSデジタル放送にいくらかかっているかわからない」というのが公式見解である。そんなデタラメな話はないので、受信料収入6000億円の1割を見込むと、600億円。実際には、NHKの制作費は十いくつかある波を全部出して1日10億円前後だから、BSデジタルだけならもっと少ない。そもそも、地上波とアナログBSのために払っているカネのうち、自分たちが見ることができないBSデジタルに1割回しているといわれたら、ほとんどの視聴者は怒り出すだろうが、そのことは無視する。

するとNHKがBSデジタル放送で流すコンテンツに使うカネは、

  600億円×3年=1800億円

を超えることはない。

 民放とNHK以外はWOWOWとスターチャンネルだが、どちらも大サービスで100億円ずつソフトを買ってくるとすれば、両社がBSデジタル放送で流すコンテンツに使うカネは、

  100億円×2社×3年=600億円

である。

▼以上から、BSデジタル放送局全体が、BSデジタルのコンテンツにかけるカネは3年で、

  900億円+1800億円+600億円=3300億円也

を超えることはない。

∴日本国民は、3300億円の中身のテレビを、2兆5000億円を新たに支払って見ることになる(実際には、NHKの受信料や有料放送の契約料、電気代、アンテナ代、古いテレビの粗大ゴミ処理代などを払う必要があるが、ここでは無視する)。

しかしながら、日本国民は3300億円の中身しかないテレビを2兆5000億円出して見るほどお人好しではないし、馬鹿でもない。

▼「BSデジタルが3年で1000万台売れる」と仮定したことによって、「日本国民は3300億円の中身のテレビに2兆5000億円出す」という馬鹿げた(現実と矛盾する)結論が得られたのだから、最初の仮定Aは誤りである。(背理法)

∴BSデジタルは3年で1000万台は売れない。

Q.E.D.<以上証明終わり>