メディアとつきあうツール  更新:2003-07-03
すべてを疑え!! MAMO's Site(テレビ放送や地上デジタル・BSデジタル・CSデジタルなど)/サイトのタイトル
<ジャーナリスト坂本 衛のサイト>

放送デジタル化計画
をめぐる諸問題
〜デジタル放送の未来を問う〜

≪(主催者による)勝手な宣伝文≫
テレビの本質はソフトの問題である。
電波がアナログであろうが、デジタルであろうがチャップリンの映画はおもしろい。
視聴者にやさしい放送はアナログでも実現できる。
高画質ビデオの売り上げはビデオの売り上げの10%程度で、視聴者の求めるものは決して高画質ではない。
国民不在で進められ、国民に負担を強いるデジタル化計画を、『GALAC』編集長が鋭く斬る!
(「民放労連第40回学習会」 2002年11月8日 東京・エデュカス東京にて)

民放労連活動報告へ(発言の要約)

民放労連第40回学習会 第2講座「放送デジタル化計画をめぐる諸問題」レジュメ

2002年11月8日15:15〜16:45

1.伝送路のデジタル化は「テレビの本質」と無関係である

○人は、なぜテレビを見るのか?

○デジタルはアナログよりおもしろいか?

○デジタルはアナログより役に立つか?

○高画質、高音質、16:9、双方向、データ放送
  ……どこが「本質的」なのか?

2.現行の放送デジタル化計画の問題点

○「些末《さまつ》なこと」を、電波の停止・全受像機の交換によって実現する根本矛盾
○「何のためのデジタル化か」が見えない
  高価なテレビへの買い替えで、視聴者のメリットは?

○計画が進むにつれて、ますます無意味さを露呈
  デジタルBSは地上と合体、多様化・多チャンネル化を否定
  デジタル地上波は「ハイビジョン中心」、ゴールデンはキー局囲い込み
    これも多様化・多チャンネル化を否定
  データ放送はCMの間は切る、誰も見ない

○現行計画は、高画質・高音質・横長化以外に意味がない
  高画質・高音質化に興味のある視聴者は全世帯の1割
  2台め、3台めの小型テレビをどうするか、メーカーさえも「わからない」

○全世帯4700万には「絶対に普及しない」

○2011年にアナログ停波は不可能、2020年でもおそらく無理

3.今後の見通し

○デジタルBSの普及は、まだ100万そこそこ
  大目にみても120〜130万、300万はウソ
  3年で200万に届けば御の字、おそらく400万前後で頭打ち

○デジタルBSは、一部高所得者のための+αのテレビに

○デジタル地上波は、来年に受信機発売(チューナーだけで30万!)

○数年間は「実験」、2011年段階でも「大規模な実験」の域を出ない

4.テレビ関係者は、どうすべきか

○テレビの本質に帰れ

○報道せよ、できるだけ引き延ばせ

○「全受像機を交換し、なお放送秩序は不変」などという虫のよい話はありえない
  業界再編は不可避

5.質疑応答