自律神経失調症の現実　②　～　いわさき薬局は北海道苫小牧市の漢方薬局・相談薬局、漢方薬・自然食品の専門店です。

「自律神経失調症」の現実　②

■　日常会話で使われる「自律神経失調症」
　　の意味とは！？

さて、この「自律神経失調症」という言葉、良い悪いは別として医師や専門家だけが使う言葉ではありません。家族・友人・知り合いの間で普通に使われています。

ですがここで注意が必要です。
日常で使われる「自律神経失調症」の意味は、辞書や医師が説明する意味とは厳密にいうと異なります。すなわち、「自律神経失調症」の現実　①　で解説した意味ではないのです。

私が相談経験の中で、お客さんからお伺いした自律神経失調症の認識と他人から言われて感じたことをまとめると、次のような意味になります。

自律神経失調症とは
①　精神的なこと、気のせい
②　身体の病気ではない
③　病院では治せない

以上の3つがポイントのようです。
一体、辞書にも載っていないこのような意味がどうして一般化されたのでしょうか。
私の考察では、精神科・心療内科以外の病院やクリニックの診察室で生まれた意味であると考えています。
医師と患者の会話の中で、このようなニュアンス（上記①～③）で広く使われたことが原因で、続いてその家族にもこの認識が伝わり、現代語として広まったと考えられます。

ところが、近年はお医者さんから「自律神経（失調症）ではないか？」などと言われる人は少なくなったという印象があります。これはあくまで憶測ですが、上記③の意味で世の中に浸透することは病院として全く好ましくなく、したがってこの言葉が使いにくくなったのではないかと推察しています。

次回　③　に続く。

前回　①　に戻る。

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