本ホームページを始めるに当たって考えたのは、社会の事象を率直に見てみようということだった。記者としての長い取材経験を限られた分野にとどめておく理由はない。
私の記者生活は幸運なことに、わが国の政治・経済・行政が本格的な転換期かかっていた歩みを目の当たりにする時期だった。
企業の大型合併、金融界の再編、沖縄返還、列島改造、石油危機、行政改革、バブル経済、そして戦後の統治体制を根本から問い直す政界再編が始まった。
混迷する社会の仕組みを立て直すはずのリーダーシップがどこにも見当たらず、せっかく始まった国の将来像を占なう地方分権改革も、旧体制にしがみつく理念なき政治と行政が立ちふさがって、この先の見通しは楽観できない。
本ホームページは共同通信社を定年退社して後の世の中の動きをまとめ、掲載した。ただし、沖縄の基地問題、とりわけ在日米軍再編の骨格をなす普天間飛行場返還は例外として追加した。基地問題は国政レベルと考えられがちだが、同時に地域の主体性が問われる高度な自治問題であると認識しなければならない。
今なお解決の目途が立たず、今後の動き次第では基地問題が深刻な事態となることも考えられるからだ。そのための参考として「普天間事案」として取り上げている。
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2012年9月2日更新
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