☆お知らせ

「地域政策」最終号のお知らせと御礼

 自治・分権問題の政策情報誌「地域政策」(季刊)は2011年春季号をもって最終号となりました。

 私が本誌の編集を預かって丸7年が過ぎました。この間、特集、インタビューをはじめ多くの企画に皆さまの執筆を中心としたご協力を得て、何とかゴールにたどり着けたと思っています。
 季刊誌とはいえ、時宜を得た企画を皆さまにお届けすることの難しさを味わいました。共同通信記者として長い間デイリーのニュースに携わってきたとはいえ、雑誌の編集・企画は全く違った感覚が求められます。
 とはいえ、企画にタイミングは欠かせません。世の中の動きを先読みしながら企画を形づくる、綱渡りのリスクを感じながら勝負に出ることは、新聞とは違った緊張感があるものです。
 
 「地域政策」は三重県が分権時代の幕開けにあわせて、改革派知事のリーダー的な存在だった北川正恭知事(当時)が「三重県からの情報発信」を期して創刊したものです。いわゆる、商業ベースでの情報誌ではありません。それゆえの苦労もありましたが、要は良質な情報をお届けできるか否かが勝負と思って製作に励んでまいったところです。
 春季号をもって最終号となることに、識者の方をはじめ多くの読者から温かい言葉をいただきました。編集者としても、今日の地域主権の迷走を見ると、もう少し…といった気持ちがないわけではありませんが、本誌の編集・発行元の三重県の野呂知事が今期をもって辞することになりましたので、本誌も発行を終えることになりました。
 もちろん十分とは言えませんが、皆さまのご支援のもとで、決して大きくはありませんが、少なからず分権問題の前進に役立てたのではないか考えております。
 混迷する政局に畳み掛けるように大震災に見舞われました。被災地の救援、復旧・復興に全国の力が注がれております。地域の協力が今ほど求められていることはありません。本誌の最終が、このような自然災害の渦中の中で迎えたことは、私にとっても忘れ難い記憶となりそうな気がします。
 読者の皆さまのますますのご健勝をお祈りします。

2011年3月末日

                      「地域政策」編集長 尾形宣夫