2003-05-30
放送は、大規模な送信システムが必要、多数の受信機(の生産システム)が必要、支配・統治の道具として非常に有効などの理由により、国がシステム構築に初めから関与する。
・正確にいえば、最初の技術を開発、局の設立、受信機の製造販売は民間。十分使えるとなった段階で、国・政府が乗り出す
・米・英・日の「放送の歴史」(ある段階までラジオの歴史)を比較検討してみよう
・国内最大の放送局が「国営でない」国がどのくらいあるか調べてみよう
1925年 |
社団法人東京放送局が初のラジオ放送。 大阪放送局・名古屋放送局が続く 放送の機能は「文化を国民に均分」「慰安によって家庭生活を革新」 「国民の教養を養う」「経済機能を敏活にする」 |
1926年 |
逓信省指導下に3放送局が統合され、日本放送協会が誕生 放送を規律するのは「無線電信法」 (さらに逓信省令「放送用私設無線電話規則」 「放送用私設無線電話監督事務処理細則」) |
この段階のラジオの位置づけは、
逓信省(政府)→無線電信法(電報や電話など公衆電信を政府の一元管理統制下に)→ラジオ放送(公衆電信の一つという位置づけ)→実際の担当はNHK(独占)
・国営放送でないかたちでNHKを官僚統制下においた狙いを考えてみよう
・放送の歴史と戦争の歴史を重ね合わせ、気がつくことをまとめてみよう
(表づくりが極めて有効。左に放送史・右に戦争史を書き、関連を探れ)
1950年 | 電波三法(電波、放送、電波監理委員会設置) 特殊法人日本放送協会が発足 |
1951年 | 正力松太郎「日本テレビ放送網」構想 |
1952年 | 電波監理委が日本テレビに予備免許を出し、廃止 |
1953年 | 2月にNHK、8月に日本テレビが放送開始 |
・「アメリカ(GHQ)が民主化を強く要請・主導→その体制がスタート→ひっくり返る(修正)」のパターンは、昭和20年代のあらゆるものに見られる。30個ほど挙げてみよ
・「逆コース」といわれたその修正の理由を考えてみよう