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町のお薬屋さん（漢方店）がロキソニンを語る！
ロキソニンは庶民の味方！？
■ まず、「ロキソニン」の概要について
ウィキペディアによると、「ロキソニン」というのは、消炎鎮痛作用の化学成分「ロキソプロフェン」の商品名で、当初は処方箋医薬品（医療用医薬品）として発売され、病院を受診しなければ使うことのできないお薬でした。
そして、時は流れて2011年、規制緩和により第一三共さんから「ロキソニンＳ錠」として一般向けに発売されました。
■ それでは「ロキソニン」の素晴らしさについて、個人的感想を述べます
１、鎮痛効果が優れている
まず、現代科学において、痛みという感覚を数値化することはできません。よって痛みの大小、鎮痛効果の最終的判断は患者の主観となります。
言いかえるなら、個人の感想が最も重要となるのです。
例えば、炎症反応の検査数値ＣＲＰが高ければそれだけ痛みが強く、低ければ痛みが軽いというわけでもありません。
そこで、個人的に鎮痛薬の有効性を比較検証で判断します。痛みがある時に鎮痛薬を服用する時としない時の痛みの違いを確認する。次に、2種類の鎮痛剤を痛みのある時に時間を空けてそれぞれ服用し、効果を比較する。
わたしは今でもこれらの方法で薬を評価しています。
かつて、歯医者で歯の神経を抜く治療をしたことがあります。当時はロキソニンがこの病名に保険適応されておらず、アセトアミノフェンを処方されました。そして、真面目にそれを服用するも、待てど暮らせど痛みは全然治まりません。そこで、別件で以前もらったロキソニンを服用するとものの15分程度で痛みが和らいだのです。
2種類の鎮痛剤の効果の違いをまざまざと見せつけられた瞬間でした。
２、飲みやすい
普段、漢方薬を飲んでいる私としては、1回１錠、１日２～３回で十分効くというのは非常に飲みやすいと感じました。
漢方薬なら、１回に１０丸や１回に２ｇの粉薬というのがざらにありますので水も結構必要となります。ロキソニン最高。
因みに、１回１錠服用の効果持続時間は体感で４～６時間だと思います。
３、安価である
程度に差はあれど、結構な激痛が１０００円前後のお薬で消失すると、お得感が出るのは私だけでしょうか。さらに、現在はジェネリック医薬品が流通していますので第一三共さんのロキソニンでなくても、もっと安くロキソプロフェンの鎮痛剤が手に入ります。効きの良さをとって第一三共さんを使うか、多少鎮痛持続時間や即効性で劣るがよりお安く買えるジェネリック医薬品を使うかはあなた次第というところでしょうか。
■ 次に、「ロキソニン」のデメリットについて語ります
１、薬剤師常駐のドラッグストアでしか購入できない
「第一類医薬品」に指定されているため、未だに（2020年現在）薬剤師からでしか購入できないお薬となっています。つまり、ドラッグストアであっても、薬剤師が常駐していなければ原則、購入することはできません。
（インターネットは？）
２、健康保険が利かない
病院で処方される「ロキソニン」は保険が利いて、ドラッグストアで直接購入できる「ロキソニンＳ」は保険が利きません。この違いは医師の診断を受けているかどうかです。病院の３割負担でロキソニンをもらっていた人にしてみれば、１０割の薬剤料は高く感じるかもしれません。しかし、病院の診察・再診料、処方箋料、保険薬局の調剤料、病院と保険薬局の待ち時間などを総合すると、軽傷でわざわざロキソニン等の鎮痛剤をもらいに病院に行く人はもう少ないのかもしれません。
３、広範囲の症状で高い鎮痛効果を示すが故のデメリットがある
ここで真面目な話、人間の感覚に「痛み」というものがあるのには理由があります。主なものは自らに「身体の損傷部位」と「危険性」を知らせる役割です。
ここでは虫歯を例にお話しします。一般的に歯が継続的に痛みだすと「虫歯かな」と経験的に予想がつきます。歯から痛みを発することにより、歯が虫歯菌に侵されていることを自らに知らせているのです。
歯が痛くなった人は歯医者さんに行きます。虫歯の進行が軽ければ、軽く削ったり薬液を塗ったりして治療するでしょう。逆に進行しすぎていると最悪歯を抜くことになるかもしれません。
ということは、虫歯はごく初期に治療しておくとダメージが少なく予後も良いことがわかります。
ところが、このロキソニンなどの鎮痛剤は軽い初期の虫歯の痛みを抑えます。忙しくてなかなか歯医者に行けない方がこれを使っているのをよく耳にします。もちろん、軽い虫歯痛であれば、歯磨きの強化と口内ケアで落ち着くこともあります。・・・経験上。しかし、この経験ははっきり言って危険です。
百歩譲って、ロキソニンなしの歯磨き強化で痛みが消える程度であればＯＫの場合もありますが、ロキソニンなしで歯に痛みを感じるようでしたらすぐに歯医者に行った方がよろしいでしょう。ロキソニンは虫歯を治すものではなく痛みという感覚を鈍らせるものです。虫歯は治らず進行します。
これがロキソニンの鎮痛効果が高いが故の弊害です。
さらに、例えばこの身体の痛みが歯ではない場合、思わぬ病気の信号がロキソニンによって緩和され、病院で検査することが遅れる事態も起こり得るのです。
だからこそ、未だにロキソニンＳは第一類医薬品に指定され、薬剤師からの直接購入に限られているのだと私は思っています。しかし、セルフメデュケーションの流れで、健康は自己責任という風潮が進むと、これも第一類医薬品から外されることもあるのでしょうか？今はわかりません。
■ ロキソニンやその他の医療用を含めた内服の「鎮痛剤」の適応症に
ついて、実直に感想を述べます
ここでは私が勝手にロキソニンを日本の内服鎮痛剤の代表と称し、医療用も含めて、内服鎮痛剤の適応症の認識を述べます。
以下、ロキソプロフェン（ロキソニン）の鎮痛効果の適応症とその個人的見解です。
①、頭痛 ～
風邪やたまに起こる一過性の頭痛には有効。
鎮痛剤を服用して、お薬が切れたころにまた頭痛するということが１週間以上続くようなら病院へＧＯ。
ある種の片頭痛のような頭痛はそもそもあまり効かないようです。
因みに、自律神経や漢方で言うところの「血の汚れ」が関与する頭痛には漢方薬が有効のこともあります。
②、月経痛（生理痛） ～
これに関しては現代医学でも原因と治療法が確立しているとは言い難いので、適度に検査しつつ、症状が軽く鎮痛剤の満足度が高ければ使用ＯＫ。
この他、ロキソニンに比べ料金はかかるのですが、ある種の漢方薬で生理痛を消失・改善することができます。病院治療と鎮痛剤で満足できない方向け。
因みに、婦人科で処方される保険適応の漢方薬もありますが、満足度は？のようです。この場合は漢方専門店の漢方薬をお勧めします。体験談としては、体に合えばその鎮痛効果は劇的であったとのことです。
③、歯痛・抜歯後の疼痛 ～
軽い虫歯には有効。歯医者に行くまでのつなぎのお薬との認識が必要と考えます。
因みに、漢方にも歯痛に効果のある「
④、咽喉痛 ～
個人的な意見でいうと、喉の痛みや腫れに内服の鎮痛剤はほとんど効きません。ＮＳＡＩＤｓの他、以前はトラネキサム酸やタンパク分解酵素が処方されていたと記憶していますが、今現在となっては私自身、喉の痛みに薬効のある漢方薬しか使っていません。つまり、漢方薬の方が勝っているとの認識です。
⑤、腰痛 ～
腰痛にロキソニンのような内服の鎮痛剤は効きますかと聞かれたら、効きませんと答えます。世の中、腰痛に湿布や塗り薬を使う人はいるが、鎮痛剤を服用している人はほぼ私の周りにはいません。湿布や鎮痛の塗薬についても「気休め程度」と認識している人が結構いると思います。
もちろん、軽い一過性の腰痛であれば、満足している人もいることでしょう。
また、鍼、按摩、整骨、整体、マッサージ、病院のリハビリ、温泉・・・など、腰痛にはありとあらゆる方法がうたわれています。逆に言うと、腰痛の決定的治療法がないというのが現状のようです。
ここで忘れ去られているのが漢方薬です。漢方薬の内容は公開できませんが、当店の漢方薬を使えば数週間から２か月程度で効果を実感できます。
つまり、腰痛の辛さから解放できるのです。
⑥、関節痛、神経痛 ～
これらにロキソニンのような鎮痛剤が有効であれば、リハビリや病院の通院はあまり必要ありません。一過性の痛みを除き、これらの痛みが慢性化した場合は、ほぼ効果はないでしょう。
しかし、ある種の漢方薬なら痛みを軽減・消失させることができます。
⑦、肩こり ～
これは、腰痛・関節痛・神経痛に比べて、原因が複雑との印象です。これについても内服の鎮痛剤を常用している人を見かけません。つまり、そうゆうことです。
原因が複雑というのは、裏を返せば、漢方薬でも腰痛・関節痛・神経痛の治療のように楽観視できないということ。血行をよくしたり、自律神経を安定化するだけで肩こりがとれたという人がいる一方、打撲・炎症用の漢方薬で肩こりがとれた人、葛根湯で改善された人、実に様々です。
⑧、打撲痛、骨折痛、ねんざ痛、外傷痛
効果のほどは、
⇒ すべて○です。実際に、打撲・ねんざをして検証。意見を改めます。ＱＯＬを考えると、軽傷の場合はもちろん、重症の場合、病院につくまでの間でさえも痛みが辛ければ鎮痛剤を服用して良いと思います。ただし、病院を受診する場合は鎮痛剤を服用した旨を必ず医師に伝えなければなりません。
一方、鎮痛剤を飲んでしばらくたってから、手をコピー用紙で切ったとしても、やっぱり痛いものは痛いです。切り傷のことを考えると、外傷痛に効果があるというのは、私の中では×に近い△かもしれません。
厳密に言うと、鎮痛抗炎症剤は読んで字のごとしで、局所麻酔剤とは違います。当たり前のことですが外傷痛と謳われているので指摘せずにおれませんでした。
以上、ロキソニンの適応症すべてではありませんが物申してみました。
取りあえず病院で検査・治療するまでの痛み止めとして、保険が利かない漢方薬を使うほどでもない軽い痛みに関しては、第一類医薬品の鎮痛剤は非常にコスパが良く、他に代用できないと考えます。
因みに、医療用には実に多くの鎮痛薬があります。今回は、たまたま医療用から市販薬にスイッチされたロキソニンを取り上げましたが、実は効果もコスパもよい鎮痛剤が他にもあるかもしれません。
しかし、私の頭の中では、未だにロキソニン（ロキソプロフェン）、ボルタレン（ジクロフェナクＮａ）、ブルフェン（イブプロフェン）ぐらいしか思い浮かびません。つまり、このネームバリューを著しく超える効果のお薬が近年出ていないのだと思われます。医療用なので、私が知らないだけかも・・・。
また、近年、ロキソニンが市販薬ロキソニンＳとして手軽に入手できるため、医療機関では逆にロキソニンを処方しないで別の鎮痛剤を選択されるケースも見受けられます。ただ、病院から処方された鎮痛剤よりも市販のロキソニンＳの方が鎮痛効果が高ければ、患者さん自身が鎮痛剤を選択する権利を得たことにもなります。時代ですかねえ。
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