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「ドクダミ茶」の作り方 〜 煎じ薬入門




■ はじめに


「ドクダミを採取してお茶を作ろう」みたいなコラム・ブログは、他にいくらでもあると思います。しかし、当コラムでは、ドクダミを民間薬、健康維持の一環として活用したい場合、野山に出向きドクダミを採取するほど「ガチではない人」向けに書いてみたいと思います。


■ 「お茶」と「煎じ薬」と漢方の「エキス剤」について

「ドクダミ茶」はドクダミを一定時間煎じなければなりません。現代の感覚でいうと、「お茶(緑茶など)」は急須に入れて数分といったところではないでしょうか。ここがまず一つの大きな違いです。
そんなわけで「ドクダミ茶」はお茶というよりも漢方の「煎じ薬」に通じるものがあるでしょう。

昔、漢方薬の服用方法としては「煎じ」が主流でした。
ところが、今現在は漢方製薬メーカーなどが作る「エキス製剤」が主流となっています。これらは主にメーカーが「生薬」を大窯で煎じ、煮出してエキスを抽出し、適当な剤型に成形したものを言います。


ー 漢方エキス製剤の特徴 −

1、漢方薬の服用がより手軽になった。
2、使いたいときにすぐ服用できる。
3、煎じたものに比べて保存が利く。
4、散剤、錠剤、丸剤、液剤・シロップ剤・・・など、多様な形で漢方薬を
  服用することができる。

考えてみると、昔は各家庭や診療所で行われていた「煎じる」工程をはぶいてしまったのですから、漢方の歴史の中では相当な進化であったと思われます。
このように漢方薬の「エキス剤」化は、いいことづくめのように思うこともあるのですが、症状と状態によっては、やはり「煎じ薬」の方が効果が高いと判断されているお医者さん・漢方家さんも結構いらっしゃるというのも事実です。

ですから、これからも煎じ薬とエキス製剤は適材適所で使い分けることで、両方残っていくのではないかと今のところ考えています。


■ 「ドクダミ茶」の作り方

大変前置きが長くなりましたが、今回は家庭で「ドクダミ茶」を煮出す(煎じる)方法をご紹介することにより、昔、普通に行われていた「煎じ薬」をイメージしていただければ幸いです。


@、「ドクダミ」を購入する

「ドクダミ」は日本では古くから民間薬としても使われていたので馴染みの深い生薬かと思います。別名で「十薬(じゅうやく)」「魚腥草(ぎょせいそう)」などと呼びます。主にドラッグストア、漢方店、お薬屋さん・・・などで取り扱っていることが多いのですが、このご時世ですので常時あるかどうかはわかりません。価格もまちまちです。


A、「ドクダミ」の1日量を量る

煎じは基本、1日分を作り、それを1日2〜3回に分けて飲みます。ドクダミ茶も同じです。
今回はドクダミ茶を薬用に使うことを想定して用量を記載します。

一例として「ドクダミ」は、1日量を大人(15歳以上)で 15g とします。

今回はご紹介のために、煎じパックに入れますが、家庭の場合はそのまま鍋にドクダミを投入し、茶こし等で煎じ汁からドクダミを除きます。

以下、煎じパックのパウチをご紹介します。







B、煎じに使う鍋について

よく、生薬を煎じる時は昔ながらに土鍋が良いと聞きますが、私の場合、鉄鍋でなければよいと基本的には考えています。このご時世、鉄鍋を常用している家庭の方が少ないと感じていますので、安いアルミ製でも十分と考えています。ただ、普段、食事に使っているものは避けた方がよろしいかと思います。

下の写真は、すでに計量カップで水を 600ml はかり、火にかけています。(今回は家庭のガスコンロを使って実践してみました。)

沸騰するまで「強火」でいいでしょう。




C、沸騰したら煎じパックを投入します

鍋の水が沸騰したら、火は水泡がポツポツ程度の「弱火」にし、コトコト煮ます。
繰り返しになりますが、家庭で量ったドクダミをそのまま投入します。




D、煎じ終了

 弱火でコトコト煮込むこと 約20分 で下の写真のようになります。
 因みに今回はキッチンタイマーを使い、正確に 20分 計りました。




E、煎じパックの取り出し

家庭では、煎じパックとは限らないので、ドクダミの葉や茎を「茶こし」や「ザル」、または下の写真にある通り「みそこし」などを使い、別のボール等に移すと良いと思います。




E、煮出した「ドクダミ茶」の量と色

われながら、ちょっと感動・・・。資料どおり、ぴったり 400ml とれました。
因みに手元の資料では「水約600mlを煮て、約400mlに煮詰める」とありますが、火にかける時間についての記載はありません。ですので、私は単味生薬の定番の時間である 20分 としました。各ご家庭の火加減により、時間は多少前後することがあるかと思いますが、今回の結果を得て、 20分 というのを参考にしてみて下さい。
余ったものをよけたとか、インチキではなく、ピッタリ400mlです。
・・・当たり前か。それとドクダミ茶(煎じ液)の「色」はこんな感じです。




F、「ドクダミ茶」やその他「煎じ液」の服用について

まず、ドクダミ茶を耐熱ガラスコップに注いだのが下の写真です。



1日に約400ml、1日2回服用することにすると、1回約200ml飲むことになります。また、食前、食間に飲むと漢方っぽいですが、基本食後に飲んでもどうってことありません(個人の感想です)。

※ 注意〜
一度に煮出したドクダミ茶や煎じ液は、基本、当日中に服用します。長くても、冷蔵庫に保管して翌日服用までが限界かと思います。なぜなら、煎じ液は傷みやすいからです。健康や治療のために飲んだものが逆に下痢の原因になっては元も子もないので、煎じ液の使用期限は守りましょう。


■ 「ドクダミ茶」の効能について

昔から民間薬として知られている効能は、利尿、緩下、解毒作用です。
具体的にいうと、便秘、便秘に伴う吹き出物、尿量減少・・・などに使うと良いとされています。


■ 個人の感想・・・

「ドクダミ茶」は日本では主に民間薬として有名です。昔のお医者さんが処方する漢方薬とはちょっと違うかもしれません。
一方、「五物解毒湯(ごもつげどくとう)」はドクダミ(十薬)を配合した漢方処方として有名であり、こちらの方はれっきとした漢方薬でしょう。

さて、ドクダミは昔、ある地域では、一般的な健康万能茶として毎日服用するといったケースもあったようです。
個人的には、毎日予防として飲む健康茶というよりは、便秘症の方、吹き出物が最近多いという方、代謝が悪く尿量が少ないという方が、集中的に2〜3か月服用してみるのが良いのかなと思います。

味としては、特段苦いわけではないので飲めないこともないのですが、決して美味しいものではないと思います(個人の感想です)。
今回、実際にやってみて、ドクダミ茶はやはり目的をもって服用するのが良いと思った次第です。






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