痔を切らないで治す漢方・・・いわさき薬局は北海道苫小牧市の漢方薬局・相談薬局、漢方薬・自然食品の専門店です。

痔を切らないで治す漢方

※　一言に「痔」と言っても、「イボ痔」や「切れ痔」「痔ろう」などの種類がありま
　　すが、今回は「イボ痔」についてお話したいと思います。

■　「イボ痔」の体験談　

ある日のこと、タイカレーを食べたのち、お尻がヒリヒリしていました。私はいつものことだなあと思っていたのですが、その矢先、ひりひり感は激痛に変わり、みるみる肛門の一部が腫れてくるのを感じたのです。間違いなく「痔」です。
　以前に何度か「痔」を経験していますが、これほど大きくそして痛い痔は記憶にありません。

１、初めの1～２週間は「痛み」との戦い

イスに座っている時はもちろん痛みますし、便意をもよおすとぞっとしてしまいます。
初めはウォシュレットさえまともにあてることができません。
意を決して、手鏡で自身の肛門を見ることにします。
脱肛かなと思うほど大きなイボを肛門の出口付近に発見。手でおそるおそる探ってみると、どうやら、これが痛みの本体ではないようです。さらに調査すると、そのイボの付け根あたりに血豆のようにコリコリとした凸状の塊があり、激痛はこれから発していることがわかりました。
医者に診てもらったわけではないので憶測ですが、これが「血栓性外痔核」なのかなと、本と見比べて思いました。

さて、この状態で私のできることは何か考えました。

・食事は腹6分くらいにおさえ、なるべく大量の便を出さないようにする。
・下痢も便秘もゆるされない。適量の特殊な水溶性食物繊維を摂取し、便の硬さをコン
　トロールする。
・痛みを軽減できる薬を使う。

薬はまず、漢方の軟膏である「紫雲膏」を患部に塗布し、消炎作用のある漢方薬を服用しました。

この対処のおかげと自分では思っているのですが、排便時の痛みは1週間くらいで気にならなくなりました。

２、脱肛気味のイボ痔が排便を妨害

「喉元過ぎれば熱さ忘れる」ではありませんが、痛みが落ち着くと薬って飲まなくなります。ていうか忘れてしまうのです。

ところが、1か月くらい過ぎたあたりで、出口付近のイボはあまり痛くないけど、小さくなって消えていかないなと感じました。
このまましばらく残るのでは？と不安がよぎります。排便時の痛みはないけど、用を足したあと、ふき取りにくいという感覚は続いていました.。

そのため、これはいけないと思い、漢方薬を2種類しばらく飲むことにしました。

1つは漢方薬の「浸膏　槐角丸」、もう1つは患部の血行を改善する漢方薬です。
これは効果てきめんでした。それまで大きさが停滞していたイボは急速にしぼみ、小さくなっていきました。

■　タイプ別「痔」の治療法

漢方店や薬局へ、痔で相談に来る方は大きく分けて2つのタイプに分かれます。

①、痔を何度も繰り返すタイプ。

②、イボ痔が長期間残っており、医者から手術を提案されているタイプ。

①のタイプの人には、次のようなことをおすすめしています。

まず、痔を引き起こしやすい食べ物(刺激物等)は極力控える。
次に、痔になってしまった時のためにすぐにその症状を抑えることのできるお薬・漢方薬を常備する。
そして、予算に余裕があれば、肛門の粘膜を強くすることが期待されるものを使用すると良いでしょう。予防効果が期待できます。

また、②のタイプの人には、次のようなことをおすすめしています。

要は、一度大きくなったイボ痔が小さくならずにその形を長期間維持しているのが問題なのでありますから、漢方薬を飲みはじめてから勝負は1～2か月です。
自然に消えないイボ痔を消すには、お薬・漢方薬を少なくとも２～3種類くらい使います。
金額にして1.5万～2万円／月くらい～、期間は早くて１か月間の服用で結果が出るので、痔の状態がひどいときはご相談ください。

因みに、②のタイプのイボ痔を単一の漢方薬や塗薬・座薬で小さくしようと考えるのはあまりお勧めできません。状況にもよりますし、一度よそで試しても構いませんが結局「安物買いの銭失い」になることが多いでしょう。これを半年近く続けている人がたまにいるので注意が必要です。そのような方は、1～2か月じっくり治療するという感覚で漢方薬を使用してみてはいかがでしょうか。

※　痔になったとき常用で使える漢方薬の一例

　「浸膏　槐角丸」・・・服用することにより痔の改善が早まります。
　　　　　　