今回は実際の回路の説明を行っていきたいと思います。
まあ、こんな感じです。前回ニキシー管VUメーターにましてやばいですねぇ・・・w ちなみに回路図の右半分は、左チャンネル分です。右チャンネル用にもう一個同じもを作らなければなりません。 (うーん、赤、緑、青に3回路でL、Rで2回路と回路規模はそこそこ大きなものとなっています。) しかし、回路自体は単純ですし、部品も特殊なものは全く使用しません。
・ 電源は秋月のスイッチングACアダプター「超小型スイッチングACアダプター24V0.25A GF06-US24025 \600」でOKです。
・ 指示の無い部品は何でも結構です。コンデンサとか10個100円とかの積層セラミックを使ってください。
(主は0.1[uF]のパスコン、一部に、実装スペース圧縮のためにチップセラコンを使用しています。)
・ 電解コンデンサは耐圧さえ気をつければ何でもOK!
(主は気分でオーディオ用とか使いましたが、余ってたんで使ったまでですw。実際なんでもいいですよー)
・ 抵抗は金皮(金属被膜)が望ましいです。
(主は炭素皮膜よりも金属被膜の方がおすすめです。なんせ、秋月で100本で300円です。この機会にそろえるのも?w)
・ ダイオードは汎用小信号用。要するに何でもOKです。
全て秋月で破格で購入できるかと・・・まあ、価格より最大の敵は実装スペースでしょう・・・w
実装したらこんな感じですw
まずは、仮想GNDからです。
この回路は入力部分のバッファ回路の駆動と、フィルター部分に両電源(+と-電源)が必要なため、仮想GNDを生成しています。
この回路は「小ネタ 仮想グランドをどうしよう?」で説明したものと同じなので、
そちらをご覧ください。
メイン回路をブロック図で説明します。
・ 音声入力をまずバッファ回路でいったん受けます。 なぜかというと、LPF、BPF、HPFと3つの回路を駆動すると入力インピーダンスが低下するため、 この機器と一緒に接続したアンプ等に影響が出るかもしれません。 そこで、念のためバッファ回路でうけておきます。また、このバッファで5.5倍のゲインを稼ぎます。
・ 次に、LPF、BPF、HPFで低音、中音、高音とそれぞれの帯域に分割します。 その後、それぞれの帯域の信号をLED制御回路に入力します。
LED制御回路の中身をさらに展開します。
この部分は、ニキシー管VUメーターと実は同じものなんです。 絶対値回路で整流したあと、パッシブLPFで平均化、電流制御回路でLEDを駆動しています。
バッファを除いたブロックを実際に回路図に当てはめると以下のようになります。
ね?数が多いだけで回路構成は比較的単純だと言うことがおわかりいただけるでしょう?w (はいはい、芸がありませんねぇ・・・w)
・ 説明はいらない有名な非反転増幅回路です。 (わからない方はググってくれw)
・ 後段のアクティブフィルター3個を駆動するために念のため、一回バッファでうけときます。 安心できるでしょう?w
バッファ回路から後の回路になります。
まず、LPF部分を説明します。
(他の回路はLPF部分が、BPF、HPFになるだけで基本同じです。)
・ LPFはアクティブフィルターとしています。アクティブフィルターとすることで、後段のDCカットを気兼ねなく行えます。
ちなみに各カットオフ周波数 Fc は以下のように設計しています。
一見すると、LPF、BPF、HPFのカットオフ周波数が合わないように思いますが、各フィルターの周波数特性を重ねると以下のようになります。
フィルタ特性が悪いのでこのくらいの方がちょうど良いように思います。
ちなみに、全部ぴったしにそろえると、各フィルターのカットオフ周波数あたりでピークができてしまします。
(カットオフ周波数は-3[dB]=約0.7倍で、0.5倍ではありませんので・・・)
・ 次に、DCカットしています。回路的にはハイパスフィルタですね。
・ 単電源絶対値回路です。
この回路よりあとは+24VとGNDの単電源となっています。
なぜここで単電源としているかですが、ひとつは、この後のパッシブLPFとのインピーダンス整合に気を使わなくて良いためです。
もう一つは、LEDを5個駆動するためには12[V]では電圧が不足するためです。 青色LEDは順方向電圧が3.5[V]程度なので12[V]ではLED5つを駆動出来ません。そこで、24[V]でLEDを駆動するわけです。
・ 毎度おなじみのパッシブLPFで平均化します。
(ここの時定数でLEDの応答速度が変わります。)
・ 電流制御回路は、LPF、BPF、HPFでちょっと回路が違いますので注意してください。
ここでR、G、Bのゲインを調整していますのでお間違えが無いよう。