いんとろだくしょん

まずは予備知識を・・・

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実はというか、VUメーターが大好きな主なんですが(アンプとか作ると必ず組み込むw)、 色物系の連載としてフルカラーLEDで高音、中音、低音を表現してみたVUメーターを作ってみようと思います。

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(1) 光の三原色

色はRGB(赤、緑、青)の三原色で表現できるのは有名な話です。 (光の三原色といいますが、実は表現できないというのも有名な話w) それを、音の高さに合わせてみたら・・・というのが今回のネタです。

さて、音楽というのは可聴域20~20[kHz]の様々な周波数の音が含まれています。 それぞれをフィルターで分割してフルカラーLEDの赤、緑、青に割り当てるというわけです。

が!!このネタ、すでにやってる方がいました!!!! しかも、その方はDSP(デジタル信号処理)です・・・

「先こされたか・・・ まあ、すぐに思いつきそうなことだもんなぁ・・・」
「うーん・・・」
「アナログでやろうぜ!アナログ!!w」

(2) フィルター設計

DSPがなんぼのもんじゃい! こんなデジタル時代だからこそ、アナログっすよ!アナログ!!
(うう・・・俺もDSP使いたいw)

まあ、実際の所これだけにdsPICを買うのもなぁ・・・って方もいるでしょうし、 ここはアナログでも出来るんだぜ!というのもいいかなと?w

で、今回はOPアンプを使用したフィルターです!
その名も「アクティブフィルター」!かっこいいでしょ?w
(この回路OPアンプの使用例として定番中の定番です。知らない方は、この機会にググって調べてみることをおすすめしますよ!)
この回路のパッシブフィルターとの違いは、後段の回路とのインピーダンス整合に気を使わなくても良いくらいですw
(おいおま・・・嘘をつくなw)

実は、アクティブフィルターはもう少し段数を増やすことでその真価を発揮します。 下の回路がサレンキー型ハイパスフィルターです。

この回路の利点は、バタワース、チェビシェフ、ベッセル・・・。まあ、いろんなフィルタ設計が簡単に出来るわけです。
(詳しくはググるのだ!w)

こまけーことより、どの程度フィルタの特性が違うか見てみましょう。


左が1次アクティブフィルターです。右がチェビシェフ特性のフィルターです。 これ、同じカットオフ周波数(赤ローパス Fc=200[Hz]、緑バンドパス Fc=200[Hz]~1[kHz]、青ハイパス Fc=1[kHz] )で設計しています。

どうですか?チェビシェフフィルターの抜群の切れ味!ここまで切れが違うんですね!! ですが、今回は左側の特性でいきますw
(ここまで引っ張っておきながらw)

なぜかって? 回路がぎゅうぎゅう詰めで部品がはいらないんですよw それに、この用途に切れがあるフィルターは必要ではありません。

(3) 人の目はそんなに単純では無い

さあ、これでフィルターは良いとして、あとはLEDを点灯させるだけだよね?
いえいえ・・・そう簡単では無いのです。 人は同じエネルギーの赤、緑、青の各色を見ても同じ明るさに感じません。 これを比視感度特性といいます。

これがそれです。
え、何が何だかわからない? でしょうね・・・

チャートの下に私が追記した「青 740 緑 524 赤 625」というのは、今回使用したフルカラーLEDのRGBの中心波長です。 何が言いたいかと申しますと、RGB(赤、緑、青)で目の感度がぜんぜん違うと言うことです。 同じエネルギーの光ですが、こんなにも目の感度は違います。 しかも、明るい場所と暗い場所では全然違います。 概ねいえるのは、赤の感度が、青、緑と比較して低いと言うことです。

これのどこが問題なのか? 仮に、RGB全てのLEDを同じ明るさで点灯すると、青、緑が強すぎて赤が見えないと言うことです。 実際に回路を組んでみるとわかりますが、RGB全て同じ強さにしますと青っぽく見えます。 (そうです! 失敗したんですねw)

これをイメージ化しますと以下のようになります。

何となくイメージが伝わりますでしょうか?

要するにこの比視感度度特性を考慮してLEDを光らせる必要があるのです。 考慮すると以下のようになります。

こんな感じで各配色の明るさを調整します

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