よくある質問を書いてみました
Q1: 海外生活してたから、英語べらべらでしょう?A1: いや、ヘタクソですよ。ただ、違うのはヘタクソな英語でもなんとか意思の疎通が出来るという事ですね。ちなみに喋るだけなら中学校で習う英語で何とかなりますよ。日本人が英会話できない理由は英語を聞き取る耳になっていない事と、外人さん怖いと思っている事、ヘタクソな英語は恥ずかしいと思っている事。
Q2: なんで研究やってたのに、農家を継ごうと思ったの?
A2: まぁ、理由は一つではないんだけど、研究をやりたい!楽しい!そういう気持ちで仕事をしていたんだけど、その分野で一番になってみたいとか、自分で研究室を持ちたいとか、そういう野望が足りなかったのかもしれません。未練はありませんが、お世話になった先生方、先輩方、後輩たちに申し訳ない気持ちはいつも抱えています。
なぜ農業を選んだかというと、「人間、食わなきゃ死ぬ」からです。日本の農業人口は減少しているし、国土も狭い。じゃぁ、農産物を全部輸入に頼めば良いじゃないですか、というわけにはいかない。仮に食料自給率0%になってしまうと、需給の関係で、いくら値段が高くても輸入せねばいけない時が出てきます。一本一万円の中国産のネギが誕生するかもしれません(笑)。そんな事にならないように食料自給率を高めるのが大事なのです。自給率アップをするのには、今のところ、農家、農業を継承していくのが一番の近道だと思います。農家のせがれが農家を継がないから、農業人口が減ってるし、それが自給率の低下を招いてるからね。
Q3: 農業分野は企業にやってもらっても良いんじゃないですか??日本企業は優秀だし。
A3: 確かに最近は(大)企業などの農業参入が言われてますが、彼らが本気を出した場合、おそらく米の生産調整などはやりたがらないでしょう。とれたお米を自社工場で加工し、販売するでしょうね。こういう企業がおおくなると、お米の供給量が多くなってしまいます。お米の値段が下がって、作る個人農家がいなくなって、土地が余る。そうなると企業は作業効率の悪い圃場は受け入れず、耕作放棄地がいっぱいになっちゃう。食料の供給量が減って、消費者が困る。
つまりは個人農家がたくさんいれば、形や土質がわるい圃場でもそれぞれ対応するから、農地が保全されて、耕作面積を維持できるということ。
Q4: 農家ばかりが国から手厚く保護されて、ずるいです。
A4: 果たしてそうでしょうか?国に申請して受け取る補助金関連は、そのほとんどが農産物の生産調整に絡んでいます。作る米の量を半分に減らせ!と言われてたところで、何もなしにハイ分かりました。とは誰も言えないでしょう?生活できなくなっちゃうもん。その分補填してもらわないと。
つまりは生産調整に参加した対価をもらってるという事です。なので、最終的にはやった分だけしか入ってこないという意味では他と一緒ですよ。
Q5: 農家だから自分ち用に作った野菜もうまいんでしょう?
A5: うーん。どうでしょう?自分ち用の野菜は、あまり手間掛けないから、旬のものしか出来ません。そういう意味では美味しいかも。でもスーパーに並んでる野菜は、その道のプロがそれなりの手間かけて作ったものですからね。出荷用の野菜を食べちゃうのが一番うまいのかもしれませんね。おっと、思い出した。それよりも近所の年寄りばあちゃんがくれる野菜の方がうまいかも。仕事も無いし趣味でやってるので、毎日野菜に手をくれることが出来るからね。
Q6: 何か直販しているものはありますか?
A6: お米は白米のみ取り扱っています。玄米は今のところやっていません。冬限定でしたら、ニラも大丈夫かと思います。
個人販売にご興味のある方は
hyakushow88#dream.jp (#を@に換えたものがメールアドレスです。)
まで、ご連絡ください。
Q7: 農家って、実際は暇なんでしょう? だって、田植えと稲刈り位しかやんないじゃん。
A7: まぁ、田植えをしないと稲刈りが出来ません。稲刈りして米が出来ないと収入がありません。田植えしてから稲刈りまではまぁ、米の販売代金がこない訳で、そういう意味では大変です。
んで、本題、田植えをするために必要な事。苗作り、耕うん(最低3回)、畦塗り、施肥、畦離し、代掻き。
耕うんは冬場の条件のいいときに出来るからまだいい。んで、代掻きも田植えの2-3日前にするからまぁ、大変じゃない。
問題は畦塗りと施肥と畦離しです。こいつらに関しては、暖かくなってから、用水に水が流れてくるまでに完了しなければならない。なぜなら田んぼというのは得てして水漏れするものだから、隣の田んぼの水が入ってきちゃうと、これらの作業がスッゲーやりにくくなってしまうのです。施肥はトラクターでするんだけど、一日に20kg入りの肥料を200袋ほど人力、というか、俺がトラクターについている施肥機に入れます。畦離しというのは畦の際に筋をつけておく事で、田んぼ一面にきれいに水を引き入れやすくするために行います。機械が出来ない細かい部分はスコップで掘るのです。夕方にはがっくりくる位重労働です。4月頃に種まきし苗を作り、その管理をしながら、これら畦塗り、施肥、畦離しの作業を行います。
田植えが終われば、水管理をし、同時に麦を刈り、大豆をまきます。秋になって稲刈りが始まると、刈り取った籾の乾燥、籾すり(玄米にする作業)、袋詰め、出荷を同時進行でやっていきます。30kgの玄米を袋につめて、重量挙げの要領でパレットの上に積み上げていくのです。今年は500袋ほど袋につめました。
ま、何を言いたいかというと、実は結構大変という事です。呑気にやってると適期を逃がしてしまいますし、麦大豆もやってると、夏場は結構忙しいです。ま、休む時は休んじゃいますけどね(笑)。